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JP3384573B2 - 手術システム - Google Patents

手術システム

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JP3384573B2
JP3384573B2 JP22157492A JP22157492A JP3384573B2 JP 3384573 B2 JP3384573 B2 JP 3384573B2 JP 22157492 A JP22157492 A JP 22157492A JP 22157492 A JP22157492 A JP 22157492A JP 3384573 B2 JP3384573 B2 JP 3384573B2
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JP
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suture
organ
needle
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body cavity
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裕一 池田
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Olympus Corp
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Olympus Optic Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体腔外からの操作によ
り体腔内臓器を縫合する手術システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、体腔外からの操作により体腔内
臓器の縫合を行う手術システムは、体腔内を観察する内
視鏡と、体腔内で操作を行うための把持鉗子及び鋏鉗子
等の多数の種類の腹腔鏡用処置具と、縫合針と、縫合糸
とを備える。体腔内臓器を縫合する場合は、術者は内視
鏡で体腔内を観察しつつ各種腹腔鏡用処置具を体腔外か
ら操作し、腹腔鏡用処置具をその手の代わりに用いて縫
合部を固定し、縫合針を持針して縫合操作を行う。この
ような縫合を行うための手術システムを開示するものに
は、例えば米国特許第 4,981,149号、第 4,901,721号及
び特開昭 56-163641号がある。
【0003】また、縫合針と縫合糸とを用いて縫合を行
う代わりに、ステープラを用いるクリッピングも行われ
ている。これは、金属あるいはプラスチック製のステー
プラにより所要部位の生体組織間を閉じあわせ、固定す
るもので、例えば米国特許第4,620,541号及び特開平3-5
05167号等に示されている。このような体腔内縫合の手
術システムは、例えば腹腔鏡下胃部分切除術及び腹腔鏡
下大腸部分切除術等の内視鏡を用いた体腔内手術を行う
場合に用いられ、患者に対する低侵襲の外科手術を実現
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の縫合を
行うための手術システムは、縫合部が片面側からのみ縫
合されるため、生体組織の強度が小さい臓器を縫合する
場合には、この縫合部に大きな張力が作用し、縫合糸が
通っている部分から生体組織が破断し、縫合後にこの縫
合が破綻するという危険がある。
【0005】また、ステープラを用いる場合には、ステ
ープラという比較的小さな金属あるいはプラスチック片
により縫合を行うために、縫合糸で縫合する場合よりも
縫合力が弱いという欠点がある。縫合力の弱さを補うた
めには、多数のステープラを用いて縫合する必要があ
り、このように多数のステープラを用いると、その後の
X線検査あるいはMRI検査時等にステープラによる画
像ノイズあるいはアーティファクトが無視できないほど
大きなものになってしまう。更に、多数のステープラの
使用は経済的ではなく、治療費が過剰になるという問題
もある。
【0006】本発明は上述に鑑みてなされたもので、手
術後に縫合部が破綻することのない安全かつ確実な縫合
を経済的に行うことのできる手術システムを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による手術システ
