[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3147665B2 - 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Info

Publication number
JP3147665B2
JP3147665B2 JP16958394A JP16958394A JP3147665B2 JP 3147665 B2 JP3147665 B2 JP 3147665B2 JP 16958394 A JP16958394 A JP 16958394A JP 16958394 A JP16958394 A JP 16958394A JP 3147665 B2 JP3147665 B2 JP 3147665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
fuel cut
slip control
clutch
slip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16958394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0834265A (ja
Inventor
克己 河野
信也 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP16958394A priority Critical patent/JP3147665B2/ja
Priority to US08/503,214 priority patent/US5626536A/en
Publication of JPH0834265A publication Critical patent/JPH0834265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3147665B2 publication Critical patent/JP3147665B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ロックアップク
ラッチのスリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロックアップクラッチ付トルクコンバー
タやロックアップクラッチ付フルードカップリングなど
のようなロックアップクラッチ付流体式伝動装置を備え
た車両においては、加速走行時におけるロックアップク
ラッチの回転損失を一層少なくして車両の燃費を改善す
ることを目的として、ロックアップクラッチの解放領域
と係合領域との間にスリップ領域を設け、そのスリップ
領域においてロックアップクラッチを半係合状態とする
ように実際のスリップ量すなわちポンプ翼車の回転速度
とタービン翼車の回転速度との差を、予め定められた目
標スリップ回転速度に追従するようにスリップ制御を実
行することが提案されている。また、減速走行中におい
てエンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット
回転速度よりも高い領域ではそのエンジンに対する燃料
を遮断するフューエルカット装置を備えた車両において
は、その減速走行時にも、エンジン回転速度を引き上げ
てフューエルカット範囲を拡大するために、上記と同様
のスリップ制御を実行することが提案されている。
【0003】上記の減速走行時のスリップ制御では、通
常、アイドルスイッチによってスロットル弁開度が全閉
状態であることが検出されたことに基づいて車両の減速
走行状態が判定されている間実行されるとともに、前記
フューエルカット装置の燃料遮断作動の終了と共に終了
させられる。これにより、エンジン回転速度は所定の目
標スリップ回転速度だけタービン翼車回転速度よりも低
い値に引き上げられるので、エンジン回転速度が予め設
定されたフューエルカット回転速度まで下降する期間が
拡大されて燃費が改善されるのである。たとえば、特開
平2−118265号公報、特開平1−220765号
公報に記載されたスリップ制御装置がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、減速走行時
のスリップ制御では、ロックアップクラッチの伝達トル
クが小さく、ロックアップクラッチの僅かな押し付け力
の変化がスリップ回転速度を比較的大きく変化させるこ
とから、特にスリップ制御の開始時においてスリップ制
御が不安定となり易い傾向にあるので、前記のような従
来のスリップ制御では、上記フューエルカット装置によ
る燃料供給の遮断に関連してエンジンの出力トルクが変
化させられると、そのフューエルカット装置の作動に関
連してスリップ制御がうまく実行されず不安定となる場
合があった。
【0005】たとえば、特開平2−118265号公報
に記載された従来のスリップ制御装置では、減速走行が
判定されると、ロックアップクラッチを一旦解放させて
から減速走行時のスリップ制御が開始させられ、さらに
所定時間経過後にフューエルカット装置の燃料遮断作動
を開始させられる。このため、ロックアップクラッチの
解放によって減速走行の判定と同時にエンジン回転速度
が急低下することから、スリップ制御の開始がうまく行
