JP3111105B2 - カーテンウオールの取付工法 - Google Patents
カーテンウオールの取付工法Info
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- JP3111105B2 JP3111105B2 JP04031316A JP3131692A JP3111105B2 JP 3111105 B2 JP3111105 B2 JP 3111105B2 JP 04031316 A JP04031316 A JP 04031316A JP 3131692 A JP3131692 A JP 3131692A JP 3111105 B2 JP3111105 B2 JP 3111105B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高層建築物の外壁を
構築するカーテンウオールの取付工法に関するものであ
る。
構築するカーテンウオールの取付工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカーテンウオールの取付
工法においては、本出願人が先に出願した実開昭62−
131003号公報に開示してなる構成を有するものが
ある。
工法においては、本出願人が先に出願した実開昭62−
131003号公報に開示してなる構成を有するものが
ある。
【0003】このような先願発明では、例えばカーテン
ウオールの方立の下部を支持するにあたり、建物の床ス
ラブの外端角縁部にアングル状の先埋材を設け、この先
埋材に床スラブ内に埋設されるアンカーナットを溶接し
て固定するとともに、この先埋材上に外端側に垂直壁面
部が形成された鋼板製の断面略L字型部材からなるファ
スナを配設して、このファスナの水平面部に形成された
内外方向に延びる長孔に座金を介して取付ボルトを挿入
し、この取付ボルトをアンカーナットに螺合することに
より、ファスナを仮止めしている。
ウオールの方立の下部を支持するにあたり、建物の床ス
ラブの外端角縁部にアングル状の先埋材を設け、この先
埋材に床スラブ内に埋設されるアンカーナットを溶接し
て固定するとともに、この先埋材上に外端側に垂直壁面
部が形成された鋼板製の断面略L字型部材からなるファ
スナを配設して、このファスナの水平面部に形成された
内外方向に延びる長孔に座金を介して取付ボルトを挿入
し、この取付ボルトをアンカーナットに螺合することに
より、ファスナを仮止めしている。
【0004】そして、前記ファスナの外側垂直壁面部に
は、カーテンウオールの方立に固定されたブラケットが
ボルト・ナットにより取り付けられ、このブラケットを
高さ調整ボルトにより上下方向に位置決め調整して締結
固定した後、ファスナを内外方向に位置決め調整して取
付ボルトにより本締めしてなる構成となっている。
は、カーテンウオールの方立に固定されたブラケットが
ボルト・ナットにより取り付けられ、このブラケットを
高さ調整ボルトにより上下方向に位置決め調整して締結
固定した後、ファスナを内外方向に位置決め調整して取
付ボルトにより本締めしてなる構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のカーテンウオールの取付工法にあっては、ファ
スナを先埋材上に取付ボルトにより本締め固定後、この
取付ボルトにファスナを溶接することにより、地震や台
風等による建物の揺れに対する取付ボルトの弛みでファ
スナがずれるのを防止し、これによって、耐震対策を施
しているのが現状である。
た従来のカーテンウオールの取付工法にあっては、ファ
スナを先埋材上に取付ボルトにより本締め固定後、この
取付ボルトにファスナを溶接することにより、地震や台
風等による建物の揺れに対する取付ボルトの弛みでファ
スナがずれるのを防止し、これによって、耐震対策を施
しているのが現状である。
【0006】このため、現場施工では、溶接機や電動工
具、さらには、これらを駆動させるための電源が必要と
なり、溶接作業や電動工具の取扱いなどに危険性を伴う
ばかりでなく、熟練した作業者による作業が余儀なくさ
れ、しかも、溶接機や電動工具の使用で周囲が汚れ易
く、衛生的にも問題がある。
具、さらには、これらを駆動させるための電源が必要と
なり、溶接作業や電動工具の取扱いなどに危険性を伴う
ばかりでなく、熟練した作業者による作業が余儀なくさ
れ、しかも、溶接機や電動工具の使用で周囲が汚れ易
く、衛生的にも問題がある。
