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JP3283222B2 - サブスタンスpアンタゴニストとしてのピペリジニルアミノ三環式化合物 - Google Patents

サブスタンスpアンタゴニストとしてのピペリジニルアミノ三環式化合物

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Publication number
JP3283222B2
JP3283222B2 JP23050297A JP23050297A JP3283222B2 JP 3283222 B2 JP3283222 B2 JP 3283222B2 JP 23050297 A JP23050297 A JP 23050297A JP 23050297 A JP23050297 A JP 23050297A JP 3283222 B2 JP3283222 B2 JP 3283222B2
Authority
JP
Japan
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formula
group
methoxy
compounds
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JP23050297A
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Inventor
広記 小池
宏明 若林
Original Assignee
ファイザー製薬株式会社
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Filing date
Publication date
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規のピペリジニ
ルアミノ三環式化合物、及び薬剤学的に許容することの
できるその塩、並びにそれらを含む医薬組成物に関す
る。本発明による医薬活性化合物は、サブスタンスPア
ンタゴニストとして用いることができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】サブス
タンスPは、天然ウンデカペプチドであり、タキキニン
属に属するペプチドである。タキキニンと命名された理
由は、それらが平滑筋組織に対して迅速な刺激活性を示
すことによる。より詳細には、サブスタンスPは、医薬
的に活性な神経ペプチドであって、哺乳類において生産
されており(最初は腸から単離されていた)、そして特
徴的アミノ酸配列を有する(D.F.Veberらの米
国特許第4680283号明細書に記載されている)。
【0003】サブスタンスP及びその他のタキキニン
が、多くの疾病の病理生理学に広く関与していること
は、当業界において充分に示されている。例えば、痛み
又は片頭痛の伝達、中枢神経系障害(例えば、不安及び
精神分裂病)、呼吸性及び炎症性の疾病(例えば、それ
ぞれ喘息及び慢性関節リウマチ)、並びに胃腸障害及び
胃腸管障害(例えば、潰瘍性大腸炎、及びクローン病)
等に、サブスタンスPが関与していることが最近示され
た。タキキニンアンタゴニストは、アレルギー状態、免
疫制御、血管拡張、気管支痙れん、アルツハイマー型老
化性痴呆及び内蔵の反射的又は神経的調節、嘔吐、日焼
け、並びにヘリコバクター・ピロリ(Helicoba
cter pylori)感染の治療に有用であること
も報告されている。国際特許公開WO93/01170
号、WO95/08549号及びWO97/08144
号各公報には、タキキニンアンタゴニスト(例えば、サ
ブスタンスPアンタゴニスト)として、多様な種々のピ
ペリジン誘導体が開示されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、化学式
(I):
【化6】 [式中、Ar1は、式(IIa):
【化7】 で表される基、式(IIb):
【化8】 で表される基、式(IIc):
【化9】 で表される基、及び式(IId):
【化10】 で表される基からなる群から選択した基であり;R1
びR2は、独立して水素原子又は炭素数1〜6(好まし
くは炭素数1〜3)のアルキル基であり;Wは、(CH
2n(nは1〜3である)又は−CH=CH−であり;
Xは、炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜3)のアル
コキシ基又は炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜3)
のハロアルコキシ基であり;そしてAr2は、場合によ
りハロゲン原子で置換されていることのあるフェニル基
である]で表されるピペリジニルアミノ三環式化合物又
は薬剤学的に許容することのできるその塩を提供する。
【0005】前記の化合物は、サブスタンスPアンタゴ
ニストとして有用であり、従って、鎮痛剤又は抗炎症剤
として有用であり、あるいは対象哺乳類、特にヒトにお
けるアレルギー性障害、脈管形成、中枢神経系(CN
S)障害、嘔吐、胃腸障害、日焼け、尿失禁、並びにヘ
リコバクター・ピロリによって起こされる疾病、障害及
び不調等の治療において有用である。これらの化合物
は、特にCNS障害の治療用に有用である。
【0006】従って、本発明は、対象哺乳類において、
サブスタンスPに対するアンタゴニスト活性が必要であ
る医学的状態の予防又は治療用であり、式(I)で表さ
れる化合物又は薬剤学的に許容することのできるその
塩、及び薬剤学的に許容することのできる担体を含む医
薬組成物を提供する。前記の医学的状態には、対象哺乳
類における、アレルギー性障害、脈管形成、胃腸障害、
中枢神経系障害、炎症性疾病、嘔吐、尿失禁、痛み、片
頭痛、日焼け、並びにヘリコバクター・ピロリによって
起こされる疾病、障害及び不調を挙げることができる。
【0007】また、本発明による、式(I)で表される
化合物又は薬剤学的に許容することのできるその塩は、
それらを投与することを含む、対象哺乳類において、サ
ブスタンスPに対するアンタゴニスト活性が必要である
医学的状態の予防又は治療方法に用いることもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】本明細書において「炭素数1〜6
のアルコキシ基」は、直鎖又は分枝鎖状の−OR基(R
は炭素数1〜6のアルキル基)を意味し、以下の例に限
定するものではないが、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブ
トキシ基及びtert−ブトキシ基などを挙げることが
できる。
【0009】本明細書において「ハロゲン原子」は、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を意味す
る。本明細書において「炭素数1〜6のハロアルコキシ
基」は、ハロゲン原子1個以上で置換されている炭素数
1〜6のアルコキシ基を意味し、以下の例に限定するも
のではないが、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメ
トキシ基及び2,2,2−トリフルオロエトキシ基など
を挙げることができる。
【0010】本発明の好ましい態様において、Xはメト
キシ基であり、Ar2はフェニル基であり、そしてnは
2又は3である。それらの化合物において、2−Ar2
及び3−NH−CH2−Ar1の好ましい立体化学的配置
は、(2S,3S)である。本発明の、好ましい個々の
化合物には、(2S,3S)−3−[(7−メトキシ−
4,5−ジヒドロ−[1,2,3,4]テトラゾロ
[1,5−a]キノリン−8−イル)メチル]アミノ−