かない場合があった。また、特開平1−220765号
公報に記載された従来のスリップ制御装置では、フィー
ドバック制御要素およびフィードフォワード制御要素を
含む制御式によりスリップ制御が実行されるため、エン
ジン冷却水温が低いなどの何等かの原因でフューエルカ
ット装置が非作動状態であるときにスリップ制御が実行
されているときに、その原因が解消されてフューエルカ
ット装置が作動状態となると、エンジンの出力トルクが
変動してスリップ制御が不安定となる場合があった。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、フューエルカッ
ト装置の作動に拘わらずスリップ制御を安定的に実行で
きる車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】斯る目的を達成す
るための、第1発明の要旨とするところは、ポンプ翼車
とタービン翼車との間に設けられたロックアップクラッ
チと、減速走行中においてエンジン回転速度が予め設定
されたフューエルカット回転速度よりも高い領域ではエ
ンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装置と
を有する車両において、車両の減速走行時には前記ロッ
クアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標スリ
ップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御手
段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
装置であって、(a) 前記車両の加速走行に続く減速走行
を判定する車両減速走行判定手段と、(b) その車両減速
走行判定手段により判定された車両の減速走行と同時に
前記スリップ制御手段によるスリップ制御を開始させ、
且つ前記フューエルカット装置による燃料遮断作動をそ
のスリップ制御の開始から所定期間遅延させることによ
り、そのスリップ制御の開始期間においてエンジン回転
速度の変化率を減少させるタイミング制御手段とを
み、(c) そのタイミング制御手段は、前記車両減速走行
判定手段により車両の減速走行が判定されてからの経過
時間を計数し、予め設定された設定時間が経過すると満
了する経過時間計数手段と、エンジンの外部負荷増加期
間の検出中はその設定時間を長い値に変更する設定時間
変更手段とを有し、前記経過時間計数手段が満了するま
で前記フューエルカット装置の燃料遮断作動を遅延させ
ることにある。
【0008】
【作用および第1発明の効果】 このようにすれば、前記
車両減速走行判定手段により車両の減速走行が判定され
ると同時に、タイミング制御手段が、前記スリップ制御
手段によるスリップ制御を開始させ、前記フューエルカ
ット装置による燃料遮断作動をそのスリップ制御の開始
から所定期間遅延させることにより、そのスリップ制御
の開始期間においてエンジン回転速度の変化率を減少さ
せる。上記のように、車両の減速走行時において、車両
の減速走行の判定と同時にスリップ制御が開始されるの
で、その開始期間においてエンジン回転速度の急低下が
防止されて、スリップ制御が良好に開始され得る。ま
た、スリップ制御の実行から所定期間はフューエルカッ
ト装置による燃料遮断作動が遅延されて、その間はエン
ジンの出力トルクの落ち込みが小さく略零の状態とされ
るので、ロックアップクラッチの係合力を高めるための
油圧を上昇させることなくスリップ制御が好適に開始さ
れる。 また、エヤコン、パワステ、オルタネータ、ライ
ト等の作動中であるエンジンの外部負荷増加期間の検出
中は、アイドル制御装置によってエンジンのアイドル回
転速度が高められることから、エンジン回転速度がその
変化率が減少するまでの期間が長くなるが、上記のよう
にすれば、エヤコン等の作動に拘わらず、エンジン回転
速度変化率が判断基準値よりも確実に小さくなってから
フューエルカット装置による燃料遮断作動が開始され、
スリップ制御開始期間の安定性が一層高められる。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】 上記目的を達成す
るための、第2発明の要旨とするところは、ポンプ翼車
とタービン翼車との間に設けられたロックアップクラッ
チと、減速走行中においてエンジン回転速度が予め設定
されたフューエルカット回転速度よりも高い領域ではエ
ンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装置と
を有する車両において、車両の減速走行時には前記ロッ
クアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標スリ
ップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御手
段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
装置であって、(a) 前記車両の加速走行に続く減速走行
を判定する車両減速走行判定手段と、(b) その車両減速
走行判定手段により判定された車両の減速走行と同時に
