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JP3362575B2 - マウント装置およびその製造方法 - Google Patents

マウント装置およびその製造方法

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Publication number
JP3362575B2
JP3362575B2 JP25244795A JP25244795A JP3362575B2 JP 3362575 B2 JP3362575 B2 JP 3362575B2 JP 25244795 A JP25244795 A JP 25244795A JP 25244795 A JP25244795 A JP 25244795A JP 3362575 B2 JP3362575 B2 JP 3362575B2
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JP
Japan
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mounting member
mounting
bracket
fitting
rubber elastic
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JP25244795A
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English (en)
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JPH0989037A (ja
Inventor
浩詞 塚本
洋昭 棚橋
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
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Priority to DE69618126T priority patent/DE69618126T2/de
Priority to EP96115545A priority patent/EP0766021B1/en
Priority to US08/724,593 priority patent/US5775666A/en
Publication of JPH0989037A publication Critical patent/JPH0989037A/ja
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Publication of JP3362575B2 publication Critical patent/JP3362575B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/08Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper the plastics spring forming at least a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/10Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper the plastics spring forming at least a part of the wall of the fluid chamber of the damper the wall being at least in part formed by a flexible membrane or the like

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
  • Springs (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自動車用エンジンマウントやキ
ャブマウント,ボデーマウント,メンバマウント等に好
適に用いられるマウント装置とその製造方法に係り、特
に、ストッパ機構と取付用のブラケットを備えたマウン
ト装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、
互いに所定距離を隔てて配された第一の取付金具と第二
の取付金具を、それらの間に介装された本体ゴム弾性体
により弾性的に連結した構造のマウント装置が知られて
おり、自動車用エンジンマウント等として用いられてい
