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JP3251457B2 - 酸素分析前処理における酸化被膜除去方法及びその装置 - Google Patents

酸素分析前処理における酸化被膜除去方法及びその装置

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JP3251457B2
JP3251457B2 JP05623595A JP5623595A JP3251457B2 JP 3251457 B2 JP3251457 B2 JP 3251457B2 JP 05623595 A JP05623595 A JP 05623595A JP 5623595 A JP5623595 A JP 5623595A JP 3251457 B2 JP3251457 B2 JP 3251457B2
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JP
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oxide film
oxygen
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oxygen analysis
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Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼中の酸素分析前処
理における酸化被膜除去方法及びその装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼の高品質化に伴い、鉄鋼中の極く微
量の酸素量が重要視されるようになり、極微量の分析精
度が重量な課題となっている。このような微量酸素の分
析に当たっては、表面に存在している鋼中の酸素とは無
関係な酸素を測定対象から外すため、分析前の処理とし
て、試料表層をベルト研磨装置によって研磨することに
よって、表面酸素を削除していた。すなわち、図3は従
来のベルト研磨装置による試料の酸素分析前処理として
の一連工程図である。この図に示すように、試料1を切
断した後、ベルト研磨装置2によって切断した試料をベ
ルト上で搬送し、試料表層を研磨することによって表面
酸化層を削除する。その後、研磨した試料片3をポンチ
4による打抜きプレス装置によって、厚さ3mm,径5
〜7mm程度の大きさのパンチ試料5に打抜き、このパ
ンチ試料5をエーテル洗浄液6にて表面洗浄を行い、乾
燥工程7を経た後自動分析装置8に送り酸素分析を行っ
ているのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したベル
ト研磨装置による研磨の場合には、研磨による発熱で酸
化被膜が生成し、酸素分析精度に悪影響を与えると言う
問題がある。また、高炭素材等の硬度が高い試料につい
ては、ポンチで打抜く際に試料にひび割れ等を生じ、同
じく酸素分析精度に悪影響を与えるし、ポンチで打抜け
ない試料は、前述の方法では適用出来ないという種々の
問題がある。
【0004】これらの問題を解消するべき、発明者らは
鋭意開発を進めた結果、試料を高周波加熱すると共に、
サンドブラスト装置、電解研磨装置及び超音波洗浄装置
を併用することによる酸化被膜除去装置によって表面に
酸素を残さない状態で表面の酸化層を除去することが出
来る研磨方法が行われ、かつ、高炭素材等の硬度の高い
試料でも容易にポンチ打ち抜きが可能で、しかも鉄鋼中
の微量酸素量を正確に測定することが出来る酸素分析試
験研磨方法及びその装置を提供することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段としては、 (1)酸素分析前処理における酸化被膜除去方法におい
て、切断した試料片を硬度の高い試料の場合は高周波加
熱を行い、軟化させた後打抜きプレスでパンチ試料を製
作し、引続きサンドブラストにて粗研磨を行った後HC
l−FeCl3 −CH3 OH電解液にて陰極電解及び陽
極電解を繰り返す電解研磨にて試料表面の酸化被膜を除
去した後超音波洗浄を行い乾燥工程を経て酸素分析装置
に搬送することを特徴とする酸素分析前処理における酸
化被膜除去方法。 (2)酸素分析前処理における酸化被膜除去装置におい
て、切断するための試料自動調整装置、切断後加熱する
ための高周波加熱装置、打抜きプレス装置及び粗研磨の
