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JP3164200B2 - マイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマ処理装置

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JP3164200B2
JP3164200B2 JP32763795A JP32763795A JP3164200B2 JP 3164200 B2 JP3164200 B2 JP 3164200B2 JP 32763795 A JP32763795 A JP 32763795A JP 32763795 A JP32763795 A JP 32763795A JP 3164200 B2 JP3164200 B2 JP 3164200B2
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Japan
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thin film
microwave
plasma processing
conductive thin
processing apparatus
Prior art date
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克生 片山
恭一 小町
浩一 飯尾
健司 秋元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Nippon Steel Corp
Original Assignee
NEC Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Priority to DE69627241T priority patent/DE69627241T2/de
Priority to EP96304454A priority patent/EP0749149B1/en
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  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波プラズマ
処理装置に関し、より詳細には例えば半導体ウエハ等の
エッチング又は薄膜形成等を行う装置として用いられる
マイクロ波プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】真空近くに減圧した容器内に反応ガスと
マイクロ波を導入し、ガス放電を起こさせてプラズマを
生成させ、このプラズマを基板表面に照射してエッチン
グや薄膜形成等の処理を行なわせるマイクロ波プラズマ
処理装置は、高集積半導体装置等の製造において欠くこ
とができないものとなってきている。その中でも特に、
プラズマの生成とプラズマ中におけるイオンの加速とを
それぞれ独立的に制御可能なマイクロ波プラズマ処理装
置は、ドライエッチング技術や薄膜形成における埋め込
み技術にとって不可欠のものになってきており、その研
究開発が進められている。
【0003】図7は、プラズマの生成とプラズマ中のイ
オンの加速とをそれぞれ独立的に制御することを目的と
し、本出願人が特開平6ー104098号公報において
提案したマイクロ波プラズマ処理装置を模式的に示した
断面図であり、図中11は反応器を示している。この反
応器11はステンレス、アルミニウム等の金属を用いて
形成され、その周囲壁は二重構造となっており、その内
部には冷却水通路12が形成され、冷却水通路12に流
れる冷却水は冷却水導入口12aより供給され、冷却水
排出口12bより排出されるようになっている。冷却水
通路12の内側には反応室13が形成されており、反応
器11の上部はマイクロ波の透過性を有し、誘電損失が
小さく、かつ耐熱性を有する石英ガラス、パイレックス
ガラス、アルミナ等の誘電体を用いて形成されたマイク
ロ波導入窓14によって気密状態に封止されている。な
お、図7には示していないが、反応室13内を加温する
必要がある場合等を考慮して、反応器11の周囲に電熱
ヒーター等が配設されていてもよい。
【0004】マイクロ波導入窓14の下面には、アース
された電極手段としての金属製の導電体板31が当接し
て配置され、この導電体板31にはマイクロ波の進行方
向に対して垂直に複数個のマイクロ波透過孔32が形成
され、導電体板31は反応器11を介して接地33され
