JP3297571B2 - 静電チャック - Google Patents
静電チャックInfo
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Description
においてウエハを静電的に吸着保持して処理したり、搬
送するための静電チャックに関し、特に耐久性に優れた
静電チャックに関する。
リコンウエハ等の半導体を成膜やエッチングするために
はシリコンウエハの平坦度を保ちながら保持する必要が
あり、このような手段としては機械式、真空吸着式、静
電吸着式が提案されている。
ウエハを保持することのできる静電チャックはシリコン
ウエハの加工を行うに際して要求される加工面の平坦度
や平向度を容易に実現することができ、さらにシリコン
ウエハを真空中で加工処理することができるため、半導
体の製造に際して最も適している。
上するに従い、静電チャックの精度が高度化し、さらに
耐食性、耐摩耗性、耐熱衝撃性に優れたセラミックス製
静電チャックが要求されるようになってきた。特に表面
の状態が重要である静電チャックは、基板の表面に所望
の材料を被覆することにより、表面特性特性を向上する
ことができる。そこで、電極板の上にアルミナ、サファ
イヤ等からなる絶縁層を形成したもの(特開昭60ー2
61377号)、絶縁性基体の上に導電層を形成しその
上に絶縁層を形成したもの(特開平4ー34953
号)、絶縁性基体内部に導電層を組み込んだもの(特開
昭62ー94953号)などが提案されている。
静電チャックにおいては、プラズマ中での耐久性に劣る
という問題があった。そこで、最近では、耐プラズマ性
に優れたセラミック材料として窒化アルミニウムを選択
し、これをCVD法などにより被覆した静電チャックが
特公平5−66919号、特開昭62−124735
号、特開平3−183151号、特開平3−12364
号等により提案されている。
とで熱膨脹係数が大きく異なる異方性の強い材料である
ため、基体と膜との間に熱膨張率差が生じ、残留応力が
発生する。従って、窒化アルミニウム膜に特開平3−1
2364号に示されるような配向性が存在すると膜と基
材との界面で残留応力が発生し、あるいは膜自体の強度
や靱性が低下し、その結果として基材の反りや膜のクラ
ック、あるいは剥離が生じやすくなるという問題があっ
た。
に対して特に静電チャックを構成する材料の観点から検
討を重ねた結果、基体表面に形成される窒化アルミニウ
ム絶縁層において、X線回折曲線における(002)面
のピーク強度と、(100)面のピーク強度が所定の関
係を満たす時、発生応力が小さくなってクラックや剥離
のない信頼性の高いものが得られることを見いだしたの
である。
面に、気相合成法により被覆され、窒化アルミニウムを
主成分とする絶縁層を具備し、窒化アルミニウムのX線
回折曲線における(002)面のピーク強度をI(00
2)、(100)面のピーク強度をI(100)とした
時、I(002)/I(100)で表されるピーク強度
比が0.3〜4.0であることを特徴とするものであ
り、特に窒化アルミニウム絶縁層が非柱状組織からな
り、さらには、この絶縁層が0.01〜1.0mmの厚
みで形成されてなることを特徴とするものである。
ルミニウムは、結晶学的に、a軸とc軸とで熱膨脹係数
が大きく異なる異方性を有する。そのため、基体との間
に熱膨張率差が生じ、残留応力が発生しやすい。特に、
窒化アルミニウム絶縁層に配向性が存在すると膜と基体
との界面で残留応力が発生し、あるいは膜自体の強度や
靱性が低下し、その結果として基材の反りや膜のクラッ
ク、あるいは剥離の原因となる。しかも、配向した膜で
は柱状に結晶が発達し、基板に垂直にその結晶が成長す
る。しかし、柱状組織は靱性が低いために、特に膜の研
磨時等において、クラックが伝搬しやすくクラックや剥
離の原因になりやすい。
の配向をX線回折曲線において、c軸に起因する(00
2)面と、a軸に起因する(100)面とのピーク強度
により、それらのピーク強度をI(002)、I(10
0)とした時に、(002)/(100)で表されるピ
ーク強度比を0.3〜4.0となるように制御すること
により、絶縁層の膜の配向を制御し、非柱状組織にする
ことによって絶縁層の靱性を高め、クラックの伝搬が生
じにくくするため、絶縁層の強度が高まってクラックや
剥離を防止することができる。このように、本発明によ
れば、格別に複雑な構造をとる必要がなく、剥離しにく
い絶縁層を形成することができるために、静電チャック
として信頼性、長期安定性が保証される。
構造を図1に示した。図1によれば、静電チャックは、
絶縁体からなる基体1と、その基体1表面に形成された
電極2および絶縁層3により構成される。絶縁層3は、
窒化アルミニウムを主相とし、少なくともウエハ4の載
置面、あるいは半導体製造装置内に露出している基体面
全体に形成される。また、図2は他の構造を示すもので
あり、電極2は、基体1中の配置され、この基体1上に
絶縁層3が形成されている。絶縁層3は、窒化アルミニ
ウムを主相とし、少なくともウエハ4の載置面に形成さ
れている。図1および図2のいずれの場合においても、
基体1内にヒータを内蔵したり、冷却剤の循環路等を形
成してもよい。
3はX線回折曲線において、(002)面のピーク強度
をI(002)、(100)面のピーク強度をI(10
0)とした時、I(002)/I(100)で表される
ピーク強度比が0.3〜4.0、特に、0.45〜2.
