JP3394645B2 - アークチューブおよびその製造方法 - Google Patents
アークチューブおよびその製造方法Info
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- JP3394645B2 JP3394645B2 JP08312196A JP8312196A JP3394645B2 JP 3394645 B2 JP3394645 B2 JP 3394645B2 JP 08312196 A JP08312196 A JP 08312196A JP 8312196 A JP8312196 A JP 8312196A JP 3394645 B2 JP3394645 B2 JP 3394645B2
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- pinch
- molybdenum
- molybdenum foil
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J61/00—Gas-discharge or vapour-discharge lamps
- H01J61/02—Details
- H01J61/36—Seals between parts of vessels; Seals for leading-in conductors; Leading-in conductors
- H01J61/366—Seals for leading-in conductors
- H01J61/368—Pinched seals or analogous seals
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J9/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
- H01J9/24—Manufacture or joining of vessels, leading-in conductors or bases
- H01J9/32—Sealing leading-in conductors
- H01J9/323—Sealing leading-in conductors into a discharge lamp or a gas-filled discharge device
- H01J9/326—Sealing leading-in conductors into a discharge lamp or a gas-filled discharge device making pinched-stem or analogous seals
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、放電灯の光源等
として用いられるアークチューブおよびその製造方法に
関するものである。
として用いられるアークチューブおよびその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電灯は、高輝度照射が可能なことか
ら、野外照明灯や道路照明灯のみならず車輌用前照灯や
店舗内照明灯等としても多く利用されるようになってき
ているが、その光源として、図1(6)に示すようなア
ークチューブが知られている。
ら、野外照明灯や道路照明灯のみならず車輌用前照灯や
店舗内照明灯等としても多く利用されるようになってき
ているが、その光源として、図1(6)に示すようなア
ークチューブが知られている。
【0003】すなわち、このアークチューブ2は、中央
に球状部4aが形成されたガラス管4と、このガラス管
4内の上記球状部4aの両側に設けられた1対の電極ア
ッシー6とからなっている。上記各電極アッシー6は、
球状部4aの内部空間(放電室)に突出する電極棒8
と、ガラス管4の端部から突出するリード線10とが、
矩形のモリブデン箔12を介して接続されてなり、その
モリブデン箔12の部分においてガラス管4にピンチシ
ールされている。このように電極棒8とリード線10と
の間にモリブデン箔12を介在させ、このモリブデン箔
12の部分においてガラス管4にピンチシールする構造
を採用することにより、単一部材からなる金属電極を用
いた場合に生じる該金属電極とガラス管4との熱膨張差
を、薄膜のモリブデン箔12で吸収して、球状部4a内
の気密性を保持するようにしている。
に球状部4aが形成されたガラス管4と、このガラス管
4内の上記球状部4aの両側に設けられた1対の電極ア
ッシー6とからなっている。上記各電極アッシー6は、
球状部4aの内部空間(放電室)に突出する電極棒8
と、ガラス管4の端部から突出するリード線10とが、
矩形のモリブデン箔12を介して接続されてなり、その
モリブデン箔12の部分においてガラス管4にピンチシ
ールされている。このように電極棒8とリード線10と
の間にモリブデン箔12を介在させ、このモリブデン箔
12の部分においてガラス管4にピンチシールする構造
を採用することにより、単一部材からなる金属電極を用
いた場合に生じる該金属電極とガラス管4との熱膨張差
を、薄膜のモリブデン箔12で吸収して、球状部4a内
の気密性を保持するようにしている。
【0004】なお、本願明細書において「ピンチシー
ル」とは、加熱されたガラス管をプレス圧縮することに
より、ガラス管内の挿入物(モリブデン箔等)をガラス
管素材と密着させた状態でガラス管内に埋設するシール
方法のことをいう。
ル」とは、加熱されたガラス管をプレス圧縮することに
より、ガラス管内の挿入物(モリブデン箔等)をガラス
管素材と密着させた状態でガラス管内に埋設するシール
方法のことをいう。
【0005】上記1対のモリブデン箔12は、1つずつ
順次ピンチシールされるのであるが、1つ目のモリブデ
ン箔に対するピンチシールは、従来、次のようにして行
われている。すなわち、図6に示すように、ガラス管4
の一端部から電極アッシー6を挿入して該ガラス管4内
の球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置せしめた状
