JP3264265B2 - Cmos半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
Cmos半導体装置及びその製造方法Info
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- JP3264265B2 JP3264265B2 JP06711899A JP6711899A JP3264265B2 JP 3264265 B2 JP3264265 B2 JP 3264265B2 JP 06711899 A JP06711899 A JP 06711899A JP 6711899 A JP6711899 A JP 6711899A JP 3264265 B2 JP3264265 B2 JP 3264265B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はPチャネルMOSト
ランジスタとNチャネルMOSトランジスタが混在する
CMOS半導体装置に関し、特に両MOSトランジスタ
の信頼性の改善と特性劣化を防止したCMOS半導体装
置とその製造方法に関する。
ランジスタとNチャネルMOSトランジスタが混在する
CMOS半導体装置に関し、特に両MOSトランジスタ
の信頼性の改善と特性劣化を防止したCMOS半導体装
置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における半導体装置の低電圧化、低
消費電力化の要求により、MOSトランジスタのゲート
絶縁膜の薄型化が図られるとともに、ゲートとなる多結
晶シリコンに不純物を導入した技術が提案されている。
しかしながら、特開平10−209449号公報の記載
によれば、ゲート絶縁膜の薄型化に伴ってFNトンネル
電流の増加に伴うトラップの発生が要因とされるゲート
絶縁膜の絶縁性の劣化が進み、また多結晶シリコンに導
入された拡散係数の大きなボロン等の不純物がゲート酸
化膜を突き抜けてシリコン基板のチャネル領域にまで侵
入し、MOSトランジスタのしきい値電圧を変動させた
り、ゲート酸化膜の信頼性を悪化させるという問題が生
じる。そのため、ゲート絶縁膜に窒素を導入すること
で、前記したトラップの発生を抑制してゲート絶縁膜の
絶縁性を向上するとともに、導入した窒素によりボロン
のシリコン基板への拡散を抑制することが有効であると
されている。そして、前記公報の技術では、ゲート絶縁
膜中での窒素の濃度ピークをゲート絶縁膜とシリコン基
板との界面に位置することで、前記した絶縁性の改善と
ボロンの拡散の抑制の双方を共に満足することが可能で
あることが提案されている。
消費電力化の要求により、MOSトランジスタのゲート
絶縁膜の薄型化が図られるとともに、ゲートとなる多結
晶シリコンに不純物を導入した技術が提案されている。
しかしながら、特開平10−209449号公報の記載
によれば、ゲート絶縁膜の薄型化に伴ってFNトンネル
電流の増加に伴うトラップの発生が要因とされるゲート
絶縁膜の絶縁性の劣化が進み、また多結晶シリコンに導
入された拡散係数の大きなボロン等の不純物がゲート酸
化膜を突き抜けてシリコン基板のチャネル領域にまで侵
入し、MOSトランジスタのしきい値電圧を変動させた
り、ゲート酸化膜の信頼性を悪化させるという問題が生
じる。そのため、ゲート絶縁膜に窒素を導入すること
で、前記したトラップの発生を抑制してゲート絶縁膜の
絶縁性を向上するとともに、導入した窒素によりボロン
のシリコン基板への拡散を抑制することが有効であると
されている。そして、前記公報の技術では、ゲート絶縁
膜中での窒素の濃度ピークをゲート絶縁膜とシリコン基
板との界面に位置することで、前記した絶縁性の改善と
ボロンの拡散の抑制の双方を共に満足することが可能で
あることが提案されている。
【0003】しかしながら、この技術のように、ゲート
酸化膜中における窒素の濃度ピークをゲート酸化膜とシ
リコン基板との界面に設定すると、窒素はシリコン基板
にも侵入し、PチャネルMOSトランジスタのコンダク
タンスを劣化する要因となる。このような問題は特開平
10−242461号公報で、取り上げられており、こ
の第2の公報に記載の技術では、ゲート酸化膜中での窒
素の濃度ピークをシリコン基板との界面からゲート電極
側に偏位させることで、シリコン基板への窒素の侵入を
防止し、PチャネルMOSトランジスタのコンダクタン
ス劣化を抑制する技術が提案されている。すなわち、第
2の公報の技術では、シリコン基板を酸化した第1のゲ
ート酸化膜上に、シリコン膜を形成し、次いでこのシリ
コン膜を窒化処理し、さらにこのシリコン酸化膜を酸化
処理して第2のゲート酸化膜を積層状態に形成する技術
である。この技術によれば、窒素はシリコン膜を酸化し
た第2のゲート酸化膜と第1のゲート酸化膜の界面、す
なわちゲート絶縁膜とシリコン基板との界面からゲート
電極側の位置に濃度ピークが生じるため、シリコン基板
への窒素の侵入を抑制し、トランジスタのコンダクタン
ス劣化を抑制することが可能となる。
酸化膜中における窒素の濃度ピークをゲート酸化膜とシ
リコン基板との界面に設定すると、窒素はシリコン基板
にも侵入し、PチャネルMOSトランジスタのコンダク
タンスを劣化する要因となる。このような問題は特開平
10−242461号公報で、取り上げられており、こ
の第2の公報に記載の技術では、ゲート酸化膜中での窒
素の濃度ピークをシリコン基板との界面からゲート電極
側に偏位させることで、シリコン基板への窒素の侵入を
防止し、PチャネルMOSトランジスタのコンダクタン
ス劣化を抑制する技術が提案されている。すなわち、第
2の公報の技術では、シリコン基板を酸化した第1のゲ
ート酸化膜上に、シリコン膜を形成し、次いでこのシリ
コン膜を窒化処理し、さらにこのシリコン酸化膜を酸化
処理して第2のゲート酸化膜を積層状態に形成する技術
である。この技術によれば、窒素はシリコン膜を酸化し
た第2のゲート酸化膜と第1のゲート酸化膜の界面、す
なわちゲート絶縁膜とシリコン基板との界面からゲート
電極側の位置に濃度ピークが生じるため、シリコン基板
への窒素の侵入を抑制し、トランジスタのコンダクタン
ス劣化を抑制することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2の
公報に記載の技術では、シリコン基板を酸化して第1の
ゲート酸化膜を形成する工程、その上にシリコン膜を形
成する工程、前記シリコン膜を窒化処理する工程、さら
に前記シリコン酸化膜を酸化処理する工程が必要であ
り、ゲート絶縁膜を形成する工程が煩雑なものとなる。
また、この公報に記載されているような、Si/SiO
2 界面から窒素を遠ざける分布をもつゲート酸窒化膜を
形成したところ、NチャネルMOSトランジスタのゲー
ト絶縁膜においては、逆にNチャネルMOSトランジス
タの特性が劣化することが確認された。すなわち、ゲー
ト絶縁膜が非常に薄くなるとNチャネルMOSトランジ
スタにおいても、ゲート電極にN型不純物である砒素や
燐を導入してN+ ゲート電極を構成した場合には、Pチ
ャネルMOSトランジスタと同様にゲート電極からシリ
コン基板への不純物の拡散が生じるため、これを防止す
るためにゲート絶縁膜に窒素を導入する。この場合に、
前記した第2の公報のように、窒素の濃度ピークをシリ
コン基板とゲート絶縁膜の界面からゲート電極側に偏よ
ると、NチャネルMOSトランジスタのコンダクタンス
等の特性劣化が生じることになる。
公報に記載の技術では、シリコン基板を酸化して第1の
ゲート酸化膜を形成する工程、その上にシリコン膜を形
成する工程、前記シリコン膜を窒化処理する工程、さら
に前記シリコン酸化膜を酸化処理する工程が必要であ
り、ゲート絶縁膜を形成する工程が煩雑なものとなる。
また、この公報に記載されているような、Si/SiO
2 界面から窒素を遠ざける分布をもつゲート酸窒化膜を
形成したところ、NチャネルMOSトランジスタのゲー
ト絶縁膜においては、逆にNチャネルMOSトランジス
