JP3376622B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相溶性に優れるため成
形品の層状剥離が改善されており、同時に耐薬品性、耐
衝撃性、成形加工性、成形収縮率が改善された熱可塑性
樹脂組成物に関する。
形品の層状剥離が改善されており、同時に耐薬品性、耐
衝撃性、成形加工性、成形収縮率が改善された熱可塑性
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリロニトリル−スチレン−ブタジエ
ン共重合体樹脂(ABS樹脂)は、優れた耐衝撃性、成
形加工性を有し、汎用熱可塑性樹脂として広く使用され
ている。しかし、耐薬品性に関してはいまだ十分ではな
く、さまざまな薬液による成形品の割れや塗装の吸い込
みによる表面の荒れなどの問題があり、用途によっては
使用が制限されるのが現状である。
ン共重合体樹脂(ABS樹脂)は、優れた耐衝撃性、成
形加工性を有し、汎用熱可塑性樹脂として広く使用され
ている。しかし、耐薬品性に関してはいまだ十分ではな
く、さまざまな薬液による成形品の割れや塗装の吸い込
みによる表面の荒れなどの問題があり、用途によっては
使用が制限されるのが現状である。
【0003】一方、一般に芳香族ポリエステル樹脂(以
下ポリエステルと略称する)は優れた耐薬品性、機械的
性質、電気的性質、耐熱性、低吸湿性、加工性などを有
しており、エンジニアリングプラスチックとして広く使
用されている。
下ポリエステルと略称する)は優れた耐薬品性、機械的
性質、電気的性質、耐熱性、低吸湿性、加工性などを有
しており、エンジニアリングプラスチックとして広く使
用されている。
【0004】ABS樹脂の耐薬品性を向上させる目的
で、ポリエステルをブレンドする試みはすでに行われて
いる。例えば、特開昭49−97081号公報、特開昭
61−183344号公報にはABS樹脂とポリブチレ
ンテレフタレートのブレンドが開示されている。また、
特開昭51−81848号公報にはグラフト共重合体、
ポリブチレンテレフタレートおよび熱可塑性エラストマ
のブレンドが開示されている。
で、ポリエステルをブレンドする試みはすでに行われて
いる。例えば、特開昭49−97081号公報、特開昭
61−183344号公報にはABS樹脂とポリブチレ
ンテレフタレートのブレンドが開示されている。また、
特開昭51−81848号公報にはグラフト共重合体、
ポリブチレンテレフタレートおよび熱可塑性エラストマ
のブレンドが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の手法では耐薬品性の向上は認められるものの、両樹脂
の相溶性がいまだ不十分であり、ABS樹脂が有する優
れた特徴である耐衝撃性が十分発現しなかったり、結晶
性の高い樹脂をブレンドするためABS樹脂に対して成
形収縮率などの特性が大きく変動し、場合によっては従
来使用していた金型を更新する必要があるなど、ABS
樹脂の延長として材料を使用しにくいという欠点を有し
ている。
の手法では耐薬品性の向上は認められるものの、両樹脂
の相溶性がいまだ不十分であり、ABS樹脂が有する優
れた特徴である耐衝撃性が十分発現しなかったり、結晶
性の高い樹脂をブレンドするためABS樹脂に対して成
形収縮率などの特性が大きく変動し、場合によっては従
来使用していた金型を更新する必要があるなど、ABS
樹脂の延長として材料を使用しにくいという欠点を有し
ている。
【0006】本発明の課題は、ABS樹脂の持つ優れた
基本特性を損なうことなく、ABS樹脂の欠点である耐
薬品性を向上させた樹脂組成物を提供することである。
基本特性を損なうことなく、ABS樹脂の欠点である耐
薬品性を向上させた樹脂組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、ABS樹脂に特定の芳
香族ポリエステル樹脂を特定の割合で配合することによ
って、ABS樹脂の有する優れた耐衝撃性、成形収縮率
を損なうことなく、耐薬品性を改善でき、かつ相溶性に
優れるため層状剥離のない成形品が得られることを見出
し、本発明に到達した。
を解決すべく鋭意検討した結果、ABS樹脂に特定の芳
香族ポリエステル樹脂を特定の割合で配合することによ
って、ABS樹脂の有する優れた耐衝撃性、成形収縮率
を損なうことなく、耐薬品性を改善でき、かつ相溶性に
優れるため層状剥離のない成形品が得られることを見出
し、本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、ジエン系ゴム(A)1
0〜85重量部の存在下に、シアン化ビニル(a)10
〜50重量%、芳香族ビニル(b)50〜90重量%、
その他共重合可能なビニル単量体(c)0〜20重量%
からなる単量体混合物(B)90〜15重量部をグラフ
ト重合してなるグラフト共重合体または該グラフト共重
合体と残りの単量体が共重合した共重合体とからなるグ
ラフト共重合体組成物(イ)50〜95重量部と、主た
るジカルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸であり、グリ
コール成分の10〜90モル%がシクロヘキサンジメタ
ノールである芳香族ポリエステル樹脂(ロ)5〜50重
量部からなり、全組成物に対してジエン系ゴム(A)が
1〜50重量%である熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。
