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JP3381020B2 - 建設機械のエンジン吸気装置 - Google Patents

建設機械のエンジン吸気装置

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JP3381020B2
JP3381020B2 JP23557297A JP23557297A JP3381020B2 JP 3381020 B2 JP3381020 B2 JP 3381020B2 JP 23557297 A JP23557297 A JP 23557297A JP 23557297 A JP23557297 A JP 23557297A JP 3381020 B2 JP3381020 B2 JP 3381020B2
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JP
Japan
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intake
engine
muffler
air
air chamber
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JPH1181373A (ja
Inventor
茂 小嶋
Original Assignee
新キャタピラー三菱株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械のエンジ
ン吸気装置、さらに詳しくは、比較的広いスペースが必
要なエンジン吸気配管等をエンジン室にコンパクトに配
設することができるエンジン吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械、例えば典型的な建設機械であ
る油圧ショベルは、下部走行体と、この下部走行体上に
旋回自在に装着されている上部旋回体とを備え、上部旋
回体には動力源であるエンジンが収容されているエンジ
ン室が形成されている。エンジン室には、エアクリーナ
からの吸気をエンジンに供給する吸気管路を有する吸気
装置が設けられている。エンジン室にはまた、エンジン
の冷却水を冷却するためのラジエータ、油圧作動油を冷
却するためのオイルクーラ等の冷却装置が備えられてい
る。エンジン室にはさらに、エンジン排気マフラが備え
られている。
【0003】建設機械におけるエンジンの排気音は、騒
音防止対策の必要な大きな騒音源である。そこでエンジ
ン室には大型の大容量のエンジン排気マフラが備えられ
ている。一方、都市部あるいは住宅地等での建設工事に
おいては、建設機械のさらなる騒音低減が要求され、そ
の対策の一つとして、エンジンの吸気系を流れる空気音
の低減対策が行われる。このエンジン吸気系の騒音低減
のためには、エンジン吸気管路に吸気マフラが設けられ
る。周知の吸気マフラとしては、共鳴空間を吸気管路に
設けて特定の周波数の共鳴現象を利用する共鳴型マフ
ラ、吸気管路を拡大して管路断面の拡大縮小による音波
の反射現象を利用する膨張型マフラ等が用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおりの形態
の従来の建設機械のエンジン吸気装置には、次のとおり
の解決すべき問題があった。すなわち、 (1)建設機械のエンジン室に設けられている排気マフ
ラ、ラジエータ、オイルクーラ等の機器類は比較的大型
であるために、吸気マフラを設けるスペースが狭く制限
される。吸気マフラを設けるためには、エンジン室の大
きさ、エンジン室内の機器類の配置等の変更が必要にな
る。 (2)吸気管路、すなわち吸入空気の管路は比較的大径
であり、またエンジンを囲っているエンジン隔壁を通し
てエンジン本体に配管するために、吸気管路の構造が複
雑になる。しかも吸気管路は柔軟性が少ないので、吸気
管路は組み立てにくい。 (3)吸気管路に連結されているエアクリーナは、エア
クリーナエレメントの清掃、交換等の保守の必要な重要
なものであるが、エンジン室にはラジエータ、オイルク
ーラ、またそれらに接続されている水配管、油配管、そ
してエンジン排気マフラ等が配設されているために、エ
アクリーナの取付位置が制限され、エアクリーナの保守
が行いにくい。
【0005】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その技術的課題は、(1)吸気管路を簡素化するこ
とができ、(2)吸気マフラをエンジン室の大きさ、機
器類の配置等を変更することなしに設けることができ、
(3)エアクリーナの配置が自由に行える、建設機械の
エンジン吸気装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記技
