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JP3196443B2 - ころ軸受 - Google Patents

ころ軸受

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JP3196443B2
JP3196443B2 JP21104593A JP21104593A JP3196443B2 JP 3196443 B2 JP3196443 B2 JP 3196443B2 JP 21104593 A JP21104593 A JP 21104593A JP 21104593 A JP21104593 A JP 21104593A JP 3196443 B2 JP3196443 B2 JP 3196443B2
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JP
Japan
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roller
roller bearing
raceway
rolling
circumferential direction
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JP21104593A
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敏晴 本田
弘志 岩佐
茂一 千葉
保夫 村上
敏之 山本
保行 島崎
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るころ軸受は、例え
ば自動車用自動変速機に使用する、総ころ型の針状ころ
軸受として利用出来る。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車用自動変速機の遊星歯車機
構の回転支持部分には、総ころ型の針状ころ軸受(所謂
ニードル軸受)等のころ軸受が組み込まれている。この
様なころ軸受の寿命を確保する為には、複数本のころの
転動面と、外輪軌道、内輪軌道等、この転動面が線接触
する相手部材の周面に形成した軌道面とが線接触する、
転動部分の潤滑状態が良好である必要がある。特に、自
動変速機用遊星歯車機構の場合、ころ軸受装着部分への
潤滑油の供給量が必ずしも十分に確保されないので、上
記転動部分の潤滑状態を良好にする考慮が必要になる。
【0003】この為従来は、上記転動面並びに軌道面を
極力平滑に仕上げ、少ない潤滑油でもこれら転動面と軌
道面との間で、上記ころと相手部材とが金属接触する事
を防止する様にしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、単に転動面
並びに軌道面を平滑に仕上げただけでは、著しい場合に
はころ軸受が焼き付く可能性が指摘されている。即ち、
ころ軸受の運転時に複数本のころには、各ころの中心軸
と相手部材の中心軸とを非平行にする(スキューさせ
る)方向のモーメントが加わる場合がある。この様なモ
ーメントが加わった場合に、上記転動面並びに軌道面が
単に平滑であると、上記各ころが殆どこのモーメントに
対抗する事なく、スキューしてしまう。
【0005】ころがスキューした場合には、各ころが回
転する事に対する抵抗が、スキューする以前に比べて極
端に大きくなり、ころ軸受部分での発熱量が著しく増大
する。そして、著しい場合には、上記ころ軸受部分が焼
き付く恐れがある。
【0006】この様な不都合を生じるスキューを防止す
る為に、例えば特公昭57−61933号公報には、外
輪軌道の粗さを内輪軌道の粗さよりも大きく(粗く)
し、各ころの転動面と外輪軌道との摩擦係数を、各ころ
の転動面と内輪軌道との摩擦係数よりも大きくする技術
が記載されている。しかしながら、この様な従来技術で
は、ころのスキューを防止する効果が必ずしも十分では
なく、上記モーメントが大きい場合には、ころのスキュ
ーを十分に防止出来ない。本発明のころ軸受は、この様
な事情に鑑みて発明されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のころ軸受は、従
来のころ軸受と同様に、外周面を転動面とした複数のこ