前記スリップ制御手段によるスリップ制御を開始させ、
且つ前記フューエルカット装置による燃料遮断作動をそ
のスリップ制御の開始から所定期間遅延させることによ
り、そのスリップ制御の開始期間においてエンジン回転
速度の変化率を減少させるタイミング制御手段とを含
み、(d) そのタイミング制御手段は、エンジン回転速度
の変化率が予め設定された判断基準値よりも小さくなっ
たことを判定するエンジン回転速度変化率判定手段を有
し、そのエンジン回転速度変化率判定手段による判定が
肯定されるまで前記フューエルカット装置の燃料遮断作
動を所定期間遅延させることにある。
【作用および第2発明の効果】 このようにすれば、前記
車両減速走行判定手段により車両の減速走行が判定され
ると同時に、タイミング制御手段が、前記スリップ制御
手段によるスリップ制御を開始させ、前記フューエルカ
ット装置による燃料遮断作動をそのスリップ制御の開始
から所定期間遅延させることにより、そのスリップ制御
の開始期間においてエンジン回転速度の変化率を減少さ
せる。 上記のように、車両の減速走行時において、車両
の減速走行の判定と同時にスリップ制御が開始されるの
で、その開始期間においてエンジン回転速度の急低下が
防止されて、スリップ制御が良好に開始され得る。ま
た、スリップ制御の実行から所定期間はフューエルカッ
ト装置による燃料遮断作動が遅延されて、その間はエン
ジンの出力トルクの落ち込みが小さく略零の状態とされ
るので、ロックア ップクラッチの係合力を高めるための
油圧を上昇させることなくスリップ制御が好適に開始さ
れる。 また、スリップ制御が開始されたときに比較的小
さな目標スリップ回転速度にてロックアップクラッチが
速やかにスリップ係合を実現できる状態となってからフ
ューエルカット装置による燃料遮断作動が開始されるの
で、スリップ制御開始期間の安定性が一層高められる。
【課題を解決するための第3の手段】 上記目的を達成す
るための、第3発明の要旨とするところは、ポンプ翼車
とタービン翼車との間に設けられたロックアップクラッ
チと、減速走行中においてエンジン回転速度が予め設定
されたフューエルカット回転速度よりも高い領域ではエ
ンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装置と
を有する車両において、車両の減速走行時には前記ロッ
クアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標スリ
ップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御手
段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
装置であって、(a) 前記車両の加速走行に続く減速走行
を判定する車両減速走行判定手段と、(b) その車両減速
走行判定手段により判定された車両の減速走行と同時に
前記スリップ制御手段によるスリップ制御を開始させ、
且つ前記フューエルカット装置による燃料遮断作動をそ
のスリップ制御の開始から所定期間遅延させることによ
り、そのスリップ制御の開始期間においてエンジン回転
速度の変化率を減少させるタイミング制御手段とを含
み、(d) そのタイミング制御手段は、タービン回転速度
とエンジン回転速度との差が略零となったことを判定す
る回転速度差判定手段を有し、その回転速度差判定手段
による判定が肯定されるまで前記フューエルカット装置
の燃料遮断作動を所定期間遅延させることにある。
【作用および第3発明の効果】 このようにすれば、前記
車両減速走行判定手段により車両の減速走行が判定され
ると同時に、タイミング制御手段が、前記スリップ制御
手段によるスリップ制御を開始させ、前記フューエルカ
ット装置による燃料遮断作動をそのスリップ制御の開始
から所定期間遅延させることにより、そのスリップ制御
の開始期間においてエンジン回転速度の変化率を減少さ
せる。 上記のように、車両の減速走行時において、車両
の減速走行の判定と同時にスリップ制御が開始されるの
で、その開始期間においてエンジン回転速度の急低下が
防止されて、スリップ制御が良好に開始され得る。ま
た、スリップ制御の実行から所定期間はフューエルカッ
ト装置による燃料遮断作動が遅延されて、その間はエン
ジンの出力トルクの落ち込みが小さく略零の状態とされ
るので、ロックアップクラッチの係合力を高めるための
油圧を上昇させることなくスリップ制御が好適に開始さ
れる。 また、スリップ制御が開始されたときに比較的小
さな目標スリップ回転速度にてロックアップクラッチが
速やかにスリップ係合を実現できる状態となってからフ
ューエルカット装置による燃料遮断作動が開始されるの
で、スリップ制御開始期間の安定性が一層高められる。
【課題を解決するための第4の手段】 上記目的を達成す
るための、第4発明の要旨とするところは、ポンプ翼車
とタービン翼車との間に設けられたロックアップクラッ
チと、減速走行中においてエンジン回転速度が予め設定
されたフューエルカット回転速度よりも高い領域ではエ
ンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装置と
を有する車両において、車両の減速走行時には前記ロッ
クアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標スリ
ップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御手
段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
装置であって、(a) 前記車両の加速走行に続く減速走行
を判定する車両減速走行判定手段と、(b) その車両減速
走行判定手段により判定された車両の減速走行と同時に
前記スリップ制御手段によるスリップ制御を開始させ、
且つ前記フューエルカット装置による燃料遮断作動をそ
のスリップ制御の開始から所定期間遅延させることによ
り、そのスリップ制御の開始期間においてエンジン回転
速度の変化率を減少させるタイミング制御手段とを含
み、(d) そのタイミング制御手段は、エンジン出力トル
クの変化率が略零となったことを判定するトルク変化率
判定手段を有し、そのトルク変化率判定手段による判定
が肯定されるまで前記フューエルカット装置の燃料遮断
作動を所定期間遅延させることにある。
【作用および第4発明の効果】 このようにすれば、前記
車両減速走行判定手段により車両の減速走行が判定され
ると同時に、タイミング制御手段が、前記スリップ制御
手段によるスリップ制御を開始させ、前記フューエルカ
ット装置による燃料遮断作動をそのスリップ制御の開始
から所定期間遅延させることにより、そのスリップ制御
の開始期間においてエンジン回転速度の変化率を減少さ
せる。 上記のように、車両の減速走行時において、車両
の減速走行の判定と同時にスリップ制御が開始されるの
で、その開始期間においてエンジン回転速度の急低下が
防止されて、スリップ制御が良好に開始され得る。ま
た、スリップ制御の実行から所定期間はフューエルカッ
ト装置による燃料遮断作動が遅延されて、その間はエン
ジンの出力トルクの落ち込みが小さく略零の状態とされ
るので、ロックアップクラッチの係合力を高めるための
油圧を上昇させることなくスリップ制御が好適に開始さ
れる。 また、スリップ制御が開始されたときに比較的小
さな目標スリップ回転速度にてロックアップクラッチが
速やかにスリップ係合を実現できる状態となってからフ
ューエルカット装置による燃料遮断作動が開始されるの
で、スリップ制御開始期間の安定性が一層高められる。
【課題を解決するための第5の手段】 上記目的を達成す
るための、第5発明の要旨とするところは、ポンプ翼車
とタービン翼車との間に設けられたロックアップクラッ
チと、減速走行中においてエンジン回転速度が予め設定
されたフューエルカット回転速度よりも高い領域ではエ
ンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装置と
を有する車両において、車両の減速走行時には前記ロッ
クアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標スリ
ップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御手
段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
装置であって、(a) 前記車両の加速走行に続く減速走行
を判定する車両減速走行判定手段と、(b) その車両減速
走行判定手段により判定された車両の減速走行と同時に
前記スリップ制御手段によるスリップ制御を開始させ、
且つ前記フューエルカット装置による燃料遮断作動をそ
のスリップ制御の開始から所定期間遅延させることによ
り、そのスリップ制御の開始期間においてエンジン回転
速度の変化率を減少させるタイミング制御手段とを
み、(d) そのタイミング制御手段は、アイドルスイッチ
オンによるエンジン出力トルクの落ち込みが終了したこ
とを判定するトルク低下終了判定手段を有し、そのトル
ク低下終了判定手段による判定が肯定されるまで前記フ
ューエルカット装置の燃料遮断作動を所定期間遅延させ
ることにある。
【作用および第5発明の効果】 このようにすれば、前記
車両減速走行判定手段により車両の減速走行が判定され
ると同時に、タイミング制御手段が、前記スリップ制御
手段によるスリップ制御を開始させ、前記フューエルカ
ット装置による燃料遮断作動をそのスリップ制御の開始
から所定期間遅延させることにより、そのスリップ制御
の開始期間においてエンジン回転速度の変化率を減少さ
せる。 上記のように、車両の減速走行時において、車両
の減速走行の判定と同時にスリップ制御が開始されるの
で、その開始期間においてエンジン回転速度の急低下が
防止されて、スリップ制御が良好に開始され得る。ま
た、スリップ制御の実行から所定期間はフューエルカッ
ト装置による燃料遮断作動が遅延されて、その間はエン
ジンの出力トルクの落ち込みが小さく略零の状態とされ
るので、ロックアップクラッチの係合力を高めるための
油圧を上昇させることなくスリップ制御が好適に開始さ
れる。 また、スリップ制御が開始されたときに比較的小
さな目標スリップ回転速度にてロックアップクラッチが
速やかにスリップ係合を実現できる状態となってからフ
ューエルカット装置による燃料遮断作動が開始されるの
で、スリップ制御開始期間の安定性が一層高められる。
【0010】
【0011】
