JP3307891B2 - 高耐熱性高分子電解質及びこれを用いた電気化学デバイス - Google Patents
高耐熱性高分子電解質及びこれを用いた電気化学デバイスInfo
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Description
解質及びこれを用いた電気化学デバイスに関し、さらに
詳しくは、燃料電池、水電解装置、ハロゲン化水素酸電
解装置、食塩電解装置、酸素濃縮器、湿度センサ、ガス
センサ等に用いられる電解質膜等として好適な高耐熱性
高分子電解質及びこれを用いた電気化学デバイスに関す
るものである。
ホン酸基等の電解質基を有する固体高分子材料であり、
特定のイオンと強固に結合したり、陽イオン又は陰イオ
ンを選択的に透過する性質を有していることから、粒
子、繊維、あるいは膜状に成形し、各種の用途に利用さ
れている。
膜の両面に一対の電極を設け、改質ガス等の水素を含む
燃料ガスを一方の電極(燃料極)へ供給し、空気等の酸
素を含む酸化剤ガスを他方の電極(空気極)へ供給し、
燃料が酸化する際に発生する化学エネルギーを、直接電
気エネルギーとして取り出す電池である。固体高分子型
燃料電池には、電解質膜として、プロトン伝導性を有す
る固体高分子電解質膜が用いられている。
ことにより水素と酸素を製造する方法であり、電解質と
して、従来のアルカリ水溶液に代えて、プロトン伝導性
を有する固体高分子電解質膜が用いられている。
解質としては、例えば、ナフィオン(登録商標、デュポ
ン社製)に代表される非架橋のパーフルオロ系電解質が
知られている。パーフルオロ系電解質は、化学的安定性
が非常に高いことから、燃料電池、SPE電解等、過酷
な条件下で使用される電解質膜として賞用されているも
のである。
芳香族ポリエーテルケトンにスルホニルハライド基を導
入し、導入されたスルホニルハライド基とUV効果型の
アミン系架橋剤とを反応させ、次いでアミン系架橋剤を
架橋反応させることにより得られる架橋型炭化水素系電
解質膜が開示されている。
ケミストリ(Journal of FluorineCemistry)第72巻
(1995年)203〜208頁、及びジャーナル・オ
ブ・エレクトロケミカル・ソサイアティ(Journal of E
lectro-Chemical Society)第145巻、No.1(1
998年)107〜109頁には、新規な酸基として、
ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イミド基が提
案されており、強酸性を呈する種々のビス(パーフルオ
ロアルキルスルホニル)イミドポリマ、ビス(パーフル
オロアルキルスルホニル)イミド化合物が報告されてい
る。また、特開平9−263637号公報には、スルホ
ニルカルボニルイミドアニオンが高濃度で含有された重
合体が開示されている。
型燃料電池は、電池の作動温度が高くなるほど、発電効
率が高くなることが知られている。また、固体高分子電
解質の両面に接合される電極には、白金系の電極触媒が
含まれているが、白金は、微量の一酸化炭素であっても
被毒され、燃料電池の出力を低下させる原因となる。し
かも、電極触媒の一酸化炭素による被毒は、低温ほど著
しくなることが知られている。
一酸化炭素を含むガスを燃料ガスとして用いる固体高分
子型燃料電池においては、高効率化と電極触媒の一酸化
炭素被毒の低減のために、作動温度を高くすることが望
まれている。
要な全エネルギーは温度によってさほど変化しないが、
水の電気分解に必要な最低の電圧、すなわち理論分解電
圧は、高温になるほど小さくなることが知られている。
そのため、外部から熱エネルギーを系に供給し、高温に
おいて電気分解反応を行わせることができれば、高価な
電気エネルギーの消費を減らすことができ、効率の点で
有利である。
ーフルオロ系電解質は、非架橋であるために耐熱性が低
く、ガラス転移温度近傍である130℃以上でクリープ
するという性質がある。そのため、パーフルオロ系電解
質を燃料電池やSPE電解装置に用いた場合には、作動
温度を100℃以下とする必要があり、一酸化炭素によ
る電極触媒の被毒の防止や効率の点で有利な高温で使用
することができないという問題があった。また、パーフ
ルオロ系電解質は、非架橋であるため、導電性を向上さ
せるために電解質基の導入量を増しすぎると、水に著し
く膨潤、もしくは可溶化してしまい、膜の設計自由度も
大幅に限定されていた。
とができれば、高温における高分子鎖の流動が抑制され
るので、パーフルオロ系電解質の耐高温クリープ化に対
して有効と考えられる。さらには、架橋により膜の電解
質基の導入量を増しても可溶化することなく、導電性の
向上など、その設計自由度が向上する。しかしながら、
