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JP3218954B2 - 交流モータ制御回路の異常検出装置 - Google Patents

交流モータ制御回路の異常検出装置

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Publication number
JP3218954B2
JP3218954B2 JP32892895A JP32892895A JP3218954B2 JP 3218954 B2 JP3218954 B2 JP 3218954B2 JP 32892895 A JP32892895 A JP 32892895A JP 32892895 A JP32892895 A JP 32892895A JP 3218954 B2 JP3218954 B2 JP 3218954B2
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current
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憲彦 赤尾
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Tests Of Circuit Breakers, Generators, And Electric Motors (AREA)
  • Protection Of Generators And Motors (AREA)
  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流モータ制御回
路の異常検出装置、例えば交流モータに流れる電流を検
出するセンサの異常を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電源からの直流電流をインバータ等の電
力回路により交流電流に変換し、交流モータに駆動電流
として供給する際には、当該交流モータやその電力回路
に流れる電流を検出すべく、各種の電流センサを装置各
部に配設する。例えば、交流モータに流れる電流を電流
センサにより検出し、その結果を用いてインバータの動
作をフィードバック制御する。また、これらの電流セン
サは、制御対象たる交流モータの異常を検出するのにも
役立つ。例えば特開平6−133591号公報において
は、電源からインバータに流れ込む直流電流がしきい値
より大きいときに、インバータを介し三相誘導モータに
供給される電流の波高値が大きい、と判定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上述のように
交流モータやその電力回路のフィードバック制御に用い
られる電流センサに、何等かの異常が発生したとする
と、当該交流モータやその電力回路の動作・出力を、目
標通りのものとすることができなくなる。従って、かか
る電流センサを用いるに当たっては、異常発生への対処
を可能にすべく、当該電流センサにおける異常の発生を
検出する装置乃至制御手順を設けるのが好ましい。しか
るに、平衡交流においては各相電流の検出値の総和が0
になるから、これを利用して各相に対応する電流センサ
の異常を検出することも可能であるが、この方法では、
複数の相に同時に電流異常が生じた場合に対処できな
い。また、不平衡交流ではかかる原理を利用することは
できない。
【0004】本発明の第1の目的は、電流異常を検出す
る新規な原理を提案することにより、複数の相に同時に
電流異常が生じた場合でも、また不平衡交流であって
も、電流センサ等を含む電力回路・配線・素子の異常を
検出可能にし、ひいては制御対象たる交流モータの制御
をより安定かつ確実にすることにある。本発明の第2の
目的は、当該交流モータの動作に適応した制御の導入に
より、電流センサ等を含む電力回路・配線・素子の異常
を誤りなくかつ適切に検出可能にし、電流異常時対処を
必要なときのみ実施可能にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の第1の構成に係る異常検出装置は、
(A)電力回路から交流モータに印加すべき電圧を示す
電圧指令値に従いかつ電流センサにて検出されたモータ
電流値を参照しながら当該電力回路を介して当該交流モ
ータを制御する交流モータ制御回路にて使用され、
(B)上記電流センサにて検出されたモータ電流値を、
上記電圧指令値に基づき推定したモータ電流値と、比較
する手段と、(C)比較の結果両者の差がしきい値を越
えて相違しているとされた場合に、上記電流センサ又は
これに関連する回路若しくは配線に異常が生じている
旨、あるいは上記電力回路又はこれに関連する回路若し
くは配線に異常が生じている旨、判定する手段と、を備
えることを特徴とする。
【0006】本発明の第2の構成に係る異常検出装置
は、(A´)電力回路から交流モータに供給すべき瞬時
電流を示す電流指令値に従いかつ電流センサにて検出さ
れたモータ電流値を参照しながら当該電力回路を介して
当該交流モータを制御する交流モータ制御回路にて使用
され、(B´)上記電流センサにより検出されたモータ
電流値を、上記電流指令値と比較する手段と、(C)比
