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JP3266440B2 - 回転霧化頭型塗装装置 - Google Patents

回転霧化頭型塗装装置

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Publication number
JP3266440B2
JP3266440B2 JP33999394A JP33999394A JP3266440B2 JP 3266440 B2 JP3266440 B2 JP 3266440B2 JP 33999394 A JP33999394 A JP 33999394A JP 33999394 A JP33999394 A JP 33999394A JP 3266440 B2 JP3266440 B2 JP 3266440B2
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rotary atomizing
paint
air
ring
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英嗣 松田
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エービービー株式会社
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Publication date
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    • B05B5/04Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns characterised by having rotary outlet or deflecting elements, i.e. spraying being also effected by centrifugal forces
    • B05B5/0426Means for supplying shaping gas

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  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車体、スチール
家具等の被塗物を塗装するのに用いて好適な回転霧化頭
型塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に知られている直接帯電方式の回転
霧化頭型塗装装置は、回転霧化頭を導電性金属材料で形
成し、回転軸を介して該回転霧化頭に高電圧を印加し、
該回転霧化頭から放出される塗料粒子を帯電させて、ア
ースに接続された被塗物に向けて塗料を飛行させ、該被
塗物に塗着させるようになっている。
【0003】ここで、従来技術による直接帯電方式の回
転霧化頭型塗装装置は、安全性確保のために、回転霧化
頭と被塗物との間に過電流が流れたことを検出する過電
流検出手段を備えたものが知られており、このような形
式の回転霧化頭型静電塗装装置を図および図を参照
しつつ説明する。
【0004】図中、1は塗装ブースを示し、該塗装ブー
ス1内にはコンベア2が敷設され、該コンベア2上には
アースに接続された被塗物3が載置されている。そし
て、該被塗物3はコンベア2によって塗装ブース1内を
搬送され、この間に塗装作業が行われる。
【0005】4は金属製の回転軸を回転駆動するエアモ
ータ(図示せず)を内蔵した直接帯電方式の塗装機本体
を示し、該塗装機本体4の先端側に位置した回転軸には
回転霧化頭5が取付けられ、また塗装機本体4は塗料パ
イプ6を介して色替弁装置7と接続されている。そし
て、該色替弁装置7は図示しない塗料タンク、エア源、
シンナ源等と接続され、塗料タンクからの塗料を塗料パ
イプ6を介して塗装機本体4から回転霧化頭5に供給
し、色替等の必要に応じてシンナ、エアを供給して洗浄
を行うようになっている。
【0006】ここで、前記回転霧化頭5は、例えばアル
ミニウム材等の金属によってベル型に形成され、後述す
る高電圧ケーブル10および回転軸を介して高電圧が印
加される。このように、回転霧化頭5はエアモータによ
って高速回転され、かつ高電圧ケーブル10を介して高
電圧が印加された状態において、塗料パイプ6を介して
塗料が供給されると、回転霧化頭5からは高電圧に帯電
した帯電塗料粒子が噴霧される。
【0007】8は商用電源9から出力される電圧を例え
ば−60〜−120〔kV〕程度の高電圧まで昇圧する高
電圧発生装置、10は該高電圧発生装置8から発生した
