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JP3249472B2 - ラッチ装置 - Google Patents

ラッチ装置

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Publication number
JP3249472B2
JP3249472B2 JP21746498A JP21746498A JP3249472B2 JP 3249472 B2 JP3249472 B2 JP 3249472B2 JP 21746498 A JP21746498 A JP 21746498A JP 21746498 A JP21746498 A JP 21746498A JP 3249472 B2 JP3249472 B2 JP 3249472B2
Authority
JP
Japan
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arm
drawer
door
base
tip
Prior art date
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JP21746498A
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Inventor
圭介 吉松
Original Assignee
株式会社イトーキクレビオ
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Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社イトーキクレビオ filed Critical 株式会社イトーキクレビオ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抽斗や扉のラッチ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抽斗や扉のラッチ装置は、一般に、家具
本体の内側面に爪や穴等の係合部を設ける一方、抽斗又
は扉に、前記本体の係合部に対応したラッチ爪を水平回
動自在に設け、ばねで、ラッチ爪が係合部に係合し勝手
となるように付勢し、更に、扉又は扉の前面に設けた引
手を引くとラッチ爪が係合部から離脱するように、連動
部材を介して連動した構成になっている。
【0003】そして、特公昭59-11031号公報には、扉の
ラッチ装置として、扉の裏面に、合成樹脂で平面視平行
四辺形状に形成したラッチ部材(駆動体)を、当該ラッ
チ部材の側面と本体の内側面との間の隙間が平面視で奥
向きに広がるV字状となるように配置し、このラッチ部
材のうち本体と対向した側面に、本体の係合部と噛み合
う係止爪を設け、更に、引手の作動杆を扉に摺動自在に
嵌挿し、作動杆に設けたフランジをラッチ部材の後端面
に当てた構成が記載されている。
【0004】この場合、ラッチ部材において作動杆が嵌
まった穴は左右方向に長手の長穴に形成されており、こ
のため、引手を引くと、ラッチ部材は全体として偏平状
に潰れ変形しながら、ラッチ部材の後部が本体から離れ
る方向にスライドし、これにより、係止爪が本体の係合
部から離脱してラッチが解除される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この特公昭59-11031号
公報の構成によると、ラッチ部材自体の復元力を利用し
て係止爪を係合部と係合し得る状態に戻すものであるた
め、ばねが不要となり、それだけ部材点数が少なくなっ
て組立の手間を軽減できる利点がある。
【0006】しかし、この公報の構成では、ラッチ部材
が変形して係止爪が係合部に係脱するに際して、ラッチ
部材のうちそのの後部が作動杆のフランジとこすれ合う
ため、ラッチ部材が変形する際の抵抗が大きく、このた
め、ラッチ部材のへたりが早くて耐久性が低い虞れがあ
った。
【0007】本発明は、合成樹脂製のラッチ部材の弾性
復元力を利用することによって部材点数を低減する点は
前記公報の考え方を踏襲しつつ、より改善された形態の
ラッチ装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のラッチ装置は、
抽斗における鏡板の裏側や扉の裏面に配置した合成
樹脂製のラッチ部材と、前記抽斗や扉が取付く本体
の内側部に設けた係合部とを備えており、前記ラッ
チ部材7は、抽斗又は扉に取付くベース10と、本体