ろと、周面をこの転動面と線接触する軌道面とした相手
部材とを備えている。特に、本発明のころ軸受に於いて
は、上記転動面の軸方向並びに円周方向に亙る表面粗さ
が、何れも0.06μmRa以下であり、上記相手部材の
周面の表面粗さは、軸方向に亙っては0.08〜0.1
5μmRaであり、円周方向に亙っては0.04μmRa以
下である事を特徴としている。
【0008】
【作用】上述の様に構成される本発明のころ軸受の場
合、ころをスキューさせる方向のモーメントが作用した
場合でも、ころの転動面と相手部材の軌道面との間に、
ころのスキューを阻止する方向の摩擦力が作用して、こ
ろがスキューする事がなくなる。
【0009】この状態を、図1〜3により説明する。こ
の図1〜3は、ころ1の転動面2と内輪3の外周面に設
けた、軌道面である内輪軌道4との接触状態を工夫する
事で、上記ころ1がスキューするのを防止するものであ
る。本発明のころ軸受の場合、図1〜3から明らかな様
に、上記内輪軌道4の表面粗さを、軸方向(図1〜2の
左右方向、図3の左右方向)に亙っては比較的粗く
(0.08〜0.15μmRa)、円周方向に亙っては比
較的滑らかに(0.04μmRa以下)している。即ち、
軸方向に亙る表面粗さと円周方向に亙る表面粗さとの比
(軸方向に亙る表面粗さ/円周方向に亙る表面粗さ)を
2以上にしている。
【0010】この様に、軸方向に亙る表面粗さと円周方
向に亙る表面粗さとの間に差を設けた内輪軌道4にころ
1の転動面2を当接させつつころ1を転動させた状態
で、このころ1に、このころ1をスキューさせる方向の
モーメントMが作用した場合、ころ1には、このモーメ
ントMに対抗して、ころ1がスキューするのを阻止する
方向の力が作用する。
【0011】即ち、ころ1がスキューする傾向になる
と、上記転動面2と内輪軌道4との間の摩擦状態が、転
がり摩擦だけでなく滑り摩擦が混在する状態となる。こ
の滑り摩擦によって、上記両面2、4(転動面2と内輪
軌道4とを指す。以下、同様。)の軸方向並びに円周方
向に亙って摩擦し合う傾向となるが、本発明のころ軸受
の場合には、上記内輪軌道4の軸方向に亙る表面粗さ
が、円周方向に亙る表面粗さよりも大きい為、上記両面
2、4の軸方向に亙る摩擦力が、円周方向に亙る摩擦力
よりも大きくなる。そして、比較的大きな軸方向に亙る
滑り摩擦力によって上記ころ1に、上記モーメントMに
対抗してころ1のスキューを防止する方向の力が発生す
る。
【0012】尚、この様に、ころ1のスキューを防止す
る効果は、内輪軌道4に代えて(或は内輪軌道4と共
に)外輪の内周面に形成した外輪軌道の表面粗さを、軸
方向(図1〜2の左右方向、図3の左右方向)に亙って
は比較的粗く(0.08〜0.15μmRa)、円周方向
に亙っては比較的滑らかに(0.04μmRa以下)した
場合でも、同様に得られる。
【0013】これに対して、図4〜6に示す様に、内輪
軌道4(或は外輪軌道)の表面粗さを、軸方向と円周方
向とでほぼ等しくした場合には、内輪軌道4の表面粗さ
の程度に関係なく、ころ1のスキューを防止する方向の
力が十分には発生しない。即ち、上記表面粗さが軸方向
と円周方向との何れの方向でも小さい(滑らかな)場合
には、上記スキューに対抗する為の力を発生させる程の
摩擦力が、前記両面2、4間に作用せず、ころ1のスキ
ュー防止を図れない。又、上記表面粗さが軸方向と円周
方向との何れの方向でも大きい(粗い)場合には、軸方
向に亙る滑り摩擦力だけでなく、円周方向に亙る滑り摩
擦力も大きくなる為、円周方向に亙る摩擦力によって、
スキューしたころを元に戻す力が消され、ころ1のスキ
ュー防止効果がなくなる。更に、表面粗さを両方向に亙
って大きくすると、前記両面2、4間の潤滑性が悪化
し、転がり疲労に対する悪影響が発生して、ころ軸受の
寿命が短くなる。
【0014】
【実施例】本発明の効果を確認する為、本発明者が行な
った実験の結果に就いて、図7〜9並びに第1表の記載
を参照しつつ説明する。
【0015】図7は、実験に使用した装置を示してい
る。互いに同心に、且つ間隔をあけて配置された1対の
ホルダ5a、5bの間には中空の固定軸6を、両ホルダ
5a、5bに掛け渡す様に支持している。この固定軸6
内には一方のホルダ5bから潤滑油が送り込まれ、この
潤滑油は吐出孔7を通じて、上記固定軸6の周囲に吐出
される。この様な固定軸6の外周面を、軌道面である内