較の結果両者の差がしきい値を越えて相違しているとさ
れた場合に、上記電流センサ又はこれに関連する回路若
しくは配線に異常が生じている旨、あるいは上記電力回
路又はこれに関連する回路若しくは配線に異常が生じて
いる旨、判定する手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】これら第1及び第2の構成においては、電
圧指令値に基づき推定したモータ電流値あるいは電流指
令値と電流センサ出力との比較により、電流センサ等の
異常が検出される。電圧指令値及び電流指令値は各相の
モータ電流に変換でき又は各相毎に与えられる量である
から、これらの構成における上述の異常検出は各相毎に
実行可能である。従って、これらの構成においては、複
数の相に同時に電流異常が生じた場合でも、電流センサ
等の異常を検出でき、制御対象たる交流モータの制御が
より安定かつ確実になる。特に、第2の構成において
は、第1の構成のように電圧指令値からモータ電流値を
推定する処理が必要でないため平衡条件が入り込む余地
がない。すなわち、第2の構成においては、不平衡交流
であっても電流センサ等の異常を検出できる。
【0008】本発明の第3の構成に係る異常検出装置
は、第1又は第2の構成において、(D)電力回路から
交流モータに供給すべき瞬時電流を示す電流指令値の単
位時間当り変化率及び/又は上記交流モータの回転数を
検出する手段と、(E)検出した変化率が高いとき又は
回転数が低いときに大きくなるよう、上記しきい値を適
応的に設定する手段と、を備えることを特徴とする。本
構成においては、交流モータの動作に適応した制御がし
きい値設定手順に導入されているため、電流センサ等の
異常が誤りなくかつ適切に検出される。従って、必要な
ときのみ電流異常時対処を実施でき、不必要なときに電
流異常時対処が実行されることが少なくなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。
【0010】図1には、本発明の第1実施形態に係る交
流モータ制御回路のシステム構成が示されている。この
図に示される回路は、例えば直流192Vのバッテリ1
2から三相交流モータ10へ電力を供給する際に、当該
電力をインテリジェントパワーモジュール(IPM)1
4により直流から三相交流に変換する動作を制御する回
路であり、例えば電気自動車の走行用モータの制御回路
に用いることができる。
【0011】IPM14の動作を制御するコントローラ
16は、CPU18、ROM20、RAM22、I/O
ポート24及びA/Dコンバータ26を内蔵している。
ROM20はCPU18により実行されるべき制御プロ
グラムや固定のパラメタを格納し、RAM22はCPU
18に作業領域を提供する。I/Oポート24及びA/
Dコンバータ26はそれぞれ外部からディジタル又はア
ナログの情報を入力する手段である。ここでは、モータ
10から出力させるべきトルクを示すトルク指令値や、
モータ10に付設されその回転子の回転に応じて信号を
発生させるレゾルバ28の出力が、I/Oポート24か
ら入力されている。A/Dコンバータ26は、モータ1
0の各相に対応して設けられている電流センサ30u,
30v,30wの出力ius,ivs,iwsをアナログから
ディジタルに変換してコントローラ16に入力する。C
PU18は、トルク指令値に相当するトルクがモータ1
0から出力されるよう、IPM14に対し制御信号を供
給する。その際、CPU18は、レゾルバ28の出力信
号すなわちモータ10の回転数乃至回転角度や、電流セ
ンサ30u,30v,30wの出力ius,ivs,iwsす
なわち各相電流瞬時値の検出値を参照する。
【0012】CPU18は、電流センサ30u,30
v,30wの異常を検出するため、図2に示される電流
センサ異常検出ルーチンを所定頻度で実行する。ここ
で、図2に示されるルーチンでは、次のような原理を使
用している。
【0013】まず、モータ10のU,V,W各相電圧v
u ,vv ,vw を表す電圧方程式を各相毎に記述する
と、
【数1】 vu =(Ra +pLa )iu −0.5pMa (iv +iw )+eu vv =(Ra +pLa )iv −0.5pMa (iu +iw )+ev vw =(Ra +pLa )iw −0.5pMa (iu +iv )+ew となる。この式において、iu ,iv ,iw は各相電機
子巻線に流れる電流、eu ,ev ,ew は界磁束(永久
磁石界磁形モータでは永久磁石からの磁束)により電機
子巻線に誘起される電圧(速度起電力)、Ra はモータ
10の電機子巻線抵抗、La はモータ10の電機子巻線
自己インダクタンス、Ma はモータ10の電機子巻線間
相互インダクタンス、pは微分演算子である。この式の
右辺第1項及び第2項は次の式
【数2】iu +iv +iw =0 で表される平衡条件を用いることによりまとめることが
できるため、上の電圧方程式は結局
【数3】 vu =(Ra +pLa +0.5pMa )iu +eu vv =(Ra +pLa +0.5pMa )iv +ev vw =(Ra +pLa +0.5pMa )iw +ew となる。さらに、この式をiu ,iv ,iw について解
くと
【数4】iu =(vu −eu )/(Ra +pLa +0.
