JP3283048B2 - 水面施用発泡性農薬製剤 - Google Patents
水面施用発泡性農薬製剤Info
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Description
泡性農薬製剤に関する。
酸、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、鉱
物質担体および界面活性剤からなる殺草性粒剤、錠剤に
関するもの(特公昭47−27930号公報)をはじめ
として数多くなされている。また、最近になって、農薬
散布の省力化の一つとして、除草粒剤を水溶性高分子フ
ィルムの袋に入れるか、発砲剤を入れて大型の錠剤に成
型するなどして、手で水田の水中に投げ込む方法が提案
されている。
農薬製剤は、水田に施用した場合、農薬活性成分の水中
拡散性が不十分であるため、活性成分が本来有する効果
を発揮できなかったり、稲に薬害を与えるなどの欠点が
あり、実用化されていない。また、最近提案されている
水田への大型粒剤や錠剤を手で投げ込む方法も、これま
での発泡剤と同様に均一で速やかに拡散するには至って
いない。そのため、これに代わる新しい発泡性農薬の開
発が望まれている。したがって、本発明は均一でかつ十
分な拡散性を有する新規な水面施用発泡性農薬製剤を提
供するものである。
課題を解決すべく鋭意研究した。その結果、農薬活性成
分、炭酸塩、水溶性固体酸及びソルビタンモノラウレー
ト、オクチルアルコールまたはラウリルアルコールから
選ばれる1種の高沸点溶剤を含有する固体状組成物を水
溶性高分子フィルムによって包装することにより、前記
の課題を解決すると同時に省力的で安全性の高い発泡性
農薬製剤を完成させた。
的に説明する。
いないが、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウ
ム、セスキ炭酸ナトリウムなどが挙げられる。これら炭
酸塩は単独または2種以上併用してもよい。
されないが、例えば、クエン酸、コハク酸、フマル酸、
マレイン酸、酒石酸、シュウ酸、リンゴ酸、アジピン
酸、リン酸二水素ナトリウム、ホウ酸、リン酸二水素カ
リウムなどが挙げられる。これら水溶性固体酸は単独ま
たは2種以上を併用してもよい。
の配合で添加できるが、炭酸塩と水溶性固体酸の合計重
量が全重量に対して10〜90%、炭酸塩と水溶性固体
酸との重量比は1:10〜10:1が好ましい。
のものが挙げられる。
コール、ラウリルアルコールが使用できる。
れるものであれば使用できる。例えば次のものが挙げら
れる。
ソキサチオン、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメ
チル、バミドチオン、マラソン、PAP、ジメトエー
ト、エチルチオメトン、PMP、モノクロトホス、BR
P、CVMP、ジメチルビンホス、プロパホス、DE
P、EPN、NAC、MTMC、MIPC、BPMC、
PHC、MPMC、XMC、ベンダイオカルブ、カルボ
スルファン、ベンフラカルブ、チオジカルブ、シクロプ
ロトリン、エトフェンプロックス、カルタップ、チオシ
クラム、ベンスルタップ、ブプロフェジン、など。
ニッケル塩、チウラム、キャプタン、TPN、フサライ
ド、IBP、EDDP、チオファネートメチル、ベノミ
ル、イプロジオン、メプロニル、フルトラニル、テフロ
フタラム、ペンシクロン、メタラキシル、トリフルミゾ
ール、ブラストサイジンS、カスガマイシン、ポリオキ
シン、バリダマイシンA、オキシテトラサイクシン、ヒ
ドロキシイソキサゾール、メタスルホカルブ、MAF、
MAFE、ベンチアゾール、フェナジンオキシド、ジク
ロメジン、プロベナゾール、イソプロチオラン、トリシ
クラゾール、ピロキシン、オキソニック酸、グアザチン
など。
メプロップ、ナプロアニリド、CNP、クロメトキシニ
ル、ビフェノックス、MCC、ベンチオカーブ、エスプ
ロカルブ、モリネート、ジメピペレート、DCPA、ブ
タクロール、プレチラクロール、ブロモブチド、メフェ
ナセット、ダイムロン、ベンスルフロンメチル、シメト
リン、プロメトリン、ジメタメトリン、ベンダゾン、オ
キサジアゾン、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベン
ゾフェナップ、トリフルラリン、ピペロホス、ACN、
など。
ン酸アミド、ベンジルアミノプリンなど。
は、特に限定されるものではないが、一般的には製剤全
量の0.1〜50%(重量%)であり、農薬活性成分の
種類により、10アール当りの必要散布量となるように
添加すればよい。
ハンドブック」(1989年版、社団法人 日本植物防
疫協会発行)に記載の一般名である。
記した組成物の以外に界面活性剤、農薬活性成分の安定
化剤、物理性改良剤などの補助剤を添加してもよく、ま
た一部担体を併用してもよい。
に通常使用される非イオン性界面活性剤、陰イオン性界
面活性剤、陽イオン性界面活性剤および非イオン性と陰
イオン性を混合した界面活性剤などが使用できる。
ク、ベントナイト、炭酸カルシウム、軽石、ケイソウ
土、バーミキュライト、パーライト、ホワイトカーボ
ン、尿素、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、塩化
カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、シューク
