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JP3245462U - 箱用シート - Google Patents

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JP3245462U
JP3245462U JP2023004341U JP2023004341U JP3245462U JP 3245462 U JP3245462 U JP 3245462U JP 2023004341 U JP2023004341 U JP 2023004341U JP 2023004341 U JP2023004341 U JP 2023004341U JP 3245462 U JP3245462 U JP 3245462U
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謙矢 伊藤
雄哉 近藤
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Abstract

【課題】蓋部に形成される開口のサイズを大きくするとともに、蓋部の強度の低下を抑制することができる箱用シートを提供することを目的とする。【解決手段】本開示に係る箱用シートは、第1蓋外フラップおよび第2蓋外フラップが組立状態で先端縁同士が突き合わされるように構成されており、かつ第1蓋外フラップの突出長さが第2蓋外フラップの突出長さよりも大きく、一対の蓋内フラップが、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように突出し、第1蓋外フラップおよび第2蓋外フラップの合わせ目部分を内側から支持する一対の支持部を有しており、一対の支持部の先端縁同士が突き合わされた状態において、一対の蓋内フラップにおける一対の支持部よりも前面パネル側の部分が切り欠かれており、第1蓋外フラップが、組立状態で上記切り欠かれた部分と重なり合う領域に開口を形成するための除去可能部を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、箱用シートに関する。
段ボールシート等の箱用シートから組み立てられる箱体が、物品の保管、運搬等に用いられている。この箱用シートとしては、箱体の蓋部に、物品取り出し用、ディスプレイ用等の開口を形成できるものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2020-45158号公報
特許文献1には、蓋外フラップから前面パネルに跨る領域に開口を形成可能な構成が記載されている。特許文献1には、一対の蓋内フラップにおける前面パネル側の領域に切り欠きを設け、蓋外フラップにおいて上記切り欠き部分と重なり合う領域を開口形成用の除去可能部とすることが記載されている。しかしながら、この構成によると、蓋部に形成される開口のサイズを十分に大きくし難い。
本開示は、このような事情に基づいたもので、蓋部に形成される開口のサイズを大きくするとともに、蓋部の強度の低下を抑制することができる箱用シートを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る箱用シートは、箱体に組み立てられる箱用シートであって、組立状態で対向する前面パネルおよび後面パネルと、組立状態で対向する一対の側面パネルと、上記前面パネルの上縁から延出する第1蓋外フラップと、上記後面パネルの上縁から延出する第2蓋外フラップと、上記一対の側面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップとを備え、上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップが組立状態で先端縁同士が突き合わされるように構成されており、かつ上記第1蓋外フラップの突出長さが上記第2蓋外フラップの突出長さよりも大きく、上記一対の蓋内フラップが、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように突出し、上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップの合わせ目部分を内側から支持する一対の支持部を有しており、上記一対の支持部の先端縁同士が突き合わされた状態において、上記一対の蓋内フラップにおける上記一対の支持部よりも上記前面パネル側の部分が切り欠かれており、上記第1蓋外フラップが、組立状態で上記切り欠かれた部分と重なり合う領域に開口を形成するための除去可能部を有する。
