JP3387913B2 - 無水銀メタルハライドランプ - Google Patents
無水銀メタルハライドランプInfo
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Description
銀が含まれていない無水銀メタルハライドランプに関す
る。特に、一般照明および反射鏡などと組み合わされて
自動車の前照灯などに使用されるものに関する。
ライドランプの開発が盛んに行われていおる。メタルハ
ライドランプは、発光物質として、水銀に加えて金属ハ
ロゲン化物を発光管内に封入したものであり、例えば、
自動車用ヘッドランプとして採用され始めている。
す。図7に示したメタルハライドランプは、石英ガラス
からなる発光管1と、発光管1の両端に位置し、発光管
1内部を密閉する封止部2とを有している。発光管1内
には、タングステンからなる一対の電極3が配置されて
おり、発光管1の内部には、水銀および金属ハロゲン化
物を含む発光物質17と、希ガス(不図示)とが封入さ
れている。発光管1内の一対の電極3は、モリブデン箔
4の一端に接続されており、モリブデン箔4は、封止部
2によって封止されている。モリブデン箔4の他端に
は、リード線5が接続されている。リード線5は、点灯
回路(不図示)に電気的に接続されることになる。
単に説明する。点灯回路からリード線5に電圧を印加し
てランプを点灯させると、金属ハロゲン化物(17)の
一部または全部が蒸発し、次いで、一対の電極3の間で
発生するアーク放電により、金属原子とハロゲン原子に
解離して、金属原子の励起・発光が生じる。発光管1の
管壁付近では、解離した金属原子は、ハロゲン原子と再
結合して、金属ハロゲン化物に戻る。このサイクル現象
を繰り返して、ランプは安定に点灯する。一般に、金属
ハロゲン化物は、水銀よりも蒸気圧が低いものの、励起
されやすく、発光しやすい性質を有しているので、メタ
ルハライドランプでは、水銀発光よりも添加金属の発光
の方が強くなる傾向がある。したがって、水銀は、主
に、発光管1の内部の電圧を決めるための緩衝ガスとし
ての役割を担っている。なお、発光管1内の希ガスは、
始動用ガスとしての役割を担っている。
されており、廃棄時の地球環境の配慮から水銀を含まな
い無水銀メタルハライドランプが望まれている。その要
請にともなって、無水銀メタルハライドランプについて
の開発も行われるようになってきたが、優れた特性を示
す無水銀メタルハライドランプは、未だ開発されてない
のが実情である。
銀メタルハライドランプを開発すべく、その研究を行っ
ていたが、その研究を進めていくうち、次のような現象
が生じることがわかった。すなわち、無水銀メタルハラ
イドランプを水平点灯させた場合、有水銀メタルハライ
ドランプを水平点灯させたときと比べて、アークが大き
く上方に湾曲し、その結果、発光管の上部が必要以上に
加熱されて、発光管の失透をもたらすという現象が生じ
やすいことがわかった。
無水銀メタルハライドランプに磁界を印加したところ、
アーク湾曲を抑制することができた。ただし、その磁界
の印加手法や湾曲抑制の原理などは、水銀を含むものと
は異なるものであった。また、磁界の強さによっては、
アーク湾曲は抑制できるものの、アーク自身が不安定と
なり、アークがゆれる現象が観察された。このアークの
ゆれは、当該ランプを実際使用する際、ちらつきとなる
ため好ましくない。
討を行ったところ、その結果、電極先端間の中心に印加
される磁界の強さ(B)、一対の電極の先端間の距離
(d)、定常点灯時の発光管の管内圧力(P0)(また
は、20℃での希ガスの封入圧力(P))、定常点灯時
に消費される電力(W)、そして、定常点灯時の安定周
波数(f)のパラメータが、ある関係を満たすようにす
ることにより、アーク湾曲の抑制に加えて、アークのゆ
れを抑制することにも成功した。無水銀メタルハライド
ランプについてのアークの湾曲およびアークのゆれを、
磁界の印加で抑制できる原理は、現時点において必ずし
も明確でないが、アーク湾曲およびアークゆれを抑制す
る上で各パラメータが満たすべき関係式については、特
願2001−155385号明細書(出願人;松下電器
