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JP3311453B2 - 負荷電制御剤及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

負荷電制御剤及び静電荷像現像用トナー

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Publication number
JP3311453B2
JP3311453B2 JP34085193A JP34085193A JP3311453B2 JP 3311453 B2 JP3311453 B2 JP 3311453B2 JP 34085193 A JP34085193 A JP 34085193A JP 34085193 A JP34085193 A JP 34085193A JP 3311453 B2 JP3311453 B2 JP 3311453B2
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JP
Japan
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toner
charge control
control agent
negative charge
resin
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JP34085193A
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Inventor
一明 須方
俊一郎 山中
修治 菅原
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Orient Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Orient Chemical Industries Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to DE69418290T priority patent/DE69418290T2/de
Priority to EP94118714A priority patent/EP0658820B1/en
Priority to US08/349,611 priority patent/US5518852A/en
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    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • G03G9/09733Organic compounds
    • G03G9/0975Organic compounds anionic
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1896Compounds having one or more Si-O-acyl linkages
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録及
び静電印刷等における静電潜像を現像するための静電荷
像現像用トナー及びそのトナーの帯電量を制御し又は安
定化するための負荷電性の荷電制御剤、すなわち負荷電
制御剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】電子写真法を
利用した複写機等においては、無機又は有機光導電性物
質を含有する感光層を備えた感光体上に形成された静電
潜像を可視化するために、着色剤及び定着用の樹脂等を
有する種々の乾式或は湿式トナーが用いられている。こ
のようなトナーの帯電性は、静電潜像を現像するシステ
ムにおいて最も重要な因子の一つである。そこでトナー
の帯電量を適切に制御し又は安定化するために、トナー
中に、正電荷又は負電荷付与性の荷電制御剤が加えられ
ることが多い。
【0003】従来実用化されている荷電制御剤として、
トナーに正電荷を付与するものとしては、ニグロシン系
染料やトリアリールメタン系染料のような塩基性染料、
或は4級アンモニウム塩などの電子供与性物質を挙げる
ことができり、トナーに負電荷を付与するものとして
は、アゾ染料の2:1型金属錯塩染料などを挙げること
ができる。
【0004】しかしながら、染料構造を有する荷電制御
剤の多くは、一般に構造が複雑で安定性に乏しく、機械
的な摩擦及び衝撃、温度や湿度条件の変化、電気的衝撃
並びに光照射等により、分解し又は変化して荷電制御性
を失い易い。また、このような染料構造の荷電制御剤
は、有色であるためカラートナー用としては汎用性に欠
ける。
【0005】このような問題を解決し得る負荷電制御剤
としては、サルチル酸、アルキルサリチル酸、オキシナ
フトエ酸、サリチルアルデヒド、フタル酸などを配位子
とするキレート化合物(例えばサリチル酸やアルキルサ
リチル酸のCr、Zn又はAl錯体、サリチル酸のホウ
素錯体、オキシナフトエ酸のCr錯体、サリチルアルデ
ヒドのCr又はCo錯体、フタル酸のCr又はFe錯
体)などを挙げることができる。ここに挙げた錯体構造
の荷電制御剤は、淡色のものも多いが、必ずしもカラー
トナー用の荷電制御剤として満足できるものではなく、
また、樹脂に対する分散性や荷電制御特性の安定性につ
いても改善の余地があった。