0〜85重量部の存在下に、シアン化ビニル(a)10
〜50重量%、芳香族ビニル(b)50〜90重量%、
その他共重合可能なビニル単量体(c)0〜20重量%
からなる単量体混合物(B)90〜15重量部をグラフ
ト重合してなるグラフト共重合体または該グラフト共重
合体と残りの単量体が共重合した共重合体とからなるグ
ラフト共重合体組成物(イ)50〜95重量部と、主た
るジカルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸であり、グリ
コール成分の10〜90モル%がシクロヘキサンジメタ
ノールである芳香族ポリエステル樹脂(ロ)5〜50重
量部からなり、全組成物に対してジエン系ゴム(A)が
1〜50重量%である熱可塑性樹脂組成物を提供するも
のである。
【0009】以下、本発明を具体的に説明する。
【0010】本発明におけるグラフト共重合体またはグ
ラフト共重合体組成物とは、シアン化ビニル、芳香族ビ
ニル、および必要に応じて他の共重合し得る単量体の全
量または一部がジエン系ゴムにグラフト共重合したグラ
フト共重合体と共重合体の組成物である。
ラフト共重合体組成物とは、シアン化ビニル、芳香族ビ
ニル、および必要に応じて他の共重合し得る単量体の全
量または一部がジエン系ゴムにグラフト共重合したグラ
フト共重合体と共重合体の組成物である。
【0011】ジエン系ゴムとしては、ポリブタジエンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴムな
どを挙げることができ、これらは一種または二種以上併
用することができる。特にポリブタジエンゴムおよび/
またはスチレン−ブタジエン共重合体ゴムが好ましく用
いられる。
ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、スチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴムな
どを挙げることができ、これらは一種または二種以上併
用することができる。特にポリブタジエンゴムおよび/
またはスチレン−ブタジエン共重合体ゴムが好ましく用
いられる。
【0012】シアン化ビニルとしてはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどを挙げることができるが、
アクリロニトリルが好ましく用いられる。
ル、メタクリロニトリルなどを挙げることができるが、
アクリロニトリルが好ましく用いられる。
【0013】芳香族ビニルとして、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチ
レンなどを挙げることができる。中でもスチレンおよび
/またはα−メチルスチレンが好ましく用いられる。
ルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチ
レンなどを挙げることができる。中でもスチレンおよび
/またはα−メチルスチレンが好ましく用いられる。
【0014】共重合可能な他の単量体として、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−t−
ブチル、メタクリル酸シクロヘキシルなどのα,β−不
飽和カルボン酸エステル類、無水マレイン酸、無水イタ
コン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物類あるいはその
誘導体、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミ
ド、N−t−ブチルマレイミドなどの不飽和ジカルボン
酸のイミド化合物類などを挙げることができる。
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−t−
ブチル、メタクリル酸シクロヘキシルなどのα,β−不
飽和カルボン酸エステル類、無水マレイン酸、無水イタ
コン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物類あるいはその
誘導体、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイミ
ド、N−t−ブチルマレイミドなどの不飽和ジカルボン
酸のイミド化合物類などを挙げることができる。
【0015】グラフト共重合体組成物の組成比において
は、特に制限はないが、グラフト共重合体組成物100
重量部に対して、得られる熱可塑性樹脂組成物の成形
性、耐衝撃性の点からジエン系ゴム10〜85重量部が
好ましく、さらに好ましくは15〜75重量部が好まし
い。また、シアン化ビニルについては10〜50重量部
が好ましく、さらに12〜45重量部、特に15〜40
重量部が好ましい。芳香族ビニルについては50〜90
重量部が好ましく、55〜88重量部がさらに好まし
く、特に60〜85重量部の範囲で好適に用いられる。
上記以外の共重合可能なビニル単量体としては、0〜2
0重量部の範囲で好適に用いられる。
は、特に制限はないが、グラフト共重合体組成物100
重量部に対して、得られる熱可塑性樹脂組成物の成形
性、耐衝撃性の点からジエン系ゴム10〜85重量部が
好ましく、さらに好ましくは15〜75重量部が好まし
い。また、シアン化ビニルについては10〜50重量部
が好ましく、さらに12〜45重量部、特に15〜40
重量部が好ましい。芳香族ビニルについては50〜90
重量部が好ましく、55〜88重量部がさらに好まし
