JP3222613U - 回転制止具、及び広告表示体 - Google Patents
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Abstract
【課題】梁や桁といった横架材に固定された吊具に吊り下げられた広告表示体が、吊り紐の頂点を軸として無闇に回転してしまうことを制止するための部材を提供する。【解決手段】回転制止具10は、横架材に当接する制止面11と、吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口17,17と、を少なくとも備えることにより構成されている。制止面は、横架材に沿う方向に横長となる形状である。挿通口は、制止面の上縁に連設された上面12と、制止面の下縁に連設された下面14とを連絡するように貫通し、かつ、横架材に沿う方向に離間してそれぞれ設けられている。ゆえに、広告表示体を構成する広告表示部材の上辺に取り付けられた吊り紐を、挿通口に挿通して回転制止具を取り付けた広告表示体は、回転制止具の制止面が横架材に当接することで風や外力による無闇な回転が制止されるものとなる。【選択図】図1
Description
本願考案は、建築物における梁や桁などの横架材に固定された吊具に吊り紐を介して吊り下げられた広告表示体が、風や外力の付与によって吊り紐の垂下基点を軸として無闇に回転してしまうことを制止するための技術に関する。
店頭に掲げて宣伝効果を得るようにした広告表示体として、風によって靡いたり、揺れたりすることで、顧客の視覚に働きかけるのぼり旗や吊り下げ旗もしくは流れ旗といった動的な広告媒体が知られている。
このような広告表示体は、緩やかな風であれば視覚的効果を有するものの、強い風が加わることで広告としての機能を果たさなくなってしまうことがある。たとえば、起立する旗竿に、縦長をした旗地の側縁部を取り付けるようにしたのぼり旗の場合、強い風が吹くことで広告表示体としての旗地が、旗竿の上方へ捲れ上がったり、旗竿に巻き付いたりして、良好な展開状態を維持することができなくなってしまうことがある。
一方、梁や桁などの横架材に固定された吊具に、吊り紐と吊り竿を介して旗地の上縁部を吊り下げるようにした吊り下げ旗や流れ旗の場合、少し強い風が吹くことで広告表示体としての旗地が吊り紐の垂下基点を軸として無闇に回転し、反転したり捻じれたりして良好な表示状態(向き)を維持することができなくなってしまうことがある。しかも、旗地の回転によって吊り紐が捻じれることで、吊り紐自身の強度が低下して容易に切れ、広告表示体が落下して顧客などに当たってしまう危険性もある。
そこで、のぼり旗においては、強い風が吹いても旗地が良好な展開状態を維持することができるようにした手段が種々提案されている(たとえば、特許文献1乃至6を参照)。
しかしながら、吊り下げ旗や流れ旗においては、少し強い風が吹いても旗地が無闇に回転してしまうことの無いように考慮した手段は、出願人が知り限りこれまで何ら提案されていない。
しかしながら、吊り下げ旗や流れ旗においては、少し強い風が吹いても旗地が無闇に回転してしまうことの無いように考慮した手段は、出願人が知り限りこれまで何ら提案されていない。
本考案は、上記事情に鑑みて成されたものであり、吊具に吊り紐を介して吊り下げられた広告表示体が、風や外力の付与によって吊り紐の垂下基点を軸として無闇に回転してしまうことを制止することができる回転制止具と、この回転制止具を備えた広告表示体を提供することを目的とする。
本考案の回転制止具は、建築物における横架材に固定された吊具に広告表示体を吊り下げる吊り紐に取り付けて用いる、前記横架材に沿う方向に横長となる柱状体であり、前記横架材に当接することとなる制止面と、前記吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口とを少なくとも備え、前記挿通口は、前記制止面の上縁に連設された上面と、前記制止面の下縁に連設された下面とを連絡するように貫通し、かつ、前記横架材に沿う方向に離間してそれぞれ設けられていることを特徴とする。
すなわち、本考案の回転制止具は、横架材側を向く制止面と、上向きの上面と、下向きの下面とを少なくとも備えた横長柱状体を基体とするものである。ゆえに、横架材に当接して動作が制止されることとなる一面と、広告表示体を吊り下げる吊り紐を挿通することが可能な挿通口を貫通して設けることができれば、横長柱状体の形状は特に限定されるものではない。したがって、回転制止具となる横長柱状体において、制止面、上面や下面、及び側面の形状は任意の形状とすることができる。