産業株式会社)に詳述した。ここで、当該明細書を、本
願明細書に参考のため援用する。
曲を抑えることができたことによって、発光管の失透が
防止され、ちらつきを抑制した無水銀メタルハライドラ
ンプを実現することに成功した。しかしながら、この無
水銀メタルハライドランプにおいては、失透は防止でき
たものの、発光管において黒化が進行することが本願発
明者の実験により観察された。したがって、上述した技
術により、発光管の失透を防止できたとしても、黒化が
進行すれば、ランプ特性の劣化が生じ、そして、ランプ
寿命は短くなる。それゆえ、無水銀メタルハライドラン
プの実用化は、依然として難しいままとなってしまう。
であり、その主な目的は、発光管内に生じる黒化の進行
を効果的に抑制した無水銀メタルハライドランプを提供
することにある。
ルハライドランプは、管内に一対の電極が配置された発
光管を有し、前記発光管内には、希ガスと、金属ハロゲ
ン化物とが含まれており、かつ、水銀が含まれておら
ず、前記一対の電極が略水平になるように水平点灯され
る、無水銀メタルハライドランプであって、前記一対の
電極の先端間を結ぶ直線に対して略垂直な成分を含む磁
界を、略鉛直方向に印加する磁界印加手段をさらに備
え、前記発光管の単位内容積に対する、定常点灯時に蒸
発するハロゲン原子密度が20(μmol/cc)以上
であり、前記一対の電極の先端間の中心に印加される磁
界をB(mT)、前記一対の電極の先端間の距離をd
(mm)、20℃での前記希ガスの封入圧力をP(MP
a)、定常点灯時に消費される電力をW(W)、定常点
灯時の安定周波数をf(Hz)としたとき、 0<(10BW/f)―Pd<10 の関係を満たす。
/cc)以上であることが好ましい。 前記発光管の単
位内容積に対して、前記発光管に封入した前記金属ハロ
ゲン化物の総量が、20(μmol/cc)以上である
ことが好ましい。
光管に封入した前記金属ハロゲン化物の総量が、120
(μmol/cc)以下であることが好ましい。
イドランプにおける黒化の進行を抑制すべく、鋭意研究
した結果、発光管に封入した金属ハロゲン化物が定常点
灯時に蒸発して生成するハロゲン原子の密度を所定量以
上にすることにより、黒化の進行を抑制できることを見
出し、本発明に至った。
実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の
簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を
同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態
に限定されない。
水銀メタルハライドランプの断面構成を模式的に示して
いる。
(3、3)が配置された発光管1を有しており、発光管
1内には、希ガスと、金属ハロゲン化物7とが含まれて
いる。ただし、水銀は含まれていない。つまり、本実施
形態のランプは、無水銀メタルハライドランプである。
されており、その内部は、略円柱状となっている。本実
施形態では、希ガスとしてXe(キセノン)が室温で約
1.4(MPa)にて発光管1内に封入されている。そ
して、定常点灯時に蒸発するハロゲン原子密度が20
(μmol/cc)以上となるように、金属ハロゲン化
物7は発光管1内に封入されている。すなわち、本実施
形態において、発光管1の単位内容積に対して、定常点
灯時に蒸発しているハロゲン原子密度は、20(μmo
l/cc)以上である。なお、図1に示した構成では、
発光管1の内部形状を略円柱状にしたが、図2に示すよ
うに、略球状にしてもよい。
めの一対の封止部(2、2)が延びており、電極3は、
封止部2内の金属箔4を介して、モリブデンからなるリ
ード線5に接続されている。言い換えると、電極3は、
封止部2によって封止されたモリブデン箔4の一端に電
気的に接続されており、モリブデン箔4の他端に接続さ
れたリード線5と電気的に接続されている。
3)の先端間を結ぶ直線が略水平になるように点灯(水
平点灯)されるものであり、その直線に対して略垂直な
成分を含む磁界9を、略鉛直方向に印加する磁界印加手