ムは、体腔内に挿入され、体腔内臓器の縫合部に臓器の
内側からアプローチ可能な第1のアプローチ手段と、こ
の第1のアプローチ手段によって前記縫合部に近接され
て、前記体腔内臓器の内側から生体組織内に縫合糸を挿
通可能な縫合針を少なくとも有する第1の処置具と、こ
の第1の処置具の縫合針を前記臓器の生体組織内に刺入
させる第1の駆動機構と、体腔外より刺通され、前記縫
合部に臓器の外側からアプローチ可能な第2のアプロー
チ手段と、この第2のアプローチ手段によって前記縫合
部に近接されて、前記体腔内臓器の外側から生体組織内
に縫合糸を挿通することが可能な縫合針を少なくとも有
する第2の処置具と、この第2の処置具の縫合針を前記
臓器の生体組織内に刺入させる第2の駆動機構と、前記
第1及び第2のアプローチ手段を制御する制御手段と、
を有する
【0008】上記縫合針は円弧状形状を有し、駆動機構
は縫合針をその円弧の中心で回転させ、臓器の生体組織
内に円弧状に縫合針を刺入して縫合糸を挿通することが
好ましい。
【0009】
【作用】この手術システムにより体腔内臓器を縫合する
場合は、第1のアプローチ手段を体腔内に挿入して第1
の処置具を体腔内臓器の縫合部に、この臓器の内側から
近接させ、一方、第2のアプローチ手段を体腔外から刺
通して第2の処置具をこの縫合部に、臓器の外側から近
接させる。そして、制御手段により第1の駆動機構と第
2の駆動機構とを作動して、第1の処置具と第2の処置
具とのそれぞれの縫合針を生体組織内に刺入させ、縫合
部の生体組織をその両側からそれぞれ縫合する。
【0010】
【実施例】図1は本発明の実施例による手術システム1
0により、体腔内臓器の生体組織M,mを縫合する状態
を示す。この手術システム10は、臓器の内側から縫合
部位に近接する細径多機能内視鏡12と、トラカール1
4を通じて臓器の外側から縫合部位に近接するマイクロ
マニピュレータシステム16との2つの縫合処置具を備
える。
【0011】この多機能内視鏡12のアプローチ手段を
形成する能動湾曲部18には例えば形状記憶合金で形成
される硬度可変手段20が内包されており、体腔外に配
置された図示しない制御手段を通じてこれらの硬度可変
手段20を制御することにより、その先端部を任意の角
度で縫合部に近接させることができる。
【0012】更に、この多機能内視鏡12の先端部には
高解像・高輝度観察手段22が設けられていると共に、
この先端部からは複数の極細能動処置具28が突出す
る。この観察手段22は常に適切な光量の鮮明な画像を
形成するオートアイリス・フォーカス手段24と、対物
ガラス上に付着した粘液および血液等を払拭するマイク
ロワイパー26とを備える。また、各極細能動処置具2
8はそれぞれ先端部にクリップあるいは縫合針等の処置
機能部を有する多関節マイクロマニピュレータ30を有
し、図示しない制御手段を通じて処置機能部を所要の姿
勢に制御しつつ縫合部に近接させると共に、処置機能部
を操作することができる。したがって、この多関節マイ
クロマニピュレータ30もアプローチ手段を形成する。
符号28aは先端に生体組織を縫合する縫合針を設けた
微細縫合具であり、符号28bは先端にクリップを設け
た微細把持鉗子である。
【0013】一方、臓器の外側から切開部を縫合するマ
イクロマニピュレータシステム16は、能動実体内視鏡
32と複数の極細能動処置具34とを備える。このマイ
クロマニピュレータシステム16は腹壁Nに刺通された
トラカール14を通じて体腔内に挿入される。
【0014】本実施例では、能動実体内視鏡32は2系
統の高解像・高輝度観察手段32aを有し、所要部位の
鮮明な立体画像を任意の位置および姿勢から形成するこ
とができる。また、各極細能動処置具34はアプローチ
手段を形成する多関節マイクロマニピュレータ36の先
端部にクリップあるいは縫合針等の処置機能部を配置し
て形成されている。符号34aは先端部に生体組織を縫
合する縫合針を設けた微細縫合具を示し、34bは先端
にクリップを設けた微細把持鉗子を示し、34cはマイ
クロインジェクタを示す。このマイクロインジェクタ3
4cからはフィブリン糊等の生体適合性接着剤を射出
し、止血あるいは縫合面の補強を行うことができる。こ
れらの能動実体内視鏡32および極細能動処置具34
は、上記細径多機能内視鏡12の極細能動処置具28と
共に体腔外の制御手段により統合して制御することがで
る。
【0015】図2は上記微細縫合具34aの実施例を示