く、特に60〜85重量部の範囲で好適に用いられる。
上記以外の共重合可能なビニル単量体としては、0〜2
0重量部の範囲で好適に用いられる。
【0016】また、全熱可塑性樹脂組成物におけるジエ
ン系ゴムの含有量は1〜50重量%の範囲であることが
好ましく、さらに3〜45重量%、特に5〜40重量%
の範囲であることが好ましい。ジエン系ゴム含有量が5
0重量%を越えると、樹脂組成物の剛性が著しく損なわ
れるため好ましくない。一方、1重量%未満では耐衝撃
性が劣る。
ン系ゴムの含有量は1〜50重量%の範囲であることが
好ましく、さらに3〜45重量%、特に5〜40重量%
の範囲であることが好ましい。ジエン系ゴム含有量が5
0重量%を越えると、樹脂組成物の剛性が著しく損なわ
れるため好ましくない。一方、1重量%未満では耐衝撃
性が劣る。
【0017】グラフト共重合体組成物の製造に関して
は、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重
合、懸濁重合、乳化重合などの通常公知の方法が用いら
れる。また、別々に(グラフト)共重合した共重合体を
ブレンドすることによって上記の組成物を得ることも可
能である。
は、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重
合、懸濁重合、乳化重合などの通常公知の方法が用いら
れる。また、別々に(グラフト)共重合した共重合体を
ブレンドすることによって上記の組成物を得ることも可
能である。
【0018】本発明で用いるポリエステルは、主たるジ
カルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸であり、グリコー
ル成分の10〜90モル%がシクロヘキサンジメタノー
ルから誘導される共重合体である。
カルボン酸成分が芳香族ジカルボン酸であり、グリコー
ル成分の10〜90モル%がシクロヘキサンジメタノー
ルから誘導される共重合体である。
【0019】ポリエステルを構成する芳香族ジカルボン
酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,
2’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニル
ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’
−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプ
ロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)
エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセ
ンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、
4,4’−p−ターフェニレンジカルボン酸、2,5−
ピリジンジカルボン酸などが挙げられ、テレフタル酸、
イソフタル酸が特に好ましく用いられる。
酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,
2’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニル
ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’
−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプ
ロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)
エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセ
ンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、
4,4’−p−ターフェニレンジカルボン酸、2,5−
ピリジンジカルボン酸などが挙げられ、テレフタル酸、
イソフタル酸が特に好ましく用いられる。
【0020】これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を
混合してもよい。なお、少量であれば、これらの芳香族
ジカルボン酸とともにアジピン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジオン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸
を1種以上混合して使用することができる。
混合してもよい。なお、少量であれば、これらの芳香族
ジカルボン酸とともにアジピン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジオン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸
を1種以上混合して使用することができる。
【0021】また、ジオール成分としては、シクロヘキ
サンジメタノール以外のジオール成分として、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコールなどを挙げることが
できる。シクロヘキサンジメタノール以外のジオール成
分としてエチレングリコールが特に好適に用いられる。