段8をさらに備えている。この磁界印加手段8によっ
て、電極間に発生するアークに磁界9を印加させること
ができる。本実施形態の磁界印加手段8は、永久磁石
(例えば、フェライト磁石)であり、永久磁石8は、ラ
ンプ下部(発光管1の下方)に取り付けられている。な
お、永久磁石8は、ランプの上部(発光管1の上方)に
取り付けてもよいし、永久磁石8のN極とS極とを反転
させてもよい。また、発光管1の上方と下方とに2つの
永久磁石8を設けた構成にしてもよい。
のフェライト磁石であり、その寸法は、直径10mm×
厚さ5mmであり、電極間を結ぶ直線上の中心点から約
10mm離れたところに配置されている。この中心点に
おける磁界9の向きは、おおよそ鉛直上向き方向で、電
極先端間を結んだ直線の中点に印加する磁束密度Bは約
5mTである。
て、金属ハロゲン化物7の種類および量を変化させ、そ
れによって、封入した金属ハロゲン化物7から、定常点
灯時に蒸発して生成されるハロゲン原子の密度を変化さ
せた無水銀メタルハライドランプ(ランプ番号1〜7)
を試作した。各ランプの金属ハロゲン化物7の構成を下
表1に示す。なお、表1中における各行の上段は、封入
した金属ハロゲン化物7の量(μmol)を示し、そし
て、下段は、蒸発して生成されるハロゲン原子(I)の
密度(μmol/cc)を示している。
ようである。
cm2) また、比較例として、従来の構成の有水銀メタルハライ
ドランプも試作した。比較例のランプは、本実施形態の
ランプと比べて、水銀が封入されている点、封入物の種
類および量が異なる点、および、磁石8を設けていない
点において相違する。他の点は、図1に示した本実施形
態のランプと同じ構成を有している。具体的に、比較例
のランプの封入物の種類および量を示すと、Hg(水
銀)が3.3(μmol)、金属ハロゲン化物として、
ScI3が0.4(μmol)、Sc(スカンジウム)
単体がScI3に対して3(重量%)、NaIが1.3
(μmol)、InIが0.8(μmol)である。比
較例のランプも表1に併記している。
7)を定格35(W)で水平点灯したときの、発光管内
容積に対する蒸発しているハロゲン原子密度の計算法を
述べる。
中で一番温度の低い最冷点付近に凝集することが知られ
ている。略球形または略円柱形などの形をした一般的な
発光管を水平点灯した場合、最冷点は、発光管の下部中
央になる。一般的なメタルハライドランプの場合、最冷
点の温度は約900℃となるように設計されており、表
1中の各ランプの最冷点温度も全て約900℃である。
そのため、金属ハロゲン化物7は、900℃での蒸気圧
分だけ蒸発している。ただし、金属ハロゲン化物が、9
00℃での蒸気圧に達する量だけ封入されていない場合
には、封入した金属ハロゲン化物7のすべてが蒸発する
ことになる。
1を例として、どれだけの金属ハロゲン化物7が蒸発し
ているかを計算する手法、および、その結果より、蒸発
している金属ハロゲン化物の原子密度を計算する手法を
以下に述べる。
nI3)とし、同様に、TlI、ScI3、NaIの90
0℃での蒸気圧をそれぞれVP(TlI)、VP(Sc
I3)、VP(NaI)とする。封入したInI3がすべ
て蒸発したときの圧力をTP(InI3)とし、同様
に、TlI、ScI3、NaIがすべて蒸発したときの
圧力をそれぞれTP(TlI)、TP(ScI3)、T
P(NaI)とする。定常点灯時におけるInI3の実
際の圧力をP(InI3)とし、同様に、TlI、Sc
I3、NaIの実際の圧力を、それぞれ、P(Tl
I)、P(ScI3)、P(NaI)とする。この場
合、例えば、InI3について述べると、VP(In
I3)>TP(InI3)ならば、P(InI3)=TP
(InI3)となり、VP(InI3)≦TP(In
I3)ならばP(InI3)=VP(InI3)となる。
(MPa)である。この蒸気圧は、APL社(アメリ
カ、イリノイ州)カタログに記載されている各金属ハロ
ゲン化物の蒸気圧データに基づいて計算した。
の状態方程式 PV=nRTから、TP(InI3)=n
RT/Vを計算する。表1におけるランプ1のInI3
について、n1=0.2×106(mol)、R=0.