【0012】また、好適には、タイミング制御手段は、
遅延させられていた前記フューエルカット装置の燃料遮
断作動の開始に際して、たとえばエンジンの気筒毎に燃
料遮断を徐々に実行させる燃料遮断作動緩和手段を備え
たものであってもよい。このようにすれば、燃料遮断に
よるエンジン出力トルクの変化が緩和されるので、スリ
ップ制御の安定性が一層高められる。
【0013】
【課題を解決するための第6の手段】また、前記目的を
達成するための第6発明の要旨とするところは、ポンプ
翼車とタービン翼車との間に設けられたロックアップク
ラッチと、減速走行中においてエンジン回転速度が予め
設定されたフューエルカット回転速度よりも高い領域で
はエンジンに対する燃料を遮断するフューエルカット装
置とを有する車両において、フィードバック制御要素お
よびフィードフォワード制御要素を含む制御式を用い
て、車両の減速走行時には前記ロックアップクラッチの
スリップ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致
するように制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロ
ックアップクラッチのスリップ制御装置であって、(a)
前記フューエルカット装置による燃料遮断作動が実行さ
れているか否かを判定するフューエルカット実行判定手
段と、(b) 前記車両の減速走行中において、そのフュー
エルカット実行判定手段によりフューエルカット装置に
よる燃料遮断が実行されていないと判定された場合に
は、前記スリップ制御手段のスリップ制御におけるフィ
ードバック制御要素に基づく制御出力値を抑制し、その
フューエルカット実行判定手段により前記フューエルカ
ット装置による燃料遮断が実行されていると判定された
後には、フィードバック制御要素に基づく制御出力値の
抑制を解除する制御出力値変更手段とを、含むことにあ
る。
【0014】
【作用】このようにすれば、車両の減速走行中におい
て、そのフューエルカット実行判定手段によりフューエ
ルカット装置による燃料遮断が実行されていないと判定
された場合には、制御出力値変更手段により、前記スリ
ップ制御手段のスリップ制御におけるフィードバック制
御要素に基づく制御出力値が抑制され、そのフューエル
カット実行判定手段により前記フューエルカット装置に
よる燃料遮断が実行されていると判定された後には、そ
のフィードバック制御要素に基づく制御出力値の抑制が
解除される。
【0015】
【第6発明の効果】この結果、車両の減速走行時におい
て、フューエルカット装置による燃料遮断が実行されて
いない期間ではスリップ制御のフィードバック制御要素
に基づく制御出力が抑制されるので、燃料遮断作動が実
行されていない期間から実行される期間への移行時にお
いて、スリップ制御が不安定となることが解消される。
【0016】ここで、好適には、前記制御出力値変更手
段は、燃料遮断作動が実行されていない期間においてフ
ィードバック制御要素に基づく制御出力値を零としても
よいが、その燃料遮断作動が実行されている期間に比較
して、フィードバック制御要素に基づく制御出力値を小
さくなるように抑制するものであってもよい。また、前
記制御出力値変更手段は、燃料遮断作動が実行されてい
ない期間から実行される期間への移行時において、その
フィードバック制御要素に基づく制御出力値を通常の制
御状態の値へ徐々に復帰させる緩和復帰手段を含む。こ
のようにすれば、フィードバック制御要素に基づく制御
出力値が急に有効化されないので、燃料遮断作動開始時
におけるスリップ制御が一層安定する利点がある。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0018】図1は、本発明の一実施例が適用された車
両用動力伝達装置の骨子図である。図において、エンジ
ン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバー
タ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された有
段式自動変速機14を経て、図示しない差動歯車装置お
よび駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0019】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結され、外周部において断面U
字状に曲成されるとともにエンジン10側へ向かう方向
成分を有する作動油の流れを発生させる羽根を有するポ
ンプ翼車18と、上記自動変速機14の入力軸20に固
定され、ポンプ翼車18の羽根に対向する羽根を有し、
そのポンプ翼車18の羽根からのオイルを受けて回転さ
せられるタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、軸方向に移動可能且つ軸まわりに相対
回転不能にタービン翼車22のハブ部に嵌合されたピス
トン30を介して上記入力軸20に連結されたロックア
ップクラッチ32とを備えている。
【0020】トルクコンバータ12内においては、ピス
トン30により分割された係合側油室35および解放側
油室33のうちの解放側油室33内の油圧が高められ且
