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JP3270679B2 - 光起電力素子 - Google Patents

光起電力素子

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JP3270679B2
JP3270679B2 JP08560096A JP8560096A JP3270679B2 JP 3270679 B2 JP3270679 B2 JP 3270679B2 JP 08560096 A JP08560096 A JP 08560096A JP 8560096 A JP8560096 A JP 8560096A JP 3270679 B2 JP3270679 B2 JP 3270679B2
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由希子 岩崎
浩三 荒尾
克己 中川
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/52PV systems with concentrators

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光起電力素子に係
る。より詳細には、高性能で長期使用に対する信頼性が
高く、かつ、低コストで量産の可能な光起電力素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】人類のこれからのエネルギー源として、
その使用の結果発生する二酸化炭素の為に地球の温暖化
をもたらすと言われる石油や石炭、不測の事故により、
さらには正常な運転時に於いてすら放射線の危険が皆無
とは言えない原子力に全面的に依存していく事は問題が
多い。一方、光起電力素子の一つである太陽電池は、太
陽光をエネルギー源としており地球環境に対する影響が
極めて少ないため、その普及が期待されている。しかし
現状に於いては、本格的な普及を妨げているいくつかの
問題点がある。
【0003】従来、太陽電池の発電層である半導体層を
形成する材料としては、単結晶または多結晶のシリコン
が多く用いられてきた。しかし、これらの太陽電池では
結晶の成長に多くのエネルギーと時間を要し、またその
後も複雑な工程が必要となるため量産効果があがりにく
く、低価格での提供が困難であった。この問題を解決す
るために、アモルファスシリコン(以下a−Siと記
載)や、CdS・CuInSe2などの化合物を用い
た、いわゆる薄膜半導体太陽電池が盛んに研究、開発さ
れてきた。これらの太陽電池では、ガラスやステンレス
スティールなどの安価な基板上に必要なだけの半導体層
を形成すればよく、その製造工程も比較的簡単であり、
低価格化できる可能性を持っている。しかしながら、薄
膜太陽電池は、その変換効率が結晶シリコン太陽電池に
比べて低く、しかも長期の使用に対する信頼性に不安が
あるという問題を有するため、これまで本格的に使用さ
れてこなかった。
【0004】このような薄膜太陽電池の問題を解消し、
その性能を改善するため、以下に示す変換効率を高める
ための工夫がなされている。
【0005】第1の工夫は、基板表面の光の反射率を高
めることにより、薄膜半導体からなる発電層で吸収され
なかった太陽光を、再び発電層に戻し、入射光を有効に
利用する役割を担う裏面反射層の採用である。太陽光の
スペクトルの内の短波長の成分は、既に薄膜半導体から
なる発電層に吸収されているので、それより長波長の光
に対して反射率が高ければ十分である。どの波長以上で
反射率が高ければ良いかは、用いる薄膜半導体の光吸収
係数、膜厚に依存する。透明な基板の基板側から太陽光
を入射させる場合には、薄膜半導体の表面に形成する電
極を銀(Ag)、銅(Cu)など反射率の高い金属で形
成するとよい。
【0006】図2は、Ag、Al、Cu及びNiからな
る膜厚が200nmの各単層膜について、反射率を調べ
た結果である。また、薄膜半導体からなる発電層の表面
から太陽光を入射させる場合には、同様の金属層を基板
上に形成した後、発電層を形成するとよい。さらに、金
属層と発電層の間に適当な光学的性質を持った透明層を
介在させると、多重干渉効果によりさらに反射率を高め
る事ができる。この様な透明層を用いる事は薄膜太陽電
池の信頼性を高める上で効果がある。特公昭60−41
878号公報には、透明層を用いる事により半導体と金
属層が合金化する事を防止できるとの記載がある。ま
た、米国特許第4,532,372号および第4,59
8,306号には、適度な抵抗を持った透明層を用いる
事により、万が一半導体層に短絡箇所が発生しても電極
間に過剰な電流が流れるのを防止できるとの記載があ
る。
【0007】第2の工夫は、太陽電池の表面又は/及び
裏面反射層における発電層との界面を微細な凸凹構造
(テクスチャー構造)とする方法の採用である。このよ
うな構成とする事により、太陽電池の表面又は/及び裏
面反射層における発電層との界面で太陽光が散乱され、
半導体からなる発電層の内部に太陽光が閉じこめられる
(光卜ラップ効果)ため、半導体からなる発電層におい
て太陽光がより有効に吸収される様になる。基板が透明
な場合には、基板上の酸化錫(SnO2)などの透明電
極の表面をテクスチャー構造にすると良い。また、薄膜
半導体からなる発電層の表面から太陽光を入射する場合
には、裏面反射層に用いる金属層の表面をテクスチャー
