JP3301202B2 - 硬度および動的弾性率に優れた加硫ゴムの製造方法 - Google Patents
硬度および動的弾性率に優れた加硫ゴムの製造方法Info
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Description
関するものであり、さらに詳しくは、特定の化合物を特
定の段階で配合することにより、硬度および動的弾性率
の改良された加硫ゴムを製造する方法および、その方法
にて製造されるタイヤに関するものである。
製品においては、加硫ゴムの硬度や動的弾性率の向上が
しばしば求められている。例えば、タイヤ用ゴム材料の
うち、転動抵抗に対する寄与が大きいトレッド部やアン
ダートレッド部においては、タイヤ転動時の周期的(動
的)変形に起因するゴムの発熱(ヒステリシス・ロス)
を低下させることが、低燃費化の観点から重要な課題と
なっている。また、カーカス部およびビード部に用いら
れるコーティングゴムにおいては、タイヤ転動時の周期
的(動的)変形によるコーティングゴムの破壊(セパレ
ーション)およびヒステリシス・ロスによるセパレーシ
ョンの助長を抑えるため、発熱性が低く、かつ破壊性の
小さいゴム材料が要求されている。こうしたヒステリシ
ス・ロスや破壊強度は、ゴムの硬度および動的弾性率に
大きく依存しており、これらの物性を改良するために
は、ゴムの硬度および動的弾性率を増大させることが求
められている。
させるために、カーボンブラックのような補強剤を増量
する方法および、イオウや加硫促進剤を増量して加硫状
態を増大させる方法が知られている。しかしながらこれ
らの方法は、いずれも好ましくない欠点を有している。
すなわち、カーボンブラックの増量は、ヒステリシス・
ロスの増大を招き、発熱性の増大という問題を生じると
ともに、耐ブローアウト性、耐切傷成長性などの破壊強
度を低下させ、さらにはスコーチを引き起こす点でも好
ましくない。一方、イオウなどの増量は、耐屈曲亀裂性
の著しい低下や耐熱老化性の低下を招くという問題点を
有している。これらの理由から、補強剤や加硫剤、加硫
促進剤を単に増量することによっては、加硫ゴムの硬度
および動的弾性率の一層の向上を図ることは困難であ
る。
牲にすることなく、高硬度および高動的弾性率を達成す
るために、レゾルシンを添加する方法が知られている。
レゾルシンは、ゴムの硬度および動的弾性率を向上さ
せ、ゴムを強靱(タフ)にするとともに、加硫ゴムの動
的変形時の損失係数を小さくし、耐発熱性の向上にも有
効であることから、従来広く使用されていた。しかしな
がらレゾルシンは、混練など、ゴムの加工時に著しく昇
華し、環境衛生上好ましくないことから、大きな社会問
題となっていた。また、レゾルシンを配合した未加硫ゴ
ムにおいては、レゾルシンがゴム表面にブルームして未
加硫ゴム間の接着性の低下を招くことや、スコーチを引
き起こすことなど、加工上の欠点も有していた。さらに
は、加硫ゴムの引張物性などの強度特性が、レゾルシン
を添加しない加硫ゴムに比べて低下するという問題もあ
った。したがって、これら問題点の改良が強く要望され
ていた。
−トリメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバ
ンとともに、加熱時にメチレン基を供与しうる化合物を
含有せしめたゴム組成物が開示されている。このゴム組
成物は、ナイロン、ポリエステル、スチールコードのよ
うな補強材との接着を意図したものであり、実施例で
は、まずカーボンブラックやイオウなどをゴムに添加し
て混練したあと、メチレン受容体である2,4,4−ト
リメチル−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバンお
よびメチレン供与体を、加硫促進剤とともに添加してい
る。
シンが有していた蒸散性の問題がなく、さらに加工性、
引張物性などの強度特性を犠牲にすることなく、高い硬
度および高い動的弾性率が得られる加硫ゴムを製造すべ
く、種々研究を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
た。
高く、かつ動的弾性率の高い加硫ゴムを製造する方法を
提供することにある。
工程において蒸散性を示さない化合物を配合し、引張物
性、耐引き裂き性、耐屈曲亀裂性などのゴム強度をほと
んど低下させずに、耐スコーチ性に優れる加硫ゴムを製
造する方法を提供することにある。
り製造され、硬度および動的弾性率に優れるタイヤを提
供することにある。
を特定の段階でゴムに配合し、次いで加硫することによ
り、加硫ゴムの硬度および動的弾性率を向上させる方法
を提供することにある。
