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JP3201314U - 肉盛溶接構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】より薄くより均一な厚さの、伝熱管又は膜表上の肉盛溶接構造体を提供する。【解決手段】Crを少なくとも20%含有する耐食性合金からなる肉盛溶接構造体であり、溶接ヘッドによりオーバーレイ材料を溶融させて伝熱管12又は膜表面に形成された第1の連続的なビード部26と、溶接ヘッドによりオーバーレイ材料を溶融させて伝熱管又は膜表面に形成された第2の連続的なビード部であって、第1のビード部と部分的に重なり合い、第1のビード部と第2のビード部との間に溝30が形成される第2の連続的なビード部26’と、比較的滑らかな表面を形成するように溶接ヘッドによりオーバーレイ材料を第1のビード部と第2のビード部との間の溝の中に溶融させることによって伝熱管又は膜表面に形成された第3の連続的なビード部32とを含み、第3の連続的なビード部間に約10%の重複から約10%の間隙を有する。【選択図】図2

Description

本考案は、肉盛溶接構造体に関するものである。本考案は特に、肉盛溶接構造体、及びボイラの中にあるか、又はボイラの中で使用されるが化学容器又は海事用途に利用することもできる伝熱管若しくは膜表面上の肉盛溶接構造体に係るものである。
例えば炉壁のような壁を構成するために金属細長片、いわゆるフィンによって互いに接続された平行な管から作製された従来型の膜表面又は水管壁は、発電ボイラの伝熱面の典型的な実例である。高圧の水が管の内側を流れ、管の外側表面で高温の燃焼ガスから熱を取り出す。バイオマス燃焼ボイラ、石炭燃焼ボイラ、ごみ固形燃料(RDF)ボイラ、黒液回収ボイラ又は廃熱回収ボイラなど、様々なボイラにおける水管及び膜表面は、従来、炭素鋼、低合金鋼又はフェライト鋼などの基材で製造されている。これらの材料は、適切な強度及び構造健全性、並びに伝熱に用いられる高温高圧の水及び蒸気に対する優れた耐食性を有する。
伝熱管及び膜表面は、熱流束、並びに高温腐食及び微粒子の侵食/腐食作用を受ける。多くの場合、基材は、例えば発電ボイラ内の燃焼生成物、又は廃熱回収ボイラ内の高温の排気煙道ガスの流れによる高温腐食作用に対して適切な耐食性を有するものではない。現在、準化学量論的(sub−stoichiometric)な燃焼技術、すなわち炉の一部で大気を減らすこと、塩素を含有する石炭の燃焼、超臨界圧ユニットにおける本質的に大きな熱流束、及び付着性の灰分が使用されているが、これらは、水管及び膜表面の外側表面への腐食作用を増大させる。RDFボイラ及び黒液回収ボイラでは、通常、熱流束及び温度は低いが、燃料の化学的性質に基づく腐食条件が存在する。例えばこれまでに言及した理由によって、伝熱管及び膜表面の損耗率はかなり大きく、最大2.5mm/年以上になる可能性があり、急速にボイラの強制的な停止をまねく虞がある。したがって、多くの伝熱管及び膜表面の外側表面の耐食性の改善が求められている。
肉盛溶接による被覆(クラッディング)によって耐高温腐食性合金からなる耐食性、耐熱性のあるコーティングを設けることは、ボイラの上側の炉内の膜表面、スクリーン管及び過熱器管/再熱器管などの熱交換面を保護する、一般的に知られている費用効果的な方法である。少なくとも20%のCr及びFe低含有の材料による、炉頂ガスに曝される表面への肉盛溶接被覆によって、壁の損耗率が著しく低減されることが分かっている。
肉盛溶接によって生じる冶金的な結合は、いわゆる金属被覆法によって生じるより弱い結合とは異なり、例えばコーティングの剥離を回避する点において有利である。さらに金属被覆法の技術は厚さの制限を伴い、それを超えると基材と金属吹付部との間の温度差、並びに機械的な結合の欠陥によって剥離をまねく虞もある。