ている。また、図7には示していないが、導電体板31
はマイクロ波導入窓14と試料保持部15aとの中間位
置に配設され、反応器11を介して接地33されていて
もよい。
【0005】反応室13内における導電体板31と対向
する箇所には試料Sを保持するための試料保持部15a
と、これが載置された試料台15とが配設されており、
試料台15は上下方向に昇降が可能なように駆動装置
(図示せず)に接続されている。試料保持部15aには
試料S表面にバイアス電圧を発生させるための高周波電
源18が接続されており、また試料Sを保持するための
静電チャック等の吸着機構(図示せず)が装備されると
ともに、試料Sを冷却するための冷媒等を循環させる冷
却機構(図示せず)が配設されている。反応器11の下
部壁には図示しない排気装置に接続された排気口16が
形成されており、また反応器11の一側壁には反応室1
3内に所要の反応ガスを供給するためのガス供給管17
が接続されている。
【0006】一方、反応器11の上方には誘電体線路2
1が配設されているが、この誘電体線路21はAl等の
金属板21a及び誘電体層21cにより構成され、誘電
体線路21の終端は金属製の反射板21bで封止されて
いる。誘電体層21cは金属板21aの下面に貼着さ
れ、この誘電体層21cは、例えば誘電損失の小さいフ
ッ素樹脂、ポリエチレンあるいはポリスチレン等を用い
て形成されている。誘電体線路21には導波管22を介
してマイクロ波発振器23が連結されており、マイクロ
波発振器23で発生したマイクロ波が導波管22を介し
て誘電体線路21に導入されるようになっている。
【0007】このように構成されたマイクロ波プラズマ
処理装置を用いて、例えば試料保持部15a上に載置さ
れた試料S表面にエッチング処理を施す場合、まず試料
保持部15aに載置された試料Sの位置が所定の高さに
なるように前記駆動装置を用いて調整した後、排気口1
6から排気を行ない、その後にガス供給管17から反応
室13内に反応ガスを供給し、反応室13内を所要の圧
力に設定する。また冷却水を冷却水導入口12aから供
給し、冷却水通路12内を循環させて冷却水排出口12
bから排出させる。次いで、マイクロ波発振器23にお
いてマイクロ波を発振させ、このマイクロ波を導波管2
2を介して誘電体線路21に導入する。すると誘電体線
路21下方に電界が形成され、形成された電界がマイク
ロ波導入窓14とアースされた導電体板31におけるマ
イクロ波透過孔32とを透過し、反応室13内において
プラズマを生成させる。この後、高周波電源18を用い
て試料保持部15aに高周波を印加し、ア−スされた導
電体板31によって試料S表面に安定したバイアス電圧
を生じさせる。そして安定的に発生させたバイアス電圧
によってプラズマ中のイオンを試料S表面に対して垂直
に入射させるとともにイオンのエネルギーを制御しなが
らエッチングを行なう。
【0008】上記したマイクロ波プラズマ処理装置にお
いては、マイクロ波透過孔32を有するア−スされた導
電体板31がマイクロ波導入窓14に当接して配置され
ている。その結果、プラズマに対するアース電位が安定
してプラズマポテンシャルが安定し、試料保持部15a
に高周波を印加した際、試料S表面に安定したバイアス
電圧を生じさせることができ、プラズマ中のイオンエネ
ルギーを適正化し、かつ試料S表面に対してイオンを垂
直に照射することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このマ
イクロ波プラズマ処理装置を長時間使用していると、導
電体板31に経時変化が生じ、マイクロ波導入窓14と
導電体板31との間に隙間が発生し、その隙間において
異常放電が発生し易くなり、試料S表面に安定したバイ
アス電圧を発生させることができなくなる虞れが生じる
という課題があった。
【0010】また、マイクロ波導入窓14の一部は直接
プラズマに曝されるため、マイクロ波導入窓14が侵食
されるという課題もあった。特に、石英ガラス製のマイ
クロ波導入窓14の場合、フッ素、塩素、臭素等のハロ
ゲン系ガスプラズマにより、マイクロ波導入窓14に大
きな侵食が生じてその厚さが経時変化するため、プラズ
マの密度や分布が経時的に変化し、均一なプラズマ処理
が難しくなる。
【0011】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、長時間の運転を行ってもマイクロ波導入窓に
侵食等が生じることがなく、またマイクロ波導入窓と、
導電体板等のアース電極との間に隙間が生じないので異
