JP3246463B2 - 金属蒸気放電ランプ - Google Patents
金属蒸気放電ランプInfo
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Description
製の発光管を用いた金属蒸気放電ランプに関するもので
ある。
例えば特開平6−196131号公報(従来例1)や、
特開平7−240184号公報(従来例2)、特開昭6
1−245457号公報(従来例3)に開示されてい
る。
クよりなる発光管を備え、発光管の中央本管部分の両側
に設けられた細管内に電極に接続された水素透過性物質
と耐ハライド性物質よりなる給電体が挿入され、前記細
管と前記給電体との隙間をガラスフリットにて封着した
構成を有する。
ルなどが用いられ、これにより、細管の材質であるアル
ミナと熱膨張係数を近づけることができ、封着時のクラ
ック発生を防止することができる。しかしながら、ニオ
ブなどは、封入物であるハロゲン化物と激しく反応を起
こすため、点灯中に封入物が存在する部分にはタングス
テンやモリブデンまたは、導電性サーメット等の耐ハラ
イド性物質が使用され、ニオブよりなる水素透過性部分
はガラスフリットによって完全に封着されており、給電
体との反応を抑制する構成を備えている。
の膨径部とこの膨径部の両端部に延長して一体形成され
た、膨径部よりも径の細い細管部とからなる透光性セラ
ミック製の発光管と、細管部内に挿入された発光管の内
外を導通する導通手段を有した閉塞体の一端部に支持さ
れて設けられた一対の電極とを備えている。
た外部リード線によって発光管内外を導通させる手段と
している。細管部の反電極側端部の内面と閉塞体の外面
との隙間に流し込まれた例えばフリットガラスからなる
ガラス接着剤によって細管部と接合している。
と、発光金属として金属ハロゲン化物と、アルゴンガス
等の希ガスとが封入されている。ただし、金属ハロゲン
化物については、点灯中に蒸発する量よりも過剰に封入
されている。
と金属ハロゲン化物と化学反応を起こし、劣化する。こ
の劣化により、発光管にリークが発生する。そこで、本
従来例では、点灯中、余剰な金属ハロゲン化物をガラス
接着剤による接合部を除く細管部の内面と閉塞体の外面
との隙間に凝集させ、この凝集させた金属ハロゲン化物
によってガラス接着剤と放電空間内の高温ガスとを熱的
に隔離させている。これにより、金属ハロゲン化物との
化学反応によるガラス接着剤の劣化を防止することがで
き、発光管にリークが発生するのを防止している。
端部を封着材を介し導電性サーメットで閉塞してなる発
光管内にハロゲン化ディスプロシウムを封入し、封着材
の主成分を希土類金属酸化物を用いた構成になってい
る。導電性サーメットは、タングステン粉末等と、発光
管材料に用いられているアルミナ等の粉末とを混合し、
焼結させたもので、アルミナとの熱膨張係数の差が非常
に小さく、封着部のクラックを低減することができる。
また、封着材として希土類金属酸化物を主成分として用
いており、点灯中における封入物と封着材の反応を抑制
することができる。
成において、給電体の耐ハライド部分にタングステンや
モリブデンなどの熱膨張係数がアルミナと大きく異なる
金属を用いた場合、封着部にクラックが発生し易くな
り、封着工程時および点灯中に発光管がリークし易いと
いう問題があった。これを防止するために、耐ハライド
部分にアルミナと膨張係数の近い導電性サーメットを用
いることが好ましいが、導電性サーメットと水素透過性
物質であるニオブとの接合が困難であり、この部分の信
頼性にかけ、給電体の利用率が低くなるという問題があ
った。
ると、このニオブとガラスフリットとの界面の結合が、
酸化物同士であるガラスフリットとアルミナとの界面の
結合に比べ弱く、長期に渡る点灯において、ニオブとガ
ラスフリットとの界面から封入物が徐々にリークし、ラ
ンプ電圧が低下するという問題があった。
るニオブと8.0×10-6であるアルミナの間には、封
着時および点灯時に少なからずも熱応力が発生し、電極
棒径が巨大化する高ワットにおいては、この熱応力が無
視できず、封着部のクラックを引き起こすという問題が
あった。また、ニオブなどは高温で窒素と反応して脆化
がおこり、端部の温度が上昇しやすい高ワットのもので
は窒素雰囲気中で点灯させるには不適当であった。