の内側面に沿って後ろ向きに延びるアーム11と、アーム
11の先端部からベース10に向けて延びるばね片19と、前
記ばね片19を挟んでアーム11と反対側の部位においてア
ーム11の先端からベース10に向けて延びる接続部12とを
備えておる。
【0009】そして、前記アーム11は、その付け根を中
心にして係合部に接近・離反動し得るように蝶番部18
を介して本体10に一体に連設されており、更に、アーム
10の先端部に、抽斗の押し込み動や扉の閉じ移動に際
してのアーム10の回動によって前記係合部に係合する
係止部15を形成している
【0010】一方、前記ばね片19はアーム11に一体に連
設されており、このばね片19の先端をベースに当接して
おり、更に、抽斗又は扉に設けた引手5と前記接続部
12とを、引手を引くと係止部15が係合部から離脱す
る方向にアーム11が回動する ように連動連結している。
【0011】
【作用・効果】この構成において、引手を引くと、接続
部による引張作用により、アームは本体の係合部から離
反するように弾性に抗して回動し、これによってラッチ
が解除される。従って、抽斗の引き出し動作や扉の開き
動作によってラッチが自動的に解除される。引手から手
を離すと、アームは弾性復元力によって元の姿勢に戻
り、かつ、引手も元の姿勢に戻される。
【0012】しかして、本発明では、アームの単なる回
動によって係止部が係合部に係脱するに過ぎないため、
ラッチ部材の変形に対する抵抗は少なく、このため、ラ
ッチ部材のへたりを低減して耐久性を向上することがで
きる。
【0013】また、ばね片によってアームの戻り回動を
より確実化できるため、耐久性をより一層向上すること
ができる。また、引手に固定されているガイド軸もラッ
チ部材に一体化されているため、部材点数を低減して組
立等の手間を低減することができる利点もある。
【0014】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基
づいて説明する。
【0015】≪第1実施形態≫ 図1〜図7では第1実施形態を示している。本実施形態
は例えばワゴン等の家具における抽斗1のラッチ装置に
適用したもので、このうち図1は木製の抽斗1を裏側か
ら見た破断斜視図、図2のうち (A)は要部の平断面図、
(B)は (A)の B-B視断面図、図3は図2(A)の III-III視
断面図、図4はラッチ解除状態での要部平断面図であ
る。
【0016】これらの図に示すように、抽斗1は、鏡板
2と左右側板3と底板4と図示しな背面板とを備えてお
り、鏡板2の前面には左右長手の引手5が配置されてい
る。他方、家具本体は左右側板6を備えており、図示し
ていないが、左右側板6には、抽斗1を前後動自在に支
持するレールを設けている。
【0017】ラッチ装置は、鏡板2の裏面のうち片方の
側板3の上方に設けたラッチ部材7と、本体における側
板6の内面に係合部の一例として設けた係合爪8とから
成っている。係合爪8は平面視で直角三角形状に形成さ
れており、その前面は傾斜している。係合爪8に代えて
角形の係合穴を空けるなどしても良い。
【0018】ラッチ部材7はポリプロピレン等の合成樹
脂によって一体成形されており、鏡板2の裏面にビス9
で固着した板状のベース10と、本体における側板6の内
面に沿って後ろ向きに延びるアーム11と、アーム11の後
端に連接した板状の接続部12と、接続部12に連接したガ
イド軸14とから成っている。アーム11の先端部には、前
記係合爪8に係脱する係止爪15を形成している。
【0019】ベース10には前後に開口した筒部10aが形
成されており、この筒部10aを鏡板2に空けた穴に後方
から嵌め入れ、筒部10aにガイド軸14を前後摺動自在に
嵌め入れている。また、ベース10には、後方に開口した
溝16を形成している。
【0020】前記アーム11は、ベース10に向けて開口し
た透孔17を形成することによって二股状に形成されてお
り、アーム11の付け根箇所とベース10とは薄肉状の第1
蝶番部18を介して屈曲自在に連接されている。従って、
アーム11は第1蝶番部18を支店にして回動し、これによ
り、係止爪15が係合爪8に係脱し得る。
【0021】アーム11の先端寄り部位には、ベース10に
向けて延びるばね片19を一体に連接している。ばね片19
は、アーム11の透孔17にすっぽり収まる幅寸法に設定さ
れており、撓み変形させた状態で先端がベース10の溝16
に嵌まっている。従って、第1蝶番部18とばね片19との
弾性復元力により、アーム11は本体の側板6に向けて接
近し勝手となるように付勢されている。