2−フェニルピペリジン又はその塩;(2S,3S)−
3−[(9−メトキシ−6,7−ジヒドロ−5H−
[1,2,3,4]テトラゾロ[5,1−a][2]ベ
ンゾアゼピン−10−イル)メチル]アミノ−2−フェ
ニルピペリジン又はその塩;及び(2S,3S)−3−
[(7−メトキシ−1,2,4,5−テトラヒドロイミ
ダゾ[1,2−a]キノリン−8−イル)メチル]アミ
ノ−2−フェニルピペリジン又はその塩を挙げることが
できる。
【0011】一般的合成 本発明の式(I)で表されるピペリジン化合物は、以下
の反応工程式に記載されているとおりに調製することが
できる。特に断らない限り、以下の反応工程式における
Ar1、Ar2、X及びnは、前記と同じ意味である。
【0012】反応工程式(1)は、式(I)で表される
化合物の調製を説明する。反応工程式(1)
【化11】 反応工程式1に示すように、式(IX)(Ar2はフェニ
ル基などであり、そしてYは例えば2−メトキシフェニ
ル基である)で表される化合物を、塩基、例えば、炭酸
水素ナトリウム(NaHCO3)又はトリエチルアミン
(Et3N)の存在下で、(t−BuOCO)2O(Bo
2O)で処理することによりN−保護を実施し、式
(X)で表される化合物を得ることができる。式(IX)
で表される化合物をN−保護するための別の経路は、塩
基、例えば、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)又は
トリエチルアミン(Et3N)の存在下でカルボベンゾ
キシクロライド(Cbz−Cl)で処理することにより
実施することができる。式(IX)で表される化合物は、
公知であるか、あるいは公知方法、例えば、国際公開W
O93/01170号に記載の方法に従って調製するこ
とができる。式(X)で表される化合物を水素添加分解
し、式(XI)で表される化合物を得る。前記の水素添加
分解は、適当な溶媒中の金属触媒、例えば、パラジウム
−炭(例えば20%パラジウム−炭)の存在下で、H2
又は蟻酸アンモニウム(HCO2NH4)で処理すること
によって実施することができる。
【0013】次に、式(XI)で表される化合物を、式
(IIa’):
【化12】 で表される化合物、式(IIb’):
【化13】 で表される化合物、式(IIc’):
【化14】 で表される化合物、及び式(IId’):
【化15】 (前記の各式中のW、X、R1及びR2は前記と同じ意味
である)で表される化合物、から選択した式 Ar1−CHO で表される化合物と共に還元的アルキル化を実施し、式
(XII)で表される化合物を得る。この反応は、水素化
物試薬、例えば、ボロハイドライド〔例えば、ナトリウ
ムボロハイドライド(NaBH4)、ナトリウムシアノ
ボロハイドライド(NaBH3CN)及びナトリウムト
リアセトキシボロハイドライド[NaB(OAc)
3H]〕、ボラン、アルミニウム系試薬、並びにトリア
ルキルシランの存在下で実施することができる。適当な
溶媒には、極性溶媒、例えば、メタノール、エタノー
ル、塩化メチレン、テトラヒドロフラン(THF)、ジ
オキサン、及び酢酸エチルを挙げることができる。この
反応は、典型的には、−78℃の温度から溶媒の還流温
度(好ましくは0℃〜25℃)で、5分〜48時間で行
う。式(XII)で表される化合物は、適当な条件下で、
酸触媒、例えば、メタノール中の塩化水素(HCl)、
酢酸エチル中の濃塩酸、又はジクロロエタン中のCF3
CO2Hで処理することによって、式(I)で表される
化合物に変換することができる。
【0014】更に、前記の式 Ar1−CHO で表される化合物は、以下に示す相当するテトラゾール
化合物(III−a)若しくは(III−b)、又はイミダゾ
ール化合物(III−c)の直接的又は間接的ホルミル化
によって調製することができる。
【0015】当業者に公知の任意のホルミル化法を用い
て、ベンゼン環にホルミル基を導入することができる。
例えば、直接的ホルミル化は、適当な触媒の存在下で、
キノリン又はベンゾアゼピン化合物と適当なホルミル化
剤とを接触させることにより実施することができる。適
当な、ホルミル化剤/触媒系には、ジクロロメチルメチ
ルエーテル/塩化チタン(IV)(Cl2CHOCH3/T
iCl4)、トリフルオロ酢酸(CF3CO2H)/ヘキ
サメチレンテトラミン(変形したDuffの条件)、及
び三塩化ホスホリル(POCl3)/DMF(Vils
meierの条件)を挙げることができる。間接的ホル
ミル化は、キノリン又はベンゾアゼピン化合物をハロゲ
ン化し、導入されたハロゲン原子をシアノ基に置換し、
そして得られたシアノ基置換化合物を還元することによ
り達成することができる。
【0016】本発明に用いる前記のハロゲン化は、
「G.A.Olahら,J.Org Chem,Vo
l.58,p.3194,1993」に報告された手順
に従って行うことができる。シアノ基によるハロゲン原
子の前記の置換は、「D.M.Tschaemら,Sy
nth Commun,Vol.24,p.887,1
994」又は「K.Takagiら,Bull Che
m.Soc.Jpn.Vol.64,p.1118,1
991」に報告された方法に従って実施することができ
る。本発明において、前記の還元は、ジクロロメタン中
のジイソプロピルアルミニウムハイドライド(DIBA
L−H)、又は蟻酸中のラネーニッケルの存在下で実施
することができる。
【0017】反応工程式(2)は、式(III−a)、(I
II−b)又は(III−c)で表される化合物の調製方法
を説明する。反応工程式(2)
【化16】 式(III−a)又は式(III−b)で表されるテトラゾー
ル化合物は、式(V)で表される相当する化合物(例え
ば、1−インダノン又は1−テトラロン誘導体)と、ア
ジ化ナトリウム又はアジ化カリウムとを酸触媒(例え
ば、スルホン酸)の存在下で反応させることにより調製
することができる(経路1)。この反応は、例えば、反
応不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、−50
℃の温度から溶媒の還流温度、好ましくは0℃〜25℃
で、10分〜48時間、好ましくは30分〜3時間で行
うことができる。
【0018】あるいは、前記の式(III−a)又は式(I
II−b)で表されるテトラゾール化合物は、式(IV−
a)又は式(IV−b)で表される化合物と式 POX3 (Xは塩素原子又は臭素原子である)で表される化合物
との、単独又は式 PX5 で表される化合物の存在下での反応、及び更なるその反
応混合物とアジ化ナトリウム又はアジ化カリウムとの反
応によって式(III−a)又は式(III−b)で表される
化合物を得ることができる(経路2;例えば、特開昭5
2−57195号公報に報告されている)。
【0019】式(IV−a)又は式(IV−b)で表される
化合物は、反応不活性溶媒(例えば、トルエン)中で、
還流温度で、5分〜24時間で、ロウエッソン(Law
esson)試薬と反応させて、オキソ基をチオキソ基
に換えることができる。そして、そのチオキソ化合物
は、好ましくは極性溶媒(例えば、水、メタノール又は
エタノール)中で、0℃〜100℃の温度で、5分〜2
4時間、ヒドラジンと反応させ、続いて、例えば、酸
(例えば、酢酸)の存在する水中で、−15℃〜15℃
の温度で、5分〜24時間亜硝酸と反応させて、式(II
I−a)又は式(III−b)で表される化合物を得ること
ができる。また、式(IV−a)又は式(IV−b)で表さ
れる中間体は、トリフェニルホスフィン(Ph3P)の
存在下で、反応不活性溶媒(例えば、アジドトリメチル
シラン(TMSN3)中で、ジエチルアゾジカルボキシ
レート(DEAD)と反応させて式(III−a)又は式
(III−b)で表される化合物を得ることもできる
(J.V.Dunciaら.,J.Org.Chem.