高電圧を塗装機本体4を介して回転霧化頭5に印加する
高電圧ケーブルをそれぞれ示し、該高電圧ケーブル10
の一端は高電圧発生装置8に接続され、その他端は塗装
機本体4に接続されている。
【0008】11は過電流検出器を示し、該過電流検出
器11は高電圧ケーブル10を介して回転霧化頭5に流
れる過電流を検出するものである。
【0009】12は高電圧発生装置8と商用電源9との
間に設けられた遮断スイッチを示し、該遮断スイッチ1
2は、過電流検出器11で検出している高電圧ケーブル
10を流れる電流が所定電流値以上になったとき開成す
るものである。
【0010】このように構成される従来技術による回転
霧化頭型静電塗装装置では、高電圧発生装置8で発生し
た高電圧が高電圧ケーブル10等を介して塗装機本体4
から回転霧化頭5に印加される。一方、塗料タンクから
の塗料を色替弁装置7、塗料パイプ6を介して回転霧化
頭5に供給することにより、該塗料を印加高電圧と同電
位に帯電せしめ、該回転霧化頭5から塗料を噴霧させる
ことにより、該回転霧化頭5とアース電位にある被塗物
3との間の静電界の力をかりて塗着せしめる。この間、
高電圧発生装置8、高電圧ケーブル10、回転霧化頭
5、被塗物3、アースによって電気的なループが形成さ
れ、該ループを電流が流れる。
【0011】さらに、塗装機本体4の回転霧化頭5と被
塗物3との間には、図に示すように、帯電塗料粒子が
静電界の力をかりて吸引飛行しているが、この間に介在
する空気によって所定の電気抵抗値Rが形成され、この
空気による電気抵抗値Rによって、塗装機本体4を構成
する絶縁材料、軸受やモータさらに回転霧化頭5等の個
々の容量C(これらの全容量は数10PF位と考えられ
る)に対して蓄えられた電荷が放電するのを防止してい
る。
【0012】しかし、塗装中に回転霧化頭5が被塗物3
に異常接近または接触する短絡事故等が発生した場合に
は、回転霧化頭5と被塗物3との間の電気抵抗値Rが小
さくなり、各部品の浮遊容量Cに蓄えられた電荷が被塗
物3に向けて一気に放電しようとする。
【0013】なお、通常時に高電圧発生装置8から流れ
る電流は約50μAであるが、浮遊容量Cに蓄えられた
電荷が一気に放電、スパークを発生するときには、その
エネルギは1000ミリジュールにも達する。
【0014】しかし、前記ループを流れる電流は過電流
検出器11によって検出されており、このループに過電
流が流れると、遮断スイッチ12を開成して高電圧発生
装置8への電流供給を停止する。これにより、塗装機本
体4と被塗物3との異常接近または接触による短絡事
故、高電圧ケーブル損傷等による短絡事故を防止し、塗
料着火による火災発生を防止している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による回転霧化頭型静電塗装装置では、回転霧化
頭5と被塗物3とが異常接近し、この間に存在する空気
による電気抵抗値Rが小さくなって過電流検出器11に
設定値以上の電流が流れたときに、遮断スイッチ12を
開成させるものであるが、該遮断スイッチ12が作動し
なかったり、作動遅れが発生した場合には、回転霧化頭
5と被塗物3との間に火花放電が発生し、この火花放電
によって火災事故を起すという虞れがある。
【0016】特に、従来技術による回転霧化頭5は、ア
ルミニウム材等の金属によってベル型またはディスク型
に形成されているから、電気抵抗値Rが小さくなって一
度スパークが発生すると浮遊容量Cに蓄えられた電荷の
殆どが瞬時に放電されてしまうため、その放電エネルギ
は瞬間的に大きくなり、有機溶剤(シンナ)の最小着火
点以下に抑えるのが非常に困難であった。
【0017】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、回転霧化頭と被塗物との間に発生する
放電エネルギを小さくして安全性を向上できるようにし
た回転霧化頭型塗装装置を提供することを目的としてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する回転霧化頭型塗装装
置は、エアモータによって回転される回転軸と、該回転
軸の先端側に設けられ、絶縁性樹脂材料から形成されて
外周側が塗料放出端縁となった回転霧化頭と、絶縁性樹
脂材料によって形成され、該回転霧化頭の塗料放出端縁
の近傍に向けて伸長し、塗料噴霧パターンを成形するた
めのシェーピングエアを噴出するシェーピングエアリン
と、該シェーピングエアリングに設けられ、先端側が
前記回転霧化頭の塗料放出端縁の近傍に向けて伸長し
高電圧発生装置に接続されたコロナピンと、該コロナピ
と前記高電圧発生装置との間に接続して設けられた高
抵抗素子とから構成してなる。
