JP3319064B2 - 感熱孔版印刷原紙用フイルム - Google Patents
感熱孔版印刷原紙用フイルムInfo
- Publication number
- JP3319064B2 JP3319064B2 JP21209893A JP21209893A JP3319064B2 JP 3319064 B2 JP3319064 B2 JP 3319064B2 JP 21209893 A JP21209893 A JP 21209893A JP 21209893 A JP21209893 A JP 21209893A JP 3319064 B2 JP3319064 B2 JP 3319064B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- layer
- heat
- sensitive stencil
- stencil printing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種レーザー、キセノ
ンフラッシュランプやサーマルヘッドなどによる熱を受
けることにより穿孔製版される感熱孔版印刷原紙用フイ
ルムに関するものである。なお、この製版方法の原理
は、例えば特公昭41−7623号公報、特開昭55−
103957号公報、特開昭59−143679号公報
などに記載された周知の方法を指すものである。
ンフラッシュランプやサーマルヘッドなどによる熱を受
けることにより穿孔製版される感熱孔版印刷原紙用フイ
ルムに関するものである。なお、この製版方法の原理
は、例えば特公昭41−7623号公報、特開昭55−
103957号公報、特開昭59−143679号公報
などに記載された周知の方法を指すものである。
【0002】
【従来の技術】感熱孔版印刷用原紙としては、通常、感
熱孔版印刷用フイルムと多孔性支持体とを接着剤で貼り
合わせたものが使用される。感熱孔版印刷原紙用フイル
ムとしては、各種無機粒子を添加した塩化ビニル、塩化
ビニリデン共重合体フイルムやポリプロピレンフイル
ム、ポリエチレンテレフタレートフイルムが使用され、
多孔性支持体としては、薄葉紙やテトロン紗などが使用
されてきた。
熱孔版印刷用フイルムと多孔性支持体とを接着剤で貼り
合わせたものが使用される。感熱孔版印刷原紙用フイル
ムとしては、各種無機粒子を添加した塩化ビニル、塩化
ビニリデン共重合体フイルムやポリプロピレンフイル
ム、ポリエチレンテレフタレートフイルムが使用され、
多孔性支持体としては、薄葉紙やテトロン紗などが使用
されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の感熱孔版印刷原紙用フイルムにおいては、サーマル
ヘッドの粘着の問題の改良が一層望まれているととも
に、感度の向上が望まれている。
来の感熱孔版印刷原紙用フイルムにおいては、サーマル
ヘッドの粘着の問題の改良が一層望まれているととも
に、感度の向上が望まれている。
【0004】本発明は、このような問題点に着目し、サ
ーマルヘッドへの粘着が少なく、高感度であり、さらに
はカール、印刷耐久性にも優れた感熱孔版印刷原紙用フ
イルムを提供することを目的とする。
ーマルヘッドへの粘着が少なく、高感度であり、さらに
はカール、印刷耐久性にも優れた感熱孔版印刷原紙用フ
イルムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
感熱孔版印刷原紙用フイルムは、A層、B層よりなる2
層積層フイルムにおいて、各層の樹脂の特性が、 A層:融解ピーク温度(TmA) ≧150℃、 融解エネルギー(ΔHA )≧0.1cal/g、 ガラス転移温度(TgA) ≧30℃、 B層:融解ピーク温度(TmB) ≦230℃、 融解エネルギー(ΔHB )≦12cal/g、 ガラス転移温度(TgB) ≦90℃、 でかつ、 TmA≧TmB+5℃、 TgA≧TgB+3℃ であることを特徴とするものから成る。
感熱孔版印刷原紙用フイルムは、A層、B層よりなる2
層積層フイルムにおいて、各層の樹脂の特性が、 A層:融解ピーク温度(TmA) ≧150℃、 融解エネルギー(ΔHA )≧0.1cal/g、 ガラス転移温度(TgA) ≧30℃、 B層:融解ピーク温度(TmB) ≦230℃、 融解エネルギー(ΔHB )≦12cal/g、 ガラス転移温度(TgB) ≦90℃、 でかつ、 TmA≧TmB+5℃、 TgA≧TgB+3℃ であることを特徴とするものから成る。
【0006】本発明において、感熱孔版印刷用原紙と