る。
【0003】ところで、このようなマウント装置におい
ては、過大な荷重入力時における本体ゴム弾性体の変形
量を制限したり、被連結体の相対的変位量を制限したり
するために、荷重入力方向で第一の取付金具と第二の取
付金具の相対的変位量を制限するストッパ機構を要求さ
れる場合が多い。
【0004】また、このようなマウント装置において
は、その組立作業性や異なる車種への適用性等を考慮
し、第二の取付金具に対してブラケットを装着して、第
二の取付金具をブラケットを介して被連結体に取り付け
る構造が、好適に採用される。
【0005】そこで、従来では、特公平6−10509
6号公報や実開平4−39446号等に記載されている
ように、外周面上に取付脚部等が設けられた円筒形状乃
至は有底円筒形状のブラケットを、第二の取付金具側か
ら外挿して該第二の取付金具に対して軸方向にかしめ固
定すると共に、ブラケットとは別部材とされたストッパ
金具を、第一の取付金具側から組み付け、第二の取付金
具に対するブラケットのかしめ部位にかしめ固定し、或
いは第二の取付金具に溶着せしめて取り付けることによ
り、第一の取付金具側に延び出して、該第一の取付金具
の外方に所定距離を隔てて対向位置するストッパ部を形
成した構造が、採用されている。
【0006】ところが、このような構造では、第一の取
付金具と第二の取付金具が本体ゴム弾性体によって相互
に連結されてなるマウント本体に対して、それぞれ別部
材とされたブラケットとストッパ金具を組み付けなけれ
ばならないために、部品点数が多くなると共に、製造工
程が増え、製作性およびコスト性が悪いという問題を有
していたのである。
【0007】しかも、第一の取付金具がストッパ部に当
接してストッパ機構が作用した際には、当接荷重(変位
規制荷重)が、直接的に、ブラケットの第二の取付金具
に対するかしめ部位に及ぼされることから、かかるかし
め部位の耐久性が問題となり易く、ガタ等が発生して異
音等の不具合の原因となるおそれもあったのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、ストッパ機構と取付用のブラケットを、少
ない部品点数と簡単な構造および製作性をもって実現し
得る、改良された構造のマウント装置とその製造方法を
提供することにある。
【0009】また、本発明は、ストッパ機構による変位
規制荷重に対して優れた耐荷重性能を有し、ガタ等の不
具合の発生が効果的に防止される耐久性に優れたマウン
ト装置とその製造方法を提供することも、目的とする。
【0010】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、本発明の特徴とするところは、互いに所定距離を隔
てて配された第一の取付金具と第二の取付金具を、それ
らの間に介装された本体ゴム弾性体により相互に連結し
たマウント装置において、少なくとも第一の取付金具よ
り大径の円筒状外周面を有する嵌着部を、第二の取付金
具に設ける一方、円筒形状のブラケットを、第一の取付
金具側から外挿し、第二の取付金具の嵌着部に圧入固定
すると共に、かかるブラケットの軸方向一端部を第一の
取付金具の外方に突出位置せしめて、該第一の取付金具
に対して軸方向外方に所定距離を隔てて対向位置する当
接部をブラケットに一体形成し、更にそれら第一の取付
金具と当接部の対向面間に第一の緩衝部材を配すること
により、それら第一の取付金具と当接部の該第一の緩衝
部材を介しての当接によって第一の取付金具と第二の取
付金具の離隔方向の相対的変位量を制限する第一のスト
ッパ機構を構成したことにある。
【0011】このような本発明に従う構造とされたマウ
ント装置においては、第二の取付金具に組み付けられる
ブラケットが第一の取付金具側から外挿されて装着され
ることから、該ブラケットに対して、第一の取付金具の
軸方向外方に所定距離を隔てて対向位置する当接部を一
体形成し、該ブラケットによってストッパ機構を構成せ
しめることが可能となったのである。なお、当接部は、
例えば、ブラケットの軸方向突出先端部分を径方向内方
に向かって内フランジ状に突出させることによって、有
利に形成される。
【0012】それ故、ブラケットとは別体の特別なスト
ッパ金具等が不要とされて、部品点数の減少と、それに
伴う製造工程の減少および製作性や製作コストの向上が
有利に図られ得るのである。
【0013】しかも、本発明に従う構造とされたマウン
ト装置においては、ストッパ機構による変位規制荷重
(第一の取付金具と当接部の当接荷重)が、当接部を一
体に有するブラケットから直接に被連結体に及ぼされる
こととなり、荷重伝達経路上にかしめ部位等が存在する
こともないことから、変位規制荷重に対する耐荷重性能