5pMa ) iv =(vv −ev )/(Ra +pLa +0.5pMa
) iw =(vw −ew )/(Ra +pLa +0.5pMa
) となる。
【0014】ところで、CPU18がIPM14を制御
するに際しては、IPM14からモータ10に印加すべ
きU,V,W各相電圧指令値vu*,vv*,vw*をトルク
指令値に基づき算出し、これをIPM14に対する制御
信号の生成に利用する。従って、上述の電圧方程式中の
vu ,vv ,vw にvu*,vv*,vw*を代入することに
より、iu ,iv ,iw を推定できる。すなわち、
【数5】iuc=(vu*−eu )/(Ra +pLa +0.
5pMa ) ivc=(vv*−ev )/(Ra +pLa +0.5pMa
) iwc=(vw*−ew )/(Ra +pLa +0.5pMa
) の式により、モータ10のU,V,W各相電流iu ,i
v ,iw の推定値iuc,ivc,iwcを得ることができ
る。なお、Ra ,La ,Ma は定数であるから予め設計
乃至試験の際に得ることができ、またeu ,ev ,ew
も予め試験乃至測定により得ることができる。
【0015】図2に示されるルーチンにおいては、ま
ず、この原理に従いCPU18がiuc,ivc,iwcを求
めている。すなわち、CPU18はまずメインルーチン
から電流センサ異常検出ルーチンへとvu*,vv*,vw*
を引き渡し(100)、これを用いてかつ上述の原理に
従いiuc,ivc,iwcを算出する(102)。CPU1
8は、次に、A/Dコンバータ26を介してius,iv
s,iwsを入力し(104)、iuc,ivc,iwcに対す
るius,ivs,iwsの偏差|iuc−ius|,|ivc−i
vs|,|iwc−iws|を求める(106)。CPU18
は、次の式
【数6】|iuc−ius|≦ΔI1u |ivc−ivs|≦ΔI1v |iwc−iws|≦ΔI1w で表される条件が成立しているか否かを判定し(10
8)、成立しているときには電流センサ30u,30
v,30wがいずれも正常であると判定して電流センサ
異常検出ルーチンを終了する。電流センサ30u,30
v,30wのうちいずれか一つ以上に関しこの条件が成
立していないときには、CPU18は、正常な制御を継
続できないと見なし、IPM14の出力をオフし、モー
タ10への電流供給を断つ(110)。このように、本
実施形態によれば、各相毎のしきい値判定を実行してい
るため、複数の相に同時に電流異常が生じた場合でも電
流センサ30u,30v,30wの異常を検出でき、モ
ータ10の制御がより安定かつ確実になる。
【0016】図3〜図5には、この実施形態における電
流異常検出の概要がタイミングチャートにより例示され
ている。各図に示されている“異常検出許容範囲”はス
テップ108における判定しきい値ΔI1u,ΔI1v,Δ
I1wにより決定され、電流センサ=正常と判定される範
囲を示している。また、図4及び図5は電流センサの異
常モードを2種類(図4は開放、図5は接地短絡モー
ド)示している。図中“閾値(+)”及び“閾値
(−)”で表されているのは、電流センサの異常をその
出力の波高値のしきい値判定により検出する場合のしき
い値の設定例である。図4及び図5から明らかなよう
に、本実施形態によれば、波高値検出による異常判定で
は検出できないモードの異常をも検出できる。
【0017】図6には、本発明の第2実施形態における
電流センサ異常検出ルーチンの内容が示されている。こ
の実施形態では、CPU18は、入力したトルク指令値
(100A)に基づき、モータ10の各相に供給すべき
電流の瞬時値を示す電流指令値iu*,iv*,iw*を算出
し(102A)、これに対する入力したius,ivs,i
ws(104)の偏差|iu*−ius|,|iv*−ivs|,
|iw*−iws|を求め(106A)、次の式
【数7】|iu*−ius|≦ΔI2u |iv*−ivs|≦ΔI2v |iw*−iws|≦ΔI2w で表される条件が成立しているか否かを判定する(10