082、T=1173(K)、V=0.025×10-3
(L)であるから、TP(InI3)=0.08(MP
a)となる。したがって、VP(InI3) > TP
(InI3)であるので、P(InI3)=TP(InI
3)=0.08(MPa)となる。よって、蒸発してい
るハロゲン原子数ntは、nt=PV/RT=0.2
(μmol)となる。
の場合はInI3のヨウ素)原子密度=nt×3(ハロ
ゲンの価数)/0.025(cc)=24(μmol/
cc)であることが計算によりわかる。
の各封入物質についてハロゲン原子密度を計算する。そ
して、それを合計したものが、定常点灯時に蒸発してい
るハロゲン原子密度である。下表2に、計算から求めた
ハロゲン原子密度と、各金属ハロゲン化物の900℃で
の蒸気圧とを示す。なお、表2中における各行の上段
は、蒸発している金属ハロゲン化物7の量(μmol)を
示し、そして、下段は、蒸発しているハロゲン原子
(I)の密度(μmol/cc)を示している。
点灯100時間後の光束維持率との関係を調べた。その
結果を図3に示す。図3に示した結果は、本実施形態の
ランプ(ランプ番号1〜7)および比較例のランプを、
定格35W、点灯周波数150(Hz)の矩形波電流で
点灯し、120分の間に不均一な周期で約20回ON/
OFFする寿命試験を行って、点灯100時間後の光束
維持率を測定して得たものである。菱形印がランプ番号
1〜7の結果であり、丸印が比較例の結果である。
蒸発しているハロゲン原子密度が20(μmol/c
c)以上であるもの(ランプ番号1〜6のメタルハライ
ドランプ)は、点灯100時間後の光束維持率で95%
以上を示した。つまり、蒸発しているハロゲン原子密度
を20(μmol/cc)以上と規定することによっ
て、黒化の少ないランプを得ることができる。
原子密度を上昇させるとさらに黒化は少なくなり、光束
維持率を良好に保つことができることもわかる。そし
て、驚くべきことに、蒸発しているハロゲン原子密度を
おおよそ50(μmol/cc)以上に規定することに
よって、光束維持率100%を達成することができ、黒
化のほとんどないランプを得ることができる。
ところ、無水銀メタルハライドランプのうち、蒸発して
いるハロゲン原子密度が20(μmol/cc)以上で
あるもの(ランプ番号1〜6のランプ)には、黒化が観
測されなかった。これに対して、水銀を含み、磁界が印
加されていない比較例のランプは、蒸発しているハロゲ
ン原子密度が、20(μmol/cc)以上の54(μ
mol/cc)であるにもかかわらず、光束維持率は9
0%となり、そして、発光管1の表面には黒化が観測さ
れた。さらに、水銀を含んでおらず、かつ磁界を印加し
た構成でも、蒸発しているハロゲン原子密度が20(μ
mol/cc)未満の17(μmol/cc)であるラ
ンプ(ランプ番号7)の場合には、光束維持率は90%
であり、そして、比較例のランプと同様に、発光管1表
面に黒化が観測された。
イドランプにおいて、定常点灯時の発光管1の内容積に
対する蒸発ハロゲン原子密度を20(μmol/cc)
以上にした構成にすることによって、黒化が少ない無水
銀メタルハライドランプを得ることができる。無水銀メ
タルハライドランプの黒化抑制を達成できることは、重
要な意義を有している。すなわち、無水銀メタルハライ
ドランプは、水銀が封入されていないことに起因して、
ランプ電圧が低くなり、そしてランプ電流が高くなる傾
向があるところ、そのランプ電流の増大に伴って、タン
グステン電極3からのWの蒸発も増加し、それにより、
黒化の発生および進行が生じやすくなる。したがって、
そのような黒化の発生および進行を抑制できることは、
無水銀メタルハライドランプの実用化にとって、非常に
大きな意義を有するものである。
水平になるように点灯する場合でも、電極先端間に形成
されるアークに磁界9を印加する手段8が設けられてい