【0007】また、ファスナを取付ボルトに溶接しない
場合には、締結力が小さいために、地震や台風等による
建物の揺れが大きい高層建築物には適用することができ
ず、高層建築物に適用させるためには、取付ボルトの径
を大きくすることにより、締結力を増大させねばなら
ず、これによって、ファスナに形成した長孔の幅を取付
ボルトの径に応じて必然的に広がり、鋼板からなるファ
スナの強度が低下する。
場合には、締結力が小さいために、地震や台風等による
建物の揺れが大きい高層建築物には適用することができ
ず、高層建築物に適用させるためには、取付ボルトの径
を大きくすることにより、締結力を増大させねばなら
ず、これによって、ファスナに形成した長孔の幅を取付
ボルトの径に応じて必然的に広がり、鋼板からなるファ
スナの強度が低下する。
【0008】このようなファスナの強度低下を補うため
には、ファスナの肉厚を取付ボルトの締結力に耐え得る
ように厚くする必要があり、これによって、ファスナの
加工が難しく、材料費も嵩み、コストアップになる。
には、ファスナの肉厚を取付ボルトの締結力に耐え得る
ように厚くする必要があり、これによって、ファスナの
加工が難しく、材料費も嵩み、コストアップになる。
【0009】
【発明の目的】この発明の目的は、カーテンウオールの
方立が支持されるファスナの取付けを無溶接状態で行な
うことができるようにしたカーテンウオールの取付工法
を提供することにある。
方立が支持されるファスナの取付けを無溶接状態で行な
うことができるようにしたカーテンウオールの取付工法
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、建物の床スラブまたは天井梁部材
などの固定部に設けた取付ボルトに、内外両端に垂直壁
面部が形成されかつその内外両垂直壁面部間の水平面部
に内外方向に延びる長孔を有する断面略U字型のファス
ナを取付ナットにより仮止めし、かつこのファスナの外
側垂直壁面部にカーテンウオールの方立に固定されたブ
ラケットを上下方向に位置決め調整可能に締結して固定
した後、前記ファスナを内外方向に位置決め調整して前
記取付ナットにより本締めしてなるカーテンウオールの
取付工法において、前記ファスナの水平面部に、前記長
孔に対応するボルト挿通孔が形成された滑止め部材を重
ね合わせて設け、この滑止め部材を前記ファスナと共に
前記取付ボルトに取付ナットを介して共締めし固定して
なるとともに、前記滑止め部材の基部に突当て部材を内
外方向に伸縮調整可能に設け、この突当て部材を前記フ
ァスナの内外両垂直壁面部間に跨らせて突当て保持させ
てなることを特徴とするものである。
ために、この発明は、建物の床スラブまたは天井梁部材
などの固定部に設けた取付ボルトに、内外両端に垂直壁
面部が形成されかつその内外両垂直壁面部間の水平面部
に内外方向に延びる長孔を有する断面略U字型のファス
ナを取付ナットにより仮止めし、かつこのファスナの外
側垂直壁面部にカーテンウオールの方立に固定されたブ
ラケットを上下方向に位置決め調整可能に締結して固定
した後、前記ファスナを内外方向に位置決め調整して前
記取付ナットにより本締めしてなるカーテンウオールの
取付工法において、前記ファスナの水平面部に、前記長
孔に対応するボルト挿通孔が形成された滑止め部材を重
ね合わせて設け、この滑止め部材を前記ファスナと共に
前記取付ボルトに取付ナットを介して共締めし固定して
なるとともに、前記滑止め部材の基部に突当て部材を内
外方向に伸縮調整可能に設け、この突当て部材を前記フ
ァスナの内外両垂直壁面部間に跨らせて突当て保持させ
てなることを特徴とするものである。
【0011】
【作用】すなわち、この発明は、上記の構成を採用する
ことにより、ファスナの水平面部に、長孔に対応するボ
ルト挿通孔が形成された滑止め部材を重ね合わせて設
け、この滑止め部材をファスナと共に取付ボルトに取付
ナットを介して共締めし固定してなるとともに、滑止め
部材の基部に突当て部材を内外方向に伸縮調整可能に設
け、この突当て部材をファスナの内外両垂直壁面部間に
跨らせて突当て保持させるようになっているために、フ
ァスナに対する滑止め部材による締結面積が増大し、締
結力が大きくなり、しかも、滑止め部材が突当て部材に
より内外方向に移動することなく保持されているため
に、地震や台風等による建物の揺れに対する取付ナット
の弛みが確実に防止され、これによって、ファスナの取
付が無溶接状態で行なえるとともに、ファスナの肉厚を