輪軌道4としている。
【0016】一方、上記固定軸6の周囲には外輪8を、
この固定軸6と同心に、且つ回転自在に支持している。
即ち、外輪8の内周面に形成した外輪軌道9と上記内輪
軌道4との間に複数のころ1、1を転動自在に設けて、
上記固定軸6の周囲に外輪8を、回転自在に支持してい
る。ころ1、1を保持する為の保持器は設けない。
【0017】上記外輪8の端部(図7の右端部)外周面
には従動歯車10を外嵌固定し、この従動歯車10と、
モータ11により回転駆動される駆動歯車12とを噛合
させる事で、上記外輪8を16000r.p.m.で回転させ
る。又、この外輪8の周囲には、背面合わせで組み合わ
された1対のアンギュラ型の玉軸受13、13を介し
て、抑え輪14を設けている。そして、この抑え輪14
に、2500Nのラジアル加重と、14N・mのモーメ
ント加重とを加える。
【0018】この様な試験装置を使用して、前記固定軸
6外周面の内輪軌道4並びにころ1、1の転動面2、2
の表面粗さを変えつつ、上記内輪軌道4の温度を測定し
たところ、次の第1表に示す様な結果を得られた。尚、
第1表中で表面粗さの値は、JIS B 0601に規定された中
心線平均粗さで、単位はμmRa である。内輪軌道4の温
度の単位は℃である。
【0019】第1表
【表1】
【0020】この第1表の記載から明らかな通り、本発
明のころ軸受は従来のころ軸受に比べて、内輪軌道4部
分の温度上昇を低く抑える事が出来る。又、本発明のこ
ろ軸受の場合、内輪軌道4部分の温度変化も、図8に示
す様に極く少ないものであった。これに対して、従来の
ころ軸受の場合には、図9に示す様に、内輪軌道4部分
の温度が大きく変化した。
【0021】尚、構成各部材の表面を所望の性状に加工
するのは、砥石の砥粒や結合剤として適宜のものを使用
し、センタレス加工等、加工法を工夫する事で行なえ
る。例えば、熔融アルミナ質の砥粒と樹脂質結合剤とで
形成される砥石を用い、被加工物の送り速度等を適当に
設定して研削加工を行なう事で、所望の表面性状を有す
る部材を得られる。
【0022】
【発明の効果】本発明のころ軸受は、以上に述べた様に
構成され作用するので、ころ軸受部分での発熱量を少な
く抑えて、上記ころ軸受部分が焼き付く危険性を少なく
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のころ軸受を模式的に示す斜視図。
【図2】同じく円周方向から見た図。
【図3】同じく軸方向から見た図。
【図4】従来のころ軸受を模式的に示す斜視図。
【図5】同じく円周方向から見た図。
【図6】同じく軸方向から見た図。
【図7】本発明の効果を確認する為に行なった試験装置
の断面図。
【図8】本発明のころ軸受の軌道面の温度変化を示す線
図。
【図9】従来のころ軸受の軌道面の温度変化を示す線
図。
【符号の説明】
1 ころ 2 転動面 3 内輪 4 内輪軌道 5a、5b ホルダ 6 固定軸 7 吐出孔 8 外輪 9 外輪軌道 10 従動歯車 11 モータ 12 駆動歯車 13 玉軸受 14 抑え輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敏之 群馬県高崎市請地町11−1 (72)発明者 島崎 保行 群馬県安中市中宿646−1 (56)参考文献 特開 平4−39412(JP,A) 特開 平3−292416(JP,A) 特開 平3−117725(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 19/00 - 19/56 F16C 33/30 - 33/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面を転動面とした複数のころと、周
    面をこの転動面と線接触する軌道面とした相手部材とを
    備えたころ軸受に於いて、上記転動面の軸方向並びに円
    周方向に亙る表面粗さが、何れも0.06μmRa以下で
    あり、上記相手部材の周面の表面粗さは、軸方向に亙っ
    ては0.08〜0.15μmRaであり、円周方向に亙っ
    ては0.04μmRa以下である事を特徴とするころ軸
    受。
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