タの特性が劣化することが確認された。すなわち、ゲー
ト絶縁膜が非常に薄くなるとNチャネルMOSトランジ
スタにおいても、ゲート電極にN型不純物である砒素や
燐を導入してN+ ゲート電極を構成した場合には、Pチ
ャネルMOSトランジスタと同様にゲート電極からシリ
コン基板への不純物の拡散が生じるため、これを防止す
るためにゲート絶縁膜に窒素を導入する。この場合に、
前記した第2の公報のように、窒素の濃度ピークをシリ
コン基板とゲート絶縁膜の界面からゲート電極側に偏よ
ると、NチャネルMOSトランジスタのコンダクタンス
等の特性劣化が生じることになる。
【0005】このように、第1及び第2の公報の技術を
CMOS構造の半導体装置に適用した場合には、Pチャ
ネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジス
タでのゲート絶縁膜中における窒素の濃度ピークの位置
の整合性がないために、PチャネルMOSトランジスタ
でのトランジスタ特性の改善は実現できても、Nチャネ
ルMOSトランジスタでの同様なトランジスタ特性の改
善を実現することはできず、結果としてPチャネルMO
SトランジスタとNチャネルMOSトランジスタのそれ
ぞれにおけるトランジスタ特性を改善したCMOS構造
の半導体装置を実現することは困難である。
CMOS構造の半導体装置に適用した場合には、Pチャ
ネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジス
タでのゲート絶縁膜中における窒素の濃度ピークの位置
の整合性がないために、PチャネルMOSトランジスタ
でのトランジスタ特性の改善は実現できても、Nチャネ
ルMOSトランジスタでの同様なトランジスタ特性の改
善を実現することはできず、結果としてPチャネルMO
SトランジスタとNチャネルMOSトランジスタのそれ
ぞれにおけるトランジスタ特性を改善したCMOS構造
の半導体装置を実現することは困難である。
【0006】本発明の目的は、PチャネルMOSトラン
ジスタとNチャネルMOSトランジスタのそれぞれにお
けるトランジスタ特性を改善したCMOS半導体装置と
その製造方法を提供するものである。
ジスタとNチャネルMOSトランジスタのそれぞれにお
けるトランジスタ特性を改善したCMOS半導体装置と
その製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、シリコン基板
上にゲート絶縁膜及びゲート電極が形成され、かつ前記
ゲート絶縁膜には窒素が導入されているPチャネルMO
SトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを含む
CMOS半導体装置において、PチャネルMOSトラン
ジスタの前記ゲート絶縁膜は、上層のシリコン酸窒化膜
と、下層のシリコン酸化膜を含む二層構造、あるいは最
上層のシリコン酸化膜と、その下層のシリコン酸窒化膜
と、さらに下層のシリコン酸化膜を含む三層構造であ
り、ゲート絶縁膜に導入されている窒素の濃度ピーク
は、PチャネルMOSトランジスタでは前記シリコン基
板との界面よりもゲート電極側に寄った位置にあり、前
記NチャネルMOSトランジスタでは前記ゲート絶縁膜
と前記シリコン基板の界面近傍にあることを特徴とす
る。
上にゲート絶縁膜及びゲート電極が形成され、かつ前記
ゲート絶縁膜には窒素が導入されているPチャネルMO
SトランジスタとNチャネルMOSトランジスタを含む
CMOS半導体装置において、PチャネルMOSトラン
ジスタの前記ゲート絶縁膜は、上層のシリコン酸窒化膜
と、下層のシリコン酸化膜を含む二層構造、あるいは最
上層のシリコン酸化膜と、その下層のシリコン酸窒化膜
と、さらに下層のシリコン酸化膜を含む三層構造であ
り、ゲート絶縁膜に導入されている窒素の濃度ピーク
は、PチャネルMOSトランジスタでは前記シリコン基
板との界面よりもゲート電極側に寄った位置にあり、前
記NチャネルMOSトランジスタでは前記ゲート絶縁膜
と前記シリコン基板の界面近傍にあることを特徴とす
る。
【0008】本発明のCMOS半導体装置の好ましい形
態としては、前記NチャネルMOSトランジスタの前記
ゲート絶縁膜は、上層にシリコン酸化膜を下層にシリコ
ン酸窒化膜を有する多層構造として構成される。また、
前記PチャネルMOSトランジスタの前記ゲート絶縁膜
は、少なくともその一部に上層のシリコン酸窒化膜と、
下層のシリコン酸化膜を含む多層構造として構成され
る。
態としては、前記NチャネルMOSトランジスタの前記
ゲート絶縁膜は、上層にシリコン酸化膜を下層にシリコ
ン酸窒化膜を有する多層構造として構成される。また、
前記PチャネルMOSトランジスタの前記ゲート絶縁膜
は、少なくともその一部に上層のシリコン酸窒化膜と、
下層のシリコン酸化膜を含む多層構造として構成され
る。
【0009】本発明の製造方法は、シリコン基板に画成
されたPチャネルMOSトランジスタ形成領域にシリコ
ン酸窒化膜とシリコン酸化膜を含む二層又は三層構造の
第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、前記シリコン基
板に画成されたNチャネルMOSトランジスタ形成領域
に、窒素の濃度ピークが前記シリコン基板との界面近傍
に存在する第2のゲート絶縁膜を形成する工程とを含む
ことを特徴とする。ここで、前記第1のゲート絶縁膜の
製造方法は、前記シリコン基板を酸窒化処理してシリコ
ン酸窒化膜を形成する工程と、次いで前記シリコン基板
を酸化処理して前記シリコン酸窒化膜の下層にシリコン
酸化膜を形成する工程を含むことが好ましい。また、前
記第2のゲート絶縁膜は、前記シリコン基板を酸化処理
してシリコン酸化膜を形成する工程と、次いで前記シリ
コン基板を酸窒化処理して前記シリコン酸化膜の下層に
シリコン酸窒化膜を形成する工程を含むことが好まし
い。
されたPチャネルMOSトランジスタ形成領域にシリコ
ン酸窒化膜とシリコン酸化膜を含む二層又は三層構造の
第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、前記シリコン基
板に画成されたNチャネルMOSトランジスタ形成領域
に、窒素の濃度ピークが前記シリコン基板との界面近傍
に存在する第2のゲート絶縁膜を形成する工程とを含む
ことを特徴とする。ここで、前記第1のゲート絶縁膜の
製造方法は、前記シリコン基板を酸窒化処理してシリコ
ン酸窒化膜を形成する工程と、次いで前記シリコン基板
を酸化処理して前記シリコン酸窒化膜の下層にシリコン
酸化膜を形成する工程を含むことが好ましい。また、前
記第2のゲート絶縁膜は、前記シリコン基板を酸化処理
してシリコン酸化膜を形成する工程と、次いで前記シリ
コン基板を酸窒化処理して前記シリコン酸化膜の下層に
シリコン酸窒化膜を形成する工程を含むことが好まし
い。
【0010】本発明のCMOS半導体装置では、Pチャ
ネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜は、シリコン酸
窒化膜とシリコン酸化膜を含む二層又は三層構造であり
窒素の濃度ピークをシリコン基板との界面よりもゲート
電極側に寄った構成とし、NチャネルMOSトランジス
タのゲート絶縁膜では、窒素の濃度ピークをシリコン基
板との界面近傍に位置した構成とすることで、Pチャネ
ルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタ
のそれぞれのトランジスタ特性を同時に改善することが
可能となる。すなわち、本発明者の検討によれば、ゲー
ト絶縁膜中の窒素原子により、ゲート絶縁膜とシリコン
基板との界面近傍に存在するシリコンのダングリングボ
ンドを終端し、ゲート絶縁膜とシリコン基板との界面準
位によるキャリアの散乱を抑制し、NチャネルMOSト
ランジスタの相互コンダクタンスを改善する。これに対
し、PチャネルMOSトランジスタでは、ゲート絶縁膜