【0006】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その目的とすると
ころは、荷電制御特性に優れており、その耐環境性(温
度や湿度の変化に対する荷電制御特性の安定性)、保存
安定性(荷電制御特性の経時的安定性)、及び耐久性
(トナーが多数回繰り返し使用された場合の荷電制御特
性の安定性)に優れると共に、様々な色彩のカラートナ
ー及び無彩色トナー用として汎用性があり、而も、人体
に対する安全性の高い負荷電制御剤、並びに、帯電特
性、耐環境性、保存安定性及び耐久性に優れると共に、
様々な有彩色又は無彩色のトナーとして使用可能な静電
荷像現像用トナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、グリコー
ル酸誘導体と有機ケイ素化合物を反応させて得られる特
定の錯化合物(錯体)が、人体に対する安全性が高く、
荷電制御性、耐環境性、保存安定性及び耐久性に優れ、
様々な有彩色又は無彩色のトナーに含有させてもそのト
ナー画像にほとんど色調障害を引き起こさないことを見
出して本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明の負荷電制御剤は、下記一
般式〔I〕で表わされる有機ケイ素錯化合物を有効成分
とする。
【0009】
【化2】
【0010】[式〔I〕中、R1 及びR2 は、それぞれ
独立に、水素;或は置換若しくは非置換の、アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を
示し、R3 は、水素;或は置換若しくは非置換の、アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル
基を示し、X+ は、無機又は有機のカチオンを示す。
(但し、R1 及びR2 のうち少なくとも一方は、置換若
しくは非置換のアリール基である。)]
【0011】また本発明の静電荷像現像用トナーは、一
般式〔I〕で表わされる有機ケイ素錯化合物を有効成分
とする負荷電制御剤の少なくとも1種並びに着色剤及び
樹脂をそなえてなるものである。すなわち前記負荷電制
御剤として、一般式〔I〕で表わされる有機ケイ素錯化
合物の1種を含有するものであってもよく、複数種を含
有していてもよい。
【0012】上記R1 及びR2 の具体例としては、水
素;ハロゲン、好ましくはフッ素で置換されていてもよ
いメチル、エチル、プロピル、iso-プロピル、ブチル、
iso-ブチル、sec-ブチル、tert- ブチル、アミル、iso-
アミル、オクチル、ドデシル及びシクロヘキシル等の置
換又は非置換のアルキル基及びシクロアルキル基;直鎖
若しくは分岐鎖のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の
アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、ビニル
基、フェニル基、又は水酸基などで置換されてもよい、
置換又は非置換の、フェニル基又はナフチル基(例え
ば、フェニル、トリル、2,5-キシリル、4-tert−ブチル
フェニル、3,5-ジ-tert-ブチルフェニル、4−シアノフ
ェニル、4−ブロモフェニル、3−ビニルフェニル、4
−ニトロフェニル、4−ヒドロキシフェニル、ビフェニ
ル、ナフチル及びtert−ブチルナフチル等);ベンジ
ル、フェネチル、α−メチルベンジル、α,α’−ジメ
チルベンジル等の置換又は非置換のアラルキル基などを
挙げることができる。
【0013】R3 としては、後述の有機ケイ素化合物に
おける置換基を挙げることができ、具体的には、R1
びR2 について上に挙げたものと同じものを挙げること
ができる。R3 として好ましいものの例としては、フェ
ニル、トリルなどの置換又は非置換のアリール基;メチ
ル、エチル、オクチル、シクロヘキシルなどの鎖状又は
環状アルキル基;ベンジル、フェネチル、α−メチルベ
ンジル、α,α’−ジメチルベンジル等のアラルキル基
を挙げることができる。X+ は、化合物の母体(アニオ
ン成分)によって規定される電荷を中和するに必要な電
荷数を有する無機又は有機のカチオンである。
【0014】そのようなカチオンとしては、水素イオ
ン;Na、K等のアルカリ金属イオン;Mg、Ca、B
a等のアルカリ土類金属イオン;炭素数3乃至18の脂
肪族第1級又は第2級アミンのアンモニウムイオン(第
1級アミン及び第2級アミンの例としては、n−ブチル
アミン、tert−ブチルアミン、アミルアミン、ジブチル
アミン、iso-アミルアミン、ペンチルアミン、ヘキシル
アミン、オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、
ドデシルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキ
シルアミン、酸素で中断されていてもよいブトキシプロ
ピルアミン、オクトオキシプロピルアミン等を挙げるこ
とができる。)、炭素数の合計が3乃至20の第3級ア
ミンのアンモニウムイオン(第3級アミンの例として
は、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミ
ン等を挙げることができる。)、第4級アンモニウムイ
オン(第4級アンモニウムの例としては、テトラメチル
アンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム等を挙