ためのサンドブラスト装置、電解研磨装置並びに超音波
洗浄装置と乾燥装置を各々連設したことを特徴とする酸
素分析前処理における酸化被膜除去装置。 (3)酸素分析前処理における酸化被膜除去装置におい
て、粗研磨するためのサンドブラスト装置に連設して、
電磁石電極を陰極、白金網を陽極とする、HCl−Fe
Cl3 −CH3 OH電解液を有する電解セル中で、コイ
ル電源のON/OFFにより、試料を陰極電解に吸着/
脱着を繰り返し可能とした電解研磨装置より成ることを
特徴とする酸素分析前処理における酸化被膜除去装置に
ある。
【0006】
【作用】以下、本発明について図面に従って詳細に説明
する。図1は本発明に係る酸素分析前処理としての試料
作成のための一連の工程図である。図1に示すように、
試料1を試料回転切断機によって切断した試料片3を高
周波加熱装置9、特に高炭素材の場合に加熱を必要と
し、その加熱を高周波加熱によって、例えば試料片3を
800℃程度に加熱して軟化させた後ポンチ4による打
抜きプレス装置によって、パンチ試料4を作製する。引
続いて、このパンチ試料5をサンドブラスト装置10を
利用してパンチ試料5の表面の酸化被膜の粗研磨を行っ
た後定電流電解研磨装置11によって、HCl−FeC
3 −CH3OH電解液を用いて電解研磨を行う。その
後、電解液を試料表面から厳密に除去することによって
鉄鋼中の微量酸素量を正確に測定する必要があることか
ら、超音波洗浄12を行い、乾燥工程7を経た後窒素ガ
ス搬送によって自動分析装置8に搬送し酸素分析が行わ
れる。なお、硬度の高くない通常のポンチによる打抜き
プレス装置で打抜き可能な試料については、特に高周波
加熱操作をすることなく直接ポンチによる打抜きを行う
ものであり、従って高周波による加熱操作には限定され
るものではない。
【0007】図2は本発明に係る電解研磨部の詳細図で
ある。図2に示すように、打抜きされたパンチ試料はサ
ンドブラスト部にて分粗器及び搬送装置を備えたサンド
ブラスト装置10により粗研磨が行われ、引続いて電解
研磨部においてパンチ試料5を陰極とする白金キャップ
13付鉄心コイル電磁石電極14と陽極板とする白金網
15よりなる電解セル16内の電解液17で、この鉄心
コイル電磁石電極14を有するマグネットによりコイル
電源18のON/OFFの繰り返し電極で試料を吸着/
脱着させることにより、試料を上下させ電解研磨効率を
高めるものである。なお、符号19は電解電源を示す。
【0008】すなわち、電解研磨部において白金鉄心コ
イル電磁石電極を用いて、コイル電源ONの作動によっ
て、試料は陰極電極に付着した状態で、試料表面の密着
性のない剥離し易いFe2 3 ,Fe3 4 を陰極電解
すると共に、鉄表面にて発生する水素(2H+ +2e-
→H2 )ガス泡気圧により、Fe2 3 ,Fe3 4
吹き飛ばして機械的に剥離する。引続き、コイル電源を
OFFに作動することにより、試料は陰極電極に付着し
ていたものが離れて、陽極電極である白金網上に載置さ
れ、地鉄の溶解、Fe→Fe2++2e- が行われ、緻密
な密着性のあるFeO等の酸化被膜は陽極電解によっ
て、地鉄が溶解することにより酸化被膜を地鉄より剥離
し易くする。
【0009】この操作を再度繰り返し、コイル電源をO
N作動することにより、再び試料が陰極電極に付着した
状態で陰極電解が行われ、前の陽極電解で剥離し易くな
った酸化被膜が鉄表面で発生する水素気圧により酸化被
膜を機械的に剥離する。その後コイル電源をOFFとし
て、再び陽極電解し地鉄を溶解し、残りの酸化被膜と地
鉄との剥離性を容易にしながら酸化被膜の完全除去を行
う。また、このように試料と電極接触部分の酸化被膜は
コイル電源ON,OFF操作により陰極電解と陽極電解
との工程とを任意の電解パターンで繰り返えすことによ
って、試料の持ち替えが出来、試料全体を均一に清浄化
出来る。また、試料の移動により、極性変換をすること
なく、陽極電解と陰極電解の繰り返しによって、試料表
面上の酸化被膜を完全に除去することが出来るものであ
る。そして酸化被膜が完全に除去された後、洗浄・乾燥
工程19を経てN2 雰囲気での搬送装置20にて酸素分
析装置に搬送されて酸素分析が行われる。
【0010】
【実施例】高炭素鋼よりなる試料を回転切断機によっ
て、厚さ3mmの試料片を高周波加熱装置によって、約
800℃に加熱して軟化させた後ポンチによる打抜きプ
レス装置によって、厚さ3mm,径6mmのパンチ試料
を製作した。このパンチ試料をサンドブラスト装置によ
り粗研磨を行った後、電解研磨装置にて電解電流値1
A、電解電圧値12〜22V、電解液3%HCl−3.