つ閉塞体によって発光管端部を封着する構成において
は、外部リード線と閉塞体の接合が充分ではなく、前記
リード線に沿って封入物が発光管外にリークし、点灯中
にランプ電圧が著しく低下するという問題があった。
部を封着する上記のような構成では、封着材の前面が放
電空間に近く、高温であるために、封着材が軟化した
り、封入物との間で反応が起こり、短期間に光学特性が
著しく低下するという問題があった。
例えば高演色のもので約80lm/W程度と低かった。
このように、発光効率はより高いものが望まれているに
もかかわらず、発光効率を向上させるための手段が考慮
されていないという問題があった。
時間(安定時の90%の光束が得られるまでの時間)に
ついても調べると、13分〜15分程度と長かった。こ
のように、光束立上り時間はより短いものが望まれてい
るにもかかわらず、従来の金属蒸気放電ランプにはそれ
を向上させるための手段が考慮されていないという問題
があった。
になされたもので、長期寿命中安定した光学特性が得ら
れる信頼性の高い封着部を有し、発光効率を向上させる
とともに、点灯初期における光束立上り特性を向上させ
ることのできる金属蒸気放電ランプを提供するものであ
る。
ンプは、内部に、発光金属が封入され、かつ一対の電極
を有する発光部と、前記発光部の両端部に設けられた細
管部と、前記細管部内に挿入されているとともに前記発
光部とは反対側の端部部分がシール材によって前記細管
部内に封着された導電性サーメットからなる給電体とを
有する透光性セラミック製の発光管を備え、前記導電性
サーメットの発光部側端部には前記電極が設けられ、前
記導電性サーメットの前記電極接続側とは反対側の端部
を少なくとも前記細管端部まで延在させており、前記シ
ール材の放電空間側の端面の温度が最大800℃であ
り、前記導電性サーメットの20℃における比抵抗値
が、10.0×10 -8 Ωm以上25.0×10 -8 Ωm以
下である構成を有している。
管および導電性サーメットとの界面の結合力が強化さ
れ、長時間にわたって気密性を保持し、150ワット以
上の高ワットのランプにおいてもクラック発生を防止す
ることのできる信頼性の高い封着部を持った金属蒸気放
電ランプを提供することができる。
空間側端面の温度を限定することで、ガラスフリットと
封入物の反応を抑制することができ、寿命中安定した光
学特性を持つ金属蒸気放電灯を提供することができる。
封着部の温度を下げる手段として、高温で窒素と反応を
起こすNbなどが使用されていないので、外管内に窒素
を封入することができる。これにより、封着部分の熱が
窒素によって失われ、ガラスフリットの温度を低下させ
ることができ、反応を抑制することができる。さらに、
保温筒を取り付けることにより、封着部の温度を保温・
制御することができ、封入物とガラスフリットとの反応
を抑制し、かつ所望の光色を得ることができる。さら
に、金属蒸気放電ランプの点灯初期において、封入物の
温度をすばやく上昇させることができる。
点灯において安定した光学特性を得ることができるが、
近年、この種のランプは、長寿命であるとともに、高い
発光効率と立ち上がり特性に優れていることが求められ
ている。発明者は、従来の金属蒸気放電ランプにおい
て、発光効率を低下させている原因を調べた結果、その
原因は放電空間からの熱損失にあることを見出した。さ
らに、光束立上り特性を向上させる要因は、封入物の温
度に関係していることを見出した。
れたものであり、次のとおりの手段を有している。
記載の発明において、前記導電性サーメットの20℃に
おける熱伝導率が、0.28(cal/cm・sec・
deg)以下である構成を有している。
トを伝導して失われる熱損失を低減することができる。
または請求項2に記載の発明において、前記導電性サー
メットの外径r(mm)が、ランプ電力をP(W)とし
た場合、4.9×10-3P+0.53(mm)以下であ
る構成を有している。
ことができる。
〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記シー
ル材の放電空間側の端面と前記放電空間との距離L(m
m)が、ランプ電力をP(W)とした場合、(3/11
5)P+355/115(mm)以上である構成を有し
ている。