とシリコン基板との界面ないしその近傍に窒素原子が存
在すると、窒素原子による電界によって逆にキャリアの
散乱が顕著になり、相互コンダクタンスが劣化される。
したがって、PチャネルMOSトランジスタにおいて
は、シリコン基板のチャネル領域に窒素原子による電界
の影響を及ぼすことがない領域まで窒素の濃度ピークを
ゲート電極側に偏らせることが好ましい。
ネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜は、シリコン酸
窒化膜とシリコン酸化膜を含む二層又は三層構造であり
窒素の濃度ピークをシリコン基板との界面よりもゲート
電極側に寄った構成とし、NチャネルMOSトランジス
タのゲート絶縁膜では、窒素の濃度ピークをシリコン基
板との界面近傍に位置した構成とすることで、Pチャネ
ルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタ
のそれぞれのトランジスタ特性を同時に改善することが
可能となる。すなわち、本発明者の検討によれば、ゲー
ト絶縁膜中の窒素原子により、ゲート絶縁膜とシリコン
基板との界面近傍に存在するシリコンのダングリングボ
ンドを終端し、ゲート絶縁膜とシリコン基板との界面準
位によるキャリアの散乱を抑制し、NチャネルMOSト
ランジスタの相互コンダクタンスを改善する。これに対
し、PチャネルMOSトランジスタでは、ゲート絶縁膜
とシリコン基板との界面ないしその近傍に窒素原子が存
在すると、窒素原子による電界によって逆にキャリアの
散乱が顕著になり、相互コンダクタンスが劣化される。
したがって、PチャネルMOSトランジスタにおいて
は、シリコン基板のチャネル領域に窒素原子による電界
の影響を及ぼすことがない領域まで窒素の濃度ピークを
ゲート電極側に偏らせることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1ないし図4は本発明の実施形態
を製造工程順に示す断面図である。先ず、図1(a)の
ように、P型シリコン基板11に選択的にN型不純物と
P型不純物を導入してNウェル12とPウェル13を形
成する。また、前記シリコン基板11の表面を選択的に
酸化するLOCOS法により素子分離絶縁膜14を形成
し、前記Nウェル12の領域にPチャネルMOSトラン
ジスタ形成領域15を、また前記Pウェル13の領域に
NチャネルMOSトランジスタ形成領域16を画成す
る。次いで、図1(b)のように、1:100で希釈し
た希フッ酸により前記シリコン基板11の表面を清浄化
した後、700℃,10Torr,10secのNOガ
ス(一酸化ガス)雰囲気でのNOアニール処理と、10
00℃,100Torr,100secのO2 ガス(酸
素ガス)雰囲気でのドライ酸化により、前記各トランジ
スタ形成領域の前記シリコン基板11の表面に、詳細を
後述するようにシリコン酸窒化膜とシリコン酸化膜の積
層構造からなる25Åのゲート絶縁膜17を形成する。
このゲート絶縁膜17は、そのままPチャネルMOSト
ランジスタのゲート絶縁膜として構成される。
参照して説明する。図1ないし図4は本発明の実施形態
を製造工程順に示す断面図である。先ず、図1(a)の
ように、P型シリコン基板11に選択的にN型不純物と
P型不純物を導入してNウェル12とPウェル13を形
成する。また、前記シリコン基板11の表面を選択的に
酸化するLOCOS法により素子分離絶縁膜14を形成
し、前記Nウェル12の領域にPチャネルMOSトラン
ジスタ形成領域15を、また前記Pウェル13の領域に
NチャネルMOSトランジスタ形成領域16を画成す
る。次いで、図1(b)のように、1:100で希釈し
た希フッ酸により前記シリコン基板11の表面を清浄化
した後、700℃,10Torr,10secのNOガ
ス(一酸化ガス)雰囲気でのNOアニール処理と、10
00℃,100Torr,100secのO2 ガス(酸
素ガス)雰囲気でのドライ酸化により、前記各トランジ
スタ形成領域の前記シリコン基板11の表面に、詳細を
後述するようにシリコン酸窒化膜とシリコン酸化膜の積
層構造からなる25Åのゲート絶縁膜17を形成する。
このゲート絶縁膜17は、そのままPチャネルMOSト
ランジスタのゲート絶縁膜として構成される。
【0012】次いで、図1(c)のように、全面に65
0℃,0.5TorrでCVD法により多結晶シリコン
膜18を50〜200Åの膜厚に形成する。そして、図
示は省略するが、前記多結晶シリコン膜18上にフォト
レジストを塗布し、露光、現像してパターニングした
後、当該フォトレジストを用いて前記多結晶シリコン膜
18を選択的にエッチング除去し、図1(d)のよう
に、前記PチャネルMOSトランジスタ形成領域15を
覆い、前記NチャネルMOSトランジスタ形成領域16
を露呈したマスクとして形成する。
0℃,0.5TorrでCVD法により多結晶シリコン
膜18を50〜200Åの膜厚に形成する。そして、図
示は省略するが、前記多結晶シリコン膜18上にフォト
レジストを塗布し、露光、現像してパターニングした
後、当該フォトレジストを用いて前記多結晶シリコン膜
18を選択的にエッチング除去し、図1(d)のよう
に、前記PチャネルMOSトランジスタ形成領域15を
覆い、前記NチャネルMOSトランジスタ形成領域16
を露呈したマスクとして形成する。
【0013】続いて、図2(a)のように、前記多結晶
シリコン膜のマスクを利用して、希フッ酸により前記N
チャネルMOSトランジスタ形成領域の前記ゲート絶縁
膜17をエッチング除去する。次いで、図2(b)のよ
うに、露呈されたNチャネルMOSトランジスタ形成領
域16のシリコン基板11の表面に対し、1000℃,
50Torr,100secのドライ酸化を行い、続い
て1000℃,50Torr,150secのNOアニ
ールを行ない、詳細を後述するようにシリコン酸化膜と
シリコン酸窒化膜の積層構造からなる25Åのゲート絶
縁膜19を形成する。このゲート絶縁膜19は、Nチャ
ネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜として構成され
る。
シリコン膜のマスクを利用して、希フッ酸により前記N
チャネルMOSトランジスタ形成領域の前記ゲート絶縁
膜17をエッチング除去する。次いで、図2(b)のよ
うに、露呈されたNチャネルMOSトランジスタ形成領
域16のシリコン基板11の表面に対し、1000℃,
50Torr,100secのドライ酸化を行い、続い
て1000℃,50Torr,150secのNOアニ
ールを行ない、詳細を後述するようにシリコン酸化膜と
シリコン酸窒化膜の積層構造からなる25Åのゲート絶
縁膜19を形成する。このゲート絶縁膜19は、Nチャ
ネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜として構成され
る。
【0014】しかる後、図2(c)のように、前記多結
晶シリコン膜18を除去し、改めて650℃,0.5T
orrで多結晶シリコン膜20を1000〜2000Å
の膜厚に形成する。次いで、前記多結晶シリコン膜20
上に図外のフォトレジストを塗布し、かつ露光、現像を
行ってパターニングした後、このフォトレジストをマス
クにして前記多結晶シリコン膜20をエッチングし、P
チャネル及びNチャネルの各MOSトランジスタのゲー
ト電極21,22を形成する。その後、周知の技術と同
様の工程であるため、詳細な説明は省略するが、Pチャ
ネルMOSトランジスタ形成領域とNチャネルMOSト
ランジスタ形成領域のそれぞれの一方をマスクし、他方
に対してP型不純物、N型不純物をそれぞれイオン注入
し、各トランジスタのソース・ドレイン領域23,24
を形成する。また、この工程と共に各MOSトランジス
タのゲート電極21,22にそれぞれ不純物を導入す
る。これにより、図2(d)のように、PチャネルMO
Sトランジスタ25とNチャネルMOSトランジスタ2
6とで構成されるCMOS半導体装置が製造される。
晶シリコン膜18を除去し、改めて650℃,0.5T
orrで多結晶シリコン膜20を1000〜2000Å
の膜厚に形成する。次いで、前記多結晶シリコン膜20
上に図外のフォトレジストを塗布し、かつ露光、現像を
行ってパターニングした後、このフォトレジストをマス
クにして前記多結晶シリコン膜20をエッチングし、P
チャネル及びNチャネルの各MOSトランジスタのゲー
ト電極21,22を形成する。その後、周知の技術と同
様の工程であるため、詳細な説明は省略するが、Pチャ
ネルMOSトランジスタ形成領域とNチャネルMOSト
ランジスタ形成領域のそれぞれの一方をマスクし、他方
に対してP型不純物、N型不純物をそれぞれイオン注入
し、各トランジスタのソース・ドレイン領域23,24
を形成する。また、この工程と共に各MOSトランジス
タのゲート電極21,22にそれぞれ不純物を導入す
る。これにより、図2(d)のように、PチャネルMO
Sトランジスタ25とNチャネルMOSトランジスタ2
6とで構成されるCMOS半導体装置が製造される。
【0015】ここで、図1(b)に示した工程、すなわ
ちPチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜17の
形成工程では、まず、図3(a)のように、希フッ酸に
より自然酸化膜が除去されて清浄化したシリコン基板1
1の表面に、NOガス雰囲気でのNOアニールにより窒
素を含むシリコン酸化膜、すなわちシリコン酸窒化膜1
71が形成される。このとき、シリコン酸窒化膜171
における窒素の濃度ピークは、同図から判るように、シ
リコン酸窒化膜171とシリコン基板11との界面とな
る。次いで、図3(b)のように、O2 ガス雰囲気での
ドライ酸化により、前記シリコン酸窒化膜171に接す
る前記シリコン基板11の表面が酸化されてシリコン酸
化膜172が形成される。このとき、形成されるシリコ
ン酸化膜172は、前記シリコン酸窒化膜171の形成
時にシリコン基板11に導入された窒素を含んだまま酸
化され、その分の窒素は含まれることになる。この結
果、形成された前記ゲート絶縁膜17は、上層のシリコ
ン酸窒化膜171と下層のシリコン酸化膜172との二
層構造となる。また、このゲート絶縁膜17中における
窒素の濃度は、前記シリコン酸窒化膜171を形成した
ときの窒素の濃度分布がそのまま嵩上げされた状態であ
るため、同図に示すように窒素の濃度ピークはシリコン
酸窒化膜171とシリコン酸化膜172との界面に位置
される。これにより、窒素の濃度ピークが、ゲート絶縁
膜17とシリコン基板11との界面よりも上層側、換言
すれば最終的に形成されるPチャネルMOSトランジス
タのゲート電極21側に寄った同図の分布となる。
ちPチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜17の
形成工程では、まず、図3(a)のように、希フッ酸に
より自然酸化膜が除去されて清浄化したシリコン基板1
1の表面に、NOガス雰囲気でのNOアニールにより窒
素を含むシリコン酸化膜、すなわちシリコン酸窒化膜1
71が形成される。このとき、シリコン酸窒化膜171
における窒素の濃度ピークは、同図から判るように、シ
リコン酸窒化膜171とシリコン基板11との界面とな
る。次いで、図3(b)のように、O2 ガス雰囲気での
ドライ酸化により、前記シリコン酸窒化膜171に接す
る前記シリコン基板11の表面が酸化されてシリコン酸
化膜172が形成される。このとき、形成されるシリコ
ン酸化膜172は、前記シリコン酸窒化膜171の形成
時にシリコン基板11に導入された窒素を含んだまま酸
化され、その分の窒素は含まれることになる。この結
果、形成された前記ゲート絶縁膜17は、上層のシリコ
ン酸窒化膜171と下層のシリコン酸化膜172との二
層構造となる。また、このゲート絶縁膜17中における
窒素の濃度は、前記シリコン酸窒化膜171を形成した
ときの窒素の濃度分布がそのまま嵩上げされた状態であ
るため、同図に示すように窒素の濃度ピークはシリコン
酸窒化膜171とシリコン酸化膜172との界面に位置
される。これにより、窒素の濃度ピークが、ゲート絶縁
膜17とシリコン基板11との界面よりも上層側、換言
すれば最終的に形成されるPチャネルMOSトランジス
タのゲート電極21側に寄った同図の分布となる。
【0016】一方、図2(b)に示した工程、すなわち
NチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜19の形
成工程では、まず、図4(a)のように、希フッ酸によ
り前記絶縁膜17が除去されて清浄化されたシリコン基
板11の表面に、O2 ガス雰囲気でのドライ酸化により
窒素を含まないシリコン酸化膜191が形成される。次
いで、図4(b)のように、NOガス雰囲気でのNOア
ニールにより、前記シリコン酸化膜191に窒素が導入
されるととにも、前記シリコン酸化膜191に接する前
記シリコン基板11の表面が酸窒化されてシリコン酸窒
化膜192が形成される。このとき、形成されるシリコ
ン酸窒化膜192は、前記シリコン基板11との界面な
いしその近傍に窒素の濃度ピークを有する窒素の濃度分
布となる。この結果、形成された前記ゲート絶縁膜19
は、上層のシリコン酸化膜191と下層のシリコン酸窒
化膜192との二層構造となる。したがって、形成され
た前記ゲート絶縁膜19は、シリコン酸窒化膜192に
おける窒素の濃度分布によって、窒素の濃度ピークが、
ゲート絶縁膜19とシリコン基板11との界面近傍に位
置した同図の分布となる。
NチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜19の形
成工程では、まず、図4(a)のように、希フッ酸によ
り前記絶縁膜17が除去されて清浄化されたシリコン基
板11の表面に、O2 ガス雰囲気でのドライ酸化により
窒素を含まないシリコン酸化膜191が形成される。次
いで、図4(b)のように、NOガス雰囲気でのNOア
ニールにより、前記シリコン酸化膜191に窒素が導入
されるととにも、前記シリコン酸化膜191に接する前
記シリコン基板11の表面が酸窒化されてシリコン酸窒
化膜192が形成される。このとき、形成されるシリコ
ン酸窒化膜192は、前記シリコン基板11との界面な
いしその近傍に窒素の濃度ピークを有する窒素の濃度分
布となる。この結果、形成された前記ゲート絶縁膜19
は、上層のシリコン酸化膜191と下層のシリコン酸窒
化膜192との二層構造となる。したがって、形成され
た前記ゲート絶縁膜19は、シリコン酸窒化膜192に
おける窒素の濃度分布によって、窒素の濃度ピークが、
ゲート絶縁膜19とシリコン基板11との界面近傍に位
置した同図の分布となる。
【0017】このように、PチャネルMOSトランジス
タ25と、NチャネルMOSトランジスタ26との各ゲ
ート絶縁膜17,19を形成する工程では、NOガスに
よるNOアニールと、O2 ガスによるドライ酸化と、そ
れぞれ同じ処理工程を行いながらも、これらの処理工程
の順序を反対にするだけで、PチャネルMOSトランジ
スタ25では、ゲート絶縁膜17中のゲート電極側に窒
素の濃度ピークを有するゲート絶縁膜の形成が可能とな
り、NチャネルMOSトランジスタ26ではゲート絶縁
膜19とシリコン基板11との界面近傍に窒素の濃度ピ
ークを有するゲート絶縁膜の形成が可能となる。
タ25と、NチャネルMOSトランジスタ26との各ゲ
ート絶縁膜17,19を形成する工程では、NOガスに
よるNOアニールと、O2 ガスによるドライ酸化と、そ
れぞれ同じ処理工程を行いながらも、これらの処理工程
の順序を反対にするだけで、PチャネルMOSトランジ
スタ25では、ゲート絶縁膜17中のゲート電極側に窒
素の濃度ピークを有するゲート絶縁膜の形成が可能とな
り、NチャネルMOSトランジスタ26ではゲート絶縁
膜19とシリコン基板11との界面近傍に窒素の濃度ピ
ークを有するゲート絶縁膜の形成が可能となる。