この回転制止具において挿通口は、広告表示体を吊り下げる吊り紐の挿通が可能であり、横長柱状体における制止面が、横架材に当接することとなる位置に配されるように容易に取り付けられることができれば、挿通口の形状は特に限定されるものではない。したがって、挿通口の形状は任意の形状とすることができる。
また、本考案の回転制止具は、前記挿通口にそれぞれ挿通され、前記吊具に引っ掛ける掛止紐をさらに備えるものとすることも出来る。すなわち、広告表示体を吊り下げる吊り紐とは別に、予め回転制止具を吊具に吊り下げる掛止紐を備え、広告表示体は、挿通孔を通して回転制止具に吊り下げられるものとなる。これにより、回転制止具の吊り下げ位置が常に一定の高さに設定されたものとすることができる。
また、本考案の広告表示体は、広告表示部材と、前記広告表示部材を吊り下げる吊り紐と、前記吊り紐に取り付けられた回転制止具とから構成され、前記回転制止具は、建築物における横架材に沿う方向に横長となる柱状体であり、前記横架材に当接することとなる制止面と、前記吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口とを少なくとも備え、前記挿通口は、前記制止面の上縁に連設された上面と、前記制止面の下縁に連設された下面とを連絡するように貫通し、かつ、前記横架材に沿う方向に離間してそれぞれ設けられていることを特徴とする。
本考案の回転制止具は、広告表示体を掲げる建築物の横架材に沿う方向に横長となる柱状体の一面に制止面を設けると共に、広告表示体の吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口を設け、制止面が横架材に当接することとなる位置に配されると共に、広告表示体に対して容易に取り付けられるように構成されたものとなっている。ゆえに、吊り下げられた広告表示体が水平方向の右回りや左回りに振れようとすると、制止面が横架材に当接することでそれ以上の振れを制限することができる。
したがって、梁や桁などの横架材に固定された吊具に吊り下げられた広告表示体が、吊り紐の垂下基点を軸として無闇に回転してしまうことを制止することができるものとなる。
したがって、梁や桁などの横架材に固定された吊具に吊り下げられた広告表示体が、吊り紐の垂下基点を軸として無闇に回転してしまうことを制止することができるものとなる。
次に、本考案に係る回転制止具とこれを用いた広告表示体における実施の形態の一例を、図面に基づいて説明する。
本実施の形態は、本考案の好適な具体例であるため技術的に種々の限定が付されているが、本考案の技術的範囲は、以下の説明において特に限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
本実施の形態は、本考案の好適な具体例であるため技術的に種々の限定が付されているが、本考案の技術的範囲は、以下の説明において特に限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
まず、本考案における回転制止具について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における回転制止具10は、店舗等の建築物における梁や桁といった横架材に固定された吊具に広告表示体を吊り下げる際、広告表示体の吊り紐に取り付けて用いる部材である。そして、回転制止具10は、横架材に沿う方向に横長となる柱状体を基体として、横架材に当接することとなる制止面11と、吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口17,17とを少なくとも備えることにより構成されるものである。
図1に示すように、本実施の形態における回転制止具10は、店舗等の建築物における梁や桁といった横架材に固定された吊具に広告表示体を吊り下げる際、広告表示体の吊り紐に取り付けて用いる部材である。そして、回転制止具10は、横架材に沿う方向に横長となる柱状体を基体として、横架材に当接することとなる制止面11と、吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口17,17とを少なくとも備えることにより構成されるものである。
すなわち、回転制止具10は、吊り紐に取り付けた際、制止面11が横架材と対向した状態で配されることとなるように、吊り紐を挿通する挿通口17が上下方向に貫通して形成されるのに十分な厚みを有する横長柱状体を基体としている。ゆえに、制止面11は、横長柱状体の背面側に位置するものとなっている。