構造とすればよい。平坂らは、Alを基板温度や堆積速
度を調整して堆積することで、裏面反射層として好まし
いテクスチャー構造が得られる事を報告している(M.Hi
rasaka, K.Suzuki, K.Nakatani, M.Asano, M.Yano, H.O
kaniwa: Solar Cell Materials 20 (1990) pp99-11
0)。
【0008】図3は、このようなテクスチャー構造の裏
面反射層を採用した結果、入射光の吸収が増加した状態
を示すグラフである。図3(a)は、裏面反射層をなす
金属層として平滑な銀を用いた場合のa−SiGe太陽
電池の分光感度である。図3(b)は、図3(a)の平
滑な銀の代わりにテクスチャー構造の銀を用いた場合の
分光感度である。図3(a)の場合、波長700nm、
780nm及び850nm近傍の光が、a−SiGe半
導体からなる発電層で有効に利用されていない。一方、
図3(b)の場合は、これらの波長域において、変換効
率(Q−value)の落ち込みが殆ど見られない。し
たがって、変換効率をより高めるには、これら波長域の
光に対して、高い反射率をもつ裏面反射層を用いること
が効果的であることが分かる。
【0009】図2から、銀及び銅は、本発明で用いる薄
膜半導体で必要とする700〜1000nmの全波長域
で高い反射率を示すのに対し、アルミニウムは波長80
0nm近傍で極小値を持ち、ニッケルは全波長域で低い
ことが読みとれる。したがって、上述した銀及び銅は、
裏面反射層をなす金属層を形成する材料として最も適し
ている。
【0010】さらに、第2の工夫(金属層と透明層の2
層からなる裏面反射層の考え方)と第1の工夫(テクス
チャー構造の考え方)を組み合わせる事もできる。米国
特許第4,419,533号には、金属層の表面がテク
スチャー構造を持ち、且つその上に透明層が形成された
裏面反射層の考え方が開示されている。また、平滑な金
属層の上にテクスチャー構造の透明層を形成しても構わ
ない。この様な組み合わせにより、太陽電池の変換効率
はかなり改善されてきた。
【0011】しかしながら、裏面反射層の金属として、
とりわけ優れた反射率を持つ銀や銅を用いることは変換
効率の高い太陽電池を得る上で極めて有利であるが、こ
れらの金属、特に銀は電気化学的マイグレーションを起
こす金属として知られている。
【0012】電気化学的マイグレーション(以下マイグ
レーションと呼ぶ)とは、箔・メッキ・ペースト状等の
金属が直流電圧の印加された条件下において、吸湿性の
大きい又は親水性の強い絶縁物と接触した状態、かつ高
湿度の環境下で使用されると、電気分解作用により絶縁
物の表面や内部を樹枝状あるいは染み状に成長し電導経
路をつくる現象のことである。金属によっては上記以外
の条件を要することが報告されている。実験的にマイグ
レーションを発生させる場合、例えば、銀(Ag)、銅
(Cu)及び鉛(Pb)等では蒸留水と電界の条件下で
発生し(Agは樹枝状結晶の成長速度が特に速い)、金
(Au)、パラジウム(Pd)及びインジウム(In)
等では更にハロゲンイオンの存在が必要となり、アルミ
ニウム(Al)、ニッケル(Ni)及び鉄(Fe)等で
はこれら以外の特殊な条件下でないと発生しないことが
公知である。
【0013】ところで、様々な環境での使用が考えられ
る太陽電池においても、長期使用の際、上述したマイグ
レーションによる電極間の短絡が問題となる。例えば、
屋外で実使用されている太陽電池が高温多湿の環境下に
さらされた場合を考える。一般に太陽電池単体では出力
電圧が低いため、複数のサブモジュール(上記の薄膜半
導体太陽電池をモジュール化したもの)を直列接続して
使用する。このような太陽電池が落葉等により部分被覆
された場合、被覆部分のサブモジュールの出力電流が他
のサブモジュールに比べ極端に小さくなり、実質的に内
部インピーダンスが大きくなる。その結果、他のサブモ
ジュールの出力電圧が逆方向に印加される。すなわち、
高温高湿かつ逆バイアスの印加というマイグレーション
の発生条件が実現され、電極間の短絡が起こりサブモジ
ュールの破壊に至るという問題があった。裏面反射層に
適した反射率の高いAgやCuを用いた場合は、特に改
善すべき技術課題であった。
【0014】この解決方法として、耐マイグレーション
性に優れている金属すなわちAlやNi等を、AgやC
uの代わりに選択しても構わない。しかし、AlやNi
等を用いた場合、マイグレーションは改善されるが、反
射率がAgやCuに較べて低いため光電変換効率が低下
してしまうという問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な現状
に鑑みなされたものであって、改良された裏面反射層を
用いることにより、優れた耐マイグレーション性と高い
光電変換効率を併せ持つ光起電力素子を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の光起電力素子
は、基板上に、少なくとも金属層、透明層、半導体層及
び透明電極を順次積層してなる光起電力素子において、
前記金属層は、アルミニウム(Al)濃度が30〜50
at%、残部銅(Cu)からなる銅−アルミニウム合金
であり、かつ、前記金属層の反射率は、波長が700〜
1000nmの光に対して85%以上であることを特徴
とする。
【0017】
【発明の実施の形態】請求項1に係る発明では、基板上
に、少なくとも金属層、透明層、半導体層及び透明電極