パーフルオロ系電解質は、構造の化学的安定性ゆえに、
主鎖での架橋は難しい。
に開示されている方法を転用し、パーフルオロ系電解質
に備えられており、かつ反応性の高い電解質基もしくは
電解質基前駆体とアミン系架橋剤とを反応させれば、パ
ーフルオロ系電解質を架橋させることも可能である。し
かしながら、この方法では、パーフルオロ系電解質に含
まれる電解質基の量が少なくなり、導電性が低下すると
いう問題がある。
されている架橋型炭化水素系電解質自体は、架橋剤を含
めて主要部分が炭化水素構造で構成されているために、
高温での耐酸化性がなく、そのままでは高温で使用する
ことはできない。
ミカル・ソサイアティ第145巻、No.1(1998
年)107〜109頁には、ビス(パーフルオロアルキ
ルスルホニル)イミド基とナフィオン様のパーフルオロ
骨格を組み合わせることにより、ナフィオンとほぼ同様
のプロトン伝導性を有するビス(パーフルオロアルキル
スルホニル)イミドポリマが得られることが報告されて
いる。しかしながら、これらの化合物は、いずれも非架
橋型の化合物であるので、ナフィオンと同様に、耐熱性
に問題がある。また、こうした官能基をパーフルオロ系
電解質の架橋に応用した例はない。
された重合体(H+タイプ)は、高濃度で強酸基を含有
するため、基本的には水に可溶であり、燃料電池用の電
解質としては、耐熱性以前に、そのままで使用できるも
のではない。
性、及び耐酸化性に優れ、しかも高い導電性を有する高
耐熱性高分子電解質を提供することにある。
に本発明に係る高耐熱性高分子電解質は、強酸性架橋基
を介して、パーフルオロ系高分子化合物が架橋されてい
ることを要旨とするものである。
点の構造が、水を含んだ状態で強酸性を呈するものをい
う。このような性質を有する架橋基としては、種々の構
造を有するものが挙げられるが、強酸性架橋基として
は、ビススルホニルイミド、スルホニルカルボニルイミ
ド、ビスカルボニルイミド、ビススルホニルメチレンな
どが好適である。なお、架橋点は、パーフルオロ系高分
子化合物の分子鎖中のいずれかにあれば良く、特に限定
されるものではない。
酸性架橋基を介してパーフルオロ系高分子化合物が架橋
されているので、高温における分子の流動が抑制され、
耐高温クリープ性を大幅に向上させることができる。
め、架橋密度を増加させても、電解質の導電性を大きく
低下させることがない。さらに、高分子鎖がパーフルオ
ロ系で構成されているため、高温における耐酸化性も問
題とならない。
電解装置に用いた場合には、130℃以上の高温条件下
であっても安定に作動でき、効率を飛躍的に向上させる
ことができる。しかも、メタノール改質型燃料電池にお
いて問題となっている、電極触媒の一酸化炭素による被
毒に起因する電圧低下は、こうした高温運転により大幅
に軽減することができる。
に説明する。本発明に係る高耐熱性高分子電解質は、強
酸性架橋基と、強酸性架橋基を介して架橋されたパーフ
ルオロ系高分子化合物とを備えている。
に、架橋後の架橋点の構造が強酸性を呈するものをい
い、架橋前の官能基が、必ずしも強酸性である必要はな
い。パーフルオロ系高分子化合物を架橋させるための強
酸性架橋基としては、具体的には、ビススルホニルイミ
ド(−SO2−NH−SO2−)が好適である。
格と組み合わせることにより、ナフィオンと同等の高い
プロトン伝導性を発現する。これは、ビススルホニルイ
ミドを介してパーフルオロ系高分子化合物を架橋させる
ことにより、N−H結合に寄与する電子が、電気陰性度
の大きなFに引っ張られてパーフルオロ骨格側に移動
し、架橋点に結合しているHがプロトンとして放出され
やすくなるためである。
るための強酸性架橋基は、ビススルホニルイミドに限ら
れるものではなく、架橋点から電子を移動させやすい構
造を備えた架橋基であれば、いずれも本発明で言う「強
酸性架橋基」となり得る。
例えば、ビススルホニルメチレン(−SO2−CH2−
SO2−)、ビスカルボニルイミド(−CO−NH−C
O−)、スルホニルカルボニルイミド(−CO−NH−
SO2−)等が挙げられる。
部分を構成するパーフルオロ系高分子化合物の構造は、
特に限定されるものではないが、スルホン酸基、カルボ
ン酸基、ビススルホニルイミド基、ホスホン酸基などの
強酸性官能基を側鎖に有するパーフルオロ系電解質ポリ
マ、あるいはその前駆体や誘導体などが特に好適であ
る。また、その高分子鎖は、直鎖状、あるいは分岐状の
いずれの構造を有するものであっても良い。また、架橋
点は、パーフルオロ系高分子化合物の分子鎖中のいずれ
かにあれば良い。すなわち、主鎖で架橋されていても良
く、側鎖で架橋されていても良い。
るほど、耐熱性に優れた高分子電解質が得られるが、架
橋密度が過大になると、含水及び水分子の移動を妨げ、
