JP3154285B2 - コラゲナーゼ活性阻害剤 - Google Patents
コラゲナーゼ活性阻害剤Info
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Description
キス、あるいは薄荷エキスを歯周病の予防剤および治療
剤として含有するコラゲナーゼ活性阻害剤であり更に詳
しくは、飴類、飲料等の食品やガム、洗口液、歯磨等の
口腔用組成物に好適なコラゲナーゼ活性阻害剤に関す
る。
を含む炎症性疾患の総称であるが、一般に炎症が歯肉部
分に限定される歯肉炎と、歯槽骨に達して慢性化する歯
周炎とに大別される。歯周炎は歯槽膿漏とよばれていた
が、慢性化に伴い歯肉及び歯槽骨の破壊をきたし歯の脱
落にいたる。歯を失う原因の50%が歯周病であり、中
高年にかけては約80%の人が罹患している。
ーク中の特定の細菌群、中でも黒色色素産生性のバクテ
ロイデス(Bacteroides)菌群病原説が有力視されている
(例えば、Journal of Clinical Periodontology、13
巻、912 頁、1986年参照)。その歯周組織破壊作用とし
ては、細菌由来の直接作用因子(酵素やエンドトキシン
等)や間接作用因子(宿主の免疫応答を介するもの)が
関与していると考えられているが、何れにせよ結果的に
歯肉および歯槽骨のコラーゲンが分解・吸収される点は
共通である(American Journal of Pathology 、92巻、
509 頁、1978年参照)。
ゲナーゼ)としては、バクテロイデス由来のものと歯肉
の線維芽細胞由来のものが注目されている。前者は最近
部分精製された、金属とチオールを同時に要求する珍し
い酵素であるが、まだ不明な点が多い(Journal of Per
iodontal Research 、23巻、258 頁、1988年参照)。
ゼ(以下断りの無い限りコラゲナーゼと呼ぶ)は詳細に
解明され、1次構造も明らかにされている(The Journa
l ofBiological Chemistry、261 巻、6600頁、1986年参
照) 。
ーゲン(I型、II型、およびIII型コラーゲン)を
分解する際の律速酵素であり、コラーゲンの代謝に重要
な役割を果たしている。炎症の存在する歯肉ではコラゲ
ナーゼ活性が上昇すること(Journal of Periodontal Re
search、16巻、417 頁、1981年参照)、またコラーゲン
が歯肉炎の初期の段階から減少していること(Archieves
of Oral Biology、18巻、899 頁、1973年参照) を考慮
すると、歯肉のコラゲナーゼが歯周病の進行に深く関わ
っていると考えられる。
ングやルートプレーニングによる歯周ポケット内のプラ
ークや歯石の除去、歯周ポケットの除去(歯肉切除)等
が用いられていた。
クリンを配合した治療剤が開発された。ミノサイクリン
には、抗菌活性のみならずバクテロイデスおよび好中球
由来コラゲナーゼをイン・ビトロで阻害する活性を有す
ることが報告されている(Journal of the Japanese As
sociation of Periodontology 、30巻、182 頁、1988年
参照)。
理的、外科的、あるいは薬剤による治療に基づくもので
ある。しかし、歯周病は日常的で罹患率の高い疾病であ
り、また、医師による治療に至るまでに病状が悪化し易
いことを考慮すると、ガム、飴、飲料のような食品や、
歯磨剤、洗口剤のような口腔用組成物として、前記の病
因を除去し歯周病の予防や治療に役立つ安全性の高い物
質を利用することが望まれる。
するところは、歯周病の予防・治療効果が期待でき、し
かも安全性の高い、生薬由来のコラゲナーゼ活性阻害剤
を提供するにある。
である荊芥エキス、あるいは薄荷エキスを有効成分とし
て含有することを特徴とするコラゲナーゼ活性阻害剤に
よって、達成される。
対生した葉および花穂からなる荊芥、あるいは薄荷の地
上部等から、下記の通り製造することが出来る。
で5〜30倍の抽出溶剤を加え、通常60〜100℃で
30分〜2時間加熱して各生薬の抽出液を得る。
これらの混合溶剤を使用する。
溶物を除去し、次いで通常の濃縮手段、例えば減圧濃縮
し、濃縮エキスとするか、あるいは通常の乾燥手段、例
えば減圧乾燥、噴霧乾燥あるいは凍結乾燥により乾燥エ
キス末とする。
記の濃縮エキスあるいは乾燥エキス末にその種類に応じ
て通常使用される公知の成分を任意に配合することがで
きる。
る対象物としては、液剤,固形剤,半固形剤のいずれで
あってもよく、好ましい組成物としてチューインガム,
飴類,飲料等の食品,あるいは、歯磨剤,洗口剤,トロ
ーチ剤,塗布液剤等の口腔用組成物が挙げられる。
賦形剤または補助剤は、通常同目的に使用されるものか
ら剤形に応じて適宜選択すればよく、特に限定されるも
のではないが、例えば乳糖、ステアリン酸マグネシウ
ム、ソルビット、マンニット、カルボキシメチルセルロ
ース、ハイドロキシプロピルセルロース、ハイドロキシ
プロピルメチルセルロース、サッカリン、ラウリル硫酸
ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、グリセ
リン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、カラギナン、アラビアゴム、エタノール、メントー
ル、脂肪酸、クエン酸、無水ケイ酸、第二リン酸カルシ
ウム、ハイドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、二酸
化チタン等が使用される。
料、香料、保存料などを適宜使用することもできるし、
クロルヘキシジンなどの殺菌剤、アンピシリンなどの抗
