JP3182848B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
ング素子を有する半導体装置に関し、特に、その絶縁ゲ
ート型スイッチング素子を過電流から保護する過電流保
護回路に関するものである。
れるIGBT(絶縁ゲート型スイッチング素子)の一般
的な組成構造を図7に示す。本図において、IGBT2
01は、コレクタ端子C1 の側を高電位としている状態
で、ゲート端子G1 とエミッタ端子E1 との間の電圧を
順バイアスすると、オン状態に移行する。また、逆にゲ
ート端子G1 とエミッタ端子E1 との間の電圧を零バイ
アスまたは逆バイアスするとオフ状態に移行する。この
ようにIGBT201は、ゲート電極に印加されるゲー
ト電圧によりオン状態からオフ状態へ、また、オフ状態
からオン状態へと移行するスイッチング特性を有してい
る。そして、IGBT201は、そのスイッチング速度
が速く、高耐電圧で大電流を処理でき、また、スイッチ
ング周波数も数kHzから数10kHzまでの領域をカ
バーできるという特長をもっているため、パワー半導体
素子として重要なものである。
においては、IGBTのコレクタ端子と電源との間に誘
導性負荷をつないだ状態で用いることが多い。このよう
な場合に事故が起きると、この誘導性負荷が短絡状態と
なり、IGBTに定格電流の10倍前後の電流が流れる
ことになる。このような負荷短絡時には、10〜20μ
s以内に過電流を検出して、ゲート電圧、あるいは、コ
レクタ電圧を遮断しないと、IGBTが温度上昇による
熱破壊に至る。このような問題を解消するために設けら
れる過電流保護回路は、従来インバータなどの装置内に
設置されることが多く、装置のコストアップや誤動作時
の対応などの点で問題があった。
保護回路を内蔵したIGBTが提案されている。
スイッチング素子たるIGBT221を有し、その過電
流保護回路230は、トランジスタ241と、検出抵抗
261と、ダイオード271と、ゲート抵抗RG10 にて
構成されている。IGBT221は、ゲート端子P11,
コレクタ端子P12,エミッタ端子P13に加えて、エミッ
タ電極を分割してなる電流検出端子P14を備える4端子
構造を有している。ここで、コレクタ端子P12は高電位
の負荷側に接続され、エミッタ端子P13は低電位の負荷
側に接続している。そして、エミッタ端子P13と電流検
出端子P14との間には、検出抵抗261が接続されてお
り、IGBT201に流れる過電流を検出可能になって
いる。また、ゲート端子P11とエミッタ端子P13との間
には、トランジスタ241が接続されており、トランジ
スタ241のベース端子Z11は電流検出端子P14に、コ
レクタ端子Z12はゲート端子P11に、エミッタ端子Z13
はエミッタ端子P13に、それぞれ接続している。ここ
で、IGBT201のゲート端子P11とトランジスタ2
41のコレクタ端子Z12との間には、ダイオード271
が接続されており、ゲート逆バイアス時のゲート,エミ
ッタ短絡を防止可能になっている。
を図9および図10に示す電流,電圧波形図を参照して
説明する。図9は、図8に示すIGBTの正常作動時の
電流,電圧波形図であり、図10は、図8に示すIGB
Tに過電流が流れて制限作動状態となった場合の電流,
電圧波形図である。ここで、実線231,235はIG
BT221のコレクタ電圧VC20 を、実線232,23
6はIGBT221のコレクタ電流IC20 を、実線23
3,237はIGBT221のゲート電圧VG2 0 を示
す。
12に通電が開始されると、ゲート電圧VG20 がしきい電
圧V20を超え、IGBT221はオン状態に移行する。
そして、期間T21において、IGBT221は、定常オ
ン期間にあり、コレクタ電流IC20 が流れ続ける。
P12に通電が開始され、IGBT221はオン状態に移
行する。時刻t23に、事故によりコレクタ電流IC20 が
IGBT221の許容電流値I20を超えると、電流検出
端子P14からベース端子Z11に流れるベース電流がトラ
ンジスタ241の作動電流以上となり、トランジスタ2
41はオン状態に移行する。すると、トランジスタ24