かえってプロトン導電性を低下させる傾向がある。従っ
て、架橋密度は、高耐熱性高分子電解質に要求される耐
熱性、導電性等に応じて、最適な値を選択すればよい。
は、1種類の強酸性架橋基を介して、パーフルオロ系高
分子化合物が架橋されていても良く、あるいは、2種以
上の強酸性架橋基を介して、パーフルオロ系高分子化合
物が架橋されていても良い。
の製造方法について説明する。本発明に係る高耐熱性高
分子電解質は、パーフルオロ系高分子鎖同士を、直接、
あるいは、架橋剤を介して架橋反応させることにより得
ることができる。
を構成するパーフルオロ系高分子化合物には、パーフル
オロ系高分子化合物を構成する分子鎖中のいずれかに、
架橋剤と反応して強酸性架橋基となり得る官能基(以
下、これを「官能基A」という)を備えている必要があ
る。
官能基Aとしては、具体的には、スルホニルハライド
基、カルボニルハライド基、カルボン酸エステル基等、
及びこれらの誘導体が好適な一例として挙げられる。特
に、スルホニルハライド基は、架橋に消費されなかった
場合であっても、これを加水分解すれば容易に強酸基と
なり、電解質に高い導電率を付与することができるの
で、官能基Aとして好適である。
ルオロ系高分子化合物としては、具体的には、テトラフ
ルオロエチレンとパーフルオロ(4−メチル−3,6−
ジオキサオクト−7−エン)スルホニルフルオライドの
共重合体、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(3
−オキサ−ペンタ−4−エン)スルホニルフルオライド
との共重合体、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
(4−オキサヘキサ−5−エン)スルホニルフルオライ
ドとの共重合体、テトラフルオロエチレンとパーフルオ
ロ(4−オキサ−5ヘキセノイルクロライド)との共重
合体等、及びこれらの誘導体が好適な一例として挙げら
れる。
られる官能基Aの濃度は、特に限定されるものではな
く、高耐熱性高分子電解質に要求される耐熱性、導電性
等に応じて、最適な濃度を有する化合物を用いればよ
い。一般的には、官能基Aの濃度が高くなるほど、架橋
密度の制御範囲が広くなるので、耐熱性及び/又は導電
性の異なる種々の高分子電解質が得られるという利点が
ある。一方、官能基Aの濃度が少なくなりすぎると、架
橋密度が低下して、耐熱性が不十分となる。具体的に
は、官能基Aの濃度としては、4×10−3mol/g
〜1×10−6mol/g、好ましくは2×10−3m
ol/g〜1×10−5mol/gである。
物には、1種類の官能基Aが含まれていても良く、ある
いは、2種以上の官能基Aが含まれていても良い。さら
に、1種又は2種以上の官能基Aを有する単一のパーフ
ルオロ系高分子化合物を架橋させてもよく、あるいは、
同一又は異なる官能基Aを備えた2種以上のパーフルオ
ロ系高分子化合物を任意の比率で混合し、これを架橋さ
せても良い。
しては、1分子中に、パーフルオロ系高分子化合物が有
する官能基Aと反応して架橋することが可能な2以上の
官能基を備え、しかも、その内の少なくとも1つが、強
酸性架橋基となり得る官能基(以下、これを「官能基
B」という)からなるものを用いる必要がある。特に、
1つの分子中に、上述のような官能基Bを2個以上備え
ているものが、架橋剤として好適である。
体的には、スルホンアミド基(NH 2−SO2−)、ス
ルホニル(N−トリメチルシリル)イミドナトリウム塩
((CH3)3Si−N(Na)−SO2−)、アミド
基(NH2−CO−)等、及びこれらの誘導体が好適な
一例として挙げられる。但し、スルホニル(N−トリメ
チルシリル)イミドナトリウム塩については、ナトリウ
ムでなくとも、アルカリ金属やアルカリ土類金属、水素
でも良い。
としては、具体的には、パーフルオロ−1,4−ジスル
ホンアミドブタン、また、そのN−トリメチルシリル化
したナトリウム塩、パーフルオロ−1,4−ジアミドブ
タン、アンモニア、ビス(トリメチルシリル)アミドリ
チウム等、及びこれらの誘導体が好適な一例として挙げ
られる。もちろん、架橋剤中にパーフルオロアルキレン
基がある場合、その炭素数nは、n≧1であればいくつ
でも良く、途中で分岐等があってもかまわない。さらに
は、架橋剤は、官能基Bを側鎖に有した高分子化合物で
あってもよい。なお、パーフルオロ系高分子化合物が上
記に挙げた官能基Bを有し、架橋剤が官能基Aを有して
も、実質的に同じ効果を得ることができる。
官能基Bが含まれていても良く、あるいは、2種以上の
官能基Bが含まれていても良い。また、1種又は2種以
上の官能基Bを備えた単一の化合物を架橋剤として用い
ても良く、あるいは、同一又は異なる官能基Bを備えた
2種以上の化合物を任意の比率で混合し、これを架橋剤