術的課題を解決するために、エンジン室に収容されてい
るエンジンにエアクリーナからの吸気を供給する吸気管
路を有する建設機械のエンジン吸気装置において、該
ンジンにエアクリーナからの空気を供給する吸気管路
は、該エンジンのラジエータ支持フレームに形成されて
いる空気室に連結されている、ことを特徴とする建設機
械のエンジン吸気装置が提供される。
【0007】好適実施形態においては、該空気室によっ
て吸気マフラが形成されている。また、該空気室は吸気
入口孔及び吸気出口孔を有しており、該吸気入口孔に該
エアクリーナが接続されている。
【0008】したがって、本発明による建設機械のエン
ジン吸気装置においては、吸気管路はエンジンのラジエ
ータ支持フレームに形成されている空気室に連結され、
ラジエータ支持フレーム内に形成されている空気室によ
って吸気マフラが形成されるから、空気管路は簡素化さ
れ、エンジン室の大きさ、機器類の配置等を変更するこ
となしに吸気管路に吸気マフラが設けられる。さらに、
エアクリーナは、エンジン本体に直接配管することなし
にこの空気室に接続されるから、エアクリーナの配置を
任意の位置に自由に行うことができる。
【0009】なお、本発明におけるラジエータ支持フレ
ームとは、ラジエータ、オイルクーラ等の冷却装置をエ
ンジン室内に支持するためのフレームを意味し、必ずし
もラジエータのみを支持するものではなく、またエンジ
ン室の床面と冷却装置との間を連結するもののみだけで
はなく、エンジン室の側面、上面あるいは他の適宜の部
材等とも連結するものも含んでいる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
建設機械のエンジン吸気装置の好適実施形態を図示して
いる添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【0011】図1を参照して、全体を番号2で示す典型
的な建設機械である油圧ショベルを説明すると、油圧シ
ョベル2は、下部走行体4と、この下部走行体4上に旋
回自在に装着されている上部旋回体6とを備え、上部旋
回体6には動力源であるエンジン8が収容されているエ
ンジン室10が形成されている。エンジン室10の前方
(図1において左方)には、作業機12及び運転室14
が、エンジン室10の後方(図1において右方)にはカ
ウンタウエイト16が装着されている。
【0012】図2及び図3を参照して、先ずエンジン室
10のエンジン8の周辺の機器類の配置及び全体を番号
22で示すエンジン吸気装置の概要を説明すると、エン
ジン室10には、エンジン室10内に設けられているエ
アクリーナ18からの吸気をエンジン8に供給する吸気
管路20、21を有する吸気装置22が設けられてい
る。エンジン室10にはまた、エンジン8の冷却水を冷
却するためのラジエータ24及び油圧作動油を冷却する
ためのオイルクーラ26を有する冷却装置28が備えら
れている。ラジエータ24及びオイルクーラ26は、エ
ンジン8により回転駆動される冷却ファン8aによって
生成される冷却風により冷却される。エンジン室10に
はさらに、エンジン排気マフラ30、エンジン8により
駆動され油圧作動油を吐出する油圧ポンプ32が設けら
れている。(なお、ラジエータ24の水配管、オイルク
ーラ26の油配管の図示は省略されている)
【0013】図2及び図3を参照してエンジン室10の
構造を説明すると、エンジン室10は、エンジン室10
の床面である下面(図2において下側)を形成する主フ
レーム10aと、左側面(図2及び図3において左側)
を形成する開閉自在なドア10bと、右側面(図2及び
図3において右側)を形成する開閉自在なドア10c
と、上面(図2において上側)を形成するエンジンフー
ド10dを備えている。エンジン室10の後面(図3に
おいて下側)はカウンタウエイト16によって規定され
ている。また、エンジン室10の前面(図2において上
側)は運転室14他によって規定されている(図示は省
略されている)。エンジン室10のエンジン8の回りに
はエンジン隔壁11が設けられている。このエンジン隔
壁11は、エンジン騒音の外部への放出を減らし、また
万一油圧ポンプ32等から油圧作動油が洩れた際の着火
を防止している。エンジン隔壁11は、エンジン室10
を上方から見て(図3の状態)略矩形に形成されてい
る。矩形の一辺がカウンタウエイト16により規定され
ている。カウンタウエイト16の反対側に隔壁11a
が、エンジン8の冷却ファン8a側に隔壁11bが、隔
壁11bの反対側に隔壁11cがそれぞれ形成されてい
る。隔壁11bはラジエータ24及びオイルクーラ26
を囲んで形成され、また隔壁11cには油圧ポンプ32
が取り付けられている。エンジン室10の主フレーム1