工程および第三工程からなることを特徴とする加硫ゴム
の製造方法を提供するものである。 [第一工程] 天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエン共
重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲ
ン化ブチルゴムから選ばれる原料ゴムに対し、該原料ゴ
ム温度が130〜180℃の範囲で、式(I)
5は、それぞれ独立に水素または炭素数1〜6の脂肪族
基であるが、R1、R2、R4およびR5がいずれも鎖状脂
肪族基である場合は、R1とR2が結合し、そしてR4と
R5が結合してそれぞれ環を形成してもよく;Xおよび
Yは、それぞれ独立に水素、水酸基または炭素数1〜8
の脂肪族基である)で示されるフラバン系化合物をカー
ボンブラックとともに混練配合する工程; [第二工程] 第一工程で得た混合物に、原料ゴム温度が40〜120
℃の範囲で加硫剤を添加する工程; [第三工程] 第二工程で得た組成物を加硫して、加硫ゴムを製造する
工程 。
たタイヤを提供し、さらには、上記のような工程を採用
することにより、加硫ゴムの硬度および動的弾性率を向
上させる方法を提供する。
然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエン共重
合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲン
化ブチルゴムから選ばれ、それぞれ単独のゴムからなる
ものであっても、また2種以上のゴムのブレンド物であ
ってもよい。
は、前記式(I)で示される。式中、R1 、R2 、
R3 、R4 およびR5 は、それぞれ独立に水素または炭
素数1〜6の脂肪族基であるが、R1 、R2 、R4 およ
びR5 がいずれも鎖状脂肪族基である場合は、R1 とR
2 が結合し、そしてR4 とR5 が結合して、それぞれ環
を形成してもよい。脂肪族基は、通常アルキルであるこ
とができる。R1 とR2 が結合して縮合環の一方を形成
する場合およびR4 とR5 が結合してスピロ環の一方を
形成する場合、こうして形成される環は、それぞれ例え
ば炭素数4〜8程度のシクロアルカン環であることがで
き、最も一般的にはシクロヘキサン環である。Xおよび
Yは、それぞれ独立に水素、水酸基または炭素数1〜8
の脂肪族基である。この場合の脂肪族基も、通常アルキ
ルであることができる。
5-139375号公報、特開昭 61-27980号公報などに記載さ
れる公知の方法に従って製造することができる。例え
ば、レゾルシンまたはその4−および/もしくは5−置
換体と、ケトン、α,β−不飽和ケトン、β−ヒドロキ
シケトン、α,β−不飽和アルデヒドまたはβ−ヒドロ
キシアルデヒドとを、酸触媒の存在下、不活性溶媒中で
縮合反応させることにより、得ることができる。
適なフラバン系化合物として、具体的には次のようなも
のが例示される。
ン、2,4,4−トリメチル−2′,4′,7−トリヒ
ドロキシフラバン、4−エチル−2,3,4−トリメチ
ル−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバン、2,4
−ジエチル−4−メチル−2′,4′,7−トリヒドロ
キシフラバン、2,4,4−トリエチル−3−メチル−
2′,4′,7−トリヒドロキシフラバン、2,4−ジ
メチル−3−イソプロピル−4−イソブチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバン、2,4−ジイソブ
チル−4−メチル−2′,4′,7−トリヒドロキシフ
ラバン、6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシ
フェニル)−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキ
サンテン−9−スピロ−1′−シクロヘキサン〔すなわ
ち、式(I)において、X=Y=R3 =Hであり、R1
とR2 が結合してテトラメチレンを形成し、R4 とR5
が結合してペンタメチレンを形成した化合物〕、2,
4,4,5,6′−ペンタメチル−2′,4′,7−ト
リヒドロキシフラバン、2,4,4−トリメチル−
2′,4′,5′,6,7−ペンタヒドロキシフラバ
ン、2,4,4−トリメチル−2′,4′,5,6′,
7−ペンタヒドロキシフラバン、2,4,4−トリメチ
ル−5′,6−ジ−tert−ブチル−2′,4′,7−ト
リヒドロキシフラバンなど。
かでも、XおよびYがそれぞれ水素であるものが、ゴム
性能上好ましく用いられる。とりわけ、レゾルシンとア
セトンの縮合によって得られる2,4,4−トリメチル