および耐久性が、飛躍的に向上されるのである。
【0014】なお、本発明は、専ら本体ゴム弾性体の弾
性変形に基づいて防振特性を得るようにしたソリッドタ
イプのマウント装置に対して適用され得ることは勿論、
内部に封入された非圧縮性流体の共振作用等の流動作用
に基づく防振特性を利用した液封式のマウント装置に対
しても、有利に適用され得る。
【0015】特に、液封式のマウント装置に本発明を適
用する場合には、例えば、第二の取付金具を略カップ形
状として、該第二の取付金具の開口部を本体ゴム弾性体
にて流体密に覆蓋せしめることにより、これら第二の取
付金具と本体ゴム弾性体の間に、非圧縮性流体が封入さ
れて振動入力時に流体流動が生ぜしめられる流体室を形
成した構造が、好適に採用される。
【0016】また、かくの如き液封式マウント構造を採
用する場合には、本体ゴム弾性体の外周面に金属スリー
ブを接着せしめて、該金属スリーブの外周面に前記第二
の取付金具の開口部を流体密に密着固定すると共に、該
金属スリーブの外周面に密着固定された第二の取付金具
の開口部によって嵌着部を構成せしめて、該第二の取付
金具の開口部に対してブラケットを圧入固定せしめる構
造が、好適に採用される。なお、金属スリーブと第二の
取付金具の密着固定部位におけるシール性は、例えば、
シールゴム層を金属スリーブと第二の取付金具の密着面
間に介装することによって、有利に確保される。また、
第二の取付金具の開口部を金属スリーブに対して軸方向
にかしめ固定することも可能であるが、第二の取付金具
と金属スリーブの間には、ストッパ機構による変位規制
荷重のような大荷重が入力されることもないことから、
第二の取付金具の開口部を縮径加工して金属スリーブの
外周面に嵌着せしめる固定構造が有利に採用され得る。
【0017】さらに、本発明に従う構造とされたマウン
ト装置においては、当接部の軸方向外面上に第二の緩衝
部材を配設すると共に、該当接部の軸方向外面を、第一
の取付金具に取り付けられる被連結体側に対して、軸方
向に所定距離を隔てて対向位置せしめることにより、当
接部の被連結体側に対する第二の緩衝部材を介しての当
接によって第一の取付金具と第二の取付金具の接近方向
の相対的変位量を制限する第二のストッパ機構が、好適
に採用される。
【0018】このような第二のストッパ機構を採用すれ
ば、特別な部材の増加を伴うことなく、第一の取付金具
と第二の取付金具の接近方向の相対的変位量を制限する
ストッパ機能が付与されるのであり、バウンド方向およ
びリバウンド方向の両ストッパ機構を備えたマウント装
置が、簡単な構造をもって有利に実現され得るのであ
る。
【0019】また、本発明に従う構造とされたマウント
装置においては、第二の取付金具の嵌着部に対する圧入
部分よりも第一の取付金具側への軸方向突出部分が小径
とされて、軸方向中間部分に段差部が形成されてなるブ
ラケットが、好適に採用される。このようなブラケット
を採用すれば、その段差部に第二の取付金具の嵌着部を
当接させることにより、軸方向の圧入位置を容易に位置
決めすることが可能となる。
【0020】更にまた、本発明は、第一の取付金具と第
二の取付金具の間に入力される主荷重が、それら第一の
取付金具と第二の取付金具を相互に接近させる方向に及
ぼされて、かかる主荷重により、本体ゴム弾性体が圧縮
変形せしめられるマウント装置に対して、有利に適用さ
れ得、それによって、第一のストッパ機構によりリバウ
ンド方向のストッパ機構が構成される。尤も、本発明
は、第一の取付金具と第二の取付金具の間に入力される
主荷重が、それら第一の取付金具と第二の取付金具を相
互に離隔させる方向に及ぼされて、かかる主荷重によ
り、本体ゴム弾性体が圧縮変形せしめられるマウント装
置に対しても、適用可能であり、その場合には、第一の
ストッパ機構によってバウンド方向のストッパ機構が構
成される。
【0021】さらに、本発明に従う構造とされたマウン
ト装置においては、ブラケットが、被連結部材の装着孔
に対する圧入等によって取り付けられるものであっても
良いが、特に、外周面上から径方向外方に延び出す取付
脚部を備えたブラケットが好適に採用され得る。このよ
うなブラケットにあっては、取付脚部が被連結部材に対
してボルト固定等で強固に固着されることから、変位規
制荷重に対してより大きな耐荷重性能を得ることが可能
となる。
【0022】また、本発明は、前述の如き課題を解決す
るために、(a)互いに所定距離を隔てて配された第一
の取付金具と第二の取付金具が、それらの間に介装され
た本体ゴム弾性体により相互に連結されると共に、少な
くとも第一の取付金具より大径の円筒状外周面を有する
嵌着部が第二の取付金具に設けられたマウント本体を準