1のオフ状態時にはゲート電極のみに流れていた電流
が、トランジスタ241にも分流するため、ゲート端子
P11に印加されるゲート電圧VG20 は、時刻t23での正
常時電圧V21から時刻t24での制限時電圧V22へ低下す
る。ここで、制限時電圧V22は、下記の(2)式によっ
て求められる。
+トランジスタ241のオン抵抗)・・・(2) そして、時刻t24にゲート電圧VG20 の低下を受けてコ
レクタ電流IC20 が減少し始める。
装置220においては、負荷短絡時(IGBT221の
制限動作時)におけるゲート電圧VG20 の値、すなわ
ち、制限時電圧V22がしきい電圧V20に比して大きいた
め、コレクタ電流IC20 は、電流の制限動作時において
も定格電流の2〜3倍に当たる許容電流値I20を示して
いる。そして、時刻t25において、過電流保護回路23
0とは別に、半導体装置220の外部に設けられたIG
BT221の外部保護回路によって、ゲート電圧
VG20 ,コレクタ電流IC20 が遮断される。このよう
に、時刻t25までIGBT221には定格電流の2〜3
倍の電流が流れ続けることになるので、IGBT221
は、装置の電源変動や負荷変動に伴う過電流を考慮し、
定格電流の2倍程度までは正常に動作するように設計さ
れている。しかし、このようなIGBT221であって
も、定格電流の2〜3倍の電流が流れ続けた場合には、
通常50μs以内に外部保護回路によるゲート電圧の遮
断を行わないと熱破壊に至る可能性が高いため、過電流
を制御する動作中であっても、放熱性を考慮した装置と
する必要がある。このような装置の構造は複雑となるた
め、大型の装置となり易く、近年小型化の進むこれら装
置の動向と合致しない。また、装置の小型化という面で
は、トランジスタ241をIGBT221と同一金属基
板の上に組込むことが考えられる。しかし、トランジス
タ241の基板にIGBT221の基板と同等の高電位
がかかるため、トランジスタ241が高電圧による動作
不良を起こす可能性が高く、トランジスタ241の基板
を絶縁する必要があるので、装置の構造が複雑になり、
小型化が困難であるという問題がある。
絶縁ゲート型スイッチング素子を有する小型,高性能の
半導体装置を実現することにある。
に、本発明は、ゲート電極に印加されるゲート電圧によ
り制御可能な絶縁ゲート型スイッチング素子と、この絶
縁ゲート型スイッチング素子に流れる電流を検出可能な
検出抵抗を備える電流検出手段と、この電流検出手段に
おける電圧降下に基づきゲート電圧をバイパス制御可能
なゲート電圧制御用素子と、を有する半導体装置におい
て、ゲート電圧制御用素子は、ラッチングIGBTであ
ることを特徴とする 。ここで、ラッチングIGBTと
は、微少電流(1〜10mA)でラッチアップ現象を起
こすIGBTを指す。
Tとすることができる。
電流保護回路として、絶縁ゲート型スイッチング素子に
流れる電流を検出可能な電流検出手段と、この電流検出
手段における電圧降下に基づきゲート電圧をバイパス制
御可能なゲート電圧制御用素子たる横型MOSFET
と、絶縁ゲート型スイッチング素子のゲート逆バイアス
時に当該絶縁ゲート型スイッチング素子のゲート電極と
横型MOSFETのドレイン電極との短絡を阻止するダ
イオードを備え、そのダイオードは前記ドレイン電極と
このドレイン領域とがなすショットキー接合であること
を特徴とする。
ト型スイッチング素子と、ゲート電圧制御用素子とが同
一金属基板上に形成されていることが好ましい。
は、電流センス端子を有するIGBTを用いることがで
きる。
おいては、 絶縁ゲート型スイッチング素子のゲート電圧
制御用素子にラッチングIGBTを用いているため、こ
のラッチングIGBTが、微少電流でラッチングするオ
ン抵抗の小さな素子であり、絶縁ゲート型スイッチング
素子のゲート電圧をしきい電圧以下に低下させ、ターン
オフ状態に移行させることができるので、絶縁ゲート型
スイッチング素子に流れる過電流を瞬時に遮断すること
が可能であり、絶縁ゲート型スイッチング素子が発熱,
熱破壊することがない。
縁ゲート型スイッチング素子の発熱の問題と同様に障害
となっていた絶縁ゲート型スイッチング素子とゲート電