を順次積層してなる光起電力素子において、前記金属層
は、アルミニウム(Al)濃度が30〜50at%、残
部銅(Cu)からなる銅−アルミニウム合金であるた
め、Cuのマイグレーション発生が抑制される。その結
果、過酷な環境下で使用した際に太陽電池の内部に発生
する短絡を防止できる光起電力素子がえられる。また、
前記金属層の反射率は、波長が700〜1000nmの
光に対して85%以上であるため、入射した太陽光を有
効に利用できる。その結果、光電変換効率の高い光起電
力素子が得られる。
【0018】請求項2に係る発明では、前記金属層は、
120℃以下の温度に保持された前記基板の上に、熱平
衡からはずれた成膜方法であるスパッタリング法により
形成されるため、高温成膜による金属層の反射率低下を
防ぐことができ、光電変換効率の高い光起電力素子が得
られる。
【0019】請求項3に係る発明では、前記基板上に前
記金属層からなる一対の櫛形電極を200μm間隔で配
設し、前記櫛形電極上に純水からなる水滴を垂らし、前
記櫛形電極間に10Vの電圧を印加した際、電気化学的
マイグレーションにより前記金属層からなる一対の櫛形
電極間が短絡するまでの時間が、2分以上であることか
ら、この様な金属層を用いた光起電力素子は、マイグレ
ーションの発生条件である高温・高湿、かつ逆バイアス
の印加という過酷な環境下での長期使用に対する信頼性
が高い。
【0020】以下、図面を参照して本発明の実施態様例
を説明する。
【0021】(光起電力素子)本発明に係る光起電力素
子としては、例えば図1に示すものが挙げられる。図1
において、101は基板である。基板としては、導電性
のある金属基板が好ましく、導電性のない基板を用いる
場合には真空蒸着法やスパッタリング法等で金属層を堆
積すると良い。102はCu−Al合金からなる金属
層、103は透明層であり、これらを合わせて裏面反射
層と呼ぶ。透明層103は、半導体からなる発電層を透
過してきた太陽光に対しては透明であり、また適度な電
気抵抗を持ち、その表面はテクスチャー構造を持ってい
る。104は薄膜半導体接合をなす発電層である。図1
では薄膜半導体接合としてnip型のa−Si系光起電
力素子を1組用いたシングルセル構造の場合を示してい
るが、nip型のa−Si系光半導体素子を2組以上積
層したタンデムセル構造やトリプルセル構造にしても構
わない。発電層104は、n型a−Si層105、i型
a−Si層106、及びp型a−Si層107からな
る。薄膜半導体接合をなす発電層104が薄い場合に
は、図1に示す様に発電層104も透明層103と同様
のテクスチャー構造を示すことが多い。また、発電層1
04の上には、透明電極108及び集電電極109が設
けてある。
【0022】(基板及び金属層)本発明に係る基板とし
ては、各種の金属板が用いられる。中でもステンレスス
チール板、亜鉛鋼板、アルミニウム板、銅板等は、価格
が比較的低く好適である。これらの金属板は、一定の形
状に切断して用いても良いし、板厚によっては長尺のシ
ート状の形態で用いても良い。この場合にはコイル状に
巻く事ができるので連続生産に適合性がよく、保管や輸
送も容易になる。又用途によってはシリコン等の結晶基
板、ガラスやセラミックスの板を用いる事もできる。基
板の表面は研磨しても良いが、例えばブライトアニール
処理されたステンレス板の様に仕上がりの良い場合には
そのまま用いても良い。
【0023】本発明の金属層の堆積には成膜法の一例で
あるスパッタリング法を用いたが、金属層の堆積には、
抵抗加熱や電子ビームによる真空蒸着法、スパッタリン
グ法、イオンプレーティング法、CVD法等が用いられ
る。
【0024】(透明層及びそのテクスチャー構造)本発
明に係る透明層としては、例えば、ZnOをはじめIn
23、SnO2、CdO、CdSnO4、TiO等の酸化
物が多用される。(ただしここで示した化合物の組成比
は実態と必ずしも一致していない。)透明層の光の透過
率は一般的には高いほど良いが、薄膜半導体に吸収され
る波長域の光に対しては、透明である必要はない。透明
層はピンホールなどによる電流を抑制するためにはむし
ろ抵抗があった方がよい。一方この抵抗による直列抵抗
損失が太陽電池の変換効率に与える影響が無視できる範
囲でなくてはならない。この様な観点から単位面積(1
cm2)あたりの抵抗の範囲は好ましくは10-6〜10
Ω、更に好ましくは10-5〜3Ω、最も好ましくは10
-4〜1Ωである。また透明層の膜厚は透明性の点からは
薄いほどよいが、表面がテクスチャー構造を取るために
は平均的な膜厚として100nm以上必要である。また
信頼性の点からこれ以上の膜厚が必要な場合もある。テ
クスチャー構造については後に詳述する。
【0025】透明層の堆積には、抵抗加熱や電子ビーム
による真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、CVD法、スプレーコート法等が用いられ
る。この場合も第3図に示したスパッタリング装置が使
用できる。ただし酸化物ではターゲットとして酸化物そ
のものを用いる場合と、金属(Zn、Sn等)のターゲ
ットを用いる場合がある。後者の場合では、堆積室にA
rと同時に酸素を流す必要がある(反応性スパッタリン
グ法と呼ばれる)。
【0026】光閉じ込めが起こる理由としては、金属層
がテクスチャー構造を取っていることにより金属層での
光の散乱が考えられる。また薄膜半導体の表面が透明層