8A)。CPU18は、成立しているときには電流セン
サ30u,30v,30wがいずれも正常であると判定
して電流センサ異常検出ルーチンを終了する。電流セン
サ30u,30v,30wのうちいずれか一つ以上に関
しこの条件が成立していないときには、CPU18は、
正常な制御を継続できないと見なし、IPM14の出力
をオフし、モータ10への電流供給を断つ(110)。
従って、本実施形態においても、第1実施形態と同様の
利点を得ることができる。加えて、この実施形態は原理
上平衡条件を用いていないから、不平衡交流にも適用で
きる。
【0018】図7には、本発明の第1及び第2実施形態
におけるしきい値設定ルーチンの内容が示されている。
このルーチンは、第1及び第2実施形態における判定し
きい値ΔI1u等又はΔI2u等を設定するルーチンであ
る。すなわち、このルーチンでは、CPU18は、レゾ
ルバ28の出力に基づきモータ10の回転数を求め(2
00)、さらに、当該回転数と判定しきい値とを対応付
けるしきい値設定テーブル300を、求めた回転数によ
り参照して(202)、判定しきい値ΔI1u等又はΔI
2u等を設定する。また、図8には、本発明の第1及び第
実施形態におけるしきい値設定ルーチンの他の例が示
されている。こルーチンでは、CPU18は、メイン
ルーチンから引き渡された電流指令値(200A)に基
づきその時間変化率を求め(200B)、さらに、当該
時間変化率と判定しきい値とを対応付けるしきい値設定
テーブル300Aを、求めた時間変化率により参照して
(202A)、判定しきい値ΔI1u等又はΔI2u等を設
定する。さらに、ステップ200Aにて入力した電流指
令値は次回このルーチンを実行するときのためにRAM
22上に記憶させる(204)。
【0019】これらのルーチンによれば、判定しきい値
ΔI1u等又はΔI2u等を電流指令値に適応させることが
できる。例えば、電流センサ30u等に僅かな異常が発
生してもならない場合(すなわち図3〜図5中の“異常
検出許容範囲”が狭い場合)、第2実施形態における判
定しきい値ΔI2u等を固定的に設定しておくと、電流指
令値に対するモータ10の電流の追従遅れが誤って電流
センサ30u等の異常として検出される可能性がある。
図7又は図8に示したように判定しきい値の適応制御を
実行することによって、モータ10の回転数が高いとき
に判定しきい値を小さくし、あるいは電流指令値の変化
率が低いときに判定しきい値を小さくすることが可能に
なるため、ステップ110を不必要に実行することをな
くしながら、正確な異常検出を実現できる。
【0020】なお、上述の各実施形態では判定しきい値
ΔI1u等を各相毎に設定しているが、全ての相に関して
同一の値にしても構わない。また、上述の各実施形態で
は、電流センサ30u,30v,30wのうちいずれか
1個でも異常であるときにIPM14の出力をオフして
いるが、平衡条件を利用できるときには、1個の異常に
とどまるならば(すなわち2個以上が同時に異常になっ
ていなければ)残りの2個の電流センサの出力から全て
の相に関し電流検出値を得ることができるため、IPM
14の出力をオンし続けることもできる。さらに、上の
説明では電流センサの異常検出を例としたが、本発明
は、交流モータ制御に関する各種の制御回路や配線の電
流異常検出にも適用できる。
【0021】
【発明の効果】本発明の第1の構成によれば、電流セン
サにて検出されたモータ電流値を、各相のモータ電流に
変換できる電圧指令値に基づき推定したモータ電流値と
比較し、その結果両者の差がしきい値を越えて相違して
いるとされた場合に、電流センサ等に異常が生じている
と判定するようにしたため、異常検出を各相毎に実行可
能になる。従って、複数の相に同時に電流異常が生じた
場合でも電流センサ等の異常を検出でき、制御対象たる
交流モータの制御がより安定かつ確実になる。