厚くすることなく高層建築物にも適用可能になる。
ことにより、ファスナの水平面部に、長孔に対応するボ
ルト挿通孔が形成された滑止め部材を重ね合わせて設
け、この滑止め部材をファスナと共に取付ボルトに取付
ナットを介して共締めし固定してなるとともに、滑止め
部材の基部に突当て部材を内外方向に伸縮調整可能に設
け、この突当て部材をファスナの内外両垂直壁面部間に
跨らせて突当て保持させるようになっているために、フ
ァスナに対する滑止め部材による締結面積が増大し、締
結力が大きくなり、しかも、滑止め部材が突当て部材に
より内外方向に移動することなく保持されているため
に、地震や台風等による建物の揺れに対する取付ナット
の弛みが確実に防止され、これによって、ファスナの取
付が無溶接状態で行なえるとともに、ファスナの肉厚を
厚くすることなく高層建築物にも適用可能になる。
【0012】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例を参照しなが
ら詳細に説明すると、図2はこの発明に係るカーテンウ
オールの取付工法による高層建築物を概略的に示すもの
で、図中1は建物の床スラブである。
ら詳細に説明すると、図2はこの発明に係るカーテンウ
オールの取付工法による高層建築物を概略的に示すもの
で、図中1は建物の床スラブである。
【0013】この床スラブ1の外端角縁部1aには、図
1、図3及び図4に示すように、固定部を構成するアン
グル状の先埋材2が配設されていて、この先埋材2に
は、予め工場にて溶接された左右一対のアンカーナット
3,3が固定されているとともに、これらアンカーナッ
ト3,3の下部には、位置決めボルト4,4がそれぞれ
螺合されている。
1、図3及び図4に示すように、固定部を構成するアン
グル状の先埋材2が配設されていて、この先埋材2に
は、予め工場にて溶接された左右一対のアンカーナット
3,3が固定されているとともに、これらアンカーナッ
ト3,3の下部には、位置決めボルト4,4がそれぞれ
螺合されている。
【0014】これらの位置決めボルト4,4は、前記床
スラブ1の施工時に配筋される図示しない鉄筋に高さ調
整を行ないながら予め支持させて溶接することにより、
前記先埋材2を床スラブ1の施工後の外端角縁部1aに
対応するように安定して位置決め固定するとともに、前
記床スラブ1の施工と同時に、前記先埋材2と共にアン
カーナット3,3を前記床スラブ1内に埋設固定し得る
ようになっている。
スラブ1の施工時に配筋される図示しない鉄筋に高さ調
整を行ないながら予め支持させて溶接することにより、
前記先埋材2を床スラブ1の施工後の外端角縁部1aに
対応するように安定して位置決め固定するとともに、前
記床スラブ1の施工と同時に、前記先埋材2と共にアン
カーナット3,3を前記床スラブ1内に埋設固定し得る
ようになっている。
【0015】そして、前記アンカーナット3,3の上部
には、頭部5a,5aを前記床スラブ1の上部に突出さ
せた取付ボルト5,5がそれぞれ螺合されていて、この
取付ボルト5の頭部5aには、前記先埋材2の上面に載
置される鋼板からなるファスナ10が取付ナット6を介
して取り付けられるようになっている。
には、頭部5a,5aを前記床スラブ1の上部に突出さ
せた取付ボルト5,5がそれぞれ螺合されていて、この
取付ボルト5の頭部5aには、前記先埋材2の上面に載
置される鋼板からなるファスナ10が取付ナット6を介
して取り付けられるようになっている。
【0016】このファスナ10は、図5に示すように、
内外両端に垂直壁面部11,12が形成され、かつ、そ
の内外両垂直壁面部11,12間の水平面部13に内外
方向に延びる左右一対の長孔14,14を有する断面略
U字型の形状からなり、これら各々の長孔14,14
は、前記取付ボルト5,5にそれぞれ対応するようにな
っている。
内外両端に垂直壁面部11,12が形成され、かつ、そ
の内外両垂直壁面部11,12間の水平面部13に内外
方向に延びる左右一対の長孔14,14を有する断面略
U字型の形状からなり、これら各々の長孔14,14
は、前記取付ボルト5,5にそれぞれ対応するようにな
っている。
【0017】また、前記ファスナ10の水平面部13に
設けた長孔14,14間には、突部15が形成され、こ
の突部15の上面には、後述するカーテンウオール30
の方立31の上下方向を位置決め調整する高さ調整ボル
ト16が固定ナット17を介して螺合されている。
設けた長孔14,14間には、突部15が形成され、こ