本開示の一態様に係る箱用シートは、蓋部に形成される開口のサイズを大きくするとともに、蓋部の強度の低下を抑制することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る箱用シートを示す模式的平面図である。 図2は、図1の箱用シートを組み立ててなる箱体を示す模式的斜視図である。 図3は、図2の箱体の模式的平面図である。 図4は、図2の箱体の蓋部を組み立てる途中の状態を示す模式的平面図である。 図5は、図2の箱体に開口を形成した状態を示す模式的斜視図である。 図6は、図5の箱体における蓋部を前面に配置した状態を示す模式的正面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係る箱用シートは、箱体に組み立てられる箱用シートであって、組立状態で対向する前面パネルおよび後面パネルと、組立状態で対向する一対の側面パネルと、上記前面パネルの上縁から延出する第1蓋外フラップと、上記後面パネルの上縁から延出する第2蓋外フラップと、上記一対の側面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップとを備え、上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップが組立状態で先端縁同士が突き合わされるように構成されており、かつ上記第1蓋外フラップの突出長さが上記第2蓋外フラップの突出長さよりも大きく、上記一対の蓋内フラップが、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように突出し、上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップの合わせ目部分を内側から支持する一対の支持部を有しており、上記一対の支持部の先端縁同士が突き合わされた状態において、上記一対の蓋内フラップにおける上記一対の支持部よりも上記前面パネル側の部分が切り欠かれており、上記第1蓋外フラップが、組立状態で上記切り欠かれた部分と重なり合う領域に開口を形成するための除去可能部を有する。
当該箱用シートは、上記第1蓋外フラップの突出長さを上記第2蓋外フラップの突出長さよりも大きくし、上記第1蓋外フラップに開口を形成するための除去可能部を設けることで、組立状態における開口のサイズを大きくすることができる。また、当該箱用シートは、上記一対の蓋内フラップが、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように突出し、上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップの合わせ目部分を内側から支持する一対の支持部を有しており、一対の蓋内フラップにおける上記一対の支持部よりも上記前面パネル側の部分が切り欠かれているので、上記第1蓋外フラップの突出長さを大きくして、この第1蓋外フラップに上記除去可能部を設けた場合でも、開口を容易に形成することができるとともに、箱体の強度の低下を抑制することができる。
(2)上記(1)において、上記一対の蓋内フラップが、それぞれ上記側面パネルの上縁に連接される基部と、上記基部の先端縁における上記後面パネル側の端部から突出する上記支持部とを有するとよい。この構成によれば、箱体の強度の低下をより容易に抑制することができる。
(3)上記(2)において、上記一対の蓋内フラップが、それぞれL字状であるとよい。この構成によれば、箱体の蓋部に形成される開口を十分に大きくしつつ、箱体の強度の低下をより容易かつ確実に抑制することができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、上記除去可能部が、組立状態における上記一対の支持部の側縁に沿って上記第1蓋外フラップを横断する第1破断容易線と、上記第1蓋外フラップの基端縁の両端部同士を接続する第2破断容易線とによって画定されるとよい。この構成によれば、上記開口のサイズをより大きくすることができる。また、組立状態における上記一対の支持部の側縁に沿って上記第1蓋外フラップを横断する上記第1破断容易線を設けることで、例えば上記第1蓋外フラップと上記第2蓋外フラップとの合わせ目に封緘テープを貼着した状態で、上記開口を容易に形成することができる。
(5)上記(4)において、上記第2破断容易線が、上記第1蓋外フラップの基端縁の両端部を両端として、上記前面パネルを通るように凸に湾曲しているとよい。この構成によれば、箱体に形成される開口のサイズをさらに大きくすることができるとともに、上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップが前面に位置するように箱体を配置することで、ディスプレイとしての効果を高めることができる。
