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JP3345979B2 - オフセット輪転印刷紙塗工用ラテックス及びオフセット輪転印刷紙塗工用組成物 - Google Patents

オフセット輪転印刷紙塗工用ラテックス及びオフセット輪転印刷紙塗工用組成物

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JP3345979B2
JP3345979B2 JP21684693A JP21684693A JP3345979B2 JP 3345979 B2 JP3345979 B2 JP 3345979B2 JP 21684693 A JP21684693 A JP 21684693A JP 21684693 A JP21684693 A JP 21684693A JP 3345979 B2 JP3345979 B2 JP 3345979B2
Authority
JP
Japan
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latex
weight
printing paper
offset printing
monomer
Prior art date
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JP21684693A
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English (en)
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JPH0753610A (ja
Inventor
敏夫 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
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Publication date
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオフセット輪転印刷紙塗
工用組成物及びこれに用いるラテックスに関する。更に
詳しくは接着強度及び耐ブリスター性に優れ且つそれら
のバランスに優れる塗工紙を得るためのオフセット輪転
印刷紙塗工用組成物及びこれに用いるラテックスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、オフセット輪転印刷技術の急速な
発達に伴い、塗工紙に要求される性能もきびしくなって
おり、例えば、接着強度と耐ブリスター性との相矛盾し
た特性を両方とも向上させ、そのバランスが良好な塗工
紙を得るためのオフセット輪転印刷紙塗工用組成物が求
められている。オフセット輪転印刷紙塗工用組成物に用
いるラテックスとしては、一般にゲル含量の低いラテッ
クスが用いられている。ラテックスのゲル含量を調整す
る方法としては、t−ドデシルメルカプタン、α−メチ
ルスチレンダイマーなどの連鎖移動剤の存在下に、単量
体を重合する方法が知られている。しかし、この方法で
得られるラテックスを塗工して得られる塗工紙は接着強
度と耐ブリスター性とのバランスが不十分で、上記要求
を十分満足するものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接着
強度と耐ブリスター性との相矛盾した特性を両方とも向
上させ、そのバランスが良好な塗工紙を得るためのオフ
セット輪転印刷紙塗工用組成物及びこれに用いるラテッ
クスを提供することにある。本発明者らは、上記目的を
達成するために鋭意研究を行った結果、特定の化合物を
連鎖移動剤として用い、乳化重合して得られるラテック
スを用いることによって、本目的を達成できることを見
いだし、本発明を完成するに到った。
【0004】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、脂肪族共役ジエン単量体15〜50重量%、エチレ
ン性不飽和カルボン酸単量体1〜6重量%及びこれらと
共重合体可能なエチレン性不飽和単量体44〜84重量
%からなる単量体を連鎖移動剤の存在下に乳化重合して
なる、ゲル含量が15〜65重量%である共重合体のラ
テックスであって、該連鎖移動剤として少なくとも1個
の第3級ブチル基を有し且つ全炭素原子数が7〜16個
である第3級メルカプタンを用いて得られることを特徴
とするオフセット輪転印刷紙塗工用ラテックスが提供さ
れる。また、本発明によれば、前記ラテックスと顔料と
を必須成分とするオフセット輪転印刷紙塗工用組成物が
提供される。
【0005】本発明のオフセット輪転印刷紙塗工用ラテ
ックスは、少なくとも1個の第3級ブチル基を有し且つ
全炭素原子数が7〜16個である第3級メルカプタンを
連鎖移動剤として用い、脂肪族共役ジエン単量体、エチ
レン性不飽和カルボン酸単量体及びこれらと共重合体可
能なエチレン性不飽和単量体からなる単量体を乳化重合
して得られるものである。
【0006】本発明に用いる連鎖移動剤は、少なくとも
1個の第3級ブチル基を有する第3級メルカプタンであ
る。また、本発明に用いる連鎖移動剤は、その全炭素原
子数が7〜16個、好ましくは10〜13個である。
【0007】本発明に用いる連鎖移動剤の具体例として
は、2,5,5−トリメチルヘキサン−2−チオール、
2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオ
ール、2,2,4,4,6−ペンタメチルヘプタン−6
−チオール、2,2,4,6,6,8,8−ヘプタメチ
ルノナン−4−チオール、2,2,5,8,8−ペンタ
メチルノナン−5−チオール、2,2,5,5,6,
8,8−ヘプタメチルノナン−6−チオール等が挙げら
れる。
【0008】連鎖移動剤の使用量は、全単量体100重
量部に対して、通常、0.05〜4重量部、好ましくは
0.1〜2重量部である。4重量部を超えると塗工紙の
接着強度が低下することがあり、逆に0.05重量%未
満では塗工紙の耐ブリスター性が低下することがある。
【0009】本発明において、前記連鎖移動剤以外に、
連鎖移動効果を有する他の化合物を必要に応じて併用す
ることができる。