この回転制止具10は、広告表示体の回転を制止するため、回転力に抗する強度(硬さ)を有するものであれば材料は特に限定されず、たとえば、木材や石材、合成樹脂、金属などによって成形することが出来るが、加工し易さや入手し易さ、費用等を考慮すると、木製や合成樹脂製とすることが望ましい。
また、挿通口17は、制止面11の上縁に連設された上向きの面(上面)12と、制止面11の下縁に連設された下向きの面(下面)14とを連絡するように貫通し、かつ、横架材に沿う方向に離間してそれぞれ設けられている。すなわち、上面12と下面14を貫通して設けられた二つの挿通口17に吊り紐を通すことで、横長柱状体の向きが変わってしまうことを防止するものとしている。
本考案の回転制止具10において制止面11は、横架材に当接して水平方向の回転を制止することができれば形状は特に限定されない。ゆえに、制止面11は、正面視形状が、たとえば、図2(A)に示すように、角部が角張った横長四角形である制止面11Aとしたり、図2(B)に示すように、角部が丸みを帯びた横長四角形である制止面11Bとしたり、図2(C)に示すように、角部が丸みを帯びた横長楕円形である制止面11Cといった横長の多角形や楕円形の他、任意の形状とすることができる。
このような制止面11は、正面視形状からもたらされる効果や、見た目の印象がそれぞれ異なるものとなる。すなわち、正面視形状が、角部が角張った横長四角形である制止面11Aの場合、几帳面で信頼できる印象を与えると共に、横架材に当接することとなる面積が他の制止面11B,11Cに比して大きいので、制止力が強いものとすることが出来る。また、正面視形状が、角部が丸みを帯びた横長四角形である制止面11Bの場合、少し柔らかい落ち着いた印象を与えると共に、角部が横架材に当接した際に横架材を傷つけてしまうおそれを低減させることが出来る。さらに、正面視形状が、角部が丸みを帯びた横長楕円形である制止面11Cの場合、おしゃれで優しい印象を与えると共に、角部が横架材に当接した際に横架材を傷つけてしまうおそれを一層低減させることが出来る。
ゆえに、制止面11の正面視形状は、広告表示体を掲げる店舗等のデザインに合わせて適宜選択すると良い。
ゆえに、制止面11の正面視形状は、広告表示体を掲げる店舗等のデザインに合わせて適宜選択すると良い。
また、本考案の回転制止具10において、上面12は、平面視形状が、たとえば、図3(A)に示すように、角部が角張った横長四角形である上面12Aとしたり、図3(B)に示すように、角部が丸みを帯びた横長四角形である上面12Bとしたり、図3(C)に示すように、角部が丸みを帯びた横長楕円形である上面12Cといった横長の多角形や楕円形の他、任意の形状とすることができる。
なお、図3は、上面12側から見た平面視形状を示すものであるが、下面14側から見た底面視形状も、たとえば、図3(A)に示すように、角部が角張った横長四角形である下面14Aとしたり、図3(B)に示すように、角部が丸みを帯びた横長四角形である下面14Bとしたり、図3(C)に示すように、角部が丸みを帯びた横長楕円形である下面14Cといった横長の多角形や楕円形の他、任意の形状とすることができる。
この上面12の平面視形状及び下面14の底面視形状もまた、制止面11と同様に、その形状からもたらされる効果や、見た目の印象がそれぞれ異なるものとなるので、広告表示体を掲げる店舗等のデザインに合わせて適宜選択すると良い。
また、上面12と下面14は、必ずしも同じ形状や大きさである必要はなく、互いに異なるものであっても良い。
また、上面12と下面14は、必ずしも同じ形状や大きさである必要はなく、互いに異なるものであっても良い。
ゆえに、本考案における回転制止具10は、たとえば、制止面11と上面12と下面14とが何れも角部が角張った横長四角形である柱状体を基体したり、制止面11と上面12と下面14とが何れも角部が丸みを帯びた横長楕円形である柱状体を基体としたり、制止面11は角部が丸みを帯びた横長四角形であり、上面12と下面14は何れも角部が丸みを帯びた横長楕円形である柱状体を基体としたり、制止面11は角部が丸みを帯びた横長楕円形であり、上面12と下面14は何れも角部が丸みを帯びた横長四角形である柱状体を基体とする任意の形状とすることができる。
また、本考案の回転制止具10において、制止面11の側縁に連設された側面15,16は、右側面視形状が、たとえば、図4(A)に示すように、角部が角張った矩形である右側面15Aとしたり、図4(B)に示すように、角部が丸みを帯びた矩形である右側面15Bとしたり、図4(C)に示すように、制止面111側の縁部に対向する縁部が外方に向かって弧状に膨らんだ横向きトンネル形である右側面15Cといった任意の形状とすることができる。