常放電の発生の虞れがなく、試料表面に安定的に均一な
バイアス電圧を生じさせ得るマイクロ波プラズマ処理装
置を提供することを目的としている。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段及びその効果】 上記目的を
達成するために 本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装
置()は、マイクロ波発振器と、マイクロ波を伝送す
る導波管と、該導波管に接続された誘電体線路と、該誘
電体線路に対向配置されたマイクロ波導入窓を有する反
応器と、該反応器内に配設された試料保持部とを備えた
マイクロ波プラズマ処理装置において、前記マイクロ波
導入窓の試料保持部側表面が絶縁性薄膜により被覆され
た部分と少なくとも導電性薄膜により被覆された部分と
からなることを特徴としている。
【0017】上記マイクロ波プラズマ処理装置()に
よれば、経時変化によりマイクロ波導入窓と導電性被膜
との間に隙間が生じて、異常放電が発生することはな
く、試料表面に常に安定したバイアス電圧が生じる。従
って、長時間にわたり安定した速度で均一にシリコンウ
エハ等にエッチング処理を施すことが可能になる。そし
て、マイクロ波導入窓に侵食等が生じることもなく、長
時間にわたりより安定した速度で均一にシリコンウエハ
等にエッチング処理を施すことが可能になる。
【0018】また、本発明に係るマイクロ波プラズマ処
理装置()は、上記マイクロ波プラズマ処理装置
)において、導電性薄膜が電気的にアースされ、か
つ試料保持部に高周波電界及び/又は直流電界を印加す
る手段を備えていることを特徴としている。
【0019】上記マイクロ波プラズマ処理装置()に
よれば、試料表面により安定したバイアス電圧が生じ、
エッチング効率もより良好となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマイクロ波プ
ラズマ処理装置の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。なお、従来例と同一の機能を有する構成部品には同
一の符合を付すものとする。
【0021】図1は実施の形態(1)に係るマイクロ波
プラズマ処理装置を模式的に示した断面図であり、マイ
クロ波プラズマ処理装置の一般的な構成については、従
来の技術の項で説明したので、ここではその詳しい説明
は省略し、実施の形態に特有の導電性薄膜24を有する
マイクロ波導入窓14について説明する。
【0022】実施の形態(1)に係るマイクロ波プラズ
マ処理装置にあっては、石英ガラス製のマイクロ波導入
窓14の試料保持部15a側の面が導電性薄膜24で被
覆されており、この導電性薄膜24には、複数個のマイ
クロ波透過孔24cが形成されている。
【0023】図2は実施の形態(1)に係るマイクロ波
プラズマ処理装置のマイクロ波導入窓14に形成された
導電性薄膜24を模式的に示した平面図である。導電性
薄膜24はプラズマスパッタリング法によりマイクロ波
透過孔24cを除いた全面に形成されている。図2にお
いて、24aは反応器11との接触部分を示し、24b
は反応室13の開口部に対応する部分を示している。マ
イクロ波は、このマイクロ波透過孔24cを通過して、
反応室13内に導入される。また、導電性薄膜24は反
応器11と接触しており、この反応器11はアースされ
ているので、導電性薄膜24は反応器11を介してアー
スされていることになる。マイクロ波透過孔24cは、
マイクロ波透過孔24cに相当する部分にマスキングテ
ープ等を貼付することに形成する。
【0024】この導電性薄膜24を形成する材料として
は、導電性を有し、ハロゲン系のガスプラズマに対して
耐食性が大きく、かつ汚染源になりにくいものが好まし
く、その具体例としては、例えばSiC、Si、C、A
lや薄い表面酸化膜を有するもの(例えば表面がアルマ
イト層で形成されているアルミニウム)等が挙げられ
る。また、その厚さは導電性薄膜24の耐熱性、耐プラ
ズマ性及び作製コストの点から10〜100μm程度が
好ましい。導電性薄膜24の厚さが10μm未満である
と、耐熱性、及び耐プラズマ性に劣る傾向が表われ、他
方導電性薄膜24の厚さが100μmを超えると、作製
コストが高くなり、また、薄膜のち密性を欠くために、
ひび割れたり、はがれたりする傾向が現われる。
【0025】導電性薄膜24に形成されるマイクロ波透
過孔24cの形状は特に限定されるものではないが、図
示したような長方形形状(スリット形状)が好ましい。