と同様なテクスチャー構造になると光の位相差による光
の散乱が起こり易く光トラップの効果が高い。
【0027】また透明層の比抵抗を制御するためには適
当な不純物を添加すると良い。本発明の透明層として
は、前述したような導電性酸化物では比抵抗が低すぎる
傾向がある。そこで不純物としては、その添加により抵
抗を適度に高める物が好ましい。例えばn型の半導体で
ある透明層にアクセプター型の不純物(例えばZnOに
Cu、SnO2にAl等)を適当量加えて真性化し抵抗
を高めることができる。また不純物の添加が耐薬品性を
高める場合が多い。透明膜へ不純物を添加するには蒸発
源やターゲットに所望の不純物を添加しても良いし、特
にスパッタリング法ではターゲットの上に不純物を含む
材料の小片を置いても良い。
【0028】以下では、本発明を完成するに至る過程で
行なった実験を詳細に説明する。
【0029】全ての実験において、金属層の堆積には図
4に示したDCマグネトロンスパッタ装置を用いた。図
4において、401は堆積室であり不図示の排気ポンプ
で真空排気できる。この内部に、不図示のガスボンベに
接続されたガス導入管402により、アルゴン(Ar)
等の不活性ガスが所定の流量導入され、排気弁403の
開度を調節し堆積室401内は所定の圧力とされる。ま
た、基板404は内部にヒーター405が設けられたア
ノード406の表面に固定されている。アノード306
に対向して、その表面にターゲット407が固定された
カソード電極408が設けられている。ターゲット40
7は通常は純度99.9乃至99.999%程度の堆積
されるべき金属のブロックである。カソード電極408
はDC電源409に接続されており、電源409により
直流高電圧を加え、アノード・カソード間にプラズマ4
10を生起する。このプラズマの作用によりターゲット
407の金属原子が基板404上に堆積される。また、
カソード408の内部に磁石を設けてプラズマの強度を
高めたマグネトロンスパッタリング装置を用いる事によ
り、堆積速度をより高くすることができる。
【0030】(実験1)本実験では、図4に示したDC
マグネトロンスパッタ装置を用い、Cu−Al合金膜に
おけるAl濃度を変えて、金属層を形成した。Al濃度
は、15、30、45、5З、62、又は85(at
%)とした。
【0031】以下では、実験手順にしたがって説明す
る。
【0032】(1)鏡面研磨をした5cm×5cmのス
テンレス板(SUS304)上に、DCマグネトロンス
パッタ法にてAl濃度が15、30、45、5З、6
2、85at%のCu−Al合金を100nm堆積し、
それぞれを試料1a、1b、1c、1d、1e、1fと
した。
【0033】(2)比較のために、純銅、又は、純アル
ミニウムからなる膜も同様に作製し、それぞれ1g、1
hとした。これらの試料は室温において4nm/sec
で堆積したため、その表面は平滑であった。
【0034】1g、1hの作製には99.999%の銅
またはAlのターゲットを用いた。合金試料1aは、9
9.999%のAl線を輪状に加工したものをCuター
ゲット上に配して作製した。試料1b〜1fは、99.
99%の銅板を7mmφに加工したものを所望の組成が
得られるようAlターゲット上に配して作製した。1
g、1hを除いた全ての試料に対して、X線エネルギー
分散型分析装置(XMA)にて分析を行ない組成の確認
を行った。
【0035】(3)上記8種類の試料について、波長4
00〜1200nmの光に対する反射率を測定した。図
2の結果から、Alの反射率は800nmで極小値を持
つことが分かっている。したがって、図5には、各組成
において得られた反射率の代表値として、800nmで
観測された値を示した。
【0036】図5から、反射率はAl濃度の増加にとも
ない徐々に低下し、50at%近傍で急激に落ち込み始
め、60at%近傍で極小を示した。
【0037】反射率をきめるパラメーターの一つである
屈折率は電子振動によって決まることから、反射率は電
子を束縛する原子配置、つまり結晶構造に大きく影響を
受けていると思われる。ここで、図6に示したCu−A
l合金の相図(Binary AlloyPhase Diagrams)を用いて
考察する。相図には、各組成において温度に対しどのよ
うな相(結晶構造)が出現するかが示されている。反射
率が大きく変化するAl濃度が50at%を越えるあた
りからθ相が出現する可能性が見られる。したがって、
図5に見られる反射率の低下にはθ相が関与していると
思われる。
【0038】(実験2)本実験では、基板温度を10
0、120、140、160、200、300、又は4
00℃として、Cu−Al合金からなる金属層を形成
し、それぞれを試料2a、2b、2c、2d、2e、2
f、2gとした点が、実施例1の試料1bと異なる。但
し、Al濃度は、実験1で得られた高反射率を示した3
0at%に、堆積速度は0.6nm/secに、膜厚は
900nmに固定した。
【0039】これらの試料についても実験1と同様の測
定を行い、図7に示した結果をえた。図7では、基板温
度が高くなるにつれて、反射率は低下傾向となることが
分かった。特に、120℃より高い領域ではその低下量
が増すことから、120℃以下での成膜が好ましいと判
断した。
【0040】前述したように、金属層をテクスチャー構
造にすると、光起電力素子に入射した光をより有効に利
用する事ができる。一般に金属層をテクスチャー構造に
堆積するには、高温にて低い堆積速度で成膜を行えばよ