サンジメタノール以外のジオール成分として、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコールなどを挙げることが
できる。シクロヘキサンジメタノール以外のジオール成
分としてエチレングリコールが特に好適に用いられる。
【0022】本発明の熱可塑性樹脂組成物において、グ
ラフト共重合体またはグラフト共重合体組成物(イ)と
芳香族ポリエステル樹脂(ロ)の配合割合は、(イ)が
50〜95重量部、好ましくは51〜90重量部、さら
に好ましくは55〜85重量部であり、(ロ)が5〜5
0重量部、好ましくは10〜49重量部、さらに好まし
くは15〜45重量部であり、かつ、(イ)と(ロ)の
合計が100重量部となる割合である。(イ)が50重
量部未満ではABS樹脂の有する優れた流動性などの成
形加工性が損なわれ、(ロ)が5重量部未満ではABS
樹脂に対する耐薬品性の改善効果が小さいので好ましく
ない。
ラフト共重合体またはグラフト共重合体組成物(イ)と
芳香族ポリエステル樹脂(ロ)の配合割合は、(イ)が
50〜95重量部、好ましくは51〜90重量部、さら
に好ましくは55〜85重量部であり、(ロ)が5〜5
0重量部、好ましくは10〜49重量部、さらに好まし
くは15〜45重量部であり、かつ、(イ)と(ロ)の
合計が100重量部となる割合である。(イ)が50重
量部未満ではABS樹脂の有する優れた流動性などの成
形加工性が損なわれ、(ロ)が5重量部未満ではABS
樹脂に対する耐薬品性の改善効果が小さいので好ましく
ない。
【0023】本発明では官能基含有ビニル系共重合体を
用いることにより、さらに相溶性が向上し、機械特性、
特に衝撃強度が一層改善された熱可塑性樹脂組成物を得
ることができる。官能基含有ビニル系共重合体とは、芳
香族ビニルとシアン化ビニルおよび/または共重合可能
な他のビニル系化合物からなる共重合体に、官能基を有
するビニル系単量体をさらに共重合して得られる共重合
体である。
用いることにより、さらに相溶性が向上し、機械特性、
特に衝撃強度が一層改善された熱可塑性樹脂組成物を得
ることができる。官能基含有ビニル系共重合体とは、芳
香族ビニルとシアン化ビニルおよび/または共重合可能
な他のビニル系化合物からなる共重合体に、官能基を有
するビニル系単量体をさらに共重合して得られる共重合
体である。
【0024】ここで、芳香族ビニルとして、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブ
チルスチレンなどを挙げることができる。なかでも、ス
チレン、α−メチルスチレンが好ましい。
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブ
チルスチレンなどを挙げることができる。なかでも、ス
チレン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0025】シアン化ビニルとしてはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどを挙げることができる。な
かでもアクリロニトリルが好ましい。
ル、メタクリロニトリルなどを挙げることができる。な
かでもアクリロニトリルが好ましい。
【0026】官能基を有するビニル系単量体としては、
アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−不飽和カルボ
ン酸類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルな
どの不飽和有機酸のグリシジルエステル類、アリルグリ
シジルエーテルなどのグリシジルエーテル類、アクリル
アミド、メタクリルアミドなどのα,β−不飽和カルボ
ン酸アミド類、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなど
の水酸基含有ビニル単量体を挙げることができる。なか
でもアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルが
好ましく用いられる。また、これらは単独あるいは2種
以上の混合物として使用することも可能である。
アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−不飽和カルボ
ン酸類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルな
どの不飽和有機酸のグリシジルエステル類、アリルグリ
シジルエーテルなどのグリシジルエーテル類、アクリル
アミド、メタクリルアミドなどのα,β−不飽和カルボ
ン酸アミド類、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなど
の水酸基含有ビニル単量体を挙げることができる。なか
でもアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルが
好ましく用いられる。また、これらは単独あるいは2種
以上の混合物として使用することも可能である。
【0027】また、共重合できる他のビニル系単量体と
しては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシルな
どのα,β−不飽和カルボン酸エステル類、マレイン
酸、無水イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物類