備する工程と、(b)軸方向一方の開口周縁部において
径方向内方に突出する当接部が形成された円筒形状のブ
ラケットを準備する工程と、(c)該ブラケットを、当
接部とは反対側の軸方向開口部より、マウント本体に対
して第一の取付金具側から外挿せしめて、第二の取付金
具の嵌着部に圧入固定すると共に、かかるブラケットの
当接部を第一の取付金具に対して軸方向外方に所定距離
を隔てて対向位置せしめて、それら第一の取付金具と当
接部の当接によって第一の取付金具と第二の取付金具の
離隔方向の相対的変位量を制限する第一のストッパ機構
を構成する工程とを、含むマウント装置の製造方法を
も、特徴とするものである。
【0023】このような本発明方法に従えば、マウント
本体に設けられた嵌着部に対してブラケットを圧入して
組み付けると同時に第一のストッパ機構が形成されるこ
とから、特別なストッパ部材を別途準備したり組み付け
たりする必要がなく、かしめ加工も不要となることか
ら、ストッパ機構とブラケットを備えたマウント装置
を、優れた製作性とコスト性をもって量産することが可
能となるのである。
【0024】
【発明の実施の形態・実施例】以下、本発明を更に具体
的に明らかにするために、本発明の実施例について、図
面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0025】先ず、図1及び図2には、本発明の一実施
例としての自動車用エンジンマウントが示されている。
このエンジンマウントは、互いに所定距離を隔てて配さ
れた第一の取付金具10と第二の取付金具12が、本体
ゴム弾性体14によって、弾性的に連結されてなるマウ
ント本体15に対して、ブラケット16が組み付けられ
た構造とされている。そして、図1中に仮想線で示され
ているように、第一の取付金具10が、被連結体の一方
であるパワーユニット18側にボルト固定される一方、
第二の取付金具12が、ブラケット16を介して、被連
結体の他方であるボデー20側に取り付けられることに
より、パワーユニット18をボデー20に対して防振支
持せしめるようになっている。また、そのような装着状
態下、かかるエンジンマウントには、第一の取付金具1
0と第二の取付金具12の対向方向(図1中、上下方
向)に、パワーユニット荷重が及ぼされると共に、かか
る対向方向に主たる振動荷重が入力されることとなる。
【0026】より詳細には、マウント本体15を構成す
る第一の取付金具10は、逆円錐台形状を有していると
共に、その大径側端部には、径方向外方に向かって所定
長さで突出する円環板状のストッパ片22が一体形成さ
れている。また、第一の取付金具10における大径側端
面の中央部には、軸方向外方に突出する取付軸24が設
けられていると共に、この取付軸24の先端面から軸方
向に延びるねじ穴23が形成されている。そして、図1
に仮想線で示されているように、取付軸24の先端面が
パワーユニット18に重ね合わされて、ねじ穴23に螺
着されるボルト25でボルト固定されることにより、第
一の取付金具10がパワーユニット18に対して固定的
に取り付けられるようになっている。
【0027】また、第一の取付金具10には、本体ゴム
弾性体14が加硫接着されている。本体ゴム弾性体14
は、略円錐台形状を有しており、その小径側端面に対し
て第一の取付金具10が加硫接着されている。更に、本
体ゴム弾性体14には、大径側端面がえぐられて凹所2
8が形成されていると共に、該本体ゴム弾性体14の大
径側端部外周面には、円筒形状の金属スリーブ26が加
硫接着されている。即ち、この金属スリーブ26は、第
一の取付金具10よりも大径とされており、且つ本体ゴ
ム弾性体14の最大外径部分の外周面に対して加硫接着
されているのであり、換言すれば、第一の取付金具10
および金属スリーブ26を含む本体ゴム弾性体14の一
体加硫成形品の中で、金属スリーブ26の外周面が最大
外径寸法とされているのである。
【0028】また、第一の取付金具10に設けられたス
トッパ片22の軸方向外面には、軸方向外方に向かって
突出する第一の緩衝ゴム30が、周方向全周に亘って形
成されている。なお、本実施例では、第一の緩衝ゴム3
0が本体ゴム弾性体14と一体形成されている。
【0029】また一方、マウント本体15を構成する第
二の取付金具12は、軸方向中央部分に段差部32が設
けられた、小径部34と大径部36からなる段付円筒形
状を有している。また、これら小径部34および大径部
36の内周面には、それぞれシールゴム層38,40
が、略全面に亘って設けられていると共に、小径部34
の軸方向開口部が、薄肉の変形容易な可撓性ゴム膜42
によって覆蓋されている。
【0030】そして、かかる第二の取付金具12は、大
