JP3193837B2 - 発熱抵抗式流量測定装置 - Google Patents
発熱抵抗式流量測定装置Info
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Description
向と逆方向に変化する流れを有する時にその流れ方向を
判別するとともにその流量に応じた信号を出力する発熱
抵抗式流量測定装置に係り、特に内燃機関の吸入空気流
量を測定するのに適する発熱抵抗式空気流量測定装置に
関する。
812 号記載の熱線式空気流量計がある。この公知例に
は、順方向及び逆方向の流れを検出するための感温抵抗
体の素子構造や、方向判別,流量信号の出力回路構成な
らびにその検出メカニズムについて具体的に記載されて
いるが、その通路構成は主通路中に検出素子を副通路を
設けずに設置したものと、単純な円管路中に設置したも
ののみが記載されている。このように、定常流から逆流
を伴う脈動流まで全域で精度良く流量検出するために
は、まず第1に逆流が生じた場合の流量測定装置のプラ
ス誤差を低減するために、順方向の流量から逆方向の流
量を差し引いた流量検出を行う必要がある。特開昭62−
812 号に記載の技術は、順方向と逆方向の両方の流量信
号を出力可能としたものであり、この誤差の低減につい
てはすでに配慮されている。
抵抗式流量測定装置は、測定流体が脈動すると出力信号
はマイナス誤差を示す。これは、発熱抵抗体の放熱特性
の非線形性と応答遅れによるものであり、順方向の流れ
が脈動となることにより生じるものであるため、逆方向
の流量を計測することでは解決できない問題であった。
に順方向と逆方向の流れが混在する流体の流量を適正に
検出することができる発熱抵抗式流量測定装置を提供す
ることにある。
する感温抵抗体を副通路内に設け、副通路に流入した順
方向の流れが脈動時に主通路の流れよりも高い慣性効果
を持つように、副通路の順方向流れに対する流路長さを
主通路の同一部分の長さより長くして前記マイナス誤差
を相殺する構成とし、また、前記の逆方向の流れの流量
計測も達成できるように、感温抵抗体に逆方向の流れを
導く流路を設けた副通路を構成したものである。
る流れに対しては、その流速分布の変化についても考慮
する必要がある。定常流においては、流体通路の上流の
形状により種々の異なる偏流が生じる。例えば、上流に
長い直管路があれば、流路の中心が速く壁面付近が遅い
放物線形の流速分布が生じ、また、上流が曲がり管路と
なっていれば、曲がりの外側が速く内側が遅くなる流速
分布となる。これが脈動流になると、平坦に近い流速分
布を生じ易く、逆流を伴う脈動流では逆流の流速分布の
変化によって再び偏流を引き起こすことが多い。従っ
て、主通路の流れをできるだけ平均的に測定する必要が
あり、主通路の極小さな一部の流れにより全流量を代表
して計測する発熱抵抗式流量測定装置においては、この
流速分布による計測誤差が問題となる。本発明は、感温
抵抗体を副通路内に設け、副通路の入口を広範囲の流れ
を副流路内に取り込むことが可能なように受皿状に形成
し、さらに、出口の上流の流速と入口の上流の流速の各
々の平均流速からの差を互いに相殺し合うように、出口
を主流に対して平行な面に開口し、その上流、あるい
は、上下流両方にひさし状の突起を形成した副通路を構
成したものである。
に、流量の計測を行う発熱抵抗式流量測定装置は、前記
のように公知の技術であるが、その作用効果を維持しな
がら脈動流によるマイナスの計測誤差を回避する技術に
ついては開示されておらず、本発明は、その対策を実施
したものである。
力は発熱体から流体への放熱の物理現象により非直線の
特性を示す。このため、脈動流の計測に際しては、放熱
特性あるいは制御回路による検出遅れからその計測値は
マイナス誤差を生じてしまう。そこで、脈動流によるマ
イナス誤差を相殺するように、脈動流により計測値を持
ち上げる副通路構造を用いる。流量を検出する感温抵抗