は、前述したように、各種レーザー、キセノンフラッシ
ュランプやサーマルヘッドなどによる熱を受けることに
より穿孔製版されるもので、感熱孔版印刷原紙用フイル
ムと紙、紗などの多孔性支持体を貼り合わせたものであ
る。本発明は、この感熱孔版印刷用原紙に用いられるフ
イルム(以下、単に、感熱フイルムということもあ
る。)を改良したものである。即ち、本発明における感
熱フイルムとは、閃光照射を受けたときやサーマルヘッ
ドと接触されたとき、被印刷原紙の文字等の部分が穿孔
される部分を形成するフイルムである。
は、前述したように、各種レーザー、キセノンフラッシ
ュランプやサーマルヘッドなどによる熱を受けることに
より穿孔製版されるもので、感熱孔版印刷原紙用フイル
ムと紙、紗などの多孔性支持体を貼り合わせたものであ
る。本発明は、この感熱孔版印刷用原紙に用いられるフ
イルム(以下、単に、感熱フイルムということもあ
る。)を改良したものである。即ち、本発明における感
熱フイルムとは、閃光照射を受けたときやサーマルヘッ
ドと接触されたとき、被印刷原紙の文字等の部分が穿孔
される部分を形成するフイルムである。
【0007】本発明のフイルムを構成する樹脂として
は、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性
ポリオレフィン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル系等のフイルムを使用できる。このう
ち、耐油性及び湿度安定性、ヤング率の点からポリエス
テル系樹脂が好適である。
は、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性
ポリオレフィン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル系等のフイルムを使用できる。このう
ち、耐油性及び湿度安定性、ヤング率の点からポリエス
テル系樹脂が好適である。
【0008】ポリエステル系樹脂の代表例としては、酸
成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、α,β−ビ
ス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカル
ボン酸、2,6−ナフタレートなどの芳香族ジカルボン
酸、若しくはセバシン酸、アジピン酸、ドデカジオン酸
などの脂肪族ジカルボン酸又はポリエチレンオキシジカ
ルボン酸のようなエステル結合形成性ポリアルキレンエ
ーテルを、一方、アルコール成分として、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリエチレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグ
リコール、ペンタメチレングリコールなどをもつポリエ
ステル及びそれらの混合物を挙げることができる。
成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、α,β−ビ
ス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジカル
ボン酸、2,6−ナフタレートなどの芳香族ジカルボン
酸、若しくはセバシン酸、アジピン酸、ドデカジオン酸
などの脂肪族ジカルボン酸又はポリエチレンオキシジカ
ルボン酸のようなエステル結合形成性ポリアルキレンエ
ーテルを、一方、アルコール成分として、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリエチレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグ
リコール、ペンタメチレングリコールなどをもつポリエ
ステル及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0009】又、感熱フイルムを形成するポリエステル
系樹脂として、ポリエステル系樹脂を溶融混合して使用
してもよい。混合する異種の樹脂の融解ピーク温度が1
0℃以上異なる場合、特性が安定し、より好ましい特性
を得ることができる。又その固有粘度がA、B層共0.
62〜0.80であり、A層固有粘度>B層固有粘度で
ある場合、カールが小さくなりより好ましい。
系樹脂として、ポリエステル系樹脂を溶融混合して使用
してもよい。混合する異種の樹脂の融解ピーク温度が1
0℃以上異なる場合、特性が安定し、より好ましい特性
を得ることができる。又その固有粘度がA、B層共0.