として用いても良い。
ロ系高分子化合物を用い、これに官能基Bを備えた適当
な架橋剤を加え、常法を用いて架橋反応させると、官能
基A及び官能基Bの組み合わせに応じて、種々の構造を
有する強酸性架橋基で架橋された高耐熱性高分子電解質
が得られる。官能基Aを備えたパーフルオロ系高分子化
合物と、官能基Bを備えた架橋剤を架橋反応させること
により得られる強酸性架橋基の構造の一例を、次の化1
〜化4の式に示す。
スルホンアミド基もしくはそのトリメチルシリル化ナト
リウム塩を有するパーフルオロ系架橋剤と、分子鎖中の
いずれかにスルホニルハライド基を有するパーフルオロ
系高分子化合物とを架橋反応させることにより得られる
ものである。2つの架橋点は、それぞれ、強酸性架橋基
であるビススルホニルイミド(−SO2−NH−SO2
−)になっている。
両端にスルホニルメチレンリチウム基を有するパーフル
オロ系架橋剤と、分子鎖中のいずれかにスルホニルハラ
イド基を有するパーフルオロ系高分子化合物とを架橋反
応させることにより得られるものである。2つの架橋点
は、それぞれ、強酸性架橋基であるビススルホニルメチ
レン(−SO2−CH2−SO2−)になっている。
両端にカルボニルアミド基を有するパーフルオロ系架橋
剤と、分子鎖中のいずれかにカルボニルハライド基を有
するパーフルオロ系高分子化合物とを架橋反応させるこ
とにより得られるものである。2つの架橋点は、それぞ
れ、強酸性架橋基であるビスカルボニルイミド(−CO
−NH−CO−)になっている。
の両端にスルホンアミド基もしくはそのトリメチルシリ
ル化ナトリウム塩を有するパーフルオロ系架橋剤と、分
子鎖中のいずれかにカルボニルハライド基を有するパー
フルオロ系高分子化合物とを架橋反応させることにより
得られるものである。2つの架橋点は、それぞれ、強酸
性架橋基であるスルホニルカルボニルイミド(−CO−
NH−SO2−)になっている。
分子化合物と、官能基Bを備えたパーフルオロ系高分子
化合物を架橋反応させることにより得られる強酸性架橋
基の構造の一例を、次の化5〜化8の式に示す。
ずれかにスルホニルハライド基を有するパーフルオロ系
高分子化合物と、分子鎖中のいずれかにスルホンアミド
基もしくはそのトリメチルシリル化ナトリウム塩を有す
るパーフルオロ系高分子化合物とを架橋反応させること
により得られるものである。2つの高分子化合物は、1
つの架橋点で架橋されており、架橋点は、強酸性架橋基
であるビススルホニルイミド(−SO2−NH−SO2
−)になっている。
中のいずれかにスルホニルハライド基を有するパーフル
オロ系高分子化合物と、分子鎖中のいずれかにスルホニ
ルメチレンリチウム基を有するパーフルオロ系高分子化
合物とを架橋反応させることにより得られるものであ
る。2つの高分子化合物は、1つの架橋点で架橋されて
おり、架橋点は、強酸性架橋基であるビススルホニルメ
チレン(−SO2−CH 2−SO2−)になっている。
中のいずれかにアミド基を有するパーフルオロ系高分子
化合物と、分子鎖中のいずれかにカルボニルハライド基
を有するパーフルオロ系高分子化合物とを架橋反応させ
ることにより得られるものである。2つの高分子化合物
は、1つの架橋点で架橋されており、架橋点は、強酸性
架橋基であるビスカルボニルイミド(−CO−NH−C
O−)になっている。
鎖中のいずれかにカルボニルハライド基を有するパーフ
ルオロ系高分子化合物と、分子鎖中のいずれかにスルホ
ンアミド基もしくはそのトリメチルシリル化ナトリウム
塩を有するパーフルオロ系高分子化合物とを架橋反応さ
せることにより得られるものである。2つの高分子化合
物は、1つの架橋点で架橋されており、架橋点は、強酸
性架橋基であるスルホニルカルボニルイミド(−CO−
NH−SO2−)になっている。この場合、反応の組み
合わせにより、化7の式や化5の式に示した架橋基が生
じる場合もある。
の架橋構造は、カルボニルハライドやスルホニルハライ
ドを有するパーフルオロ系高分子化合物と、アンモニア
やビス(トリメチルシリル)アミドリチウムなどの金属
塩と反応させることによって形成させてもよい。
明の目的である耐熱性の高い電解質を供することができ
るが、この中でも、ビススルホニルイミド基が熱安定性
の点で特に優れている。
対する架橋剤中の官能基Bのモル数比は、電解質に要求
される耐熱性や導電性によって選べばよい。一般的に
は、(官能基Bのモル数)/(官能基Aのモル数)は、
0.00001から1.0であり、さらに好ましくは、
0.00005から0.8、より好ましくは0.000
1から0.5である。ここで、このモル比が小さすぎる
と、架橋が不十分で耐熱性を付与できない。また、モル
比が大きすぎると、架橋が進みすぎ、含水量が低下した
り、水の移動が妨げられたりして、導電性が低下してし