い。しかし、本発明の金属層は、高温での成膜により反
射率を落としてしまう。したがって、本発明の金属層を
テクスチャー化するには、該金属層を堆積するまえにテ
クスチャー構造を作製し、その上に120℃以下で成膜
する必要がある。
【0041】(実験3)本実験では、5cm角の無アル
カリガラス(#7059)基板上に、200μmの間隔
をなす櫛型電極マスクを置き、Cu−Al合金からなる
金属層を形成した点が実施例1と異なる。
【0042】作製した試料のAl濃度は、15、30、
45、5З、62、又は85(at%)であり、それぞ
れ試料を3a、3b、3c、3d、3e、3fとした。
比較のため純Cu、純Alの試料3g、3hも同様に作
製した。比較のために、純銅、又は、純アルミニウムか
らなる膜も同様に作製し、それぞれ3g、3hとした。
【0043】これら8種類の試料について、作製した2
00μmの電極間隔上に純水滴をたらして10Vの電圧
を印加し、顕微鏡下で樹枝状結晶の成長を観察した。図
8は、樹枝状結晶の成長により電極間が短絡した時間を
縦軸に、Cu−Al合金におけるAl濃度を横軸にとっ
たグラフである。図8から、Alの添加量が増えるにつ
れて、電極間が短絡した時間は延びることが分かった。
また、樹枝状結晶の発生頻度も抑えられることも分かっ
た。特に、Al濃度が70at%を越える場合には、樹
枝状結晶の発生は見られなくなった。
【0044】(実験4)本実験では、Cu−Al合金か
らなる金属層の上に、透明層としてZnOを形成した
後、薄膜半導体のnip接合からなる発電層、透明電
極、及び集電電極を、順次積層した。
【0045】以下では、作製手順にしたがって説明す
る。
【0046】(1)金属層は、Al濃度が45at%の
Cu−Al合金であり、その厚さは100nmとし、他
の点は実施例1と同様とした。
【0047】(2)金属層の上に、透明層として厚さが
1000nmのZnOを堆積した。
【0048】(3)透明層の上に、グロー放電分解法
で、SiH4及びPH3を原料ガスとして厚さが20nm
のn型a−Si層、SiH4を原料ガスとして厚さが4
00nmのi型a−Si層、SiH4、BF3及びH2
原料ガスとして厚さが10nmのp型微結晶(μc)S
i層を順次堆積し、発電層とした。
【0049】(4)発電層の上に、抵抗加熱蒸着法で、
膜厚65nmの酸化インジウム錫膜(ITO膜)を堆積
し、透明電極とした。
【0050】(5)透明電極の上に、Agペーストで幅
300μmの集電電極を形成し、太陽電池をセル化し
た。
【0051】上記工程(1)〜(5)により得られた試
料を、試料4aとした。
【0052】また、比較のために、純銅、又は純アルミ
ニウムからなる膜も同様に作製し、それぞれ試料4b、
4cとした。
【0053】これらの試料に対して、AM−1.5のソ
ーラーシミュレーターの下で光電流Jscを測定した。試
料4cが16.5mA/cm2であったのに対し、試料
4aは17.3mA/cm2と高い電流値が得られた。
なお、試料4bについては基板と集電電極との間の抵抗
(Rsh)が低く規定の出力が発生しなかったため、Jsc
は測定できなかった。
【0054】(実験5)本実験では、実験4で得られた
2種類の試料すなわち4aと4cに、光の当たらない状
態で湿度85%、雰囲気温度85℃中で逆電圧0.85
Vを印加(高湿逆バイアス試験)し、RshDk(光の当た
らない状態でのRsh)の時間変化を測定した。また、実
験4でセル化できなかった純銅の金属層を有する試料4
bの代わりに、同様のマイグレーション特性をもつ純銀
Agの金属層を有する試料5b作製し、比較評価した。
【0055】図9は、各試料のRshDkの時間変化を調べ
た結果である。RshDkが10Ωcm 2以下に低下する
と、低照度光の下で開放電圧が出なくなり、太陽電池と
しての特性、信頼性に問題がでてくることが別途分かっ
ていた。したがって、高湿逆バイアス試験ではRshDk≧
10kΩcm2を高湿逆バイアス試験合格基準とした。
【0056】図9から、試料5bは測定を始めると同時
にRshDkが急激に低下し、10kΩcm2を割り込むこ
とが分かった。試料4cは、31kΩcm2より低下す
ることはなかった。試料4aは、試料4cに比べるとR
shDkの低下が見られるが、かなり改善されており10k
Ωcm2を下回ることはなかった。
【0057】以上の実験結果から、反射層に適したCu
−Al合金は、Al濃度30〜50at%の範囲で基板
温度は120℃以下にて成膜する事が好ましいといえ
る。
【0058】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をより詳細に説
明するが、本発明がこれら実施例に限定されることはな
い。
【0059】(実施例1)本例では、図1に示した発電
層104がnip型のa−Si系光起電力素子を作製し
た。
【0060】以下では、作製手順にしたがって説明す
る。
【0061】(1)実験1で作製した試料1d(ステン
レス板(SUS304)101上に、Cu−Al合金膜
(Al濃度=5Зat%)からなる金属層を形成したも
の)の上に、ZnOターゲットを用いて基板温度350
℃にて1000nmのZnO層103を堆積し、裏面反
射層の形成された基板1001を得た。ここで、ZnO
層の表面は、テクスチャー構造となるようにした。
【0062】(2)上記(1)で作製した基板1001
の上に、図10に示した市販の容量結合型高周波CVD