1991,Vol.56,pp.2395−240
0)。
【0020】式(IV−a)又は式(IV−b)で表される
化合物は、式(V)で表される化合物を、シュミット反
応(経路2−1;例えば、March’s Advan
ced Org.Chem.,p.986−987に報
告されている)させることによって調製することができ
る。シュミット反応は、50℃の温度から溶媒の還流温
度で、10分〜48時間で実施することができる。nが
2である式(IV−a)で表される中間体は、ニトロベン
ズアルデヒド(VIII)とマロン酸とを、ピリジンの存在
下で、反応不活性溶媒(例えば、エタノール)中で反応
させて、式(VII)で表される化合物とし(経路4−
1)、続いて、通常の水素化を、例えば金属触媒(例え
ば、パラジウム−炭)を用いて行うことによって得るこ
とができる(経路4−2)(G.H.Jonesら.,
Journal of Medicinal Chem
istry,Vol.30,No.2,pp.295−
303,1987)。ピリジンの存在下での式(VIII)
で表される化合物とマロン酸との前記の反応は、その混
合物を溶媒の還流温度で、30分〜3日間加熱すること
により実施することができる。
【0021】そして、式(IV−a)で表される中間体
は、「R.F.Cooksonら.,J.S.C.Pe
rkin I,p.1850,1975」に報告されて
いる方法に従って、相当するエチレンジアミンと、トル
エン−p−スルホン酸(p−TsOH)の存在下で反応
させて、式(III−c)で表される化合物を得ることが
できる(経路3−1)。この反応は、典型的には、溶媒
を用いないかあるいは反応不活性溶媒(例えば、キシレ
ン)中で、100℃〜250℃の温度で、30分〜48
時間で実施する。式(III−c)で表される化合物は、
当業者に公知の適当な条件下で酸化させることによって
式(III−d)で表される化合物とすることができる
(経路3−2)。この反応は、金属触媒(例えば、ラネ
ーニッケル)の存在下にて、反応不活性溶媒(例えば、
メタノール又はエタノール)中で、あるいは酸化剤(例
えば、KMnO4又はMnO2)の存在下にて、反応不活
性溶媒(例えば、アセトン、ベンゼン又はトルエン)中
で実施することができる。
【0022】出発材料である式(V)又は式(VIII)で
表される化合物は、いずれも公知であるか、又は類似化
合物調製用の公知の通常的手順に従って調製することが
できる。前記の式(I)で表される化合物及び前記の反
応工程式中に記載されている中間体は、通常の手順(例
えば、再結晶化又はクロマトグラフィー分離)によって
単離及び精製することができる。
【0023】本発明のピペリジン化合物には、少なくと
も2個の不整中心があるので、それらは種々の立体異性
形態又は立体配置で存在することが可能である。したが
って、前記の化合物は、(+)−及び(−)−の光学的
活性形態で別々に、あるいはそれらの混合物として存在
することができる。それらすべての形態が本発明の範囲
内に含まれる。個々の異性体は、公知の方法(例えば、
最終生成物若しくはその中間体の調製における光学分
割、光学的選択反応、又はクロマトグラフィー分離)に
よって得ることができる。
【0024】本発明のピペリジン化合物が塩基性化合物
である限り、それらは全て種々の無機酸及び有機酸と一
緒に広範で多様な種々の塩を形成することができる。前
記の塩は、動物への投与用として薬剤学的に許容するこ
とのできるものでなければならないが、実際的には、最
初に、反応混合物からピペリジン塩基化合物を薬剤学的
に許容することのできない塩として単離し、次にアルカ
リ性試薬で処理することにより遊離塩基化合物に単純に
変換し、続いて、その遊離塩基を薬剤学的に許容するこ
とのできる酸付加塩に変換することがしばしば望まし
い。
【0025】本発明のピペリジン塩基化合物の酸付加塩
は、水性溶媒中、又は適当な有機溶媒(例えば、メタノ
ール若しくはエタノール)中で、前記の塩基化合物を、
実質的に等量の選択した鉱酸又は有機酸で処理すること
により容易に調製する。この溶媒を注意深く蒸発させる
と、所望の固体塩が容易に得られる。前記の本発明のピ
ペリジン塩基化合物の薬剤学的に許容することのできる
酸付加塩を調製するのに用いる酸は、無毒な酸付加塩
(すなわち薬学的に許容することのできるアニオンを含
む塩)、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸
塩、硝酸塩、硫酸塩若しくは重硫酸塩、リン酸塩若しく
は酸性リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩若しくは
酸性クエン酸塩、酒石酸塩若しくは重酒石酸塩、コハク
酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、糖酸
塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸
塩、及びパモ酸塩[すなわち、1,1’−メチレン−ビ
ス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸)の塩]を形成
する酸である。
【0026】酸性基も有する本発明のピペリジン化合物
は、種々の薬剤学的に許容することのできるカチオンと
一緒に塩基塩を形成することができる。前記の塩の例と
しては、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩(特
に、ナトリウム塩及びカリウム塩)を挙げることができ
る。これらの全ての塩は、通常の方法によって調製す
る。
【0027】本発明の薬剤学的に許容することのできる
塩基塩を調製するのに試薬として用いる化学塩基は、本
明細書に記載した酸性ピペリジン誘導体と非毒性塩基塩
を形成する化学塩基である。これら特定の非毒性塩基塩
には、薬剤学的に許容することのできるカチオン、例え
ば、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウ
ム等から誘導される塩が含まれる。これらの塩は、前記
の酸性ピペリジン化合物を、所望の薬剤学的に許容する
ことのできるカチオンを含む水溶液で処理し、そして得
られた溶液を蒸発乾固(好ましくは減圧下で)すること
によって容易に調製することができる。あるいは、それ
らは、酸性化合物の低級アルカン酸溶液と、所望のアル
カリ金属アルコキシドとを混合し、そして得られた溶液