の突部15の上面には、後述するカーテンウオール30
の方立31の上下方向を位置決め調整する高さ調整ボル
ト16が固定ナット17を介して螺合されている。
【0018】さらに、図中18,18は前記ファスナ1
0の外垂直壁面部12の左右両部に形成した取付孔で、
この取付孔18は、左右方向に延びる長孔からなり、後
述するカーテンウオール30の方立31にボルト・ナッ
ト32,33にて上下部を固定したアングル状のブラケ
ット34の上下方向に延びる長孔35を貫通して室内側
に突出させた支持ボルト36が挿入され、この支持ボル
ト36に、前記ファスナ10の外垂直壁面部12の内側
からナット37を螺合させることにより、前記ブラケッ
ト34を締結固定するようになっているものである。
0の外垂直壁面部12の左右両部に形成した取付孔で、
この取付孔18は、左右方向に延びる長孔からなり、後
述するカーテンウオール30の方立31にボルト・ナッ
ト32,33にて上下部を固定したアングル状のブラケ
ット34の上下方向に延びる長孔35を貫通して室内側
に突出させた支持ボルト36が挿入され、この支持ボル
ト36に、前記ファスナ10の外垂直壁面部12の内側
からナット37を螺合させることにより、前記ブラケッ
ト34を締結固定するようになっているものである。
【0019】一方、図中20は前記ファスナ10の水平
面部13上に取外し可能に組付けられて重ね合わせ載置
される鋼板からなる滑止め部材で、この滑止め部材20
は、前記ファスナ10の水平面部13に設けた長孔1
4,14に対応するボルト挿通孔21,21と、これら
ボルト挿通孔21,21間に形成した前記ファスナ10
の突部15に係合可能な係合部22とを有するととも
に、その左右両端の基部には、長ナット23,23が内
外方向に沿って溶接固定されている。
面部13上に取外し可能に組付けられて重ね合わせ載置
される鋼板からなる滑止め部材で、この滑止め部材20
は、前記ファスナ10の水平面部13に設けた長孔1
4,14に対応するボルト挿通孔21,21と、これら
ボルト挿通孔21,21間に形成した前記ファスナ10
の突部15に係合可能な係合部22とを有するととも
に、その左右両端の基部には、長ナット23,23が内
外方向に沿って溶接固定されている。
【0020】これら各々の長ナット23,23の内外方
向の両部には、ボルトからなる突当て部材24,24が
内外方向に伸縮調整可能に螺合されて設けられ、これら
突当て部材24,24の各々の頭部24a,24aは、
図6に示すように、前記ファスナ10の内外両垂直壁面
部11,12間に跨らせて突当て保持させてなる構成を
有する。
向の両部には、ボルトからなる突当て部材24,24が
内外方向に伸縮調整可能に螺合されて設けられ、これら
突当て部材24,24の各々の頭部24a,24aは、
図6に示すように、前記ファスナ10の内外両垂直壁面
部11,12間に跨らせて突当て保持させてなる構成を
有する。
【0021】さらにまた、図中25は前記滑止め部材2
0の長ナット23内の両部に螺合された突当て部材2
4,24間に介装したスプリング、26は前記突当て部
材24のボルト軸に螺合したUナットである。
0の長ナット23内の両部に螺合された突当て部材2
4,24間に介装したスプリング、26は前記突当て部
材24のボルト軸に螺合したUナットである。
【0022】すなわち、前記スプリング25は、各々の
突当て部材24,24を前記ファスナ10の内外両垂直
壁面部11,12間の突当て方向(伸長方向)に弾性的
に付勢してなる一方、前記Uナット26は、前記突当て
部材24のボルト軸の逆ネジ方向に螺合されていて、前
記各突当て部材24,24のファスナ10の内外両垂直
壁面部11,12間への突当て後、手動による締付工具
を用いて、滑止め部材20の基部に設けた長ナット23
の両端面23a,23a,に当接させて、前記突当て部
材24,24の突当て後の縮小方向の戻りを前記スプリ
ング25の付勢力と共に防止するようになっているもの
である。
突当て部材24,24を前記ファスナ10の内外両垂直
壁面部11,12間の突当て方向(伸長方向)に弾性的
に付勢してなる一方、前記Uナット26は、前記突当て
部材24のボルト軸の逆ネジ方向に螺合されていて、前
記各突当て部材24,24のファスナ10の内外両垂直
壁面部11,12間への突当て後、手動による締付工具
を用いて、滑止め部材20の基部に設けた長ナット23
の両端面23a,23a,に当接させて、前記突当て部