体を副通路内に配置し、副通路の全長を同一部分の主通
路長さより長く形成すると、主通路に生じる脈動流に対
して副通路内の脈動流は主通路より大きな慣性効果を有
するようになる。このため、副通路内の脈動流の平均流
速が持ち上げられるため、計測値にプラス誤差を生じさ
せることができ、前記のマイナス誤差を相殺することが
できる。しかし、上記のプラス誤差を生じる副通路は逆
方向の流れを十分に感温抵抗体に導くことができない。
このため、副通路を、感温抵抗体の配置される第1の流
路と、順方向の流れに対し副通路の全長が長くなるよう
に順方向の流れの大部分が流通する第2の通路と、逆方
向の流れが流通し感温抵抗体に逆方向の流れを導く第3
の流路の3つの流路を組み合わせた構造としている。
流路を主流とほぼ平行に配置し、第2の流路は、第1の
流路とほぼ直角に交わう主流とほぼ垂直な流路とし、第
1の流路と第2の流路でL字形の副流路を形成すれば、
まず主通路の長さよりも長く慣性効果の大きい副通路が
構成される。また、第3の流路を感温抵抗体の直下流で
副通路の壁を貫通する主流とほぼ平行な流路とすれば感
温抵抗体に逆方向の流れを導入するための流路となる。
ここで、順方向から副通路に流入した流れは、その大部
分が第2の流路を流通するように第2の流路の断面積
(流路面積)に比べて第3の流路の面積を小さくする必
要がある。第3の流路の面積が小さい程、順方向の流れ
は第2の流路を流れ易く前記のマイナス誤差を低減する
が、小さすぎると逆方向の流れの導入量が少なくなるた
め流れ方向の判別及び逆方向の流量検出が劣ることにな
る。従って、第3の流路の内径を感温抵抗体の受感部長
さとほぼ同じとすると総合的な精度を改良できる。さら
に、第3の流路を順方向の流れに対して広がり管路とな
るノズル状にすれば順方向の流れの通気抵抗が大きく逆
方向の流れは導入し易くなり、第3の流路を副通路の内
壁より感温抵抗体に向けて突出すると、第1の流路と第
2の流路の曲がり部の面積を確保しながら第3の流路と
感温抵抗体の間隔を短くできるため、逆方向の流れが第
3の流路から吹き出した後の拡散が小さい状態で感温抵
抗体に導入できるため本発明の副通路の構成をより効果
的にできる。
の入口を受皿状に掘り込み、流れによる受圧面を広範囲
に拡大すること、また掘り込み部分からの流れを副通路
内に流入することにより、副通路に広範囲の流れを取り
込むことによって平均的な流速を検出できるようにして
いる。受皿状の底面を傾斜させると広範囲空気を取り込
む効率を一層上げられる。さらに、第2の流路の出口開
口面を主流と平行に開口し、その上流側にひさし状の突
起を設けると、出口の負圧がその上流の流速に応じて変
化するため、入口上流の流速と出口上流の流速で副通路
に流入する流量を平均化できる。
なる主通路と一体に形成すれば部品点数を削減できる。
また、副通路構成部材を単体で形成し、回路モジュール
と一体化すれば交換時等の取り扱い性に優れるととも
に、既存の流体通路の一部に取付用の穴や取付面を設け
ればそこに装着可能となり、流量測定装置の主通路を別
に設ける必要が無くなる。
説明する。
り、図2はその上流側(左側)から見た外観図である。
回路ハウジング9が固定され、外部機器と電気的に接続
するためのコネクタ11は回路ハウジング9に一体化さ
れ、回路ハウジング9の上面はカバー10によって覆わ
れている。流量検出と流れ方向判別のための発熱抵抗体
1と流体温度検出用の感温抵抗体2は電子回路8と電気
的に接続されてホルダ19に固定されている。発熱抵抗
体1は、板状基板面に少なくとも2つの感温抵抗体を上
流側と下流側に形成したものである。副流路3は、ベー
ス部材7と垂直な面に開口する入口開口面301と,入
口開口面からベース部材と平行に延びる第1通路302
と,ベース部材と垂直な方向に延びる第1通路の約2倍
の長さを有する第2通路304と,ベース部材と垂直な
面に開口する出口開口面305及び第1通路302と第