を前記と同じ方法で蒸発乾固することによって調製する
こともできる。いずれの場合においても、反応の完了及
び所望の最終生成物の最大収量を保証するために、試薬
を化学量論的量で用いることが好ましい。
【0028】本発明の活性ピペリジン化合物は、有意な
サブスタンスP受容体結合活性を示し、したがって過剰
な前記サブスタンスP活性の存在により特徴づけられる
多様な種々の臨床的状態の治療において価値がある。前
記の状態には、対象哺乳類(特に、ヒト)における胃腸
障害、中枢神経系障害、炎症性疾病、嘔吐、尿失禁、痛
み、偏頭痛、又は脈管形成が含まれる。前記の化合物
は、嘔吐治療の目的に、好ましくは5HT3受容体アン
タゴニストと組み合わせて用いることができる。
【0029】本発明の式(I)で表される活性ピペリジ
ン化合物は、経口、非経口、又は局所経路のいずれでも
哺乳類に投与することができる。一般的に、これらの化
合物は、1日当たり約0.3mg〜750mgの範囲の
投与量でヒトに投与することが最も望ましいが、当然の
ことながら治療すべき対象者の体重及び体調、並びに選
択した個々の投与経路によって変化させることになるで
あろう。しかし、1日当たり約0.06mg〜約2mg
/kg(体重)の範囲内の投与レベルで使用するのが最
も望ましい。しかしながら、治療対象動物の種類及び前
記薬剤に対するそれら個々の反応、更には選択した薬剤
形態のタイプ並びにその投与を実施する時期及び間隔に
よって変化させることもできる。或る場合には、投与量
が前記範囲の下限以下であっても充分以上の量となるこ
とがあり、別の場合には、1日の投与において前記範囲
よりも多量の投与量を数回の少量の投与量にあらかじめ
分割しておけば、有害な副作用を伴わずに用いることが
できる。
【0030】本発明の化合物は、単独で、又は薬剤学的
に許容することのできる担体若しくは希釈剤と組み合わ
せて、前記投与経路のいずれによっても投与することが
でき、そして前記の投与は、単回又は複数回の投与で行
うことができる。また特に、本発明の新規治療剤は、広
範で多様な種々の投与形態で投与することができる。す
なわち、種々の薬剤学的に許容することのできる不活性
担体と組み合わせて、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トロ
ーチ、硬質キャンディー、粉剤、噴霧剤、クリーム、軟
膏(salves)、坐薬、ゼリー、ジェル、ペース
ト、ローション、軟膏(ointment)、水性懸濁
液、注射溶液、エリキシル、シロップ等の形態にするこ
とができる。これらの担体には、固体希釈剤又は充填
剤、無菌水性媒体、及び各種の非毒性有機溶媒等が含ま
れる。更に、経口投与用の医薬組成物に、適当に甘味及
び/又は香味を付与することができる。本発明の治療有
効化合物は、一般的に、濃度レベルが約5.0重量%〜
約70重量%の範囲で、前記の投与形態中に存在させ
る。
【0031】経口投与用に、種々の賦形剤、例えば、微
晶性セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウ
ム、リン酸二カルシウム、及びグリシンを含んだ錠剤
を、種々の崩壊剤、例えば、でんぷん(好ましくは、コ
ーン、ポテト又はタピオカのでんぷん)、アルギン酸、
及び或る種のコンプレックスシリケート(comple
xsilicate)、並びに顆粒バインダー、例え
ば、ポリビニルピロリドン、蔗糖、ゼラチン、及びアラ
ビアゴムと一緒に用いることができる。更に、潤滑剤、
例えば、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナト
リウム、及びタルクが、錠剤化の目的に、しばしば非常
に有用である。また、同様のタイプの固体組成物は、ゼ
ラチンカプセル中の充填剤として用いることもできる;
また、これに関連する好ましい材料には、ラクトース
(又は乳糖)又は高分子ポリエチレングリコールを挙げ
ることができる。経口投与用に水性懸濁液及び/又はエ
リキシルが望ましい場合には、種々の甘味剤又は香味
剤、着色剤又は染料、並びに所望により、乳化剤及び/
又は懸濁剤と、希釈剤、例えば、水、エタノール、プロ
ピレングリコール、グリセリン、及び種々のそれらの混
合物と活性成分とを組み合わせることができる。
【0032】非経口投与用に、ゴマ油若しくはピーナッ
ツ油中、又は水性プロピレングリコール中の本発明化合
物の溶液を用いることができる。前記の水溶液は、必要
に応じて適当に緩衝化(好ましくはpH>8)した方が
よく、そして液体希釈剤は最初に等張にする。これらの
水溶液は、静脈注射の目的に適している。前記の油性溶
液は、関節内、筋肉内及び皮下の注射目的に適してい
る。無菌条件下におけるこれら全ての溶液の調製は、当
業者に周知の一般的製剤技術によって容易に行うことが
できる。更に、皮膚の炎症状態の治療の場合には本発明
の化合物を局所的投与することもでき、標準的製剤慣行
に従ってクリーム、ゼリー、ジェル、ペースト、軟膏
(ointments)等によって行うことが好まし
い。
【0033】サブスタンスPアンタゴニストとしての本
発明の化合物の活性は、放射性試薬を用いて、IM−9
細胞又はNK−1受容体を暴露するCHO−細胞中のサ
ブスタンスP受容体部位におけるサブスタンスPの結合
を阻害するそれらの能力から決定する。本明細書に記載
のピペリジン化合物のサブスタンスPアンタゴニスト活
性は、D.G.Payanらにより、「The Jou
rnal of Immunology,Vol.13
3,p.3260,1984」中に報告されている標準
的アッセイ手順を用いて評価する。この方法は、単離し
たウシ組織又はIM−9細胞中の受容体部位において、
放射性同位元素で標識されたサブスタンスP試薬の量を
50%にまで減少させるのに必要な個々の化合物の濃度
を決定し、それによって各供試化合物に関する特徴的I
50値を得ることを本質的に含んでいる。
【0034】また特に、化合物によるヒトIM−9細胞
への[3H]SP結合の阻害は、アッセイバッファー
[50mMトリスHCl(pH7.4),1mM−Mn
Cl2,0.02%牛血清アルブミン,バシトラシン
(40μg/ml),ロイペプチン(4μg/ml),
キモスタチン(chymostatin)(2μg/m
l)及びホスホラミドン(phosphoramido
n)(30μg/ml)]中で決定する。この反応は、
細胞を、0.56nM−[3H]SPと種々の濃度の化
合物とを含有するアッセイバッファー(合計容量=0.