【0019】また、請求項2の発明は、シェーピングエ
アリングにはサブエアチャンバを形成し、コロナピンを
該シェーピングエアリングの先端から突出して設け、高
抵抗素子を前記サブエアチャンバ内に収容する構成とし
ている
【0020】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、回転霧化頭、
シェーピングエアリング等を絶縁性樹脂材料で形成し、
シェーピングエアリングには高電圧発生装置に接続さ
れたコロナピンを設け、該コロナピンと高電圧発生装置
との間に高抵抗素子を接続して設けることにより、回転
霧化頭やシェーピングエアリングが被塗物に異常接近し
ても、高電圧発生装置から高電圧ケーブルの間に存在す
る給電側に蓄えられた電荷が、コロナピンを介して被塗
物に放電するのを防止し、高抵抗素子よりも先端側でコ
ロナピンに帯電した極めて微小な電荷が放電されるだけ
で十分な安全性を確保することができるまた、シェー
ピングエアリングをシェーピングエアを噴出するという
機能に付加してコロナピンの保持具として用いることが
できる。
【0021】また、請求項2の発明では、高抵抗素子を
サブエアチャンバ内に収容したから、在来からのシェー
ピングエアリングを用いてコロナピンを取付けることが
でき、シェーピングエアリングを各コロナピンの保持
具、各高抵抗素子の保護カバーとして活用することがで
きる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図に基
づいて説明する。なお、実施例では、前述した従来技術
と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略
するものとする。
【0023】図中、21は本実施例による静電塗装機、
22は該静電塗装機21のハウジングをそれぞれ示し、
該ハウジング22は、絶縁性樹脂材料(例えば、ポリエ
チレンテレフタレート(PET),ポリアセタール(P
OM),ポリアミド(PA),ポリエチレン(PE),
ポリプロピレン(PP)等)によって有底筒状に形成さ
れ、その基部22Aの外周から軸方向に伸長した筒部2
2B内が後述するエアモータ23を収容するモータ収容
部22Cとなっている。また、筒部22Bの先端側内周
には雌ねじ部22Dが形成されている。
【0024】23はハウジング22のモータ収容部22
Cに取付けられたタービン型のエアモータを示し、該エ
アモータ23は、導電性金属材料から筒状に形成された
モータケース23Aと、後述する回転軸27を回転自在
に支持するエア軸受23B,23Bと、前記モータケー
ス23Aの基端側に位置して回転軸27の外周に固着さ
れたエアタービン23Cとから構成され、前記モータケ
ース23Aは、後述する接続端子39および高電圧ケー
ブル10を介して高電圧発生装置8に接続されている。
【0025】24はエアモータ23の先端側外周に設け
られた固定リングで、該固定リング24には、軸方向に
貫通するエア孔24A,24Aが周方向に複数個(2個
のみ図示)形成されている。また、該固定リング24
は、ハウジング22の雌ねじ部22Dに螺着されること
により、内周側でモータケース23Aをハウジング22
内に固定すると共に、該エアモータ23の外周側にメイ
ンエアチャンバ25を画成している。なお、該メインエ
アチャンバ25にはエア通路26を介してシェーピング
エアが供給されるようになっている。
【0026】27はエアモータ23のモータケース23
A内に軸方向に挿通された中空筒状の回転軸を示し、該
回転軸27は、その基端側がエアタービン23Cに固着
され、先端側がモータケース23A外に突出している。
そして、該回転軸27はエアタービン23Cによって高
速で回転駆動されるものである。
【0027】28はエアモータ23外に位置して回転軸
27の先端側に固着され、絶縁性樹脂材料(例えば、ポ
リエーテルスルホン(PES),ポリフェニレンサルフ
ァイド(PPS),ポリエーテルイミド(PEI),ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)等)によって形
成されたベル型の回転霧化頭を示し、該回転霧化頭28
は、図2に示すように基端側が回転軸27に取付けら
れ、先端側が漸次拡開する朝顔状に形成されている。ま
た、該回転霧化頭28の前面側は塗料平滑面28Aとな
り、該塗料平滑面28Aの外周端は、当該塗料平滑面2
8Aによって拡散した塗料を噴霧する塗料放出端縁28
Bとなっている。
【0028】29は回転霧化頭28の前面側中央に螺着
して設けられ、該回転霧化頭28と共に絶縁性樹脂材料
によって形成されたハブ部材を示し、該ハブ部材29の
外周側には、図3に示す如く、後述のフィードチューブ