圧制御用素子とを同一金属基板上に形成する問題につい
ては、ゲート電圧制御用素子に横型IGBTおよび横型
MOSFETを用いて解消することができる。すなわ
ち、横型IGBTおよび横型MOSFETにおいては、
それらのベース層と金属基板の間にあるベース層とは逆
導電型の半導体領域に絶縁ゲート型スイッチング素子の
電位が印加され、ベース層と容易に接合分離されるた
め、絶縁手段を講じなくても絶縁ゲート型スイッチング
素子と同一金属基板上に形成することが可能なので、装
置の構造が簡単であり、小型化を図ることができる。
キー接合型MOSFETを用いた場合、即ち、絶縁ゲー
ト型スイッチング素子のゲート逆バイアス時に当該絶縁
ゲート型スイッチング素子のゲート電極と横型MOSF
ETのドレイン電極との短絡を阻止するダイオードを備
え、そのダイオードは前記ドレイン電極とこのドレイン
領域とがなすショットキー接合である場合には、ゲート
逆バイアス時のゲート,エミッタ短絡を防止するダイオ
ードをショットキー接合の形成領域に構造上造り込んで
あるため、過電流保護回路にダイオードを別途設ける必
要がないので、装置の小型化が可能である。
照して説明する。
実施例1に係る半導体装置を示す回路図である。
イッチング素子たるnチャネル型IGBT21と、その
過電流保護回路11aを有している。本例のIGBT2
1は、2つのエミッタ電極21E1,21E2を有し、低電
位となるエミッタ端子P3 と、電流検出端子P4 がつな
がれている。よって、IGBT21は、これらの端子
と、ゲート電極21G に接続する入力端子P1 と、高電
位となるコレクタ端子P2 と共に4端子構造を有してい
る。また、過電流保護回路11aは、ゲート電極21G
と入力端子P1 との間に挿入されたゲート抵抗RG1と、
電流検出端子P4とエミッタ端子P3 との間に挿入され
た検出抵抗(電流検出手段)29と、この検出抵抗29
の電圧降下により駆動されるサイリスタ(ゲート電圧制
御用素子)26にて構成されている。この、サイリスタ
26は、先に説明した従来の半導体装置220における
バイポーラトランジスタ241に替わるものであり、そ
のアノード端子S2 は、ゲート電極21G とゲート抵抗
RG1との間に接続され、ゲート端子S1 は、電流検出端
子P4 と検出抵抗29との間に接続され、カソード端子
S3 は、エミッタ端子P3 と検出抵抗29との間に接続
されている。
の半導体装置11においては、従来の半導体装置220
と同様に、過電流がIGBT21に流れると検出抵抗2
9の電圧降下が増加し、サイリスタ26のしきい値を超
えると、サイリスタ26がオン状態に移行する。その結
果、IGBT21のゲート電圧VG1が減少し、IGBT
21が電流を制限する動作に移行する。ここで、本例の
半導体装置11においては、サイリスタ26のオン抵抗
が低いため、IGBT21のゲート電圧VG1がしきい値
以下に低下するので、IGBT21がターンオフし、オ
フ状態になる。従って、IGBT21に流れる電流は遮
断されるため、発熱および熱破壊を防止することができ
る。
明する。図2は、本例の半導体装置11におけるIGB
T21の制限作動時の動作を示す電流,電圧波形図であ
る。
タ電圧VC1を、実線32はIGBT21のコレクタ電流
IC1を、実線33はIGBT21のゲート電圧VG1を示
す。
2 に通電が開始されると、ゲート電圧VG1がしきい電圧
V1 を超え、IGBT21はオン状態となる。そして、
時刻t2 にコレクタ電流IC1がIGBT21の定格電流
値I1 に達すると、IGBT21のベース層において
は、キャリヤ(正孔,電子)の注入,抽出が活発に行わ
れ伝導度変調状態となる。従って、時刻t2 から時刻t
3 にかけては、IGBT21の抵抗が急激に減少し、コ
レクタ電流IC1が上昇する(定常オン期間)。
るなどの原因により、コレクタ電流IC1がIGBT21
の許容電流値I2 を超えて過電流状態となると、電流検
出端子P4 に接続された検出抵抗29における電圧降下
が増大し、ゲート端子S1 にサイリスタ26を作動可能
な電圧が印加され、サイリスタ26はオン状態に移行す
る。ここで、電圧降下Vi は、電流検出端子P4 に流れ
