JP3138755B2 - ラジアルタイヤの製造法 - Google Patents
ラジアルタイヤの製造法Info
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Landscapes
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- Tires In General (AREA)
Description
に関する。
コードで補強したものと、有機のタイヤコードで補強し
たものの2種類がある。最初にカーカスが有機のタイヤ
コードで補強したラジアルタイヤの構造を図2にもとづ
き説明する。1対のビードコアaの間にカーカスbが懸
架されている。このカーカスbには、タイヤ周方向に対
して80〜90度の角度で有機繊維からなるコードc
(図5参照)が配列されている。このコードはカーカス
bを補強するものである。カーカスbのクラウン部の外
面にはベルトdが配置されている。このベルトdは、複
数層よりなるベルトプライからなっており、このベルト
プライは、タイヤ周方向に対して斜方向に配列させたス
チールコードまたは高弾性率繊維のコード(図示せず)
により補強されている。カーカスbの内面はゴム層から
なるライナーeにより保護され、外面のクラウン部はト
レッドゴムfにより、また、サイド部およびショルダー
部は、サイドウォールgにより保護されている。ビード
部にはビードコアaが配され、このビードコアaからビ
ードフィラーh(図3〜4参照)がサイド部に向かって
延びている。
層プライb1 と外層プライb2 とからなっている。ま
た、このカーカスは、ビードコアaを芯にしてビードコ
アaの回りで内側から外側へ向って折り返され、折り返
し部がビード部におけるビードフィラーhの外面に係止
されている。
しては2つの方法がある。1つは図3に示すオールアッ
プ方式と呼ばれるものである。すなわち、ビードコアa
を芯にしてビードコアaの回りで内層プライb1 と外層
プライb2 とを内側から外側に向って折り返し、折り返
し部をサイド部の方向に延ばしてビード部で終端させ
る。そして、カーカスの本体部と折り返し部、いわゆる
巻上げ部との間にはビードフィラーhを充填し、このビ
ードフィラーhの外側面に前記折り返し部を係止する。
呼ばれているものである。すなわち、内層プライb1 は
上記方法と同様にビードコアaを芯にしてビードコアa
の回りで内側から外側に向って折り返してサイド部方向
に延ばして終端させ、内層プライb1 の本体部と折り返
し部との間にビードフィラーhを充填して、ビードフィ
ラーhの外側面に前記折り返し部を係止する。一方、外
層プライb2 は、前記折り返し部の外側に貼着してビー
ドコアa付近で終端させる。
方法を次に図6〜7にもとづき説明する。
成する稜が、曲率半径50〜100mmの範囲で円弧状
に面取りされた成型ドラムiの周側面(以下、「ドラム
表面」という)にライナーeを巻付け、両端を接合して
エンドレスにする。この上に、内層プライb1 を重ね合
わせて円筒形にする。円筒形の内層プライb1 の開口部
を窄めて、その外側に、成型ドラムの回転軸と成型ドラ
ムの面取り部分の半径方向内側の端近傍の距離を半径と
するビードコアに大略三角形のビードフィラーを備えた
ビード組立体を嵌める。次に、内層プライb1 のビード
組立体より外方に突出している部分をビード組立体を芯
にして折り返し、折り返し部をビードフィラーhの外側
面、場合によっては内層プライb1 の本体部に貼重して
固定する。この時、ビードフィラーhは成型ドラムiの
面取り部からドラム表面にかけて曲って横たわった形状
となっている。その後、内層プライb1 の上に外層プラ
イb2 を巻き重ね、外層プライの開口部を窄めてビード
フィラーhの外側面に添着し、ビードコアa付近で終端
させる。サイドウォールgを、サイドウォールgの端縁
がビードコアに合致するように、外層プライb2 の外側
面に添着し、円筒形の第1成型体が形成される。
略半楕円形になるまでビード間隔を狭める。第1成型体
の外周を取り囲むようにしてベルト(図示せず)とトレ
ッドkを重ね合わせ、タイヤAを形成する。そして、こ
の生タイヤを金型に入れて加硫する。すなわち、生タイ
ヤAの内腔にブラダーを挿入して金型を閉じ、生タイヤ
とブラダーとの間に加圧流体を注入しながら加圧加熱す
る。このようにしてタイヤが製造される。
ラジアルタイヤの構造を説明する。スチールコードは、
強力が有機のコードより高強力であるので通常、カーカ
スは1枚(1層)で補強されている。そして、上記に説
明のオールアップ方式と同様にしてタイヤが製造され
る。なお有機のコードでも、高強力のアラミド繊維の場
合はカーカスが1枚(1層)で補強される場合もある。
この場合もスチールコードと同様オールアップ方式でタ
イヤが製造される。
れたタイヤの断面のカーカスbの形状は、図2に示され
るように曲率半径の異なる複数個の円弧を連ねた形状を
なし、曲率半径はクラウン部が最も大きく、次いでサイ
ド部、ショルダー部の順になっている。クラウン部の中
心P1 とタイヤ断面幅が最大である位置のカーカス上の
点P2 とを通り、且つ、中心がタイヤ径方向に延びるタ
イヤ中心線に存在する円弧lに対して、ショルダー部m
は突出した形状となっている。
ルプライ(図示せず)のサイド部下部に相当する部分は
成型ドラムの面取りに沿って略90度の角度に曲げられ
ている。
反転され、内層プライb1 又はスチールプライは凹状を
呈する。従って第1成型体から生タイヤを経て加硫工程
に達するまでのタイヤに及ぼされるカーカスの形状変化
において、内層プライ又はスチールプライのコードパス
は長くなる方向に変化する。これにより内層プライコー