なお、本開示において、「前面」、「後面」、「側面」、「上」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の輸送時等において想定される一般的な使用態様における方向を意味している。これらの用語は、実際の使用時の向きを制限することを企図するものではない。「内」および「外」とは、箱体に組み立てられた状態における「内」および「外」を意味する。「先端縁同士が突き合わされる」とは、先端縁同士が接触している構成に限定されず、先端縁同士が近接している構成を含む。「先端縁同士が近接している」とは、先端縁同士の合わせ目に封緘テープを貼着できる程度に接近していることを意味しており、先端縁同士の間隔は、3cm以下であってもよく、2cm以下であってもよく、1cm以下であってもよい。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、適宜図面を参照しつつ、本開示の実施の形態を詳説する。なお、本明細書に記載された数値については、記載された上限値と下限値との一方のみを採用すること、あるいは上限値と下限値とを任意に組み合わせることが可能である。本明細書では、組み合わせ可能な数値範囲が好適な範囲として全て記載されているものとする。また、各図は模式的なものであって、実際の寸法や比率等とは一致しないことがある。本開示において、「第1」、「第2」および「第3」の記載は、これらが付された構成要素を区別するためのもので、数、順序、優先順位等を限定するものではない。
[箱用シート]
図1の箱用シート10は、1枚のシートからなる。当該箱用シート10は、図2および図3に示す箱体30に組み立てられる。当該箱用シート10は、組立状態で対向する前面パネル1および後面パネル2と、組立状態で対向する一対の側面パネル3、4(第1側面パネル3および第2側面パネル4)と、前面パネル1の上縁から延出する第1蓋外フラップ5と、後面パネル2の上縁から延出する第2蓋外フラップ6と、一対の側面パネル3、4の上縁から延出する一対の蓋内フラップ7、8(第1側面パネル3の上縁から延出する第1蓋内フラップ7、および第2側面パネル4の上縁から延出する第2蓋内フラップ8)とを備える。前面パネル1、第1側面パネル3、後面パネル2および第2側面パネル4は、この順で左右方向に連接されている。また、当該箱用シート10は、前面パネル1の下縁から延出する第1底外フラップ9と、後面パネル2の下縁から延出する第2底外フラップ11と、一対の側面パネル3、4の下縁から延出する一対の底内フラップ12、13(第1側面パネル3の下縁から延出する第1底内フラップ12、および第2側面パネル4の下縁から延出する第2底内フラップ13)と、前面パネル1における左右方向外側の側縁(第1側面パネル3に連接されていない側の側縁)から延出する継代14とを備える。なお、本開示において、「左右方向」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の輸送時等において想定される一般的な使用態様における水平方向を意味する。また、「下」とは、箱用シートを組み立ててなる箱体の輸送時等において想定される一般的な使用態様における下を意味する。
第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6は、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように構成されており、かつ第1蓋外フラップ5の突出長さL1は第2蓋外フラップ6の突出長さL2よりも大きい。一対の蓋内フラップ7、8は、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように突出する一対の支持部21を有する。一対の支持部21は、第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6の合わせ目部分を内側から支持する。一対の支持部21の先端縁同士が突き合わされた状態において、一対の蓋内フラップ7、8における一対の支持部21よりも前面パネル1側の部分は切り欠かれている。第1蓋外フラップ5は、組立状態で上記切り欠かれた部分と重なり合う領域に開口を形成するための除去可能部(第1除去可能部23)を有する。
前面パネル1と第1側面パネル3および継代14との境界線、後面パネル2と第1側面パネル3および第2側面パネル4との境界線には、それぞれ折り曲げ容易線が形成されている。また、前面パネル1と第1蓋外フラップ5および第1底外フラップ9との境界線、後面パネル2と第2蓋外フラップ6および第2底外フラップ11との境界線、側面パネル3、4と蓋内フラップ7、8および底内フラップ12、13との境界線には、それぞれ折り曲げ容易線が形成されている。これらの折り曲げ容易線としては、特に限定されるものではなく、シートの片面を筋押しして形成された罫線、罫線と切断線とが交互に連続して配置されたリード罫線等が挙げられる。