超臨界圧ボイラの熱交換面など高い金属温度では、モリブデンによる高温腐食に対する利点により合金622(Ni−22Cr−13Mo−3W)と呼ばれる高合金材料が適している。RFDボイラ及び黒液回収ボイラの場合には通常は温度がより低いので、合金625(Ni−22Cr−9Mo−3.5Nb)と呼ばれる高合金材料で十分である。合金625は、合金622よりも少し安価で溶接がずっと容易である。ボイラの燃焼条件に応じて、様々なステンレス鋼及びニッケル基合金を含む、広範な他の腐食及び侵食/腐食に耐性のある合金も首尾よく使用されてきた。
耐高温腐食性の肉盛溶接被覆は、管壁の薄化が起こっているボイラ内側の水管壁の領域に実施される現場用途として提供することができ、摩耗したパネルと交換するためにボイラ内に取り付けられるパネルに対する工場の肉盛溶接の用途としても提供でき、又は水管壁パネルの構造に対して螺旋状のオーバーレイ用の管を使用することによって提供することができる。螺旋状のオーバーレイ、いわゆる360度の肉盛溶接は、通常はビードの連続する円形部同士の間に30〜50%の重複部を有するようにすることにより、連続的な螺旋状の溶接ビードを管の外側表面に形成することによって作製される。溶接ビードの幅は通常、約10mm〜約20mm、例えば約15mmである。それに対応して、膜表面の管及びフィン上の肉盛溶接、いわゆる180度の肉盛溶接は、通常は隣接する溶接ビード間に30〜50%の重複部を有する、管の中心線に平行である複数のまっすぐな溶接ビードで作製される。したがって、肉盛溶接は通常、約1.8mmの典型的な最小厚さを有する比較的均一な範囲を得るように、予め設定された一連の溶接ビードで作製される。
従来の肉盛溶接技術では、基体の鋼の表面層を溶融させ、溶融した耐食性合金の溶接金属と混合することが一般的に知られている。結果として、肉盛溶接部では、Crなどの重要な合金元素の濃度が溶接ワイヤよりも低くなる。換言すれば、溶接金属の基材への浸透、及び溶接金属との液化によって、望ましくない材料の混合が生じる。その混合によって、溶接金属、特にCrが希釈され、所望の耐食性が得られなくなる。
GMAW(ガス金属アーク溶接)法では、Crの希釈を軽減するために、比較的低い溶接パラメータ、電圧及び電流を用いることができる。しかしながら、これによって管上の組織が粗くなる。米国特許第6,013,890号は、そうした粗い組織を、自溶のGTAW(ガス・タングステン・アーク溶接)で表面を再溶融させることによって滑らかにすることを提案している。しかしながら、これにより、被覆に対してさらに熱入力が生じ、溶接金属がさらに希釈される。一般的には、より低温の溶接によって、重なり合うビード間の又は基材に対する溶融の不足が生じることもあり、それは、管を曲げる必要があるときに特に有害である。検出された場合には、曲げる間に開いた欠陥表面を例えばGTAWを用いた追加の熱入力によって修復できるが、その場合もやはり、より望ましくないCrの希釈が引き起こされる。
米国特許第3,133,184号は溶接材料の希釈を低減する方法を開示している。基材表面にステンレス鋼の合金溶接材料を付与し、合金材料が基材材料によって実質的に(例えば50%)希釈された第1の溶接ビードを形成することにより、ステンレス鋼の合金被覆層が形成される。次いで、第1のステンレス鋼の合金溶接材料は、第2の溶接材料で覆われる。第2の溶接材料を付与する割合は、第2の溶接材料が、さらに著しい量の基材を溶融することなく、第1の溶接ビードを実質的に完全に溶解するように計算される。
欧州特許第1486284号はボイラ管の壁を被覆溶接する方法を開示している。第1の溶接トーチが溶接ビードの中間層を生成し、第1の溶接トーチに動作可能に接続され、所定の距離で第1の溶接トーチに追従する第2の溶接トーチが、中間層を完全に覆う溶接ビードの表面層を生成する。この方法は、十分且つ比較的均等な厚さを有する肉盛溶接を形成することを目的としている。
米国特許第5,569,396号は、被覆層内での選択された金属成分を増加させるためのワン・パスの肉盛溶接法を開示している。この方法によれば、クロムを含有する溶接金属のワン・パスの肉盛溶接が、クロムめっきされた基体の表面に行われて、クロムが増加した溶接被覆を形成する。