37から吐出される塗料やシンナ等の洗浄溶剤を塗料放
出端縁28B側に導くための第1のハブ孔29A,29
A,…が多数穿設され、中央部には前面側に洗浄溶剤を
供給するための第2のハブ孔29B,29B,…が穿設
されている。
【0029】30はハウジング22の筒部22B先端に
設けられたシェーピングエアリングを示し、該シェーピ
ングエアリング30は、後述する外側リング31、内側
リング32、サブエアチャンバ33,エア噴出孔34か
ら大略構成されている。
【0030】31は絶縁性樹脂材料によって筒状に形成
された外側リングを示し、該外側リング31は、その基
端側外周がハウジング22の雌ねじ部22Dに螺着され
る雄ねじ部31Aとなり、先端側が漸次縮径するように
伸長して外側ノズル部31Bとなっている。
【0031】32は外側リング31内に螺着され、絶縁
性樹脂材料から段付筒状に形成された内側リングで、該
内側リング32は、外側リング31との間にサブエアチ
ャンバ33を画成している。また、該内側リング32の
基端側には、メインエアチャンバ25と前記サブエアチ
ャンバ33とを連通する連通孔32A,32Aが形成さ
れ、先端側は外側リング31の外側ノズル部31B先端
近傍まで伸長する内側ノズル部32Bとなっている。
【0032】また、34は前記外側ノズル部31Bと内
側ノズル部32Bとの間に形成された環状のエア噴出孔
で、該エア噴出孔34は、エア通路26からメインエア
チャンバ25,サブエアチャンバ33を介して供給され
るエアをシェーピングエアとして回転霧化頭28の外周
側に向けて噴出し、該回転霧化頭28の塗料放出端縁2
8Bから噴霧された塗料の噴霧パターンを円形状にパタ
ーン成形するものである。
【0033】35,35,…はシェーピングエアリング
30の先端側に設けられ、例えばピアノ線等の弾性を有
する金属線からなる複数本のコロナピンを示し、該各コ
ロナピン35は図3に示すように周方向に例えば等間隔
となるように6本配設されている。また、該各コロナピ
ン35は、後述の高抵抗素子36と共に前記内側リング
32に保持されつつ該高抵抗素子36を介してエアモー
タ23のモータケース23Aに電気的に接続され、その
先端側35Aはエア噴出孔34から回転霧化頭28の塗
料放出端縁28B近傍に向けて突出している。そして、
該各コロナピン35は、高電圧ケーブル10,モータケ
ース23A等を介して給電される−60〜−120〔k
V〕程度の高電圧を先端側35Aから放電し、回転霧化
頭28の塗料放出端縁28Bから噴霧された塗料を帯電
させるものである。
【0034】36,36はサブエアチャンバ33内に位
置して各コロナピン35にそれぞれ接続された高抵抗素
子(2個のみ図示)で、該各高抵抗素子36はタッチ板
36Aを介してエアモータ23のモータケース23Aと
接触して電気的に接続されている。そして、該各高抵抗
素子36の抵抗値は、前記各コロナピン35が被塗物と
短絡しても、高電圧発生装置8、高電圧ケーブル10、
エアモータ23等に浮遊容量として蓄えられた電荷が一
気に放電するのを抑えるに適した値、例えば107 〜1
9 Ωの範囲のものが用いられる。ここで、高電圧が6
0kV以下のときには107 〜108 Ωとなるように設
定し、60kV以上のときには108 〜109 Ωとなる
ように設定することが好ましい。
【0035】一方、37は回転軸27内に同軸に設けら
れ、ハブ部材29に向けて塗料等を吐出するフィードチ
ューブ、38は該フィードチューブ37に向けて塗料を
供給する塗料通路で、該塗料通路38は塗料パイプ6を
介して色替弁装置7に接続されている。そして、該塗料
通路38は、図示しない塗料弁を介して開,閉されるよ
うになっている。
【0036】39はエアモータ23のモータケース23
Aに高電圧を供給するための接続端子で、該接続端子3
9は高電圧ケーブル10を介して高電圧発生装置8に接
続されている。従って、各コロナピン35はエアモータ
23のモータケース23Aと接触して電気的に接続され
ているから、高電圧ケーブル10からの高電圧はモータ
ケース23Aを介して各コロナピン35に給電される。
【0037】本実施例による静電塗装機21は以上のよ
うに構成されるが、次に、その作動について述べる。
【0038】本実施例の静電塗装機21においても、そ
の塗装作業においては従来技術の静電塗装装置とほぼ同
様に、エアモータ23によって回転霧化頭28を高速回
転しつつ、塗料弁を開弁することにより、塗料タンク内
の塗料を塗料通路38,フィードチューブ37を介して
回転霧化頭28に供給し、該回転霧化頭28から噴霧さ
せると共に、高電圧発生装置8からの高電圧によって噴
霧された塗料を帯電させることにより、帯電霧化された