2通路304の交点部分にあたる直角曲がり部303に
よって構成されるL字形の流路に、逆方向の流れを導入
するための第3通路309を発熱抵抗体の受感部の直下
流に第1通路とほぼ平行に形成したものであり、発熱抵
抗体1が第1通路302内に、感温抵抗体2が直角曲が
り部303内に位置するように、副流路構成部材4がベ
ース部材7に固定される。
の壁面には、副流路構成部材4を差し込むための挿入穴
14及びベース部材7を取り付ける取付固定面15が設
けられている。この流量計ボディ6に、副流路3の第1
通路302が主流路5の流れ方向17と平行になるよう
に副流路構成部材4を挿入穴14から主流路5内に差し
込み、挿入穴14の周囲がシールされるように取付固定
面15とベース部材7の底面の間にゴムパッキン16を
はさんでベース部材7が主流路外壁にネジ18により固
定されている。
上を図った構成及び副流路構成部材とベース部材の固定
法を具体化した実施例の横断面図を図3に、その上流側
(左側)から見た外観図を図4に、さらに、図3の第1
通路と第3通路部分の拡大図を図5に示す。
するようにターミナル13をホルダ19と一体化し、ベ
ース部材7の穴部を通してベース部材7とホルダ19が
固定される。電子回路8は、ベース部材7あるいはホル
ダ19の上面に固定され、ターミナル13とワイヤ等の
導電性部材22を介して電気的に接続される。また、回
路ハウジング9もベース部材7の上面に固定され、回路
ハウジング9の上面はカバー10を固定することによっ
て覆われる。
端部には、発熱抵抗体1及び感温抵抗体2が各々2組上
下流に重なるように配置され電気的に接続固定される。
本実施例では、2本の感温抵抗体2を副流路3の直角曲
がり部303の内部でその内側コーナ近くに位置するよ
うに固定し、発熱抵抗体1は副流路3の第1通路302内
で感温抵抗体2よりもベース部材7に近い位置に2本が
近接して上下流に重なるように固定している。
と同様に入口開口面301,第1通路302,直角曲が
り部303,第2通路304,出口開口面305から構
成されるL字形の流路に加えて、順方向の流れに対して
広がり管路となるノズル状の第3通路309が発熱抵抗
体方向に突出して設けられており、その最小内径を発熱
抵抗体1の受感部の長さとほぼ同じとしている。さら
に、副流路3内に取り込む空気を広範囲、特に主流路5
の中心付近から導くことを目的とした周囲に壁を残して
堀り込んだ受皿状入口306,出口部の流れを安定化す
ることを目的とした両側に壁のある傾斜面307とその
傾斜面の先端を出口開口面305より下方に出張らせた
出口庇308、及び、ホルダ19を挿入する穴401と
ホルダ19との接合面402が副通路構成部材4に形成
されている。また、副流路3の第1通路302は、発熱
抵抗体1の固定位置を第1通路302の中心よりもベー
ス部材7に近付く方向として、第3通路309も発熱抵
抗体1の設置位置と同軸状にして直角曲がり部303の
外側コーナ方向へずらして順方向の流れが第3通路を流
入しにくくしている。そのため、第1通路302の流れ
と垂直な断面中で流速が比較的速く流れの安定した範囲
を発熱抵抗体1の固定部に持ってくるために、半円形と
長方形を合わせた断面形状とし、受皿状入口306の底
面と第1通路302の作るコーナと直角曲がり部303
の内側コーナの間隔に対して前記両コーナをつなぐ第1
通路302の内壁と発熱抵抗体1の間隔が1/2から1
(同間隔)となるようにしている。さらに、第2通路3
04と平行な肉盗み穴403を設け、副流路構成部材4
を均肉化しプラスチック成形のひけによる形状変化を防
止するとともに、材料費及び重量を低減している。
01にホルダ19を差し込み、接合面402でホルダ1
9と接着固定される。ここで、ホルダ19に設けた段差
と副流路構成部材の接合面402により溝部404が形
成される。この溝部404はOリング20の装着溝であ
り、Oリング20により主流路壁面の挿入穴14がシー