げることができる。);脂肪族ジアミンのアンモニウム
(脂肪族ジアミンの例としては、ヘキサメチレンジアミ
ン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン等を挙げる
ことができる。);並びにピリジニウムイオンなどを例
示することができる。これらのカチオンのうちで好まし
いのは、アルカリ金属イオン、炭素数4乃至12の脂肪
族アミンのアンモニウムイオン、及び脂肪族ジアミンの
アンモニウムイオンである。
【0015】上記一般式〔I〕で表わされる有機ケイ素
錯化合物の配位子としては、次式で規定されるグリコー
ル酸誘導体を用いることができる。
【0016】
【化3】
【0017】[但し、R1 及びR2 は、上記一般式
〔I〕におけるのと同意義である。]このグリコール酸
誘導体として好ましく使用し得るものの例としては、ベ
ンジル酸(ジフェニルグリコール酸)及びマンデル酸
(フェニルグリコール酸)などを挙げることができる。
【0018】また、上記一般式〔I〕で表わされる有機
ケイ素錯化合物の合成に用いることのできるケイ素付与
剤の例としては、フェニルトリメトキシシラン、フェニ
ルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オ
クチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキ
シシラン、ベンジルトリメトキシシラン等の有機ケイ素
化合物を例示することができる。これらのうちで好まし
いのは、フェニルトリメトキシシランである。一般式
〔I〕で表わされる有機ケイ素錯化合物は、C,L.Frye,
J.Am.Chem.Soc.,92,1205(1970) の記載従い合成するこ
とができる。次に、その合成例を示す。
【0019】合成例1 2.28g(10ミリモル)のベンジル酸、0.99g(5ミリモ
ル )のフェニルトリメトキシシラン、1g(14ミリモル)の
n−ブチルアミン及び10mlのメタノールからなる混
合液を2時間還流した。溶媒を留去した後、アセトン−
四塩化炭素を用いて再結晶させ、その混合物を濾過した
後、濾取物を乾燥させることにより2.05gの白色粉
末(化合物例1)を得た(収率64.9% )。この白色粉末
の融点は145乃至154℃であった。
【0020】合成例2 合成例1におけるベンジル酸をマンデル酸[1.52g
(10ミリモル)]に代えた他は合成例1と同様に処理すること
により、0.62gの白色粉末(化合物例2)を得た
(収率25.8% )。この白色粉末の融点は107乃至11
2℃であった。
【0021】合成例3 合成例1におけるn−ブチルアミンをヘキサメチレンジ
アミン[0.6g(5.2ミリモル) ]に代えた他は合成例1と
同様に処理することにより、2.64gの白色粉末(化
合物例3)を得た(収率85.5% )。この白色粉末の融点
は147乃至152℃であった。
【0022】合成例4 合成例1におけるn−ブチルアミンをナトリウムメトキ
シド[0.55g(10ミリモル)]に代えた他は合成例1と同
様に処理することにより、0.84gの白色粉末(化合
物例4)を得た(収率29.6% )。この白色粉末の融点は
72乃至79℃であった。次に、一般式〔I〕で表わさ
れる有機ケイ素錯化合物の具体例(化合物例1−15)
を列挙するが、勿論本発明はこれらに限定されるもので
はない。なおこれらはいずれも負荷電制御剤として好適
に使用し得るものである。
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】本発明の静電荷像現像用トナーは、本発明
の負荷電制御剤としての有機ケイ素錯化合物が、樹脂1
00重量部に対して0.1乃至10重量部配合されてい
るものとすることが望ましい。この有機ケイ素錯化合物
のより好ましい配合量は、樹脂100重量部に対して
0.5乃至5重量部である。また本発明の静電荷像現像
用トナーには、トナーの品質を向上させる上で、例え
ば、導電性粒子、流動性改良剤、画像剥離防止剤等の添
加剤を内添又は外添させることもできる。
【0039】本発明のトナーに用いられる樹脂として
は、次のような公知のトナー用の樹脂或は結着樹脂を例
示することができる。すなわち、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレ
ン−マレイン酸樹脂、スチレン−ビニルメチルエーテル
樹脂、スチレン−メタアクリル酸エステル共重合体、フ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、パラフィンワックス等である。これら
の樹脂は、単独で或は数種をブレンドして用いることも
できる。
【0040】本発明のトナーにおいては、着色剤とし
て、公知の多数の染料・顔料を用いることができる。そ
の具体例としては、キノフタロンイエロー、イソインド
リノンイエロー、ペリノンオレンジ、ペリレンマルー
ン、ローダミン6Gレーキ、キナクリドンレッド、アン
スアンスロンレッド、ローズベンガル、銅フタロシアニ
ンブルー、銅フタロシアニングリーン、ジケトピロロピ
ロール系等の有機顔料;カーボンブラック、チタンホワ
イト、チタンイエロー、群青、コバルトブルー、べんが
ら等の無機顔料を挙げることができる。また、カラート
ナー用に好適な着色剤の例としては、アゾ染料、キノフ
タロン系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン
系染料、インドフェノール系染料、インドアニリン系染
料などの各種の油溶性染料や分散染料のほか、ロジン、
ロジン変性フェノール、マレイン酸等の樹脂により変性
されたトリアリールメタン系染料、キサンテン系染料な
どを挙げることができる。
【0041】本発明の静電荷像現像用トナーには、上記
のような着色剤を、単独で又は2種以上配合して、使用
することができる。フルカラー用の三原色トナーの調製
に好適に使用し得るものは、分光持性が良好な染料・顔
料である。また有彩色のモノカラートナーには、着色剤
として、同色系の顔料と染料、例えばキノフタロン系の
顔料と染料、キサンテン系またはローダミン系の顔料と
染料、フタロシアニン系の顔料と染料を、適宣配合して
用いることができる。
【0042】本発明の静電荷像現像用トナーは、例えば
次のように製造される。すなわち、上記のような樹脂、
着色剤及び本発明の荷電制御剤、並びに、必要に応じて
磁性材料、流動化剤等をボールミルその他の混合機によ
り十分混合した後、加熱ロール、ニーダ、エクストルー
ダ等の熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後、粉砕
及び分級することにより、平均粒径5乃至20μmの乾
式負帯電性トナーを得ることができる。
【0043】また、結着樹脂溶液中に材料を分散した
後、噴霧乾燥することにより得る方法、結着樹脂を構成
すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした後
に重合させてトナーを得る重合法トナー製造法等を応用
することもできる。本発明のトナーを2成分現像剤とし
て用いる場合には、本発明のトナーをキャリヤ粉と混合
して用い、2成分磁気ブラシ現像法等により現像するこ
とができる。
【0044】キャリヤとしては、公知のものが全て使用
可能である。例示するならば、粒径50乃至200μm
程度の、鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、ガラスビー
ズ等、並びに、これらの表面をアクリル酸エステル共重
合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、
ポリアミド樹脂、フッ化エチレン系樹脂等でコーティン
グしたもの等を挙げることができる。
【0045】本発明のトナーを1成分現像剤として用い
る場合には、上記のようにしてトナーを製造する際に、
例えば鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉等の強磁性材料
製の微粉体を適量添加分散させて用いることができる。
この場合の現像法としては、例えば接触現像法、ジャン
ピング現像法等を挙げることができる。
【0046】
【発明の効果】本発明の負荷電制御剤は、樹脂に対する
分散性が良好で、荷電制御特性、耐環境性、保存安定性
並びに耐久性に優れ、而も、その有効成分である有機ケ
イ素錯化合物は、人体に対する安全性が高く、実質上無
色であるため様々な有彩色又は無彩色のトナーに用いら
れてもそのトナー画像にほとんど色調障害を引き起こさ
ない。また本発明の静電荷像現像用トナーは、この負荷
電制御剤を含有する点において、帯電特性、耐環境性、
保存安定性及び耐久性に優れ、様々な有彩色又は無彩色
のトナーとして使用されてもそのトナー画像にほとんど
色調障害を引き起さない。
【0047】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、勿論本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。なお、以下の記述においては、「重量部」を「部」
と略す。
【0048】実施例1 ポリエステル樹脂(日本合成化学社製、商品名:HP−301) ・・・・100部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製、商品名:ビスコール500P) ・・・・ 5部 銅フタロシアニン系染料(オリヱント化学工業社製、商品名:バリファスト ブ ルー 2606) ・・・・ 2部 銅フタロシアニン系顔料 ・・・・ 3部 化合物例(1)[負荷電制御剤] ・・・・ 2部
【0049】上記配合物を高速ミキサーで均一にプレミ
キシングした。次いで、エクストルーダで溶融混練し、
冷却後振動ミルで粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機
付きのエアージェットミルを用いて微粉砕して、粒径1
0乃至20μmの負帯電性シアントナーを得た。得られ
たトナー5部に対し鉄粉キャリヤ(パウダーテック社
製、商品名:TEFV 200/300)95部を混合
して現像剤を調製した。
【0050】本現像剤の初期ブローオフ荷電量は−1
5.1μC/gであった。この現像剤の低温低湿(5
℃、相対湿度30%)及び高温高湿(35℃、相対湿度
80%)での各初期ブローオフ荷電量は、それぞれ、−
15.1μC/g及び−15.3μC/gと非常に安定
であり、保存安定性も良好であった。また、本現像剤を
用いて市販の複写機(キャノン製)により、繰返し実写
したところ、帯電の安定性及び持続性が良好で、画像の
濃度低下、カブリ、色調障害等のない良質な画像が得ら
れた。
【0051】実施例2 実施例1で用いた負荷電制御剤を合成例2で得られた化
合物例(2)代え、実施例1と同様に処理してトナー及