5ml)に加えることから開始し、そして4℃で120
分間インキュベートさせておく。GF/Bフィルター
(0.1%ポリエチレンイミン中にあらかじめ2時間浸
しておいたもの)上でろ過することによりインキュベー
トを終結する。非特異的結合は、1μM−SPの存在下
で残留する放射活性として規定される。前記のフィルタ
ーを管の中に移し、そして液体シンチレーションカウン
ターを用いて計数する。以下に記載の実施例で調製した
いくつかの化合物について、前記の手順に従って試験し
たところ、良好な結合活性(すなわち、IC50値=0.
1〜50μM)を示した。
【0035】Ca2+チャンネル結合親和性における不利
な効果は、ラットの心臓膜調製物におけるベラパミル結
合実験により決定する。より詳しくは、ベラパミル結合
は、前記のReynoldsらによる「J.Pharm
acol.Exp.Ther.Vol.237,p.7
31,1986」の記載のとおりに実施する。簡単に説
明すると、0.25nM[3H]デスメトキシベラパミ
ルと種々の濃度の化合物と(合計容量=1ml)を含む
チューブへ組織を加えることによりインキュベートを開
始する。非特異的な結合は、3〜10μMメトキシベラ
パミルの存在下で残留する放射性リガンド結合として規
定される。
【0036】CNS障害に対する本発明の化合物の活性
は、ジャービル内での[Sar9,Met(O211]サ
ブスタンスP誘発タッピング試験において計測する。よ
り詳しくは、ジャービルにエーテルで軽く麻酔をかけ、
頭蓋骨の表面を露出させる。[Sar9,Met(O2
11]サブスタンスP又はビヒクル(5μl)を、ラムダ
以下に3.5mm挿入した25ゲージ注射針を経て、側
脳室に直接投与する。注射に続いて、ジャービルを別個
に2リットルビーカー中に移し、そして繰り返しての後
足タッピングを監視する。以下の実施例で調製したいく
つかの化合物について、これらの試験方法に従って試験
した。その結果、本発明の化合物は、良好なサブスタン
スPに対するアンタゴニスト活性、特にはCNS障害に
対する良好な活性と好都合な代謝特性とを有することが
見出された。
【0037】本発明の化合物の抗炎症活性は、カプサイ
シン誘発血漿溢出試験によって示す。この試験におい
て、抗炎症活性は、雄性ハートレイモルモット(体重=
300〜350g)の尿管内の血漿タンパク質溢出の阻
害(%)として決定される。血漿溢出は、ペントバルビ
タール麻酔(25mg/kg;腹腔内投与)し、一晩絶
食させたモルモットにカプサイシン(0.1%BSA含
有バッファー中30μM,10ml/動物)を腹腔内注
射することによって誘発させる。供試化合物を0.1%
メチルセルロース−水に溶解し、カプサイシン誘発投与
(challenge)の1時間前に経口投与する。エ
バンスブルー染料(30mg/kg)を、誘発投与5分
前に静脈投与する。カプサイシン注射から10分後にそ
の動物を殺し、そして左右両方の尿管を摘出する。60
0nm吸光度での一晩のホルムアミド抽出の後に、組織
染料量を定量とする。この試験方法は、文献(A.Na
gahisaら.,European Journal
of Pharmacology,Vol.217,
pp.191−195,1992)において公知であ
る。
【0038】本発明の化合物の半減期は、ヒト肝臓ミク
ロソーム調製物中で決定する。より詳しくは、100m
Mリン酸カリウムバッファー(合計容量が1.2mlと
なる量,pH7.4)中で、化合物(1μM)を、プー
ルしたヒト肝臓ミクロソーム(2.0mg/ml)、N
ADP(1.3mM)、NADH(0.93mM)、グ
ルコース−6−リン酸(3.3mM)、MgCl
2(3.3mM)、及びグルコース−6−リン酸デヒド
ロゲナーゼ(8単位/ml)と共に、インキュベートし
た。種々の時点(0分、5分、10分、30分及び60
分)で、サンプル100μlをアセトニトリル溶液
(1.0ml)(内部標準を含む)に加えた。沈殿した
タンパク質を遠心機(3,000×g,5分間)中で回
転沈殿させた。上清をLC−MSによって分析した。L
C−MSユニットは、Hewlett Packard
HP1090 HPLCシステムとSciex AP
I−IIIとからなるものであった。サンプル(10μ
l)を、オートサンプラーによってHewlett P
ackard ODS−Hypersilカラム(2.