さらに、本考案の回転制止具10において、制止面11の側縁に連設された側面15,16は、側面視形状がさらに、たとえば、図5(A)に示すように、制止面11側の縁部の長さが対向する縁部の長さより大きい横向き台形である右側面15Dとしたり、図5(B)に示すように、制止面11側の縁部に対向する側が外方に向かって鋭角に角張った横向き三角形である右側面15Eとしたり、図5(C)に示すように、制止面11側の縁部に対向する縁部が外方に向かって角張った横向き五角形(ホームベース形)である右側面15Fといった任意の形状とすることもできる。
なお、図4及び図5は、右側面15側から見た側面視形状を示すものであるが、左側面16側から見た左側視形状も対称に示され、たとえば、図4(A)に示すように、角部が角張った矩形である左側面16Aとしたり、図4(B)に示すように、角部が丸みを帯びた矩形である左側面16Bとしたり、図4(C)に示すように、制止面111側の縁部に対向する縁部が外方に向かって弧状に膨らんだ横向きトンネル形である左側面16Cといった任意の形状とすることができる。
また、図5(A)に示すように、制止面11側の縁部の長さが対向する縁部の長さより大きい横向き台形である左側面16Dとしたり、図5(B)に示すように、制止面11側の縁部に対向する側が外方に向かって鋭角に角張った横向き三角形である左側面16Eとしたり、図5(C)に示すように、制止面11側の縁部に対向する縁部が外方に向かって角張った横向き五角形(ホームベース形)である左側面16Fといった任意の形状とすることもできる。
この側面15,16の側面視形状もまた、制止面11と同様に、その形状からもたらされる効果や、見た目の印象がそれぞれ異なるものとなるので、広告表示体を掲げる店舗等のデザインに合わせて適宜選択すると良い。
ゆえに、回転制止具10は、制止面11と上面12と下面14とを少なくとも備えていればその形状は特に限定されるものではなく、たとえば、基体としての柱状体は、四角柱体や三角柱体、五角柱体といった任意の形状とすることができる。
ゆえに、回転制止具10は、制止面11と上面12と下面14とを少なくとも備えていればその形状は特に限定されるものではなく、たとえば、基体としての柱状体は、四角柱体や三角柱体、五角柱体といった任意の形状とすることができる。
また、本考案の回転制止具10において挿通口17は、平面視形状が、図6(A)に示すように、何れも三角形をした挿通口17A,17Aや、図6(B)に示すように、何れも横長楕円形した挿通口17B,17Bといった任意の形状とすることができる。
挿通口17は、平面視形状が三角形であると、挿通された吊り紐がV字状をした溝部にしっかりと収まり、回転制止具10が安定して吊り紐に取り付けられたものとなる。一方、挿通口17は、平面視形状が横長楕円形であると、挿通された吊り紐を優しく支持し、回転制止具10の動きによって吊り紐に与えるダメージを少なくし、破損を招くおそれを低減させることが出来るものとなる。
図1において回転制止具10は、制止面11に対向する前面13を有する横長柱状体であって、制止面11と、上面12と、前面13と、下面14の何れも角部が角張った横長四角形であり、右側面15及び左側面16の何れも角部が角張った矩形である四角柱を基体とするものとして示されている。また、挿通口17は、平面視形状が三角形をしたものとして示されている。
次に、本考案における回転制止具10を用いた広告表示体について説明する。
図7に示すように、本実施の形態における広告表示体50は、広告表示部材51と、吊り紐53と、上述した構成の回転制止具10とから構成されたものとなっている。
図7に示すように、本実施の形態における広告表示体50は、広告表示部材51と、吊り紐53と、上述した構成の回転制止具10とから構成されたものとなっている。
広告表示部材51は、店名や屋号、商品名などの文字や図形を表示する広告媒体であって、織地や編地、不織布、合成樹脂シートなどの軟質部材の他、木板や合成樹脂板、金属板などの硬質部材を用いることができる。
吊り紐53は、広告表示部材51を吊り下げる部材であって、回転制止具10に設けられた一対の挿通孔17,17にそれぞれ通すことで、広告表示部材51と回転制止具10とを容易に一体的に組み合わせることができる。
この吊り紐53は、広告表示部材51に直接に接合されていても良いが、広告表示部材51が良好な展開状態となるように広告表示部材51の上辺を支持する掲示竿52を介して取り付けられたものとしても良い。
この吊り紐53は、広告表示部材51に直接に接合されていても良いが、広告表示部材51が良好な展開状態となるように広告表示部材51の上辺を支持する掲示竿52を介して取り付けられたものとしても良い。