62〜0.80であり、A層固有粘度>B層固有粘度で
ある場合、カールが小さくなりより好ましい。
【0010】本発明の感熱孔版印刷原紙用フイルムは、
上記のような樹脂からなる、A、B2層の積層フイルム
である。そこで、各層の樹脂の特性が、 A層:融解ピーク温度(TmA) ≧150℃、 融解エネルギー(ΔHA )≧0.1cal/g、 ガラス転移温度(TgA) ≧30℃、 B層:融解ピーク温度(TmB) ≦230℃、 融解エネルギー(ΔHB )≦12cal/g、 ガラス転移温度(TgB) ≦90℃、 でかつ、 TmA≧TmB+5℃、 TgA≧TgB+3℃ の条件を満たすことが必要である。このような条件を満
たすことにより、後述の実施例に示す如く、良好なカー
ル特性、感度が満足される。
上記のような樹脂からなる、A、B2層の積層フイルム
である。そこで、各層の樹脂の特性が、 A層:融解ピーク温度(TmA) ≧150℃、 融解エネルギー(ΔHA )≧0.1cal/g、 ガラス転移温度(TgA) ≧30℃、 B層:融解ピーク温度(TmB) ≦230℃、 融解エネルギー(ΔHB )≦12cal/g、 ガラス転移温度(TgB) ≦90℃、 でかつ、 TmA≧TmB+5℃、 TgA≧TgB+3℃ の条件を満たすことが必要である。このような条件を満
たすことにより、後述の実施例に示す如く、良好なカー
ル特性、感度が満足される。
【0011】ここで、ガラス転移温度、融解ピーク温
度、融解エネルギーは、DSC(示差走査型熱量計)を
用い、10mgのサンプルを10℃/分で昇温測定する
こととする。ピークが2つ出る場合は、融解エネルギー
比での加重平均をとる。非晶のものは、融解ピーク温度
が出ないが、その場合には、融解ピーク温度の式はすべ
て成立するものと仮定する。
度、融解エネルギーは、DSC(示差走査型熱量計)を
用い、10mgのサンプルを10℃/分で昇温測定する
こととする。ピークが2つ出る場合は、融解エネルギー
比での加重平均をとる。非晶のものは、融解ピーク温度
が出ないが、その場合には、融解ピーク温度の式はすべ
て成立するものと仮定する。
【0012】本発明においては、感熱フイルムとしては
二軸配向(二軸延伸)フイルムが好ましく、該フイルム
の厚みは0.1〜10μmであることが好ましい。より
好ましくは0.5〜4.5μmである。これは、厚みが
薄くなりすぎると不鮮明で濃淡むらが出やすくなるとと
もにピンホール等の欠点が発生し易く、一方厚くなりす
ぎると欠落部分を生じたり太さのムラとなるため、好ま
しくないのである。
二軸配向(二軸延伸)フイルムが好ましく、該フイルム
の厚みは0.1〜10μmであることが好ましい。より
好ましくは0.5〜4.5μmである。これは、厚みが
薄くなりすぎると不鮮明で濃淡むらが出やすくなるとと
もにピンホール等の欠点が発生し易く、一方厚くなりす
ぎると欠落部分を生じたり太さのムラとなるため、好ま
しくないのである。
【0013】A層とB層の厚み比率は特に限定されない
が、1/1000〜1000/1をその代表範囲として
挙げることができる。また、好適なA層厚みは0.01
〜1μm、更に好適な厚みとしては0.08〜0.5μ
mを挙げることができる。
が、1/1000〜1000/1をその代表範囲として
挙げることができる。また、好適なA層厚みは0.01
〜1μm、更に好適な厚みとしては0.08〜0.5μ
mを挙げることができる。
【0014】本発明のフイルムには、必要に応じて各種
粒子を添加することができる。本発明において、添加す
る粒子の平均粒径は、A、B層各フイルム厚みの0.0
5〜8.0倍であることが好適であり、より好ましくは
0.2〜2.0倍である。これは、平均粒径がこの範囲
にある場合、製膜、孔版印刷性のバランスからみて好ま
しいのである。ただし、ここで平均粒径は、遠心沈降法
で測定する。
粒子を添加することができる。本発明において、添加す
る粒子の平均粒径は、A、B層各フイルム厚みの0.0
5〜8.0倍であることが好適であり、より好ましくは
0.2〜2.0倍である。これは、平均粒径がこの範囲
にある場合、製膜、孔版印刷性のバランスからみて好ま
しいのである。ただし、ここで平均粒径は、遠心沈降法
で測定する。
【0015】通常、微小粒子はある粒径分布をもってい
るが、本発明フイルムにおいては、含有粒子の個数の8
0%以上、好ましくは90%以上が、平均粒径4.0μ
m以下であることがフイルム製膜安定性の面から好適で
ある。
るが、本発明フイルムにおいては、含有粒子の個数の8
0%以上、好ましくは90%以上が、平均粒径4.0μ
m以下であることがフイルム製膜安定性の面から好適で
ある。
【0016】本発明フイルムで使用する粒子としては、
その粒子種は特に問わず、無機粒子、有機粒子共に使用
できる。無機粒子の代表例としては、CaCO3 、Si
O2、TiO2 、Al2 O3 など天然、合成等の方法で
得ることが可能な粒子を挙げることができる。しかしそ