【0022】本発明の第2の構成によれば、電流センサ
により検出されたモータ電流値を、各相毎に与えられる
電流指令値と比較し、その結果両者の差がしきい値を越
えて相違しているとされた場合に、電流センサ等に異常
が生じていると判定するようにしたため、異常検出を各
相毎に実行できる。従って、複数の相に同時に電流異常
が生じた場合でも電流センサ等の異常を検出でき、制御
対象たる交流モータの制御がより安定かつ確実になる。
さらに、異常検出動作に平衡条件が不必要であるため、
不平衡交流であっても電流センサ等の異常を検出でき
る。
【0023】本発明の第3の構成によれば、電力回路か
ら交流モータに供給すべき瞬時電流を示す電流指令値の
単位時間当り変化率及び/又は上記交流モータの回転数
を検出し、検出した変化率が高いとき又は回転数が低い
ときに大きくなるよう、第1又は第2の構成におけるし
きい値を適応的に設定するようにしたため、しきい値設
定を交流モータの動作に適応させることができる。その
結果、電流センサ等の異常を誤りなくかつ適切に検出可
能になるから、必要なときのみ電流異常時対処を実施で
き、不必要なときに電流異常時対処が実行されることが
少なくなる。
【0024】
【補遺】なお、本発明は次のような構成として把握する
こともできる。
【0025】(1)本発明の第4の構成に係る交流モー
タ制御方法は、電力回路から交流モータに印加すべき電
圧を示す電圧指令値を入力するステップと、電圧指令値
に基づきモータ電流値を推定するステップと、電力回路
から交流モータに供給されるモータ電流値を電流センサ
にて検出するステップと、検出したモータ電流値と推定
したモータ電流値とを比較するステップと、比較の結果
両者の差がしきい値を越えて相違しているとされた場合
に、上記電流センサ又はこれに関連する回路若しくは配
線に異常が生じている旨、あるいは上記電力回路又はこ
れに関連する回路若しくは配線に異常が生じている旨、
判定するステップと、上記異常が生じていると判定され
た場合を除き、入力した電圧指令値に従いかつ検出した
モータ電流値を参照しながら当該電力回路を介して当該
交流モータを制御するステップと、を有することを特徴
とする。本構成によれば、第1の構成と同様の利点が得
られる。
【0026】(2)本発明の第5の構成に係る交流モー
タ制御方法は、電力回路から交流モータに供給すべき瞬
時電流を示す電流指令値を入力するステップと、電力回
路から交流モータに供給されるモータ電流値を電流セン
サにて検出するステップと、検出したモータ電流値と電
流指令値とを比較するステップと、比較の結果両者の差
がしきい値を越えて相違しているとされた場合に、上記
電流センサ又はこれに関連する回路若しくは配線に異常
が生じている旨、あるいは上記電力回路又はこれに関連
する回路若しくは配線に異常が生じている旨、判定する
ステップと、上記異常が生じていると判定された場合を
除き、入力した電流指令値に従いかつ検出したモータ電
流値を参照しながら当該電力回路を介して当該交流モー
タを制御するステップと、を有することを特徴とする。
本構成によれば、第2の構成と同様の利点が得られる。
【0027】(3)本発明の第6の構成に係る交流モー
タ制御方法は、第4又は第5の構成において、電力回路
から交流モータに供給すべき瞬時電流を示す電流指令値
の単位時間当り変化率及び/又は上記交流モータの回転
数を検出するステップと、検出した変化率が高いとき又
は回転数が低いときに大きくなるよう、上記しきい値を
適応的に設定するステップと、を有することを特徴とす
る。本構成によれば、第3の構成と同様の利点が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る交流モータ制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この実施形態における電流センサ異常検出ル
ーチンの流れを示すフローチャートである。