あるいはその誘導体、N−フェニルマレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−t−ブチルマレイミドなどの不飽
和ジカルボン酸のイミド化合物などが挙げられる。この
なかではメタクリル酸メチルが好ましい。
しては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシルな
どのα,β−不飽和カルボン酸エステル類、マレイン
酸、無水イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物類
あるいはその誘導体、N−フェニルマレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−t−ブチルマレイミドなどの不飽
和ジカルボン酸のイミド化合物などが挙げられる。この
なかではメタクリル酸メチルが好ましい。
【0028】本発明の官能基含有ビニル系共重合体の含
有量は特に制限はないが、官能基を有するビニル系単量
体の含有量は、樹脂の耐衝撃性および流動性の点から通
常、(イ)および(ロ)からなる熱可塑性樹脂組成物1
00重量部に対して0.01重量部〜30重量部の範囲
となるように配合量を選ぶのが好ましい。0.01重量
部未満では添加による効果が認められず、30重量部を
越えると、成形加工性の低下やゲル化による物性の低下
が起こり、好ましくない。
有量は特に制限はないが、官能基を有するビニル系単量
体の含有量は、樹脂の耐衝撃性および流動性の点から通
常、(イ)および(ロ)からなる熱可塑性樹脂組成物1
00重量部に対して0.01重量部〜30重量部の範囲
となるように配合量を選ぶのが好ましい。0.01重量
部未満では添加による効果が認められず、30重量部を
越えると、成形加工性の低下やゲル化による物性の低下
が起こり、好ましくない。
【0029】本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法に
関しては特に制限はなく、通常公知の方法を採用するこ
とができる。すなわち、グラフト共重合体またはグラフ
ト共重合体組成物、グリコール成分の10〜90モル%
がシクロヘキサンジメタノールである芳香族ポリエステ
ル樹脂および必要に応じて変性ビニル共重合体をペレッ
ト、粉末、細片状態、顆粒状態などで高速撹拌機などを
用いて均一混合した後、十分な混練能力のある一軸また
は多軸の押出機で溶融混練する方法およびバンバリーミ
キサーやゴムロール機を用いて溶融混練する方法など、
種々の方法を採用することができる。
関しては特に制限はなく、通常公知の方法を採用するこ
とができる。すなわち、グラフト共重合体またはグラフ
ト共重合体組成物、グリコール成分の10〜90モル%
がシクロヘキサンジメタノールである芳香族ポリエステ
ル樹脂および必要に応じて変性ビニル共重合体をペレッ
ト、粉末、細片状態、顆粒状態などで高速撹拌機などを
用いて均一混合した後、十分な混練能力のある一軸また
は多軸の押出機で溶融混練する方法およびバンバリーミ
キサーやゴムロール機を用いて溶融混練する方法など、
種々の方法を採用することができる。
【0030】本発明の成形用樹脂組成物はグラフト共重
合体またはグラフト共重合体組成物、グリコール成分の
10〜90モル%がシクロヘキサンジメタノールである
芳香族ポリエステル樹脂の他に必要に応じて、ポリスチ
レン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、ポリメタ
クリル酸メチル、スチレン/メタクリル酸メチル/アク
リロニトリル共重合体、α−メチルスチレン/スチレン
/アクリロトリル共重合体、α−メチルスチレン/メタ
クリル酸メチル/アクリロニトリル共重合体、p−メチ
ルスチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/N
−フェニルマレイミド共重合体、などのビニル系重合
体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン三元共
重合体(MBS樹脂)、AES樹脂、AAS樹脂、ポリ
カーボネート、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリ
ヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、などの熱
可塑性樹脂を適宜混合したり、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブ
レン−1共重合体、エチレン/プロピレン/シクロペン
タジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン/酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体など
のポリオレフィン系ゴムを適宜混合することによって、
さらに望ましい物性、特性に調節することも可能であ
る。
合体またはグラフト共重合体組成物、グリコール成分の
10〜90モル%がシクロヘキサンジメタノールである
芳香族ポリエステル樹脂の他に必要に応じて、ポリスチ
レン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、ポリメタ
クリル酸メチル、スチレン/メタクリル酸メチル/アク
リロニトリル共重合体、α−メチルスチレン/スチレン