ロース、グルコース、マルトース、ラクトース、デキス
トリン、澱粉、ポリビニルアルコール、セルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、
ポリアクリル酸ナトリウム、アラビアゴム、キサンタガ
ムなどが使用できる。
活性成分、炭酸塩、水溶性固体酸および高沸点溶剤から
なる粒剤あるいは錠剤などの固体状成型物からなるか、
もしくは、これを水溶性高分子フィルムによって包装し
てなるものであるが、後者の場合は水田へ投入するもの
であり、投入のしやすさおよび省力性を考慮すると水溶
性高分子フィルムによって1個あたり10〜100gに
包装したものが望ましい。ここで包装の形状は特に限定
されるものではなく、例えば、球状、円柱状、角状、箱
状、不定形のいずれでもよい。
は、本発明の発泡性農薬製剤を水田の水中に投入したと
きに、速やかに溶解するものであれば何れも使用でき
る。例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシメチル
セルロース、デキストリン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ペク
チン、プルラン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸塩、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。また
これらのフィルムの厚さは貯蔵中、運搬中、あるいは手
で水田中に投げ入れるときに容易に破損しないものであ
ればよく、30μm〜2mmあればよい。
製剤は、水溶性高分子フィルムで包装しない場合には、
その粒剤、錠剤等を従来の粒剤や錠剤と同時に水田中に
均一に散布すればよい。また、水溶性高分子フィルムで
包装してなる場合には農薬活性成分の種類、製剤中への
含有量などにより異なるが、10アール当り、例えば、
50〜100gの重量に包装したものであれば、5〜2
0個程度を水田中に投げ込めばよい。そうすれば、水中
に炭酸ガスを放出して発泡して農薬活性成分を水中に広
く拡散させ、十分な防除効果をもたらすことができる。
中の多量の水分により、炭酸ガスを放出して発泡し、高
沸点溶剤とともに、農薬活性成分を水田中に広く拡散さ
せる作用を有する。
は特に限定されないが、例えば、次の方法によって調製
できる。農薬活性成分、炭酸塩、水溶性固体酸および
高沸点溶剤をハンマーミルで混合し、粉末状の固体状組
成物を得る。農薬活性成分、炭酸塩、水溶性固体酸お
よび高沸点溶剤を乾式造粒機で造粒し、固体状組成物を
得る。農薬活性成分、炭酸塩、水溶性固体酸および高
沸点溶剤を錠剤成型機で成型し、固体状組成物を得る。
上記の製剤をそのまま使用してもよいが、一定の大き
さに成型し、これを水溶性高分子フィルムで包装する。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
部を意味する。
カルシウム 25部、セルロースパウダー 3部、ラウ
リルアルコール 5部およびラクトース 21部をブリ
ケッティングマシーンで乾式造粒後、これを錠剤成型機
で、30kg/cm2の圧力をかけ、1個当り50gの錠
剤を得る。これをポリビニルアルコールのフィルム(厚
さ40μm)で包装した。
農薬製剤の有用性を示す。
を作り、1区当りタイヌビエ種子(50g)、ホタルイ
種子(30g)、アゼナ種子(10g)、コナギ種子
(10g)をそれぞれ播種し代かきを行った後、2葉期
の水稲苗(品種:日本晴)を機械移植した。これらの雑
草が2〜3葉期に達したとき、実施例1に準じて調製し
た試料を試験区の中央(1か所)に1個(50g)処理
した。
の全面に散布した。
の中央及び四隅の計5か所から5m2中に生き残った雑
草を抜き取り、その乾燥重量(g)を測定し、次式によ
り5区平均の除草率(%)を求めた。また水稲に対する
薬害については下記の基準により薬害程度を達観調査し
た。結果を表1〜2に示す。
もたらされる。まず第1に、本発明の水面施用発泡性農
薬製剤は、水田に処理すると、水田水中に農薬活性成分
を速やかにかつ均一に拡散することができる。これは、
本発明の農薬製剤をそのままか、あるいは水溶性高分子
フィルムで水田中に投入したときでも変わらない。また
第2に、水溶性高分子フィルムで包装してなる本発明の
農薬製剤は、水田に10アール当り約5〜20個を手で
投げ入れるだけでよく、省力的であると同時に、散布機
が不用で経済的である。第3に、水田に投げられた本発
明の農薬製剤は、上記のごとく農薬活性成分を水田水中
に拡散し、均一な処理層をつくるため、慣行の製剤など
と比べて高い防除効果を発現し、薬害も軽減される。
Claims (2)
- 【請求項1】 農薬活性成分、炭酸塩、水溶性固体酸お
よびソルビタンモノラウレート、オクチルアルコールま
たはラウリルアルコールから選ばれる1種の高沸点溶剤
を含有する固体状組成物からなる水面施用発泡性農薬製
剤。 - 【請求項2】農薬活性成分、炭酸塩、水溶性固体酸およ
びソルビタンモノラウレート、オクチルアルコールまた
はラウリルアルコールから選ばれる1種の高沸点溶剤を
含有する固体状組成物を水溶性高分子フィルムによって
包装してなることを特徴とする水面施用発泡性農薬製
剤。
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