す。図中、マイクロマニピュレータシステム16の微細
縫合具34aについて説明するが、細径多機能内視鏡1
2の極細能動処置具である微細縫合具28aをもこれと
同様である。図2に示すように、微細縫合具34aは多
関節マイクロマニピュレータ36の先端部に縫合針38
を配置してある。この縫合針38は円弧状の針部38a
と直線状の支持部38bとを有する湾曲構造に形成され
ており、支持部38bが多関節マイクロマニピュレータ
30に内蔵の駆動機構たるマイクロモータ40に連結さ
れている。この支持部38bとマイクロモータ40との
連結部は、針部38aの円弧の中心に位置しており、体
外からの信号でマイクロモータ40が駆動されると、針
部38aをその先端から生体組織中に滑らかに刺入する
ことができる。また、縫合糸35は多関節マイクロマニ
ピュレータ30内を通して体外から導かれ、その先端部
が針部38aの先端側に掛けられる。
【0016】この制御システム10により臓器の生体組
織M,mを縫合する場合は次のように行う。まず図1に
示すように、臓器内には細径多機能内視鏡12を挿入
し、腹壁の所要部位に穿孔した開口にトラカール14を
挿通してこのトラカール14にマイクロマニピュレータ
システム16を挿通する。そして、体腔外の制御手段を
通じて細径多機能内視鏡12の能動湾曲部18に内包さ
れた硬度可変手段20を作動しつつその先端部を臓器の
内側から縫合部位に近接させ、更に、マイクロマニピュ
レータシステム16の能動実体内視鏡32および極細能
動処置具34の先端部を臓器の外側から縫合部位に近接
させる。
【0017】生体組織M,mの縫合は、細径多機能内視
鏡12の観察手段22およびマイクロマニピュレータ1
6の能動実体内視鏡32を通じて縫合部位を観察しつ
つ、臓器の内外側の両側から行う。
【0018】図2の(A)に示すように、この縫合を行
う場合は、多関節マイクロマニピュレータ36によって
縫合針38を縫合部位に近接させて位置させ、針部38
aを生体組織M,mの反対側に配置する。この後、マイ
クロモータ40を駆動して縫合針38を針部38aの先
端方向に回転し、第2図の(B)に示すように縫合する
生体組織M,m内へ刺入していく。縫合針38を約18
0度回転させ、針部38aの先端部が再び生体組織M,
mから突出したところで回転を停止する。第2図の
(C)はこのように縫合針38の回転を停止した状態を
示す。そして、縫合針38に取り付けられた縫合糸35
は針部38aの通過経路に沿って生体組織M,m内を円
弧状に挿通される。生体組織M,mから突出した縫合糸
35を微細把持鉗子34bで把持し、縫合針38は逆転
して元の位置に戻す。このようにして、縫合糸35は生
体組織M,m内に円弧状に挿通される。
【0019】このような縫合操作は、生体組織M,mの
反対側すなわち臓器の内側からも上記の細径多機能内視
鏡12で行う。図1では細径内視鏡12は臓器の内反縫
合を行っている。これらの細径多機能内視鏡12および
マイクロマニピュレータシステム16の操作は図示しな
い制御手段により統合して制御することが好ましい。
【0020】この手術システム10によれば、細径多機
能処置具12が硬度可変手段20により能動湾曲部18
を自由に湾曲させかつ各極細能動処置具28をその多関
節マイクロマニピュレータ30により自由に屈曲させ、
また、トラカール14を通じて体腔内に挿入されるマイ
クロマニピュレータシステム16が能動実体内視鏡32
および極細能動処置具34を自由に湾曲させて体腔内臓
器の内側および外側から縫合部位に任意の方向で同時に
近接することができると共に、高解像、高輝度観察手段
22および能動実体内視鏡32により常に適切かつ鮮明
な画像で縫合部を観察しつつ臓器の所要部位をその内側
および外側から安全かつ確実に効率良く縫合操作を行う
ことができる。
【0021】更に、縫合糸35が生体組織M,m内に円
弧状に挿通されるため、生体組織M,mに作用する縫合
糸35の力が分散される。このため、生体組織M,mは
局部的に強い力を受けることがなく、生体組織M,mが
縫合糸35によって破断する可能性が極めて小さくな
る。生体組織M,mはその表裏両側から縫合されるた
め、縫合部の強度が大きく、確実な縫合を行うことがで
きると共に、縫合作業によって消費されるものは、適当
な長さの縫合糸35のみであり、ステープラを用いるよ
りも経済的である。なお、縫合針38を駆動する駆動機
構は上述のマイクロモータ40に代えて図3あるいは図
