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JP3378276B2 - 蒸溜中におけるジ(メタ)アクリレートの生成を減少させる方法 - Google Patents

蒸溜中におけるジ(メタ)アクリレートの生成を減少させる方法

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JP3378276B2
JP3378276B2 JP26857792A JP26857792A JP3378276B2 JP 3378276 B2 JP3378276 B2 JP 3378276B2 JP 26857792 A JP26857792 A JP 26857792A JP 26857792 A JP26857792 A JP 26857792A JP 3378276 B2 JP3378276 B2 JP 3378276B2
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meth
acrylate
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alkyl
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デビッド ウェイアー ウィリアム
ダッタトラヤ ファドク マカランド
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Rohm and Haas Co
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C67/52Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C67/54Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation
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    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、酸化アルキレンによるアクリル酸またはメタ
クリル酸の金属イオン触媒エステル化によって造られた
ヒドロキシアルキルアクリレートまたはヒドロキシアル
キルメタクリレートの蒸溜中に生成するアルキレングリ
コールジアクリレートまたはアルキレングリコールジメ
タクリレートの量を減少させる方法に関する。本明細書
において使用されている用語「(メタ)アクリレート
〔(meth)acrylate〕」は、アクリレート
(acrylate)およびメタクリレート(meth
acrylate)の両方−これら化合物またはこれら
の誘導体も包含される−を記述するのに用いられてい
る。
【0002】発明の背景 ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、典型的に
は、金属イオン触媒の存在において、(メタ)アクリル
酸を酸化アルキレンと反応させることによって造られ
る。金属イオン触媒には、有機酸の鉄塩例えば(メタ)
アクリル酸鉄、無機酸の鉄塩例えば塩化第二鉄、クロム
化合物例えばクロム酸または重クロム酸、リュイス酸
(lewis acids)例えば塩化アルミニウムが
包含され、また有機塩基例えば第三級アミンおよび第四
級アンモニウム塩も包含される。これらの金属イオン触
媒においては、鉄塩が最も普通である。
【0003】一般的に、ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートの精製は、粗反応混合物を蒸溜することによ
って達成される。しかし、この方法が有する大きな問題
の1つは、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート自
体が、そのうえに(メタ)アクリル酸分子と更にエステ
ル化して、または他のヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレートと更にエステル交換して、アルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート〔以後「ジ(メタ)アクリレ
ート〔di(meth)acrylate〕」と称す
る〕を生成することが可能なことである。このジ(メ
タ)アクリレートは望ましくない。なぜなら、それは、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが1つの成分
となる任意の次の重合において、架橋剤として作用する
からである。更に、ジ(メタ)アクリレートは、蒸溜工
程中の所望されていない重合の範囲を増大させ、結果的