掲示竿52は、一端側と他端側に吊り紐53を直接結び付ける細長杆体であっても良いし、一端側と他端側にフックを設け、フックを介して吊り紐53の取り付け可能とするものでも良く、さらに、中空の細長管体とし、その中を挿通させることで容易に吊り紐53の取り付けを可能とするものでも良い。
また、回転制止具10への吊り紐53の取り付け方としては、たとえば、次のようにして行うことができる。
第一の方法は、図9(A)において点線矢印で示すように、広告表示部材51もしくは掲示竿52の一端に取り付けられた吊り紐53の一端を回転制止具10における一方の挿通孔17Lの下方から挿通して上方に引き出すと共に、広告表示部材51もしくは掲示竿52の他端に取り付けられた吊り紐53の他端を回転制止具10における他方の挿通孔17Rの下方から挿通して上方に引き出すものである。この取り付け方は、吊り紐53の一端と他端とを結び付けることで、頂端部に結び目が露呈するものとなるが、最も単純で容易に行うことができるものである。
第一の方法は、図9(A)において点線矢印で示すように、広告表示部材51もしくは掲示竿52の一端に取り付けられた吊り紐53の一端を回転制止具10における一方の挿通孔17Lの下方から挿通して上方に引き出すと共に、広告表示部材51もしくは掲示竿52の他端に取り付けられた吊り紐53の他端を回転制止具10における他方の挿通孔17Rの下方から挿通して上方に引き出すものである。この取り付け方は、吊り紐53の一端と他端とを結び付けることで、頂端部に結び目が露呈するものとなるが、最も単純で容易に行うことができるものである。
また、第二の方法は、図9(B)において点線矢印で示すように、広告表示部材51もしくは掲示竿52の一端に取り付けられた吊り紐53の一端を回転制止具10における一方の挿通孔17Lの下方から挿通して上方に引き出した後、下方に反転して一回転させ、再度一方の挿通孔17Lの下方から挿通して上方に引き出す。引き続き、吊り紐53の一端を回転制止具10における他方の挿通孔17Rの上方から挿通して下方に引き出した後、上方に反転して一回転させ、再度他方の挿通孔17Rの上方から挿通して下方に引き出すといったものである。この取り付け方によれば、挿通孔17Rの下方から引き出した吊り紐53の一端を広告表示部材51もしくは掲示竿52の他端に取り付けることで、頂端部に吊り紐53の結び目の無い見た目のスッキリとしたものとすることができる。
さらに、第三の方法は、図9(C)において点線矢印で示すように、広告表示部材51もしくは掲示竿52の一端に取り付けられた吊り紐53の一端を回転制止具10における一方の挿通孔17Lの下方から挿通して上方に引き出した後、他方の挿通孔17Rの上方から挿通して下方に引き出す。引き続き、吊り紐53の一端を再度一方の挿通孔17Lの下方から挿通して上方に引き出した後、再度他方の挿通孔17Rの上方から挿通して下方に引き出すといったものである。この取り付け方によれば、挿通孔17Rの下方から引き出した吊り紐53の一端を広告表示部材51もしくは掲示竿52の他端に取り付けることで、頂端部に吊り紐53の結び目の無い見た目のスッキリとしたものとすることができると共に、吊具へ掛止する頂端部領域が二重になって吊り紐53の強度を高めることができる。
図7において広告表示体50は、丈の短い縦長矩形の広告表示部材51の上辺に中空の細長管体をした掲示竿52が取り付けられ、この掲示竿52の内部に吊り紐53を挿通すると共に、吊り紐53の一端を回転制止具10における一方の挿通孔17に、かつ、吊り紐53の他端を回転制止具10における他方の挿通孔17にそれぞれ通した後、吊り紐53の一端と他端を結んで組み上げたものとして示されている。具体的には、広告表示部材51が柔軟な旗地からなる吊り下げ旗50として示されている。
このような吊り下げ旗50は、図8に示すように、店舗Sの入口上部に配された梁や桁などの横架材Hの裏面に固定された吊具Fに、吊り紐53の頂端部を掛止することで店頭に吊り下げて掲げる。このとき吊り下げ旗50は、取り付けられた回転制止具10の制止面11が横架材Hに当接することとなるように、制止面11が正面側を向いた状態で配されるものとなる。
そして、広告表示部材(旗地)51に風などの外力が付与されると、広告表示部材51から掲示竿52を介してその力が吊り紐53に伝わり、吊り紐53は吊具Fに掛止された垂下基点を軸として水平方向に回転するように捻じられるものとなる。そうすると、吊り紐53に取り付けられた回転制止具10も吊り紐53の動作に追従して水平方向に回転するものとなるが、少し振れたところで制止面11が横架材Hに当接し、それ以上の振れを制限するように動作する。