1×20mm)上に注入した。移動相は、10mM酢酸
アンモニウム中の80%アセトニトリルからなるもので
あった。API−IIIの測定は多重反応監視(MRM)
検出で分析した。
【0039】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。融点は、Buchiマイクロ融点装置で計測し、訂
正していない。赤外線吸収スペクトル(IR)は、Sh
imadzu赤外分光計(IR−470)によって計測
した。特に記載のない限り、1H核磁気共鳴スペクトル
(NMR)は、CDCl3において、JEOL NMR
分光計(JNM−GX270,1Hに270MHz)に
よって測定し、ピークの位置は、ppm(parts
per million)(テトラメチルシランからダ
ウンフィールド)で表す。ピークの形状は、以下のよう
に示す。s=一重線;d=二重線;t=三重線;m=多
重線。
【0040】実施例1:(2S,3S)−3−[(7−
メトキシ−4,5−ジヒドロ−[1,2,3,4]テト
ラゾロ[1,5−a]キノリン−8−イル)メチル]ア
ミノ−2−フェニルピペリジンジヒドロクロライド(化
合物8)の調製
【0041】(1)7−メトキシ−4,5−ジヒドロ−
[1,2,3,4]テトラゾロ[1,5−a]キノリン
(化合物1) この化合物は、特開昭52−57194号公報に記載の
手順に従って調製した。
【0042】(2)7−メトキシ−4,5−ジヒドロ−
[1,2,3,4]テトラゾロ[1,5−a]キノリン
−8−カルボキシアルデヒド(化合物2) TFA(16ml)中の化合物1(160mg,0.7
9mmol)の攪拌した溶液に、ヘキサメチレンテトラ
ミン(1.1g,7.9mmol)を加え、3日間還流
した。その溶媒を蒸発し、残さを酢酸エチルで希釈し
た。この有機層を水及びブラインで洗浄し、硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。これをS
iO2クロマトグラフィーによって精製して、白色固体
として化合物2(90mg,0.39mmol,50
%)を得た。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)10.4
6(1H,s),8.45(1H,s),7.03(1
H,s),4.02(3H,s),3.42−3.34
(2H,m),3.26−3.17(2H,m)pp
m。
【0043】(3)(2S,3S)−3−(2−メトキ
シベンジル)アミノ−2−フェニルピペリジンジヒドロ
クロライド(化合物3) この化合物は、W093/01170号公報に記載の手
順に従って調製した。
【0044】(4)(2S,3S)−1−tert−ブ
トキシカルボニル−3−(2−メトキシベンジル)アミ
ノ−2−フェニルピペリジン(化合物4) 化合物3(10.0g,27.1mmol)、3.0M
水性NaOH(36.1ml,108.4mmol)及
びtert−BuOH(15.0ml)の攪拌して氷冷
した混合物に、(tert−BuOCO)2O(Boc2
O,7.39g,33.8mmol)を加えた。室温で
一晩攪拌した後に、前記混合物を酢酸エチル(×3)で
抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を、飽和炭酸水
素ナトリウム及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上
で乾燥し、そして濃縮して、淡黄色シロップとして化合
物4(11.3g,定量的)を得た。 IR(film)3350,1693,1605,15
90,1492,755cm-11 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)7.58
(2H,br.d,J=7.3Hz),7.36−7.
16(5H,m),6.89(1H,ddd,J=7.
5,7.5,1.1Hz),6.81(1H,dd,J
=8.4,0.8Hz),5.47(1H,br.
s),3.96(1H,dm,J=13.4Hz),
3.87(1H,d,J=13.6Hz),3.79
(1H,d,J=13.6Hz),3.70(3H,
s),3.10−2.99(1H,m),2.94(1
H,dd,J=12.5,3.4Hz),1.87−
1.74(2H,m),1.74−1.40(3H,
m),1.41(9H,s)ppm。 これを更に精製せずに次の工程で用いた。
【0045】(5)(2S,3S)−3−アミノ−1−
tert−ブトキシカルボニル−2−フェニルピペリジ
ン(化合物5) 化合物4(11.3g)、20%Pd(OH)2/C
(パールマンの触媒,3.7g)、及びメタノール(9
0ml)の混合物を、H2雰囲気下(バルーン)で室温
で4日間攪拌した。前記の触媒をセライトを用いてろ別
し、そしてメタノールで洗浄した。一緒にした溶媒を濃
縮して、粗製な化合物5(8.59g,定量的)を得
た。これをi−プロパノール(20ml)中に溶解し、
続いてこの溶液に、i−プロパノール(20ml)中の
フマル酸(1.57g,13.5mmol)の加温した
溶液を、室温で1回で加えた。この混合物をスペチュラ
でこすると、白色固体の沈殿物が容易に起こった。この
混合物を4℃で一晩冷蔵庫内に放置した後に、ろ過によ
って沈殿した結晶を収集し、氷冷i−プロパノールで洗
浄し、真空条件下で50℃で乾燥して、白色短針結晶と
して(2S,3S)−3−アミノ−1−(tert−ブ
トキシカルボニル)−2−フェニルピペリジンセミフマ
レート、すなわち化合物6(6.14g,68%)の最
初の収穫を得た。一緒にしたろ液及び洗浄液を濃縮し
て、残った固体(4.56g)を得た。これをi−プロ
パノール及びi−Pr2Oから再結晶化処理して、化合
物6(1.25g,13.7%)の2度目の収穫を得
た。 融点:165.7−168.8℃; 元素分析(%):C182624・0.4H2Oに対す
る計算値=C;63.29,H;7.91,N;8.2
0。実測値=C;63.64,H;8.22,N;7.
79。 H2O中の化合物6(1.24g,3.71mmol)
の懸濁液を氷冷した後に、混合物が塩基性となるまで2
0%水性NaOHを加えた。続いて、その混合物を酢酸
エチル(×3)で抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出
物を、飽和水性NaClで洗浄し、硫酸ナトリウム上で
乾燥し、そして濃縮して、純粋な化合物5(0.95
g,93.1%)を得た。 IR(film)3370,3310,1695,16
82,1807,1590,1494,1250,11
80,1150,756,703cm-11 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)7.47
−7.39(2H,m),7.37−7.23(5H,
m),5.19(1H,br.d,J=6.2Hz),
4.00(1H,dm,J=13.0Hz),3.25
−3.05(2H,m),1.94−1.83(1H,
m),1.83−1.56(4H,m),1.36(9
H,s),1.32(2H,br.s)ppm。
【0046】(6)(2S,3S)−1−tert−ブ
トキシカルボニル−3−[(7−メトキシ−4,5−ジ
ヒドロ−[1,2,3,4]−テトラゾロ[1,5−
a]キノリン−8−イル)メチル]アミノ−2−フェニ
ルピペリジン(化合物7) CH2Cl2(5ml)中の化合物2(65mg,0.2
8mmol)及び化合物5(78mg,0.28mmo
l)の攪拌した溶液に、NaB(OAc)3H(119
mg,0.56mmol)を加え、そして3時間攪拌し
た。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウムを加えること
によって急冷し、そしてCH2Cl2で抽出した。この有
機層を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過
し、そして濃縮した。これを、SiO2クロマトグラフ
ィーによって精製して、無色油として化合物7(110
mg,0.23mmol,82%)を得た。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)7.90
(1H,s),7.62−7.54(2H,m),7.