つ係合側油室35内の油圧が解放されると、ピストン3
0が後退させられてロックアップクラッチ32が非係合
状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回転
速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しかし、
係合側油室35内の油圧が高められ且つ解放側油室33
内の油圧が最低圧となると、上記ピストン30が前進さ
せられてロックアップクラッチ32がポンプ翼車18に
押圧されて係合状態とされるので、トルクコンバータ1
2の入出力部材、すなわちクランク軸16および入力軸
20が直結状態とされる。
【0021】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,38
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリングギヤ
とともに回転する出力歯車39と図示しない差動歯車装
置との間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40と
を備えている。それら遊星歯車装置34,36,38の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されるだけでな
く、3つのクラッチC0,C1 ,C2 によって互いに選
択的に連結されている。また、上記遊星歯車装置34,
36,38の構成要素の一部は、4つのブレーキB0
1 ,B2 ,B3によってハウジング26に選択的に連
結されるとともに、さらに、構成要素の一部は3つの一
方向クラッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向に
より相互に若しくはハウジング26と係合させられるよ
うになっている。
【0022】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ油圧アクチュエ
ータによって作動させられるようになっており、後述の
変速用電子制御装置184によりそれ等の油圧アクチュ
エータの作動がそれぞれ制御されることにより、図2に
示されているように変速比I(=入力軸20の回転速度
/カウンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4
段・後進1段の変速段が得られる。図2において、「1
st」,「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」
は、それぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第
3速ギヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は
第1速ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小
さくなる。なお、上記トルクコンバータ12および自動
変速機14は、軸線に対して対称的に構成されているた
め、図1においては入力軸20の回転軸線の下側および
カウンタ軸40の回転軸線の上側を省略して示してあ
る。
【0023】図3は、車両の制御装置の構成を説明する
図である。図において、油圧制御回路44には、上記自
動変速機14のギヤ段を制御するための変速制御用油圧
制御回路と、ロックアップクラッチ32の係合を制御す
るためのロックアップクラッチ制御用油圧制御回路とが
設けられている。変速制御用油圧制御回路は、よく知ら
れているようにソレノイドNo.1およびソレノイドNo.2に
よってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁S1およ
び第2電磁弁S2を備えており、それら第1電磁弁S1
および第2電磁弁S2の作動の組み合わせによって図2
に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に作動さ
せられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のうちのい
ずれかが成立させられるようになっている。
【0024】また、上記ロックアップクラッチ制御用油
圧制御回路は、たとえば図4に示すように、ソレノイド
48によりオンオフ作動させられて切換用信号圧Psw
発生する第3電磁弁S3と、その切換用信号圧Pswに従
ってロックアップクラッチ32を解放状態とする解放側
位置とロックアップクラッチ32を係合状態とする係合
側位置とに切り換えられるロックアップリレー弁52
と、変速用電子制御装置184から供給される駆動電流
SLU に対応したスリップ制御用信号圧PSLU を発生す
るリニアソレノイド弁SLUと、リニアソレノイド弁S
LUから出力されるスリップ制御用信号圧PSLU に従っ
て係合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを
調節し、ロックアップクラッチ32のスリップ量を制御
するロックアップコントロール制御弁56とを備えてい
る。
【0025】上記図4において、図示しないタンクに還
流した作動油をストレーナ58を介して吸引して圧送す