の中でも凝集粒子を使用した場合、さらに好ましくは有
機粒子を使用した場合、フイルムの硬さが減少し、特に
サーマルヘッド等摩耗を嫌うものとこすれ合う場合効果
が顕著となり、孔版印刷用原紙として他素材に対する悪
影響が無いため好適である。粒子の添加量としては、A
層は0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量
%、B層は0.01〜6重量%、好ましくは0.1〜1
重量%である。
その粒子種は特に問わず、無機粒子、有機粒子共に使用
できる。無機粒子の代表例としては、CaCO3 、Si
O2、TiO2 、Al2 O3 など天然、合成等の方法で
得ることが可能な粒子を挙げることができる。しかしそ
の中でも凝集粒子を使用した場合、さらに好ましくは有
機粒子を使用した場合、フイルムの硬さが減少し、特に
サーマルヘッド等摩耗を嫌うものとこすれ合う場合効果
が顕著となり、孔版印刷用原紙として他素材に対する悪
影響が無いため好適である。粒子の添加量としては、A
層は0.01〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量
%、B層は0.01〜6重量%、好ましくは0.1〜1
重量%である。
【0017】また、本発明における感熱フイルムには、
閃光照射する波長域に吸収ピークをもつ添加剤等を添加
しても良い。また、多孔性支持体との接着性を向上させ
るため、感熱フイルムの表面を、空気、炭酸ガス又は窒
素ガス中でコロナ放電処理しても良い。、又、本発明に
おける感熱フイルムの140〜160℃における熱収縮
率は縦方向≦横方向である場合、穿孔形状が良好であ
り、より好ましい。又150℃における熱収縮率(JI
S−C−2318)が縦方向、横方向共20%以上、よ
り好ましくは35%である場合、穿孔形状が良好であり
より好ましい。
閃光照射する波長域に吸収ピークをもつ添加剤等を添加
しても良い。また、多孔性支持体との接着性を向上させ
るため、感熱フイルムの表面を、空気、炭酸ガス又は窒
素ガス中でコロナ放電処理しても良い。、又、本発明に
おける感熱フイルムの140〜160℃における熱収縮
率は縦方向≦横方向である場合、穿孔形状が良好であ
り、より好ましい。又150℃における熱収縮率(JI
S−C−2318)が縦方向、横方向共20%以上、よ
り好ましくは35%である場合、穿孔形状が良好であり
より好ましい。
【0018】本発明のフイルムに貼り合わせる多孔性支
持体としては、特に限定されないが、典具貼紙、合成繊
維紗造紙、各種織布、不織布などを、その代表例として
挙げることができるが、セルロースを主体とする支持体
の場合、本発明の効果がより顕著となる。
持体としては、特に限定されないが、典具貼紙、合成繊
維紗造紙、各種織布、不織布などを、その代表例として
挙げることができるが、セルロースを主体とする支持体
の場合、本発明の効果がより顕著となる。
【0019】また、使用する多孔性支持体の坪量は、特
に限定されないが、通常は1〜50g/m2 、好ましく
は5〜30g/m2 程度のものが使用される。
に限定されないが、通常は1〜50g/m2 、好ましく
は5〜30g/m2 程度のものが使用される。
【0020】また、メッシュ状シートを用いる場合は、
5〜60μmの太さの繊維を織ったものを使用するの
が、また格子間隔としては5〜250μmのものを使用
するのが好ましい。
5〜60μmの太さの繊維を織ったものを使用するの
が、また格子間隔としては5〜250μmのものを使用
するのが好ましい。
【0021】本発明において、ポリエステル系樹脂より
なるフイルムと多孔性支持体を貼り合わせるのに使用さ
れる接着剤としては、特に限定されないが、酢酸ビニル
系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂を、その代表例として挙げることができる。
又、熱接着性の多孔性支持体を用いる場合、接着剤は特
に必要ではない。
なるフイルムと多孔性支持体を貼り合わせるのに使用さ
れる接着剤としては、特に限定されないが、酢酸ビニル
系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂を、その代表例として挙げることができる。
又、熱接着性の多孔性支持体を用いる場合、接着剤は特
に必要ではない。
【0022】本発明においては、A層上に耐熱コート層
を設けるのが好適である。耐熱コート層としては各種シ
リコン系樹脂又はオイル含有層、各種天然、合成ワック
ス層又は含有層、各種鉱物油層又は含有層、各種フッ素
系樹脂あるいはオイル層又は含有層、あるいは各種界面
活性剤層又は含有樹脂層を挙げることができる。
を設けるのが好適である。耐熱コート層としては各種シ
リコン系樹脂又はオイル含有層、各種天然、合成ワック
ス層又は含有層、各種鉱物油層又は含有層、各種フッ素
系樹脂あるいはオイル層又は含有層、あるいは各種界面