【0022】接続部12は薄肉状の第2蝶番部20を介して
アーム11の先端(後端)に連接されている。また、接続
部12のうち長手方向に沿った略中間部には、屈曲を許容
するための薄肉部21が形成されている。
【0023】ガイド軸14はフランジ14aを備えており、
フランジ14aと接続部12と第3蝶番部22を介して連接さ
れている。従って、ガイド軸14がベース10の筒部10a内
で前後摺動すると、アーム11が回動して係止爪15が係合
爪8に係脱し得る。
【0024】ガイド軸14は、後退状態において鏡板2の
前面から若干の寸法だけ突出しており、このガイド軸14
を、後方から挿入したねじ23で引手5の端部に固定して
いる。従って、ガイド軸14は、一定のストロークLだけ
前後摺動させることができる。図3に示すように、ガイ
ド軸14の外周には突条24が複数本(4本)形成されてい
る。これは、ガイド軸14と筒部10aとの間の摩擦を低減
するためである。
【0025】図2に示すようにアーム11はカバー25で覆
われている(図1ではカバー25は省略している)。カバ
ー25は側面視凸形に形成されており、アーム11の回動を
許容するため、本体の側板6に向けて開口している。ま
た、カバー25の上下縁部を内側に折曲げており、その上
下折曲げ片25aを、ベース10の上下側縁に形成した段部
26に嵌め入れている。従って、カバー25は後ろ向き抜け
不能に保持される。
【0026】更に、図2(A)に示すように、ベース10のう
ち筒部10aを挟んで溝16と反対側に切欠き溝27が形成さ
れており、この切欠き溝27に、カバー25に設けた爪28を
嵌め込み係合させている。これにより、カバー25は左右
方向にずれ不能に保持されている。本実施形態のカバー
25は、上下折曲げ片25aをラッチ部材7の段部26に嵌め
入れてスライドさせながら、爪28を切欠き溝27に嵌め入
れるだけのワンタッチ的な操作で簡単に取付けられる。
【0027】なお、1つの抽斗1に左右一対のラッチ部
材7を設けても良いし、抽斗1の片側だけにラッチ部材
7を設けても良い。本実施形態の場合、引手5は全体と
して前後動するように構成されており、抽斗1の片側だ
けにラッチ部材7を設けた場合は、引手5のうちラッチ
部材7が取付いていない側部はガイド部材等によって鏡
板2に前後動自在に取付ければ良い。
【0028】以上の構成において、図2(A)に示すよう
に、抽斗1を家具本体内に押し込んだ状態では、係止爪
15が係合爪8に係合しているため、抽斗1は押し込んだ
状態に保持され、振動等によって抽斗1が自然に突出す
ることはない。
【0029】他方、閉じた状態で引手5に手を当てて手
前に引くと、図4に示すようにガイド軸14が前向き摺動
することに連動して、接続部12を介してアーム11が回動
し、これにより、係止爪15が係合爪8から離脱して(す
なわちラッチが解除されて)抽斗1が引き出される。
【0030】抽斗1を引き出して引手5をから手を離す
と、第1蝶番部18とばね片19との弾性復元力によってア
ーム11が元の姿勢に戻ると共に、ガイド軸14は接続部12
に引張られて後退し、係止爪15は係合爪8に係合し得る
状態に戻る。従って、鏡板2の前面の適当な箇所に手を
当てて抽斗1を本体内に押し込むと、アーム11がいった
ん回動してから戻り回動するいわゆるけり込み係合によ
り、係止爪15が係合爪8に係合する。
【0031】実施形態のように接続部12にV溝状の薄肉
部21を形成しておくと、抽斗1の押し込み時に係止爪15
がけり込み係合するに際して、アーム11が係合爪8から
離反するように回動すると、接続部12は図2に一点鎖線
で示すようにく字状に屈曲する。このため、抽斗1の押
し込み時にガイド軸14が前向き摺動して引手5が前進し
てしまうことを防止できる利点がある。
【0032】薄肉部21は複数個設けても良い。また、接
続部12が全体として容易に撓み変形するように形成して
も良い。
【0033】図5はアーム11を展開した状態での斜視
図、図6は同じくラッチ部材7を展開した状態での平面
図、図6は図5の正断面図であり、ラッチ部材7は、こ
のように展開した状態に製造される。
【0034】すなわち、図7に一点鎖線で示すように、
密着・離反自在な一対の金型30,31を使用して、両金型
の合わせ面に形成したキャビティに溶融合成樹脂を注入
する射出成形により、展開した状態に製造される。それ
から、ガイド軸14がベース10の筒部10aに嵌め入れられ
る。
【0035】このように、一対の金型30,31 を使用した
成形を可能とするため、ばね片19は透穴17に嵌まり込む