生物質を配合し、歯周病の予防や改善効果を高めること
もできる。
荊芥エキス、あるいは薄荷エキスの割合は、適用対象物
により異なり、一概には規定出来ないが、適用対象物全
体を100重量%としたとき、それぞれ乾燥エキス末と
して0.002 〜10.0重量%程度が好ましく、更に好ましく
は0.02〜6.0重量%である。
エキス、あるいは薄荷エキスを含有している為に、歯周
病における歯肉および歯槽骨のコラーゲン吸収の原因で
あるコラゲナーゼに対し優れた阻害活性を有し、歯周病
の予防および治療に有用で、且つ配合量の多少に関わら
ず使用上の安全性も極めて高いものである。
更に詳細に説明する。
エキスのコラゲナーゼ阻害作用
依存性細胞に、無血清無蛋白質培地中で産生させたヒト
プロコラゲナーゼを、CMセファロースTM(ファルマシ
ア社製)および亜鉛キレーティングセファロースTM(フ
ァルマシア社製)により精製して緩衝液に溶解し、これ
に活性化剤としてトリプシン(シグマ社製,Type1
2)を添加して、35℃にて5分間インキュベートした
後、ダイズトリプシン インヒビター(メルク社製)を
添加してトリプシンを失活させたものを用いた(特開平
3-103178号参照)。
の阻害活性の測定は、以下の通り行った。先ず、試験薬
を測定用緩衝液〔0.2M食塩、5mM 塩化カルシウム、0.05
容量%Brij-35(ICI社製ポリオキシエチレン(23)ラウ
リルエーテル)、および0.02容量%アジ化ナトリウムを
含有する50mMトリス塩酸緩衝液、pH7.5〕にて溶解して
0.1重量%溶液を得、さらに測定用緩衝液にて3〜3
00倍希釈した。
位は、35℃で1分間に1μgのI型コラーゲンを分解
する酵素量を示す)の上記コラゲナーゼ溶液とを等量混
合し、フルオレッセインイソチオシアネートで標識され
たI型コラーゲン(コスモバイオ社製)を基質として、
永井らの方法(Japanese Journal of Inflamation、4
巻、123 頁、1984年参照)に準じコラゲナーゼ活性を測
定することにより、阻害曲線を求め、それより50%阻
害するに必要な試験薬量をIC50値として読み取った。
エキスに、用量依存的なコラゲナーゼ阻害活性がみら
れ、IC50値はそれぞれ118μg/ml、60μg/ml
であった。
1時間還流抽出した。抽出液をろ過し、約1lまで減圧
濃縮後、凍結乾燥して荊芥乾燥エキス末160gを得
た。
乾燥エキス末180gを得た。
量%含む練歯磨剤を製造した。即ち、水、グリセリン、
カラギナン、サッカリン、パラオキシ安息香酸ブチル、
クロルヘキシジンジグルコネート、香料、および荊芥エ
キスの処方量を計量し、混合して粘結剤を膨潤させたの
ち、第2リン酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウムを
加え、更によく混合し脱泡したのち、チューブに充填し
て練歯磨剤を得た。
ス末)を用い、その添加量を0. 5重量%とする以外は
実施例3と同様にして練歯磨剤を得た。
重量%含むトローチ剤を製造した。
ス末)を用い、その添加量を0. 5重量%とする以外
は、実施例5と同様にしてトローチ剤を得た。
重量%含む洗口剤を製造した。
ス末)を用い、その添加量を1. 0重量%とする以外は
実施例7と同様にして洗口液を得た。
1重量%、薄荷エキスを0.05重量%含むチューイン
ガムを製造した。
ムベースおよび全量の水飴を、ニーダーに投入して10分
間混練し、粉糖の1/3 量および全量のブドウ糖を投入し
て5分間、次いで粉糖の1/3 量を投入して5分間混練し
た。次に、荊芥エキス、薄荷エキスと香料を残りの1/3
量の粉糖に混合したものを投入し、5分間混練してガム
ミックスを得た。
むヌガーを製造した。
0℃まで煮詰めた。にを少しづつ加え、更に泡立て
る、これに、を加え混合しながら冷却盤上に広げ成型
してヌガーを得た。
ス末)を用い、その添加量を0. 1重量%とする以外は
実施例10と同様にしてヌガーを得た。
Claims (1)
- 【請求項1】 荊芥(Schizonepeta Herb )エキス、あ
るいは薄荷(MenthaHerb )エキスを有効成分として含
有することを特徴とするコラゲナーゼ活性阻害剤
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---|---|---|---|
JP27517292A JP3154285B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | コラゲナーゼ活性阻害剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27517292A JP3154285B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | コラゲナーゼ活性阻害剤 |
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JPH06183990A JPH06183990A (ja) | 1994-07-05 |
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Family Applications (1)
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-
1992
- 1992-09-18 JP JP27517292A patent/JP3154285B2/ja not_active Expired - Fee Related
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