【0026】マイクロ波導入窓14の試料保持部15a
側を導電性薄膜で被覆する方法としては、上記したよう
なプラズマを用いたスパッタリング法の他、例えばCV
D(Chemical Vapor Deposition :化学的気相成長)
法、他のスパッタリング法、LTAVD(Low Temperat
ure Arc Vapour Deposition :低温アーク蒸着)コーテ
ィング法等が挙げられるが、これらの中でもスパッタリ
ング法が好ましい。スパッタリングの方法は上記方法に
限られるものではなく、一般的に用いられる方法であれ
ばどのような方法でもよい。
【0027】このようにして形成される導電性薄膜24
は、不純物が少ない(ppbレベル)、耐食性に優
れている、高強度である、緻密である、耐熱性が
大きい、基板材料との密着性に優れている、複雑形
状品への被覆(コーティング)が可能である、厚膜化
が可能である、結晶金属においては結晶配向性が高
い、等の特徴を有し、マイクロ波プラズマ装置のマイク
ロ波導入窓を被覆する手段として適している。
【0028】次に、実施の形態(2)〜(5)に係るマ
イクロ波プラズマ処理装置を図面に基づいて説明する。
前記実施の形態(2)〜(5)に係るマイクロ波プラズ
マ処理装置に装備されたマイクロ波導入窓14には、そ
の試料保持部15a側の表面に導電性薄膜と絶縁性薄膜
とが形成されているが、それらの形態がそれぞれの場合
で異なる。
【0029】まず、実施の形態(2)に係るマイクロ波
プラズマ処理装置について説明する。図3(a)〜
(b)は実施の形態(2)に係るマイクロ波プラズマ処
理装置に装備された導電性薄膜及び絶縁性薄膜を有する
マイクロ波導入窓を作製する工程を模式的に示した拡大
断面図である。マイクロ波プラズマ処理装置の他の部分
の構成は、実施の形態(1)の場合と同様であるので、
マイクロ波導入窓の一部のみを示している。
【0030】まず、図3(a)に示したように、マイク
ロ波導入窓14の試料保持部15a側の表面全体に絶縁
性薄膜25を形成する。
【0031】この絶縁性薄膜25を形成する材料として
は、ハロゲン系のガスプラズマに対して耐食性が大き
く、かつ汚染源になりにくいものが好ましい。その具体
例としては、例えばアルミナ、イットリア等の無機酸化
物、窒化シリコン、窒化ボロン等の無機窒化物等が挙げ
られる。絶縁性薄膜25の形成は、導電性薄膜24の形
成と同様の方法により行うことができ、その厚さは10
〜100μmが好ましい。絶縁性薄膜25の厚さが10
μm未満であると、耐熱性及び耐プラズマ性に劣る傾向
が表われ、他方絶縁性薄膜25の厚さが100μmを超
えると、作製コストが高くなり、また薄膜のち密性を欠
くために、ひび割れたり、剥れたりする傾向が現われ
る。前記方法により形成される絶縁性薄膜25は、上記
した導電性薄膜24と同様の特徴を有している。
【0032】次に、図3(b)に示すように、この絶縁
性薄膜25の上に、実施の形態(1)の場合と同様の方
法で導電性薄膜24を形成する。この導電性薄膜24の
厚さ及びその形状は実施の形態(1)の場合と同様でよ
い。
【0033】従って、本実施の形態(2)に係るマイク
ロ波導入窓14の試料保持部15a側には、全面にわた
って絶縁性薄膜25が形成され、その上に図2に示した
形状の導電性薄膜24が形成されている。マイクロ波は
絶縁性薄膜25のみが形成されているマイクロ波透過孔
24cを通って反応室13に導入される。
【0034】次に、実施の形態(3)に係るマイクロ波
プラズマ処理装置について説明する。図4(a)〜
(b)は実施の形態(3)に係るマイクロ波プラズマ処
理装置に装備された導電性薄膜及び絶縁性薄膜を有する
マイクロ波導入窓を作製する工程を模式的に示した拡大
断面図である。
【0035】図4(a)に示したように、マイクロ波導
入窓14の一部に絶縁性薄膜25を形成し、次に、図4
(b)に示したように絶縁性薄膜25が形成された部分
以外の部分に導電性薄膜24を形成する。この場合、絶
縁性薄膜25を形成する部分は、図2に示したマイクロ
波導入窓14の平面図におけるマイクロ波透過孔24c
の部分に相当する。従って、具体的には、例えば図2の
マイクロ波透過孔24cに相当する部分以外の部分にマ
スキングテープ等を貼付し、スパッタリング法等により
マイクロ波透過孔24cの形状の絶縁性薄膜25を形成
する。次に、逆に絶縁性薄膜25が形成された部分にテ
ープ等を貼付し、その他の部分に導電性薄膜24を形成
する。導電性薄膜24と絶縁性薄膜25の厚さは同じ程
度が好ましい。
【0036】従って、本実施の形態(3)に係るマイク