材24,24の突当て後の縮小方向の戻りを前記スプリ
ング25の付勢力と共に防止するようになっているもの
である。
【0023】一方、前記ファスナ10に取り付けられる
カーテンウオール30の方立31の下部には、ボルト・
ナット32,33にてアングル状のブラケット34が固
定されていて、このブラケット34には、上下方向に延
びる長孔35が形成されているとともに、この長孔35
に室内側に突出させた支持ボルト36が貫通し、かつ、
この支持ボルト36を前記ファスナ10の外垂直壁面部
12に形成した長孔からなる取付孔18に挿入して、室
内側から支持ナット37を螺合させることにより、前記
ファスナ10にブラケット34を締結固定してなるもの
である。
カーテンウオール30の方立31の下部には、ボルト・
ナット32,33にてアングル状のブラケット34が固
定されていて、このブラケット34には、上下方向に延
びる長孔35が形成されているとともに、この長孔35
に室内側に突出させた支持ボルト36が貫通し、かつ、
この支持ボルト36を前記ファスナ10の外垂直壁面部
12に形成した長孔からなる取付孔18に挿入して、室
内側から支持ナット37を螺合させることにより、前記
ファスナ10にブラケット34を締結固定してなるもの
である。
【0024】この場合、前記ブラケット34の上端に形
成した水平部34aは、前記ファスナ10の突部15に
立設した高さ調整ボルト16の頭部16a上に係止させ
て支持されるようになっていて、前記支持ナット37に
よる締結前に、前記高さ調整ボルト16の上下動によ
り、前記ブラケット34の高さ調整が行なわれるととも
に、前取付孔18による左右方向の位置調整が行なわれ
る。
成した水平部34aは、前記ファスナ10の突部15に
立設した高さ調整ボルト16の頭部16a上に係止させ
て支持されるようになっていて、前記支持ナット37に
よる締結前に、前記高さ調整ボルト16の上下動によ
り、前記ブラケット34の高さ調整が行なわれるととも
に、前取付孔18による左右方向の位置調整が行なわれ
る。
【0025】なお、図中38,38は前記ファスナ10
の外垂直壁面部12と前記ブラケット34との間に介在
された円弧状の座金で、この座金38には、前記各々の
取付孔18と同様な左右方向に延びる長孔39が形成さ
れているとともに、前記ファスナ10の外垂直壁面部1
2の外側に取付孔18,18とそれぞれ対応させて予め
工場にて溶接固定されるようになっているものであり、
この座金38は、その円弧状面により、前記カーテンウ
オール30の垂直方向における角度調整を可能にしてい
る。
の外垂直壁面部12と前記ブラケット34との間に介在
された円弧状の座金で、この座金38には、前記各々の
取付孔18と同様な左右方向に延びる長孔39が形成さ
れているとともに、前記ファスナ10の外垂直壁面部1
2の外側に取付孔18,18とそれぞれ対応させて予め
工場にて溶接固定されるようになっているものであり、
この座金38は、その円弧状面により、前記カーテンウ
オール30の垂直方向における角度調整を可能にしてい
る。
【0026】次に、上記したカーテンウオール30の方
立31の取付工程を順に説明すると、まず、床スラブ1
の施工時おける先埋材2の埋込みと同時に、先埋材2に
予め溶接されたアンカーナット3、及びこのアンカーナ
ット3に螺着された位置決めボルト4を床スラブ1内に
埋設固定しておく。
立31の取付工程を順に説明すると、まず、床スラブ1
の施工時おける先埋材2の埋込みと同時に、先埋材2に
予め溶接されたアンカーナット3、及びこのアンカーナ
ット3に螺着された位置決めボルト4を床スラブ1内に
埋設固定しておく。
【0027】そして、このように床スラブ1内に埋設固
定されたアンカーナット3に取付ボルト5を螺合し、こ
の取付ボルト5の頭部5aを床スラブ1上に突出させ
る。この場合、床スラブ1の施工時に、予めアンカーナ
ット3に取付ボルト5を螺合し、先埋材2、位置決めボ
ルト4、アンカーナット3及び取付ボルト5を一部品と
して組合せ使用することも可能である。
定されたアンカーナット3に取付ボルト5を螺合し、こ
の取付ボルト5の頭部5aを床スラブ1上に突出させ
る。この場合、床スラブ1の施工時に、予めアンカーナ
ット3に取付ボルト5を螺合し、先埋材2、位置決めボ
ルト4、アンカーナット3及び取付ボルト5を一部品と
して組合せ使用することも可能である。
【0028】この床スラブ1の施工後の状態で、床スラ
ブ1に埋設した先埋材2の上面にファスナ10を載置
