JP3118857B2 - 高強度炭化タングステン基超硬合金製切削工具およびその製造方法 - Google Patents
高強度炭化タングステン基超硬合金製切削工具およびその製造方法Info
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Description
耗性に優れた高強度炭化タングステン基超硬合金製切削
工具およびその製造方法に関するものであり、この高強
度炭化タングステン基超硬合金製切削工具は、連続切削
および断続切削に優れた効果を奏するものである。
〜20重量%を含有し、さらに、必要に応じて、Wを除
く周期律表の4a、5a,6a族金属の炭化物を0.2
〜20重量%を含有し、残りが炭化タングステン(以
下、WCという)および不可避不純物からなるこWC基
超硬合金製切削工具は知られており、これらWC基超硬
合金製切削工具には、酸素が0.2重量%を越えて含有
されている。かかる酸素が残存していると、組織中に空
孔ができやすく、その結果、抗折力が低くなり、このW
C基超硬合金製切削工具で作製した切削工具を断続切削
に用いると、欠損しやすいという問題点があった。上記
問題点を解決するために、WC基超硬合金中の酸素量を
0.2重量%以下に減らしたWC基超硬合金製切削工具
も提供されている(特開昭54−50408号公報参
照)。
4−50408号公報記載のWC基超硬合金製切削工具
であっても、条件の厳しい断続切削に対しては、耐欠損
性が十分でなく、長期に亘る使用寿命が得られないこと
が分かったのである。
来よりも一層抗折力が高いWC基超硬合金製切削工具を
得るべく研究を行った結果、WC基超硬合金中の酸素量
を0.001〜0.200重量%に低減し、なおかつ窒
素量を0.005〜0.200重量%に低減させたWC
基超硬合金は抗折力が高く、このWC基超硬合金で作製
した切削工具を、断続切削に用いた場合に従来よりも一
層優れた耐欠損性を示すだけでなく、連続切削に用いて
も従来より一層優れた耐摩耗性を示すという知見を得た
のである。
たものであって、Co:4〜20重量%を含有し、さら
に必要に応じて、Wを除く周期律表の4a、5a,6a
族金属の炭化物:0.5〜20重量%を含有し、残り:
WCおよび不可避不純物からなる組成のWC基超硬合金
製切削工具において、 酸素:0.001〜0.200重量%、 窒素:0.005〜0.200重量%、 を含有する高強度炭化タングステン基超硬合金製切削工
具に特徴を有するものである。
基超硬合金製切削工具の成分組成を上記のごとく限定し
た理由について説明する。 (1) Co Coは、結合相形成成分として添加されるものである
が、その含有量が4重量%未満では結合相量が不足して
所望の強度が得られず、一方、20重量%を越えて含有
すると耐摩耗性が不足して実用に供することができな
い。したがって、Coは4〜20重量%に限定した。
6a族金属の炭化物 これらの炭化物は、耐摩耗性を一段と向上させる作用が
あるので、必要に応じて含有されるが、その含有量が
0.2重量%未満では所望の耐摩耗性効果が得られず、
一方、20重量%を越えて含有されると、酸素量あるい
は窒素量をそれぞれ0.200重量%以下にできず、強
度および耐摩耗性が低下する。したがって、Wを除く周
期律表の4a、5a,6a族金属の炭化物の含有量は、
0.2〜20重量%に定めた。
び0.005重量%未満にすることは工業上困難であ
り、一方、酸素含有量が0.200重量%を越えて含有
されると、合金の強度低下が著しく、さらに窒素含有量
が0.200重量%を越えて含有されると、合金の耐摩
耗性が低下する。したがって、酸素含有量は0.001
〜0.200重量%、窒素含有量は0.005〜0.2
00重量%に定めた。
具に酸素:0.001〜0.200重量%、窒素:0.