径部36において、本体ゴム弾性体14に加硫接着され
た金属スリーブ26に外挿され、絞り加工されることに
よって、該金属スリーブ26の外周面に密着固定されて
いる。これにより、第二の取付金具12の大径側開口部
が本体ゴム弾性体14にて流体密に覆蓋されており、以
て、第二の取付金具12と本体ゴム弾性体14の間に、
所定の非圧縮性流体が封入された流体室44が形成され
ているのである。なお、流体の封入は、例えば、本体ゴ
ム弾性体14に対する金属スリーブ26の組付けを流体
中で行うこと等によって、有利に為され得る。また、第
二の取付金具12と金属スリーブ26の間では、シール
ゴム層40が挟圧されて、それら両部材間のシール性が
確保されている。
【0031】さらに、流体室44の内部には、仕切部材
46が配設されている。この仕切部材46は、繊維強化
樹脂や金属等の硬質材料で形成された円環形状の支持部
材48と、該支持部材48の中央穴50の内周面に加硫
接着されて該中央穴50を流体密に閉塞する円板形状の
ゴム膜52とによって構成された、全体として円板形状
を有しており、支持部材48の外周縁部54が第二の取
付金具12の段差部32と金属スリーブ26の軸方向端
部との間で挟持されることによって、第二の取付金具1
2に対して固定的に取り付けられている。それにより、
流体室44が仕切部材46にて流体密に二分されてお
り、以て、壁部の一部が本体ゴム弾性体14にて構成さ
れて振動入力時に内圧変動が生ぜしめられる受圧室56
と、壁部の一部が可撓性ゴム膜42にて構成されて容積
変化が許容される平衡室58が、それぞれ画成されてい
る。
【0032】また、仕切部材46の支持部材48には、
外周面に開口する周溝60が形成されており、この周溝
60の外周側開口が第二の取付金具12によって覆蓋さ
れることにより、周方向に所定長さで延びて、周方向両
端部が連通孔62,64を通じて受圧室56と平衡室5
8の各一方に連通されることにより、それら受圧室56
と平衡室58を相互に連通するオリフィス通路66が形
成されている。
【0033】すなわち、上述の如き構造とされたマウン
ト本体15においては、第一の取付金具10と第二の取
付金具12の間に振動が入力された際、受圧室56と平
衡室58の間に生ぜしめられる相対的内圧差に基づい
て、それら両室56,58間で、オリフィス通路66を
通じての流体流動が惹起されるのであり、以て、この流
体の共振作用等の流動作用に基づいて所定の防振効果が
発揮されることとなるのである。なお、特に本実施例で
は、オリフィス通路66を通じて流動する流体の共振作
用に基づいて、シェイク等の低周波振動に対する減衰効
果が発揮されるように、本体ゴム弾性体14による受圧
室56の壁剛性等を考慮してオリフィス通路66の長さ
や断面積等がチューニングされている。また、オリフィ
ス通路66のチューニング周波数よりも高周波数域の振
動入力時には、オリフィス通路66の流通抵抗が著しく
増大するが、本実施例では、ゴム弾性膜52の弾性変形
によって受圧室56内の微小の内圧変動が吸収されるよ
うになっていることから、アイドリング振動等の中乃至
高周波振動に対しても良好な防振効果が発揮されるので
ある。
【0034】一方、このようなマウント本体15に組み
付けられるブラケット16は、図3にも示されているよ
うに、鉄鋼等の剛性材料によって形成されて、全体とし
て略円筒形状を有している。また、ブラケット16の軸
方向中間部分には段差部68が形成されて、大径部70
と小径部72を有する段付円筒形状とされていると共
に、小径部72側の開口周縁部は、径方向内方に屈曲さ
れており、それによって径方向内方に向かって突出する
円環板形状の当接部74が一体形成されている。更に、
大径部70の外周面には、それぞれ大径部70側の軸方
向外方に延び出す脚部76,78,80が、溶接固定さ
れている。これらの脚部76,78,80は、周縁部が
補強リブ状に折り曲げられた平板形状を有しており、各
延出先端部には、ボデー20に対して取り付けるための
ボルト挿通用孔82が穿孔されている。
【0035】そして、このブラケット16は、図1及び
図2に示されているように、その大径部70の開口部に
おいて、マウント本体15の第一の取付金具10側から
外挿され、第二の取付金具12の大径部36に対して圧
入固定されており、それによって、ブラケット16が、
マウント本体15に対して固定的に組み付けられてい
る。なお、マウント本体15は、その金属スリーブ26
および第二の取付金具12の軸方向端面が、ブラケット
16の段差部68に当接せしめられることにより、ブラ
ケット16に対する圧入位置が規定されている。また、
ブラケット16の大径部70は、第二の取付金具12の