ロ波導入窓14の試料保持部15a側には、マイクロ波
透過孔24cに相当する部分のみに絶縁性薄膜25が形
成され、その他の部分に導電性薄膜24が形成されてい
る。マイクロ波は絶縁性薄膜25のみが形成されている
マイクロ波透過孔24aを通って反応室13に導入され
る。
【0037】次に、実施の形態(4)に係るマイクロ波
プラズマ処理装置にについて説明する。図5(a)〜
(b)は実施の形態(4)に係るマイクロ波プラズマ処
理装置に装備された導電性薄膜及び絶縁性薄膜を有する
マイクロ波導入窓を作製する工程を模式的に示した拡大
断面図である。
【0038】図5(a)に示したように、実施の形態
(1)の場合と同様にして導電性薄膜24を形成し、次
に、図5(b)に示したようにマイクロ波透過孔24c
に相当する部分を含むマイクロ波導入窓14の開口部
(図2において24bに相当)に絶縁性薄膜25を形成
する。絶縁性薄膜25の形成の際には、まず最初に導電
性薄膜24が形成された部分をマスキングテープで覆
い、マイクロ波透過孔24c部分のみに導電性薄膜24
と同じ厚さの絶縁性薄膜25を形成した後、開口部24
bの部分のマスキングテープを剥すことにより絶縁性薄
膜25を形成する。なお、図中24aは反応器と接触す
る部分であり、導電性薄膜24は反応器11を介してア
ースされる必要があるので、24aの部分に絶縁性薄膜
25を形成しないように注意する必要がある。
【0039】従って、本実施の形態(4)に係るマイク
ロ波導入窓14の試料保持部15a側には、反応器11
との接触部分24aに導電性薄膜24のみが形成されて
おり、マイクロ波透過孔24cを除く開口部24bに形
成された導電性薄膜24の上及びマイクロ波透過孔24
c部分に絶縁性薄膜25が形成されており、絶縁性薄膜
25の表面は平坦になっている。この場合、絶縁性薄膜
25の厚さは、20〜200μmが好ましい。
【0040】なお反応器11との接触部分24aには導
電性薄膜24のみが形成されているので、導電性薄膜2
4は反応器11を介してアースされており、他方マイク
ロ波透過孔24cには絶縁性薄膜25のみが形成されて
いるので、マイクロ波はこのマイクロ波透過孔24aを
通って反応室13に導入される。
【0041】次に、実施の形態(5)に係るマイクロ波
プラズマ処理装置について説明する。図6(a)〜
(b)は実施の形態(5)に係るマイクロ波プラズマ処
理装置に装備された導電性薄膜及び絶縁性薄膜を有する
マイクロ波導入窓を作製する工程を模式的に示した拡大
断面図である。
【0042】図6(a)に示したように、実施の形態
(1)の場合と同様にして導電性薄膜24を形成し、次
に、図6(b)に示したようにマイクロ波透過孔24c
に相当する部分を含むマイクロ波導入窓14の開口部
(図2において24bに相当)に絶縁性薄膜25を形成
する。絶縁性薄膜25の形成の際には、まず最初に導電
性薄膜24が形成された部分をマスキングテープで覆
い、マイクロ波透過孔24c部分のみに導電性薄膜24
と同じ厚さの絶縁性薄膜25を形成した後、開口部24
bの部分のマスキングテープを剥し、マイクロ波透過孔
24c部分にマスキングテープを貼付した後、絶縁性薄
膜25を形成する。
【0043】上記実施の形態(5)に係るマイクロ波導
入窓の作製方法として、以下に示す別の方法も考えられ
る。すなわち、図6(a)に示したように、実施の形態
(1)の場合と同様にして、導電性薄膜24を形成し、
次に、図6(b)に示したようにマイクロ波透過孔24
cに相当する部分を含むマイクロ波導入窓14の開口部
24bに絶縁性薄膜25を形成する。絶縁性薄膜25の
形成の際には、反応器11との接触部分24aのみをマ
スキングテープで覆い、開口部24b、及びマイクロ波
透過孔24cに同時に絶縁性薄膜25を形成する。
【0044】従って、本実施の形態(5)に係るマイク
ロ波導入窓14の試料保持部15a側には、反応器11
との接触部分24aに導電性薄膜24のみが形成されて
おり、マイクロ波透過孔24cを除く開口部24bに形
成された導電性薄膜24の上及びマイクロ波透過孔24
c部分に絶縁性薄膜25が形成されているが、絶縁性薄
膜25のみが形成されている部分と、導電性薄膜24及
び絶縁性薄膜25が形成されている部分とで厚さが異な
る。すなわち、マイクロ波透過孔24c部分には、導電
性薄膜24と同じ厚さの絶縁性薄膜25が形成されてお
り、導電性薄膜24の上にはさらに10〜100μmの
絶縁性薄膜25が形成されている。
【0045】なお本実施の形態(5)においても、反応