装置(アルバック社製CHJ−3030)を用いて、薄
膜半導体接合をなす発電層104を形成した。
【0063】(2−1)アノード1002の上に基板1
001をセットし、排気ポンプ1009にて、反応容器
1004を排気管1008を介して荒引き後、高真空引
き操作を行った。この時、基板1001の表面温度が3
50℃になる様、温度制御機構(不図示)により制御し
た。
【0064】(2−2)十分に排気が行われた時点で、
ガス供給源1005からガス導入管1006を介して、
SiH4300sccm、SiF44sccm、PH3
2(1%H2希釈)55sccm及びH240sccm
を、反応容器1004の中に導入した。スロットルバル
ブ1008の開度を調整して、反応容器1004の内圧
を1Torrに保持し、圧力が安定したところで、直ち
に高周波電源より200Wの電力を投入した。プラズマ
を5分間持続させた結果、透明層104上にn型a−S
i層105を形成した。
【0065】(2−3)再び排気をした後に、今度はガ
ス供給源1005からガス導入管1006を介して、S
iH4300sccm、SiF44sccm及びH240
sccmを、反応容器1004の中に導入した。スロッ
トルバルブの開度を調整して、反応容器1004の内圧
を1Torrに保持し、圧力が安定したところで、直ち
に高周波電源より150Wの電力を投入した。プラズマ
を60分間持続させた結果、n型a−Si層105上に
i型a−Si層106を形成した。
【0066】(2−4)また再び排気をした後に、今度
はガス供給源1005からガス導入管1006を介し
て、SiH450sccm、BF3/H2(1%H2希釈)
50sccm及びH2500sccmを、反応容器10
04の中に導入した。スロットルバルブの開度を調整し
て、反応容器1004の内圧を1Torrに保持し、圧
力が安定したところで、直ちに高周波電源より300W
の電力を投入した。プラズマを2分間持続させた結果、
i型a−Si層106上にp型μc−Si層107を形
成した。
【0067】(3)上記(2)で発電層104まで形成
した試料の上に、抵抗加熱真空蒸着装置(不図示)を用
いてITOを堆積した後、塩化鉄水溶液を含むペースト
を印刷し、所望の透明電極108を形成した。
【0068】(4)上記(3)で透明電極108まで形
成した試料の上に、Agペーストをスクリーン印刷して
集電電極109を形成し、薄膜半導体太陽電池を完成し
た。
【0069】上述した工程(1)〜(4)に示した方法
で、10枚の薄膜半導体太陽電池を作製し、AM−1.
5の光の下でJscの測定を行った。
【0070】その結果、別途作製した純Alからなる金
属層を有する太陽電池に比べて、本例の太陽電池は、6
%多い電流が得られた。
【0071】また、本例に係る10枚の太陽電池に対し
て高湿逆バイアス試験を行った結果、RshDk値は時間と
ともに低下はするものの、10kΩcm2を下回ること
はなかった。
【0072】(実施例2)本例では、図11に示した装
置を用いて、図12に示した発電層がnip型で、i型
半導体層がa−Si/a−SiGeであるタンデム太陽
電池を形成した。基板としては、ステンレスシートから
なる帯状基板1102を用いた。
【0073】以下では、作製手順にしたがって説明す
る。
【0074】(1)基板送り出し室1101に、洗浄済
みの帯状基板1102(幅350mm、厚さ0.2m
m、長さ500m)のロール1103をセットした。帯
状基板1102は、基板送り出し室1103から、金属
層堆積室1104及び1107、透明層堆積室1111
を経て、基板巻き取り室1113に送った。帯状基板1
102は、各々の堆積室にて、基板ヒーター1105、
1108又は1110により、所望の温度に加熱した。
【0075】(2)純度99.99%のAlターゲット
1006が設置してある堆積室1104において、基板
温度を400℃とした帯状基板1102の上に、テクス
チャー構造のAl層1202を、マグネトロンスパッタ
リング法により堆積した。
【0076】(3)純度99.99%のCu−Al合金
ターゲット1109が設置してある堆積室1107にお
いて、基板昇温なしでAl層1202の上に、膜厚が1
00nmのCu−Al合金層1203を、DCマグネト
ロンスパッタリング法により堆積した。
【0077】(4)純度99.99%のZnOターゲッ
ト1112が設置してある堆積室1110において、C
u−Al合金層1203の上に、膜厚が1000nmの
ZnO層1204を、DCマグネトロンスパッタリング
法により堆積した。
【0078】(5)ZnO層1204の上に、図12に
示した薄膜半導体からなる発電層1205及び1209
を形成した。ここで、1205はボトムセル、1209
はトップセルである。さらに1206及び1210はn
型a−Si層、1208及び1212はp型μc−S
i、1207はi型a−SiGe層、1211はi型a
−Si層である。
【0079】これらの薄膜半導体からなる発電層120
5及び1209は、米国特許4,492,181に記載
されている様なロール・ツー・ロール型成膜装置を用い
て連続的に製造した。
【0080】(6)発電層1209の上に、図11の装
置に類似のスパッタリング装置を用いて、透明電極12
13を形成した。
【0081】(7)透明電極1213の上に、集電電極
1214を形成した。
【0082】(8)透明電極1213のパターンニング
及び集電電極1214の形成を行った後、帯状基板11