るためのポンプ60はエンジン10によって回転駆動さ
れるようになっている。ポンプ60から圧送された作動
油圧は、オーバフロー形式の第1調圧弁62により第1
ライン圧Pl1に調圧されるようになっている。この第1
調圧弁62は、図示しないスロットル弁開度検知弁から
出力されたスロットル圧に対応して大きくなる第1ライ
ン圧Pl1を発生させ、第1ライン油路64を介して出力
する。第2調圧弁66は、オーバフロー形式の調圧弁で
あって、第1調圧弁62から流出させられた作動油を上
記スロットル圧に基づいて調圧することにより、エンジ
ン10の出力トルクに対応した第2ライン圧Pl2を発生
させる。第3調圧弁68は、上記第1ライン圧Pl1を元
圧とする減圧弁であって、一定の第3ライン圧Pl3を発
生させる。また、マニュアル弁70は、シフト操作レバ
ー174がRレンジであるときには、Rレンジ圧PR
発生する。そして、OR弁72は、第2速ギヤ段以上で
あるときに係合する前記ブレーキB2 を作動させる圧P
B2および上記Rレンジ圧PR のうちのいずれか高い側を
選択して出力する。
【0026】上記ロックアップリレー弁52は、解放側
油室33と連通する解放側ポート80、係合側油室35
と連通する係合側ポート82、第2ライン圧Pl2が供給
される入力ポート84、ロックアップクラッチ32の解
放時に係合側油室35内の作動油が排出される第1排出
ポート86、ロックアップクラッチ32の係合時に解放
側油室33内の作動油が排出される第2排出ポート8
8、第2調圧弁66から排出される作動油の一部がロッ
クアップクラッチ32の係合期間に冷却のために供給さ
れる供給ポート90と、それらのポートの接続状態を切
り換えるスプール弁子92と、そのスプール弁子92を
オフ側位置に向かって付勢するスプリング94と、スプ
ール弁子92のスプリング94側端部に当接可能に配置
されたプランジャ96と、それらスプール弁子92とプ
ランジャ96との端面にRレンジ圧PR を作用させるた
めにそれらの間に設けられた油室98と、プランジャ9
6の端面に作用させる第1ライン圧Pl1を受け入れる油
室100と、スプール弁子92の端面に第3電磁弁S3
からの切換用信号圧Pswを作用させてオン側位置へ向か
う推力を発生させるためにその切換用信号圧Pswを受け
入れる油室102とを備えている。
【0027】第3電磁弁S3は、非励磁状態(オフ状
態)では油室102とOR弁72との連通をその球状弁
子が遮断し且つ油室102をドレン圧とするが、励磁状
態(オン状態)では油室102とOR弁72とを連通さ
せて切換用信号圧Pswを油室102に作用させる。この
ため、第3電磁弁S3がオフ状態であるときには、油室
102には第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが作
用させられず、スプール弁子92はスプリング94の付
勢力と油室100に作用する第1ライン圧Pl1とにした
がってオフ側位置に位置させられることから、入力ポー
ト84と解放側ポート80、係合側ポート82と第1排
出ポート86がそれぞれ連通させられるので、解放側油
室33内の油圧Poff は係合側油室35内の油圧Pon
りも高められてロックアップクラッチ32が解放される
と同時に、係合側油室35内の作動油は上記第1排出ポ
ート86、オイルクーラ104、および逆止弁106を
介してドレンへ排出される。
【0028】反対に、第3電磁弁S3がオン状態である
ときには、第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが油
室102に作用させられてスプール弁子92はスプリン
グ94の付勢力と油室100に作用する第1ライン圧P
l1とに抗してオン側位置に位置させられることから、入
力ポート84と係合側ポート82、解放側ポート80と
第2排出ポート88、供給ポート90と第1排出ポート
86がそれぞれ連通させられるので、係合側油室35内
の油圧Ponは解放側油室33内の油圧Poff よりも高め
られてロックアップクラッチ32が係合されると同時
に、解放側油室33内の作動油は上記第2排出ポート8
8およびロックアップコントロール弁56を介してドレ
ンへ排出される。
【0029】前記リニアソレノイド弁SLUは、第3調
圧弁68で発生させられる一定の第3ライン圧Pl3を元
圧とする減圧弁であって、図5に示すように変速用電子
制御装置184からの駆動電流ISLU (すなわち駆動デ
ューティ比DSLU)に伴って大きくなるスリップ制御
用信号圧PSLU を発生させ、このスリップ制御用信号圧
SLU をロックアップコントロール弁56へ作用させ
る。リニアソレノイド弁SLUは、第3ライン圧Pl3
供給される供給ポート110およびスリップ制御用信号
圧PSLU を出力する出力ポート112と、それらを開閉
するスプール弁子114と、そのスプール弁子114を
閉弁方向へ付勢するスプリング115と、スプール弁子
114をスプリング115よりも小さい推力で開弁方向
へ付勢するスプリング116と、駆動電流ISLU に従っ
てスプール弁子114を開弁方向へ付勢するスリップ制
御用電磁ソレノイド118と、スプール弁子114に閉
弁方向の推力を発生させるためのフィードバック圧(ス
リップ制御用信号圧PSLU )を受け入れる油室120と