大径部36よりも、軸方向長さが十分に長くされてお
り、第二の取付金具12の大径部36の全長に亘ってブ
ラケット16が圧入固定されるようになっている。
【0036】また、このようにブラケット16がマウン
ト本体15に組み付けられることによって、ブラケット
16の小径部72が、マウント本体15の第二の取付金
具12から、本体ゴム弾性体14の外周面を覆うように
して、第一の取付金具10側に向かって軸方向に延び出
して配設されており、該ブラケット16の当接部74
が、第一の取付金具10のストッパ片22に対して、軸
方向外方に所定距離を隔てて対向位置せしめられてい
る。これにより、第一の取付金具10が第二の取付金具
12から軸方向離隔方向に変位せしめられた際、第一の
取付金具10のストッパ片22が、第一の緩衝ゴム30
を介して、ブラケット16の当接部74に当接せしめら
れるようになっているのであり、以て、かかる当接によ
り第一の取付金具10と第二の取付金具12のリバウン
ド方向における相対的変位量を制限する第一のストッパ
機構が構成されているのである。なお、第一の取付金具
10の取付軸24は、ブラケット16の小径部72側開
口から軸方向外方に突出位置せしめられており、その突
出先端部に対して、パワーユニット18がボルト固定さ
れるようになっている。
【0037】ここにおいて、かかる第一のストッパ機構
においては、変位量を規制する際の当接によって及ぼさ
れる荷重が、ブラケット16および第一の取付金具10
から、圧入やかしめ等による部材連結部分を経ることな
く、直接にボデー20およびパワーユニット18に対し
て、それぞれ及ぼされるのであり、それ故、これらブラ
ケット16や第一の取付金具10といった一体物自体の
有する大きな強度に基づいて、ストッパ荷重に対する大
きな耐荷重性能および耐久性が発揮されることとなるの
である。
【0038】また、ブラケット16の当接部74は、そ
の軸方向外面において、第一の取付金具10が取り付け
られたパワーユニット18に対しても、振動入力方向た
る軸方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられてい
る。更に、当接部74の外面には、略逆カップ状の第二
の緩衝ゴム84が被せられるようにして装着されてお
り、該当接部74のパワーユニット18に対する対向面
上に配設されている。これにより、第一の取付金具10
が第二の取付金具12に対して軸方向接近方向に変位せ
しめられた際、ブラケット16の当接部74が、第二の
緩衝ゴム84を介して、パワーユニット18側に当接せ
しめられるようになっているのであり、以て、かかる当
接により第一の取付金具10と第二の取付金具12のバ
ウンド方向における相対的変位量を制限する第二のスト
ッパ機構が構成されているのである。
【0039】そして、かかるバウンド方向のストッパ機
構においても、変位量を規制する際の当接によって及ぼ
される荷重が、圧入やかしめ等による部材連結部分を経
ることなく、ブラケット16を介して、ボデー20およ
びパワーユニット18に対して、それぞれ及ぼされるの
であり、それ故、一体物であるブラケット16自体の有
する大きな強度に基づいて、ストッパ荷重に対する大き
な耐荷重性能および耐久性が発揮されるのである。
【0040】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウントにおいては、かしめ加工等の面倒な作業を必要
とすることなく、ブラケット16をマウント本体15に
組み付けることが出来ると共に、ブラケット16自体に
よってリバウンド及びバウンド両方向のストッパ機構が
構成されるのであり、それ故、ストッパ機構とブラケッ
トを備えたエンジンマウントが、少ない部品点数をもっ
て優れた製作性の下に有利に実現され得るのである。
【0041】また、かかるエンジンマウントにおいて
は、ストッパ機構による変位量の規制時に生ずる当接荷
重(変位規制荷重)が、かしめ部や圧入部等を経ること
なく、一体物とされた第一の取付金具10やブラケット
16を介して、直接にパワーユニット18側やボデー2
0側に及ぼされることから、非常に優れた耐変位規制荷
重性能と耐久性が発揮されるのである。
【0042】なお、本実施例では、ブラケット16に対
する第二の取付金具12の固着力が、圧入によってのみ
発揮されることとなるが、本発明者らの実験によれば、
特別な加工等を施さなくても、φ50mmでL=10mmの
圧入面(第二の取付金具12の大径部36の外周面積)
により、1.5t以上の耐抜け力を容易に確保すること
が出来、一般的なエンジンマウントに要求される耐抜け
力である0.6tに対して十分な安全率を実現できるこ