には、蒸溜器の底または装置においてタール(tar
s)またはその他の所望しない固体の量を増加させ、か
つ留出物中の所望するヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレートの収量を相応して減少させる。このジ(メタ)
アクリレートの生成の範囲は、反応に使用される触媒の
タイプ、種々な反応体の濃度、生成物または他の添加剤
に依存し、また蒸溜条件に依存する。蒸溜中に生起する
更に問題なことは、通常使用される反応触媒が、しばし
ば、タールおよび所望しない固体に加えて、種々の副生
成物−これらには反応体および生成物との錯体が包含さ
れる−を生成することである。これらの錯体は、しばし
ば、蒸溜プロセスに干渉する。
【0004】米国特許第3,709,928号には、所
望するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートよりも
高い沸点を有するポリアルキレングリコールを使用し
て、アルキル(メタ)アクリル酸またはそのナトリウム
塩および酸化アルキレンまたは相応するアルキルクロロ
ヒドリンを反応させ、その生成物を蒸溜によって単離す
ることによって造ったヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレートの純度および全収率の両方を増加させることが
記載されている。ポリアルキレングリコールは次の2つ
の効果を有することが報告されている:(1) ポリアルキ
レングリコールは、ジ(メタ)アクリレートの生成を防
止し、そして(2) ポリアルキレングリコールは、使用さ
れる触媒が、蒸溜に干渉する不溶性固体を生成するのを
防止する。しかし、ポリアルキレングリコールの正確な
メカニヅムは開示されていない。
【0005】米国特許第4,365,081号には、種
々なカルボン酸−これらには、(メタ)アクリル酸、フ
マル酸、リンゴ酸、安息香酸、種々なフタル酸、または
サリチル酸が包含される−の第2鉄塩を触媒としたメタ
クリル酸と酸化アルキレンとの反応による2−ヒドロキ
シアルキルメタクリレートの製造が記載されている。蒸
溜の完了後、水、酢酸、サリチル酸、エタノールアミン
またはメタノールの添加により、錯体構造の鉄含有塩と
して特徴づけられる蒸溜残留物は分解される。更に、サ
リチル酸は、反応中または蒸溜中のいつでも加えて、蒸
溜残留物を安定にすることができる。
【0006】本発明者は、また、反応触媒または触媒錯
体は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとそれ
自体とのエステル交換反応、または(メタ)アクリル酸
とそれとの直接エステル化を触媒することを仮定するこ
とにより、ジ(メタ)アクリレート製造の問題にとりか
かった。それ故、本発明の目的は、触媒または触媒副生
成物を不活性化し、それにより、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートを結果的にジ(メタ)アクリレー
ト汚染する触媒エステル交換または触媒直接エステル化
を避ける添加剤を見出すことである。本発明者は、ある
種の有機化合物が物理化学的な性質の適当な混合性を有
しており、その結果として該化合物が触媒を不活性化す
る、あるいはある種のタイプの金属封鎖プロセスを経由
して触媒を不活性化する、ことを見出した。
【0007】生成物の異物(comtaminatio
n)を最少にしながら触媒を不活性化する種々な有機化
合物が見出された。これらの化合物は、次の諸性質を共
有している:生成物であるヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートより高い沸点、金属カチオン(metal
cation)と相互作用することが可能な官能基、
および反応混合物に対する溶解性。沸点が、ヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレート生成物に類似している
か、またはより低いときには、添加剤を用いて溜出液の
異物を避けることは難しい。
【0008】更に、好ましくは、添加剤は、(メタ)ア
クリル酸よりも弱い酸でなければならない。本発明者
は、添加剤のpKaがあまりにも低いときは、金属触媒
と錯体化した任意の未反応(メタ)アクリル酸が解離
し、溜出液中に増加した量の(メタ)アクリル酸を生じ
ることを見出した。性質の混り合いは、製造される特別
なヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに依存して
変化する。
【0009】ジ(メタ)アクリレートの生成を実質的に
減少させるのに見出された添加剤は、例えば次の化合物
である:ステアリン酸、ラウリン酸、オクタン酸、p−
トルイル酸、フェニル酢酸、アジピン酸、o−フタル