活性剤層又は含有樹脂層を挙げることができる。
【0023】次に本発明の感熱フイルムの製造方法につ
いて説明するが、これに限定されるものではない。ま
ず、所定の粒子を添加した原料を準備する。この場合、
粒子を添加する方法は、特に限定されず、所定の粒子を
添加し押出機内で混合、分散してもよいし、所定の粒子
を押出機内で混合、分散した原料を、希釈して使用して
もよいが、重合時に添加するのが、分散性の点から好適
である。粒子は、所定の原料に多量に添加、希釈しつつ
使用してもよいし、均一にすべての原料に添加してもよ
い。
いて説明するが、これに限定されるものではない。ま
ず、所定の粒子を添加した原料を準備する。この場合、
粒子を添加する方法は、特に限定されず、所定の粒子を
添加し押出機内で混合、分散してもよいし、所定の粒子
を押出機内で混合、分散した原料を、希釈して使用して
もよいが、重合時に添加するのが、分散性の点から好適
である。粒子は、所定の原料に多量に添加、希釈しつつ
使用してもよいし、均一にすべての原料に添加してもよ
い。
【0024】このようにして準備した原料2種を、所定
の条件で十分乾燥した後、2台の押出機に各々供給し、
口金より溶融状態で積層押出し、冷却ドラムに巻きつけ
冷却固化させ未延伸複合フイルムをつくる。
の条件で十分乾燥した後、2台の押出機に各々供給し、
口金より溶融状態で積層押出し、冷却ドラムに巻きつけ
冷却固化させ未延伸複合フイルムをつくる。
【0025】この未延伸フイルムを二軸延伸する。この
場合、延伸条件は使用する樹脂によって変わり特に限定
されないが、通常は長手方向、幅方向に各々2.5〜
7.0倍、延伸速度100〜107 %/分で延伸され
る。延伸順序は、特に限定されず、逐次であっても、同
時であっても、また二軸に延伸したあと再度延伸するも
のであってもよい。また、このようにして得られた二軸
延伸フイルムには、適宜熱処理を施してもよい。熱処理
条件は、特に限定されないが、50〜250℃で弛緩率
20%以下の範囲で行うのが通常である。
場合、延伸条件は使用する樹脂によって変わり特に限定
されないが、通常は長手方向、幅方向に各々2.5〜
7.0倍、延伸速度100〜107 %/分で延伸され
る。延伸順序は、特に限定されず、逐次であっても、同
時であっても、また二軸に延伸したあと再度延伸するも
のであってもよい。また、このようにして得られた二軸
延伸フイルムには、適宜熱処理を施してもよい。熱処理
条件は、特に限定されないが、50〜250℃で弛緩率
20%以下の範囲で行うのが通常である。
【0026】
【作用】本発明は、特定の構成の複合フイルムとしたの
で、良好なカール特性および感度特性を得ることが可能
となったものである。
で、良好なカール特性および感度特性を得ることが可能
となったものである。
【0027】〔特性の測定法〕本発明で用いる各特性
は、次の方法により評価した。 (1)カール 目付20gの紙を用意し、フイルムと湿度雰囲気50%
RH常温でフラットとなる様貼り合わせ20cm角のも
のを作成する。その後50%RH50℃雰囲気に放置
し、上面が凹となる様に定盤上に置き各々の角の定盤か
らのまくれ上がり高さの平均値(単位:mm)をカール
量とした。カールが50mm以上の場合を「×」、15
〜50mmの場合を「△」、それ以下の場合を「○」と
して示した。
は、次の方法により評価した。 (1)カール 目付20gの紙を用意し、フイルムと湿度雰囲気50%
RH常温でフラットとなる様貼り合わせ20cm角のも
のを作成する。その後50%RH50℃雰囲気に放置
し、上面が凹となる様に定盤上に置き各々の角の定盤か
らのまくれ上がり高さの平均値(単位:mm)をカール
量とした。カールが50mm以上の場合を「×」、15
〜50mmの場合を「△」、それ以下の場合を「○」と
して示した。
【0028】(2)感度の評価 耐熱コートとしてアミノシランとシリコンオイル混合体
をフイルムA面側(A層側表面)に塗布厚みを変更して
塗布する。次に、耐熱コート面を内面とした2枚のフイ
ルムをヒートシーラ(270℃)で1分間ヒートシール
する。但しシーラー熱板へのフイルム溶着防止のため、
熱板にはテフロンシートを貼り付けておくこととする。
ヒートシール後、融着なくはがれる最低厚み条件を探
す。この条件で耐熱コートを塗布する。貼り合わせは、
30g/m2 の紗と、3M社製スプレーのりを用い貼り
合わせる。このようにして得られた原紙を、東芝(株)
製ワープロRUPOを用い、電圧を付属調整機構を用い
て3段階に変更して穿孔し、その孔径、形状について拡
大観察する。穿孔形状、孔径とも良好なものを○、どち
らかが不良なものを×として判定する。
をフイルムA面側(A層側表面)に塗布厚みを変更して
塗布する。次に、耐熱コート面を内面とした2枚のフイ
ルムをヒートシーラ(270℃)で1分間ヒートシール
する。但しシーラー熱板へのフイルム溶着防止のため、
熱板にはテフロンシートを貼り付けておくこととする。