当該箱用シート10は、第1蓋外フラップ5の突出長さL1を第2蓋外フラップ6の突出長さL2よりも大きくし、第1蓋外フラップ5に開口を形成するための第1除去可能部23を設けることで、組立状態における開口のサイズを大きくすることができる。また、当該箱用シート10は、一対の蓋内フラップ7、8が、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように突出し、第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6の合わせ目部分を内側から支持する一対の支持部21を有しており、一対の蓋内フラップ7、8における一対の支持部21よりも前面パネル1側の部分が切り欠かれているので、第1蓋外フラップ5の突出長さL1を大きくして、第1蓋外フラップ5に第1除去可能部23を設けた場合でも、開口を容易に形成することができるとともに、箱体30の強度の低下を抑制することができる。
当該箱用シート10は、A式の箱体30に組み立てられる。当該箱用シート10を箱体30に組み立てる手順について説明する。まず、前面パネル1を第1側面パネル3の内面に折り重ね、さらに第2側面パネル4を後面パネル2の内面に折り重ねて、継代14を第2側面パネル4の内面に貼着する。次に、無端状に接続された前面パネル1、第1側面パネル3、後面パネル2および第2側面パネル4を四角筒状に広げたうえで、一対の底内フラップ12、13を内側に折り曲げ、さらに一対の底外フラップ9、11を内側に折り曲げて先端縁同士を突き合わせる。一対の底外フラップ9、11同士の合わせ目には、封緘テープ100を貼着してもよい。これにより、箱体30の底部が形成される。次に、底部上に所望の物品を収容したうえで、一対の蓋内フラップ7、8を内側に折り曲げる。この際、図4に示すように、一対の蓋内フラップ7、8の支持部21の先端縁同士が突き合わされる。続いて、第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6を内側に折り曲げて先端縁同士を突き合わせる。第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6の合わせ目には、封緘テープ101を貼着してもよい。これにより、箱体30の蓋部31が形成され、図2および図3の箱体30が組み立てられる。
図5に示すように、箱体30は、第1除去可能部23を除去することで、蓋部31に開口を形成することができる。より詳しくは、箱体30は、第1蓋外フラップ5に設けられた第1除去可能部23と、前面パネル1に設けられた第2除去可能部24と、第1底外フラップ9に設けられた第3除去可能部25とを除去することで、蓋部31と前面パネル1とに跨る開口40を形成することができる。箱体30は、図5に示すように、蓋部31が天壁を構成するように配置された状態でディスプレイ(陳列容器)として使用されてもよい。また、箱体30は、図6に示すように、前面パネル1が天壁を構成するように配置された状態でディスプレイとして使用されてもよい。
当該箱用シート10に用いられるシートとしては、当該箱用シート10を組み立ててなる箱体30の形状を維持できる程度の強度を有する限り特に限定されるものではなく、例えば段ボールシート、ボール紙等の紙製シート、合成樹脂製シート、紙製シートと合成樹脂製シートとの積層シート等が挙げられる。中でも、加工性、衝撃吸収性、取扱性、リサイクル性、経済性等の点から紙製シートが好ましく、段ボールシートが特に好ましい。当該箱用シート10を形成する段ボールとしては、原紙を波形状に形成した中芯をライナーに貼り合わせたものであって、例えば波形状に形成された中芯を1枚のライナーに貼り合わせた片面段ボールシート、片面段ボールシートの段頂にさらにライナーを貼り合わせた両面段ボールシート、両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂を貼り合わせた複両面段ボールシート、複両面段ボールシートの片側に片面段ボールシートの段頂をさらに貼り合わせた複々両面段ボールシート等が挙げられる。これらの中でも、加工性、経済性、耐久性等の点から両面段ボールシートが好ましい。
(前面パネル)
前面パネル1は、矩形状である。前面パネル1は、箱体30による物品の輸送時等においては、上下方向に配置されて箱体30の周壁の一部を構成する。一方で、前面パネル1は、物品の陳列時には、水平方向に配置されて箱体30の天壁を構成してもよい。