酸、コハク酸、クエン酸、2−ヒドロキシフェニル酢
酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水ジグリコール
酸、カテコール、3−メトキシカテコール、2−ヒドロ
キシベンジルアルコール、ポリアクリル酸、およびグリ
セロール等。
【0010】好ましい添加剤には、長鎖脂肪酸(例え
ば、ステアリン酸およびラウリン酸)およびジオール類
(カテコール、3−メトキシカテコール、およびグリセ
ロール)が包含される。最も好ましいのはカテコールで
ある。添加剤の有効量は、添加剤の不存在において見出
されるジ(メタ)アクリレートの量以下に、溜出液中の
ジ(メタ)アクリレートの量を減少させるのに必要とす
る量である。それは、約0.1〜約5重量%の範囲であ
る。しかし、約0.5〜約2.0重量%が好ましく、そ
して約0.75〜約1.0重量%が最も好ましい。
【0011】発明の詳細 本発明は、(メタ)アクリル酸と酸化アルキレンとの鉄
を触媒とした反応から得られたヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートの蒸溜中におけるジ(メタ)アクリレ
ートの生成を減少させる方法であって、好ましくは次の
(a) 〜(g) から選ばれた1種またはそれ以上の触媒不活
性化用添加剤の有効量を、前記蒸溜を開始する前に反応
混合物に混合することにより、触媒不活性化用添加剤の
存在において前記蒸溜を実施する、前記ジ(メタ)アク
リレートの生成の減少方法を指向している:
【0012】(a) 置換または非置換のアルキルまたは
アラルキル モノ、ジ−、またはトリ−カルボン酸およ
びそれらの酸無水物または混合酸無水物(これらには、
4 −C20アルキルまたはC7 - C20アラルキル モ
ノ、ジ−、またはトリ−カルボン酸が包含され、そして
置換基は、1〜4個の、C1 −C4 アルコキシ例えばメ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、またはブトキシ、C1
−C4 アルキル例えばメチル、エチル、プロピル、また
はブチル、ハロ例えばクロロ、ブロモ、フルオロ、また
はアリール例えばフェニル、またはナフチルである)。
これらの酸の例は、ステアリン酸、ラウリン酸、オクタ
ン酸、フェニル酢酸、アジピン酸、コハク酸等であり、
好ましい酸は、ステアリン酸、ラウリン酸、フェニル酢
酸等であり、最も好ましいのは、ステアリン酸、ラウリ
ン酸、およびそれらと類似の酸である。それらの酸無水
物の例には、無水コハク酸等がある。
【0013】(b) アルコキシ、アルキル、ハロ、また
はアリール置換アリール モノ−、ジ−、またはトリ−
カルボン酸およびそれらの酸無水物または混合酸無水物
(これらには、C6 −C10モノ−、ジ−、またはトリ−
カルボン酸が包含され、そして置換基は、1〜4個の、
1 −C4 アルコキシ例えばメトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、またはブトキシ、C1 −C4 アルキル例えばメ
チル、エチル、プロピル、またはブチル、ハロ例えばク
ロロ、ブロモ、フルオロ、またはアリール例えばフェニ
ル、またはナフチルである)。これらの酸の例は、p−
トルイル酸、o−フタル酸等であり、好ましい酸はo−
トルイル酸等である。それらの酸無水物の例は無水フタ
ル酸等である。
【0014】(c) 置換または非置換の隣位のジオール
(vicinal diols)例えば、C3 −C10
位ジオール、置換されているときは、ヒドロキシ、C1
−C4 アルコキシ例えばメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシ等、C1 −C4 アルキル例えばメチル、エ
チル、プロピル、ブチル等、ハロ例えばクロロ、ブロ
モ、フルオロ等、またはアリール例えばフェニル等から
選ばれた1〜4個の置換基を有するC3 −C10隣位ジオ
ール。それらのジオールの例には、グリセロール等が包
含される。
【0015】(d) 置換または非置換のo−置換フェノ
ール〔ただし、o−置換基は、ヒドロキシ、ヒドロキシ
メチル、またはカルボキシメチルから選ばれ、そして置
換されているときは、置換基は、アルコキシ、アルキ
ル、ハロ、またはアリール(これらには、C1 −C4
ルコキシ例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ等、C1 −C4 アルキル例えばメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル等、ハロ例えばクロロ、ブロモ、フルオ
ロ等、またはアリール例えばフェニル等が包含される)
から選ばれた1〜4個の基から選ばれる〕。これらのo
−置換フェノールには、2−ヒドロキシフェニル酢酸、
カテコール、3−メトキシカテコール、2−ヒドロキシ