005〜0.200重量%を含有させるには、通常の真
空焼結法では難しい。したがって、この発明のWC基超
硬合金製切削工具の焼結工程においては、焼結雰囲気を
分圧:10Torr以上の水素フローと1×10-1To
rr以下の真空を交互に繰り返すことにより、合金中の
酸素と窒素を除去し、酸素量および窒素量をそれぞれ
0.200重量%以下にすることができたのである。
具を実施例に基づいて具体的に説明する。原料粉末とし
て平均粒径:1.5μmのWC粉末、平均粒径:1.5
μmのTiC粉末、平均粒径:1.8μmのTaC粉
末、平均粒径:1.4μmのZrC粉末、平均粒径:
2.1μmのHfC粉末、平均粒径:2.1μmのVC
粉末、平均粒径:1.7μmのNbC粉末、平均粒径:
1.5μmのCr3 C2 粉末、平均粒径:1.7μmの
Mo2 C粉末および平均粒径:1.2μmのCo粉末を
それぞれ用意し、これら原料粉末を表1に示される割合
いとなるように配合し、この配合粉末をボールミルで7
2時間湿式混合し、乾燥したのち、1.5ton/cm
2 の圧力でプレス成形し、圧粉体A〜Jを作製した。
0〜1300℃の昇温過程において分圧:50torr
の水素フローと1×10-2Torrの真空を交互に10
サイクル繰り返し、その後、表2に示される温度でかつ
5×10-2Torrの真空雰囲気中で1.5時間焼結
し、上記配合組成とほぼ同一の成分組成をもちSO規格
のSNP432のチップ形状を有する超硬合金製切削工
具1〜7を製造した。
10-2Torrの真空雰囲気中で昇温し、表2に示され
る温度でかつ5×10-2Torrの真空雰囲気中で1.
5時間焼結し、従来WC基超硬合金製切削工具1〜3を
製造した。
金製切削工具1〜7および従来WC基超硬合金製切削工
具1〜3の酸素および窒素量を測定し、さらに硬さ(H
RA)も測定したのち、それぞれのWC基超硬合金製切
削工具1〜7について下記のそれぞれの条件で連続切削
試験および断続切削試験を行い、連続切削試験について
は切削工具の逃げ面摩耗幅およびすくい面摩耗幅を測定
し、また断続切削試験については、それぞれ10個の切
削工具のチップ切刃のうちの欠損発生数を測定し、その
結果を表3に示した。
素および窒素の含有量が同時にそれぞれ0.200重量
%以下である本発明WC基超硬合金製切削工具1〜7
は、いずれも酸素および窒素の含有量が0.200重量
%を越えている従来WC基超硬合金製切削工具1および
3、並びに窒素含有量のみが0.200重量%を越えて
いる従来WC基超硬合金製切削工具2よりも切削用工具
として用いた場合に、耐欠損性および耐摩耗性が優れて
いることが分かる。したがって、この発明は、使用寿命
の一層長い切削工具を提供することができ、産業上優れ
た効果を奏するものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 結合相形成成分としてCoを4〜20重
量%含有し、残りが炭化タングステン(以下、WCと記
す)および不可避不純物からなる組成のWC基超硬合金
製切削工具において、 酸素:0.001〜0.200重量%、 窒素:0.005〜0.200重量%、 をともに含有することを特徴とする高強度炭化タングス
テン基超硬合金製切削工具。 - 【請求項2】 上記WC基超硬合金製切削工具は、C
o:4〜20重量%を含有し、さらに、Wを除く周期律
表の4a、5a,6a族金属の炭化物を0.2〜20重
量%を含有し、残り:WCおよび不可避不純物からなる
ことを特徴とする請求項1記載の高強度炭化タングステ
ン基超硬合金製切削工具。 - 【請求項3】 請求項1または2のWC基超硬合金製切
削工具を製造する際の焼結工程において、焼結雰囲気を
分圧:10Torr以上の水素フローと1×10-1To
rr以下の真空を交互に繰り返すことを特徴とする高強
度炭化タングステン基超硬合金製切削工具の製造方法。 【0001】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03083343A JP3118857B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 高強度炭化タングステン基超硬合金製切削工具およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP03083343A JP3118857B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 高強度炭化タングステン基超硬合金製切削工具およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04293749A JPH04293749A (ja) | 1992-10-19 |
JP3118857B2 true JP3118857B2 (ja) | 2000-12-18 |
Family
ID=13799796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03083343A Expired - Lifetime JP3118857B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 高強度炭化タングステン基超硬合金製切削工具およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3118857B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4936761B2 (ja) | 2006-03-28 | 2012-05-23 | 京セラ株式会社 | 切削工具 |
JP6395053B2 (ja) * | 2015-03-24 | 2018-09-26 | 三菱マテリアル株式会社 | 耐欠損性と耐塑性変形性にすぐれた表面被覆wc基超硬合金製切削工具 |
JP2018030205A (ja) | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 住友電工ハードメタル株式会社 | 切削工具およびその製造方法 |
-
1991
- 1991-03-22 JP JP03083343A patent/JP3118857B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04293749A (ja) | 1992-10-19 |
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