とが確認されている。しかも、上述の如きエンジンマウ
ントにおいては、ブラケット16にて構成されるストッ
パ機構により、ブラケット16に対する第二の取付金具
12の抜け方向への過大な荷重作用が防止されることか
ら、エンジンマウント自体においても、非常に優れた耐
荷重性能が発揮されるのである。
【0043】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0044】例えば、ブラケット16における当接部7
4をパワーユニット18に対向位置せしめて第二のスト
ッパ機構を構成することは、必ずしも必要でない。
【0045】また、前記実施例では、当接部74が周方
向に連続した円環形状をもって形成されていたが、周方
向に部分的に当接部を形成することも可能である。
【0046】さらに、ブラケット16に形成される脚部
76,78,80の具体的形状は、ボデー20側の取付
部形状等に応じて適宜に変更されるものであり、また、
ブラケットを被連結体に圧入固定するタイプのもの等に
おいては、ブラケット16に対してそのような脚部を形
成する必要はない。
【0047】また、前記実施例では、内部に流体室44
を備えた流体封入式のマウント装置に対して本発明を適
用したものの具体例を示したが、その他、流体室を備え
ないソリッドタイプのマウント装置に対しても、本発明
は、有利に適用され得る。そして、その場合には、本体
ゴム弾性体に対して第一の取付金具と第二の取付金具を
直接に加硫接着することも可能である。
【0048】さらに、前記実施例では、第一の取付金具
10と第二の取付金具12が相互に接近する方向に、主
たる振動荷重が入力される載荷支持タイプのエンジンマ
ウントに本発明を適用したものの具体例を示したが、そ
の他、第一の取付金具と第二の取付金具が離隔する方向
に、主たる振動荷重が入力される吊下げ支持タイプのエ
ンジンマウントにも、本発明を適用することが可能であ
る。
【0049】加えて、本発明は、例示の如き自動車用エ
ンジンマウントの他、キャブマウントやボデーマウン
ト,メンバマウント等、或いは自動車以外の各種装置に
おけるマウント装置に対して、何れも、適用可能である
ことは、勿論である。
【0050】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされたマウント装置においては、第二の取
付金具に圧入固定されるブラケットにより、第一の取付
金具に対する当接によりストッパ機構を構成する当接部
が一体構成されることから、特別なストッパ金具等を用
いることなく、少ない部品点数と簡単な製造工程をもっ
て、ストッパ機構とブラケットを備えたマウント装置が
有利に実現され得るのである。
【0052】しかも、かかるマウント装置においては、
ストッパ機構による変位規制荷重の伝達経路上にかしめ
部位等が存在することもなく、変位規制荷重が、当接部
を一体に有するブラケットから直接に被連結体に及ぼさ
れることから、変位規制荷重に対して優れた耐荷重性能
および耐久性が発揮されるのである。
【0053】また、本発明方法に従えば、上述の如きス
トッパ機構とブラケットを備えたマウント装置を、少な
い部品点数をもって容易に製造することが出来るのであ
り、製作性およびコスト性の向上が有利に図られ得るの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンマウントを
示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントの平面図であ
る。
【図3】図1に示されたエンジンマウントを構成するブ
ラケットを示す正面図である。
【符号の説明】
10 第一の取付金具 12 第二の取付金具 14 本体ゴム弾性体 15 マウント本体 16 ブラケット 18 パワーユニット 20 ボデー 26 金属スリーブ 30 第一の緩衝ゴム 44 流体室 68 段差部 70 大径部 72 小径部 74 当接部 76,78,80 脚部 84 第二の緩衝ゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−46233(JP,A) 特開 平7−180742(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/00 - 13/30 B60K 5/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定距離を隔てて配された第一の
    取付金具と第二の取付金具を、それらの間に介装された
    本体ゴム弾性体により相互に連結したマウント装置にお