ベンジルアルコール等が包含される。好ましいo−置換
フェノールは、2−ヒドロキシフェニル酢酸、カテコー
ル等であり、最も好ましいものはカテコール等である。
【0016】(e) 置換または非置換のo−置換ポリ芳
香族アルコール(ただし、置換基は、1〜4個の、C1
−C4 アルコキシ例えばメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシ等、C1 −C4 アルキル例えばメチル、エ
チル、プロピル、ブチル等、ハロ例えばクロロ、ブロ
モ、フルオロ等、またはアリール例えばフェニル等であ
り、そしてo−置換基は、ヒドロキシ、ヒドロキシメチ
ル、カルボキシ、またはカルボキシメチルから選ばれ
る)。これらのo−ポリ芳香族アルコールの例には、
2,3−ジヒドロキシナフタレン等が包含される。
【0017】(f) 置換または非置換の無水ジグリコー
ル酸(ただし、置換基は、1〜4個の、C1 −C4 アル
コキシ例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ等、C1 −C4 アルキル例えばメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル等、ハロ例えばクロロ、ブロモ、フルオロ
等、またはアリール例えばフェニル等である)。これら
の例には、無水ジグリコール酸が包含される。
【0018】(g) ポリ(メタ)アクリル酸等。これら
の例にはポリアクリル酸等が包含される。
【0019】本発明に用いられる手段方法のための根本
的な理由は、粗ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トの製造過程中に、ジ(メタ)アクリレートを製造する
触媒としての鉄含有プロセス触媒の効果を最少にさせる
ことである。添加剤は、蒸溜によって典型的に単離され
る純粋なヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに関
連して、約5重量%以下の量で、粗ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートと混合することができる。添加剤
の効果は、生成物であるヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートだけでなく、それらの添加剤の特別な物理化
学的性質、反応体である(メタ)アクリル酸およびエポ
キシドの性質等に依存して変る。本発明方法の作業中
に、不活性化についての2種の異ったしかし関係のある
態様がある。ある種の添加剤、特に長鎖脂肪酸(ステア
リン酸およびラウリン酸)は、タールに似ている不溶性
物質を生成する。この不溶性物質は、触媒がジ(メタ)
アクリレートの製造に触媒として作用しないような方法
で、触媒の金属イオンを封鎖する。この不溶性物質を濾
過して除き、次いで母液を蒸溜して著しく減少させたジ
(メタ)アクリレート含量を有するヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートを高度に回収できる。また、この
結果により、ジ(メタ)アクリレートの生成に大いに寄
与しているのが触媒であることが確認される。その他の
添加剤を用いても、タールは生成しない。しかし、それ
にもかかわらず、触媒は不活性化される。なぜなら、再
び、蒸溜により、減少したジ(メタ)アクリレートを有
するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが高度に
回収されるからである。
【0020】次の実施例および比較例は、本発明を更に
詳細に例証する。しかし、本発明は、これらの実施例に
限定されない。
【0021】実施例 蒸溜された生成物中のジ(メタ)アクリレート含量を減
少させる各添加剤の効果を測定するために、モデル的な
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造システ
ムを選定した。このシステムにおいては、アクリル酸と
酸化エチレンとの鉄触媒エステル化により製造した未蒸
溜の粗ヒドロキシエチルアクリレートを、各添加剤の量
を変えて処理し、得られた混合物を評価した。これらの
研究において使用した粗ヒドロキシエチルアクリレート
は、約3000ppm の鉄を含有していた。
【0022】ジ(メタ)アクリレートの生成を測定する
ための第1の評価手順方法は「ボトルスタディ(bot
tle studies:びんによる研究)」と称さ
れ、密閉した2オンスびん中において、80℃で3〜6
時間、反応混合物を加熱することから成っていた。この
手順方法は、処理された反応粗製物と添加剤で処理した
反応粗製物との間のジ(メタ)アクリレートの生成の差
異を強調するために使用した。第2の評価は、添加剤を