0であることが大きな特徴である。
0)が0.3より小さいと、窒化アルミニウム絶縁層
は、a軸に配向した柱状膜からなり、また4.0を越え
ると、c軸に配向した柱状膜となり、いずれも膜強度が
低下する。したがって、ピーク強度比が上記の範囲にお
いて、窒化アルミニウム絶縁層は、非柱状組織、具体的
には粒状の組織からなり、膜強度が向上して耐剥離性が
高くなる。また、ピーク強度比が0.45〜2.0であ
れば非柱状組織がより強まり、さらに剥離に対して強い
膜を形成することができる。
気相合成法によって作製される。気相合成法とは、スパ
ッタリング、イオンプレーティングなどの物理気相合成
法(PVD法)と、プラズマCVD、光CVD、MO
(Metal−organic)CVDなどの化学気相
合成法(CVD法)を意味し、特に、高速成長の点でC
VD法が望ましい。
絶縁層の(002)面と(100)面のピーク強度を制
御する方法としては、例えば、CVD法において、成膜
温度を通常の温度よりも100℃ほど高く、具体的に
は、800〜1000℃の温度に設定するとともに、反
応室の圧力を15〜200torrの比較的高めに設定
するか、または反応ガスを連続的ではなく、間欠的に導
入して核発生を随時起こして結晶成長を抑制しながら成
膜すればよい。
は、最表面が上記窒化アルミニウムからなる絶縁層であ
ることを除き、あらゆるものが使用できるが、具体的に
はAl2 O3 、AlON、Si3 N4 、ダイヤモンド、
ムライト、ZrO2 などが挙げられるが、これらの中で
も半導体製造時の耐プラズマ性に優れる点で窒化アルミ
ニウムを主体とする焼結体が最も望ましい。
金属材料が適用でき、例えば、W、Mo、Mo−Mnを
少なくとも1種類を含むものが使用可能である。また、
導電性のセラミック材料、例えばTiN、SiC、W
C、カーボンやSi半導体材料(n型あるいはp型)も
電極材料として使用が可能である。その他、基体とし
て、電極層3を形成せず、それ自体が導電性を有するS
iC、TiN、WCを主とする導電性セラミックス、
W、Moなどの金属単体およびこれらの合金などにより
形成することも可能であり、その場合には導電性基体そ
のものに直接電圧を印加する。
Wを主成分とする電極層を形成した後、その表面に化学
気相合成法によって窒化アルミニウム(AlN)からな
る絶縁層を形成した。AlN絶縁層の成膜は、基体を外
熱式によって表1の温度に加熱した炉に入れ、窒素を8
(l/min)、アンモニアを1(l/min)、N2
Oガスを0〜200(cc/min)の比率で流して炉
内圧力を表1の圧力に設定した。そして、塩化アルミニ
ウムを0.3(l/min)流して反応を開始し、表1
の膜厚の絶縁層を形成し静電チャックを得た。なお、試
料No.10については、塩化アルミニウムを間欠的に導
入しながら成膜を行った。
行い、(002)面のピーク強度をI(002)、(1
00)面のピーク強度をI(100)とした時、I(0
02)/I(100)で表されるピーク強度比を表1に
示した。また、絶縁層に対して、電子顕微鏡写真により
組織の観察を行なった。
化アルミニウム絶縁層の形成後の基板の反りを測定し、
膜のクラックまたは剥離の発生を観察した。結果は、表
1に示した。
度比が0.3より小さい試料No.9では、a軸配向の柱
状組織からなり、基板の反りが17μmと大きいもので
あった。また、ピーク強度比が4.0を越える試料No.
1、3、4ではc軸配向の柱状組織からなり、基板の反
りが非常に大きく、絶縁層の一部に剥離、およびクラッ
クの発生が認められた。
非柱状の組織からなり、成膜後の基板の反りはいずれも
5μm以下と小さく、膜のクラックや剥離は全く見られ
なかった。特に、ピーク強度比が0.45〜2.0で
は、反りは3μm以下に抑制できた。
クは、窒化アルミニウム絶縁層の配向性を制御すること
により、絶縁層の耐剥離性を向上し、密着強度が高く優
れた信頼性と長期安定性が得られ、静電チャックの製造
コストの低減を図ることができる。
る。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】基体の表面に窒化アルミニウムを主成分と
する絶縁層を具備し、絶縁層が気相合成法により被覆さ
れた静電チャックにおいて、窒化アルミニウムのX線回
折曲線における(002)面のピーク強度をI(00
2)、(100)面のピーク強度をI(100)とした
時、I(002)/I(100)で表されるピーク強度
比が0.3〜4.0であることを特徴とする静電チャッ
ク。 - 【請求項2】前記絶縁層が非柱状組織からなることを特
徴とする請求項1記載の静電チャック。 - 【請求項3】前記絶縁層が0.01〜1.0mmの厚み
であることを特徴とする請求項1又は2記載の静電チャ
ック。
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JP32912295A JP3297571B2 (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 静電チャック |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32912295A JP3297571B2 (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 静電チャック |
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JPH09172054A JPH09172054A (ja) | 1997-06-30 |
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Family Applications (1)
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JP32912295A Expired - Fee Related JP3297571B2 (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 静電チャック |
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-
1995
- 1995-12-18 JP JP32912295A patent/JP3297571B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09172054A (ja) | 1997-06-30 |
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