国際公開第99/50018号は、例えば正弦曲線のような波の形で堆積させた肉盛部を溶接形成する方法を開示している。ビード溶接は、単一の層被覆、又は複数の層を含む被覆を形成するように堆積させることができる。複数の層として堆積させる場合は、上側のビード溶接層は、下にある層の上に直接堆積させるか、又は下にある層の隙間を覆うようにオフセットさせて、それに対する保護を高めることが可能である。クラッド層の波形パターンは、被覆板の耐摩耗性を実質的に改善させ、高摩耗環境に曝すことによって引き起こされる溝の摩耗を低減させることを目的としている。
高合金の肉盛溶接部の熱伝導性は、基材よりも低い。したがって、管の最高の金属表面温度、及び管を横断する温度差は、肉盛溶接部の厚さに応じた量だけ増加する。これにより、特に超臨界圧ユニットの中では、管内の圧力が増大する。管内の圧力増大は、特に低い溶接パラメータ及び起こり得る高い形成速度による粗い組織と組み合わせられると、表面にいわゆる腐食疲労亀裂(CFC)を引き起こす虞もある。
米国特許第6,013,890号明細書 米国特許第3,133,184号明細書 欧州特許第1486284号明細書 米国特許第5,569,396号明細書 国際公開第99/50018号
本考案の目的は、伝熱管又は膜表面に肉盛溶接構造体を形成することであり、それによって、前述の従来技術の問題を最小限に抑えることが可能になる。
本考案によれば、基体材料からなる伝熱管又は膜表面上の、Crを少なくとも20%含有する耐食性合金からなる肉盛溶接構造体が提供され、伝熱管又は膜表面に溶接ヘッドを用いてオーバーレイ材料を溶融させることによって伝熱管又は膜表面に形成された、オーバーレイ材料の第1の連続的なビード部と、溶接ヘッドを用いてオーバーレイ材料を溶融させることによって伝熱管又は膜表面に形成された、オーバーレイ材料の第2の連続的なビード部であって、第1のビード部と部分的に重なり合い、第1のビード部と第2のビード部との間に溝を形成する第2の連続的なビード部と、比較的滑らかな表面を形成するように、溶接ヘッドを用いてオーバーレイ材料を第1のビード部と第2のビード部との間の溝の中に溶融させることによって伝熱管又は膜表面に形成された、オーバーレイ材料の第3の連続的なビード部とを含み、肉盛溶接構造体は、第3の連続的なビード部間に約10%の重複から約10%の間隙を有する、肉盛溶接構造体が提供される。
本考案の第1の具体例によれば、第1の連続的なビード部及び第2の連続的なビード部は、1つの連続的な溶接ビードの実際に連続する円形部であり、管上に螺旋体を形成する。したがって、それらは螺旋状の肉盛溶接部の底部層、すなわち360度のオーバーレイを形成する。次いで、第1のビード部と第2のビード部との間の溝の中に配置された第3の連続的なビード部が、底部層の上に、別の螺旋管状のオーバーレイ層を形成する。連続的な溶接ビードは通常、約15mm〜約20mmの幅を有する。底部層の連続する円形部は、約3mm〜約5mmの小さい重複部を有することが有利である。重複部は約15%〜約20%であることが好ましく、30〜50%である従来の重複部よりも明らかに小さい。
螺旋状の肉盛溶接部の底部層を形成する円形部の中心は、従来の螺旋状の肉盛溶接のものより大きい間隔をおいて配置されるため、管への熱入力は従来のものよりも少なくなる。螺旋状の肉盛溶接部の最上層の作製は、底部層の作製から適切な時間だけ遅らせ、それによって熱の蓄積がさらに低減されると有利である。熱の蓄積の制御によって、高合金溶接材料の希釈を最小限に抑えることができる。
本考案によって、合金622又は合金625の最初の層の上に堆積させた最上層の表面におけるCrの希釈が、2〜4%まで低減されることが分かっている。また、例えば肉盛溶接部のFeの含有量が適切な値まで低減される。
本考案の他の具体例によれば、第1の連続的なビード部、第2の連続的なビード部及び第3の連続的なビード部は、膜表面に形成された平行で直線状のビードを形成する。それによって、第1の連続的なビード部及び第2の連続的なビード部は、180度のオーバーレイからなる底部層を形成し、第3の連続的なビード部は、底部層の上に別の層を形成する。360度のオーバーレイに関する前述の利点及び特徴も、一般的には180度のオーバーレイによって得ることが可能である。