02を切断した。
【0083】このような連続薄膜形成装置を用いること
で、量産効果を上げることができた。
【0084】上述した工程(1)〜(8)に示した方法
で、100枚の薄膜半導体太陽電池を作製し、AM−
1.5の光の下でJscの測定を行った。
【0085】その結果、別途作製した純Alからなる金
属層を有する太陽電池に比べて、本例の太陽電池は、平
均5.4%多い電流が得られた。
【0086】また、本例に係る10枚の太陽電池に対し
て高湿逆バイアス試験を行った結果、RshDk値は時間と
ともに低下はするものの、10kΩcm2を下回ること
はなかった。
【0087】(実施例3)本例では、基板としては、表
面がテクスチャー処理されたステンレスシートからなる
帯状基板を用いて、発電層がnip型で、i型半導体層
がa−Si/a−SiGe/a−Siであるトリプル太
陽電池を形成した点が実施例2と異なる。また、堆積室
1104において、Al金属層の形成をしなかった。
【0088】Cu−Al合金からなる金属層と、透明層
は、図11の装置を用いて堆積した。その後、図13に
示したロールツーロール方式の装置を用い、表1に示し
た作製条件で太陽電池を形成した。
【0089】
【表1】
【0090】以下では、表1を参照して、作製手順を詳
細に説明する。
【0091】(1)帯状基板(幅35cm)5401
を、帯状基板導入用のロード室5010にセットした。
帯状基板5401を全ての堆積室内と全てのガスゲート
を通してアンロード室5150のシート巻き取り治具5
402に接続した。
【0092】(2)不図示の排気装置を用いて、各堆積
室の中を10-3Torr以下に排気した。
【0093】(3)堆積膜形成用のミキシング装置50
24、5034、5044、5054、5064、50
74、5084、5094、5104、5114、51
24、5134、5144から、水素ガスを各堆積室に
供給した。
【0094】(4)各ガスゲート5201、5202、
5203、5204、5205、5206、5207、
5208、5209、5210、5211、5212、
5213、5214に、各ゲートガス供給装置から水素
ガスを各ガスゲートに供給した。本例では、ガスゲート
における、帯状基板とガスゲートとの間隔を1mmとし
たため、水素ガスは1000sccm流した。
【0095】(5)各堆積装置の基板加熱用ヒーターを
用い、帯状基板5401を、表1に示した所定の温度に
加熱した。
【0096】(6)基板温度が安定してから、各堆積室
に供給している水素ガスを、表1に示した各堆積室で堆
積に用いる所定の原料ガスに切り替えた。
【0097】(7)原料ガスを切り替えた後、各排気装
置の排気バルブの開閉度を調節し、表1に示した各堆積
室の真空度に調節した。
【0098】(8)工程(7)が済んだ後、帯状基板5
401の搬送を始めた。真空度が安定してから、表1に
示したプラズマ発生用のRF電力やMW電力を各堆積室
に供給した。
【0099】上述した工程(1)〜(8)に示した方法
で、100枚の薄膜半導体太陽電池を作製し、AM−
1.5の光の下でJscの測定を行った。
【0100】その結果、別途作製した純Alからなる金
属層を有する太陽電池に比べて、本例の太陽電池は、平
均5.7%多い電流が得られた。
【0101】また、本例に係る10枚の太陽電池に対し
て高湿逆バイアス試験を行った結果、RshDk値は時間と
ともに低下はするものの、10kΩcm2を下回ること
はなかった。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反射率が高くしかも耐マイグレーションの改善された裏
面反射層が形成できるため、信頼性が高く、かつ、光電
変換効率の高い光起電力素子がえられる。また、裏面反
射層の材料となる銅やアルミニウムは安価であるため、
低コストで量産の可能な光起電力素子がえられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る光起電力素子の模式的
な断面図である。
【図2】本発明に係る金属層として検討した、Ag、A
l、Cu又はNi膜の反射率を示したグラフである。
【図3】本発明に係る、テクスチャー構造を有する裏面
反射層を用いたとき、入射光の吸収率が増加した結果を
示したグラフである。
【図4】本発明の実験1に係る金属層の形成に用いたD
Cマグネトロンスパッタ装置の模式図である。
【図5】本発明の実験1に係る、Cu−Al合金膜にお
けるAl含有率と、各試料の波長800nmの光におけ
る反射率との関係を示したグラフである。
【図6】本発明に係るCu−Al合金の相図である。
【図7】本発明の実験2に係る、各試料を形成する基板
温度と反射率との関係を示したグラフである。
【図8】本発明の実験3に係る、各試料において樹枝状
結晶の成長により電極間が短絡した時間と、Cu−Al
合金におけるAl濃度との関係を示したグラフである。
【図9】本発明の実験5に係る、各試料のRshDkと経過
時間との関係を示したグラフである。
【図10】本発明に係る容量結合型の高周波プラズマC
VD装置の模式図である。
【図11】本発明に係る裏面反射層を、連続的に形成す
るために用いた形成装置の模式図である。
【図12】本発明の実施例2に係るタンデム太陽電池の
模式的な断面図である。
【図13】本発明に係る光起電力素子を作製するために
用いたロール・ツー・ロール方式の形成装置の模式図で
ある。
【符号の説明】