大きさに設定されている。また、ベース10の切欠き溝27
も両金型30,31 の抜き違いによって形成されている。な
お、加圧成形や反応成形で製造する場合も同様である。
【0036】ベース10を鏡板2に取付ける手段はねじ9
を使用することには限らず、例えば、ベース10にピン状
等の突起を形成し、これを、鏡板2に空けた穴に嵌め込
むなどしても良い。また、ガイド軸14を引手5に取付け
る手段はねじ23を使用することには限らず、ガイド軸14
に一体に設けたピンを、引手5に設けた穴に打ち込むな
どしても良い。
【0037】アーム11は、第1蝶番部18とばね片19との
うちいずれか一方だけの弾性復元力で戻り変形させても
良い。また、アーム11とベース10とが広い範囲にわたっ
て大きく撓み変形するように構成しても良い。
【0038】≪引手の別例≫ 図8に示すように、引手5を回動式に構成しても良い。
なお、引手5の長さや形状はデザイン等の必要に応じて
適宜設定したら良い。
【0039】≪その他≫ 以上の実施形態は抽斗に適用した場合であったが、本発
明は扉のラッチ装置にも適用することができる。また、
抽斗や扉は金属板製であっても良い。また、抽斗に適用
する場合、ラッチ部材は必ずしも鏡板の裏面に取付ける
必要はなく、抽斗における側板の外側面に取付けても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の斜視図である。
【図2】 (A)は要部平断面図、 (B)は (A)の B-B視断面
図である。
【図3】図2(A)の III-III視断面図である。
【図4】ラッチ解除状態の平面図である。
【図5】アームを展開した状態での斜視図である。
【図6】アームを展開した状態での平面図である。
【図7】アームを縦断した状態での縦断正面図である。
【図8】引手の別例を示す図である。
【符号の説明】
1 抽斗 2 抽斗の鏡板 5 引手 6 家具(ワゴン)本体の側板 7 ラッチ部材 8 係合部の一例としての係合爪 10 ベース 11 アーム 12 接続部 13 ガイド穴 14 ガイド軸 15 係止部の一例としての係止爪 18 第1蝶番部 19 ばね片 25 カバー

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抽斗における鏡板の裏側や扉の裏面に
    配置した合成樹脂製のラッチ部材と、前記抽斗や扉
    が取付く本体の内側部に設けた係合部とを備えてお
    り、 前記ラッチ部材7は、抽斗又は扉に取付くベース10
    と、本体の内側面に沿って後ろ向きに延びるアーム11
    と、アーム11の先端部からベース10に向けて延びるばね
    片19と、前記ばね片19を挟んでアーム11と反対側の部位
    においてアーム11の先端からベース10に向けて延びる接
    続部12とを備えており、 前記アーム11は、その付け根を中心にして係合部に接
    近・離反動し得るように蝶番部18を介して本体10に一体
    に連設されており、更に、アーム10の先端部に、抽斗
    の押し込み動や扉の閉じ移動に際してのアーム10の回動
    によって前記係合部に係合する係止部15を形成してい
    る一方、 前記ばね片19はアーム11に一体に連設されており、この
    ばね片19の先端をベースに当接しており、 更に、 抽斗又は扉に設けた引手5と前記接続部12と
    を、引手を引くと係止部15が係合部から離脱する方
    向にアーム11が回動するように連動連結している、 ラッチ装置。
  2. 【請求項2】前記ベース10に、抽斗1の鏡板2又は扉に
    空けた穴に嵌合すると共に前後両面に開口した筒部10a
    を一体に形成する一方、前記接続部12には、前記筒部10
    aに前後摺動自在に嵌まるガイド軸14を一体に連設し、
    このガイド軸14に前記引手5を固定している、 請求項1に記載した ラッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記ベース10には、前記ばね片19の先端が
    嵌まると共にアーム10が回動するとばね片19の先端が当
    接した状態で滑り移動する溝16を設けており、この溝16
    の長 さを、アーム10が回動する途中においてばね片19の
    先端が端に当たるような長さに設定している、 請求項1又は請求項2に記載したラッチ装置。
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