/アクリロトリル共重合体、α−メチルスチレン/メタ
クリル酸メチル/アクリロニトリル共重合体、p−メチ
ルスチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/N
−フェニルマレイミド共重合体、などのビニル系重合
体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン三元共
重合体(MBS樹脂)、AES樹脂、AAS樹脂、ポリ
カーボネート、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリ
ヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、などの熱
可塑性樹脂を適宜混合したり、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブ
レン−1共重合体、エチレン/プロピレン/シクロペン
タジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エチリ
デン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン/酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体など
のポリオレフィン系ゴムを適宜混合することによって、
さらに望ましい物性、特性に調節することも可能であ
る。
【0031】また、目的に応じて、顔料や染料、ガラス
繊維、金属繊維、金属フレーク、炭素繊維などの補強剤
や充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤および難燃剤などを添
加することもできる。
繊維、金属繊維、金属フレーク、炭素繊維などの補強剤
や充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤および難燃剤などを添
加することもできる。
【0032】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳しく説明する。
さらに詳しく説明する。
【0033】耐衝撃性の評価として、1/2”アイゾッ
ト衝撃強度をASTM D256−56に従って測定し
た。成形下限圧は、射出成形時に樹脂を金型に充填する
のに必要な最低の射出圧力を測定し、これをもって比較
した。耐薬品性は、射出成形した角板をメタノールおよ
びガソリンに23℃で24時間浸漬して角板表面を目視
で観察した。成形収縮率は、ASTM D−955−5
1に従って測定した。なお、以下の部数および%は、そ
れぞれ重量部および重量%を表す。
ト衝撃強度をASTM D256−56に従って測定し
た。成形下限圧は、射出成形時に樹脂を金型に充填する
のに必要な最低の射出圧力を測定し、これをもって比較
した。耐薬品性は、射出成形した角板をメタノールおよ
びガソリンに23℃で24時間浸漬して角板表面を目視
で観察した。成形収縮率は、ASTM D−955−5
1に従って測定した。なお、以下の部数および%は、そ
れぞれ重量部および重量%を表す。
【0034】参考例
次の処方により、グラフト共重合体を製造した。
【0035】A−1:ポリブタジエンラテックス(ゴム
粒子径約0.28μm、ゲル含率80%)30部(固形
分換算)、スチレン75%、アクリロニトリル25%か
らなる単量体70部を乳化重合法によってグラフト共重
合した。得られたグラフト共重合体は硫酸で凝固した
後、苛性ソーダで中和し、洗浄、ろ過、乾燥してパウダ
ー状のグラフト共重合体(A−1)を調製した。 A−2:ポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径約0.
28μm、ゲル含率80%)60部(固形分換算)、ス
チレン75%、アクリロニトリル25%からなる単量体
40部を乳化重合法によってグラフト共重合した。得ら
れたグラフト共重合体は硫酸で凝固した後、苛性ソーダ
で中和し、洗浄、ろ過、乾燥してパウダー状のグラフト
共重合体(A−2)を調製した。 A−3:ポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径約0.
28μm、ゲル含率80%)30部(固形分換算)、ス
チレン60%、アクリロニトリル25%、メタクリル酸
メチル15%からなる単量体70部を乳化重合法によっ
てグラフト共重合した。得られたグラフト共重合体は硫
酸で凝固した後、苛性ソーダで中和し、洗浄、ろ過、乾
燥してパウダー状のグラフト共重合体(A−3)を調製
した。
粒子径約0.28μm、ゲル含率80%)30部(固形
分換算)、スチレン75%、アクリロニトリル25%か
らなる単量体70部を乳化重合法によってグラフト共重
合した。得られたグラフト共重合体は硫酸で凝固した
後、苛性ソーダで中和し、洗浄、ろ過、乾燥してパウダ
ー状のグラフト共重合体(A−1)を調製した。 A−2:ポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径約0.
28μm、ゲル含率80%)60部(固形分換算)、ス
チレン75%、アクリロニトリル25%からなる単量体
40部を乳化重合法によってグラフト共重合した。得ら
れたグラフト共重合体は硫酸で凝固した後、苛性ソーダ
で中和し、洗浄、ろ過、乾燥してパウダー状のグラフト
共重合体(A−2)を調製した。 A−3:ポリブタジエンラテックス(ゴム粒子径約0.