有する反応粗製物および添加剤を有しない反応粗製物の
研究室における蒸溜から成っていた。これらの研究の結
果を第1表および第2表にまとめて示した。
【0023】実施例1〜43は、次のようにしてボトル
スタディによる評価方法を用いて行った:添加剤を、
0.5重量%以下のジ(メタ)アクリレートを含有する
ヒドロキシエチルアクリレート反応粗製物に加えた。こ
の混合物を、80℃において、3時間または6時間のい
ずれかで加熱した。次いで、混合物のジ(メタ)アクリ
レート含量をHPLC分析により測定した。混合物のジ
(メタ)アクリレート含量を、添加剤が存在していない
こと以外は同じように処理した試料中のジ(メタ)アク
リレート含量と比較した。第1表にこれらの実験の結果
をまとめて示した。
【表1】 第1表 実施例No . 添加剤 重量% 条件1 2 1 ステアリン酸 2.0 A−1 0.6−0.73 2 ラウリン酸 0.2 A−1 0.4 3 ラウリン酸 2.0 A−1 0.2 4 オクタン酸 2.0 A−1 0.8 5 p−トルイル酸 2.0 B−1 0.5 6 フェニル酢酸 2.0 A−1 0.6 7 アジピン酸 2.0 A−1 0.5 8 o−フタル酸 1.0 C−2 0.5 9 o−フタル酸 2.0 A−1 0.6 10 コハク酸 0.5 B−1 0.8 11 コハク酸 1.0 B−2 0.5 12 コハク酸 2.0 A−2/B−2 0.3−0.7 13 サリチル酸4 0.5 A−2/B−2 0.7−1.1 14 サリチル酸4 1.0 A−2 1.1 15 サリチル酸4 1.5 A−2 1.2 16 サリチル酸4 2.0 A−2/B−2 0.6−1.0 17 サリチル酸4 2.2 A−1 0.8−0.9 18 サリチル酸4 5.0 B−2 0.6 19 2−ヒドロキシ 1.0 A−1 0.8 フェニル酢酸 20 無水フタル酸 2.0 B−1 0.6 21 無水コハク酸 2.0 B−1 0.8 22 無水コハク酸 2.5 A−2 0.4 23 無水ジグリ 1.0 A−2 0.8 コール酸 24 カテコール 0.5 A−1 0.6
【表2】 第1表(続き) 25 カテコール 1.0 A−1 0.4−0.6 26 カテコール 2.0 A−1/B−1 0.4−0.6 27 3−メトキシ− 1.0 B−2 0.6 カテコール 28 2−ヒドロキ 1.0 B−1 0.7 シ−ベンジル アルコール 29 ポリアクリル酸 0.5 B−2 0.7 30 ポリアクリル酸 2.0 B−2 0.6 31 グリセロール 0.5 B−1 0.9 32 グリセロール 1.0 B−1 0.8 33 グリセロール 2.0 A−2/B−1 0.6−0.8 34 ポリエチレン 0.5 B−2 1.8 グリコール(PEG) 分子量1504 35 PEG2004 0.5 B−2 0.7 36 PEG2004 2.0 A−1 0.9 37 PEG4004 0.5 B−1/B−2 0.9−1.0 38 PEG6004 0.5 B−2 0.8 39 PEG10004 0.5 B−2 0.7 40 PEG10004 1.0 A−1 1.2 41 PEG20004 2.0 A−1 0.9 425 ラウリン酸 1.0 A−1 0.7 435 カテコール 1.0 A−1 0.8−0.9 (注)1 最初のジ(メタ)アクリレートの濃度 A=0.3重量%より低い B=0.3重量%以上 C=未知の最初の濃度 −1=80℃にて6時間 −2=80℃にて3時間2 最終のジ(メタ)アクリレート濃度の比−添加剤あ
り:添加剤なし3 範囲は、多数の実験の結果を示す。しかし必ずしも同
一条件下ではない。4 比較例5 この実験に使用されたヒドロキシエチルメタクリレー
ト粗製物;比は、エチレングリコールジメタクリレート
の濃度に基づいている。
【0024】 実施例44〜56は、研究室条件下で、
粗反応混合物の減圧蒸溜により行った。蒸溜は、短時間
の蒸溜および長時間の蒸溜を模するために、1〜2時間
または5〜6時間のいずれかで完了させた。次いで、添
加剤を含有している試料から得られた溜出液中のジ(メ
タ)アクリレートの濃度を、添加剤を有していない類似
試料中のジ(メタ)アクリレートの濃度と比較した。こ
れらの実験の結果を第2表にまとめて示した。
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム デビッド ウェイアー アメリカ合衆国ペンシルバニア州レビッ トタウン,フォールンロック ロード 4 (72)発明者 マカランド ダッタトラヤ ファドク アメリカ合衆国ペンシルバニア州ウオー ミンスター,ラセット ドライブ 1504 (56)参考文献 特開 昭51−133227(JP,A) 特開 昭51−8214(JP,A) 特開 平4−66554(JP,A) 特開 昭56−164142(JP,A) 特開 昭56−164141(JP,A) 特開 昭50−123617(JP,A) 特公 昭46−41524(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/54 C07C 67/54 C07C 67/62 C07C 67/26