し、このファスナ10の水平面部13上に滑止め部材2
0を重ね合わせ載置して、その各々の互いに対応する長
孔14及びボルト挿通孔21に前記取付ボルト5を挿通
し、この取付ボルト5の頭部5aに取付ナット6を手動
にて螺合させることにより、前記ファスナ10を仮止め
する。
ブ1に埋設した先埋材2の上面にファスナ10を載置
し、このファスナ10の水平面部13上に滑止め部材2
0を重ね合わせ載置して、その各々の互いに対応する長
孔14及びボルト挿通孔21に前記取付ボルト5を挿通
し、この取付ボルト5の頭部5aに取付ナット6を手動
にて螺合させることにより、前記ファスナ10を仮止め
する。
【0029】このとき、前記ファスナ10の水平面部1
3上に滑止め部材20を重ね合わせ載置された滑止め部
材20の長ナット23,23に螺着されている各々の突
当て部材24,24は、滑止め部材20が内外方向に移
動可能な状態で縮小方向に位置させてある。
3上に滑止め部材20を重ね合わせ載置された滑止め部
材20の長ナット23,23に螺着されている各々の突
当て部材24,24は、滑止め部材20が内外方向に移
動可能な状態で縮小方向に位置させてある。
【0030】このようにして、前記ファスナ10を床ス
ラブ1上に仮止めした後、カーテンウオール30を外側
から組み込み、その方立31に固定したブラケット34
の水平部34aを、前記ファスナ10の突部15に立設
した高さ調整ボルト16の頭部16a上に係止させるこ
とにより、前記ブラケット34を支持するとともに、こ
のブラケット34に設けた支持ボルト36を前記ファス
ナ10の取付孔18に外側から挿入する。
ラブ1上に仮止めした後、カーテンウオール30を外側
から組み込み、その方立31に固定したブラケット34
の水平部34aを、前記ファスナ10の突部15に立設
した高さ調整ボルト16の頭部16a上に係止させるこ
とにより、前記ブラケット34を支持するとともに、こ
のブラケット34に設けた支持ボルト36を前記ファス
ナ10の取付孔18に外側から挿入する。
【0031】そして、この状態で、支持ナット37によ
る締結前に、前記ブラケット34の高さ調整と左右方向
の位置調整を行なった後、前記支持ボルト36に支持ナ
ット37を螺合させ、手動による締付工具にて前記ブラ
ケット34をファスナ10に締結固定する。
る締結前に、前記ブラケット34の高さ調整と左右方向
の位置調整を行なった後、前記支持ボルト36に支持ナ
ット37を螺合させ、手動による締付工具にて前記ブラ
ケット34をファスナ10に締結固定する。
【0032】このように、前記ファスナ10へのブラケ
ット34の締結固定後、仮止め状態にある前記ファスナ
10及び滑止め部材20を取付ナット6により、手動に
よる締付工具にて本締めし、さらに、縮小状態にある滑
止め部材20の各々の突当て部材24を、手動による締
付工具にて伸長させることにより、各々の突当て部材2
4の頭部24aが、前記ファスナ10の内外両垂直壁面
部11,12間に跨るように突当て保持させてなるもの
である。
ット34の締結固定後、仮止め状態にある前記ファスナ
10及び滑止め部材20を取付ナット6により、手動に
よる締付工具にて本締めし、さらに、縮小状態にある滑
止め部材20の各々の突当て部材24を、手動による締
付工具にて伸長させることにより、各々の突当て部材2
4の頭部24aが、前記ファスナ10の内外両垂直壁面
部11,12間に跨るように突当て保持させてなるもの
である。
【0033】ところで、カーテンウオール30の方立3
1の上部の取付けは、高さ調整を除いて、上記の構成と
同様に行なわれ、この場合の固定部は、図7に示すよう
に、天井梁部材としての鉄骨下地40であり、この鉄骨
下地40に取付ボルト5を設け、この取付ボルト5にフ
ァスナ10及び滑止め部材20を仮止めすることにより
行なうようになっている。
1の上部の取付けは、高さ調整を除いて、上記の構成と
同様に行なわれ、この場合の固定部は、図7に示すよう
に、天井梁部材としての鉄骨下地40であり、この鉄骨
下地40に取付ボルト5を設け、この取付ボルト5にフ
ァスナ10及び滑止め部材20を仮止めすることにより
行なうようになっている。
【0034】なお、この発明において、上記した構成を
有するファスナ10及び滑止め部材20は、高層建築物
におけるカーテンウオール30の方立31の取付けに適
用されるものであるが、低層建築物では、滑止め部材2
0を使用しなくてもファスナ10のみで充分耐震性が確