0aにはラジエータ24及びオイルクーラ26を支持す
るラジエータ支持フレーム34が形成されている。エン
ジン8は、主フレーム10aに立設されているエンジン
支持フレーム8b及び8cに取り付けられている。
【0014】図2及び図3とともに図4を参照して、ラ
ジエータ支持フレーム34及びラジエータ支持フレーム
34に形成されている空気室35を説明する。ラジエー
タ支持フレーム34は断面をチャンネル形状にしてエン
ジン室10の主フレーム10a上にエンジン隔壁11b
の延在する方向に長尺に形成され、チャンネル形状断面
の開口部が主フレーム10aに溶接により一体的に取り
付けられている。ラジエータ支持フレーム34の長手方
向両端部はプレート34a、34bによりそれぞれ塞が
れラジエータ支持フレーム34の内部には閉空間の空気
室35が形成されている。ラジエータ支持フレーム34
のチャンネル形状断面の平行する2辺を貫通して主フレ
ーム10aに平行に円筒管34cが両端部をラジエータ
支持フレーム34の平行2辺から突出して取り付けられ
ている。円筒管34cにより、エンジン8側に吸気出口
孔35bが、他側に吸気入口孔35aが形成されてい
る。空気室35内に位置する円筒管34cの長手方向中
央部には周囲の空気室35に開口する複数個の小孔34
dが形成されている。かくして、小孔34dと空気室3
5によって共鳴型の吸気マフラ40が形成されている。
【0015】図2〜図4を参照して説明を続けると、エ
アクリーナ18はエンジン室10の開閉自在なドア10
bと冷却装置28のオイルクーラ26との間のドア10
bを開けて保守のし易い位置に取り付けられている(取
付手段の図示は省略されている)。エアクリーナ18は
吸気管路20により空気室35の吸気入口孔35aに接
続されている。空気室35の吸気出口孔35bは吸気管
路21によりエンジン8の吸気マニホールド開口8dに
接続されている。かくして、外気をエンジン8の吸気マ
ニホールド開口8dに導く吸気装置22、すなわち外気
の入口であるエアクリーナ18、吸気管路20、エンジ
ン室10に一体的に形成されている空気室35、吸気管
路21が形成されている。
【0016】図2〜図4を参照して上述したとおりの建
設機械のエンジン吸気装置22の作用を説明すると、 (1)吸気管路20及び吸気管路21は、エンジン室1
0のラジエータ支持フレーム34に一体的に形成されて
いる空気室35を介して配管されるので、エンジン隔壁
11を通さなくてよいから、吸気管路は簡素化される。 (2)空気室35は、エンジン室10内のラジエータ支
持フレーム34の中に設けられるから、エンジン室10
内の既存のスペースが有効に利用される。 (3)空気室35によって吸気マフラ40が形成される
から、吸気マフラを設けるために、エンジン室10の大
きさ、機器類の配置等を変える必要がない。 (4)吸気マフラ40は、円筒管34cの小孔34dと
背後の空気室35で形成される共鳴器によって、共鳴器
の固有周波数と一致する周波数の入射音を共鳴吸収させ
低減させる。 (5)エアクリーナ18は、エンジン隔壁11の外側と
なる、空気室35の吸気入口孔35aに吸気管路20に
よって接続することができるから、エアクリーナ18
を、保守のし易い位置に自由に設けることができる。
【0017】次に、図5〜図7を参照してラジエータ支
持フレーム34に形成することができる吸気マフラの他
の形態である、吸気マフラ50、吸気マフラ60及び吸
気マフラ70について説明する。なお、図5〜図7にお
いて図4と実質上同一の部分は同一の符号で示されてい
る。
【0018】図5を参照して吸気マフラ50を説明する
と、吸気マフラ50は共鳴型マフラの他の形態を示して
いる。吸気マフラ50は、空気室35がラジエータ支持
フレーム34の平行する2辺に平行な仕切りプレート5
0aによって二つの連通する空気室50b及び空気室5
0cに分けられている。空気室50b及び空気室50c
はラジエータ支持フレーム34の一端のプレート34b
側で仕切りプレート50aが開放されて連通している。
空気室50bは吸気出口孔35b側に、空気室50cは
吸気入口孔35a側に設けられている。前述の吸気マフ
ラ40の円筒管34cと実質上同じに設けられている円
筒管50dには複数個の小孔50eが一方の空気室50
bに開口している。かくして、吸気マフラ50において
は共鳴空間の空気室35の形を吸気マフラ40とは変え
て共鳴周波数を設定している。
【0019】図6を参照して吸気マフラ60を説明する
と、吸気マフラ60は共鳴型マフラのさらに他の形態を
示している。吸気マフラ60は、空気室35が吸気マフ
ラ50と同様に仕切りプレート60aによって、連通す
る二つの空気室60b及び空気室60cに分けられ、プ
レート34b側で仕切りプレート60aが開放されて連