−2′,4′,7−トリヒドロキシフラバンが、原料事
情などから好ましい。式(I)で示されるフラバン系化
合物はいずれも、レゾルシンに比べてゴム加工工程にお
ける蒸散の問題を解消する。
ないが、一般には、ゴム100重量部に対し、0.5〜1
0重量部の範囲が好ましい。以下、ゴム100重量部あ
たりの配合成分の重量部を phrの単位で表す。フラバン
系化合物の量があまり少ないと改良効果が不十分であ
り、また多すぎても不経済となる。好ましくは、この化
合物は0.5〜3phr の範囲で使用される。
常ゴム工業において使用されている種類のもの、例えば
SAF、ISAF、HAF、FEF、SRF、GPF、
MTなどであることができる。カーボンブラックの配合
量は特に制限されないが、補強性やゴムの硬度、耐発熱
性、動的耐久性などの観点より、20〜150phr の範
囲が好ましい。また必要に応じて、カーボンブラック以
外の充填剤を含むことができる。かかる充填剤として
は、通常ゴム工業において使用されている各種のもの、
例えばシリカ、クレー、炭酸カルシウムなどの無機充填
剤が挙げられる。とりわけ、タイヤ部材のうちカーカス
部のコーティングゴムなど補強材との接着に関与するゴ
ム組成物においては、有機繊維などのコードとの接着性
を向上させるために、含水シリカを配合するのが好まし
い。含水シリカを用いる場合の配合量は、5〜40phr
の範囲が好ましい。
加時期が重要である。一般にゴムに配合剤を配合する場
合、その配合は基本的に二つの工程で行われる。すなわ
ち、カーボンブラックや他の充填剤、プロセスオイル、
ステアリン酸などは、ゴム温度130〜180℃程度の
比較的高温の第一工程で添加され、イオウのような加硫
剤、更には加硫促進剤、加硫遅延剤、架橋剤などは、ゴ
ム温度40〜120℃程度の比較的低温の第二工程で添
加される。
ボンブラックなどが配合される高温の第一工程で原料ゴ
ムに配合される。これにより、低温の第二工程で添加す
る場合に比べて、硬度や動的弾性率などのゴム物性にお
いて大きな改良効果を達成することができる。また、フ
ラバン系化合物を配合する際の温度は、高温である方が
ゴム物性の改良効果が大きいので、130〜180℃の
範囲である。こうして、高温の混練工程でカーボンブラ
ックおよびフラバン系化合物を配合した後、低温、40
〜120℃でイオウなどの加硫剤を配合し、必要に応じ
て加硫促進剤などを配合して、加硫する。イオウを用い
る場合は、通常1〜10phr程度の範囲で添加され
る。
いる混合機には特別な制限がなく、通常ゴム工業におい
て用いられているもの、例えば、バンバリーミキサー、
ニーダー、オープンミルなどが使用できる。もちろん、
第一工程および第二工程で異なる混合機を用いてもよ
い。
メチレン供与体を配合することができる。メチレン供与
体は、通常ゴム工業においてレゾルシンなどのメチレン
受容体とともに使用されている各種のものであることが
できる。例えば、メラミンとホルムアルデヒドの縮合
物、すなわちジメチロールメラミン、トリメチロールメ
ラミン、テトラメチロールメラミン、ヘキサメチロール
メラミンのようなもの、メラミンとホルムアルデヒドと
メタノールの縮合物、すなわちヘキサキス(メトキシメ
チル)メラミン、ペンタキス(メトキシメチル)メチロ
ールメラミンのようなもの、さらにはヘキサメチレンテ
トラミンなどが適用できる。これらのなかでも、メラミ
ンとホルムアルデヒドとメタノールの縮合物が好まし
い。メチレン供与体を使用する場合の配合量は、一般的
には0.5〜6phr 程度の範囲である。メチレン供与体の
配合量が0.5 phr未満では、添加してもゴムの硬度向上
効果が少ない。一方6phr より多くなると、ゴムの破断
伸び、引張強さおよび引張応力を低下させ、さらには熱
老化後の引張強さや引張応力の保持率を著しく低下させ
るので、好ましくない。メチレン供与体を用いる場合
は、通常低温の第二工程で配合される。
用されている各種のゴム薬品、例えば、酸化防止剤やオ
ゾン劣化防止剤のような老化防止剤、架橋剤、加硫促進
剤、加硫遅延剤、しゃっ解剤、粘着付与剤、加工助剤、
ワックス、オイル、ステアリン酸などの1種または2種
以上を、必要に応じて併用してもよいことはいうまでも
ない。これらのゴム薬品は、ゴム組成物の意図された用
途次第で、それぞれがゴム工業において通常使用されて
いる範囲の量用いることができる。
ル−N′−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジ
アミンおよび2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒド
ロキノリン重合物から選ばれる少なくとも1種を配合す