具体的には、図10において一点鎖線矢印で示す「R」の方向(右回り)に振れようとすると、図11(A)において示すように、回転制止具10における右側の制止面端部11Rが横架材Hの裏面に当接し、広告表示体50のそれ以上の振れが制限されるものとなる。
一方、図10において一点鎖線矢印で示す「L」の方向(左回り)に振れようとすると、図11(B)において示すように、回転制止具10における左側の制止面端部11Lが横架材Hの裏面に当接し、広告表示体50のそれ以上の振れが制限されるものとなる。
一方、図10において一点鎖線矢印で示す「L」の方向(左回り)に振れようとすると、図11(B)において示すように、回転制止具10における左側の制止面端部11Lが横架材Hの裏面に当接し、広告表示体50のそれ以上の振れが制限されるものとなる。
なお、吊り下げ旗50は、図8に示すように、店舗Sの入口上部に配された梁や桁などの横架材Hの裏面側に限らず、図12に示すように、横架材Hの正面側に掲げるものとしても良い。すなわち、回転制止具10の制止面11が横架材Hに当接することとなるように、制止面11が背面側を向いた状態で配され、横架材Hの正面に固定された吊具Fに、吊り紐53の頂端部を掛止することで店頭に吊り下げるものとする。
また、広告表示体は、丈の短い縦長矩形の吊り下げ旗50に限らず、図12及び図13に示すように、丈の長い縦長矩形の流れ旗とすることもきる。
図12において広告表示体60は、丈の長い細幅縦長矩形の旗地61の上辺に中空の細長管体をした掲示竿62が取り付けられ、この掲示竿62の内部に吊り紐63を挿通すると共に、吊り紐63の一端を回転制止具10における一方の挿通孔17に、かつ、吊り紐63の他端を回転制止具10における他方の挿通孔17にそれぞれ通した後、吊り紐63の一端と他端を結んで組み上げた流れ旗として示されている。
図12において広告表示体60は、丈の長い細幅縦長矩形の旗地61の上辺に中空の細長管体をした掲示竿62が取り付けられ、この掲示竿62の内部に吊り紐63を挿通すると共に、吊り紐63の一端を回転制止具10における一方の挿通孔17に、かつ、吊り紐63の他端を回転制止具10における他方の挿通孔17にそれぞれ通した後、吊り紐63の一端と他端を結んで組み上げた流れ旗として示されている。
また、図13において広告表示体70は、丈の長い広幅縦長矩形の旗地71の上辺に中空の細長管体をした掲示竿72が取り付けられ、この掲示竿72の内部に吊り紐73を挿通すると共に、吊り紐73の一端を、掲示竿72と同じ長さをした回転制止具20における一方の挿通孔17に、かつ、吊り紐73の他端を回転制止具20における他方の挿通孔17にそれぞれ通した後、吊り紐73の一端と他端を結んで組み上げた流れ旗として示されている。
このような吊り下げ旗50や流れ旗60,70は、穏やかな風が吹くことで、広告表示部材(旗地)部分が揺れたり、膨らんだり、靡いたりすることで、空中に飛揚する凧のように見えることから、広告商用効果を十分に発揮し得ることができるものとなる。
さらに、本考案における回転制止具は、吊具に引っ掛ける掛止紐を予め備えるものとしても良い。
すなわち、図14に示すように、一対の挿通口17にそれぞれ掛止紐18の一端側と他端側とを挿通し、吊具へ掛止する領域が形成されるように弛みをもって両端部を結びつけることで、予め掛止紐18を備えた回転制止具30とするものである。
すなわち、図14に示すように、一対の挿通口17にそれぞれ掛止紐18の一端側と他端側とを挿通し、吊具へ掛止する領域が形成されるように弛みをもって両端部を結びつけることで、予め掛止紐18を備えた回転制止具30とするものである。
そして、この回転制止具30には、上述した回転制止具10,20と同様に、広告表示体を吊り下げる吊り紐を一対の挿通口17にそれぞれ挿通し、両端部を結びつけることで広告表示体に対して回転制止具30を一体的に取り付けることができる。
このような回転制止具30は、予め掛止紐18が備わっていることで保管がし易くなり、不意に紛失してしまうおそれを低減させることができる。
このような回転制止具30は、予め掛止紐18が備わっていることで保管がし易くなり、不意に紛失してしまうおそれを低減させることができる。
F 吊具、H 横架材、10,20,30 回転制止具、 11 制止面、12 上面、13 背面、14 下面、15 右側面、16 左側面、17 挿通孔、18 掛止紐、50 広告表示体(吊り下げ旗)、60,70 広告表示体(流れ旗)、51,61,71 広告表示部材(旗地)、52,62,72 掲示竿、53,63,73 吊り紐。
Claims (18)
- 建築物における横架材に固定された吊具に広告表示体を吊り下げる吊り紐に取り付けて用いる、前記横架材に沿う方向に横長となる柱状体であり、