ドc又はスチールコードは、図5に破線で示すように最
小の曲率半径を有するショルダー部m(図2参照)で内
側に膨らみ、その内側のゴム層c1 に喰込んでプラダー
表面の近傍に移動し、内層プライコードCを被覆する内
側ゴム層C1 が薄くなって、上記コードcの配列に沿い
ライナーeの内面に凹凸c1 (図に破線で示されてい
る)が生ずる現象、いわゆるコード露出が生ずる。(ス
チールコードの場合の図は省略)。コード露出部に於て
はコードを被覆するゴム層が薄くなっているので、チュ
ーブレスタイヤの場合はタイヤ内腔に充填した空気が容
易にライナーを透過してタイヤコードのフィラメント間
隙に入り込みタイヤコードとゴム間でのセパレーション
が発生する。またチューブ付きタイヤの場合は、コード
露出部分がチューブに喰い込み、チューブパンクの発生
原因となる。
策として生タイヤを金型の中に入れた際にショルダー部
の内面のライナーが薄くなるのを見込んで、予めライナ
ー全体を必要以上の厚さにする方法がとられている。こ
の方法はコード露出をある程度防止することができる
が、その反面コスト高を招き、またタイヤの重量化を余
儀なくされるという問題を生ずる。また内層プライコー
ドの被覆ゴム層の粘度を高くする対策もとられている
が、これではカレンダー工程の生産性が低下するという
問題を生ずる。
点を一掃するべく鋭意研究を重ねた結果、1層又は複数
層からなるタイヤカーカスの最内層プライコードの被覆
ゴム層を、粘度の比較的高い内側ゴム層と、粘度の比較
的低い外側ゴム層とから構成するときは、カレンダー加
工の生産性を殆んど低下させることなしに、コード露出
を防止し得ることを見出し、茲に本発明を完成するに至
ったものである。
イヤカーカスの最内層プライに適用されるプライコード
を、カレンダー加工により内、外両側からゴム層で被覆
するに際し、内側ゴム層の粘度VAと、外側ゴム層の粘
度VBとの間に、 VA−VB≧5(ムーニー粘度) の粘度差を設け、このような最内層プライを含むカーカ
スを常法通り他の構成要素と組合せて生タイヤを形成し
た後、常法に従い加硫することを特徴とするラジアルタ
イヤの製造法に係る。
き説明すると、次の通りである。図1は本発明製造法に
於いて用いられるカーカスの最内層プライ1の1部分を
拡大して示す断面図である。
多数本の有機繊維(例えばポリエステル、ナイロン、ビ
ニロン、アラミドなどの繊維)コード2又はスチールコ
ード2と、該コード2を内、外面両側から被覆する内側
及び外側のゴム層3,4から構成され、之等ゴム層3,
4は常法通りカレンダー加工により形成される。
従えばよく、例えば0.8〜2.2mm程度の範囲内か
ら適宜選択決定される。
が適当であるが、場合によっては20%を限度として内
側ゴム層3の厚みを、外側ゴム層4の厚みよりも大きく
してもよい。
の粘度VBとの間には、 VA−VB≧5(ムーニー粘度 JIS K−6300) の大きさの差があることが必要である。
般的にいって従来法と同程度の粘度範囲、例えば60〜
85程度の数値範囲内にあり、この範囲内で内、外ゴム
層3,4間に上記の通りムーニー粘度に於て5以上の粘
度差が付けられる。
に従えばよく、例えば各種配合組成物の配合比率を適宜
選択することにより所望の粘度の未加硫ゴム組成物が得
られる。
な1アップ1ダウン方式のカーカスに於ては、内層プラ
イb1 を構成し、外層プライb2と組合せて使用され
る。また図3に示される2アップ方式に於ては、その内
側のプライb1 として使用され、これに外側のプライb
2 が組合せられる。要するにカーカスを構成するプライ
の最内層として使用される。又、スチールカーカスプラ
イの場合は先に述べた様にオールアップ方式でカーカス
が1枚使用される。
を、常法通り他の各構成要素と組合せて生タイヤを形成
した後、常法に従い加硫することにより、カレンダー生
産性を殆んど低下させることなしに、コード露出傾向の
少ないラジアルタイヤを製造できる。
詳しく説明する。
度を変える以外は、全て同じ条件で、本発明1,2と比
較例A〜Cのコード露出指数とカレンダー生産性の比較
実験を行なった。その結果は次表の通りである。
ーの内面までの距離D(図5参照)を比較例Aを100
として指数表示した。指数は大きい程よい。
ールカーカスプライをカレンダー加工するに必要なカレ
ンダー時間の逆数を比較例Aを100として指数表示し
た。指数は大きい程よい。
性の低下は少く、内、外ゴム層の粘度を66と低くした
比較例Aと大差なく、またコード露出指数は140以上
と高く、内、外ゴム層の粘度を72と高くした比較例B
と同程度となり、コード露出指数並びにカレンダー生産
性のいずれも満足し得る。
れ程低下を招くことなしに、コード露出傾向を低減で
き、生産性の低下なしにラジアルタイヤの品質、性能を
向上できる。
の最内層プライの一部拡大断面図である。
ある。
る。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 1層又は複数層からなるタイヤカーカス
の最内層プライに適用されるプライコードを、カレンダ
ー加工により内、外両側からゴム層で被覆するに際し、
内側ゴム層の粘度VAと、外側ゴム層の粘度VBとの間
に、 VA−VB≧5(ムーニー粘度) の粘度差を設け、このような最内層プライを含むカーカ
スを常法通り他の構成要素と組合せて生タイヤを形成し
た後、常法に従い加硫することを特徴とするラジアルタ
イヤの製造法。
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1991
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