59/lFeCl3 −CH3 OHを用いて総電解時間1
05sec、そのうち陰極電解40sec、陽極電解1
0sec、試料持替3secを行った後、再度陽極電解
10secと試料持替3secを5回繰り返し行った。
その後CH3 OH洗浄液で60sec洗浄し、N2 雰囲
気でON分析装置に搬送して、酸素分析を行った。その
結果、高炭素材等の硬度の高い試料にもかかわらず、ポ
ンチ打ち抜きが容易に可能となり、しかも試料の表面に
酸素が残らない状態で、鉄鋼中の酸素のみを測定するこ
とが可能となり、微量酸素量を精度良く測定することが
出来た。
【0011】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では高周波加
熱装置を備えているので、高炭素鋼等の硬度の高い試料
にもかかわらず、容易にポンチ打ち抜きが可能となり、
しかも、HCl−FeCl3 −CH3 OH電解液による
陰極電解と陽極電解による電解研磨の繰り返しによる定
電圧電解研磨装置によって完全な酸化被膜除去が可能と
なり、極めて精度の高い微量酸素量を正確に測定するこ
とが出来ることから、鉄鋼の高品質化に重要な役割を持
つ鉄鋼中の微量の酸素としての正確な情報提供として多
大な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸素分析前処理としての試料作成
のための一連の工程図、
【図2】本発明に係る電解研磨部の詳細図、
【図3】従来のベルト研磨装置による試料の酸素分析前
処理の一連工程図である。
【符号の説明】
1 試料 2 ベルト研磨装置 3 試料片 4 ポンチ 5 パンチ試料 6 エーテル洗浄液 7 乾燥工程 8 自動分析装置 9 高周波炉加熱装置 10 サンドブラスト装置 11 定電圧電解研磨装置 12 超音波洗浄 13 白金キャップ 14 鉄心コイル電磁石電極 15 白金網 16 電解セル 17 電解液 18 コイル電源 19 電解電源 20 洗浄・乾燥工程 21 搬送装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/20 G01N 1/28 G01N 1/32 G01N 1/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素分析前処理における酸化被膜除去方
    法において、切断した試料片を硬度の高い試料の場合は
    高周波加熱を行い、軟化させた後打抜きプレスでパンチ
    試料を製作し、引続きサンドブラストにて粗研磨を行っ
    た後HCl−FeCl3 −CH3 OH電解液にて陰極電
    解及び陽極電解を繰り返す電解研磨にて試料表面の酸化
    被膜を除去した後超音波洗浄を行い乾燥工程を経て酸素
    分析装置に搬送することを特徴とする酸素分析前処理に
    おける酸化被膜除去方法。
  2. 【請求項2】 酸素分析前処理における酸化被膜除去装
    置において、切断するための試料自動調整装置、切断後
    加熱するための高周波加熱装置、打抜きプレス装置及び
    粗研磨のためのサンドブラスト装置、電解研磨装置並び
    に超音波洗浄装置と乾燥装置を各々連設したことを特徴
    とする酸素分析前処理における酸化被膜除去装置。
  3. 【請求項3】 酸素分析前処理における酸化被膜除去装
    置において、粗研磨するためのサンドブラスト装置に連
    設して、電磁石電極を陰極、白金網を陽極とするHCl
    −FeCl3 −CH3 OH電解液を有する電解セル中
    で、コイル電源のON/OFFにより、試料を陰極電解
    に吸着/脱着を繰り返し可能とした電解研磨装置より成
    ることを特徴とする酸素分析前処理における酸化被膜除
    去装置。
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