るので、アークの湾曲を抑制し、発光管1の失透等を防
止することができる。すなわち、磁界印加手段8によっ
て、おおよそ鉛直上向き(もしくは鉛直下向き)成分を
持った磁界9をアークに印加することができるため、無
水銀メタルハライドランプの点灯時にみられるアークの
湾曲等を抑制することが可能となる。
上にした無水銀メタルハライドランプにおいては、点灯
100時間後の光束維持率が良好な値を示し、そして、
黒化が観測されなかった理由を、本願発明者は、次のよ
うに推論した。
えば、比較例のランプ)は、すべて水銀を含んでいる。
しかし、水銀は、金属ハロゲン化物から生成されるハロ
ゲンと結合する性質を有しているため、当該水銀が良好
なハロゲンサイクルを阻害するおそれがある。ハロゲン
サイクルとは、ランプ動作中にタングステン電極(3)
から蒸発したW(タングステン)を、ハロゲンを媒体と
して、再びタングステン電極(3)に戻すためものであ
るので、水銀によってハロゲンサイクルが阻害される
と、発光管1の管壁にWが付着し、その結果、黒化が生
じて、それが進行することが生じ得る。本実施形態のラ
ンプには、水銀が含まれてないため、比較例のランプよ
りも、発光管1中に遊離状態のハロゲンを多数存在させ
ることができ、それゆえ、比較例のものよりも、ハロゲ
ンサイクルを良好に機能させ得る。つまり、黒化を減少
させることが可能となる。この推論は、ハロゲン原子密
度が少ない無水銀ランプより多い無水銀ランプ(例え
ば、50μmol/cc以上)の方が、点灯100hで
光束維持率がさらに改善されている結果(図3参照)か
ら考えると、基本的に正しいものと思われる。
無水銀メタルハライドランプの特性を向上させれること
について説明してきたが、単に、有水銀メタルハライド
ランプから水銀を取り除いて、無水銀メタルハライドラ
ンプにしただけでは、このような長寿命なランプを達成
することはできない。無水銀メタルハライドランプを水
平点灯すると、アークが上方に湾曲して、発光管1上部
に引っ付いてしまう現象が発生し、それにより、ランプ
上部の失透、発光管1のふくれを招き、その結果、ラン
プの寿命が極端に短くなってしまうからである。この問
題を解決するためには、アークに磁界9を加えることが
必要となる。磁界9の印加により、アークの湾曲に起因
して生じる短寿命化を回避して、ランプの長寿命化を図
ることが可能となる。図3に示した光束維持率は、現時
点の無水銀メタルハライドランプにおいて、驚異的なも
のである。上述したように、特願2001−15538
5号明細書(出願人;松下電器産業株式会社)に開示し
た技術を適用すれば、アーク湾曲の抑制だけでなく、ア
ークのゆれも抑制することができる。
すると、次のようである。無水銀メタルハライドランプ
についてのアークの湾曲を磁界9の印加で抑制できる原
理は、現時点において必ずしも明らかでないが、無水銀
メタルハライドランプについてアークの湾曲およびゆれ
の抑制に影響を与える可能性があるパラメータを、下記
式1または式2の関係を満たすようにすれば、アークの
湾曲およびゆれを抑制することができる。
結ぶ直線が略水平になるように水平点灯した際の電極先
端間の中心に印加される磁界(9)であり、d(mm)
は、一対の電極(3、3)の先端間の距離であり、P0
(MPa)は、定常点灯時の発光管1の管内圧力であ
り、W(W)は、定常点灯時に消費される電力であり、
そして、f(Hz)は、定常点灯時の安定周波数であ
る。なお、式2中のP(MPa)は、20℃での希ガス
の封入圧力である。
明すると、式1中の(100BW/f)の項および式2
中の(10BW/f)の項は、磁界9に起因して生じる
アークを下向きに動かす力の項であり、一方、式1中の
P0dの項および式2中のPdは、発光管内のガスの対
流に起因してアークを上向きに動かす力(浮力)の項で
ある。式1または式2の関係を満たすようにすることに