第3の連続的なビード部のオーバーレイ材料は、第1の連続的なビード部及び第2の連続的なビード部に用いられるものと異なってもよいが、第3の連続的なビード部でも、第1の連続的なビード部及び第2の連続的なビード部でも同じオーバーレイ材料が用いられることが有利である。
第1の連続的なビード部及び第2の連続的なビード部は、異なる溶接ヘッドを用いることによって形成してもよいが、有利には、共通の溶接ヘッドを用いることによって形成される。それに応じて、第3の連続的なビード部は、別個の溶接ヘッドを用いることによって形成してもよいが、第1の連続的なビード部、第2の連続的なビード部及び第3の連続的なビード部はすべて、共通の溶接ヘッドを用いることによって形成されることが有利である。
前述のように、本考案による高合金の肉盛溶接によって、底部層及び最上層における様々な溶接パラメータの使用が可能になる。それにより、熱入力をさらに低減して、溶接金属の希釈を制御し、また肉盛溶接部の最終的な組織を最適化することが可能になる。
本考案による肉盛溶接法の利点は、底部層の連続するビード間の溝の中に最上層を配置することにより、この層に対してほぼ100%のビードの重複部、比較的一定の厚さを備えた滑らかな表面を有する肉盛溶接部が自然に形成されることである。それにより、肉盛溶接部の最小厚さを1.5mm未満まで、好ましくは1.3mm未満まで低減することが可能になる。本考案による肉盛溶接部、すなわち、従来の肉盛溶接部よりも薄くより均一な厚さである肉盛溶接部によって、従来の肉盛溶接に伴う高い表面温度を低下させることが可能になる。表面の滑らかさは、腐食疲労亀裂(CFC)に対する開始位置を減少させることによって肉盛溶接部の耐久性を改善する点において特に有利である。
これまでの簡単な説明、並びに本考案の他の目的、特徴及び利点は、添付図面に関連して行われる、現在のところ好ましいが例示的なものである本考案の実施例に関する以下の詳細な説明を参照することによって、さらによく理解されるであろう。
従来の360度の肉盛溶接構造体の概略的な断面図。 従来の360度の肉盛溶接構造体の概略的な断面図。 本考案の実施例による360度の肉盛溶接構造体の概略的な断面図。 本考案の他の実施例による180度の肉盛溶接構造体の概略的な断面図。
図1aは、伝熱管12上の従来型の螺旋状の肉盛溶接部10、すなわち360度の肉盛溶接部の概略的な断面図を示している。肉盛溶接部は、螺旋体として連続的な溶接ビードを管の外側表面に付与することによって形成される。従来、螺旋体の連続する円形部14、14Nは、通常は約30%〜約50%又は約6mm〜約10mmの比較的大きい重複部16を有している。
図1bは、図1aの細部Aの概略的な拡大図を示している。図1bは、管の元の外側表面18及び形成された肉盛溶接部の外側表面20に加えて、溶融境界22、すなわち溶接によって形成された層の内側表面も示している。基材の管材料が部分的に溶融され、高合金溶接材料と混合されるため、溶融境界は元の管の内側に延びる。
図1a及び図1bに示されるように、従来の肉盛溶接法では、最小厚さの要件に適合するために、比較的粗い溶接したままの外側表面及び比較的高い厚さ24を有する被覆が形成される。主に、螺旋状の肉盛の連続する円形部の重複が大きいこと、及び/又は第2のGTAWトーチを用いて表面を滑らかにするという一般的な要求によって、管材料の溶融程度は比較的大きく、肉盛部の耐食性を低下させる可能性がある。
図2は、本考案の実施例による360度の肉盛溶接部10’の概略的な断面図を示している。図2に示されるように、最初の螺旋状の溶接ビードの連続する円形部の間の重複部28は、図1aに示されるものより明らかに小さい。好ましくは、重複部は、約15%〜約20%又は約3mm〜約5mmである。
溶接ビードの連続する円形部の各対の間には、溝30が形成される。本考案によれば、この溝30に肉盛溶接部の最上層32が正確に配置される。それによって2層の肉盛溶接部が形成され、それが理想的な溶接パラメータを可能にし、通常、図1aに示される従来の方法を用いることによって得られるものより明らかに滑らかになる。さらに、主に肉盛部の底部層の円形部の間の重複が小さいため、管の基材の溶融の程度が、従来の方法を用いることによって生じるものより、通常は明らかに小さくなる。したがって、溶接金属の希釈が低減され、高い耐食性が得られる。