【0010】連鎖移動効果を有する他の化合物として
は、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン(第3級ブチル基を含
有しない。)、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テ
トラデシルメルカプタン、2,2,4,6,6−ペンタ
メチルヘプタン−4−メチレンチオール、2,4,6−
トリメチルノナン−4−チオールなどのメルカプタン;
ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサント
ゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスル
フィドなどのキサントゲンジスルフィド;テトラメチル
チウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフ
ィド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチウラ
ムジスルフィド;四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロ
ゲン化炭化水素;ペンタフェニルエタンなどの炭化水
素;アクロレイン、メタクロレイン等のα,β−不飽和
アルデヒド;アリルアルコール;2−エチルヘキシルチ
オグリコレート;テルピノーレン、α−テルピネン、β
−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン等のテルペ
ン;2−4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等
のα−メチルスチレンダイマー;2,5−ジヒドロフラ
ンなどが挙げられる。これら化合物のうち、t−ドデシ
ルメルカプタン、テルペン及びα−メチルスチレンダイ
マーが好適に用いられる。t−ドデシルメルカプタンの
量は、全単量体100重量部に対して、通常、0.05
〜3重量部、好ましくは0.1〜1.5重量部であり、
テルペン又はα−メチルスチレンダイマーの量は、全単
量体100重量部に対して、通常、0.1〜3重量部、
好ましくは0.5〜1.5重量部である。
【0011】本発明に用いる脂肪族共役ジエン単量体と
しては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブ
タジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン等を挙
げられる。
【0012】本発明に用いるエチレン性不飽和カルボン
酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノエチル
などが挙げられる。
【0013】脂肪族共役ジエン単量体およびエチレン性
不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な単量体として
は、芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、ハロゲン化スチレン等の
芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリ
ル、α−シアノエチルアクリロニトリル等のシアノ基含
有エチレン性不飽和単量体;(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、マレイン酸ジブチル等のエチレン性不飽和カルボ
ン酸エステル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和アミド
などが挙げられる。これらの単量体は、接着強度、着肉
性などの塗工紙物性を向上させるために適宜組み合わせ
て使用される。
【0014】本発明に用いる各単量体の量は、全単量体
100重量部のうち、脂肪族共役ジエン単量体が15〜
50重量%、好ましくは20〜45重量%、エチレン性
不飽和カルボン酸単量体が1〜6重量%、好ましくは
1.5〜5重量%及びこれらと共重合可能な単量体が4
4〜84重量%、好ましくは50〜78.5重量%であ
る。これらの範囲外では、接着強度、着肉性などの塗工
紙物性が低下することがある。
【0015】本発明のオフセット輪転印刷紙塗工用ラテ
ックスは、それを構成する共重合体のゲル含量が15〜
65重量%、好ましくは20〜60重量%である。15
重量%未満では塗工紙の接着強度が低くなり、逆に65
重量%を超えると塗工紙の耐ブリスター性が低下する。
【0016】本発明のオフセット輪転印刷紙塗工用ラテ
ックスは、前記連鎖移動剤の存在下に前記の単量体を乳
化重合して得られる。連鎖移動剤は反応器に重合開始前
に一括添加し又は重合開始後に一括添加、分割添加ある
いは連続添加する。分割添加あるいは連続添加する場
合、添加量は均等にあるいは一定にすることもでき、重
合の進行段階に応じて変えることもできる。また、連鎖
移動剤は、そのまま単独で添加してもよいし、単量体、
水、重合副資材または有機溶媒に混合し又は溶解して添
加してもよい。
【0017】本発明のオフセット輪転印刷紙塗工用組成
物は、本発明のオフセット輪転印刷紙塗工用ラテックス
と顔料とを必須成分とするものである。
【0018】本発明に用いる顔料は、紙塗工用として一
般的に用いられる粉粒状物質である。 その具体例とし
てはクレー、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、サ
チンホワイトなどの無機顔料;プラスチックピグメント
等の有機顔料が挙げられる。
【0019】顔料とオフセット輪転印刷紙塗工用ラテッ
クスとの比率は、顔料100重量部に対してオフセット
輪転印刷紙塗工用ラテックス(固形分)が、通常、5〜
30重量部、好ましくは7〜20重量部である。
【0020】また、本発明のオフセット輪転印刷紙塗工
用組成物は、必要に応じて他のラテックスバインダー、
分散剤、水溶性高分子、耐水化剤、消泡剤、染料、滑剤
などを配合したものであってもよい。
【0021】本発明のオフセット輪転印刷紙塗工用組成
物は、オフセット輪転印刷用原紙に塗布して使用する。
塗布の方法は特に限定されず、例えば、ブレードコータ
ー、ロールコーター、エアナイフコーター、ショートド