より、アークを下向きに動かす力と、アークを上向きに
動かす力とをつり合わせることができる。
圧力をPの方が測定しやすい点と、動作圧力P0でな
く、希ガスの封入圧力Pで規定しても特段の問題がない
ことから、式2を利用する方がランプ設計上は利点が大
きい。式2において、より好適な条件を示すと、次のよ
うである。Pは、0.1(MPa)<P<2.5(MP
a)であることが好ましい。また、P・dは、P・d<
8(さらに好ましくはPd≦4.6)であることが好ま
しい。さらに、fは、40(Hz)<fであることが好
ましい。Bは、B<500(mT)であることが好まし
い。そして、dは、2<d(mm)であることが好まし
い。
が長期間にわたって高い光束維持率を維持できることも
確認した。その一例として、ランプ番号1のランプの点
灯時間と光束維持率の関係を図4に示す。
1000時間後の光束維持率は100%であり、そし
て、目視で観察したところ、黒化、失透がまったくなか
った。これに対して、比較例のランプの光束維持率は7
0%(点灯1000時間後)であった。また、黒化、失
透もひどく、発光管1内の電極3がかすかに見える程度
まで進行していた。つまり、比較例のランプよりも、本
実施形態のランプの方が長寿命化を達成できたことがわ
かる。なお、比較例のランプは、ScI3に対して1〜
5重量%(ここでは、3重量%)の金属Scを加えるこ
とによって黒化の防止を図った、従来においては長寿命
のメタルハライドランプである。それゆえ、本実施形態
の技術を用いなければ、非常に短寿命の無水銀メタルハ
ライドランプを、長寿命化が図られた従来の有水銀ラン
プ(比較例)よりも、長い寿命を達成できたことは、現
時点の技術常識からすれば驚異的ですらある。
るハロゲン原子密度が、おおよそ30(μmol/c
c)以上であれば、点灯100時間後の光束維持率は9
7%となる。さらに、40(μmol/cc)以上であ
れば、点灯100時間後の光束維持率は98%となり、
より好ましくなる。
えば、InI3など)を封入したが、これに限らず、ハ
ロゲン単体(例えばI2(ヨウ素))を封入しても良
い。ヨウ素は、メタルハライドランプに封入される一般
的な金属ハロゲン化物と比較して、蒸気圧が高いため、
より好適である。例えば、I2を20(μmol/c
c)封入した場合、一般的なメタルハライドランプの設
計温度である900℃で、すべて蒸発するので、このと
きのヨウ素原子密度は、40(μmol/cc)とな
る。
ロゲン原子密度を実現するためには、発光管1の内容積
あたりに封入する金属ハロゲン分子を、実質20(μm
ol/cc)以上とすることが好ましい。これは、以下
の理由による。
ン化物は、例えば、石英ガラスと反応したり、電極根元
へもぐりこんだり、発光管内の不純物と反応したりす
る。それにより、金属ハロゲン化物量は、点灯中に低下
する。このため、少なくとも20(μmol/cc)以
上の蒸発しているハロゲン原子を得るためには、発光管
の内容積あたりの金属ハロゲン分子を20(μmol/
cc)以上とすることが好ましい。さらに好ましくは、
30(μmol/cc)以上に規定することにより、さ
らに長期にわたって上記効果が持続する。また、40
(μmol/cc)以上にすることがより望ましく、5
0(μmol/cc)以上、または、60(μmol/
cc)以上にすることがもっと望ましい。
は、本来ならば、多ければ多いほど良いのであるが、必
要以上に多すぎると、蒸発しない封入物7によって生じ
るせり上がりという問題が起きる。このせり上がりの問
題を避けることを考慮することにより、封入金属ハロゲ
ン化物量の上限が決定される。内容積あたりの発光管内
の全ハロゲン化物封入量(C/V)の上限は、実質的に
120(μmol/cc)であり、これ以下にすること
が好ましい。その理由を以下に述べる。
と、封入物7が発光管1内に溜まり、その溜まりが発光