    いて、 少なくとも前記第一の取付金具より大径の円筒状外周面
    を有する嵌着部を、前記第二の取付金具に設ける一方、
    円筒形状のブラケットを、前記第一の取付金具側から外
    挿し、前記第二の取付金具の嵌着部に圧入固定すると共
    に、かかるブラケットの軸方向一端部を前記第一の取付
    金具の外方に突出位置せしめて、該第一の取付金具に対
    して軸方向外方に所定距離を隔てて対向位置する当接部
    を該ブラケットに一体形成し、更にそれら第一の取付金
    具と当接部の対向面間に第一の緩衝部材を配することに
    より、それら第一の取付金具と当接部の該第一の緩衝部
    材を介しての当接によって該第一の取付金具と前記第二
    の取付金具の離隔方向の相対的変位量を制限する第一の
    ストッパ機構を構成する一方、被連結体への取付けのた
    めの取付脚部を、前記ブラケットに対して径方向外方に
    延び出すように一体的に設けたことを特徴とするマウン
    ト装置。
  2. 【請求項2】 前記第二の取付金具が略カップ形状とさ
    れて、該第二の取付金具の開口部が前記本体ゴム弾性体
    にて流体密に覆蓋されることにより、これら第二の取付
    金具と本体ゴム弾性体の間に、非圧縮性流体が封入され
    て振動入力時に流体流動が生ぜしめられる流体室が形成
    されている請求項1に記載のマウント装置。
  3. 【請求項3】 前記本体ゴム弾性体の外周面に金属スリ
    ーブが接着されており、該金属スリーブの外周面に前記
    第二の取付金具の開口部が流体密に密着固定されている
    と共に、該金属スリーブの外周面に密着固定された第二
    の取付金具の開口部によって前記嵌着部が構成されて、
    該第二の取付金具の開口部に対して前記ブラケットが圧
    入固定されている請求項2に記載のマウント装置。
  4. 【請求項4】 前記当接部の軸方向外面上に第二の緩衝
    部材を配設すると共に、該当接部の軸方向外面を、前記
    第一の取付金具に取り付けられる被連結体側に対して、
    軸方向に所定距離を隔てて対向位置せしめることによ
    り、該当接部の該被連結体側に対する該第二の緩衝部材
    を介しての当接によって前記第一の取付金具と前記第二
    の取付金具の接近方向の相対的変位量を制限する第二の
    ストッパ機構が構成されている請求項1乃至3の何れか
    に記載のマウント装置。
  5. 【請求項5】 前記ブラケットにおいて、前記第二の取
    付金具の嵌着部に対する圧入部分よりも前記第一の取付
    金具側への軸方向突出部分が小径とされて、軸方向中間
    部分に段差部が形成されており、該段差部に該第二の取
    付金具の嵌着部が当接せしめられて軸方向に位置決めさ
    れている請求項1乃至4の何れかに記載のマウント装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第一の取付金具と前記第二の取付金
    具の間に入力される主荷重が、それら第一の取付金具と
    第二の取付金具を相互に接近させる方向に及ぼされて、
    かかる主荷重により、前記本体ゴム弾性体が圧縮変形せ
    しめられる請求項1乃至5の何れかに記載のマウント装
    置。
  7. 【請求項7】 互いに所定距離を隔てて配された第一の
    取付金具と第二の取付金具が、それらの間に介装された
    本体ゴム弾性体により相互に連結されると共に、少なく
    とも該第一の取付金具より大径の円筒状外周面を有する
    嵌着部が該第二の取付金具に設けられたマウント本体を
    準備する工程と、 軸方向一方の開口周縁部において径方向内方に突出する
    当接部が形成される一方、被連結体への取付けのための
    取付脚部が、径方向外方に延び出すように一体的に設け
    られた円筒形状のブラケットを準備する工程と、 該ブラケットを、前記当接部とは反対側の軸方向開口部
    より、前記マウント本体に対して前記第一の取付金具側
    から外挿せしめて、前記第二の取付金具の嵌着部に圧入
    固定すると共に、かかるブラケットの当接部を該第一の
    取付金具に対して軸方向外方に所定距離を隔てて対向位
    置せしめて、それら第一の取付金具と当接部の当接によ
    って該第一の取付金具と前記第二の取付金具の離隔方向
    の相対的変位量を制限する第一のストッパ機構を構成す
    る工程とを、含むことを特徴とするマウント装置の製造
    方法。
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