態で(a)、ガラス管4内にアルゴンガスや窒素ガス等
の不活性ガスを流入させてガラス管4内の大気を追い出
すとともにガラス管4のモリブデン箔12を囲む部分を
加熱した後(b)、ピンチャ22でガラス管4をプレス
することにより(c)ピンチシールを行っている。
順次ピンチシールされるのであるが、1つ目のモリブデ
ン箔に対するピンチシールは、従来、次のようにして行
われている。すなわち、図6に示すように、ガラス管4
の一端部から電極アッシー6を挿入して該ガラス管4内
の球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置せしめた状
態で(a)、ガラス管4内にアルゴンガスや窒素ガス等
の不活性ガスを流入させてガラス管4内の大気を追い出
すとともにガラス管4のモリブデン箔12を囲む部分を
加熱した後(b)、ピンチャ22でガラス管4をプレス
することにより(c)ピンチシールを行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のピンチシール方法では、次のような問題が生じてい
る。
来のピンチシール方法では、次のような問題が生じてい
る。
【0007】すなわち、モリブデン箔は酸化していると
抗張力が低下するためピンチシール時に破断しやすくな
る。このため、上記従来のピンチシール方法において
も、ガラス管内へ不活性ガスを流入させることにより、
モリブデン箔の酸化の原因となる大気をガラス管4内か
ら追い出すようにしている。しかしながら、この方法で
はガラス管4内の大気を十分に除去することができず、
このため酸化防止効果も十分でなく、モリブデン箔の破
断不良が少なからず生じる、という問題がある。
抗張力が低下するためピンチシール時に破断しやすくな
る。このため、上記従来のピンチシール方法において
も、ガラス管内へ不活性ガスを流入させることにより、
モリブデン箔の酸化の原因となる大気をガラス管4内か
ら追い出すようにしている。しかしながら、この方法で
はガラス管4内の大気を十分に除去することができず、
このため酸化防止効果も十分でなく、モリブデン箔の破
断不良が少なからず生じる、という問題がある。
【0008】特に、モリブデン箔にガラスとの熱膨張係
数の差を十分に吸収させるためには、モリブデン箔の厚
さをできるだけ薄くすることが好ましいのであるが、モ
リブデン箔の厚さを20μm以下まで薄くした場合に
は、上記従来のピンチシール方法では上記破断不良が頻
発する、という問題がある。
数の差を十分に吸収させるためには、モリブデン箔の厚
さをできるだけ薄くすることが好ましいのであるが、モ
リブデン箔の厚さを20μm以下まで薄くした場合に
は、上記従来のピンチシール方法では上記破断不良が頻
発する、という問題がある。
【0009】一方、モリブデンにカリウムやカルシウム
等の添加剤を添加してモリブデン箔を形成するようにす
れば、モリブデン箔の厚さを20μm以下まで薄くした
場合でも、上記破断不良の発生を低減させることが可能
である。しかしながら、このような添加剤混入型のモリ
ブデン箔を用いた場合には、モリブデン箔が高価なもの
となってしまい、かつ、モリブデン箔の硬度が高くなる
ため加工しにくくなる、という問題がある。
等の添加剤を添加してモリブデン箔を形成するようにす
れば、モリブデン箔の厚さを20μm以下まで薄くした
場合でも、上記破断不良の発生を低減させることが可能
である。しかしながら、このような添加剤混入型のモリ
ブデン箔を用いた場合には、モリブデン箔が高価なもの
となってしまい、かつ、モリブデン箔の硬度が高くなる
ため加工しにくくなる、という問題がある。
【0010】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、ピンチシール時の破断不良発生を防
止することができ、かつ、安価で加工性のよいモリブデ
ン箔を備えたアークチューブおよびその製造方法を提供
することを目的とするものである。
れたものであって、ピンチシール時の破断不良発生を防
止することができ、かつ、安価で加工性のよいモリブデ
ン箔を備えたアークチューブおよびその製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明は、1つ目のモ
リブデン箔に対するピンチシールの際、従来のようにガ
ラス管内に単に不活性ガスを流入させただけ状態でピン
チシールを行うのではなく、ガラス管の内圧を0.5t
orr以下の真空状態に維持した状態(または一旦0.
5torr以下の真空状態にした後に不活性ガスを封入
して760torr以下の低圧状態に維持した状態)で
ピンチシールを行うようにすることにより、上記目的達
成を図るようにしたものである。
リブデン箔に対するピンチシールの際、従来のようにガ
ラス管内に単に不活性ガスを流入させただけ状態でピン
チシールを行うのではなく、ガラス管の内圧を0.5t
orr以下の真空状態に維持した状態(または一旦0.
5torr以下の真空状態にした後に不活性ガスを封入
して760torr以下の低圧状態に維持した状態)で
ピンチシールを行うようにすることにより、上記目的達
成を図るようにしたものである。
【0012】すなわち、本願発明に係るアークチューブ
は、請求項1に記載したように、球状部を有するガラス
管の上記球状部の両側に1対のモリブデン箔がピンチシ
ールされてなるアークチューブにおいて、上記各モリブ
デン箔が純度99.95%以上のモリブデンからなり、
かつ、該モリブデン箔の厚さが20μm以下に設定され
ている、ことを特徴とするものであり、このようなアー
クチューブを得るための、本願発明に係るアークチュー
ブの製造方法は、請求項3または4に記載したように、
球状部を有するガラス管の上記球状部の両側に1対のモ
リブデン箔がピンチシールされてなるアークチューブ
を、上記各モリブデン箔を順次ピンチシールすることに
より製造する方法において、1つ目のモリブデン箔に対
するピンチシールが、該モリブデン箔を上記ガラス管内
の所定位置まで挿入するとともに上記ガラス管の内圧を
0.5torr以下の真空状態に維持した状態で(また
は一旦0.5torr以下の真空状態にした後に不活性
ガスを封入して760torr以下の低圧状態に維持し
た状態)で行われる、ことを特徴とするものである。
は、請求項1に記載したように、球状部を有するガラス
管の上記球状部の両側に1対のモリブデン箔がピンチシ
ールされてなるアークチューブにおいて、上記各モリブ
デン箔が純度99.95%以上のモリブデンからなり、
かつ、該モリブデン箔の厚さが20μm以下に設定され
ている、ことを特徴とするものであり、このようなアー
クチューブを得るための、本願発明に係るアークチュー
ブの製造方法は、請求項3または4に記載したように、
球状部を有するガラス管の上記球状部の両側に1対のモ
リブデン箔がピンチシールされてなるアークチューブ
を、上記各モリブデン箔を順次ピンチシールすることに
より製造する方法において、1つ目のモリブデン箔に対
するピンチシールが、該モリブデン箔を上記ガラス管内
の所定位置まで挿入するとともに上記ガラス管の内圧を
0.5torr以下の真空状態に維持した状態で(また
は一旦0.5torr以下の真空状態にした後に不活性
ガスを封入して760torr以下の低圧状態に維持し
た状態)で行われる、ことを特徴とするものである。
【0013】上記請求項1記載の発明において、「純度
99.95%以上のモリブデン」とは、モリブデン以外
の不純物(添加剤をも含む)が0.05%未満であるこ
とを意味するものである。
99.95%以上のモリブデン」とは、モリブデン以外
の不純物(添加剤をも含む)が0.05%未満であるこ
とを意味するものである。
【0014】上記請求項3または4記載の発明におい
て、ガラス管の内圧を「0.5torr以下の真空状
態」にするための具体的方法は特に限定されるものでは
ないが、例えば、ガラス管の一端部を封止(ここに「封
止」とは、加熱して閉じることを意味する。)するとと
もに他端部から排気する方法、あるいは、ガラス管の一
端部を他の部材で閉塞するとともに他端部から排気する
方法、等が採用可能である。
て、ガラス管の内圧を「0.5torr以下の真空状
態」にするための具体的方法は特に限定されるものでは
ないが、例えば、ガラス管の一端部を封止(ここに「封
止」とは、加熱して閉じることを意味する。)するとと
もに他端部から排気する方法、あるいは、ガラス管の一
端部を他の部材で閉塞するとともに他端部から排気する
方法、等が採用可能である。
【0015】
【発明の作用効果】本願発明に係るアークチューブの製
造方法においては、請求項3または4に記載したよう
に、1つ目のモリブデン箔に対するピンチシールが、該
モリブデン箔を上記ガラス管内の所定位置まで挿入する
とともに上記ガラス管の内圧を0.5torr以下の真
空状態に維持した状態(または一旦0.5torr以下
の真空状態にした後に不活性ガスを封入して760to
rr以下の低圧状態に維持した状態)で行われるように
なっているので、ガラス管内の酸素濃度を極めて低くす
ることができ、これにより、モリブデン箔の酸化を最小
限に抑えることができるので、たとえ純度99.95%
以上のモリブデンからなるモリブデン箔を用いかつその
厚さを20μm以下まで薄くした場合であっても、ピン
チシール時にモリブデン箔が破断してしまうのを防止す
ることができる。
造方法においては、請求項3または4に記載したよう
に、1つ目のモリブデン箔に対するピンチシールが、該
モリブデン箔を上記ガラス管内の所定位置まで挿入する
とともに上記ガラス管の内圧を0.5torr以下の真
空状態に維持した状態(または一旦0.5torr以下
の真空状態にした後に不活性ガスを封入して760to
rr以下の低圧状態に維持した状態)で行われるように
なっているので、ガラス管内の酸素濃度を極めて低くす
ることができ、これにより、モリブデン箔の酸化を最小
限に抑えることができるので、たとえ純度99.95%
以上のモリブデンからなるモリブデン箔を用いかつその
厚さを20μm以下まで薄くした場合であっても、ピン
チシール時にモリブデン箔が破断してしまうのを防止す
ることができる。
【0016】請求項5に記載したように、上記ガラス管
が線膨張率の小さい石英ガラス製である場合には、モリ
ブデン箔とガラス管との熱膨張率差が一層大きくなるの
で、本願発明に係るアークチューブの製造方法を採用す
ることが特に効果的である。
が線膨張率の小さい石英ガラス製である場合には、モリ
ブデン箔とガラス管との熱膨張率差が一層大きくなるの
で、本願発明に係るアークチューブの製造方法を採用す
ることが特に効果的である。
【0017】また、本願発明に係るアークチューブは、
請求項1に記載したように、ガラス管にピンチシールさ
れた1対のモリブデン箔が、いずれも純度99.95%
以上のモリブデンからなり、かつ、該モリブデン箔の厚
さが20μm以下に設定されているが、このようなアー
クチューブが、その1対のモリブデン箔のいずれにも破
断を生じていない状態で存在するということは、該アー
クチューブが本願発明に係るアークチューブの製造方法
により製造されたものであることを意味するものであ
る。特に、請求項2に記載したように、アークチューブ
のガラス管が石英ガラス製である場合には、本願発明に
係るアークチューブの製造方法を採用することなく、上
記のようなアークチューブを得ることができないことは
一層明白である。
請求項1に記載したように、ガラス管にピンチシールさ
れた1対のモリブデン箔が、いずれも純度99.95%
以上のモリブデンからなり、かつ、該モリブデン箔の厚
さが20μm以下に設定されているが、このようなアー
クチューブが、その1対のモリブデン箔のいずれにも破
断を生じていない状態で存在するということは、該アー
クチューブが本願発明に係るアークチューブの製造方法
により製造されたものであることを意味するものであ
る。特に、請求項2に記載したように、アークチューブ
のガラス管が石英ガラス製である場合には、本願発明に
係るアークチューブの製造方法を採用することなく、上
記のようなアークチューブを得ることができないことは
一層明白である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
実施の形態について説明する。
【0019】まず、第1の実施形態について説明する。
【0020】図1は、本実施形態に係るアークチューブ
の製造方法の全工程を示す工程図である。
の製造方法の全工程を示す工程図である。
【0021】図示のように、アークチューブ2は、
(1)から(5)の5工程により製造され、これらの工
程を経て(6)の完成品が得られる。
(1)から(5)の5工程により製造され、これらの工
程を経て(6)の完成品が得られる。
【0022】なお、完成品たるアークチューブ2の構成
の概要については、すでに「従来の技術」の欄で説明し
たが、その詳細について補足すると次のとおりである。
すなわち、このアークチューブ2は、1対のリード線1
0が図示しない電源回路に接続されるようになってお
り、高電圧が1対の電極棒8間に印加されると両電極棒
8間で放電を起こして発光するようになっている。この
放電発光を可能ならしめるべく、ガラス管4の球状部4
a内には、キセノンガスと、水銀や金属沃化物等の薬品
類とが封入されている。実施形態において製造の対象と
なるアークチューブ2は、そのガラス管4が石英ガラス
製であり、また、そのモリブデン箔12は純粋なモリブ
デン(純度99.95%以上)からなりその厚さは19
μmである。
の概要については、すでに「従来の技術」の欄で説明し
たが、その詳細について補足すると次のとおりである。
すなわち、このアークチューブ2は、1対のリード線1
0が図示しない電源回路に接続されるようになってお
り、高電圧が1対の電極棒8間に印加されると両電極棒
8間で放電を起こして発光するようになっている。この
放電発光を可能ならしめるべく、ガラス管4の球状部4
a内には、キセノンガスと、水銀や金属沃化物等の薬品
類とが封入されている。実施形態において製造の対象と
なるアークチューブ2は、そのガラス管4が石英ガラス
製であり、また、そのモリブデン箔12は純粋なモリブ
デン(純度99.95%以上)からなりその厚さは19
μmである。
【0023】図1において、最初のガラス成形工程
(1)では、ガラス管4(この段階ではまだ円筒管であ
る。)の両端部を、Oリング24が取り付けられた1対
の給排ヘッド26で気密支持して、ガラス管4を回転さ
せながらその中間部をバーナ28で加熱した後、両給排
ヘッド26からガラス管4内に高圧大気を吹き込みなが
ら上記中間部に金型30を押し当てることにより、球状
部4aを形成する。
(1)では、ガラス管4(この段階ではまだ円筒管であ
る。)の両端部を、Oリング24が取り付けられた1対
の給排ヘッド26で気密支持して、ガラス管4を回転さ
せながらその中間部をバーナ28で加熱した後、両給排
ヘッド26からガラス管4内に高圧大気を吹き込みなが
ら上記中間部に金型30を押し当てることにより、球状
部4aを形成する。
【0024】次の第1ピンチシール工程(2)では、1
つ目の電極アッシー6をガラス管4にピンチシールす
る。図2は、この第1ピンチシール工程(2)を詳細に
示す工程図である。
つ目の電極アッシー6をガラス管4にピンチシールす
る。図2は、この第1ピンチシール工程(2)を詳細に
示す工程図である。
【0025】図2に示すように、この第1ピンチシール
工程は、(a)から(f)の6工程からなっている。
工程は、(a)から(f)の6工程からなっている。
【0026】すなわち、電極アッシーセット工程(a)
で、上記ガラス成形工程(1)を経たガラス管4を上下
逆にしてその下側の開口端部を封止した後、上側の開口
端部から1つ目の電極アッシー6を挿入治具32により
ガラス管4内に挿入して、該ガラス管4内の球状部4a
近傍にモリブデン箔12を位置せしめる。なお、この時
点における電極アッシー6は、そのリード線10がジグ
ザグ状に折り曲げられた状態にあるが、これは、電極ア
ッシー6をガラス管4内に挿入したとき、そのリード線
10をガラス管4の内周壁と摺接させて電極アッシー6
をガラス管4内の任意の位置に保持し得るようにするた
めのものである。
で、上記ガラス成形工程(1)を経たガラス管4を上下
逆にしてその下側の開口端部を封止した後、上側の開口
端部から1つ目の電極アッシー6を挿入治具32により
ガラス管4内に挿入して、該ガラス管4内の球状部4a
近傍にモリブデン箔12を位置せしめる。なお、この時
点における電極アッシー6は、そのリード線10がジグ
ザグ状に折り曲げられた状態にあるが、これは、電極ア
ッシー6をガラス管4内に挿入したとき、そのリード線
10をガラス管4の内周壁と摺接させて電極アッシー6
をガラス管4内の任意の位置に保持し得るようにするた
めのものである。
【0027】次に、排気工程(b)で、給排ヘッド26
をガラス管4の開口端部に装着し、この給排ヘッド26
でガラス管4内の大気を排出してガラス管4の内圧を
0.5torr以下の真空状態にした後(または、一旦
0.5torr以下の真空状態にした後、ガラス管4内
に不活性ガスを封入して760torr以下の低圧状態
にした後)、封止工程(c)で、上記真空状態(または
上記低圧状態)に維持したまま、上記開口端部近傍にお
いてガラス管4をバーナ28で封止する。
をガラス管4の開口端部に装着し、この給排ヘッド26
でガラス管4内の大気を排出してガラス管4の内圧を
0.5torr以下の真空状態にした後(または、一旦
0.5torr以下の真空状態にした後、ガラス管4内
に不活性ガスを封入して760torr以下の低圧状態
にした後)、封止工程(c)で、上記真空状態(または
上記低圧状態)に維持したまま、上記開口端部近傍にお
いてガラス管4をバーナ28で封止する。
【0028】そして、加熱工程(d)で、ガラス管4を
その上下2箇所においてチャック34でチャッキングし
た状態で、ガラス管4のモリブデン箔12を囲む部分を
バーナ28で加熱した後、ピンチシール工程(e)で、
ガラス管4の加熱軟化した部分をピンチャ22で四方か
らプレスしてピンチシールを行う。上記加熱の際、球状
部4aが熱変形しないようにするため、バーナ28と球
状部4aとの間に遮熱板36を介装するとともに、この
遮熱板36の下方に配されたノズル38から液体窒素を
噴射して球状部4aを冷却する。なお、この液体窒素の
噴射による冷却は、上記遮熱板36の遮熱効果が十分で
あれば必ずしも必要ではない。
その上下2箇所においてチャック34でチャッキングし
た状態で、ガラス管4のモリブデン箔12を囲む部分を
バーナ28で加熱した後、ピンチシール工程(e)で、
ガラス管4の加熱軟化した部分をピンチャ22で四方か
らプレスしてピンチシールを行う。上記加熱の際、球状
部4aが熱変形しないようにするため、バーナ28と球
状部4aとの間に遮熱板36を介装するとともに、この
遮熱板36の下方に配されたノズル38から液体窒素を
噴射して球状部4aを冷却する。なお、この液体窒素の
噴射による冷却は、上記遮熱板36の遮熱効果が十分で
あれば必ずしも必要ではない。
【0029】最後に、ガラスカット工程(f)で、ガラ
ス管4の上下両端部の不要部分をカッタ40でカットす
ることにより、第1ピンチシール工程(2)が終了す
る。
ス管4の上下両端部の不要部分をカッタ40でカットす
ることにより、第1ピンチシール工程(2)が終了す
る。
【0030】図1において、次の封入物供給工程(3)
では、上記第1ピンチシール工程(2)を経たガラス管
4を上下逆にした後、まだピンチシールされていないガ
ラス管4の上側の開口端部から、薬品類14をその球状
部4a内に供給するとともに、2つ目の電極アッシー6
をガラス管4内に挿入して該ガラス管4内の球状部4a
近傍にモリブデン箔12を位置せしめる。
では、上記第1ピンチシール工程(2)を経たガラス管
4を上下逆にした後、まだピンチシールされていないガ
ラス管4の上側の開口端部から、薬品類14をその球状
部4a内に供給するとともに、2つ目の電極アッシー6
をガラス管4内に挿入して該ガラス管4内の球状部4a
近傍にモリブデン箔12を位置せしめる。
【0031】次の始動用ガス封入・仮封止工程(4)で
は、給排ヘッド26をガラス管4の開口端部に装着し
て、ガラス管4内の大気を排出するとともにガラス管4
内にキセノンガスを封入した後、上記開口端部近傍にお
いてガラス管4をバーナ28で封止する。
は、給排ヘッド26をガラス管4の開口端部に装着し
て、ガラス管4内の大気を排出するとともにガラス管4
内にキセノンガスを封入した後、上記開口端部近傍にお
いてガラス管4をバーナ28で封止する。
【0032】次の第2ピンチシール工程(5)では、2
つ目の電極アッシー6をガラス管4にピンチシールす
る。すなわち、ガラス管4をその上下2箇所においてチ
ャック34でチャッキングした状態で、ガラス管4のモ
リブデン箔12を囲む部分をバーナ28で加熱した後、
ガラス管4の加熱軟化した部分をピンチャ22で四方か
らプレスしてピンチシールを行う。上記加熱の際、球状
部4aが熱変形しないようにするため、バーナ28と球
状部4aとの間に遮熱板36を介装するとともに、この
遮熱板36の下方に配されたノズル38から液体窒素を
噴射して球状部4aを冷却する。なお、この液体窒素の
噴射による冷却は、第1ピンチシール工程(2)の場合
とは異なり、たとえ上記遮熱板36の遮熱効果が十分で
あっても、ガラス管4内に封入されたキセノンガスの膨
張によるガラス管4の破裂を防止する上から必要であ
る。
つ目の電極アッシー6をガラス管4にピンチシールす
る。すなわち、ガラス管4をその上下2箇所においてチ
ャック34でチャッキングした状態で、ガラス管4のモ
リブデン箔12を囲む部分をバーナ28で加熱した後、
ガラス管4の加熱軟化した部分をピンチャ22で四方か
らプレスしてピンチシールを行う。上記加熱の際、球状
部4aが熱変形しないようにするため、バーナ28と球
状部4aとの間に遮熱板36を介装するとともに、この
遮熱板36の下方に配されたノズル38から液体窒素を
噴射して球状部4aを冷却する。なお、この液体窒素の
噴射による冷却は、第1ピンチシール工程(2)の場合
とは異なり、たとえ上記遮熱板36の遮熱効果が十分で
あっても、ガラス管4内に封入されたキセノンガスの膨
張によるガラス管4の破裂を防止する上から必要であ
る。
【0033】上記のようにして両電極アッシー6のピン
チシールが行われたガラス管4の上部の不要部分をカッ
トすることにより、(6)に示すアークチューブ2の完
成品が得られる。
チシールが行われたガラス管4の上部の不要部分をカッ
トすることにより、(6)に示すアークチューブ2の完
成品が得られる。
【0034】以上詳述したように、本実施形態に係るア
ークチューブの製造方法においては、1つ目の電極アッ
シー6に対するピンチシールが、そのモリブデン箔12
をガラス管4内の所定位置まで挿入するとともにガラス
管4の内圧を0.5torr以下の真空状態に維持した
状態(または一旦0.5torr以下の真空状態にした
後に不活性ガスを封入して760torr以下の低圧状
態に維持した状態)で行われるようになっているので、
ガラス管4内の酸素濃度を極めて低くすることができ、
これによりモリブデン箔12の酸化を最小限に抑えるこ
とができる。
ークチューブの製造方法においては、1つ目の電極アッ
シー6に対するピンチシールが、そのモリブデン箔12
をガラス管4内の所定位置まで挿入するとともにガラス
管4の内圧を0.5torr以下の真空状態に維持した
状態(または一旦0.5torr以下の真空状態にした
後に不活性ガスを封入して760torr以下の低圧状
態に維持した状態)で行われるようになっているので、
ガラス管4内の酸素濃度を極めて低くすることができ、
これによりモリブデン箔12の酸化を最小限に抑えるこ
とができる。
【0035】このため、本実施形態において製造の対象
となるアークチューブ2のモリブデン箔12が厚さ19
μmの純粋なモリブデンからなり、しかもそのガラス管
4が線膨張率の小さい(モリブデン箔12との熱膨張差
が非常に大きい)石英ガラス製であるかかわらず、ピン
チシール時にモリブデン箔12が破断してしまうのを防
止することができる。
となるアークチューブ2のモリブデン箔12が厚さ19
μmの純粋なモリブデンからなり、しかもそのガラス管
4が線膨張率の小さい(モリブデン箔12との熱膨張差
が非常に大きい)石英ガラス製であるかかわらず、ピン
チシール時にモリブデン箔12が破断してしまうのを防
止することができる。
【0036】図3は、ピンチシール時のモリブデン箔1
2の箔切れ不良発生率を、モリブデン箔12の厚さとの
関係で調べるために実験を行った結果を示すグラフであ
る。
2の箔切れ不良発生率を、モリブデン箔12の厚さとの
関係で調べるために実験を行った結果を示すグラフであ
る。
【0037】従来のようにガラス管4内に不活性ガスを
流入させてピンチシールを行った場合には、破線Bのグ
ラフで示すように、モリブデン箔12の厚さが薄くなる
に従って不良発生率が急激に増大し、20μm以下にな
ると不良発生率が50%を超えてしまうのに対し、本実
施形態のようにガラス管4内を真空状態(またはその後
不活性ガスを封入した低圧状態)に維持してピンチシー
ルを行った場合には、実線Aのグラフで示すように、モ
リブデン箔12の厚さが20μm以下になっても不良発
生率が0%のままである。
流入させてピンチシールを行った場合には、破線Bのグ
ラフで示すように、モリブデン箔12の厚さが薄くなる
に従って不良発生率が急激に増大し、20μm以下にな
ると不良発生率が50%を超えてしまうのに対し、本実
施形態のようにガラス管4内を真空状態(またはその後
不活性ガスを封入した低圧状態)に維持してピンチシー
ルを行った場合には、実線Aのグラフで示すように、モ
リブデン箔12の厚さが20μm以下になっても不良発
生率が0%のままである。
【0038】本実施形態において、ピンチシール時のガ
ラス管4の内圧を0.5torr以下の真空状態(また
は一旦0.5torr以下の真空状態にした後に不活性
ガスを封入して760torr以下の低圧状態に維持し
た状態)に維持するようにした理由は、表1に示すよう
に、モリブデン箔12の厚さを20μmに設定して、ピ
ンチシール時のモリブデン箔12の箔切れ発生状況を調
べる実験を行った結果、真空度を0.5torr以下に
したときには箔切れが発生しなくなったことによるもの
である。
ラス管4の内圧を0.5torr以下の真空状態(また
は一旦0.5torr以下の真空状態にした後に不活性
ガスを封入して760torr以下の低圧状態に維持し
た状態)に維持するようにした理由は、表1に示すよう
に、モリブデン箔12の厚さを20μmに設定して、ピ
ンチシール時のモリブデン箔12の箔切れ発生状況を調
べる実験を行った結果、真空度を0.5torr以下に
したときには箔切れが発生しなくなったことによるもの
である。
【0039】
【表1】
また、本実施形態によれば、モリブデン箔12の酸化の
みならず電極棒8の酸化についてもこれを最小限に抑え
ることができる。このため、従来のように、電極棒8の
表面に残っている酸化物からアークチューブ2の球状部
4a内に遊離した酸素が球状部4a内の水銀や金属ハロ
ゲン化物と反応して、球状部4a内における本来の反応
平衡状態を崩し、球状部4aに黒化や失透を発生させて
しまうのを、効果的に防止することができ、これにより
アークチューブ2の働程性能(特に光束維持率)の向上
を図ることができる。
みならず電極棒8の酸化についてもこれを最小限に抑え
ることができる。このため、従来のように、電極棒8の
表面に残っている酸化物からアークチューブ2の球状部
4a内に遊離した酸素が球状部4a内の水銀や金属ハロ
ゲン化物と反応して、球状部4a内における本来の反応
平衡状態を崩し、球状部4aに黒化や失透を発生させて
しまうのを、効果的に防止することができ、これにより
アークチューブ2の働程性能(特に光束維持率)の向上
を図ることができる。
【0040】図4は、アークチューブ2を連続点灯した
ときの光束維持率を調べるために実験を行った結果を示
すグラフである。
ときの光束維持率を調べるために実験を行った結果を示
すグラフである。
【0041】従来のようにガラス管4内に不活性ガスを
流入させてピンチシールを行った場合には、破線Bのグ
ラフで示すように、光束維持率の低下が激しく、100
0時間経過後は80%程度になってしまうのに対し、本
実施形態のようにガラス管内を真空状態に維持してピン
チシールを行った場合には、実線Aのグラフで示すよう
に、光束維持率の低下は緩やかであり、2000時間経
過後も90%程度の光束維持率となっている。
流入させてピンチシールを行った場合には、破線Bのグ
ラフで示すように、光束維持率の低下が激しく、100
0時間経過後は80%程度になってしまうのに対し、本
実施形態のようにガラス管内を真空状態に維持してピン
チシールを行った場合には、実線Aのグラフで示すよう
に、光束維持率の低下は緩やかであり、2000時間経
過後も90%程度の光束維持率となっている。
【0042】次に、本願発明の第2の実施形態について
説明する。
説明する。
【0043】本実施形態は、図1に示す第1の実施形態
の全工程のうち、第1ピンチシール工程(2)のみが異
なる。
の全工程のうち、第1ピンチシール工程(2)のみが異
なる。
【0044】図5は、本実施形態における第1ピンチシ
ール工程(2)を詳細に示す工程図である。図示のよう
に、この第1ピンチシール工程は、(a)から(d)の
4工程からなっている。
ール工程(2)を詳細に示す工程図である。図示のよう
に、この第1ピンチシール工程は、(a)から(d)の
4工程からなっている。
【0045】すなわち、電極アッシーセット工程(a)
で、上記ガラス成形工程(1)を経たガラス管4を上下
逆にした後、上側の開口端部から1つ目の電極アッシー
6を挿入治具32によりガラス管4内に挿入して、該ガ
ラス管4内の球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置
せしめる。
で、上記ガラス成形工程(1)を経たガラス管4を上下
逆にした後、上側の開口端部から1つ目の電極アッシー
6を挿入治具32によりガラス管4内に挿入して、該ガ
ラス管4内の球状部4a近傍にモリブデン箔12を位置
せしめる。
【0046】次に、排気工程(b)で、閉塞キャップ4
2をガラス管4の上側の開口端部に装着するとともに、
給排ヘッド26をガラス管4の下側の開口端部に装着し
た後、給排ヘッド26でガラス管4内の大気を排出して
ガラス管4の内圧を0.5torr以下の真空状態(ま
たは一旦0.5torr以下の真空状態にした後に不活
性ガスを封入して760torr以下の低圧状態)にす
る。なお、上記閉塞キャップ42にも、気密性を確保す
るためのOリング24が取り付けられている。
2をガラス管4の上側の開口端部に装着するとともに、
給排ヘッド26をガラス管4の下側の開口端部に装着し
た後、給排ヘッド26でガラス管4内の大気を排出して
ガラス管4の内圧を0.5torr以下の真空状態(ま
たは一旦0.5torr以下の真空状態にした後に不活
性ガスを封入して760torr以下の低圧状態)にす
る。なお、上記閉塞キャップ42にも、気密性を確保す
るためのOリング24が取り付けられている。
【0047】その後、加熱工程(c)で、ガラス管4の
モリブデン箔12を囲む部分をバーナ28で加熱した
後、ピンチシール工程(d)で、ガラス管4の加熱軟化
した部分をピンチャ22で四方からプレスしてピンチシ
ールを行う。上記加熱の際、遮熱板36を介装する点お
よびノズル38から液体窒素を必要に応じて噴射する点
は第1の実施形態と同様である。
モリブデン箔12を囲む部分をバーナ28で加熱した
後、ピンチシール工程(d)で、ガラス管4の加熱軟化
した部分をピンチャ22で四方からプレスしてピンチシ
ールを行う。上記加熱の際、遮熱板36を介装する点お
よびノズル38から液体窒素を必要に応じて噴射する点
は第1の実施形態と同様である。
【0048】最後に、閉塞キャップ42および給排ヘッ
ド26をガラス管4から外すことにより、第1ピンチシ
ール工程(2)が終了する。
ド26をガラス管4から外すことにより、第1ピンチシ
ール工程(2)が終了する。
【0049】本実施形態においても、第1の実施形態と
同様、1つ目の電極アッシー6に対するピンチシール
が、そのモリブデン箔12をガラス管4内の所定位置ま
で挿入するとともにガラス管4の内圧を0.5torr
以下の真空状態に維持した状態で(または一旦0.5t
orr以下の真空状態にした後に不活性ガスを封入して
760torr以下の低圧状態に維持した状態で)行わ
れるようになっているので、ガラス管4内の酸素濃度を
極めて低くすることができ、これによりモリブデン箔1
2の酸化を最小限に抑えることができる。
同様、1つ目の電極アッシー6に対するピンチシール
が、そのモリブデン箔12をガラス管4内の所定位置ま
で挿入するとともにガラス管4の内圧を0.5torr
以下の真空状態に維持した状態で(または一旦0.5t
orr以下の真空状態にした後に不活性ガスを封入して
760torr以下の低圧状態に維持した状態で)行わ
れるようになっているので、ガラス管4内の酸素濃度を
極めて低くすることができ、これによりモリブデン箔1
2の酸化を最小限に抑えることができる。
【0050】また、本実施形態においては、第1ピンチ
シール工程(2)で閉塞キャップ42を用いることによ
り、第1の実施形態のようにガラス管4内を真空状態に
するためにガラス管4の両端部を封止する必要をなくし
ているので、封止作業および封止されたガラス管4の両
端部をカットする作業が不要となり、これにより第1ピ
ンチシール工程(2)を簡素化することができる。
シール工程(2)で閉塞キャップ42を用いることによ
り、第1の実施形態のようにガラス管4内を真空状態に
するためにガラス管4の両端部を封止する必要をなくし
ているので、封止作業および封止されたガラス管4の両
端部をカットする作業が不要となり、これにより第1ピ
ンチシール工程(2)を簡素化することができる。
【図1】本願発明に係るアークチューブの製造方法の第
1の実施形態の全工程を示す工程図
1の実施形態の全工程を示す工程図
【図2】上記実施形態の第1ピンチシール工程の詳細を
示す工程図
示す工程図
【図3】上記実施形態の作用を従来例と対比して示すグ
ラフ
ラフ
【図4】上記実施形態により製造されたアークチューブ
の作用を従来例と対比して示すグラフ
の作用を従来例と対比して示すグラフ
【図5】本願発明に係るアークチューブの製造方法の第
2の実施形態における第1ピンチシール工程の詳細を示
す工程図
2の実施形態における第1ピンチシール工程の詳細を示
す工程図
【図6】従来例を示す、図2と同様の図
2 アークチューブ
4 ガラス管
4a 球状部
6 電極アッシー
8 電極棒
10 リード線
12 モリブデン箔
14 薬品類
22 ピンチャ
24 Oリング
26 給排ヘッド
28 バーナ
30 金型
32 挿入治具
34 チャック
36 遮熱板
38 ノズル
40 カッタ
42 閉塞キャップ
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平8−17346(JP,A)
特開 平2−295060(JP,A)
特開 平2−220328(JP,A)
特開 昭54−162876(JP,A)
特開 平3−4436(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01J 61/36
H01J 9/32
Claims (5)
- 【請求項1】 球状部を有するガラス管の上記球状部の
両側に1対のモリブデン箔がピンチシールされてなるア
ークチューブにおいて、 上記各モリブデン箔が純度99.95%以上のモリブデ
ンからなり、かつ、該モリブデン箔の厚さが20μm以
下に設定されている、ことを特徴とするアークチュー
ブ。 - 【請求項2】 上記ガラス管が石英ガラス製である、こ
とを特徴とする請求項1記載のアークチューブ。 - 【請求項3】 球状部を有するガラス管の上記球状部の
両側に1対のモリブデン箔がピンチシールされてなるア
ークチューブを、上記各モリブデン箔を順次ピンチシー
ルすることにより製造する方法において、 1つ目のモリブデン箔に対するピンチシールが、該モリ
ブデン箔を上記ガラス管内の所定位置まで挿入するとと
もに上記ガラス管の内圧を0.5torr以下の真空状
態に維持した状態で行われる、ことを特徴とするアーク
チューブの製造方法。 - 【請求項4】 球状部を有するガラス管の上記球状部の
両側に1対のモリブデン箔がピンチシールされてなるア
ークチューブを、上記各モリブデン箔を順次ピンチシー
ルすることにより製造する方法において、 1つ目のモリブデン箔に対するピンチシールが、該モリ
ブデン箔を上記ガラス管内の所定位置まで挿入するとと
もに上記ガラス管の内圧を一旦0.5torr以下の真
空状態にした後に不活性ガスを封入して760torr
以下の低圧状態に維持した状態で行われる、ことを特徴
とするアークチューブの製造方法。 - 【請求項5】 上記ガラス管が石英ガラス製である、こ
とを特徴とする請求項3または4記載のアークチューブ
の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08312196A JP3394645B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | アークチューブおよびその製造方法 |
US08/814,831 US5936349A (en) | 1996-03-12 | 1997-03-11 | Arc tube having a pair of molybdenum foils, and method for its fabrication |
NL1005495A NL1005495C2 (nl) | 1996-03-12 | 1997-03-11 | Werkwijze voor het vervaardigen van een booglamp met molybdeen folies. |
DE19710204A DE19710204A1 (de) | 1996-03-12 | 1997-03-12 | Bogenentladungsröhre, die mit einem Paar von Molybdänfolien versehen ist, und zugehöriges Herstellungsverfahren |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08312196A JP3394645B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | アークチューブおよびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09245738A JPH09245738A (ja) | 1997-09-19 |
JP3394645B2 true JP3394645B2 (ja) | 2003-04-07 |
Family
ID=13793383
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08312196A Expired - Fee Related JP3394645B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | アークチューブおよびその製造方法 |
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---|---|
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JPH1167153A (ja) * | 1997-08-21 | 1999-03-09 | Koito Mfg Co Ltd | メタルハライドランプ |
EP0944109B2 (en) | 1998-03-16 | 2008-02-13 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Discharge lamp and method of producing the same |
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JP3665510B2 (ja) | 1999-06-28 | 2005-06-29 | 株式会社小糸製作所 | 放電ランプ装置用アークチューブ |
JP3657465B2 (ja) * | 1999-07-07 | 2005-06-08 | 株式会社小糸製作所 | アークチューブの製造方法 |
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JP3636654B2 (ja) | 2000-11-14 | 2005-04-06 | 株式会社小糸製作所 | アークチューブ |
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JP2008507090A (ja) * | 2004-07-13 | 2008-03-06 | アドバンスド ライティング テクノロジイズ,インコーポレイティド | クリプトンメタルハライドランプ |
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-
1996
- 1996-03-12 JP JP08312196A patent/JP3394645B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1997
- 1997-03-11 NL NL1005495A patent/NL1005495C2/nl not_active IP Right Cessation
- 1997-03-11 US US08/814,831 patent/US5936349A/en not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
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---|---|
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