ヒートシール後、融着なくはがれる最低厚み条件を探
す。この条件で耐熱コートを塗布する。貼り合わせは、
30g/m2 の紗と、3M社製スプレーのりを用い貼り
合わせる。このようにして得られた原紙を、東芝(株)
製ワープロRUPOを用い、電圧を付属調整機構を用い
て3段階に変更して穿孔し、その孔径、形状について拡
大観察する。穿孔形状、孔径とも良好なものを○、どち
らかが不良なものを×として判定する。
【0029】
実施例1〜8、比較例1〜3 表1、表2に示す組成の樹脂からなるA層、B層の2層
積層フイルムを作成した。表1、表2中の略号は次の通
りである。 (酸成分) T : テレフタル酸 I : イソフタル酸 (アルコール成分) EG : エチレングリコール BG : 1,4ブタンジオール HG : ヘキサンジオール CHDM: シクロヘキサンジメタノール
積層フイルムを作成した。表1、表2中の略号は次の通
りである。 (酸成分) T : テレフタル酸 I : イソフタル酸 (アルコール成分) EG : エチレングリコール BG : 1,4ブタンジオール HG : ヘキサンジオール CHDM: シクロヘキサンジメタノール
【0030】表1、表2に示す組成の樹脂を十分に乾燥
した後、A層、B層用に2台の押出機にそれぞれ供給
し、280℃で溶融押出し、積層シートとして口金から
吐出した後、静電印加キャスト法を用いて、表面温度3
0℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、
未延伸積層フイルムを得た(但し比較例はB層単層)。
この未延伸フイルムを4.8倍で縦方向に、3.5倍で
横方向に逐次二軸延伸した後、(融解ピーク温度−60
℃)で弛緩率0.5%で熱処理を施し、厚さ1.9μm
の二軸延伸フイルムを得た。
した後、A層、B層用に2台の押出機にそれぞれ供給
し、280℃で溶融押出し、積層シートとして口金から
吐出した後、静電印加キャスト法を用いて、表面温度3
0℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、
未延伸積層フイルムを得た(但し比較例はB層単層)。
この未延伸フイルムを4.8倍で縦方向に、3.5倍で
横方向に逐次二軸延伸した後、(融解ピーク温度−60
℃)で弛緩率0.5%で熱処理を施し、厚さ1.9μm
の二軸延伸フイルムを得た。
【0031】得られたフイルムについて、前述のカール
特性と感度の評価を行った結果、表1、表2に示す通り
で、本発明で特定した範囲内にある場合には、両特性を
共に満足することができた。
特性と感度の評価を行った結果、表1、表2に示す通り
で、本発明で特定した範囲内にある場合には、両特性を
共に満足することができた。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感熱孔版
印刷原紙用フイルムによるときは、特定の特性を有する
A層、B層2層構成の積層フイルムとしたので、とく
に、カール、感度特性に優れたものとすることができ
た。
印刷原紙用フイルムによるときは、特定の特性を有する
A層、B層2層構成の積層フイルムとしたので、とく
に、カール、感度特性に優れたものとすることができ
た。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−21537(JP,A) 特開 平4−189529(JP,A) 特開 平4−82792(JP,A) 特開 平2−131994(JP,A) 特開 昭63−173694(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102
Claims (4)
- 【請求項1】 A層、B層よりなる2層積層フイルムに
おいて、各層の樹脂の特性が、 A層:融解ピーク温度(TmA) ≧150℃、 融解エネルギー(ΔHA )≧0.1cal/g、 ガラス転移温度(TgA) ≧30℃、 B層:融解ピーク温度(TmB) ≦230℃、 融解エネルギー(ΔHB )≦12cal/g、 ガラス転移温度(TgB) ≦90℃、 でかつ、 TmA≧TmB+5℃、 TgA≧TgB+3℃ であることを特徴とする感熱孔版印刷原紙用フイルム。 - 【請求項2】 前記A層、B層共ポリエステル系樹脂よ
りなることを特徴とする請求項1の感熱孔版印刷原紙用
フイルム。 - 【請求項3】 前記2層積層フイルムのB層と多孔性支
持体を貼り合わせてなることを特徴とする請求項1又は
2の感熱孔版印刷原紙用フイルム。 - 【請求項4】 前記A層上に、耐熱層をコーティング法
により設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいず
れかに記載の感熱孔版原紙用フイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21209893A JP3319064B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | 感熱孔版印刷原紙用フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21209893A JP3319064B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | 感熱孔版印刷原紙用フイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0747780A JPH0747780A (ja) | 1995-02-21 |
JP3319064B2 true JP3319064B2 (ja) | 2002-08-26 |
Family
ID=16616852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21209893A Expired - Fee Related JP3319064B2 (ja) | 1993-08-05 | 1993-08-05 | 感熱孔版印刷原紙用フイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3319064B2 (ja) |
-
1993
- 1993-08-05 JP JP21209893A patent/JP3319064B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0747780A (ja) | 1995-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5328755A (en) | Polymeric film | |
EP0604057A1 (en) | Polymeric film | |
KR100285397B1 (ko) | 중합체 필름 | |
JPS63227634A (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フイルム | |
US5332617A (en) | Polymeric film | |
WO1996001739A1 (en) | Polymeric film containing silicone resin and clay | |
JP3319064B2 (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フイルム | |
WO2000020490A1 (fr) | Film polyester oriente biaxialement utilisable comme papier a pochoir pour impression thermique au pochoir | |
JPH0764130B2 (ja) | 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム | |
JPH047198A (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フィルム、感熱孔版印刷原紙及びその製造方法 | |
JP2001121836A (ja) | 感熱孔版印刷原紙用フィルム | |
JP3367267B2 (ja) | 感熱孔版印刷原紙用ポリエステル組成物およびフイルム | |
JP3329144B2 (ja) | 感熱孔版印刷用原紙 | |
JPH04125190A (ja) | 感熱孔版原紙用フィルム | |
JPH08332786A (ja) | 感熱孔版印刷用原紙 | |
JP2002121300A (ja) | 金属缶外面貼合せ用ポリエステルフィルム | |
JPH10128930A (ja) | 感光性積層体 | |
JPH11268441A (ja) | 感熱孔版印刷用フィルムおよび感熱孔版印刷マスター | |
JP2009138067A (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルムおよびそれを用いた孔版印刷用原紙ならびにその製造方法 | |
KR20000060571A (ko) | 폴리에스테르 필름 | |
JP2001096940A (ja) | 感熱孔版印刷用フィルムおよび感熱孔版印刷マスター | |
JP2002011970A (ja) | 感熱転写リボン用ベースフィルム | |
JP2008246681A (ja) | 磁気記録媒体用積層ポリエステルフィルムロール | |
JP2003251777A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JPH05246168A (ja) | 感熱孔版印刷用原紙 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |