JP3264064B2 - 高速フライス切削用サーメット製切削工具 - Google Patents
高速フライス切削用サーメット製切削工具Info
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Description
用いることのできるサーメット製切削工具に関するもの
である。
分とする結合相が重量%で(以下、%は重量%を示す)
5〜25%を含有し、残りが硬質分散相からなるサーメ
ット製切削工具は、例えば、特公平4−50373号公
報に記載されており公知である。
数は3.56〜3.61オングストロームの範囲内にあ
ることおよび硬質分散相は下記の(a)〜(d)のうち
のいずれかの成分組成を有することも記載されている。
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
は窒化物の少なくとも1種:5〜31%と残部炭化チタ
ンとの合計:20〜65%、 窒化チタン:18〜40%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:15〜40
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
窒化物の少なくとも1種:0.5〜8%と残部炭化チタ
ンとの合計:20〜65%、 窒化チタン:18〜40%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:15〜40
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
は窒化物の少なくとも1種:5〜31%とZrまたはH
fの炭化物もしくは窒化物の少なくとも1種:0.5〜
8%と残部炭化チタンの合計:20〜65%、 窒化チタン:18〜40%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:15〜40
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
製切削工具は、通常の切削速度(200m/min 未満)
のフライス切削に使用しても特に問題はないが、近年、
生産効率の向上を計るために高速フライス切削(切削速
度:200m/min 以上)を行なうことが多く、上記従
来のサーメット製切削工具を用いて高速フライス切削を
行なうと刃先に熱クラックが発生し、欠損して工具寿命
が短くなるという課題があった。
上記高速フライス切削に用いても十分な工具寿命を確保
することのできるサーメット製切削工具を得るべく研究
を行った結果、高速フライス切削時に発生する熱クラッ
クは、NiおよびCoを主成分とする結合相の格子定数
が影響し、この格子定数を3.545オングストローム
以下にすることにより高速フライス切削時の欠損に至る
までの時間を大幅に増加させることができるという知見
を得たのである。
れたものであり、Ni/(Co+Ni)で表わされる重
量比が0.5より大きく1.0より小さい範囲にあるN
iおよびCoを主成分とする結合相を重量%で5〜30
%含有し、残りが硬質分散相からなるサーメット製切削
工具であって、上記結合相の格子定数は3.524オン
グストロームを越え3.545オングストローム以下の
範囲にある高速フライス切削用サーメット製切削工具に
特徴を有するものである。
うちのいずれかの成分組成を有する。
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
は窒化物の少なくとも1種:3〜25%と残部炭化チタ
ンとの合計:25〜60%、 窒化チタン:15〜30%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:10〜35
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
もしくは窒化物の少なくとも1種:1〜5%と残部炭化
チタンとの合計:25〜60%、 窒化チタン:15〜30%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:10〜35
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
は窒化物の少なくとも1種:3〜25%とZrおよび/
またはHfの炭化物もしくは窒化物の少なくとも1種:
1〜5%と残部炭化チタンとの合計:25〜60%、 窒化チタン:15〜30%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:10〜35
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
製切削工具の結合相は、NiおよびCoからなり、その
総量が5%未満では著しく靭性が不足するので好ましく
なく、逆に30%を越えると著しく耐摩耗性が低下する
ので好ましくない。また結合相のNi/(Co+Ni)
で表わされる重量比が0.5以下となるとCo量がNi
量に対して多くなり、結合相の格子定数が3.545オ
ングストロームより大きくなって耐欠損性が低下するの
で好ましくなく、一方、Ni/(Co+Ni)の値が
1.0となるとCoは含まれなくなり、切削工具の十分
な靭性が得られなくなるので好ましくない。
うに3.545オングストロームより大きくなると応力
緩和能力が低下し、高速フライス切削時に熱クラックが
発生しやすくなって工具寿命が短くなることを既に述べ
たが、一方、Coを含む結合相の格子定数がNiの理論
格子定数(3.524オングストローム)以下にはなり
得ない。したがって、この発明の高速フライス切削用サ
ーメット製切削工具の結合相は、5〜30%を占め、そ
の組成は0.5<Ni/(Co+Ni)<1.0であっ
て、かつ格子定数は3.524オングストロームを越え
3.545オングストローム以下の範囲内にあるように
定めた。
範囲を上記の如く限定した理由は以下の通りである。
量が25%未満では切削工具として実用化できるだけの
耐摩耗性が得られず、一方、60%を越えて含有させる
と熱クラックが発生しやすくなるので好ましくない。
れる炭化チタンは25〜60%に定めた。
できず、逆に30%を越えて含有させると、難焼結性で
巣孔が生じやすくなり、耐摩耗性を低下させるところか
らその含有量を15〜30%に定めた。
ブデン これらの成分はその合計量が10%未満では耐欠損性が
劣るようになるので好ましくなく、一方、30%を越え
て含有すると耐摩耗性および耐溶着性が劣るようになる
ので好ましくない。従って、炭化タングステンおよび炭
化モリブデンの合計量は10〜35%に定めた。
は窒化物 これら成分はいずれも耐熱変形性を付与する成分である
が、周期律表5a族金属の炭化物または窒化物が3%未
満では所望の耐熱変形性が得られず、一方、25%を越
えて含有しても耐欠損性が低下するので好ましくない。