28μm、ゲル含率80%)30部(固形分換算)、ス
チレン60%、アクリロニトリル25%、メタクリル酸
メチル15%からなる単量体70部を乳化重合法によっ
てグラフト共重合した。得られたグラフト共重合体は硫
酸で凝固した後、苛性ソーダで中和し、洗浄、ろ過、乾
燥してパウダー状のグラフト共重合体(A−3)を調製
した。
【0036】B−1:ジカルボン酸としてテレフタル
酸、ジオール成分として、エチレングリコール40モル
%、1,4−シクロヘキサンジメタノール60モル%か
らなる芳香族ポリエステル樹脂。 B−2:ジカルボン酸としてテレフタル酸、ジオール成
分として、エチレングリコール60モル%、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール40モル%からなる芳香族ポ
リエステル樹脂。 B−3:ポリブチレンテレフタレート樹脂(東レ(株)
製PBT−1200L)。
酸、ジオール成分として、エチレングリコール40モル
%、1,4−シクロヘキサンジメタノール60モル%か
らなる芳香族ポリエステル樹脂。 B−2:ジカルボン酸としてテレフタル酸、ジオール成
分として、エチレングリコール60モル%、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール40モル%からなる芳香族ポ
リエステル樹脂。 B−3:ポリブチレンテレフタレート樹脂(東レ(株)
製PBT−1200L)。
【0037】C−1:スチレン70部、アクリロニトリ
ル29部、メタクリル酸グリシジル1部を懸濁重合し
て、ビーズ状の官能基含有樹脂(C−1)を得た。 C−2:スチレン70部、アクリロニトリル25部、メ
タクリル酸5部を懸濁重合して、ビーズ状の官能基含有
樹脂(C−2)を得た。
ル29部、メタクリル酸グリシジル1部を懸濁重合し
て、ビーズ状の官能基含有樹脂(C−1)を得た。 C−2:スチレン70部、アクリロニトリル25部、メ
タクリル酸5部を懸濁重合して、ビーズ状の官能基含有
樹脂(C−2)を得た。
【0038】D−1:スチレン75部、アクリロニトリ
ル25部を懸濁重合して、ビーズ状の共重合体(D−
1)を得た。
ル25部を懸濁重合して、ビーズ状の共重合体(D−
1)を得た。
【0039】実施例1〜12
参考例で製造したグラフト共重合体組成物A−1、A−
2およびA−3、グリコール成分としてシクロヘキサン
ジメタノールを共重合した芳香族ポリエステルB−1、
B−2および変性ビニル共重合体C−1、C−2および
共重合体D−3を第1表に示す配合割合で混合し、40
mmφ押出機により、押出温度250℃で押出し、それ
ぞれペレット化した後、各ペレットについて成形温度2
60℃、金型温度60℃の条件で射出成形に供し、各試
験片を作製し、物性評価を行った。
2およびA−3、グリコール成分としてシクロヘキサン
ジメタノールを共重合した芳香族ポリエステルB−1、
B−2および変性ビニル共重合体C−1、C−2および
共重合体D−3を第1表に示す配合割合で混合し、40
mmφ押出機により、押出温度250℃で押出し、それ
ぞれペレット化した後、各ペレットについて成形温度2
60℃、金型温度60℃の条件で射出成形に供し、各試
験片を作製し、物性評価を行った。
【0040】比較例1〜5
参考例で製造したグラフト共重合体A−1,A−2およ
び、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール
を共重合した芳香族ポリエステルB−1,B−2および
B−3、変性ビニル共重合体C−1および共重合体D−
1を第1表に示す配合割合で混合し、40mmφ押出機
により、押出温度250℃で押出し、それぞれペレット
化した後、各ペレットについて成形温度260℃、金型
温度60℃の条件で射出成形に供し、各試験片を作製
し、物性評価を行った。
び、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール
を共重合した芳香族ポリエステルB−1,B−2および
B−3、変性ビニル共重合体C−1および共重合体D−
1を第1表に示す配合割合で混合し、40mmφ押出機
により、押出温度250℃で押出し、それぞれペレット
化した後、各ペレットについて成形温度260℃、金型
温度60℃の条件で射出成形に供し、各試験片を作製
し、物性評価を行った。
【0041】実施例および比較例から次のことが明らか
である。すなわち、本発明によって得られた樹脂組成物
は、いずれも成形加工性、耐薬品性に優れており、同時
にアイゾット衝撃強度が良好であり、成形収縮率もAB
S樹脂とほぼ同等である。これに対して、グリコール成
分の10〜90モル%がシクロヘキサンジメタノールか
らなる芳香族ポリエステルの量を本発明が開示する組成
を越えて配合すると、成形下限圧に示されるように成形
加工時の流動性が低下し、成形収縮率も劣るものとな
る。また、ABS樹脂単独では耐薬品性が劣る。一方、
芳香族ポリエステルとしてポリブチレンテレフタレート
樹脂を用いた系では成形収縮率が大きいという欠点を有
する。
である。すなわち、本発明によって得られた樹脂組成物