通している。空気室60bは吸気出口孔35b側に、空
気室60cは吸気入口孔35a側に設けられている。円
筒管60d、60dが吸気入口孔35a及び吸気出口孔
35bを形成して設けられ、空気室60b及び空気室6
0cの空気の流れる空間の長さにより共鳴周波数を設定
している。
【0020】図7を参照して吸気マフラ70を説明する
と、吸気マフラ70は膨張型マフラを形成している。吸
気マフラ70には、内径dの円筒管70c、70cが、
吸気入口孔35a及び吸気出口孔35bをそれぞれ形成
して設けられている。空気室35内には内径dより大径
に内径Dの円筒部材70aで形成する空気室70bが形
成されている。吸気管路の内径の拡大(内径D)縮小
(内径d)による音波の反射現象を利用して騒音周波数
の減衰が行われる。
【0021】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形
あるいは修正ができるものである。例えば、 (1)本発明の実施の形態における空気室35は、エン
ジン室10の主フレーム10aと冷却装置28との間で
主フレーム10aに一体的に溶接されているラジエータ
支持フレーム34に形成されているが、空気室35が形
成されるラジエータ支持フレーム34を単独で製作し、
主フレーム10aにボルト、ナット等の締結手段によっ
て取り付けても良い。 (2)また、図8〜図10に示す全体を番号80で示す
ラジエータ支持フレームのように、ラジエータ支持フレ
ーム34の他に、冷却装置28のラジエータ24及びオ
イルクーラ26を囲うように形成されるラジエータ支持
フレーム80を備える場合にあっては、ラジエータ支持
フレーム80に空気室82、吸気入口孔82a、吸気出
口孔82b等を設けることができる。また、空気室82
と空気室35とは適宜連通させて用いることができる。
なお、図8〜図10において図2及び図3と同一の部
分、また実質上同一の部分は同一の番号で示しその説明
は省略する。 (3)本発明の実施の形態における空気室35には、吸
気入口孔35a及び吸気出口孔35bが形成されている
が、吸気入口孔35a及び吸気出口孔35bを一緒にし
て1個にしても、空気室35に吸気マフラを形成するこ
とができる。
【0022】
【発明の効果】本発明に従って構成された建設機械のエ
ンジン吸気装置によれば、(1)吸気管路を簡素化する
ことができ、(2)吸気マフラをエンジン室の大きさ、
機器類の配置等を変更することなしに設けることがで
き、(3)エアクリーナの配置が自由に行える、建設機
械のエンジン吸気装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された建設機械のエンジン
吸気装置を備える典型的な建設機械である油圧ショベル
の側面図。
【図2】図1をA−A矢印方向に見た断面図。
【図3】図2をB−B矢印方向に見た断面図。
【図4】図2をC−C矢印方向に見た、吸気マフラの一
形態を示す断面図。
【図5】図2をC−C矢印方向に見た、吸気マフラの他
の形態を示す断面図。
【図6】図2をC−C矢印方向に見た、吸気マフラのさ
らに他の形態を示す断面図。
【図7】図2をC−C矢印方向に見た、吸気マフラのさ
らに他の形態を示す断面図。
【図8】本発明に従って構成された建設機械のエンジン
吸気装置の他の実施の形態を示す図1をA−A矢印方向
に見た断面図。
【図9】図8をD−D矢印方向に見た断面図。
【図10】図9をE−E矢印方向に見た断面図。
【符号の説明】
2:油圧ショベル(建設機械) 8:エンジン 10:エンジン室 18:エアクリーナ 20、21:吸気管路 22:エンジン吸気装置 34、80:ラジエータ支持フレーム 35、82:空気室 35a、82a:吸気入口孔 35b、82b:吸気出口孔 40、50、60、70:吸気マフラ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン室に収容されているエンジンに
    エアクリーナからの吸気を供給する吸気管路を有する建
    設機械のエンジン吸気装置において、 該エンジンにエアクリーナからの空気を供給する吸気管
    路は、該エンジンのラジエータ支持フレームに形成され
    ている空気室に連結されている、ことを特徴とする建設
    機械のエンジン吸気装置。
  2. 【請求項2】 該空気室によって吸気マフラが形成され
    ている、請求項1記載の建設機械のエンジン吸気装置。
  3. 【請求項3】 該空気室は吸気入口孔及び吸気出口孔を
    有しており、該吸気入口孔に該エアクリーナが接続され
    ている、請求項1又は2記載の建設機械のエンジン吸気
    装置。
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