び現像剤を調製し、それらを評価したところ、実施例1
と同様に優れた結果が得られた。
【0052】実施例3 ポリエステル樹脂(日本合成化学社製、商品名:HP−301) ・・・・100部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製、商品名:ビスコール500P) ・・・・ 5部 ローダミン系染料(オリヱント化学工業社製、商品名:オイルピンク312 ・・・・ 3部 キナクリドンレッド ・・・・ 3部 化合物例(3)[負荷電制御剤] ・・・・ 2部
【0053】上記配合物を実施例1と同様に処理して負
帯電性マゼンタトナー及び現像剤を調製した。本現像剤
の初期ブローオフ荷電量は−15.0μC/gであっ
た。この現像剤の低温低湿(5℃、相対湿度30%)及
び高温高湿(35℃、相対湿度80%)での各初期ブロ
ーオフ荷電量は、それぞれ、−15.0μC/g及び−
14.8μC/gと非常に安定であり、保存安定性も良
好であった。また、本現像剤を用いて市販の複写機(キ
ャノン製)により、繰返し実写したところ、帯電の安定
性及び持続性が良好で、画像の濃度低下、カブリ、色調
障害等のない良質な画像が得られた。
【0054】実施例4 実施例3で用いた負荷電制御剤を合成例4で得られた化
合物例(4)代え、実施例1及び3と同様に処理してト
ナー及び現像剤を調製し、それらを評価したところ、実
施例3と同様に優れた結果が得られた。
【0055】実施例5 スチレンーアクリル共重合樹脂(三洋化成社製、商品名:ハイマーSMB600 ) ・・・・100部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製、商品名:ビスコール500P) ・・・・ 10部 カーボンブラック(三菱化成社製、商品名:MA−100) ・・・・ 5部 化合物例(1)[負荷電制御剤] ・・・・ 2部
【0056】上記配合物を実施例1と同様に処理して負
帯電性黒色トナー及び現像剤を調製した。本現像剤の初
期ブローオフ荷電量は−15.0μC/gであった。こ
の現像剤の低温低湿(5℃、相対湿度30%)及び高温
高湿(35℃、相対湿度80%)での各初期ブローオフ
荷電量は、それぞれ、−15.1μC/g及び−14.
7μC/gと非常に安定であり、保存安定性も良好であ
った。また、本現像剤を用いて市販の複写機(キャノン
製)により、繰返し実写したところ、帯電の安定性及び
持続性が良好で、画像の濃度低下、カブリ等のない良質
な画像が得られた。
【0057】実施例6 ポリエステル樹脂(日本合成化学社製、商品名:HP−301) ・・・・100部 四三酸化鉄(戸田工業社製、商品名:EPT−500) ・・・・ 40部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製、商品名:ビスコール500P) ・・・・ 10部 カーボンブラック(三菱化成社製、商品名:MA−100) ・・・・ 6部 化合物例(2)[負荷電制御剤] ・・・・ 2部
【0058】上記配合物をボールミルで均一に予備混合
し、プレミックスを調製した。次いで、2軸押し出し機
を用いて180℃で溶融混練し、冷却後、粗粉砕、微粉
砕及び分級を行って、5乃至15μmの粒径を有する1
成分トナーを調製した。 本トナーを用い、市販の複写
機にてトナーの画像を形成したところ、カブリがなく細
線再現性が良好で、その上ベタ部反射濃度が1.27と
いう良質な画像が得られた。
【0059】比較例1 帯電特性を比較するために、実施例1で用いた負荷電制
御剤をボロジベンジル酸塩化合物(特開平5−2244
65号記載の化合物)に代え、実施例1と同様に処理し
てしてシアン色トナー及び現像剤を調製し、評価したと
ころ、色再現性の面では実施例1と同様に優れていたも
のの、現像剤は、帯電特性の安定性及び耐久性に欠ける
ものであた。
【0060】比較例2 化合物例(3)を用いない以外は、実施例3と同様に処
理してマゼンタ色トナーを調製し、実施例3と同様に評
価したところ、画像の飛び散り、乱れ、カブリなどが見
られ、トナーとしては不適格なものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−276166(JP,A) 特開 平2−284160(JP,A) 特開 平5−165257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/097 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕で表わされる有機ケイ素
    錯化合物を有効成分とする負荷電制御剤。 【化1】 [式〔I〕中、R1 及びR2 は、それぞれ独立に、水
    素;或は置換若しくは非置換の、アルキル基、シクロア
    ルキル基、アリール基又はアラルキル基を示し、R3
    は、水素;或は置換若しくは非置換の、アルキル基、シ
    クロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示し、
    + は、無機又は有機のカチオンを示す。(但し、R1
    及びR2 のうち少なくとも一方は、置換若しくは非置換
    のアリール基である。)]
  2. 【請求項2】請求項1に記載された負荷電制御剤の少な
    くとも1種並びに着色剤及び樹脂を備えてなる静電荷像
    現像用トナー。
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