まう場合がある。
の作用について説明する。本発明に係る高耐熱性高分子
電解質は、強酸性架橋基を介してパーフルオロ系高分子
化合物が架橋されているので、これをガラス転移温度以
上の高温で使用した場合であっても、高分子鎖の流動が
抑制される。そのため、非架橋型のパーフルオロ系高分
子電解質と比較して、耐高温クリープ性が向上する。
場合、電解質基の濃度が過大になると、水に著しく膨潤
し、電解質がゲル化、さらには水に可溶化する場合があ
るが、本発明に係る高耐熱性高分子電解質は、架橋構造
を有しているので、電解質基の濃度が増大しても電解質
がゲル化、もしくは可溶化しにくくなっている。そのた
め、非架橋型のパーフルオロ系電解質と比較して、電解
質基の濃度を高くすることができ、高い導電性を有する
電解質が得られるという利点がある。
系高分子化合物中の官能基Aが、同時にパーフルオロ系
高分子化合物の電解質基、もしくはその前駆体、誘導体
でもある場合には、パーフルオロ系高分子化合物中に1
個の架橋構造を形成する毎に、高分子鎖に備えられる2
個の官能基Aが消費される。そのため、米国特許第57
41408号に示されたような従来の架橋方法では、架
橋密度が増加するに伴い高分子中の電解質基の量が減少
し、得られる高分子化合物の導電性を低下させる原因と
なる。
子電解質は、架橋点が強酸性を呈する強酸性架橋基とな
るので、架橋密度を増加させても、従来の架橋方法に比
較して、導電率の低下が少ない。
架橋剤を用いて架橋させた場合には、架橋により2個の
強酸性架橋基を高分子化合物内に導入することができ、
架橋反応に消費された官能基Aを強酸性架橋基で補うこ
とができる。そのため、架橋密度を増加させても、導電
率を非架橋型のパーフルオロ系高分子電解質と同等もし
くは近い値に維持することも可能となる。
質の主要部分は、パーフルオロ系高分子化合物で構成さ
れるので、高温における耐酸化性が問題となることもな
い。
橋剤を合成した。まず、架橋剤の原料として、両端末に
スルホニルフルオライド基を有するパーフルオロ−1,
4−ジスルホニルフルオライドブタンを用いた。パーフ
ルオロ−1,4−ジスルホニルフルオライドブタンの化
学式を、次の化9の式(nは4)に示す。
4−ジスルホニルフルオライドブタンを、−78度にて
過剰量の液体アンモニア中に加えてスルホンアミド化し
た。次いで、室温に戻してアンモニアを除去した後、塩
化水素ガスを作用させ、両端末にスルホンアミド基を有
するパーフルオロ−1,4−ジスルホンアミドブタンを
合成した。得られたパーフルオロ−1,4−ジスルホン
アミドブタンの化学式を、次の化10の式に示す。
合物をメタノールに溶解し、等量のナトリウムメトキサ
イドを作用させ、スルホンアミドナトリウム塩を合成し
た。得られたスルホンアミドナトリウム塩の化学式を、
次の化11の式に示す。
ナトリウム塩に対し、アセトニトリル中で1.2倍量の
ヘキサメチルジシラザンを還流温度にて作用させ、目的
の架橋剤を合成した。得られた架橋剤の化学式を、次の
化12の式に示す。
た。高耐熱性高分子電解質の原料となるパーフルオロ系
高分子化合物には、加水分解前の電解質前駆体であるパ
ーフルオロ系スルホニルフルオライド膜(以下、これを
「PFSF膜」という)を用いた。このPFSF膜のス
ルホニルフルオライド基の濃度(ポリマ1g中のmol
数)は9.07×10−4mol/g、膜厚は50μm
である。架橋反応に用いたPFSF膜の化学式を、次の
化13の式に示す。
まれるスルホニルフルオライド基に対して10mol%
(架橋剤中の官能基ベースで20mol%)に相当する
架橋剤をアセトニトリル中に溶解させた。次いで、架橋
剤を溶解させたアセトニトリル中にPFSF膜を浸漬
し、そのまま20時間加熱して、架橋膜とした。
リウム水溶液で90℃に加熱処理して加水分解し、残留
するスルホニルフルオライド基をスルホン酸ナトリウム
基に変換した。さらに、1N硫酸水溶液で1時間の還流
処理を2回繰り返し、プロトン型に変換することによ
り、強酸性架橋基で架橋された高分子電解質膜(以下、
これを「強酸性架橋電解質膜」という)を得た。得られ
た強酸性架橋電解質膜の化学式を、次の化14の式に示
す。
ンからなる主鎖に重合しているn個の側鎖の内、p個が
架橋に消費された状態を模式的に示したものである。ま
た、化14式中、波線で示した部分は、化13の式と同
様の構造を有するパーフルオロ系高分子鎖を略示したも
のである。
対して、1mol%の架橋剤(官能基ベースで2mol
%)を用いた以外は、実施例1と同様の手順に従い、強
酸性架橋電解質膜を作製した。
対して20mol%の架橋剤(官能基ベースで40mo
l%)を用いた以外は、実施例1と同様の手順に従い、
強酸性架橋電解質膜を作製した。
