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JP3252430B2 - 気密端子用リード線の製造方法 - Google Patents

気密端子用リード線の製造方法

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Publication number
JP3252430B2
JP3252430B2 JP05972392A JP5972392A JP3252430B2 JP 3252430 B2 JP3252430 B2 JP 3252430B2 JP 05972392 A JP05972392 A JP 05972392A JP 5972392 A JP5972392 A JP 5972392A JP 3252430 B2 JP3252430 B2 JP 3252430B2
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JP
Japan
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lead wire
wire
manufacturing
balance
terminal according
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JP05972392A
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JPH05226018A (ja
Inventor
和直 工藤
昭寿 田上
尚志 樋口
明 津田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Connections Arranged To Contact A Plurality Of Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は水晶振動子やトランジ
スタ等に使用される気密端子用リード線の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように水晶振動子は、気密構
造とするためにリード線11を金属外環12のリード線
挿入穴に挿入し、この穴とリード線11の隙間をガラス
(例えばホウケイ酸ガラス)13等を用いてシールして
いる。尚、この図において14は水晶片、15はキャッ
プである。
【0003】上記の水晶振動子において、リード線11
とのガラス封止性を高めるためには図5に示すような工
程で表面処理がなされている。
【0004】即ち、リード線となるコイル状の線材をカ
ットプレス(成型)し、次いで表面エッチングの工程で
塩化第2鉄等を用いて表面を0.1〜10.0μmの凹
凸にし、この凹凸面に封止工程にてホウケイ酸ガラスが
かみ込み封止性を良好にする方法が行われている。
【0005】この工程の場合、線材をプレス切断加工
(カットプレス)して複雑な形状になった部品をエッチ
ング処理するため、網状のケースに入れてバッチ処理す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の加工方法の場
合、線が曲ったり、ひっかかったりするために不良品が
多くなる。又、バッチ処理のため、ケース内において、
線が重なっているところはうまくエッチングできないの
で、全部品を均一にエッチング処理することが不可能で
ある等の問題が生じ、得られた気密封止栓にバラツキが
見られる。
【0007】このため、図6に示すように、リード線材
を予めコイルの状態で表面エッチングして0.1〜1
0.0μm凹凸状としたのち、ワイヤーカット、ヘッダ
ー加工等のカットプレスを行ったのち、ガラス封止する
工程が実施されている。
【0008】しかし、この方法もエッチングによって金
属表面に微細な凹凸ができるとともに、その凹凸部は活
性になっており、表面積も大きくなるため、凹部にエッ
チング後の洗浄液が残ったり、乾燥ドライを行っても凹
部の活性面が先に酸化したりして、カットプレス前に完
全に酸化して錆となり、正常なリード線とならないとい
う問題が生じている。
【0009】この発明の課題は、上記のような従来方法
の問題点に鑑みて、微細な凹凸が形成されてホウケイ酸
ガラスのかみ込みが良好であり、しかも錆の発生が殆ど
ない気密端子用リード線の製造方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明が講じた手段は、リード線は予め線材の
状態で連続的に槽中で化学的エッチング処理して表面に
R=0.1〜10μmの凹凸を有する長尺体としたの
ち、Hを含む高温炉において還元処理を施すことであ
る。
【0011】
【作用】この発明は上記した工程により、エッチング後
の塩化第2鉄液、塩酸液、又は洗浄液が多少残っても完
全に除去できる。又、エッチング後しばらく放置して多
少酸化が進んでいても還元処理されて正常なものにな
る。更に、この発明で処理したものは、その凹凸が均一
に活性化されるので部分的な錆の発生は見られない。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0013】図1乃至図3に示す実施例において、リー
ド線の材料として真空溶解又は大気溶解法により合金化
された50%Ni−Fe合金と29%Ni−17%Co
−Fe合金製のものを用意した。
【0014】又、他の例として42%Ni−6Cr−F
e合金、Fe−18%Cr合金も用意した。
【0015】これらの成分を溶解してインゴットに成
型、鋳造後、線材圧延、伸線、軟化を繰り返し0.45
mmφのコイル状の線材1とした。この線材1の抗張力
は50〜90kg/mm2 であった。
【0016】このコイル状線材1を図2の符号2に示す
ように塩化第2鉄溶液槽(溶液の比重:35〜46ボー
メ,pH1以下)中を2〜10m/分で通過させ、次い
で水洗槽3、乾燥ライン4、並びにH2 還元炉5を順次
通過させて巻き取った。
【0017】上記に於いて、2の塩化第2鉄槽は塩酸及
び水を調節して比重を42ボーメ,pHは1以下程度と
し、液温は30℃±5℃にコントロールした。又、H2
還元炉5は連続的にインライン中で処理してもよく、バ
ッチ処理として巻取工程後コイル状で行ってもよい。
【0018】以下に各例について詳細に説明する。
【0019】例1 連続ラインの場合(図2) H2 を含む還元炉5は炉温を250℃〜1200℃とし
てH2 を5%以上残りをH2 又はArなどの不活性ガス
を有する炉を用いた。この炉は線材1の入口からH2
外に出る開放型である。ここで温度を250℃以上とし
たのは、時に200℃以下では線速2〜20m/分で連