管1の内面に沿ってせり上がってくる。この封入物7の
せり上がりの様子を図5に示す。図5から理解できるよ
うに、封入物7のせり上がりにより発光管1下部の内面
が封入物7で覆われてしまい、アークの光の一部が、発
光管1外に出てこないといった問題が発生する。
なわち、C/V)と、発光管1内の封入物たまりのせり
上がり高さとの関係を示している。
発光管1の場合、図6に示すように、C/Vが120
(μmol/cc)以上となると、封入物7のせり上が
り高さは、発光管1の高さの約8割にまで達する。こう
なると、アークからの発光のほとんどが、たまりの影響
を受けてしまい、その結果、光束は、約50%も減退す
る。それゆえ、封入物7は、120(μmol/cc)
以下であることが好ましい。図6からわかるように、封
入物7のせり上がりは、少ない方がより好ましく、例え
ば、80(μmol/cc)以下なら発光管高さの約半
分となり、光束低下は約10%となり実用上問題ないレ
ベルとなる。さらに、60(μmol/cc)以下なら
発光管高さの約3割となり、光束低下は1%以下とな
り、実用上において全く問題のない程度にまで改善され
る。
Φ2(A/mm2)は、5(A/mm 2)以上かつ20
(A/mm2)以下であることが好ましい。電流密度を
5(A/mm2)以上20(A/mm2)以下の範囲にす
ることによって、黒化が少なく、ちらつきのないランプ
を得ることができるためである。つまり、電流密度が2
0(A/mm2)より大きくなると、電極の先端部にお
ける電流密度が高くなり、電極の先端温度が過度に上昇
する。その結果、電極の蒸発が激しくなり、黒化が促進
される。一方、電流密度が5(A/mm2)より低けれ
ば、電極の温度が放電を安定に維持するための温度より
低くなりすぎるため、電極先端上で輝点の移動が起こり
ちらつきの原因となるので好ましくない。
単位発光管内表面積あたりの定格電力:A=50(W/
cm2)、定格電力:W=35(W)、電極間距離:d
=約4.2(mm)、発光管1の内径:D=約2.7
(mm)とした場合、30≦A≦150、かつ、0.5
≦W/D2・d≦2を満たすことが好ましい。その理由
を以下に述べる。
ロゲン化物7の蒸気圧、封入量、存在する場所の温度で
ある。そのうち、温度は、発光管の最冷点温度となる。
最冷点は、水平点灯した場合、一般的に発光管1中央下
部になる。この部分の温度は、Aまたは、W/D2・d
で簡易的にあらわされる。例えば、Aが30(W/cm
2)以下、またはW/D2・dが0.5以下であると、ハ
ロゲン化物が十分蒸発するほどの温度に到達しにくい。
一方、Aが150(W/cm2)以上、またはW/D2・
dが2以上になると、温度が高くなりすぎ発光管の失透
を引き起こす。したがって、ランプの発光特性が良好に
するためには、Aを50〜100(W/cm2)程度、
0.7≦W/D2・d≦1.5程度とすることが好まし
い。
したが、これに限らない。鉛直上向きまたは鉛直下向き
の成分を持っていれば、同様の効果が得られることを本
願発明者は実験により確認している。なお、本実施形態
では、ハロゲンとしてI(ヨウ素)の場合を示したが、
これに限らない。ハロゲンは、Br(臭素)であっても
よいし、Cl(塩素)、F(フッ素)であってもよい。
さらに、本実施形態では、Xeガスが1.4(MPa)
の場合を示したが、これに限定されない。また、希ガス
は、Xeガスに限定されず、例えば、アルゴン(Ar)
ガスなどを用いて無水銀メタルハライドランプを動作さ
せることも可能である。
プの最冷点温度である約900(℃)付近で、比較的蒸
気圧の高いものが好ましい。例えば、InI、InB
r、InI3、TlIなどが好ましい。具体的には、I
nのハロゲン化物を含む場合の封入量は、4(μmol
/cc)以上であることが好ましい。封入量を4(μm
ol/cc)以上とすることで、Inの輝線である41