塗料粒子を静電界の力をかりて被塗物に塗着させるよう
になっている。
【0039】然るに、本実施例においては、高電圧発生
装置8から高電圧ケーブル10、接続端子39を介して
エアモータ23のモータケース23Aに供給される高電
圧を、該モータケース23Aから各コロナピン35に給
電することにより、回転霧化頭28の塗料放出端縁28
B側にコロナ放電領域を形成するようにしている。
【0040】従って、前記回転霧化頭28を高速回転さ
せた状態で塗料弁を開弁させることにより、塗料通路3
8,フィードチューブ37を介して供給された塗料は、
該回転霧化頭28の回転によって塗料平滑面28Aで拡
散しつつ、塗料放出端縁28Bで径方向外側に噴霧され
る。このとき、塗料放出端縁28Bの周囲にはコロナ放
電領域が形成されているから、該塗料放出端縁28Bか
ら噴霧される塗料粒子を帯電させることができる。さら
に、この噴霧された帯電塗料粒子はシェーピングエアリ
ング30から噴出されるシェーピングエアによって塗料
噴霧パターンが成形されつつ、被塗物との間に形成され
た静電界の力をかりて飛行して該被塗物に塗着するよう
になっている。
【0041】かくして、本実施例によれば、従来技術の
回転霧化頭5とは異なり、回転霧化頭28やシェーピン
グエアリング30を電気的絶縁体である絶縁性樹脂材料
で形成しているから、回転霧化頭28またはシェーピン
グエアリング30が被塗物に異常接近しても、該回転霧
化頭28やシェーピングエアリング30と被塗物との間
に放電が生じるのを防止することができ、火花放電によ
る火災事故を防止して、静電塗装機21の安全性や信頼
性を向上させることができる。
【0042】また、本実施例では、各コロナピン35に
接続して各高抵抗素子36を設け、該各高抵抗素子36
によって大きな抵抗値を得るようにしているから、各コ
ロナピン35が被塗物と短絡しても、該各高抵抗素子3
6よりも給電側に位置する高電圧発生装置8、高電圧ケ
ーブル10、エアモータ23等に蓄えられた電荷が放電
するのを抑え、該各高抵抗素子36から先端側で各コロ
ナピン35に蓄えられた極めて微小な電荷が放電される
のみとすることができ、火花放電による火災事故を防止
して、十分な安全性を確保することができる。また、各
高抵抗素子36をシェーピングエアリング30内に収容
しているから、該各高抵抗素子36が塗料や溶剤によっ
て損傷するのを防止でき、寿命や信頼性を大幅に向上す
ることができる。
【0043】さらに、本実施例では、塗料の噴霧パター
ンを成形するために回転霧化頭28から噴霧された塗料
に向けてシェーピングエアを噴出するシェーピングエア
リング30に各コロナピン35を設け、サブエアチャン
バ33内に各高抵抗素子36を収容する構成としている
から、在来からのシェーピングエアリング30を有効利
用し、シェーピングエア噴出機能に付加して各コロナピ
ン35の保持具、各高抵抗素子36の保護カバーとして
活用することができ、大幅な設計変更をすることなく外
部電極を設けることができる。
【0044】また、エアモータ23のモータケース23
Aを接続端子39,高電圧ケーブル10を介して高電圧
発生装置8に電気的に接続し、ハウジング22にシェー
ピングエアリング30を螺着することによって各コロナ
ピン35を各高抵抗素子36のタッチ板36Aを介して
該モータケース23Aに電気的に接続する構成としてい
るから、各コロナピン35、高抵抗素子36と高電圧ケ
ーブル10とを接続するリード線等を不要とすることが
できる。この結果、各コロナピン35、高抵抗素子36
を内側リング32に容易に取付けることができ、特に、
本実施例のように複数本のコロナピン35を設ける場合
には、組立作業性を大幅に向上することができる上に、
コロナピン35の本数を増やす場合にも、容易に対応す
ることができる。
【0045】
【0046】なお、実施例では、各コロナピン35にそ
れぞれ高抵抗素子36を接続して設けたが、例えば、図
に示す第の変形例の如く、1個の高抵抗素子41
ら複数本のコロナピン4242,…を分岐して設ける
ようにしてもよい。
【0047】また、実施例では、各コロナピン35、高
抵抗素子36をエアモータ23のモータケース23Aに
接続し、該モータケース23Aを介して高電圧ケーブル
10に接続する構成としたが、例えば、図に示す第
の変形例の如く、各コロナピン51、高抵抗素子52
リード線53を介して高電圧ケーブル10に接続するよ
うにしてもよい。
【0048】さらに、各コロナピン35(4251
と高抵抗素子36(4152)は別部材として形成す
る必要はなく、高抵抗素子36(4152)の両端に
設けられたリード線のうち、自由端側となるリード線を
コロナピンとして用いてもよい。
【0049】また、コロナピン35(4251)と高