続的に通過させた場合に線材表面に吸着した水分や塩鉄
をH2 と反応させて分解させる能力がないためで、40
0℃〜1000℃が最適である。
【0020】炉温は1200℃以上でも効果は同じであ
るが、省エネルギーの面で適当でないので1200℃ま
でとした。ここでH2 を5%〜100%としたのはH2
の還元能力から4%以下では炉長を極めて長くする必要
があるので量産ラインとしてふさわしくないためであ
る。一般的には75%H2 〜100%H2 とするのが適
当である。
【0021】又、炉中の通過時間を2秒以上としたのは
2秒以下1秒未満ではH2 による還元能力が不十分にな
るからである。
【0022】例2 バッチ処理の場合(図3) 線材1を図2に示す塩化第2鉄液槽2を通過させた後、
コイル状に巻取って、コイル状線材6とし、これをバッ
チ炉として、H2 5%以上を含むポット型焼鈍炉7で還
元処理する。炉中にはH2 を5%以上にして外側の炉体
8により室温より昇温して250℃以上に設定した温度
にしたのち炉冷した。
【0023】温度及びH2 の効果は前記した例1と同じ
である。ここで、バッチ炉は炉中に入れ、取り出すまで
に数十分から数時間を要するのはその構造からやむを得
ぬ時間である。
【0024】
【発明の効果】この発明は上記のように予め線材の状態
で連続的にエッチング処理して表面に凹凸を有する長尺
体としたのち、H2 を含む高温炉において還元処理を施
すことを特徴とするものであるが、この発明方法を実施
した線材と、上記還元処理を施さない従来方法の線材と
を比較した。
【0025】線材は何れも29Hi−17Co−Feを
用いた。
【0026】条件として塩化鉄2鉄溶液、比重:42ボ
ーメ、液温30℃、線速10m/分で表面粗さR=3〜
4μmとしたのちに水洗、乾燥ブロアー通過後、H2
75%、N2 =25%のNH3 分解ガス炉、450℃に
して通過させ還元処理したこの発明の線材Aと、このよ
うな還元処理を施さなかった従来のままの線材Bとを約
30cmづつ吊下げ1日〜1ヶ月間空気中に於いて暴露
テストを行った(常温で湿度60%)。n=10本づつ
【0027】上記の実験の結果、従来の線材Bは1日〜
3日で赤く発錆した。これに対してこの発明方法により
処理した線材Aは10日目にやや発錆し、1ヶ月ほどで
赤く錆が発生した。
【0028】上記で明らかなように、この発明の処理方
法は錆の発生が遅いので気密端子用リード線として用い
た場合、気密性の良好なリード線となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示すブロック図。
【図2】実施例の一部縦断側面図。
【図3】他の実施例の縦断側面図。
【図4】水晶振動子の縦断正面図。
【図5】従来方法のブロック図。
【図6】他の従来方法のブロック図。
【符号の説明】
1 線材 2 塩化第2鉄溶液槽 3 水洗槽 4 乾燥ライン 5 H2 還元炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 明 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住 友電気工業株式会社 伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平5−5170(JP,A) 特開 平4−3970(JP,A) 特開 平3−274232(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 9/16 H01L 23/48 H01R 43/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リード線貫通用の穴を有する金属外環の
    該穴に挿入して、ガラスを介して気密絶縁封止するリー
    ド線において、該リード線は予め線材の状態で連続的に
    槽中で化学的エッチング処理して表面にR=0.1〜1
    0μmの凹凸を有する長尺体としたのち、Hを含む高
    温炉において還元処理を施すことを特徴とする気密端子
    用リード線の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記リード線はHを5〜100%、残
    りN、又はArを含む高温炉で処理することを特徴と
    する請求項1記載の気密端子用リード線の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記リード線はバッチ炉を使用し、リー
    ド線の温度を250℃〜700℃、処理時間10分以上
    の還元処理を施すことを特徴とする請求項1記載の気密
    端子用リード線の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記リード線は開放型連続処理焼鈍炉を
    使用し、リード線の温度を400℃〜1200℃、処理
    時間2秒以上の還元処理を施すことを特徴とする請求項
    1記載の気密端子用リード線の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記リード線はNi40%〜52%、添
    加元素として1.0%以下のSi、Mn、Ti、Al、
    Cを含有し、残部のFeの組成からなることを特徴とす
    る請求項1記載の気密端子用リード線の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記リード線はNi27%〜30%、C
    o17%〜20%、添加元素として1.0%以下のS
    i、Mn、Ti、Al、Cを含有し、残部のFeの組成
    からなることを特徴とする請求項1記載の気密端子用リ
    ード線の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記リード線はCr16%〜20%、添
    加元素として1.0%以下のSi、Mn、Ti、Cを含
    有し、残部のFeの組成からなることを特徴とする請求
    項1記載の気密端子用リード線の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記リード線は、Ni40%〜45%、
    Cr4%〜8%、添加元素として1.0%以下のSi、
    Mn、Ti、Cを含有し、残部のFeの組成からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の気密端子用リード線の製
    造方法。
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