上述のように、前面パネル1は、第2除去可能部24を有する。第2除去可能部24は、第1蓋外フラップ5に形成されている第1除去可能部23と連接されている。より詳しくは、第2除去可能部24の上縁は、第1除去可能部23の基端縁(第1蓋外フラップ5の基端縁)と接続されるように、前面パネル1の上縁上に位置している。また、第2除去可能部24は、第1底外フラップ9に形成されている第3除去可能部25と連接されている。より詳しくは、第2除去可能部24の下縁は、第3除去可能部25の基端縁(第1底外フラップ9の基端縁)と接続されるように、前面パネル1の下縁上に位置している。このように構成されていることで、前面パネル1は、その上縁から下縁に至る開口を形成できるように構成されている。
第2除去可能部24の両側縁は、前面パネル1を上下方向に縦断する一対の前面破断容易線24aによって画定される。一対の前面破断容易線24a同士の幅は、前面パネル1の上縁において最も広く、前面パネル1の下縁において最も狭いように設けられている。より詳しくは、一対の前面破断容易線24aは、前面パネル1の上縁から鉛直下方に延びる第1部分と、第1部分の下端から前面パネル1の下縁に向けて互いに近接する方向に延びる第2部分とを有する。一対の前面破断容易線24a同士は、前面パネル1の左右方向の中心線を基準として対称に形成されていてもよい。
前面パネル1における第2除去可能部24の面積率の下限としては、ディスプレイとしての機能を十分に果たすとともに、箱体30内から物品を取り出しやすくする観点から、0.5が好ましく、0.6がより好ましい。一方、上記面積率の上限としては、箱体30の強度を維持する観点から、0.9が好ましく、0.8がより好ましい。
(後面パネル)
後面パネル2は、矩形状である。後面パネル2は、前面パネル1と略同一形状に形成されている。後面パネル2は、箱体30による物品の輸送時等においては、上下方向に配置されて箱体30の周壁の一部を構成する。一方で、後面パネル2は、物品の陳列時には、水平方向に配置されて箱体30の底壁を構成してもよい。
(側面パネル)
一対の側面パネル3、4は、矩形状かつ略同一形状に形成されている。側面パネル3、4の上下方向長さは、前面パネル1の上下方向長さと等しい。側面パネル3、4の左右方向長さは、前面パネル1の左右方向長さよりも小さくてもよい。この場合、前面パネル1および後面パネル2は、箱体30において長さ面を形成する長さ面パネルとして構成され、側面パネル3、4は、箱体30において幅面を形成する幅面パネルとして構成される。
(蓋内フラップ)
蓋内フラップ7、8は、側面パネル3、4の上縁に連接される基部22と、基部22の先端縁における後面パネル2側の端部から突出する支持部21とを有する。支持部21は、基部22の先端縁における後面パネル2側の端部から突出していることで、蓋部31に形成される開口を大きくすることができる。また、当該箱用シート10は、支持部21が基部22の先端縁から突出していることで、箱体30の強度の低下を容易に抑制することができる。つまり、蓋内フラップ7、8は、基部22を有することで、側面パネル3、4に対して垂直に折り曲げた際に、基部22の反力によって第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6を内側から適切に支持しやすくなる。その結果、箱体30における第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6の姿勢が安定する。特に、第1蓋外フラップ5に上述の開口を形成した状態において、第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6が支持部21の外面に重なりやすくなり、蓋部31の強度を高めるとともに、第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6の配置を安定させやすくなる。
基部22の幅方向の一端は、側面パネル3、4の左右方向における後面パネル2側の端部に位置している。また、基部22の幅方向の他端は、側面パネル3、4の左右方向における後面パネル2と反対側の端部に位置している。基部22は、例えば矩形状であり、より詳しくは、幅に対して突出長さが小さい矩形状である。このように構成されていることで、蓋部31の強度を高めつつ、蓋部31に形成される開口を十分に大きくすることができる。なお、「矩形状」とは、厳密な矩形に限定されず、矩形を構成する1または複数の辺に凹凸がある構成や、1または複数の辺が湾曲している構成を含む。
第1蓋内フラップ7の基部22と第2蓋内フラップ8の基部22とは同一形状に形成されている。蓋内フラップ7、8の突出長さL3(側面パネル3、4の上縁から支持部21の先端縁までの長さ)に対する基部22の突出長さL4の比(図4参照)の下限としては、第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6を蓋内フラップ7、8によって内側から適切に支持する観点から、0.1が好ましく、0.15がより好ましい。一方、上記比の上限としては、蓋部31に形成される開口を十分に大きくする観点から、0.4が好ましく、0.3がより好ましい。