は、いずれも成形加工性、耐薬品性に優れており、同時
にアイゾット衝撃強度が良好であり、成形収縮率もAB
S樹脂とほぼ同等である。これに対して、グリコール成
分の10〜90モル%がシクロヘキサンジメタノールか
らなる芳香族ポリエステルの量を本発明が開示する組成
を越えて配合すると、成形下限圧に示されるように成形
加工時の流動性が低下し、成形収縮率も劣るものとな
る。また、ABS樹脂単独では耐薬品性が劣る。一方、
芳香族ポリエステルとしてポリブチレンテレフタレート
樹脂を用いた系では成形収縮率が大きいという欠点を有
する。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】 本発明は、相溶性に優れるため成形品
の層状剥離が改善されており、同時に耐薬品性、耐衝撃
性、成形加工性、成形収縮率が改善された熱可塑性樹脂
組成物に関する。
の層状剥離が改善されており、同時に耐薬品性、耐衝撃
性、成形加工性、成形収縮率が改善された熱可塑性樹脂
組成物に関する。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 55/02
C08L 67/02
Claims (3)
- 【請求項1】 ジエン系ゴム(A)10〜85重量部の
存在下に、シアン化ビニル(a)10〜50重量%、芳
香族ビニル(b)50〜90重量%、その他共重合可能
なビニル単量体(c)0〜20重量%からなる単量体混
合物(B)90〜15重量部をグラフト重合してなるグ
ラフト共重合体または該グラフト共重合体と残りの単量
体が共重合した共重合体とからなるグラフト共重合体組
成物(イ)50〜95重量部と、主たるジカルボン酸成
分が芳香族ジカルボン酸であり、グリコール成分の10
〜90モル%がシクロヘキサンジメタノールである芳香
族ポリエステル樹脂(ロ)5〜50重量部(ただし
(イ)と(ロ)の合計は100重量部とする)からな
り、全組成物に対してジエン系ゴム(A)が1〜50重
量%である熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 グラフト共重合体またはグラフト共重合
体組成物(イ)60〜80重量部および芳香族ポリエス
テル樹脂20〜40重量部(ただし(イ)と(ロ)の合
計は100重量部とする)からなる請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の熱可塑性
樹脂組成物100重量部に対して、官能基を有するビニ
ル系単量体の含有量が0.01〜30重量部となるよ
う、官能基含有ビニル系共重合体を配合してなる熱可塑
性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04012593A JP3376622B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04012593A JP3376622B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06248159A JPH06248159A (ja) | 1994-09-06 |
JP3376622B2 true JP3376622B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=12572103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04012593A Expired - Fee Related JP3376622B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3376622B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100903683B1 (ko) | 2007-12-27 | 2009-06-18 | 제일모직주식회사 | 내가수분해성이 우수한 내화학성 내충격성 열가소성 수지조성물 |
KR100960866B1 (ko) | 2008-06-19 | 2010-06-08 | 제일모직주식회사 | 열안정성, 광안정성 및 내충격성이 우수한 스티렌계열가소성 수지 조성물 |
KR100960622B1 (ko) | 2008-07-09 | 2010-06-07 | 제일모직주식회사 | 내충격성 및 도장성이 우수한 스티렌계 열가소성 수지조성물 |
KR102295658B1 (ko) * | 2018-01-10 | 2021-08-31 | 주식회사 엘지화학 | 열가소성 수지 조성물 |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP04012593A patent/JP3376622B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH06248159A (ja) | 1994-09-06 |
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