【0018】以上の製造方法により製造されたCMOS
半導体装置におけるPチャネルMOSトランジスタとN
チャネルMOSトランジスタの各トランジスタ特性、こ
こでは相互コンダクタンス(Gm)を測定するために、
比較例として、各MOSトランジスタのゲート絶縁膜1
7,19の構造を前記実施形態の構造とは全く逆にした
CMOSトランジスタを作成した。すなわち、図1
(d)の工程で形成した多結晶シリコン膜18のマスク
を、NチャネルMOSトランジスタ形成領域16に形成
し、以降の工程ではPチャネルMOSトランジスタ形成
工程に対して行うように形成したものである。この製造
方法により、PチャネルMOSトランジスタでは、ゲー
ト絶縁膜中における窒素の濃度ピークをゲート絶縁膜と
シリコン基板との界面近傍に位置したゲート絶縁膜を形
成し、NチャネルMOSトランジスタでは、ゲート絶縁
膜中における窒素の濃度ピークをゲート電極側に寄った
ゲート絶縁膜を形成することが可能となる。ここで、前
記実施形態と比較例のそれぞれのMOSトランジスタに
おける各ゲート絶縁膜における窒素の濃度ピークの濃度
は0.5〜5%とした。また、ゲート電極はゲート長1
μm、ゲート幅10μmである。
半導体装置におけるPチャネルMOSトランジスタとN
チャネルMOSトランジスタの各トランジスタ特性、こ
こでは相互コンダクタンス(Gm)を測定するために、
比較例として、各MOSトランジスタのゲート絶縁膜1
7,19の構造を前記実施形態の構造とは全く逆にした
CMOSトランジスタを作成した。すなわち、図1
(d)の工程で形成した多結晶シリコン膜18のマスク
を、NチャネルMOSトランジスタ形成領域16に形成
し、以降の工程ではPチャネルMOSトランジスタ形成
工程に対して行うように形成したものである。この製造
方法により、PチャネルMOSトランジスタでは、ゲー
ト絶縁膜中における窒素の濃度ピークをゲート絶縁膜と
シリコン基板との界面近傍に位置したゲート絶縁膜を形
成し、NチャネルMOSトランジスタでは、ゲート絶縁
膜中における窒素の濃度ピークをゲート電極側に寄った
ゲート絶縁膜を形成することが可能となる。ここで、前
記実施形態と比較例のそれぞれのMOSトランジスタに
おける各ゲート絶縁膜における窒素の濃度ピークの濃度
は0.5〜5%とした。また、ゲート電極はゲート長1
μm、ゲート幅10μmである。
【0019】そして、前記実施形態のCMOS半導体装
置の各MOSトランジスタと、前記比較例のCMOS半
導体装置の各MOSトランジスタの相互コンダクタンス
を比較した結果を図5(a),(b)に示す。なお、こ
れらの図において、横軸は各トランジスタのゲート電圧
を表しているが、各トランジスタのしきい値電圧の違い
を補正するために、ゲート電圧Vgからしきい値電圧V
tを引いた電圧を示している。また、縦軸は、相互コン
ダクタンスGmを表しているが、各トランジスタのゲー
ト絶縁膜の膜厚の違いによる相互コンダクタンスの値を
補正するために、相互コンダクタンスGmに膜厚Tox
を掛けた値を示している。また、各図において、黒丸は
ゲート絶縁膜中における窒素の濃度ピークがゲート絶縁
膜とシリコン基板との界面に位置している前記ゲート絶
縁膜19、白丸はゲート絶縁膜中における窒素の濃度ピ
ークがゲート電極側に偏位した前記ゲート絶縁膜17を
それぞれ示している。
置の各MOSトランジスタと、前記比較例のCMOS半
導体装置の各MOSトランジスタの相互コンダクタンス
を比較した結果を図5(a),(b)に示す。なお、こ
れらの図において、横軸は各トランジスタのゲート電圧
を表しているが、各トランジスタのしきい値電圧の違い
を補正するために、ゲート電圧Vgからしきい値電圧V
tを引いた電圧を示している。また、縦軸は、相互コン
ダクタンスGmを表しているが、各トランジスタのゲー
ト絶縁膜の膜厚の違いによる相互コンダクタンスの値を
補正するために、相互コンダクタンスGmに膜厚Tox
を掛けた値を示している。また、各図において、黒丸は
ゲート絶縁膜中における窒素の濃度ピークがゲート絶縁
膜とシリコン基板との界面に位置している前記ゲート絶
縁膜19、白丸はゲート絶縁膜中における窒素の濃度ピ
ークがゲート電極側に偏位した前記ゲート絶縁膜17を
それぞれ示している。
【0020】この測定結果において、図5(a)は、P
チャネルMOSトランジスタの比較結果であり、ゲート
電圧が所定電圧以上の領域では、白丸のゲート絶縁膜1
7が黒丸のゲート絶縁膜19よりも相互コンダクタンス
が改善されている。すなわち、窒素の濃度ピークがゲー
ト絶縁膜とシリコン基板との界面に位置している比較例
よりも、窒素の濃度ピークがゲート絶縁膜中のゲート電
極側に寄った位置にある本実施形態のPチャネルMOS
トランジスタの相互コンダクタンスが改善されているこ
とが判る。一方、図5(b)は、NチャネルMOSトラ
ンジスタの比較結果であり、PチャネルMOSトランジ
スタとは逆に、ゲート電圧が所定電圧以上の領域では、
黒丸のゲート絶縁膜19が白丸のゲート絶縁膜17より
も相互コンダクタンスが改善されている。すなわち、窒
素の濃度ピークがゲート絶電極側に寄っている比較例よ
りも、窒素の濃度ピークがゲート絶縁膜とシリコン基板
との界面近傍に位置しているゲート絶縁膜の本実施形態
のNチャネルMOSトランジスタの相互コンダクタンス
が改善されていることが判る。
チャネルMOSトランジスタの比較結果であり、ゲート
電圧が所定電圧以上の領域では、白丸のゲート絶縁膜1
7が黒丸のゲート絶縁膜19よりも相互コンダクタンス
が改善されている。すなわち、窒素の濃度ピークがゲー
ト絶縁膜とシリコン基板との界面に位置している比較例
よりも、窒素の濃度ピークがゲート絶縁膜中のゲート電
極側に寄った位置にある本実施形態のPチャネルMOS
トランジスタの相互コンダクタンスが改善されているこ
とが判る。一方、図5(b)は、NチャネルMOSトラ
ンジスタの比較結果であり、PチャネルMOSトランジ
スタとは逆に、ゲート電圧が所定電圧以上の領域では、
黒丸のゲート絶縁膜19が白丸のゲート絶縁膜17より
も相互コンダクタンスが改善されている。すなわち、窒
素の濃度ピークがゲート絶電極側に寄っている比較例よ
りも、窒素の濃度ピークがゲート絶縁膜とシリコン基板
との界面近傍に位置しているゲート絶縁膜の本実施形態
のNチャネルMOSトランジスタの相互コンダクタンス
が改善されていることが判る。
【0021】このように、本発明のCMOS半導体装置
では、PチャネルMOSトランジスタ25のゲート絶縁
膜17では、窒素の濃度ピークをシリコン基板との界面
よりもゲート電極側に寄った構成とし、NチャネルMO
Sトランジスタ26のゲート絶縁膜19では、窒素の濃
度ピークをシリコン基板との界面近傍に位置した構成と
することで、PチャネルMOSトランジスタ25とNチ
ャネルMOSトランジスタ26のトランジスタ特性を同
時に改善することが可能となる。本発明者の実験、測定
によれば、特にゲート絶縁膜の膜厚が20〜40Åの範
囲で前記した相互コンダクタンスの改善が顕著である
が、この範囲外の膜厚であっても改善効果が得られるこ
とが確認されている。また、ゲート絶縁膜中の窒素の濃
度ピークが0.5〜5%の範囲で顕著な改善が得られる
ことも確認されている。これにより、CMOS半導体装
置の低電圧化、低消費電力化を実現するためにゲート絶
縁膜の薄型化、及びゲート電極に不純物を導入する構成
を採用し、かつゲート絶縁膜におけるFNトンネル電流
による絶縁性を改善し、かつゲート電極からシリコン基
板への前記不純物の拡散を抑制するためにゲート絶縁膜
に窒素を導入した構成を採用した場合においても、Pチ
ャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジ
スタのそれぞれにおけるトランジスタ特性を改善し、C
MOS半導体装置の全体の特性を改善することが可能に
なる。
では、PチャネルMOSトランジスタ25のゲート絶縁
膜17では、窒素の濃度ピークをシリコン基板との界面