支持部21は、例えば蓋内フラップ7、8の突出方向を長手方向とする矩形状である。第1蓋内フラップ7の支持部21と第2蓋内フラップ8の支持部21とは同一形状に形成されている。
一対の蓋内フラップ7、8は、それぞれ基部22と支持部21とから構成されている。一対の蓋内フラップ7、8は、それぞれL字状である。このように構成されていることで、蓋部31に形成される開口を十分に大きくしつつ、箱体30の強度の低下をより容易かつ確実に抑制することができる。
(第1蓋外フラップ)
第1蓋外フラップ5は、矩形状である。第1蓋外フラップ5の幅は、前面パネル1の左右方向長さと等しい。第1蓋外フラップ5の先端縁は、組立状態で支持部21上に位置する。第1蓋外フラップ5の先端縁は、支持部21の幅方向の中心線上に配置されるように構成されていることが好ましい。
側面パネル3、4の左右方向長さに対する第1蓋外フラップ5の突出長さL1の比の下限としては、蓋部31に形成される開口を十分に大きくする観点から、0.6が好ましく、0.7がより好ましく、0.8がさらに好ましい。一方、上記比の上限としては、例えば第1蓋外フラップ5と第2蓋外フラップ6との合わせ目に封緘テープ101を容易に貼着できるようにする観点から、0.9であってもよく、0.85であってもよい。
上述のように、第1蓋外フラップ5は、第1除去可能部23を有する。図1および図3に示すように、第1除去可能部23は、組立状態における一対の支持部21の側縁に沿って第1蓋外フラップ5を横断する第1破断容易線26と、第1蓋外フラップ5の基端縁の両端部同士を接続する第2破断容易線27とによって画定されている。当該箱用シート10は、このように構成されていることで、蓋部31に形成される開口のサイズをより大きくすることができる。また、組立状態における一対の支持部21の側縁に沿って第1蓋外フラップ5を横断する第1破断容易線26を設けることで、例えば第1蓋外フラップ5と第2蓋外フラップ6との合わせ目に封緘テープ101を貼着した状態で、上記開口を容易に形成することができる。
図3に示すように、組立状態の平面視において、第1破断容易線26は、一対の支持部21の側縁と一致するように構成されている。また、第1除去可能部23は、第1蓋外フラップ5における第1破断容易線26よりも基端側の全領域によって構成されている。このように構成されていることで、蓋部31に開口を形成した状態において、開口を大きくしつつ、蓋部31の強度を維持することができる。
平面視において、蓋部31に形成される開口の外縁は、前面パネル1と、一対の蓋内フラップ7、8の切欠き部分の外縁とによって画定される。平面視における蓋部31全体に占める開口の面積率の下限としては、開口を十分に大きくする観点から、0.4が好ましく、0.5がより好ましい。一方、上記面積率の上限としては、蓋部31の強度を維持する観点から、0.8であってもよく、0.7であってもよい。
第1蓋外フラップ5の基端縁に形成されている第2破断容易線27は、前面パネル1に形成されている前面破断容易線24aに繋がっている。換言すると、第1蓋外フラップ5の基端縁の両端部同士を接続する第2破断容易線27は、その一部に前面破断容易線24aを含んでいる。このように構成されていることで、第2破断容易線27は、第1蓋外フラップ5の基端縁の両端部を両端として、前面パネル1を通るように凸に湾曲している。このように構成されていることで、箱体30に形成される開口のサイズをさらに大きくすることができるとともに、第1蓋外フラップ5および第2蓋外フラップ6が前面に位置するように箱体を配置することで、ディスプレイとしての効果を高めることができる。
(第1底外フラップ)
第1底外フラップ9は、矩形状である。第1底外フラップ9の幅は、前面パネル1の左右方向長さと等しい。第1底外フラップ9の突出長さは、側面パネル3、4の左右方向長さの1/2とすることができる。
第1底外フラップ9は、上述の第3除去可能部25を有する。第3除去可能部25は、第2除去可能部24と連接されている。第3除去可能部25は、第1底外フラップ9の基端縁と、この基端縁を両端として第1底外フラップ9内に配置される底面破断容易線25aとによって画定されている。第3除去可能部25は、例えば箱体30に開口40を形成するために第1除去可能部23および第2除去可能部24の除去するための除去開始片として構成されている。
(第2底外フラップ)
第2底外フラップ11は、矩形状である。第2底外フラップ11は、第1底外フラップ9と略同一形状に形成されている。
(底内フラップ)