濃度が1.25×10−3mol/gであるPFSF膜
を用いた以外は、実施例1と同様の手順に従い、強酸性
架橋電解質膜を作製した。
Si−N(Na)−Si(CH3)3をスルホニルフル
オライド基に対して10mol%用いた以外は、実施例
3と同様の手順に従い、強酸性架橋電解質膜を作製し
た。
ルフルオライド基の濃度:9.07×10−4mol/
g、膜厚:50μm)を、架橋させることなく、そのま
ま25%水酸化ナトリウム水溶液で90℃に加熱処理し
て加水分解し、スルホニルフルオライド基をスルホン酸
ナトリウム基に変換した。さらに、1N硫酸水溶液で1
時間の還流処理を2回繰り返し、プロトン型に変換する
ことにより、非架橋型の電解質膜(以下、これを「非架
橋電解質膜」という)を得た。
号で開示された架橋方法と類似の方法を用いて、パーフ
ルオロ系架橋膜を作製した。すなわち、PFSF膜(但
し、スルホニルフルオライド基の濃度:9.07×10
−4mol/g、膜厚:50μm)に対して、p−アミ
ノシンナミックエステル(スルホニルフルオライド基に
対して20mol%)を反応させた。
p−アミノシンナミックエステルを架橋させ、架橋膜と
した。次いで、得られた架橋膜を25%水酸化ナトリウ
ム水溶液で90℃に加熱処理して加水分解し、スルホニ
ルフルオライド基をスルホン酸ナトリウム基に変換し
た。さらに、1N硫酸水溶液で1時間の還流処理を2回
繰り返し、プロトン型に変換することにより、非強酸性
架橋基で架橋された高分子電解質膜(以下、これを「非
強酸性架橋電解質膜」という)を得た。
対して、2mol%のp−アミノシンナミックエステル
を用いた以外は、比較例2と同様の手順に従い、非強酸
性架橋電解質膜を作製した。
対して、40mol%のp−アミノシンナミックエステ
ルを用いた以外は、比較例2と同様の手順に従い、非強
酸性架橋電解質膜を作製した。
濃度が1.25×10−3mol/gであるPFSF膜
を用いた以外は、比較例1と同様の手順に従い、非架橋
電解質膜を作製した。
報の実施例1に従って、(−SO2CF2CONLi
−)ユニットを有する重合体を合成し、さらに1M硫酸
でイオン交換して、(−SO2CF2CONH−)型の
重合体を得、水に対する溶解性を調べた。
膜、比較例1及び5で得られた非架橋電解質膜、並びに
比較例2〜4で得られた非強酸性架橋電解質膜につい
て、酸1当量当たりのポリマーの重量を表す当量重量、
膜の導電率、及び200℃における耐クリープ性を評価
した。また、比較例6については、その水に対する溶解
性を調べた。なお、当量重量及び導電率の測定方法、並
びにクリープ試験方法は、以下のとおりである。
0℃で1晩真空乾燥し、膜の乾燥重量(Wdry)を測
定した。次いで、乾燥させた膜を1N HCl水溶液中
に50℃で約10分間浸漬し、イオン交換水で洗浄した
後、2N NaCl水溶液中に50℃で約10分間浸漬
した。さらに、NaCl水溶液中に放出された水素イオ
ン量を、1NNaOH水溶液を用いて中和滴定し、次の
数1の式により、膜の当量重量を求めた。なお、中和滴
定には、MCl自動滴定装置GT−05を用いた。
て純水中に浸漬し、膨潤状態で幅1cm×長さ1.2c
mで切り出して、2端子の導電率測定セルに装着した。
なお、セルの電流・電圧端子には、膜との接触向上のた
め白金黒メッキした白金箔を用いた。
め、LCRメータ(YHP製 4262A LCR M
ETER)を用いて、交流法(測定周波数10kHz)
により膜抵抗を求め、次の数2の式により導電率(σ)
を求めた。なお、膜厚は、導電率測定後にマイクロメー
タで測った値を用いた。
下げ、200℃の雰囲気にさらし、膜が伸びて長さが2
倍になる時間を測定した。
膜、比較例1及び5で得られた非架橋電解質膜、並びに
比較例2〜4で得られた非強酸性架橋電解質膜について
測定された、当量重量及び導電率、並びに200℃での
耐クリープ試験結果を表1に示す。
得られる比較例1の非架橋電解質膜は、当量重量が11
00(g/eq)であるため、導電率は、0.078S
/cmの高い値を示した。しかしながら、非架橋である
ために、耐高温クリープ性に劣り、10分以内で簡単に
クリープした。
橋電解質膜は、パーフルオロ系高分子鎖が非強酸性架橋
基を介して架橋されているので、比較例1で得られた非
架橋電解質膜に比較して、耐高温クリープ性を大幅に改
善できた。特に、架橋基導入量をスルホニルハライド基
当たり20mol%以上とした場合には、200℃で膜
長が2倍となる時間は、24時間を超えた。
め、架橋基導入量の増加に伴い、当量重量は顕著に増加
した。また、これに伴い、導電率も大きく低下し、架橋
基導入量がスルホニルハライド基当たり20mol%を
越えると、導電率は、比較例1で得られた非架橋電解質
膜の半分以下となった。