ウェルコーターなどの塗工装置を用いて塗布する。塗布
量は、通常、組成物が固形分換算で、通常、3〜30g
/m2、好ましくは5〜20g/m2になる範囲である。
また、該組成物を塗布後、それぞれ乾燥することが好ま
しい。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、良好な接着強度と耐ブ
リスター性とを併せもち且つそれらのバランスに優れる
オフセット輪転印刷塗工紙を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。なお、実施例中の部及び%は重量基準であ
る。
【0024】ラテックス及びこのラテックスを主成分と
する紙塗工用組成物を塗工して得られた塗工紙につい
て、以下の方法に従って評価した。 (ラテックスの評価) ゲル含量 ラテックスのpHを8.0に調整した後、枠付きガラス
板に流延し、100℃にて減圧乾燥してフィルムを得
た。このフィルム0.5gを80メッシュの金網のかご
に入れて、それを20℃のテトラヒドロフラン100m
lに24時間浸漬した後、金網のかごに残るフィルムを
100℃で減圧乾燥し、残存率を計算してゲル含量を求
めた。 平均粒子径 電子顕微鏡で観察し、重合体ラテックスの粒子径を50
0個測定しその数平均値で示した。
【0025】(塗工紙の評価) ドライピック強度 塗工紙にRIテスター(明石製作所製)を用いて、印刷
インク(タック値14)を4回重ね刷りした後、紙面の
剥がれ(ピッキング)状態を観察し5点法で評価した。
点数の高いほうがドライピックが高い。 ウェットピック強度 塗工紙にモルトンロールを用いて水を塗布した後、RI
テスター(明石製作所製)を用いて、印刷インク(タッ
ク値20)を4回重ね塗りした後、ドライピック強度の
評価方法と同様に5点法で評価した。点数の高いものほ
どウェットピックが高い。 耐ブリスター性 塗工紙を約6%に調湿した後、加熱したオイルバスに投
げ込み、ブリスターの発生する最低オイルバス温度で示
した。
【0026】実施例1 1,3−ブタジエン35部、スチレン42部、メタクリ
ル酸メチル15部、アクリロニトリル5部、アクリル酸
1部、イタコン酸2部、2,2,4,6,6−ペンタメ
チルヘプタン−4−チオール1部及びドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.5部を軟水50部に添加し攪
拌混合してモノマーエマルジョンを得た。別に攪拌機付
オートクレーブに軟水34部、過硫酸カリウム0.5
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部を仕込
み、80℃に加熱した後、前記モノマーエマルジョンの
うち10%をオートクレーブに添加し、1時間反応させ
た。次に、過硫酸カリウム1.0部及び軟水20部をオ
ートクレーブに添加した後、残りのモノマーエマルジョ
ンを4時間かけて反応器に添加した。この間オートクレ
ーブは80℃に維持した。モノマーエマルジョン添加終
了後、更に4時間、80℃を維持し反応させた後、水蒸
気を吹き込んで、未反応の単量体を除去し、室温に冷却
し、20%の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを
8に調整して固形分濃度50%の本発明の重合体ラテッ
クスAを得た。このラテックスの評価結果を表1に示
す。
【0027】次にカオリンクレー(エンゲルハルド社
製、UW90)70部、炭酸カルシウム(三共製粉社
製、エスカロン#2000)30部、分散剤(東亜合成
社製、アロンT−40)0.15部、水酸化ナトリウム
0.15部、酸化デンプン3部及び重合体ラテックスA
10部(固形分)を混合して攪拌し、固形分濃度65
%、pH9.5の紙塗工用組成物を得た。この組成物を
原紙に塗工量が片面当り12g/m2となるように塗布
し、塗布直後に140℃の熱風で4秒間乾燥し、20
℃、65%R.H.の恒温恒湿室内に一夜放置した。そ
の後温度40℃、線圧40Kg/cmの条件で2回スー
パーカレンダー処理を行った。
【0028】実施例2〜6及び比較例1〜2 表1及び表2に示す処方に変えた他は実施例1と同じ方
法で重合体ラテックスB〜Hを得た。これらのラテック
スについて実施例1と同様に評価し、その結果を表1及
び表2に示した。さらに、重合体ラテックスB〜Hを用
いて実施例1と同様にして塗工用組成物を得、さらに塗
工紙を得た。これらの塗工紙について実施例1と同様に
評価し、その結果を表1及び表2に示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表1及び表2から、少なくとも1個の第3
級ブチル基を有し且つ全炭素原子数が7〜16個である
第3級メルカプタン以外の連鎖移動剤を用いた場合(比
較例1及び2)では、ドライピック強度、ウェットピッ
ク強度及び耐ブリスター性が低いことがわかる。一方、
少なくとも1個の第3級ブチル基を有し且つ全炭素原子
数が7〜16個である第3級メルカプタンを用いた場合
(実施例)には、ドライピック強度、ウェットピック強
度及び耐ブリスター性が高く且つそれらのバランスも良
いことがわかる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族共役ジエン単量体15〜50重量
    %、エチレン性不飽和カルボン酸単量体1〜6重量%及
    びこれらと共重合体可能なエチレン性不飽和単量体44
    〜84重量%からなる単量体を連鎖移動剤の存在下に乳
    化重合してなる、ゲル含量が15〜65重量%である共
    重合体のラテックスであって、該連鎖移動剤として少な
    くとも1個の第3級ブチル基を有し且つ全炭素原子数が
    7〜16個である第3級メルカプタンを用いて得られる
    ことを特徴とするオフセット輪転印刷紙塗工用ラテック
    ス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のオフセット輪転印刷紙塗
    工用ラテックスと顔料とを必須成分とすることを特徴と
    するオフセット輪転印刷紙塗工用組成物。
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