よりもゲート電極側に寄った構成とし、NチャネルMO
Sトランジスタ26のゲート絶縁膜19では、窒素の濃
度ピークをシリコン基板との界面近傍に位置した構成と
することで、PチャネルMOSトランジスタ25とNチ
ャネルMOSトランジスタ26のトランジスタ特性を同
時に改善することが可能となる。本発明者の実験、測定
によれば、特にゲート絶縁膜の膜厚が20〜40Åの範
囲で前記した相互コンダクタンスの改善が顕著である
が、この範囲外の膜厚であっても改善効果が得られるこ
とが確認されている。また、ゲート絶縁膜中の窒素の濃
度ピークが0.5〜5%の範囲で顕著な改善が得られる
ことも確認されている。これにより、CMOS半導体装
置の低電圧化、低消費電力化を実現するためにゲート絶
縁膜の薄型化、及びゲート電極に不純物を導入する構成
を採用し、かつゲート絶縁膜におけるFNトンネル電流
による絶縁性を改善し、かつゲート電極からシリコン基
板への前記不純物の拡散を抑制するためにゲート絶縁膜
に窒素を導入した構成を採用した場合においても、Pチ
ャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジ
スタのそれぞれにおけるトランジスタ特性を改善し、C
MOS半導体装置の全体の特性を改善することが可能に
なる。
【0022】なお、前記PチャネルMOSトランジスタ
25のゲート絶縁膜17では、上層のシリコン酸窒化膜
171と下層のシリコン酸化膜172との二層構造とし
た例を示したが、シリコン酸窒化膜171の上層と下層
にそれぞれシリコン酸化膜を形成した三層構造とするこ
とも可能である。このゲート絶縁膜を形成する工程とし
ては、先ず、図6(a)のように、O2 によるドライ酸
化を行ってシリコン基板の表面に第1のシリコン酸化膜
173を形成した後、図6(b)のように、NOアニー
ルにより第1のシリコン酸化膜173とシリコン基板1
1との界面にシリコン酸窒化膜171を形成する。しか
る後、図6(c)のように、再度O2 によるドライ酸化
を行って前記シリコン酸窒化膜171の下層に第2のシ
リコン酸化膜172を形成する。このように形成された
ゲート絶縁膜17Aでは、前記実施形態のゲート絶縁膜
17と同一の膜厚のゲート絶縁膜を構成する場合には、
シリコン酸窒化膜171の膜厚を低減することが可能と
なり、窒素の分布をシリコン酸窒化膜の膜厚内の狭い領
域に制限し、窒素がシリコン基板11及びゲート電極側
に分布することを一層抑制してPチャネルMOSトラン
ジスタのトランジスタ特性をより改善する上で有利にな
る。
25のゲート絶縁膜17では、上層のシリコン酸窒化膜
171と下層のシリコン酸化膜172との二層構造とし
た例を示したが、シリコン酸窒化膜171の上層と下層
にそれぞれシリコン酸化膜を形成した三層構造とするこ
とも可能である。このゲート絶縁膜を形成する工程とし
ては、先ず、図6(a)のように、O2 によるドライ酸
化を行ってシリコン基板の表面に第1のシリコン酸化膜
173を形成した後、図6(b)のように、NOアニー
ルにより第1のシリコン酸化膜173とシリコン基板1
1との界面にシリコン酸窒化膜171を形成する。しか
る後、図6(c)のように、再度O2 によるドライ酸化
を行って前記シリコン酸窒化膜171の下層に第2のシ
リコン酸化膜172を形成する。このように形成された
ゲート絶縁膜17Aでは、前記実施形態のゲート絶縁膜
17と同一の膜厚のゲート絶縁膜を構成する場合には、
シリコン酸窒化膜171の膜厚を低減することが可能と
なり、窒素の分布をシリコン酸窒化膜の膜厚内の狭い領
域に制限し、窒素がシリコン基板11及びゲート電極側
に分布することを一層抑制してPチャネルMOSトラン
ジスタのトランジスタ特性をより改善する上で有利にな
る。
【0023】また、この図6に示した製造方法では、第
1のシリコン酸化膜173及びその下層のシリコン酸窒
化膜171を形成する処理工程をNチャネルMOSトラ
ンジスタのゲート絶縁膜19を形成する処理工程と同一
手順で行うことも可能であり、プロセスのコントロール
を簡略化する上で有効となる。したがって、Nチャネル
MOSトランジスタのゲート絶縁膜の膜厚との関係にも
よるが、図1(b)の工程を、PチャネルMOSトラン
ジスタとNチャネルMOSトランジスタの各ゲート絶縁
膜で共用し、この工程でPチャネルMOSトランジスタ
のゲート絶縁膜17Aの上側の二層の第1のシリコン酸
化膜173及びシリコン酸窒化膜171とNチャネルM
OSトランジスタのゲート絶縁膜19を形成しておけ
ば、その後はPチャネルMOSトランジスタのゲート絶
縁膜17Aの下側の第2のシリコン酸化膜172を形成
するのみで各トランジスタのゲート絶縁膜17A,19
が製造でき、製造プロセスを短縮することも可能であ
る。
1のシリコン酸化膜173及びその下層のシリコン酸窒
化膜171を形成する処理工程をNチャネルMOSトラ
ンジスタのゲート絶縁膜19を形成する処理工程と同一
手順で行うことも可能であり、プロセスのコントロール
を簡略化する上で有効となる。したがって、Nチャネル
MOSトランジスタのゲート絶縁膜の膜厚との関係にも
よるが、図1(b)の工程を、PチャネルMOSトラン
ジスタとNチャネルMOSトランジスタの各ゲート絶縁
膜で共用し、この工程でPチャネルMOSトランジスタ
のゲート絶縁膜17Aの上側の二層の第1のシリコン酸
化膜173及びシリコン酸窒化膜171とNチャネルM
OSトランジスタのゲート絶縁膜19を形成しておけ
ば、その後はPチャネルMOSトランジスタのゲート絶
縁膜17Aの下側の第2のシリコン酸化膜172を形成
するのみで各トランジスタのゲート絶縁膜17A,19
が製造でき、製造プロセスを短縮することも可能であ
る。
【0024】また、前記NチャネルMOSトランジスタ
のゲート絶縁膜19では、上層のシリコン酸化膜191
と下層のシリコン酸窒化膜192との二層構造とした例
を示したが、シリコン酸窒化膜192の単層で構成する
ことも可能である。
のゲート絶縁膜19では、上層のシリコン酸化膜191
と下層のシリコン酸窒化膜192との二層構造とした例
を示したが、シリコン酸窒化膜192の単層で構成する
ことも可能である。
【0025】さらに、前記実施形態では、最初にPチャ
ネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジス
タの各形成領域にPチャネルMOSトランジスタのゲー
ト絶縁膜を形成し、その後にNチャネルMOSトランジ
スタ形成領域のゲート絶縁膜を除去し、改めてNチャネ
ルMOSトランジスタ形成領域にNチャネルMOSトラ
ンジスタのゲート絶縁膜を形成しているが、先にNチャ
ネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜を形成し、その
後にPチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜を形
成する工程とすることも可能である。また、前記実施形
態では、先に形成したPチャネルMOSトランジスタの
ゲート絶縁膜をNチャネルMOSトランジスタの形成領
域でエッチング除去し、改めてNチャネルMOSトラン
ジスタのゲート絶縁膜を形成する際のマスクとして多結
晶シリコン膜を利用しているが、前記処理工程における
耐熱性、耐エッチング性のある材料であれば、他の材料
をマスクとして利用することも可能である。
ネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジス
タの各形成領域にPチャネルMOSトランジスタのゲー
ト絶縁膜を形成し、その後にNチャネルMOSトランジ
スタ形成領域のゲート絶縁膜を除去し、改めてNチャネ
ルMOSトランジスタ形成領域にNチャネルMOSトラ
ンジスタのゲート絶縁膜を形成しているが、先にNチャ
ネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜を形成し、その
後にPチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜を形
成する工程とすることも可能である。また、前記実施形
態では、先に形成したPチャネルMOSトランジスタの
ゲート絶縁膜をNチャネルMOSトランジスタの形成領
域でエッチング除去し、改めてNチャネルMOSトラン
ジスタのゲート絶縁膜を形成する際のマスクとして多結
晶シリコン膜を利用しているが、前記処理工程における
耐熱性、耐エッチング性のある材料であれば、他の材料
をマスクとして利用することも可能である。
【0026】ここで、本発明では前記実施形態の処理工
程においては、次のような処理工程を採用することが可
能である。シリコン酸化膜の形成工程として、前記実施
形態ではO2 ガスによるドライ酸化処理を用いている
が、ウェット酸化(H2 O雰囲気での酸化)処理工程を
用いてもよい。ただし、図1(b)の工程のように、先
にシリコン酸窒化膜を形成した後にシリコン酸化膜を形
成する場合には、ウェット酸化処理では先に形成したシ
リコン酸窒化膜から窒素原子が離脱するおそれがあるた
め、前記実施形態のようにドライ酸化処理が好ましい。
また、ドライ酸化処理及びウェット酸化処理のいずれの
場合も、雰囲気は100%のH2 O又はO2ガスに限ら
れるものではなく、窒素、アルゴン等の不活性ガスとの
混合ガスであってもよい。あるいは、HCl,Cl2 ,
CCl4 ,C2 HCl3 ,CH2 Cl2 ,C2 H2 Cl
2 ,C2 H3 Cl3 等のハロゲン元素を含む化合物を添
加したものであってもよい。
程においては、次のような処理工程を採用することが可
能である。シリコン酸化膜の形成工程として、前記実施
形態ではO2 ガスによるドライ酸化処理を用いている
が、ウェット酸化(H2 O雰囲気での酸化)処理工程を
用いてもよい。ただし、図1(b)の工程のように、先
にシリコン酸窒化膜を形成した後にシリコン酸化膜を形
成する場合には、ウェット酸化処理では先に形成したシ
リコン酸窒化膜から窒素原子が離脱するおそれがあるた
め、前記実施形態のようにドライ酸化処理が好ましい。
また、ドライ酸化処理及びウェット酸化処理のいずれの
場合も、雰囲気は100%のH2 O又はO2ガスに限ら
れるものではなく、窒素、アルゴン等の不活性ガスとの
混合ガスであってもよい。あるいは、HCl,Cl2 ,
CCl4 ,C2 HCl3 ,CH2 Cl2 ,C2 H2 Cl
2 ,C2 H3 Cl3 等のハロゲン元素を含む化合物を添
加したものであってもよい。
【0027】一方、シリコン酸窒化膜を形成する処理工
程では、前記実施形態のNOに限られるものではなく、
N2 O(亜酸化窒素)を用いてもよい。ただし、窒素の
導入が容易であることからゲート絶縁膜の薄型化が容易
であるという点で、NOの方が好ましい。なお、N2 O
はNOに比較して安価でかつ安全であり、この点を重視
する場合にはN2 Oを利用することも可能である。ま
た、このシリコン酸窒化処理においても、NOとN2 O
の混合ガス、あるいは窒素やアルゴン等の不活性ガスと
の混合ガスを用いることもできる。さらに、前記シリコ
ン酸化膜の形成処理とシリコン酸窒化膜の形成処理のい
ずれの場合においても、成膜装置は赤外線ランプ加熱炉
や、抵抗加熱炉の使用が可能である。
程では、前記実施形態のNOに限られるものではなく、
N2 O(亜酸化窒素)を用いてもよい。ただし、窒素の
導入が容易であることからゲート絶縁膜の薄型化が容易
であるという点で、NOの方が好ましい。なお、N2 O
はNOに比較して安価でかつ安全であり、この点を重視
する場合にはN2 Oを利用することも可能である。ま
た、このシリコン酸窒化処理においても、NOとN2 O
の混合ガス、あるいは窒素やアルゴン等の不活性ガスと
の混合ガスを用いることもできる。さらに、前記シリコ
ン酸化膜の形成処理とシリコン酸窒化膜の形成処理のい
ずれの場合においても、成膜装置は赤外線ランプ加熱炉
や、抵抗加熱炉の使用が可能である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、Pチャネ
ルMOSトランジスタのゲート絶縁膜を、シリコン酸窒
化膜とシリコン酸化膜を含む二層又は三層構造として、
窒素の濃度ピークをシリコン基板との界面よりもゲート
電極側に寄った構成とし、NチャネルMOSトランジス
タのゲート絶縁膜では、窒素の濃度ピークをシリコン基
板との界面近傍に位置した構成とすることで、Pチャネ
ルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタ
のそれぞれのトランジスタ特性を同時に改善することが
できる。これにより、CMOS半導体装置の低電圧化、
低消費電力化を実現するためにゲート絶縁膜の薄型化、
及びゲート電極に不純物を導入する構成を採用し、かつ
ゲート絶縁膜におけるFNトンネル電流による絶縁性を
改善し、かつゲート電極からシリコン基板への前記不純
物の拡散を抑制するためにゲート絶縁膜に窒素を導入し
た構成を採用した場合においても、PチャネルMOSト
ランジスタとNチャネルMOSトランジスタのそれぞれ
におけるトランジスタ特性を改善し、CMOS半導体装
置の全体の特性を改善することが可能になる。
ルMOSトランジスタのゲート絶縁膜を、シリコン酸窒
化膜とシリコン酸化膜を含む二層又は三層構造として、
窒素の濃度ピークをシリコン基板との界面よりもゲート
電極側に寄った構成とし、NチャネルMOSトランジス
タのゲート絶縁膜では、窒素の濃度ピークをシリコン基
板との界面近傍に位置した構成とすることで、Pチャネ
ルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタ
のそれぞれのトランジスタ特性を同時に改善することが
できる。これにより、CMOS半導体装置の低電圧化、
低消費電力化を実現するためにゲート絶縁膜の薄型化、
及びゲート電極に不純物を導入する構成を採用し、かつ
ゲート絶縁膜におけるFNトンネル電流による絶縁性を
改善し、かつゲート電極からシリコン基板への前記不純
物の拡散を抑制するためにゲート絶縁膜に窒素を導入し
た構成を採用した場合においても、PチャネルMOSト
ランジスタとNチャネルMOSトランジスタのそれぞれ
におけるトランジスタ特性を改善し、CMOS半導体装
置の全体の特性を改善することが可能になる。
【図1】本発明の実施形態の製造工程を示す断面図のそ
の1である。
の1である。
【図2】本発明の実施形態の製造工程を示す断面図のそ
の2である。
の2である。
【図3】PチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜
の製造工程とその窒素濃度分布を示す図である。
の製造工程とその窒素濃度分布を示す図である。
【図4】NチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜
の製造工程とその窒素濃度分布を示す図である。
の製造工程とその窒素濃度分布を示す図である。
【図5】PチャネルMOSトランジスタとNチャネルM
OSトランジスタのゲート絶縁膜の構造の相違による相
互コンダクタンスを比較する図である。
OSトランジスタのゲート絶縁膜の構造の相違による相
互コンダクタンスを比較する図である。
【図6】PチャネルMOSトランジスタのゲート絶縁膜
の他の製造工程とその窒素濃度分布を示す図である。
の他の製造工程とその窒素濃度分布を示す図である。
【符号の説明】 11 シリコン基板 12 Nウェル 13 Pウェル 14 素子分離絶縁膜 15 PチャネルMOSトランジスタ形成領域 16 NチャネルMOSトランジスタ形成領域 17,17A ゲート絶縁膜(PチャネルMOSトラン
ジスタ) 18 多結晶シリコン膜 19 ゲート絶縁膜(NチャネルMOSトランジスタ) 20 多結晶シリコン膜 21,22 ゲート電極 23,24 ソース・ドレイン領域 25 PチャネルMOSトランジスタ 26 NチャネルMOSトランジスタ 171 シリコン酸化膜 172 シリコン酸窒化膜 173 シリコン酸化膜 191 シリコン酸窒化膜 192 シリコン酸化膜