温度を800℃以下とすることができ長時間の点灯にお
いて光学特性の変化が少ない金属蒸気放電ランプを得ら
れる。
〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記細管
部を包み込む保温筒が設けられている構成を有してい
る。
ができ、寿命が安定し、かつ、所望の光色を得ることが
できる。
〜請求項5のいずれかの発明において、前記発光管は外
管内に設けられており、前記外管内には窒素が封入され
ている構成を有している。
とができ、寿命中安定した光学特性を得ることができ
る。
て、図面を用いて説明する。
力150Wの金属蒸気放電ランプは、図1に示すよう
に、例えば多結晶アルミナよりなる透光性セラミック製
の発光管1と、この発光管1を取り囲む外管2と、発光
管1を外管2内に固定する金属線3a,3bとを備えて
いる。外管2内には、所定圧の窒素が封入されている。
なお、図中の4は口金を示す。
ある例えば最大外径10mmの本管部5と、この本管部
5の両端に設けられた内径1.0mmの細管部6を有す
る。また、発光管1内には、所定量の水銀と、始動用の
希ガスとして例えばアルゴンガスと、金属ハロゲン化物
として沃化ディスプロシウム、沃化タリウム、沃化ナト
リウム等が封入されている。
体である導電性サーメット7がそれぞれ挿入され、ガラ
スフリット8によって封着されている。
またはタングステンの粉末とアルミナの粉末とを混合
し、焼結させたものである。また、導電性サーメット7
の熱膨張係数は、発光管1のそれとほぼ等しい。ここで
用いた導電性サーメット7はモリブデンとアルミナを重
量比で50:50の比率で混合焼結させたもので、その
熱膨張係数は約7.0×10-6であるが、発光管1がさ
らに高ワット、例えば250ワットや400ワットにな
る場合は、さらにアルミナの混合比率を上昇させアルミ
ナの熱膨張係数にさらに近づけた方が好ましい。
ら10mmの長さだけ発光管外に突出し、それぞれ金属
線3a,3bに直接溶接されている。
の端部から10mmの長さだけ突出させているが、細管
部6の端面と面一であってもよい。この場合、導電性サ
ーメット7の電極との接合側とは反対側の端部に外部リ
ード線などを接合する必要があるが、この外部リード線
が細管内部に存在すると、外部リード線とシール材であ
るガラスフリット8との界面の結合力が低いために、発
光管リークが発生する危険性がある。したがって、導電
性サーメット7を細管部6の端部から突出させることが
好ましい。
ム、アルミナ、シリカ等よりなり、図3に示すように細
管部6の内面と導電性サーメット7の外面との隙間に、
ガラスフリット8の放電空間側端面と放電空間端面との
間の距離Lが7mmになるような位置まで流し込まれて
いる。なお、放電空間とは、本管部5の内面および細管
部6の本管部5側の端面を含む面で形成された空間を定
義する。
され、本管部5内で互いに対向するように設けられてい
る。各電極9間の距離は10mmである。
て、ガラスフリット8の放電空間側端面の温度を75
0、800、850、900、950℃と変化させて、
各々100本の寿命中の光束維持率を調べ、図4に示す
ような結果を得た。温度測定は、ガラスフリット8の放
電空間側端部の細管部6の外表面に、白金−白金ロジウ
ム熱電対を付着させて測定し、細管部6の肉厚とアルミ
ナの熱伝導率から計算によって求めた。図4中の記号*
はガラスフリット8の温度が750℃、記号○は800
℃、記号△は850℃、記号×は900℃、記号□は9
50℃をそれぞれ示している。
8の温度が850℃以上の場合、ランプ点灯後定格寿命
である6000時間において光束維持率が60%を下回
っている。この時の封着部の断面を観察すると、フリッ
トの端面が封入物によって激しく侵食されていることが
確認された。これを起因として、発光金属が失われ、光
束維持率の低下を引き起こした。
ークを調べたところ、表1のような結果を得た。温度が
950℃のものは、6000時間において50%以上の
ランプがリークし、850℃のものは、7000時間以
降、徐々にランプ電圧が下降し、9000時間において
は、30%以上のランプがリークし、不点灯となった。
800℃以下のランプは、6000時間経過後も、光束
維持率70%以上を確保し、70%が9000時間点灯