保され、これによって、ファスナ10は、高層建築物及
び低層建築物の双方に兼用して使用することが可能にな
る。
有するファスナ10及び滑止め部材20は、高層建築物
におけるカーテンウオール30の方立31の取付けに適
用されるものであるが、低層建築物では、滑止め部材2
0を使用しなくてもファスナ10のみで充分耐震性が確
保され、これによって、ファスナ10は、高層建築物及
び低層建築物の双方に兼用して使用することが可能にな
る。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、建物の床スラブまたは天井梁部材などの固定部に
設けた取付ボルトに、内外両端に垂直壁面部が形成され
かつその内外両垂直壁面部間の水平面部に内外方向に延
びる長孔を有する断面略U字型のファスナを取付ナット
により仮止めし、かつこのファスナの外側垂直壁面部に
カーテンウオールの方立に固定されたブラケットを上下
方向に位置決め調整可能に締結して固定した後、前記フ
ァスナを内外方向に位置決め調整して前記取付ナットに
より本締めしてなるカーテンウオールの取付工法におい
て、前記ファスナの水平面部に、前記長孔に対応するボ
ルト挿通孔が形成された滑止め部材を重ね合わせて設
け、この滑止め部材を前記ファスナと共に前記取付ボル
トに取付ナットを介して共締めし固定してなるととも
に、前記滑止め部材の基部に突当て部材を内外方向に伸
縮調整可能に設け、この突当て部材を前記ファスナの内
外両垂直壁面部間に跨らせて突当て保持させるように構
成してなることから、ファスナに対する滑止め部材によ
る締結面積を増大させることができるために、締結力を
大きくすることができ、しかも、滑止め部材を突当て部
材により内外方向に移動することなく保持されているた
めに、地震や台風等による建物の揺れに対する取付ナッ
トの弛みを確実に防止することができ、これによって、
ファスナの取付を無溶接状態で行なうことができるとと
もに、ファスナの肉厚を厚くすることなく高層建築物に
も適用することができる。
明は、建物の床スラブまたは天井梁部材などの固定部に
設けた取付ボルトに、内外両端に垂直壁面部が形成され
かつその内外両垂直壁面部間の水平面部に内外方向に延
びる長孔を有する断面略U字型のファスナを取付ナット
により仮止めし、かつこのファスナの外側垂直壁面部に
カーテンウオールの方立に固定されたブラケットを上下
方向に位置決め調整可能に締結して固定した後、前記フ
ァスナを内外方向に位置決め調整して前記取付ナットに
より本締めしてなるカーテンウオールの取付工法におい
て、前記ファスナの水平面部に、前記長孔に対応するボ
ルト挿通孔が形成された滑止め部材を重ね合わせて設
け、この滑止め部材を前記ファスナと共に前記取付ボル
トに取付ナットを介して共締めし固定してなるととも
に、前記滑止め部材の基部に突当て部材を内外方向に伸
縮調整可能に設け、この突当て部材を前記ファスナの内
外両垂直壁面部間に跨らせて突当て保持させるように構
成してなることから、ファスナに対する滑止め部材によ
る締結面積を増大させることができるために、締結力を
大きくすることができ、しかも、滑止め部材を突当て部
材により内外方向に移動することなく保持されているた
めに、地震や台風等による建物の揺れに対する取付ナッ
トの弛みを確実に防止することができ、これによって、
ファスナの取付を無溶接状態で行なうことができるとと
もに、ファスナの肉厚を厚くすることなく高層建築物に
も適用することができる。
【図1】この発明に係るカーテンウオールの取付工法の
一実施例を示す図2のA部における方立下部の取付状態
の要部拡大横断平面図。
一実施例を示す図2のA部における方立下部の取付状態
の要部拡大横断平面図。
【図2】同じくこの発明に係るカーテンウオールの取付
工法を適用した建物の概略的説明図。
工法を適用した建物の概略的説明図。
【図3】図1のIII −III 線における縦断側面図。
【図4】図1のVI−VI線における縦断側面図。
【図5】ファスナと滑止め部材の組付け状態を示す分解
斜視図。
斜視図。
【図6】図1のIV−IV線における縦断図。
【図7】図2のB部におけるカーテンウオールの方立上
部の取付状態を示す要部拡大縦断側面図。
部の取付状態を示す要部拡大縦断側面図。