性架橋電解質膜は、架橋点が強酸性架橋基となっている
ため、架橋を導入しても当量重量は、比較例1で得られ
た非架橋電解質膜に比べて変化せず、導電率も0.06
9〜0.077S/cmの高い値を維持した。
橋されているために、高温耐クリープ性は、非架橋電解
質膜に比較して、大幅に改善された。特に、架橋基導入
量をスルホニルハライド基当たり20mol%以上とし
た場合には、200℃で膜長が2倍となる時間は、24
時間を超えた。
(Na)−Si(CH3)3を用いた実施例5の強酸性
架橋電解質膜は、1つの架橋点で高分子鎖が架橋されて
いるために、当量重量は、実施例3に比べて若干増加
し、1220(g/eq)となった。しかし、架橋点が
強酸性を呈するために導電率の低下は僅かであり、しか
も、良好な耐高温クリープ性を示した。
が1.25×10−3mol/gであるPFSF膜を用
いた比較例5の非架橋電解質膜は、当量重量が小さく、
水への溶解性が顕著に増したため、加水分解の際に膜が
激しく膨潤し、ゲル状となった。そのため、膜としての
基本的強度を保てず、導電率及び耐高温クリープ性の評
価を行うことができなかった。同様に、比較例6のポリ
マーは、水に溶解してしまい、これ以上評価できなかっ
た。
濃度が1.25×10−3mol/gであるPFSF膜
を用い、スルホニルフルオライド基当たり20mol%
の強酸性架橋基を導入した実施例4の強酸性架橋電解質
膜では、当量重量が小さいにもかかわらず、架橋効果に
より膜形状を維持することができ、しかも、高い導電率
と高い耐高温クリープ性を維持した。
の強酸性架橋基を介してパーフルオロ系高分子化合物を
架橋させると、導電率を低下させることなく、耐熱性、
耐酸化性に優れた高分子電解質が得られることがわかっ
た。
説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の改変が可能である。
質の主要部分を構成する高分子化合物として、パーフル
オロ系高分子化合物を用いているが、分子鎖の一部に炭
化水素部を有する高分子化合物、例えばエチレンテトラ
フルオロエチレンを主鎖とするグラフト共重合体等を高
分子化合物として用い、強酸性架橋基を介してこれを架
橋させてもよい。
ホンアミド基を有し、中央部がパーフルオロ系骨格から
なる直鎖状の架橋剤を用いて、パーフルオロ系高分子化
合物を架橋させているが、分子の中央部に、さらに1又
は2以上のビススルホニルイミド等からなる強酸性を呈
する分子構造を備えた架橋剤を用いても良い。
向上させるために電解質基の濃度を極端に増加させて
も、架橋構造により水に対してゲル化や可溶化すること
なく膜形状を維持することができ、設計自由度を大幅に
向上させることができた。
分子電解質の用途は、燃料電池あるいはSPE電解装置
に限定されるものではなく、ハロゲン化水素酸電解装
置、食塩電解装置、酸素濃縮器、湿度センサ、ガスセン
サ等の各種の電気化学デバイスに用いられる電解質とし
ても用いることができ、これにより上記実施の形態と同
様の効果を得ることができる。
は、強酸性架橋基を介して、パーフルオロ系高分子化合
物が架橋されているので、高温における高分子鎖の流動
が抑制され、耐高温クリープ性が向上するという効果が
ある。
め、架橋密度を増加させても、電解質の導電性を低下さ
せることがないという効果がある。特に、強酸性架橋基
としてビススルホニルイミド等を用いた場合には、パー
フルオロ骨格と組み合わせることにより、高い導電性と
耐高温クリープ性を備えた電解質が得られるという効果
がある。
されているため、高温における耐酸化性に優れた高耐熱
性高分子電解質が得られるという効果がある。
子電解質は、耐熱性、耐酸化性、導電性に優れているの
で、これを例えば車載用燃料電池やSPE電解装置に応
用した場合には、燃費の向上や高効率化等に寄与するも
のであり、産業上その効果の極めて大きい発明である。
Claims (19)
- 【請求項1】 ビススルホニルイミド、スルホニルカル
ボニルイミド、ビスカルボニルイミド、ビススルホニル
メチレンから選ばれた少なくとも1つの架橋基を介し
て、パーフルオロ系高分子化合物が架橋されていること
を特徴とする高耐熱性高分子電解質。 - 【請求項2】 スルホニルハライド基、カルボニルハラ
イド基、及びカルボン酸エステル基、並びにこれらの誘
導体から選ばれる少なくとも1つの官能基Aを有する前
記パーフルオロ系高分子化合物に対して、スルホンアミ
ド基、スルホニル(N−トリメチルシリル)イミドアルカ
リ金属塩、スルホニル(N−トリメチルシリル)イミドア
ルカリ土類金属塩、スルホニル(N−トリメチルシリ
ル)イミド基、及びアミド基、並びにこれらの誘導体か
ら選ばれる少なくとも1つの官能基Bを有する架橋剤
を、(官能基Bのモル数)/(官能基Aのモル数)比が0.