し、50%が12000時間以上、リークすることなく
点灯したことを確認した。
属蒸気放電ランプについて説明したが、35W、70
W、100W、250W、400W等の金属蒸気放電ラ
ンプであっても同様の結果を得た。また、給電体として
導電性サーメット7ではなく、Nbを用いたものなど
は、ガラスフリット8とNbの界面が導電性サーメット
7とガラスフリット8の界面ほど結合性が強固ではな
く、長期ライフにおいては、気密性に信頼が欠ける。ま
た、150W以上のランプ例えば250Wにおいては、
給電体の棒径が大きくなり、膨張係数が7.2×10-6
であるNbと8.0×10-6であるアルミナとの間に微
小クラックが発生し、点灯中にこのクラックが成長し、
発光管リークに至ってしまう。発明者らは、ランプ電力
250W、フリットの温度を800℃、給電体としてN
bを用いたランプのライフ試験を行ったが、点灯200
0時間でクラックが発生したものが100本中3本、6
000時間までに30本がリークした。リークが発生し
たランプの封着部の断面を観察すると、Nbとアルミナ
の隙間を埋めているガラスフリットに非常に多くの微小
クラックが確認され、数本が封止部端部まで成長し、ク
ラックの間から沃素が検出された。これに対し、本発明
のランプは、9000時間において70%以上がリーク
することなく点灯した。これは使用したサーメットの膨
張係数が7.5×10-6であり、Nbよりもさらに透光
性アルミナに近づけることができ、封着部の密着性がN
bよりサーメットの方が強固であることが原因であると
考えられる。また、このランプの外管2内には、封止部
の温度を低下させるために、窒素を封入してあるが、給
電体にNbを用いたものは、3000時間以降のNbの
劣化が激しく、この劣化も発光管リークの原因の一つで
あると考えられる。
おいて、表2に示すように、実施例1ないし実施例3の
それぞれ異なる熱伝導率を有する導電性サーメット7を
用いた場合の発光効率を調べたところ、表2に示すとお
りの結果が得られた。ただし、実施例1ないし実施例3
および比較例1の熱伝導率を有する導電性サーメット7
は、モリブデンの粉末とアルミナの粉末との混合比を種
々変えた混合粉末を焼結させたものである。特に、比較
例1の熱伝導率を有する導電性サーメット7は、これら
の材料を用いた場合において、実用上作製できる最も大
きな熱伝導率を有する。また、比較例2の熱伝導率を有
する導電性サーメット7は、タングステンの粉末とアル
ミナの粉末との混合粉末を焼結させたものであり、これ
らの材料を用いた場合において、実用上作製できる最も
大きな熱伝導率を有する。
限り全て20℃の場合における値を示す。
の発光効率は、通常、約80lm/W程度である。これ
に対して、表2に示すように、0.28(cal/cm
・sec・deg)以下の熱伝導率を有する導電性サー
メット7を用いた場合、発光効率は95lm/W以上で
あった。発光効率は90lm/W以上であれば、実用上
十分である。一方、0.28(cal/cm・sec・
deg)を越え、かつ0.33(cal/cm・sec
・deg)以下の熱伝導率を有する導電性サーメット7
を用いた場合、発光効率は実用上支障のない程度ではあ
るが、ガラスフリット8にクラックが発生し易くなっ
た。また、0.33(cal/cm・sec・deg)
を越える熱伝導率を有する導電性サーメットを用いた場
合、発光効率が実用上十分であるとは言えず、またガラ
スフリット8にクラックが発生し易くなった。
が発生し易くなるのは、熱伝導率が大きくなるにともな
い、導電性サーメット7に含有されるアルミナの比率が
低くなり、導電性サーメット7の熱膨張係数と発光管1
のそれとの差が大きくなるためである。また、ガラスフ
リット8のクラックの発生は細管部6と導電性サーメッ
ト7との封着部にリークを発生させる原因となる。
l/cm・sec・deg)以下に規定することによ
り、発光効率を従来のものに比して、約10%以上向上
させることができ、またガラスフリット8にクラックが
発生するのを防止できる。これは、導電性サーメット7
の熱伝導率が小さいために、放電空間から導電性サーメ
ット7を伝導して失われる熱損失を低減することができ
るためである。また、導電性サーメット7に含有される
アルミナの比率が高くなるために、その熱膨張係数を発