一対の底内フラップ12、13は、それぞれ矩形状である。一対の底内フラップ12、13は、略同一形状に形成されている。底内フラップ12、13の幅は、側面パネル3、4の左右方向長さと等しい。底内フラップ12、13の突出長さは、底外フラップ9、11の突出長さと同じとすることができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本考案の構成を限定するものではない。したがって、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本考案の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上述のように一対の蓋内フラップは、側面パネルの上縁に連接される基部と、基部の先端縁における後面パネル側の端部から突出する支持部とを有することが好ましい。ただし、上記支持部の突出位置は、第1蓋外フラップと第2蓋外フラップとの合わせ目の位置に応じて設定することも可能である。また、本開示は、上記蓋内フラップが上記基部を有しない構成を除外するものではない。
上記蓋内フラップは、上記基部と上記支持部とからなることで、蓋部に形成される開口を大きくしやすい。ただし、本開示は、上記蓋内フラップが上記基部および上記支持部以外の部分を有する構成を除外するものではない。
当該箱用シートにおいて、開口を形成するための破断容易線の構成は、上記実施形態に記載された構成に限定されるものではない。例えば上記第1蓋外フラップには、平面視における開口の外縁に一致するように破断容易線が設けられていてもよい。
本開示は、箱体の蓋部にのみ開口が形成される構成を除外するものではない。
本開示において、箱体の底部を形成するための具体的な構成は特に限定されない。当該箱用シートは、いわゆるワンタッチタイプ、アメリカンロックタイプ等の底部を形成するものであってもよい。
当該箱用シートは、A式の箱体以外の箱体に組み立てられるように設けられていてもよい。
1 前面パネル
2 後面パネル
3 第1側面パネル
4 第2側面パネル
5 第1蓋外フラップ
6 第2蓋外フラップ
7 第1蓋内フラップ
8 第2蓋内フラップ
9 第1底外フラップ
10 箱用シート
11 第2底外フラップ
12 第1底内フラップ
13 第2底内フラップ
14 継代
21 支持部
22 基部
23 第1除去可能部
24 第2除去可能部
24a 前面破断容易線
25 第3除去可能部
25a 底面破断容易線
26 第1破断容易線
27 第2破断容易線
30 箱体
31 蓋部
40 開口
100、101 封緘テープ
L1 第1蓋外フラップの突出長さ
L2 第2蓋外フラップの突出長さ
L3 蓋内フラップの突出長さ
L4 基部の突出長さ

Claims (5)

  1. 箱体に組み立てられる箱用シートであって、
    組立状態で対向する前面パネルおよび後面パネルと、
    組立状態で対向する一対の側面パネルと、
    上記前面パネルの上縁から延出する第1蓋外フラップと、
    上記後面パネルの上縁から延出する第2蓋外フラップと、
    上記一対の側面パネルの上縁から延出する一対の蓋内フラップと
    を備え、
    上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップが組立状態で先端縁同士が突き合わされるように構成されており、かつ上記第1蓋外フラップの突出長さが上記第2蓋外フラップの突出長さよりも大きく、
    上記一対の蓋内フラップが、組立状態で先端縁同士が突き合わされるように突出し、上記第1蓋外フラップおよび上記第2蓋外フラップの合わせ目部分を内側から支持する一対の支持部を有しており、
    上記一対の支持部の先端縁同士が突き合わされた状態において、上記一対の蓋内フラップにおける上記一対の支持部よりも上記前面パネル側の部分が切り欠かれており、
    上記第1蓋外フラップが、組立状態で上記切り欠かれた部分と重なり合う領域に開口を形成するための除去可能部を有する箱用シート。
  2. 上記一対の蓋内フラップが、それぞれ上記側面パネルの上縁に連接される基部と、上記基部の先端縁における上記後面パネル側の端部から突出する上記支持部とを有する請求項1に記載の箱用シート。
  3. 上記一対の蓋内フラップが、それぞれL字状である請求項2に記載の箱用シート。
  4. 上記除去可能部が、組立状態における上記一対の支持部の側縁に沿って上記第1蓋外フラップを横断する第1破断容易線と、上記第1蓋外フラップの基端縁の両端部同士を接続する第2破断容易線とによって画定される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の箱用シート。
  5. 上記第2破断容易線が、上記第1蓋外フラップの基端縁の両端部を両端として、上記前面パネルを通るように凸に湾曲している請求項4に記載の箱用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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