0および450(nm)付近以外の発光も増加させるこ
とができ、その結果、400〜800(nm)の可視域
全体に発光を持つようになり、ほとんど白色の発光にす
ることができるためである。また、例えば、Tlのハロ
ゲン化物を含む場合の封入量は、6(μmol/cc)
以上であることが好ましい。封入量を6(μmol/c
c)以上とすることで、Tlの輝線である比視感度のピ
ークである550(nm)付近以外の発光が増加し、そ
の結果、発光効率を向上させることができるためであ
る。
磁石(特に、等方性の永久磁石)を用いたが、磁石の種
類、および、磁界印加の方法(例えばコイルによる電磁
石など)によらず、本実施形態の効果を得ることができ
る。また、磁束密度は、上記実施形態の値に拘束され
ず、適宜好適な値を選択すればよい。つまり、メタルハ
ライドランプの電気特性、電極間距離、定格電力、点灯
周波数、封入物の種類、量、封入しているガス圧によっ
て適切な磁束密度は異なるため、メタルハライドランプ
の条件によって適切な磁束密度を印加すればよい。
結ぶ直線に対して略垂直な成分を含む磁界を略鉛直方向
に印加する磁界印加手段を備え、そして、発光管の単位
内容積に対する、定常点灯時に蒸発するハロゲン原子密
度が20(μmol/cc)以上であるので、発光管内
に生じる黒化の進行を効果的に抑制することができる。
また、金属ハロゲン化物の総量を120(μmol/c
c)以下にした場合、発光管内に封入した金属ハロゲン
化物による光透過ロスを抑えたランプを実現することが
できる。
ライドランプの構成を模式的に示す断面図である。
変例を示す断面図である。
時間後の光束維持率との関係を示すグラフである。
グラフである。
す断面図である。
発光管内の封入物せり上がりの高さとの関係を示すグラ
フである。
示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 管内に一対の電極が配置された発光管を
有し、 前記発光管内には、希ガスと、金属ハロゲン化物とが含
まれており、かつ、水銀が含まれておらず、 前記一対の電極が略水平になるように水平点灯される、
無水銀メタルハライドランプであって、 前記一対の電極の先端間を結ぶ直線に対して略垂直な成
分を含む磁界を、略鉛直方向に印加する磁界印加手段を
さらに備え、 前記発光管の単位内容積に対する、定常点灯時に蒸発す
るハロゲン原子密度が20(μmol/cc)以上であ
り、 前記一対の電極の先端間の中心に印加される磁界をB
(mT)、前記一対の電極の先端間の距離をd(m
m)、20℃での前記希ガスの封入圧力をP(MP
a)、定常点灯時に消費される電力をW(W)、定常点
灯時の安定周波数をf(Hz)としたとき、 0<(10BW/f)―Pd<10 の関係を満たす、 無水銀メタルハライドランプ。 - 【請求項2】 前記ハロゲン原子密度は、40(μmo
l/cc)以上である、請求項1に記載の無水銀メタル
ハライドランプ。 - 【請求項3】 前記発光管の単位内容積に対して、前記
発光管に封入した前記金属ハロゲン化物の総量が、20
(μmol/cc)以上である、請求項1に記載の無水
銀メタルハライドランプ。 - 【請求項4】 前記発光管の単位内容積に対して、前記
発光管に封入した前記金属ハロゲン化物の総量が、12
0(μmol/cc)以下である、請求項1から3の何
れか一つに記載の無水銀メタルハライドランプ。 - 【請求項5】 前記無水銀メタルハライドランプは、4
0(Hz)よりも大きい安定周波数の矩形波電流で点灯
される請求項1から4の何れか一つに記載の無水銀メタ
ルハライドランプ。
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-
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