前記横架材に当接することとなる制止面と、
前記吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口と、
を少なくとも備え、
前記挿通口は、前記制止面の上縁に連設された上面と、前記制止面の下縁に連設された下面とを連絡するように貫通し、かつ、前記横架材に沿う方向に離間してそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする回転制止具。 - 前記制止面は、角部が角張った横長四角形であることを特徴とする請求項1に記載の回転制止具。
- 前記制止面は、角部が丸みを帯びた横長四角形であることを特徴とする請求項1に記載の回転制止具。
- 前記制止面は、角部が丸みを帯びた横長楕円形であることを特徴とする請求項1に記載の回転制止具。
- 前記上面と前記下面は、何れも角部が角張った横長四角形であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記上面と前記下面は、何れも角部が丸みを帯びた横長四角形であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記上面と前記下面は、何れも角部が丸みを帯びた横長楕円形であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記制止面の側縁に連設された側面は、角部が角張った矩形であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記制止面の側縁に連設された側面は、角部が丸みを帯びた矩形であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記制止面の側縁に連設された側面は、前記制止面側の縁部に対向する縁部が外方に向かって弧状に膨らんだ横向きトンネル形であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記制止面の側縁に連設された側面は、前記制止面側の縁部の長さが対向する縁部の長さより大きい横向き台形であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記制止面の側縁に連設された側面は、前記制止面側の縁部に対向する側が外方に向かって鋭角に角張った横向き三角形であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記制止面の側縁に連設された側面は、前記制止面側の縁部に対向する縁部が外方に向かって角張った横向き五角形であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記挿通口は、平面視形状が何れも三角形であることを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記挿通口は、平面視形状が何れも横長楕円形であることを特徴とする請求項1から13の何れか1項に記載の回転制止具。
- 前記挿通口にそれぞれ挿通され、前記吊具に引っ掛ける掛止紐をさらに備えることを特徴とする請求項1から15の何れか1項に記載の回転制止具。
- 広告表示部材と、
前記広告表示部材を吊り下げる吊り紐と、
前記吊り紐に取り付けられた回転制止具と、
から構成され、
前記回転制止具は、建築物における横架材に沿う方向に横長となる柱状体であり、
前記横架材に当接することとなる制止面と、
前記吊り紐の挿通を可能とする一対の挿通口と、
を少なくとも備え、
前記挿通口は、前記制止面の上縁に連設された上面と、前記制止面の下縁に連設された下面とを連絡するように貫通し、かつ、前記横架材に沿う方向に離間してそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする広告表示体。 - 前記広告表示体は、吊り下げ旗もしくは流れ旗であることを特徴とする請求項17に記載の広告表示体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019000941U JP3222613U (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | 回転制止具、及び広告表示体 |
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2019
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