37−7.22(3H,m),6.77(1H,s),
5.51−5.43(1H,m),4.01−3.85
(3H,m),3.77(3H,s),3.35−3.
28(2H,m),3.16−2.95(4H,m),
1.97−1.40(4H,m),1.40(9H,
s)ppm。
【0047】(7)(2S,3S)−3−[(7−メト
キシ−4,5−ジヒドロ−[1,2,3,4]テトラゾ
ロ[1,5−a]キノリン−8−イル)メチル]アミノ
−2−フェニルピペリジンジヒドロクロライド(化合物
8) 酢酸エチル(6ml)中の化合物7(110mg,0.
23mmol)の攪拌した溶液に、HCl−MeOH過
剰量を加え、そして1日攪拌した。溶媒を蒸発させた後
に、残った固体をMeOH−Et2Oから再結晶化処理
した。沈殿した結晶をろ過によって収集し、Et2Oで
洗浄し、そして真空条件下で30℃で乾燥して、白色固
体として化合物8(65mg,0.14mmol,61
%)を得た。 融点:226−228℃。 IR(KBr)3425,2935,2665,259
0,1628,1559,1503,1449,133
1,1244,1150,1042cm-11 H−NMR(270MHz)δ(遊離塩基;CDC
3)7.66(1H,s),7.40−7.25(5
H,m),6.65(1H,s),4.10−4.06
(1H,m),3.71(1H,d,J=13.9H
z),3.55−3.42(2H,m),3.52(3
H,s),3.35−3.28(2H,m),3.15
−2.85(4H,m),2.30−1.50(4H,
m)ppm。 元素分析:C22266O・2HCl・H2Oに対する計
算値:C,54.89%,H,6.28%,N,17.
46%。実測値:C,54.78%,H,5.90%,
N,17.26%。
【0048】実施例2:(2S,3S)−3−[(9−
メトキシ−6,7−ジヒドロ−5H−[1,2,3,
4]テトラゾロ[5,1−a][2]ベンゾアゼピン−
10−イル)メチル]アミノ−2−フェニルピペリジン
ジヒドロクロライド(化合物12)
【0049】(1)9−メトキシ−6,7−ジヒドロ−
5H−[1,2,3,4]テトラゾロ[5,1−a]
[2]ベンゾアゼピン(化合物9) CH2Cl2(10ml)中の6−メトキシ−1−テトラ
ロン(1.0g,5.7mmol)の攪拌した溶液に、
0℃で濃硫酸(5ml)を加え、続いてNaN3(1.
0g)を30分間かけて徐々に加えた。この混合物を室
温まで温め、そして3時間攪拌した。この混合物を冷却
し、水性NaOHで塩基性化し、そしてCH2Cl2で抽
出した。この有機層を一緒にし、硫酸マグネシウム上で
乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。この残さをSiO2
クロマトグラフィーによって精製して、無色油として化
合物9(70mg,0.32mmol,5.6%)を得
た。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)8.25
(1H,d,J=8.8Hz),6.94(1H,d
d,J=8.8,2.6Hz),6.81(1H,d,
J=2.6Hz),4.61(2H,t,J=6.6H
z),3.88(3H,s),3.02−2.93(2
H,m),2.45−2.33(2H,m)ppm。
【0050】(2)9−メトキシ−6,7−ジヒドロ−
5H−[1,2,3,4]テトラゾロ[5,1−a]
[2]ベンゾアゼピン−10−カルボキシアルデヒド
(化合物10) この化合物は、化合物2と同じ方法で、化合物9から調
製した。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)10.4
2(1H,s),8.75(1H,s),6.92(1
H,s),4.67−4.60(2H,m),4.02
(3H,s),3.10−3.03(2H,m),2.
50−2.38(2H,m)ppm。
【0051】(3)(2S,3S)−1−tert−ブ
トキシカルボニル−3−[(9−メトキシ−6,7−ジ
ヒドロ−5H−[1,2,3,4]テトラゾロ[5,1
−a][2]ベンゾアゼピン−10−イル)メチル]ア
ミノ−2−フェニルピペリジン(化合物11) この化合物は、化合物7と同じ方法で、化合物10及び
化合物5から調製した。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)8.16
(1H,s),7.60−7.54(2H,m),7.
35−7.20(3H,m),6.68(1H,s),
5.48−5.40(1H,m),4.59(2H,
t,J=6.6Hz),3.98−3.75(3H,
m),3.76(3H,s),3.12−2.92(4
H,m),2.43−2.32(2H,m),1.93
−1.50(4H,m),1.40(9H,s)pp
m。
【0052】(4)(2S,3S)−3−[(9−メト
キシ−6,7−ジヒドロ−5H−[1,2,3,4]テ
トラゾロ[5,1−a][2]ベンゾアゼピン−10−
イル)メチル]アミノ−2−フェニルピペリジンジヒド
ロクロライド(化合物12) この化合物は、化合物8と同じ方法で、化合物11から
調製した。 融点:225−227℃。 IR(KBr)3425,2945,2670,250
0,1619,1500,1453,1417,116
0cm-11 H−NMR(270MHz)δ(遊離塩基;CDC
3)8.01(1H,s),7.40−7.20(5
H,m),6.55(1H,s),4.70−4.50
(2H,m),4.05−3.95(1H,m),3.
71(1H,d,J=13.9Hz),3.60−3.