抵抗素子36(4152)は、別部材として両者を短
い配線を介して接続してもよい。
【0050】また、実施例では、コロナピン35を6本
設けた場合を例示したが、各コロナピン35を1本以上
5本以下または7本以上設けるようにしてもよい。
【0051】さらにまた、各コロナピン35を径方向に
二重または三重に配設してもよく、例えば、12本のコ
ロナピン35を用いて、周方向6か所に径方向に2本ず
つ設けるようにしてもよく、この場合には回転霧化頭2
8から噴霧された塗料を効率よく帯電させることができ
る。
【0052】一方、実施例では、高電圧発生装置8を静
電塗装機21の外部に設けた場合を例示したが、これに
替えて、高電圧発生装置を静電塗装機に内蔵するように
してもよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、回転霧化頭を絶縁性樹脂材料によって形成した上
で、該回転霧化頭の塗料放出端縁近傍に向けて伸長する
絶縁性樹脂材料からなるシェーピングエアリングを設け
ると共に、該シェーピングエアリングに先端側が前記回
転霧化頭の塗料放出端縁の近傍に向けて伸長し、高電圧
発生装置に接続されたコロナピンを設け、該コロナピン
と高電圧発生装置との間に接続して高抵抗素子を設ける
構成としている。従って、電気的絶縁体である回転霧化
頭やシェーピングエアリング等が被塗物と異常接近して
も、放電するのを防止して安全性を高めることができ、
一方、高抵抗素子を用いることにより、該コロナピンが
被塗物に異常接近しても、高電圧発生装置から高電圧ケ
ーブルの間に存在する給電側に蓄えられた電荷が、該コ
ロナピンを介して被塗物に放電するのを防止し、高抵抗
素子よりも先端側でコロナピンに帯電した極めて微小な
電荷が放電されるだけで十分な安全性を確保でき、信頼
性を向上することができる。また、シェーピングエアリ
ングにコロナピンを設けたから、シェーピングエアリン
グをシェーピングエアを噴出するという機能に付加して
コロナピンの保持具として用いることができる。
【0054】また、請求項2の発明によれば、コロナピ
をシェーピングエアリングの先端から突出して設け
高抵抗素子をシェーピングエアリングのサブエアチャン
バ内に収容したから、在来からのシェーピングエアリン
グを有効利用し、シェーピングエア噴出機能に付加して
コロナピンの保持具、高抵抗素子の保護カバーとして活
用することができ、設計変更することなく電極を設ける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による静電塗装機を示す
縦断面図である。
【図2】図1中の回転霧化頭、シェーピングエアリン
グ、回転軸等を示す要部拡大縦断面図である。
【図3】回転霧化頭,ハブ部材,コロナピン等を図1中
の矢示III −III 方向から示す正面図である。
【図4】第の変形例による各コロナピンおよび高抵抗
素子を示す回路図である。
【図5】第の変形例による静電塗装機を示す縦断面図
である。
【図6】従来技術による静電塗装装置の系統図である。
【図7】従来技術における回転霧化頭と浮遊容量との関
係を示す説明図である。
【符号の説明】
8 高電圧発生装置 2静電塗装機 2エアモータ 23A モータケース 2回転軸 2回転霧化頭 28B 塗料放出端縁 30 シェーピングエアリン 35,4251 コロナピン 35A 先端側 36,4152 高抵抗素子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアモータによって回転される回転軸
    と、該回転軸の先端側に設けられ、絶縁性樹脂材料から
    形成されて外周側が塗料放出端縁となった回転霧化頭
    と、絶縁性樹脂材料によって形成され、該回転霧化頭の
    塗料放出端縁の近傍に向けて伸長し、塗料噴霧パターン
    を成形するためのシェーピングエアを噴出するシェーピ
    ングエアリングと、該シェーピングエアリングに設けら
    れ、先端側が前記回転霧化頭の塗料放出端縁の近傍に向
    けて伸長し、高電圧発生装置に接続されたコロナピン
    と、該コロナピンと前記高電圧発生装置との間に接続し
    て設けられた高抵抗素子とから構成してなる回転霧化頭
    型塗装装置。
  2. 【請求項2】 前記シェーピングエアリングにはサブエ
    アチャンバを形成し、前記コロナピンを該シェーピング
    エアリングの先端から突出して設け、前記高抵抗素子を
    前記サブエアチャンバ内に収容する構成としてなる請求
    項1に記載の回転霧化頭型塗装装置。
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