ルされる構成となっている。上記により、回路部と副流
路部及び挿入穴シール用のOリングが一体化したモジュ
ールが構成される。
ディ6に固定することにより、発熱抵抗式流量測定装置
が完成される。本実施例では挿入穴シール用のOリング
がモジュールに装着されているため、ゴムパッキンは不
要である。本実施例では、回路ハウジング9をベース部
材7とともにネジ18にて固定し回路ハウジングの固定
強度を増加したものを示しており、また、流量計ボディ
6の主流路5の入口面に整流格子21を装着し、さらに
計測精度を改善したものを示している。
抵抗式流量測定装置の横断面で、図7はその上流側(左
側)から見た外観図であり、図8は図5のA−A断面図
である。
に流量計ボディ6に一体形成している。副通路3は、他
の実施例と同様に、第1通路302と第2通路304と
からなるL字形の流路と、逆方向の流れを導入する第3
通路により構成される。流量計ボディ6と一体に形成す
るため、副通路3は、主通路5の直径方向に第2通路を
溝状(下流側が開いた形状)として橋渡しした形状で形
成され、第2通路の下流側をふさぐバックプレート31
0を固定して副通路3が完成されるようにしている。従
って、第3通路309はバックプレート310と一体に
形成され、第2通路の出口開口部305は、第2通路の
両側に設けられている。この出口開口面305の上流に
はひさし状の突起308が両側に形成され、第1通路の
入口開口部301は受皿状の底面を傾斜させた形状とし
ている。また、第3通路の開口面も同様に傾斜底面を持
つ受皿状に形成している。発熱抵抗体1は円筒形ボビン
の上流面と下流面に膜状の感温抵抗体を形成したもので
順方向と逆方向の流れを検出でき、ターミナル13に固
定され電子回路8と電気的に接続している。従って、発
熱抵抗体1が副通路3の内部に位置するように、ホルダ
19を流量計ボディ6の挿入穴に差し込み回路ハウジン
グ9を流量計ボディ6に固定するこにより、発熱抵抗式
流量測定装置が完成される。
ルするバルブ23を有するスロットルボディ24に図3
に示した実施例の回路部と副通路を一体化したモジュー
ルを挿入して成る発熱抵抗式空気流量測定装置を示した
ものである。流量計測部はバルブ上流に配置しており、
空気の順方向の流れは図示左側から右側へ流れる。副空
気通路を持つスロットルボディ一体形発熱抵抗式空気流
量計は、既に製品化されているが、副空気通路部材がス
ロットルボディと一体で構成されているか、又は、モジ
ュールの回路を覆うハウジング部材がスロットルボディ
と一体で構成されておりスロットルボディの構造がかな
り複雑化してしまう。これに対し、図9に示す本発明の
実施例によればハウジング部材及び副空気通路部材がモ
ジュールと一体化されているため、スロットルボディの
構造を簡素化することが可能となる。また、スロットル
バルブを持たない吸気系(例えばディーゼル車)ではモ
ジュールを直接インテークマニホールドへ装着すること
も可能である。
エアクリーナの一部に図3に示した実施例の回路部分を
副通路を一体化したモジュールを取り付けた実施例を示
したものである。エアクリーナは新規空気を取込むため
の導入ダクト25を有する上流側ケース部材26と吸気
ダクト30とエアクリーナを接続するためのダクト28
を有する下流側ケース部材27で空気中のダストを除去
するためのフィルタ部材29をはさみ込んで固定する構
造である。当然ではあるが空気の順方向の流れは図示矢
印の様に流れ、ダクト28にはフィルタ29によりダス
トが除去されたクリーンな空気が流れる。ここで、ダク
ト28の一部に発熱抵抗式空気流量測定装置の副空気通
路部を挿入するための挿入穴14があいており、これを
ネジ等を使ってダクト28とモジュールとを機械的に固
定する。これにより、前記した主空気通路を構成するボ
ディの代りにダクト28の様なエアクリーナの一部分を
使って主空気通路を構成することが可能となりボディを