るのが好ましい。老化防止剤を配合する場合は、通常
0.5〜3phr の範囲で用いられる。また老化防止剤は、
高温の第一工程または低温の第二工程のいずれで配合し
てもよいが、通常は第一工程で配合される。
ックとともに配合され、必要に応じてさらに他の配合剤
が配合されたゴム組成物を加硫するにあたっては、ベー
スゴムの種類や各種配合剤の種類によって異なる適切な
条件が採用される。加硫条件自体は、従来から一般に採
用されているものでよく、本発明において特に制限され
るものではない。
は、タイヤの各種部材やその他のゴム製品に対し、優れ
た性能を付与する。例えば、タイヤのトレッド部、カー
カス部、サイドウォール部、ビード部などの各種部材を
製造するに際し、本発明の方法を適用することにより、
高性能のタイヤが製造される。
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。以下の例中、添加量ないしは含有量を表す%
および部は、特にことわりがないかぎり、それぞれ重量
%および重量部である。
合物または比較化合物は次のとおりであり、以下それぞ
れの記号で表示する。
4′,7−トリヒドロキシフラバン B2: 2,4−ジエチル−4−メチル−2′,4′,
7−トリヒドロキシフラバン B3: 2,4,4−トリエチル−3−メチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバン B4: 2,4−ジイソブチル−4−メチル−2′,
4′,7−トリヒドロキシフラバン B5: 6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシ
フェニル)−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキ
サンテン−9−スピロ−1′−シクロヘキサン X : レゾルシン
製作所製の600mlラボプラストミルを用い、オイルバ
ス温度150℃で、上記配合処方に基づき、天然ゴム、
カーボンブラック、含水シリカ、ステアリン酸、亜鉛
華、老化防止剤および供試化合物を投入し、50rpm の
ミキサー回転数で15分間混練した。このときのゴム温
度は155〜165℃であった。
ム温度50〜70℃にて、上記配合処方に示した加硫促
進剤、イオウおよびメトキシ化メチロールメラミン樹脂
を添加し、混練した。なお比較のため、バンバリーミキ
サーを用いた第一工程では供試化合物を添加せず、オー
プンミルを用いた第二工程で、加硫促進剤、イオウおよ
びメトキシ化メチロールメラミン樹脂とともに供試化合
物を添加し、低温で混練した試料も、併せて作成した。
コーチ試験に供した。また残りの試料から、所定形状に
成形し、それぞれ145℃で30分間加硫して、動的粘
弾性試験、硬度試験および引張物性試験用の試験片を作
成した。それぞれの試験は以下の方法により行い、結果
を表1に示した。
125℃で最低値より5ポイント上昇するまでの時間を
ムーニー・スコーチ時間(t5 )とした。ムーニー・ス
コーチ時間が長いほど、スコーチしにくく、加工性に優
れることを意味する。
性スペクトロメーターF-III を用い、初期荷重100
g、動的荷重20g、周波数10Hzで、60℃における
動的弾性率(E′)および損失係数(tanδ)を測定し
た。動的弾性率は、値が大きいほど強靱化効果に優れる
ことを、また損失係数は、値が小さいほど耐発熱性およ
び耐ブローアウト性に優れることを意味する。
験片を用い、スプリング式硬さ試験機(A型)にて硬度
を測定した。
い、引張強さ、破断伸びおよび引張応力としてM300 を
測定した。 引張強さ、破断伸びおよび引張応力は、い
ずれも値が大きいほど引張物性に優れることを意味す
る。
リーミキサー)で添加 第二:第二工程(オープンミル)で添加2) メラミン樹脂:メトキシ化メチロールメラミン樹脂
製作所製の600mlラボプラストミルを用い、オイルバ
ス温度150℃で、上記配合処方に基づき、天然ゴム、
カーボンブラック、ステアリン酸、亜鉛華、アロマ油、
老化防止剤および供試化合物を投入し、50rpm のミキ
サー回転数で15分間混練した。このときのゴム温度は
155〜160℃であった。
ム温度50〜70℃にて、上記配合処方に示した加硫促
進剤、イオウおよびメトキシ化メチロールメラミン樹脂
を添加し、混練した。なお比較のため、バンバリーミキ
サーを用いた第一工程では供試化合物を添加せず、オー
プンミルを用いた第二工程で、加硫促進剤、イオウおよ
びメトキシ化メチロールメラミン樹脂とともに供試化合
物を添加し、混練した試料も、併せて作成した。
コーチ試験に供した。また残りの試料から、所定形状に
成形し、それぞれ150℃で35分間加硫して、動的粘
弾性試験、硬度試験および引張物性試験用の試験片を作
成した。動的粘弾性試験は以下の方法により行い、また
ムーニー・スコーチ試験の測定温度を135℃とした以
外は、実施例1に示したのと同様の方法で、ムーニー・
スコーチ試験、硬度試験および引張物性試験を行った。
結果は表2に示した。
性スペクトロメーターF-III を用い、初期歪10%、動
的歪振幅0.5%、周波数10Hzで、60℃における動的
弾性率(E′)および損失係数(tanδ)を測定した。動
的弾性率は、値が大きいほど強靱化効果に優れること
を、また損失係数は、値が小さいほど耐発熱性および耐
ブローアウト性に優れることを意味する。
リーミキサー)で添加 第二:第二工程(オープンミル)で添加2) メラミン樹脂:メトキシ化メチロールメラミン樹脂
物X(レゾルシン)の蒸散性を評価するため、各化合物
3gをサンプルビンにとり、恒温槽にて145℃および
180℃でそれぞれ6時間加熱したあとの重量保持率を
測定した。結果は表3に示した。
るフラバン系化合物は、レゾルシンに比べて蒸散性が小
さい。
を用い、かつそれをカーボンブラックとともに高温の混
練工程でゴムに配合することにより、硬度が高く、かつ
動的弾性率の高い加硫ゴムを製造することができる。ま
た、従来のレゾルシンの欠点であった蒸散性の問題も解
消できる。さらに本発明によって得られる加硫ゴムは、
引張物性などのゴム強度がほとんど低下せず、また耐ス
コーチ性にも優れる。したがって、この方法を採用する
ことにより、高品位の加硫ゴム製品を製造することがで
きる。
Claims (7)
- 【請求項1】下記の第一工程、第二工程および第三工程
からなることを特徴とする加硫ゴムの製造方法: [第一工程] 天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴム、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエン共
重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴムおよびハロゲ
ン化ブチルゴムから選ばれる原料ゴムに対し、該原料ゴ
ム温度が130〜180℃の範囲で、式(I) (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独
立に水素または炭素数1〜6の脂肪族基であるが、
R1、R2、R4およびR5がいずれも鎖状脂肪族基である
場合は、R1とR2が結合し、そしてR4とR5が結合して
それぞれ環を形成してもよく;XおよびYは、それぞれ
独立に水素、水酸基または炭素数1〜8の脂肪族基であ
る)で示されるフラバン系化合物をカーボンブラックと
ともに混練配合する工程; [第二工程] 第一工程で得た混合物に、原料ゴム温度が40〜120
℃の範囲で加硫剤を添加する工程; [第三工程] 第二工程で得た組成物を加硫して、加硫ゴムを製造する
工程 。 - 【請求項2】式(I)で示されるフラバン系化合物にお
けるXおよびYが、それぞれ水素である請求項1記載の
方法。 - 【請求項3】フラバン系化合物が、2,4,4−トリメ
チル−2',4',7−トリヒドロキシフラバンである請
求項2記載の方法。 - 【請求項4】原料ゴム100重量部に対し、カーボンブ
ラックを20〜150重量部およびフラバン系化合物を
0.5〜10重量部配合する請求項1〜3のいずれかに記
載の方法。 - 【請求項5】加硫剤が、イオウである請求項1〜4のい
ずれかに記載の方法。 - 【請求項6】さらに、N−フェニル−N'−1,3−ジ
メチルブチル−p−フェニレンジアミンおよび2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物から
選ばれる老化防止剤を配合する請求項1〜5のいずれか
に記載の方法。 - 【請求項7】天然ゴム、スチレンブタジエン共重合ゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリ
ルブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ムおよびハロゲン化ブチルゴムから選ばれる原料ゴムに
対し、請求項1記載の式(I)で示されるフラバン系化
合物をカーボンブラックとともに原料ゴム温度が130
〜180℃の範囲である混練工程で配合し、加硫剤の存
在下に原料ゴム温度が40〜120℃である範囲で加硫
することを特徴とする加硫ゴムの硬度および動的弾性率
を向上させる方法。
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