光管1のそれとほぼ等しくすることができるためであ
る。なお、熱伝導率は、小さいほどよい。
電性サーメット7の外径r(mm)が大きいと、熱損失
は多くなる。そこで、このような課題を解決するため
に、熱伝導率0.28(cal/cm・sec・de
g)の導電性サーメット7を用いたランプ電力150W
の金属蒸気放電ランプにおいて、表3に示すように、実
施例3または実施例4および比較例3ないし比較例6の
それぞれ異なる外径rを有する導電性サーメット7を用
いた場合の発光効率を調べたところ、表3に示すとおり
の結果が得られた。
m以下の導電性サーメットを用いた場合、発光効率は9
0lm/W以上であった。一方、外径rが1.265m
mを越える導電性サーメット7を用いた場合、実用上十
分な発光効率を得ることはできなかった。
rは、1.265mm以下に規定することにより、従来
の高演色の金属蒸気放電ランプの通常の発光効率に比し
て、10%以上向上させることができることがわかる。
これは、放電空間から導電性サーメット7を伝導して失
われる熱損失を低減することができるためである。ま
た、実用上、より高い発光効率の金属蒸気放電ランプが
望まれていることから、外径rは、発光効率が95lm
/W以上になる0.9mm以下にすることが好ましい。
内径も変更される。また、外径rが小さすぎると、導電
性サーメット7は、これに流れる電流や、発生する電圧
に耐えることができなくなり、破損するので、これらに
耐えうる程度の外径を有さなければならない。
の温度が800℃以上の高温になると封入金属ハロゲン
化物との反応が促進されることが確認された。その結
果、ガラスフリット8が劣化し、細管部6と導電性サー
メット7との封着部にリークが発生する。そこで、この
ような課題を解決するために、外径0.9mm、熱伝導
率0.28(cal/cm・sec・deg)の導電性
サーメット7を用いたランプ電力150Wの上記構成の
金属蒸気放電ランプにおいて、表4に示すようにガラス
フリット8の放電空間側の端面と放電空間との距離L
(mm)を種々変えた金属蒸気放電ランプを用い、ガラ
スフリット8の放電空間側端面の温度と、3000時間
点灯経過後のリークの有無を調べたところ、表4に示す
とおりの結果が得られた。
することにより、リークの発生を防止することができ
る。一方、距離Lが6mm以下ではリークが発生してい
る。これは、前述のようにガラスフリット8の放電空間
側の端面と、点灯中において高温になる放電空間とが所
定の距離に保持されることによって、800℃以下の温
度に保たれ、ガラスフリット8と金属ハロゲン化物との
化学反応が抑制されているためである。
蒸気放電ランプは、図5に示すように、上記実施形態の
金属蒸気放電ランプにおいて、内径3.1mm、長さ5
mmの金属製の例えばモリブデンからなる保温筒10を
細管部6の外周に取り付けた構成になっている。ここ
で、ガラスフリット8の放電空間側端面と、放電空間と
の距離Lは、8mmであり、その温度は、700℃とな
った。これにより、長期点灯時間においても安定した光
学特性を得ることができた。
の放電空間側端面よりも放電空間側の細管部に取り付
け、保温することで、封入物の温度が保温され、同一の
封入量で、ガラスフリット8の放電空間側端面の温度が
800℃のものと同一の色特性を得ることができた。
電空間側端面にまで延在させると、ガラスフリット8の
温度が上昇し、発光管リークを引き起こしてしまう。
属蒸気放電ランプのように、金属ハロゲン化物の封入量
を点灯中に蒸発する量よりも過剰に封入する必要はない
ので、金属ハロゲン化物の封入量を低減することがで
き、コストを削減することができる。
属蒸気放電ランプの場合について説明したが、これに限
らず、例えば35Wの金属蒸気放電ランプ、70Wの金
属蒸気放電ランプ、100Wの金属蒸気放電ランプ、2
50Wの金属蒸気放電ランプ、400Wの金属蒸気放電
ランプ等の場合であってもよい。その際、各金属蒸気放
電ランプの外径r(mm)は、ランプ電力P(W)が3
5Wから400Wの範囲において、4.9×10-3P+
0.53で規定される値以下であれば、発光効率を向上
させることができる。また、同じく距離L(mm)は、
(3/115)P+355/115で規定される値以上
であれば、リークの発生を防止することができる。