必要としないモジュール単体での安価な発熱抵抗式空気
流量測定装置を提供することが可能となる。
にエアクリーナの一部に図3に示した実施例の回路部分
を副通路を一体化して示すモジュールを取付けた実施例
を示したものである。図10では下流側ケース部材27
の外側に設けたダクト28の一部に発熱抵抗式空気流量
測定装置のモジュール部を取り付けたが、図11では、
下流側ケース部材27の内側にダクト31が設けられて
おり、ダクト31の一部に挿入穴14を設けモジュール
を取付けた例を示したものである。尚、図にはダクト3
1の先端部分は空気の流れを整流化するためにベルマウ
ス状にしている。本構造の様に発熱抵抗式空気流量測定
装置のモジュールをエアクリーナ内部に入れることによ
り図10に示したダクト28に相当する部分の長さを短
くできるため、吸気系のコンパクト化を図ることが可能
である。尚図10に示したダクト28及び図11に示し
たダクト31は図示ではエアクリーナ下流側ケース部材
27と一体で記述したが各々別体で製作した後から機械
的強度を保つ様に固定してもかまわない。
内燃機関に本発明品を適用した一実施例を示す。
気101は、発熱抵抗式空気流量測定装置のボディ10
2,吸気ダクト103,スロットルボディ104及び燃
料が供給されるインジェクタ105を備えたマニホール
ド106を経て、エンジンシリンダ107に吸入され
る。一方エンジンシリンダで発生したガス108は排気
マニホールド109を経て排出される。
10から出力される空気流量信号,スロットル角度セン
サ111から出力されるスロットルバルブ開度信号,排
気マニホールド109に設けられた酸素濃度計112か
ら出力される酸素濃度信号及びエンジン回転速度計11
3から出力される回転速度信号を入力するコントロール
ユニット114はこれらの信号を演算して最適な燃料噴
射量とアイドルエアコントロールバルブ開度を求め、そ
の値を基に前記インジェクタ105及びアイドルエアコ
ントロールバルブ115を制御する。
ーナ100からエンジンシリンダ107に向けて流れて
いれば、本発明のような逆方向の流れを検出する機能を
有する発熱抵抗式空気流量測定装置は不要であるが、ス
ロットルバルブ116の開度が大きくなるとエンジンシ
リンダ107に吸入される空気が時間的に一定ではなく
断続的であるために吸入空気は脈動流となり、特にその
吸気の脈動周期、すなわちエンジン回転数と吸気系の有
する固有振動数の共振により脈動流の振幅は非常に大き
くなり逆方向の流れを伴うほどになる。つまり、特定の
エンジン回転数でのみ逆流を生じる流れが発生するた
め、あらゆるエンジン運転条件でエンジンシリンダ10
7に吸入される空気流量を正確に測定するためには、本
発明のように順方向と逆方向の流量を検出し、定常流か
ら逆流を伴う脈動流まで正確に測定可能な発熱抵抗式空
気流量測定装置が必要となる。
基に本発明の効果を説明する。図13は、従来の逆方向
の流量検出をしていない発熱抵抗式空気流量測定装置に
より測定された空気流量を縦軸にスロットルバルブ下流
の圧力を横軸にしてエンジン回転数をパラメータとして
測定した結果を示したものであり、図14は本発明の図
3〜図5に示した実施例により同じ測定をした結果を示
したものである。図3からわかるように、実際にエンジ
ンシリンダに吸入される空気流量は点線のようにほぼ直
線となるはずだが、従来品では、脈動流によるマイナス
誤差や逆方向流れによる大きなプラス誤差を生じてしま
う。一方、開発品では、マイナス誤差はほとんど無く、
プラス誤差も従来の1/10程度とすることが可能とな
る。
置の横断面図。
抵抗式流量測定装置の横断面。
装置の横断面図。
形発熱抵抗式空気流量測定装置の横断面図。
測定装置一体形エアクリーナの横断面図。
測定装置内蔵形エアクリーナの横断面図。
果。
結果。
流路構成部材、5…主流路、6…流量計ボディ、7…ベ
ース部材、8…電子回路、9…回路ハウジング、10…
カバー、11…コネクタ、13…ターミナル、14…挿