器11との接触部分24aに導電性薄膜24のみが形成
されているので、導電性薄膜24は反応器11を介して
アースされており、他方マイクロ波透過孔24cには絶
縁性薄膜25のみが形成されているので、マイクロ波は
このマイクロ波透過孔24aを通って反応室13に導入
される。
【0046】
【実施例及び比較例】[参考例1]参考 例1に係るマイクロ波プラズマ処理装置として、図
1に示した実施の形態 (1)に係るマイクロ波プラズマ処理装置を用いた。具
体的な条件を下記する。 導電性薄膜24の形成方法:プラズマスパッタリング法 (ターゲット材:Al、雰囲気:Arガス) 導電性薄膜24の厚さ:50μm マイクロ波透過孔24cの寸法:約200mm×30m
m 次に、本参考例に係るマイクロ波プラズマ処理装置を用
いてシリコン酸化膜(SiO2 膜)のエッチングを行っ
た。この場合、試料Sとして8インチのシリコンウエハ
上に1μmのSiO2 膜が形成されたものを使用し、放
電用ガスとしてはCF4 を約30sccm、CHF3
約30sccm及びArを約100sccmの割合で供
給し、反応室13内のガス圧力を約30mTorrに設
定した。また、マイクロ波は周波数が2.45GHzの
ものを用い、1kWの電力によりプラズマを生成させ
た。さらに試料保持部15aには周波数が400kHz
の高周波を600Wの電力で供給し、10枚のシリコン
ウエハにつき1分間エッチング処理を施した。
【0047】その結果、シリコン酸化膜(SiO2 膜)
の平均エッチング速度は600nm/分であり、この8
インチのシリコンウエハのエッチング速度の均一性は±
5%であった。
【0048】次に、このようなエッチング処理を500
枚のシリコンウエハについて繰り返して行い、最後の1
0枚について、同様にエッチング速度とその均一性を測
定したが、平均エッチング速度は590nm/分であ
り、エッチング速度の均一性は±5%であった。
【0049】[実施例] 実施例に係るマイクロ波プラズマ処理装置として、実
施の形態(4)に係るマイクロ波導入窓(図5(b)に
示したもの)を備えたマイクロ波プラズマ処理装置を用
いた。
【0050】導電性薄膜24の形成方法:実施例1の場
合と同様 導電性薄膜24の材質:Al、その厚さ:50μm 絶縁性薄膜25の形成方法:プラズマスパッタリング法
(ターゲット材:Al23 、雰囲気:Arガス) 導電性薄膜24の材質:Al23 導電性薄膜24の厚さ(マイクロ波透過孔24cの部
分): マイクロ波透過孔24cの寸法:約200mm×30m
m 次に、この導電性薄膜24及び絶縁性薄膜25を有する
マイクロ波導入窓14を備えた本実施例に係るマイクロ
波プラズマ処理装置を用いてシリコン酸化膜(SiO2
膜)のエッチングを行った。本実施例の場合も、試料S
として8インチのシリコンウエハ上に1μmのSiO2
膜が形成されたものを使用し、放電用ガスとしてはCF
4 を約30sccm、CHF3 を約30sccm及びA
rを約100sccmの割合で供給し、反応室13内の
ガス圧力を約30mTorrに設定した。また、マイク
ロ波は周波数が2.45GHzのものを用い、1kWの
電力によりプラズマを生成させた。さらに試料保持部1
5aには周波数が400kHzの高周波を600Wの電
力で供給し、10枚のシリコンウエハにつき1分間エッ
チング処理を施した。
【0051】その結果、シリコン酸化膜(SiO2 膜)
の平均エッチング速度は580nm/分であり、この8
インチのシリコンウエハのエッチング速度の均一性は±
5%であった。
【0052】次に、このようなエッチング処理を500
枚のシリコンウエハについて繰り返して行い、最後の1
0枚について、同様にエッチング速度とその均一性を測
定したが、平均エッチング速度は570nm/分であ
り、エッチング速度の均一性は±5%であった。
【0053】[比較例1] 比較例1として、図7に示したマイクロ波プラズマ処理
装置、すなわちマイクロ波導入窓14に導電体板31が
配設されている他は参考例1の場合と同様に構成された
マイクロ波プラズマ処理装置を用い、同様の条件でシリ
コンウエハのエッチング処理を行った。その結果、最初
の10枚におけるシリコン酸化膜(SiO2 膜)の平均
エッチング速度は600nm/分であり、エッチング速
度の均一性は±5%であったが、エッチングを続けるに
従って導電体板31とマイクロ波導入窓14との間に隙
間が形成されて試料表面に安定したバイアス電圧を形成
するのが難しくなった。そして、最後の10枚における
シリコン酸化膜(SiO2膜)の平均エッチング速度は