33(2H,m),3.51(3H,s),3.05−
2.80(4H,m),2.47−2.30(2H,
m),2.20−1.90(2H,m),1.75−
1.42(2H,m)ppm。 元素分析:C23286O・2HCl・2H2Oに対する
計算値=C,53.80%,H,6.67%,N,1
6.37%。実測値:C,53.47%,H,6.29
%,N,16.20%。
【0053】実施例3:(2S,3S)−3−[(7−
メトキシ−1,2,4,5−テトラヒドロイミダゾ
[1,2−a]キノリン−8−イル)メチル]アミノ−
2−フェニルピペリジントリヒドロクロライド(化合物
17)
【0054】(1)6−メトキシ−2−オキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン(化合物13) この化合物は、J.Med.Chem,30,295
(1987)に記載の手順に従って調製した。
【0055】(2)7−メトキシ−1,2,4,5−テ
トラヒドロイミダゾ[1,2−a]キノリン(化合物1
4) 化合物13(0.50g,2.6mmol)及びエチレ
ンジアミン(0.88ml,13.1mmol)の混合
物に、p−TsOH・H2O(2.5g,13.1mm
ol)を加え、そして200℃で24時間加熱した。そ
の冷却した混合物を、6N−HClに溶解し、水性Na
OHで塩基性化し、そしてCH2Cl2で抽出した。この
有機層を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、ろ過
し、そして濃縮した。残さをSiO2クロマトグラフィ
ーによって精製して、無色油として化合物14(63m
g,0.31mmol,12%)を得た。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)6.80
−6.58(3H,m),4.12−3.82(4H,
m),3.77(3H,s),2.98−2.82(4
H,m)ppm。
【0056】(3)7−メトキシ−1,2,4,5−テ
トラヒドロイミダゾ[1,2−a]キノリン−8−カル
ボキシアルデヒド(化合物15) CH2Cl2(5ml)中の化合物14(63mg,0.
31mmol)の攪拌した溶液に、0℃にてTiCl4
(0.17ml,1.6mmol)を加えた。この反応
混合物を10分間攪拌した後に、0℃にてCl2CHO
Me(0.14ml,1.6mmol)を加え、そして
3時間攪拌した。この混合物を、水を加えることによっ
て急冷し、水性NaOHで塩基性化し、そしてCH2
2で抽出した。一緒にしたCH2Cl2抽出物を、硫酸
マグネシウム上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。残
さをSiO2クロマトグラフィーによって精製して、淡
黄色固体として化合物15(25mg,35%)を得
た。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)10.4
2(1H,s),7.02(1H,s),6.85(1
H,s),4.05−3.90(2H,m),3.91
(3H,s),3.82−3.70(2H,m),3.
00−2.92(2H,m),2.78−2.70(2
H,m)ppm。
【0057】(4)(2S,3S)−1−tert−ブ
トキシカルボニル−3−[(7−メトキシ−1,2,
4,5−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]キノリン
−8−イル)メチル]アミノ−2−フェニルピペリジン
(化合物16) この化合物は、化合物7と同じ方法で、化合物15及び
化合物5から調製した。1 H−NMR(270MHz)δ(CDCl3)7.63
−7.55(2H,m),7.36−7.20(3H,
m),6.66(1H,s),6.61(1H,s),
5.55−5.42(1H,m),4.07−3.88
(7H,m),3.70(3H,s),3.08−2.
78(6H,m),1.92−1.50(4H,m),
1.40(9H,s)ppm。
【0058】(5)(2S,3S)−3−[(7−メト
キシ−1,2,4,5−テトラヒドロイミダゾ[1,2
−a]キノリン−8−イル)メチル]アミノ−2−フェ
ニルピペリジントリヒドロクロライド(化合物17) この化合物は、化合物8と同じ方法で、化合物16から
調製した。 融点:226−227℃。 IR(KBr)3430,2925,2740,161
6,1541,1508,1467,1410,125
3cm-11 H−NMR(270MHz)δ(遊離塩基;CDC
3)7.37−7.20(5H,m),6.53(1
H,s),6.28(1H,s),3.97−3.88
(3H,m),3.65−3.53(3H,m),3.
47(3H,s),3.40(1H,d,J=13.9
Hz),3.33−3.22(1H,m),2.90−
2.73(4H,m),2.68−2.60(2H,
m),2.20−2.08(1H,m),2.03−
1.80(1H,m),1.80−1.55(1H,
m),1.50−1.38(1H,m)ppm。 元素分析:C24304O・3HCl・2.5H2Oに対
する計算値=C,52.90%,H,7.03%,N,
10.28%。実測値=C,52.50%,H,6.6
4%,N,10.03%。
【0059】実施例1〜3において調製した化合物の化
学的構造を、以下の表中に示す。
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 1/00 A61P 1/00 1/04 1/04 1/08 1/08 9/00 9/00 13/00 13/00 17/02 17/02 25/04 25/04 25/06 25/06 29/00 29/00 37/00 37/00 43/00 111 43/00 111 C07D 487/04 150 C07D 487/04 150 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 471/04 101 C07D 471/04 108 A61K 31/44 A61K 31/47 A61K 31/5517 C07D 487/04 150 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、Ar1は、式(IIa): 【化2】 で表される基、式(IIb): 【化3】 で表される基、式(IIc): 【化4】 で表される基、及び式(IId): 【化5】 で表される基、からなる群から選択した基であり; R1及びR2は、独立して水素原子又は炭素数1〜6のア
    ルキル基であり; Wは、(CH2n(nは1〜3である)又は−CH=C
    H−であり; Xは、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数1〜6の
    ハロアルコキシ基であり;そしてAr2は、場合により
    ハロゲン原子で置換されていることのあるフェニル基で
    ある]で表される化合物又は薬剤学的に許容することの
    できるその塩。
  2. 【請求項2】 Xがメトキシ基であり、Ar2がフェニ
    ル基である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 nが2又は3である請求項2に記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 (2S,3S)−3−[(7−メトキシ
    −4,5−ジヒドロ−[1,2,3,4]テトラゾロ
    [1,5−a]キノリン−8−イル)メチル]アミノ−
    2−フェニルピペリジン又はその塩; (2S,3S)−3−[(9−メトキシ−6,7−ジヒ
    ドロ−5H−[1,2,3,4]テトラゾロ[5,1−
    a][2]ベンゾアゼピン−10−イル)メチル]アミ
    ノ−2−フェニルピペリジン又はその塩;及び(2S,
    3S)−3−[(7−メトキシ−1,2,4,5−テト
    ラヒドロイミダゾ[1,2−a]キノリン−8−イル)
    メチル]アミノ−2−フェニルピペリジン又はその塩か
    ら選択した請求項3に記載の化合物。
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