00001以上1.0以下となるように導入し、 前記官能基Aと前記官能基Bとを反応させることにより
得られる請求項1に記載の高耐熱性高分子電解質。 - 【請求項3】 前記架橋剤は、パーフルオロアルキレン
基(炭素数nは、n≧1)のいずれかに前記官能基Bが
結合しているものである請求項2に記載の高耐熱性高分
子電解質。 - 【請求項4】 スルホニルハライド基、カルボニルハラ
イド基、及びカルボン酸エステル基、並びにこれらの誘
導体から選ばれる少なくとも1つの官能基Aを有する前
記パーフルオロ系高分子化合物に対して、官能基Bを有
する架橋剤であって、パーフルオロ−1,4−ジスルホ
ンアミドブタン、パーフルオロ−1,4−ジスルホンア
ミドブタンのN−トリメチルシリル化したナトリウム
塩、パーフルオロ−1,4−ジアミドブタン、アンモニ
ア、及びビス(トリメチルシリル)アミドリチウム、並
びにこれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種類の架
橋剤を、(官能基Bのモル数)/(官能基Aのモル数)比が
0.00001以上1.0以下となるように導入し、 前記官能基Aと前記官能基Bとを反応させることにより
得られる請求項1に記載の高耐熱性高分子電解質。 - 【請求項5】 スルホンアミド基、スルホニル(N−ト
リメチルシリル)イミドアルカリ金属塩、スルホニル(N
−トリメチルシリル)イミドアルカリ土類金属塩、スル
ホニル(N−トリメチルシリル)イミド基、及びアミド
基、並びにこれらの誘導体から選ばれる少なくとも1つ
の官能基Aを有する前記パーフルオロ系高分子化合物に
対して、スルホニルハライド基、カルボニルハライド
基、及びカルボン酸エステル基、並びにこれらの誘導体
から選ばれる少なくとも1つの官能基Bを有する架橋剤
を、(官能基Bのモル数)/(官能基Aのモル数)比が0.
00001以上1.0以下となるように導入し、 前記官能基Aと前記官能基Bとを反応させることにより
得られる請求項1に記載の高耐熱性高分子電解質。 - 【請求項6】 前記(官能基Bのモル数)/(官能基Aの
モル数)比は、0.00005以上0.8以下である請
求項2から5までのいずれかに記載の高耐熱性高分子電
解質。 - 【請求項7】 前記(官能基Bのモル数)/(官能基Aの
モル数)比は、0.0001以上0.5以下である請求
項2から5までのいずれかに記載の高耐熱性高分子電解
質。 - 【請求項8】 前記パーフルオロ系高分子化合物中の前
記官能基Aの濃度は、1×10 −6 mol/g以上4×
10 −3 mol/g以下である請求項2から7までのい
ずれかに記載の高耐熱性高分子電解質。 - 【請求項9】 前記パーフルオロ系高分子化合物中の前
記官能基Aの濃度は、1×10 −5 mol/g以上2×
10 −3 mol/g以下である請求項2から7までのい
ずれかに記載の高耐熱性高分子電解質。 - 【請求項10】 その導電率が、0.062S/cm以
上である請求項1から9までのいずれかに記載の高耐熱
性高分子電解質。 - 【請求項11】 200℃において100ton/m 2
の荷重をかけたときに、膜長が2倍になる時間が、20
時間以上である請求項1から10までのいずれかに記載
の高耐熱性高分子電解質。 - 【請求項12】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いた電気化学デバイス。 - 【請求項13】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いた燃料電池。 - 【請求項14】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いた水電解装置。 - 【請求項15】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いたハロゲン化水素酸電
解装置。 - 【請求項16】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いた食塩電解装置。 - 【請求項17】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いた酸素濃縮器。 - 【請求項18】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いた湿度センサ。 - 【請求項19】 請求項1から11までのいずれかに記
載の高耐熱性高分子電解質を用いたガスセンサ。
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