ジスタ) 18 多結晶シリコン膜 19 ゲート絶縁膜(NチャネルMOSトランジスタ) 20 多結晶シリコン膜 21,22 ゲート電極 23,24 ソース・ドレイン領域 25 PチャネルMOSトランジスタ 26 NチャネルMOSトランジスタ 171 シリコン酸化膜 172 シリコン酸窒化膜 173 シリコン酸化膜 191 シリコン酸窒化膜 192 シリコン酸化膜
Claims (9)
- 【請求項1】 シリコン基板上にゲート絶縁膜及びゲー
ト電極が形成され、かつ前記ゲート絶縁膜には窒素が導
入されているPチャネルMOSトランジスタとNチャネ
ルMOSトランジスタを含むCMOS半導体装置であっ
て、前記PチャネルMOSトランジスタの前記ゲート絶
縁膜は、上層のシリコン酸窒化膜と、下層のシリコン酸
化膜を含む二層構造であり、前記ゲート絶縁膜に導入さ
れている窒素の濃度ピークは、前記PチャネルMOSト
ランジスタでは前記シリコン基板との界面よりもゲート
電極側に寄った位置にあり、前記NチャネルMOSトラ
ンジスタでは前記ゲート絶縁膜と前記シリコン基板の界
面近傍にあることを特徴とするCMOS半導体装置。 - 【請求項2】 シリコン基板上にゲート絶縁膜及びゲー
ト電極が形成され、かつ前記ゲート絶縁膜には窒素が導
入されているPチャネルMOSトランジスタとNチャネ
ルMOSトランジスタを含むCMOS半導体装置であっ
て、前記PチャネルMOSトランジスタの前記ゲート絶
縁膜は、最上層のシリコン酸化膜と、その下層のシリコ
ン酸窒化膜と、さらに下層のシリコン酸化膜を含む三層
構造であり、前記ゲート絶縁膜に導入されている窒素の
濃度ピークは、前記PチャネルMOSトランジスタでは
前記シリコン基板との界面よりもゲート電極側に寄った
位置にあり、前記NチャネルMOSトランジスタでは前
記ゲート絶縁膜と前記シリコン基板の界面近傍にあるこ
とを特徴とするCMOS半導体装置。 - 【請求項3】 前記NチャネルMOSトランジスタの前
記ゲート絶縁膜は、上層にシリコン酸化膜を下層にシリ
コン酸窒化膜を有する多層構造であることを特徴とする
請求項1又は2に記載のCMOS半導体装置。 - 【請求項4】 前記NチャネルMOSトランジスタの前
記ゲート絶縁膜は、シリコン酸窒化膜の単層であること
を特徴とする請求項1又は2に記載のCMOS半導体装
置。 - 【請求項5】 前記窒素の濃度ピークの濃度は0.5〜
5%である請求項1ないし4のいずれかに記載のCMO
S半導体装置。 - 【請求項6】 前記ゲート絶縁膜の膜厚は、20〜40
Aである請求項1ないし5のいずれかに記載のCMOS
半導体装置。 - 【請求項7】 シリコン基板に画成されたPチャネルM
OSトランジスタ形成領域に前記シリコン基板を酸窒化
処理してシリコン酸窒化膜を形成し、次いで前記シリコ
ン基板を酸化処理して前記シリコン酸窒化膜の下層にシ
リコン酸化膜を形成して二層構造の第1のゲート絶縁膜
を形成する工程と、前記シリコン基板に画成されたNチ
ャネルMOSトランジスタ形成領域に、窒素の濃度ピー
クが前記シリコン基板との界面近傍に存在する第2のゲ
ート絶縁膜を形成する工程とを含むことを特徴とするC
MOS半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 シリコン基板に画成されたPチャネルM
OSトランジスタ形成領域に前記シリコン基板を酸化処
理して第1のシリコン酸化膜を形成し、次いでシリコン
基板を酸窒化処理して前記第1のシリコン酸化膜の下層
にシリコン酸窒化膜を形成し、さらに前記シリコン基板
を酸化処理して前記シリコン酸窒化膜の下層に第2のシ
リコン酸化膜を形成して三層構造の第1のゲート絶縁膜
を形成する工程と、前記シリコン基板に画成されたNチ
ャネルMOSトランジスタ形成領域に、窒素の濃度ピー
クが前記シリコン基板との界面近傍に存在する第2のゲ
ート絶縁膜を形成する工程とを含むことを特徴とするC
MOS半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 前記第2のゲート絶縁膜は、前記シリコ
ン基板を酸化処理してシリコン酸化膜を形成する工程
と、次いで前記シリコン基板を酸窒化処理して前記シリ
コン酸化膜の下層にシリコン酸窒化膜を形成する工程を
含むことを特徴とする請求項7または8に記載のCMO
S半導体装置の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06711899A JP3264265B2 (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | Cmos半導体装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06711899A JP3264265B2 (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | Cmos半導体装置及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000269355A JP2000269355A (ja) | 2000-09-29 |
JP3264265B2 true JP3264265B2 (ja) | 2002-03-11 |
Family
ID=13335675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06711899A Expired - Fee Related JP3264265B2 (ja) | 1999-03-12 | 1999-03-12 | Cmos半導体装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3264265B2 (ja) |
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US7358198B2 (en) | 2002-03-08 | 2008-04-15 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device and method for fabricating same |
DE102005020058B4 (de) * | 2005-04-29 | 2011-07-07 | Globalfoundries Inc. | Herstellungsverfahren für ein Halbleiterbauelement mit Gatedielektrika mit unterschiedlichen Blockiereigenschaften |
JP4704101B2 (ja) * | 2005-05-06 | 2011-06-15 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JP2007036025A (ja) | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Nec Electronics Corp | 不揮発性メモリ半導体装置およびその製造方法 |
JP6083930B2 (ja) | 2012-01-18 | 2017-02-22 | キヤノン株式会社 | 光電変換装置および撮像システム、光電変換装置の製造方法 |
-
1999
- 1999-03-12 JP JP06711899A patent/JP3264265B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JP2000269355A (ja) | 2000-09-29 |
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