る電流値に比例して変化するが、サイリスタ26をター
ンオンさせる電圧に達しない場合には、サイリスタ26
は作動しないため、IGBT21は、入力端子P1 に供
給される負荷により駆動される。一方、時刻t3 にIG
BT21が過電流状態となり、サイリスタ26がオン状
態に移行すると、IGBT21に並列接続された回路が
導通することになり、IGBT21のゲート電極に印加
されるゲート電圧VG1は、正常時電圧V2 から制限時電
圧V3 に低下する。ここで、制限時電圧V3 は、下に示
す(1)式によって求められる。
(RG1+サイリスタ26のオン抵抗)・・・(1) サイリスタ26は、従来の半導体装置220のバイポー
ラトランジスタ241と比較しオン抵抗が低いので、正
常時電圧V2 (サイリスタ26はオフ状態)と制限時電
圧V3 (サイリスタ30はオン状態)とを比較すると、
制限時電圧V3は、正常時電圧V2 に比して非常に小さ
な値となる。さらに、制限時電圧V3 をIGBT21の
しきい電圧V1 以下とすることができるため、IGBT
21は、ゲート電極21G にしきい電圧V1 を得られな
いので、ターンオフし、オフ状態に移行する。従って、
応答時間の経過した時刻t4 にコレクタ電流IC1が急激
に減少を始め、時刻t5 に完全に遮断される。従って、
時刻t5 以降IGBT21が発熱することがなく、素子
が熱破壊されることもない。また、コレクタ電流IC1が
許容電流値I2 を超えてから、実際に減少し始めるに
は、時刻t3 から時刻t4 までの応答時間を有するが、
サイリスタ26のターンオン時間は少なく、10μs程
度の極めて短い応答時間である。従って、この応答時間
の期間に過電流による発熱は、IGBT21に支障を来
すものではない。そして、ゲート電圧VG1は、制限時電
圧V3 を保持した後の時刻t6 に、半導体装置11の外
部に設けられている外部保護回路によって遮断される。
なお、サイリスタ26は、ターンオンすると、アノー
ド,カソード間の電流が零となるまでターンオフしな
い。従って、サイリスタ26は、時刻t6 において、ゲ
ート電圧VG1がオフとなるまでオン状態を保持し続け、
IGBT21のゲート電極21G にかかるゲート電流を
流し続ける。
においては、IGBT21の過電流保護回路のゲート電
圧制御用素子としてサイリスタ26を用いており、過電
流が流れた場合には、瞬時にIGBT21のゲート電圧
VG1をしきい電圧V1 以下に低下させることができる。
従って、コレクタ電流IC1を確実に遮断することが可能
である。このため、過電流によりIGBT21が発熱す
ることがないので、熱破壊から素子を保護することがで
きる。このように、本例の半導体装置11においては、
過電流発生時の発熱が抑えられるので、このような際の
熱放散を考慮した設計をする必要がない。従って、小
型,高性能の半導体装置の実現が可能となる。
なると、そのゲート電極にかかる主電流の増減に係わら
ず、オン状態を保持するので、主電流とIGBT21の
ゲート電圧VG1との振動(コレクタ電流IC1の減少途中
に、サイリスタ26が、その主電流の減少のためにオフ
状態になり、ゲート電圧VG1の低下が停止して再びコレ
クタ電流IC1が上昇する)などの問題がない。そして、
サイリスタ26は、逆方向耐圧を有するので、ゲート逆
バイアス時に短絡を防止するダイオードなどは不要であ
る。
は、過電流を瞬時に自己遮断可能な過電流保護回路を内
蔵しているため、精度の高い外部保護回路は必要ないの
で、インバータなどの電力変換装置のコストを下げるこ
とができる。
係る半導体装置を示す回路図である。なお、図3におい
て、実施例1と同様の機能を発揮する部分には同一参照
符号を付し、その説明は省略する。本例に係る半導体装
置12も実施例1に同じく、4端子のIGBT21を主
たるスイッチング素子に用い、その過電流保護回路12
aを備えている。この半導体装置12において、実施例
1と異なる点は、ゲート電圧制御用素子にラッチングI
GBT46を用いている点にある。この、ラッチングI
GBT46は、IGBTの寄生サイリスタに注目し、流
れる電流が微少量(1〜10mA)であっても、ラッチ
ング(ラッチアップ現象)を起こし易くしたIGBTで