1・・・固定部(床スラブ)、 1a・・・外端角縁部、 2・・・先埋材、 3・・・アンカーナット、 5・・・取付ボルト、 6・・・取付ナット、 10・・・ファスナ、 11・・・内垂直壁面部、 12・・・外垂直壁面部、 13・・・水平面部、 14・・・長孔、 18・・・取付孔、 20・・・滑止め部材、 21・・・ボルト挿通孔、 23・・・長ナット、 23a,23a・・・端面、 24・・・突当て部材(ボルト)、 24a・・・頭部、 25・・・スプリング、 26・・・Uナット、 30・・・カーテンウオール、 31・・・方立、 34・・・ブラケット、 35・・・長孔、 36・・・支持ボルト、 37・・・支持ナット、 40・・・固定部(天井梁部材)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 2/88 - 2/96
Claims (5)
- 【請求項1】建物の床スラブまたは天井梁部材などの固
定部に設けた取付ボルトに、内外両端に垂直壁面部が形
成されかつその内外両垂直壁面部間の水平面部に内外方
向に延びる長孔を有する断面略U字型のファスナを取付
ナットにより仮止めし、かつこのファスナの外側垂直壁
面部にカーテンウオールの方立に固定されたブラケット
を上下方向に位置決め調整可能に締結して固定した後、
前記ファスナを内外方向に位置決め調整して前記ナット
により本締めしてなるカーテンウオールの取付工法にお
いて、 前記ファスナの水平面部に、前記長孔に対応するボルト
挿通孔が形成された滑止め部材を重ね合わせて設け、こ
の滑止め部材を前記ファスナと共に前記取付ボルトに取
付ナットを介して共締めし固定してなるとともに、前記
滑止め部材の基部に突当て部材を内外方向に伸縮調整可
能に設け、この突当て部材を前記ファスナの内外両垂直
壁面部間に跨らせて突当て保持させてなることを特徴と
するカーテンウオールの取付工法。 - 【請求項2】滑止め部材をファスナに取外し可能に設け
たことを特徴とする請求項1記載のカーテンウオールの
取付工法。 - 【請求項3】突当て部材は、ボルトからなり、このボル
トを滑止め部材の基部に設けた長ナットに螺着してなる
ことを特徴とする請求項1または2記載のカーテンウオ
ールの取付工法。 - 【請求項4】突当て部材をファスナの内外両垂直壁面部
間の突当て方向に弾性的に付勢したことを特徴とする請
求項1、2または3記載のカーテンウオールの取付工
法。 - 【請求項5】突当て部材を構成するボルトに、滑止め部
材の基部に設けた長ナットの端面に当接させて前記突当
て部材の突当て後の縮小方向の戻りを防止可能にしたU
ナットを螺合させたことを特徴とする請求項1、2、3
または4記載のカーテンウオールの取付工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04031316A JP3111105B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | カーテンウオールの取付工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04031316A JP3111105B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | カーテンウオールの取付工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202567A JPH05202567A (ja) | 1993-08-10 |
JP3111105B2 true JP3111105B2 (ja) | 2000-11-20 |
Family
ID=12327878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04031316A Expired - Fee Related JP3111105B2 (ja) | 1992-01-23 | 1992-01-23 | カーテンウオールの取付工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3111105B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-23 JP JP04031316A patent/JP3111105B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05202567A (ja) | 1993-08-10 |
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