または窒化物の含有量は3〜25%に定めた。
もしくは窒化物 これら成分も耐熱変形性を付与する成分であるが、その
含有量が1%未満では所望の耐熱変形性が得られず、一
方、5%を越えて含有しても耐欠損性が低下するので好
ましくない。したがって、Zrおよび/またはHfの炭
化物もしくは窒化物は1〜5%の範囲に定めた。
化チタンと共に含有する時は、それらの合計量が25〜
60%の範囲にあることが好ましい。
オングストロームを越え3.545オングストローム以
下の範囲にあるサーメット製切削工具を作製するには、
焼結雰囲気を一部または全部の焼結期間において、CH
4 またはCO2 を含む浸炭性ガスを使用する。
1.5μm)、TiN粉末(平均粒径:1.0μm)、
TiCN粉末(平均粒径:1.5μm)、ZrC粉末
(平均粉末:1.5μm)、HfC粉末(平均粒径:
1.0μm)、TaC粉末(平均粒径:1.2μm)、
Mo2 C粉末(平均粒径:1.5μm)、WC粉末(平
均粒径:1.0μm)、NbC粉末(平均粒径:1.3
μm)、Co粉末(平均粒径:1.2μm)、Ni粉末
(平均粒径:1.0μm)およびグラファイト粉末(平
均粒径:1.0μm)を用意し、これら原料粉末を表1
に示される割合に配合し、混合し、プレス成形して圧粉
体を作製した。この圧粉体を表2に示される条件で焼結
し、表2に示される結合相の格子定数を有する本発明サ
ーメット製フライス切削工具(以下、本発明切削工具と
いう)1〜7および従来サーメット製フライス切削工具
(以下、従来切削工具という)1〜6を作製した。尚、
表2に示した結合相の格子定数は(1,1,1)面にお
ける値である。
削工具1〜6を用い、下記の条件の高速フライス切削試
験を行ない、切刃に欠損が生じるまでの時間を測定し、
その結果を表2に示した。
ット)
合相の格子定数が3.545〜3.524オングストロ
ームの範囲内にありかつ0.5<Ni/(Co+Ni)
<1.0である本発明切削工具1〜7は、格子定数が
3.545オングストロームを越える従来切削工具1〜
6に比べて工具寿命が格段にすぐれていることがわか
る。
工具は高速フライス切削に適用して従来よりも生産性を
向上させることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni/(Co+Ni)で表わされる重量
比が0.5より大きく1.0より小さい範囲にあるNi
およびCoを主成分とする結合相を重量%で5〜30%
含有し、残りが硬質分散相からなるサーメット製切削工
具であって、上記結合相の格子定数は3.524オング
ストロームを越え3.545オングストローム以下の範
囲にあることを特徴とする高速フライス切削用サーメッ
ト製切削工具。 - 【請求項2】 上記硬質分散相は、下記の(1)〜
(4)のうちのいずれかの成分組成を有することを特徴
とする請求項1記載の高速フライス切削用サーメット製
切削工具。 (1) 炭化チタン:25〜60%、 窒化チタン:15〜30%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:10〜35
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。 (2) 周期律表5a族金属の炭化物または窒化物の少
なくとも1種:3〜25%と残部炭化チタンとの合計:
25〜60%、 窒化チタン:15〜30%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:10〜35
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。 (3) Zrおよび/またはHfの炭化物もしくは窒化
物のうち少なくとも1種:1〜5%と残部炭化チタンと
の合計:25〜60%、 窒化チタン:15〜30%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:10〜35
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。 (4) 周期律表5a族金属の炭化物または窒化物の少
なくとも1種:3〜25%とZrおよび/またはHfの
炭化物もしくは窒化物の少なくとも1種:1〜5%と残
部炭化チタンとの合計:25〜60%、 窒化チタン:15〜30%、 炭化タングステンと炭化モリブデンの合計:10〜35
%、 および/またはこれら2種以上の相互固溶体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28050793A JP3264064B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 高速フライス切削用サーメット製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28050793A JP3264064B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 高速フライス切削用サーメット製切削工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07112313A JPH07112313A (ja) | 1995-05-02 |
JP3264064B2 true JP3264064B2 (ja) | 2002-03-11 |
Family
ID=17626063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28050793A Expired - Lifetime JP3264064B2 (ja) | 1993-10-14 | 1993-10-14 | 高速フライス切削用サーメット製切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3264064B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11618936B2 (en) | 2018-03-29 | 2023-04-04 | Kyocera Corporation | Cemented carbide, coated tool using same, and cutting tool |
JP6922110B1 (ja) | 2020-10-09 | 2021-08-18 | 日本タングステン株式会社 | 粉砕・撹拌・混合・混練機部材 |
-
1993
- 1993-10-14 JP JP28050793A patent/JP3264064B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07112313A (ja) | 1995-05-02 |
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