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸と酸化アルキレンと
    の鉄を触媒とした反応から得られたヒドロキシアルキル
    (メタ)アクリレートの蒸溜中におけるジ(メタ)アク
    リレートの生成を減少させる方法であって、次の(1)
    〜(5)から選ばれた1種またはそれ以上の触媒不活性
    化用添加剤の有効量の存在において、前記蒸溜を実施す
    る、前記ジ(メタ)アクリレートの生成の減少方法:(1) 置換または非置換のC−C10隣位ジオー
    ル、(2) 置換または非置換のo−置換フェノール、ただ
    し、−置換基は、ヒドロキシまたはヒドロキシメチル
    から選ばれ、そして置換されているときは、置換基は、
    アルコキシ、アルキル、ハロ、またはアリールから選ば
    れた1〜4個の基から選ばれる、(3) 置換または非置換のo−置換ポリ芳香族アルコ
    ール、ただし、o−置換基は、ヒドロキシまたはヒドロ
    キシメチルから選ばれ、そして置換されているときは、
    置換基は、アルコキシ、アルキル、ハロ、またはアリー
    ルから選ばれた1〜4個の基から選ばれる(4) 置換または非置換の無水ジグリコール酸、(5) ポリ(メタ)アクリル酸。
  2. 【請求項2】 添加剤を蒸溜前に添加する、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 添加剤が、(1) 置換または非置換のC−C10隣位ジオー
    ル、ただし置換されているときは、ヒドロキシ、C
    アルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、またはア
    リールから選ばれた1〜4個の置換基を有する、(2) 置換または非置換のo−置換フェノール、ただ
    し、置換基は、1〜4個の、C−Cアルコキシ、C
    −Cアルキル、ハロ、またはアリールであり、そし
    てo−置換基は、ヒドロキシまたはヒドロキシメチル
    ら選ばれる、(3) 置換または非置換のo−置換ポリ芳香族アルコ
    ール、ただし、置換基は、1〜4個の、C−Cアル
    コキシ、C−Cアルキル、ハロ、またはアリールで
    あり、そしてo−置換基は、ヒドロキシまたはヒドロキ
    シメチルから選ばれる、(4) 置換または非置換の無水ジグリコール酸、ただ
    し、置換基は、1〜4個の、C−Cアルコキシ、C
    −Cアルキル、ハロ、またはアリールから選ばれ
    る、(5) ポリアクリル酸、 から選ばれる、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 添加剤を0.1〜5重量%の量において
    混合する、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 添加剤を0.75〜1.0重量%の量に
    おいて混合する、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 添加剤が、置換または非置換のo−置換
    フェノールから選ばれ、ただしo−置換基は、ヒドロキ
    シまたはヒドロキシメチルから選ばれ、そして置換基
    は、1〜4個の、 −C アルコキシ、C−C
    ルキル、ハロ、またはアリール基から選ばれる、請求項
    3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 添加剤が、カテコールまたは3−メトキ
    シカテコールから選ばれる、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 添加剤がカテコールである、請求項6に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 添加剤を混合した後に存在する任意の不
    溶性物質を、蒸溜前に除去する、請求項3に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
    ートがヒドロキシエチルアクリレートである、請求項3
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
    ートがヒドロキシエチルアクリレートである、請求項8
    に記載の方法。
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