【図3】 この実施形態における異常検出許容範囲を示
すタイミングチャートである。
【図4】 電流センサに開放モードの異常が発生した場
合の電流センサ出力波形を示すタイミングチャートであ
る。
【図5】 電流センサーに短絡モードの異常が生じた場
合の電流センサ出力波形を示すタイミングチャートであ
る。
【図6】 本発明の第2実施形態における電流センサ異
常検出ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図7】 本発明の第1及び第2実施形態におけるしき
い値設定ルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図8】 本発明の第1及び第2実施形態におけるしき
い値設定ルーチンの流れの他の例を示すフローチャート
である。
【符号の説明】 1 モータ、12 バッテリ、14 IPM(インテリ
ジェントパワーモジュール)、16 コントローラ、1
8 CPU、28 レゾルバ、30u,30v,30w
電流センサ、ius,ivs,iws U,V,W各相検出
値(瞬時値)、iuc,ivc,iwc U,V,W各相電流
推定値。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H02P 7/63 302 H02P 7/63 302S (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 G01R 31/02 G01R 31/34 H02H 7/08 H02M 7/48 H02P 7/63 302

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力回路から交流モータに印加すべき電
    圧を示す電圧指令値に従いかつ電流センサにて検出され
    たモータ電流値を参照しながら当該電力回路を介して当
    該交流モータを制御する交流モータ制御回路にて使用さ
    れ、 上記電流センサにて検出されたモータ電流値を、上記電
    圧指令値に基づき推定したモータ電流値と、比較する手
    段と、 比較の結果両者の差がしきい値を越えて相違していると
    された場合に、上記電流センサ又はこれに関連する回路
    若しくは配線に異常が生じている旨、あるいは上記電力
    回路又はこれに関連する回路若しくは配線に異常が生じ
    ている旨、判定する手段と、電力回路から交流モータに供給すべき瞬時電流を示す電
    流指令値の単位時間当り変化率及び/又は上記交流モー
    タの回転数を検出する手段と、 検出した変化率が高いとき又は回転数が低いときに大き
    くなるよう、上記しきい値を適応的に設定する手段と、 を備えることを特徴とする異常検出装置。
  2. 【請求項2】 電力回路から交流モータに供給すべき瞬
    時電流を示す電流指令値に従いかつ電流センサにて検出
    されたモータ電流値を参照しながら当該電力回路を介し
    て当該交流モータを制御する交流モータ制御回路にて使
    用され、 上記電流センサにより検出されたモータ電流値を、上記
    電流指令値と比較する手段と、 比較の結果両者の差がしきい値を越えて相違していると
    された場合に、上記電流センサ又はこれに関連する回路
    若しくは配線に異常が生じている旨、あるいは上記電力
    回路又はこれに関連する回路若しくは配線に異常が生じ
    ている旨、判定する手段と、電力回路から交流モータに供給すべき瞬時電流を示す電
    流指令値の単位時間当り変化率及び/又は上記交流モー
    タの回転数を検出する手段と、 検出した変化率が高いとき又は回転数が低いときに大き
    くなるよう、上記しきい値を適応的に設定する手段と、 を備えることを特徴とする異常検出装置。
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