550nm/分で、エッチング速度の均一性は±12%
と、エッチング速度が低下し、かつエッチング速度の均
一性に欠ける結果となった。
【0054】以上のように、参考例1に係るマイクロ波
プラズマ処理装置にあっては、マイクロ波導入窓14の
試料保持部15a側が導電性薄膜24で被覆されてお
り、導電性薄膜24は電気的にアースされ、かつ試料保
持部15aに高周波電界が印加されているので、前記マ
イクロ波プラズマ処理装置を長時間運転しても、マイク
ロ波導入窓14と導電性薄膜24との間に隙間が生ずる
ことによる異常放電の発生を防止することができ、試料
表面に安定したバイアス電圧を生じさせることができ
る。従って、上記参考例で実証されたように、長時間に
わたり安定したエッチング速度で均一にシリコンウエハ
等にエッチング処理等を施すことができる。
【0055】また、実施例に係るマイクロ波プラズマ
処理装置にあっては、マイクロ波導入窓14の試料保持
部15a側は導電性薄膜24を含む開口部全体が絶縁性
薄膜25で被覆されており、導電性薄膜24は電気的に
アースされ、かつ試料保持部15aに高周波電界が印加
されているので、前記装置は参考例1の場合の効果を奏
するとともに、マイクロ波導入窓に侵食等が生じること
もなく、長時間にわたりより安定した速度で均一にシリ
コンウエハ等にエッチング処理を施すことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係るマイクロ波プ
ラズマ処理装置を模式的に示した断面図である。
【図2】図1に示したマイクロ波プラズマ処理装置のマ
イクロ波導入窓に形成された導電性薄膜を模式的に示し
た正面図である。
【図3】(a)、(b)は、実施の形態(2)に係るマ
イクロ波プラズマ処理装置に装備された導電性薄膜及び
絶縁性薄膜を有するマイクロ波導入窓を作製する工程を
模式的に示した断面図である。
【図4】(a)、(b)は、実施の形態(3)に係るマ
イクロ波プラズマ処理装置に装備された導電性薄膜及び
絶縁性薄膜を有するマイクロ波導入窓を作製する工程を
模式的に示した断面図である。
【図5】(a)、(b)は、実施の形態(4)に係るマ
イクロ波プラズマ処理装置に装備された導電性薄膜及び
絶縁性薄膜を有するマイクロ波導入窓を作製する工程を
模式的に示した断面図である。
【図6】(a)、(b)は、実施の形態(5)に係るマ
イクロ波プラズマ処理装置に装備された導電性薄膜及び
絶縁性薄膜を有するマイクロ波導入窓を作製する工程を
模式的に示した断面図である。
【図7】従来のマイクロ波プラズマ処理装置を模式的に
示した断面図である。
【符号の説明】
11 反応器 14 マイクロ波導入窓 15a 試料保持部 18 高周波電源 21 誘電体線路 22 導波管 23 マイクロ波発振器 24 導電性薄膜 24a マイクロ波透過孔 25 絶縁性薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯尾 浩一 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 秋元 健司 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−236327(JP,A) 特開 平4−48596(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05H 1/46 C23C 16/50 C23F 4/00 H01L 21/3065

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波発振器と、マイクロ波を伝送
    する導波管と、該導波管に接続された誘電体線路と、該
    誘電体線路に対向配置されたマイクロ波導入窓を有する
    反応器と、該反応器内に配設された試料保持部とを備え
    たマイクロ波プラズマ処理装置において、 前記マイクロ波導入窓の試料保持部側表面が絶縁性薄膜
    により被覆された部分と少なくとも導電性薄膜により
    覆された部分とからなることを特徴とするマイクロ波プ
    ラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 導電性薄膜が電気的にアースされ、かつ
    試料保持部に高周波電界及び/又は直流電界を印加する
    手段を備えていることを特徴とする請求項記載のマイ
    クロ波プラズマ処理装置。
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