入穴、15…取付固定面、16…ゴムパッキン、17…
順方向流れ方向、18…ネジ、19…ホルダ、20…O
リング、21…整流格子、22…導電性部材、23…バ
ルブ、24,104…スロットルボディ、25…導入ダ
クト、26…上流側ケース部材、27…下流側ケース部
材、28…接続ダクト、29…フィルタ、30…吸気ダ
クト、31…ダクト、32…ボディ、33…取り付け
面、100…エアクリーナ、101…吸入空気、102
…発熱抵抗式空気流量測定装置、103…吸気ダクト、
105…インジェクタ、106…マニホールド、107
…エンジンシリンダ、108…ガス、109…排気マニ
ホールド、110…回路モジュール、111…スロット
ル角度センサ、112…酸素濃度計、113…回転速度
計、114…コントロールユニット、115…アイドル
エアコントロールバルブ、116…スロットルバルブ、
301…入口開口面、302…第1通路、303…直角
曲がり部、304…第2通路、305…出口開口面、3
06…受皿状入口、307…傾斜面、308…出口庇、
309…第3通路、310…バックプレート、401…
ホルダ挿入穴、402…接合面、403…肉盗み穴、4
04…溝部。
Claims (7)
- 【請求項1】流体通路内に少なくとも2個の感温抵抗体
を上流側と下流側に近接して設置し、上流側と下流側の
感温抵抗体の放熱量の差から流体の流れる方向が順方向
であるか逆方向であるかを判別するとともに、順方向と
逆方向に対応した信号を出力する発熱抵抗式流量測定装
置において、前記感温抵抗体が内部に設けられた第1の
流路と,順方向から前記第1の流路に流入した流体の大
部分が流通する第2の流路と,前記感温抵抗体に逆方向
の流れを導く第3の流路とからなる副通路を前記流体通
路内に形成したことを特徴とする発熱抵抗式流量測定装
置。 - 【請求項2】内燃機関の吸気通路内に設けられる副通路
内に、少なくとも2個の感温抵抗体を上流側と下流側に
近接して設置し、上流側と下流側の感温抵抗体の放熱量
の差から空気の流れ方向が順方向であるか逆方向である
かを判別するとともに、順方向と逆方向の流量に対応し
た信号を出力する発熱抵抗式空気流量測定装置におい
て、前記副通路は前記感温抵抗体が内部に設けられた第
1の流路と,順方向から前記第1の流路に流入した空気
の大部分が流通する第2の流路と,前記感温抵抗体に逆
方向からの空気を導く第3の流路とを有することを特徴
とする発熱抵抗式空気流量測定装置。 - 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記第
1の流路は主流方向に対してほぼ平行な流路であり、前
記感温抵抗体の下流でほぼ直角に曲がり主流方向に対し
てほぼ垂直な第2の流路とによりL字形の通路を形成
し、前記感温抵抗体の直下流に前記第1の流路とほぼ平
行で前記第2の流路より断面積の小さな第3の流路とか
らなる副通路を形成していることを特徴とする発熱抵抗
式流量測定装置。 - 【請求項4】請求項3において、前記第3の流路は、順
方向の流れに対して広がり管路となるノズル状流路とし
ていることを特徴とする発熱抵抗式流量測定装置。 - 【請求項5】請求項4において、ノズル状の第3の流路
は副通路の内壁から感温抵抗体へ向けて突出した形状に
形成されていることを特徴とする発熱抵抗式流量測定装
置。 - 【請求項6】請求項3ないし請求項5のいずれか1項に
おいて、前記第3の流路の最小内径は感温抵抗体の受感
部の長さとほぼ同じとなるように形成されていることを
特徴とする発熱抵抗式流量測定装置。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に
記載の発熱抵抗式流量測定装置を用いて内燃機関の制御
を行うことを特徴とする内燃機関の制御システム。
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