ある。また、ラッチングIGBT46は、実施例1のサ
イリスタ26と同様に、従来の半導体装置220のバイ
ポーラトランジスタ241と比較しオン抵抗の小さな素
子である。従って、実施例1と同様に、時刻t3 におい
て、ラッチングIGBT46がオン状態に移行すると、
IGBT21のゲート電圧VG1は、正常時電圧V2 から
制限時電圧V3 へ低下し、この制限時電圧V3 をIGB
T21のしきい電圧V1 以下とすることができるため、
IGBT21をターンオフさせることが可能となってい
る。それ故、IGBT21に流れる過電流を遮断するこ
とができ、過電流によりIGBT21が発熱することが
ないので、熱破壊から素子を保護することができる。
横型IGBTである。よって、このラッチングIGBT
46を主たるIGBT21と同一金属基板上に形成し
て、半導体装置12の小型化を図ることができる。
す断面図である。本図において、横型IGBT(ラッチ
ングIGBT)46は、IGBT21と同一のnチャネ
ル型に形成されている。また、横型IGBT46は、I
GBT21と同一の金属基板20の上に形成されたn-
型の半導体基板51の表面側に形成されている。ここ
で、横型IGBT46(およびIGBT21)のコレク
タ端子P2 には、正電位が印加されるため、n- 型の半
導体基板51とp型ベース層52とは、逆バイアスされ
ている。従って、半導体基板51とp型ベース層52と
を接合分離することができる。このため、アイソレーシ
ョンなどの絶縁を講じなくてもIGBT21と、横型I
GBT46とを同一金属基板20上に形成することがで
きる。このように、本例の半導体装置12においては、
ゲート電圧制御用素子にラッチングIGBT46を用い
たことにより、主たるスイッチング素子のIGBT21
を過電流による熱破壊から保護できると共に、これらの
過電流保護回路を同一金属基板上に形成することができ
る。従って、過電流保護回路を有する半導体スイッチン
グ装置を小型の装置で実現することが可能となり、廉価
で高性能な半導体スイッチング装置を提供することがで
きる。
IGBT21,横型IGBT46を共にnチャネル型と
したが、それらの各領域が逆の導電型であってもよい。
係る半導体装置を示す回路図である。なお、図5におい
て、実施例1と同様の機能を発揮する部分には同一参照
符号を付し、その説明は省略する。本例に係る半導体装
置13も実施例1に同じく、4端子のIGBT21を主
たるスイッチング素子に用い、その過電流保護回路13
aを備えている。この半導体装置13において、実施例
1と異なる点は、ゲート電圧制御用素子に横型MOSF
ET47を用いている点にある。また、本例の過電流保
護回路13aにおいては、横型MOSFET47のドレ
イン電極47D にショットキー接合を用いてIGBT2
1のゲート端子P1 との間にゲート逆バイアス時の短絡
を防止するダイオード48を造り込んである。
す断面図である。本図において、横型MOSFET47
は、IGBT21と同一のnチャネル型に形成されてお
り、また、IGBT21の金属基板20の上に形成され
たn- 型の半導体基板61の表面側に形成されている。
従って、横型MOSFET47は、実施例2の横型IG
BT46の場合と同様に、半導体基板61とp型ベース
層62とが接合分離されている状態にあり、絶縁などの
手段を講じなくてもIGBT21の金属基板20上に形
成することができる。従って、過電流保護回路を有する
小型,高性能な半導体スイッチング装置を提供すること
ができる。ここで、横型MOSFET47においては、
そのn+ 型のドレイン領域49と、アルミニウム電極
(ドレイン電極)47D とがショットキー接合を有して
おり、このショットキー接合領域に図5の回路図に示す
短絡防止のダイオード48を構造的に造り込むことがで
きるため、別途に素子を設ける必要がないので、装置の
小型化に適している。
実施例2と同様にIGBT21,横型MOSFET47
を共にnチャネル型としたが、それらの各領域が逆の導
電型であってもよい。
においては、ゲート電極に印加されるゲート電圧により
制御可能な絶縁ゲート型スイッチング素子と、この絶縁