肉盛溶接部の最上層32の連続する円形部は、好ましくは底部層を少なくともほとんど覆うが、連続する円形部の間に重複がないように作製される。基材の過度の加熱を伴わない滑らかな表面は、理想的には最上層と底部層の間に100%の重複部を有し、最上層の円形部の間には重複がないようにすることによって作製される。実際には、最上層の連続する円形部同士の間に、約10%の重複から約10%の間隙が存在するようにすることができる。
図3は、本考案の他の実施例による180度の肉盛溶接部34の概略的な断面図を示している。180度の肉盛溶接部は、フィン38によって接続された管36で構成される膜表面に作製される。肉盛溶接は、まず平行でまっすぐな溶接ビード40、40Nを管36及びフィン38の上に配置することによって底部層を作ることにより作製される。少なくとも管の上の連続する溶接ビードは、通常は約15%〜約20%の小さい重複部を有するように作製される。図2に示される実施例と同様に、次いで、肉盛溶接部の最上層が、底部層の溶接ビードの間に自然に形成された溝の中に、さらにまっすぐな溶接ビード42を配置することによって作製される。この構造体によって、360度の肉盛溶接部について前述した同じ利点がもたらされる。
本明細書では、本考案を、現在のところ最も好ましい実施例と考えられるものに関連する実例によって説明してきたが、本考案は、開示された実施例に限定されず、添付の実用新案登録請求の範囲において定める本考案の範囲内に含まれるその特徴及び複数の他の用途の様々な組合せ又は変更例を包含することが意図されることを理解されたい。

Claims (8)

  1. 基体材料からなる伝熱管又は膜表面上の、Crを少なくとも20%含有する耐食性合金からなる肉盛溶接構造体であって、
    溶接ヘッドを用いてオーバーレイ材料を溶融させることによって前記伝熱管又は膜表面に形成された、前記オーバーレイ材料の第1の連続的なビード部と、
    溶接ヘッドを用いて前記オーバーレイ材料を溶融させることによって前記伝熱管又は膜表面に形成された、前記オーバーレイ材料の第2の連続的なビード部であって、前記第1のビード部と部分的に重なり合い、前記第1のビード部と該第2のビード部との間に溝が形成される、第2の連続的なビード部と、
    比較的滑らかな表面を形成するように、溶接ヘッドを用いてオーバーレイ材料を前記第1のビード部と前記第2のビード部との間の前記溝の中に溶融させることによって前記伝熱管又は膜表面に形成された、前記オーバーレイ材料の第3の連続的なビード部と
    を含み、
    前記肉盛溶接構造体は、前記第3の連続的なビード部間に約10%の重複から約10%の間隙を有する、肉盛溶接構造体。
  2. 前記第1のビード部と前記第2のビード部との平均の重複が20%未満である請求項1に記載された肉盛溶接構造体。
  3. 前記第1のビード部と前記第2のビード部との平均の重複が15%未満である請求項2に記載された肉盛溶接構造体。
  4. 前記第1のビード部と前記第2のビード部との平均の重複が5mm未満である請求項1に記載された肉盛溶接構造体。
  5. 前記第1のビード部と前記第2のビード部との平均の重複が3mm未満である請求項4に記載された肉盛溶接構造体。
  6. 前記第3の連続的なビード部のオーバーレイ材料が、前記第1の連続的なビード部及び前記第2の連続的なビード部のオーバーレイ材料と同じである請求項1に記載された肉盛溶接構造体。
  7. 前記第1の連続的なビード部及び前記第2の連続的なビード部が、螺旋管状のオーバーレイであり、前記第3の連続的なビード部が、別の螺旋管状のオーバーレイである請求項1に記載された肉盛溶接構造体。
  8. 前記第1の連続的なビード部、前記第2の連続的なビード部及び前記第3の連続的なビード部が、平行で直線状のビードである請求項1に記載された肉盛溶接構造体。
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