比率を変えて、比抵抗値を種々変え、表5に示すよう
に、実施例5〜7および比較例7のそれぞれ異なる比抵
抗値を有する導電性サーメットの点灯初期の光束立上り
時間(安定時の90%の光束が得られるまでの時間)
と、6000時間点灯経過後の光束維持率を調べた。
限り全て20℃の場合における値を示す。
間は、通常、13分〜15分程度である。これに対し
て、表5に示すように、10.0×10-8Ωm以上の比
抵抗値を有する導電性サーメット7を用いた場合、光束
立上り時間は10分以下であった。光束立上り時間は1
0分以下であれば、実用上十分である。一方、10.0
×10-8Ωm未満の比抵抗値を有する導電性サーメット
7を用いた場合、光束立上り時間は実用上十分であると
はいえなかった。
ーメット7の発熱量が増えるので、発光管1の最冷部近
傍(細管部6の内面と導電性サーメット7の外面との隙
間)の封入物の温度をすばやく上昇させることができる
ためである。
0.0×10-8Ωm以上を越える導電性サーメットを用
いた比較例7では、6000時間点灯経過後の光束維持
率が60%に低下していた。これは、比抵抗値を大きく
しすぎると、細管部6と導電性サーメット7との封着部
の温度が高温になり過ぎるので、ガラスフリット8の放
電空間側の端面に金属ハロゲン化物が付着し、発光に寄
与する金属ハロゲン化物量が減少するためである。通
常、光束維持率は70%以上あれば実用上支障はないの
で、比抵抗値は25.0×10-8Ωm以下とすることが
好ましい。
ット7の構成材料にモリブデンを用いた場合を説明した
が、モリブデン以外にもタングステンを用いてもよい。
いて説明したが、外管2内を真空に排気してもよい。こ
の場合、細管部6の封着部温度が上昇するので、ガラス
フリット8と放電空間までの距離Lをさらに大きくする
ことが好ましい。
命中安定した光学特性が得られる信頼性の高い封着部を
有し、発光効率を向上させるとともに、点灯初期におけ
る光束立上り特性を向上させる金属蒸気放電ランプを提
供することができる。
の正面図
の関係を示す図
の正面図
Claims (6)
- 【請求項1】 内部に、発光金属が封入され、かつ一対
の電極を有する発光部と、前記発光部の両端部に設けら
れた細管部と、前記細管部内に挿入されているとともに
前記発光部とは反対側の端部部分がシール材によって前
記細管部内に封着された導電性サーメットからなる給電
体とを有する透光性セラミック製の発光管を備え、前記
導電性サーメットの発光部側端部には前記電極が設けら
れ、前記導電性サーメットの前記電極接続側とは反対側
の端部を少なくとも前記細管端部まで延在させており、
前記シール材の放電空間側の端面の温度が最大800℃
であり、前記導電性サーメットの20℃における比抵抗
値が、10.0×10 -8 Ωm以上25.0×10 -8 Ωm
以下であることを特徴とする金属蒸気放電ランプ。 - 【請求項2】 前記導電性サーメットの20℃における
熱伝導率が、0.28(cal/cm・sec・de
g)以下であることを特徴とする請求項1に記載の金属
蒸気放電ランプ。 - 【請求項3】 前記導電性サーメットの外径r(mm)
が、ランプ電力をP(W)とした場合、4.9×10-3
P+0.53(mm)以下であることを特徴とする請求
項1または請求項2に記載の金属蒸気放電ランプ。 - 【請求項4】 前記シール材の放電空間側の端面と前記
放電空間との距離L(mm)が、ランプ電力をP(W)
とした場合、(3/115)P+355/115(m
m)以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3の
いずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。 - 【請求項5】 前記細管部を包み込む保温筒が設けられ
ていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の金属蒸気放電ランプ。 - 【請求項6】 前記発光管は外管内に設けられており、
前記外管内には窒素が封入されていることを特徴とする
請求項1〜請求項5のいずれかに記載の金属蒸気放電ラ
ンプ。
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