101 基板、 102 Cu−Al合金からなる金属層、 103 透明層、 104 薄膜半導体接合をなす発電層、 105 n型a−Si層、 106 i型a−Si層、 107 p型a−Si層、 108 透明電極、 109 集電電極、 401 堆積室、 402 ガス導入管、 403 排気弁、 404 基板、 405 ヒーター、 406 アノード、 407 ターゲット、 408 カソード電極、 409 DC電源、 410 プラズマ、 1001 基板、 1002 アノード、 1003 カソード、 1004 反応容器、 1005 ガス供給源、 1006 ガス導入管、 1007 高周波電源、 1008 スロットルバルブ、 1009 排気装置、 1101 基板送り出し室、 1102 帯状基板、 1103 帯状基板1102のロール、 1104 Al層の堆積室、 1105、1108、1111 ヒーター、 1106 Alターゲット、 1107 Cu−Al層の堆積室、 1109 Cu−Al合金ターゲット、 1110 ZnO層の堆積室、 1112 ZnOターゲット、 1113 基板巻き取り室、 1201 帯状基板、 1202 Al金属層、 1203 Cu−Al合金層、 1204 ZnO層、 1205 ボトムセル、 1206、1210 n型a−Si層、 1207 i型a−SiGe層、 1208、1212 p型μc−Si、 1209 トップセル、 1211 i型a−Si層、 1213 透明電極、 1214 集電電極、 5010 シート状基板導入用のロード室、 5020 第1のn型層堆積室、 5030 第1のRF−i層(n/i)堆積室、 5040 第1のMW−i層堆積室、 5050 第1のRF−i層(p/i)堆積室、 5060 第1のp型層堆積室、 5070 第2のn型層堆積室、 5080 第2のRF−i(n/i)堆積室、 5090 第2のMW−i層堆積室、 5100 第2のRF−i層(p/i)堆積室、 5110 第2のp型層堆積室、 5120 第3のn型層堆積室、 5130 RF−i層堆積室、 5140 第3のp型層堆積室、 5150 アンロード室、 5011、5021、5031、5041、5051、
5061、5071、5081、5091、5101、
5111、5121、5131、5141、5151
排気管、 5012、5022、5032、5052、5062、
5072、5082、5102、5112、5122、
5132、5142、5152 排気ポンプ、 5201、5202、5203、5204、5205、
5206、5207、5208、5209、5210、
5211、5212、5213、5214 ガスゲー
ト、 5301、5302、5303、5304、5305、
5306、5307、5308、5309、5310、
5311、5312、5313、5314 ガスゲート
へのガス供給管、 5023、5033、5053、5063、5073、
5083、5103、5113、5123、5133、
5143 RF供給用同軸ケーブル、 5024、5034、5054、5064、5074、
5084、5104、5114、5124、5134、
5144 RF電源、 5025、5035、5045、5055、5065、
5075、5085、5095、5105、5115、
5125、5135、5145 原料ガス供給管、 5026、5036、5046、5056、5066、
5076、5086、5096、5106、5116、
5126、5136、5146 ミキシング装置、 5042、5092 排気ポンプ(拡散ポンプ付き)、 5043、5093 MW導入用導波管、 5044、5094 MW電源、 5400 シート送り出し治具、 5401 シート状基板、 5402 シート巻き取り治具。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−18084(JP,A) 特開 平7−263729(JP,A) 特開 平6−204533(JP,A) 特開 昭62−203369(JP,A) 特開 昭57−103370(JP,A) 特開 昭55−108780(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、少なくとも金属層、透明層、
    半導体層及び透明電極を順次積層してなる光起電力素子
    において、 前記金属層は、アルミニウム(Al)濃度が30〜50
    at%、残部銅(Cu)からなる銅−アルミニウム合金
    であり、かつ、前記金属層の反射率は、波長が700〜
    1000nmの光に対して85%以上であることを特徴
    とする光起電力素子。
  2. 【請求項2】 前記金属層は、120℃以下の温度に保
    持された前記基板の上に、スパッタリング法により形成
    されたことを特徴とする請求項1に記載の光起電力素
    子。
  3. 【請求項3】 前記基板上に前記金属層からなる一対の
    櫛形電極を200μm間隔で配設し、前記櫛形電極上に
    純水からなる水滴を垂らし、前記櫛形電極間に10Vの
    電圧を印加した際、電気化学的マイグレーションにより
    前記金属層からなる一対の櫛形電極間が短絡するまでの
    時間が、2分以上であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の光起電力素子。
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