4に示す適宜の機構を採用することができる。
【0022】図3に示す駆動機構は、図2に示すマイク
ロモータ40の代わりにワイヤ42とプーリ43とを備
える。この駆動機構はワイヤ42の引っ張り方向を代え
ることにより縫合針38を任意の方向に任意の角度で回
転駆動することができる。構造が単純化され、より簡単
にすることができる。図4は更に他の実施例による駆動
機構を細径多機能内視鏡12の微細縫合具28aに用い
た状態として示す。
【0023】図4に示すように、この実施例の駆動機構
は、円弧状の縫合針44の基端に取り付けられた形状記
憶合金(SMA)46を備え、これらの縫合針44と形
状記憶合金46とを収容した湾曲形状の案内管48内に
挿通されている。この案内管48は微細縫合具28aの
マイクロマニピュレータ30(図1)の一部を形成する
ものであってもよい。この微細縫合具28aにより縫合
する場合は次のように行う。
【0024】まず、図4の(A)に示すように案内管4
8内に円弧状の縫合針44を収容した状態でをマイクロ
マニピュレータ30(図1)を操作し、その先端部を縫
合部位に誘導する。ここで形状記憶合金46に通電し、
この通電により発生するジュール熱で形状記憶合金46
を伸長させる。形状記憶合金46の先端に取り付けられ
た縫合針44は、生体組織M,m内に刺入され、形状記
憶合金46の伸長にともない図2の(B)に示すように
生体組織M,mを貫通する。これにより、縫合針44の
先端付近に取り付けられた縫合糸35が、縫合針44と
ともに生体組織M,m内に円弧状に挿通される。この縫
合糸35の先端を微細把持鉗子28bで把持する。そし
て、形状記憶合金46への通電を停止すると、形状記憶
合金46は冷却され、元の長さにまで縮み、形状記憶合
金46と連結している縫合針35も生体組織M,m内か
ら抜け、元の位置にまで戻る。これにより、生体組織
M,m内に、縫合糸35が円弧状に挿通される。
【0025】
【発明の効果】以上明らかなように、本発明の手術シス
テムによると、少なくとも縫合針を有する第1の処置具
と第2の処置具とのそれぞれを、体腔内臓器の内側と外
側とから縫合部に近接させ、体腔内臓器の内側と外側と
から縫合することができ、手術後に縫合部が断裂する危
険のない安全かつ確実な縫合を経済的に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による手術システムの説明図で
ある。
【図2】図1の手術システムの縫合針による縫合状態の
説明図である
【図3】縫合針の駆動機構の他の実施例を示す説明図で
ある。
【図4】更に他の実施例の説明図である。
【符号の説明】
10…手術システム、12…細径多機能内視鏡、16…
マイクロマニピュレータシステム、18…能動湾曲部、
20…硬度可変手段、28,34…極細能動処置具、3
0,36…多関節マイクロマニピュレータ、35…縫合
糸、38,44…縫合針、40…マイクロモータ、42
…ワイヤ、43…プーリ、46…形状記憶合金。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に挿入され、体腔内臓器の縫合部
    に臓器の内側からアプローチ可能な第1のアプローチ手
    段と、この第1のアプローチ手段によって前記縫合部に
    近接されて、前記体腔内臓器の内側から生体組織内に縫
    合糸を挿通可能な縫合針を少なくとも有する第1の処置
    具と、この第1の処置具の縫合針を前記臓器の生体組織
    内に刺入させる第1の駆動機構と、体腔外より刺通さ
    れ、前記縫合部に臓器の外側からアプローチ可能な第2
    のアプローチ手段と、この第2のアプローチ手段によっ
    て前記縫合部に近接されて、前記体腔内臓器の外側から
    生体組織内に縫合糸を挿通することが可能な縫合針を少
    なくとも有する第2の処置具と、この第2の処置具の縫
    合針を前記臓器の生体組織内に刺入させる第2の駆動機
    構と、前記第1及び第2のアプローチ手段を制御する制
    御手段と、を有する手術システム。
  2. 【請求項2】前記縫合針は円弧状形状を有し、前記駆動
    機構は縫合針をその円弧の中心で回転させ、臓器の生体
    組織内に円弧状に縫合針を刺入して縫合糸を挿通するこ
    とを特徴とする請求項1記載の手術システム。
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