ゲート型スイッチング素子に流れる電流を検出可能な検
出抵抗を備える電流検出手段と、この電流検出手段にお
ける電圧降下に基づきゲート電圧をバイパス制御可能な
ゲート電圧制御用素子と、を有する半導体装置におい
て、ゲート電圧制御用素子は、ラッチングIGBTであ
ることを特徴とする。
圧制御用素子にラッチングIGBTを用いているため、
このラッチングIGBTが、微少電流でラッチングする
オン抵抗の小さな素子であり、絶縁ゲート型スイッチン
グ素子のゲート電圧をしきい電圧以下に低下させ、ター
ンオフ状態に移行させることができるので、絶縁ゲート
型スイッチング素子に流れる過電流を瞬時に遮断するこ
とが可能であり、絶縁ゲート型スイッチング素子が発
熱,熱破壊することがない。
って、過電流を瞬時に自己遮断可能なため、精度の高い
外部保護回路は必要ないので、インバータなどの電力変
換装置のコストを下げることができる。
ート電圧制御用素子に横型IGBT(あるいは横型MO
SFET)を用いた場合には、アイソレーションなどの
絶縁を講じなくても絶縁ゲート型スイッチング素子と、
ゲート電圧制御用素子とを同一金属基板上に形成するこ
とができる。従って、過電流保護回路を有する半導体ス
イッチング装置を小型の装置で実現することが可能とな
り、廉価で高性能な半導体スイッチング装置を提供する
ことができる。
バイアス時に当該絶縁ゲート型スイッチング素子のゲー
ト電極と横型MOSFETのドレイン電極との短絡を阻
止するダイオードを備え、そのダイオードは前記ドレイ
ン電極とこのドレイン領域とがなすショットキー接合で
ある場合には、ゲート逆バイアス時のゲート,エミッタ
短絡を防止するダイオードをショットキー接合の形成領
域に構造上造り込んであるため、別途に素子を設ける必
要がないので、装置の小型化を図ることができる。
す回路図である。
動作を示す電流,電圧波形図である。
す回路図である。
す回路図である。
である。
電流,電圧波形図である。
す電流,電圧波形図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ゲート電極に印加されるゲート電圧によ
り制御可能な絶縁ゲート型スイッチング素子と、この絶
縁ゲート型スイッチング素子に流れる電流を検出可能な
検出抵抗を備える電流検出手段と、この電流検出手段に
おける電圧降下に基づき前記ゲート電圧をバイパス制御
可能なゲート電圧制御用素子と、を有する半導体装置に
おいて、前記ゲート電圧制御用素子は、ラッチングIG
BTであることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記ラッチングIG
BTは、横型IGBTであることを特徴とする半導体装
置。 - 【請求項3】 ゲート電極に印加されるゲート電圧によ
り制御可能な絶縁ゲート型スイッチング素子と、この絶
縁ゲート型スイッチング素子に流れる電流を検出可能な
検出抵抗を備える電流検出手段と、この電流検出手段に
おける電圧降下に基づき前記ゲート電圧をバイパス制御
可能なゲート電圧制御用素子と、を有する半導体装置に
おいて、前記ゲート電圧制御用素子は、横型MOSFE
Tであり、前記絶縁ゲート型スイッチング素子のゲート
逆バイアス時に当該絶縁ゲート型スイッチング素子のゲ
ート電極と前記横型MOSFETのドレイン電極との短
絡を阻止するダイオードを備え、前記ダイオードは前記
ドレイン電極とこのドレイン領域とがなすショットキー
接合であることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかの項
において、前記絶縁ゲート型スイッチング素子と、前記
ゲート電圧制御用素子とは、同一金属基板上に形成され
ていることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかの項
において、前記絶縁ゲート型スイッチング素子は、電流
センス端子を有するIGBTであることを特徴とする半
導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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