を備えており、スプール弁子114は電磁ソレノイド1
18およびスプリング116による開弁方向の付勢力と
スプリング115およびフィードバック圧による閉弁方
向の付勢力とが平衡するように作動させられる。
【0030】ロックアップコントロール弁56は、前記
第2ライン圧Pl2が供給されるライン圧ポート130、
前記第2排出ポート88から排出される解放側油室33
内の作動油を受け入れる受入ポート132、その受入ポ
ート132に受け入れられた作動油を排出するためのド
レンポート134と、受入ポート132とドレンポート
134との間を連通させて解放側油室33内の作動油を
排出させることにより係合側油室35および解放側油室
33の圧力差ΔP(=Pon−Poff )を増加させる第1
位置(図4の左側位置)へ向かう方向と受入ポート13
2とライン圧ポート130との間を連通させて解放側油
室33内に第2ライン圧Pl2を供給することにより上記
ΔPを減少させる第2位置(図4の右側位置)へ向かう
方向に向かって移動可能に設けられたスプール弁子13
6と、そのスプール弁子136を第1位置に向かって付
勢するためにそのスプール弁子136に当接可能に配置
されたプランジャ138と、そのプランジャ138にス
リップ制御用信号圧PSLUを作用させて第1位置に向か
う方向の推力を発生させるためにスリップ制御用信号圧
SLU を受け入れる信号圧油室140と、プランジャ1
38に解放側油室33内の油圧Poff を作用させてプラ
ンジャ138にスプール弁子136をその第1位置へ向
かう方向の推力を発生させるためにその油圧Poff を受
け入れる油室142と、スプール弁子136に係合側油
室35内の油圧Ponを作用させてスプール弁子136に
その第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油
圧Ponを受け入れる油室144と、この油室144内に
収容されてスプール弁子136をその第2位置へ向かう
方向へ付勢するスプリング146とを、備えている。
【0031】ここで、上記プランジャ138には、油室
142側から順に大きくなる断面積A1 およびA2 を有
する第1ランド148および第2ランド150が形成さ
れており、また、スプール弁子136には、信号圧油室
140側から断面積A3 である第3ランド152および
第4ランド154が形成されている。したがって、プラ
ンジャ138はスプール弁子136と当接して相互に一
体的に作動し、ピストン30の両側にスリップ制御用信
号圧PSLU に対応した大きさの圧力差ΔP(=Pon−P
off )が形成される。すなわち、A1 =A3 であるとす
ると、圧力差ΔPはスリップ制御用信号圧PSLU に対し
て数式1により傾き〔(A2 −A1 )/A1 〕に従って
変化する。なお、数式1において、Fs はスプリング1
46の付勢力である。
【0032】
【数1】
【0033】図6は、上記のように構成されているロッ
クアップコントロール弁56の作動により得られる圧力
差ΔPのスリップ制御用信号圧PSLU に対する変化特性
を示している。したがって、ロックアップリレー弁52
がオン状態にあるときは、スリップ制御用信号圧PSLU
が大きくなるに伴って係合側油室35と解放側油室33
との圧力差ΔPが大きくなるので、ロックアップクラッ
チ32のスリップ回転速度NSLPが小さくされるが、
反対に、スリップ制御用信号圧PSLU が小さくなるに伴
って係合側油室35と解放側油室33との圧力差ΔPが
小さくなるので、ロックアップクラッチ32のスリップ
回転速度NSLPが大きくされる。
【0034】図3に戻って、車両には、エンジン10の
回転速度NE すなわちポンプ翼車18の回転速度NP
検出するエンジン回転速度センサ160、吸気配管を通
してエンジン10へ吸気される吸入空気量Qを検出する
吸入空気量センサ162、吸気配管を通してエンジン1
0へ吸気される吸入空気の温度TAIR を検出する吸入空
気温度センサ164、アクセルペダル165の操作によ
り開閉されるスロットル弁166の全閉状態および開度
θ1 を検出するアイドルスイッチ付スロットルセンサ1
67、自動変速機14の出力軸の回転速度すなわち車速
Vを検出する車速センサ168、エンジン10の冷却水
温THWを検出する冷却水温センサ170、ブレーキペ
ダルが操作されたことを検出するブレーキセンサ17
2、シフト操作レバー174の操作位置Ps すなわち
L、S、D、N、R、Pレンジのいずれかを検出するた
めの操作位置センサ176、タービン翼車22の回転速
度NTすなわち自動変速機14の入力軸20の回転速度
を検出するタービン回転速度センサ178、油圧制御回
路44の作動油の温度TOIL を検出する油温センサ18
0が設けられている。そして、上記各センサから出力さ
れた信号は、エンジン用の電子制御装置182および変
速用の電子制御装置184にそれぞれ直接または間接的
に供給されるようになっている。エンジン用の電子制御
装置182と変速用の電子制御装置184とは通信イン
ターフェイスを介して相互連結されており、入力信号な
どが必要に応じて相互に供給されるようになっている。
【0035】変速用の電子制御装置184はCPU、R
OM、RAM、インターフェースなどから成る所謂マイ
クロコンピュータであって、そのCPUは、RAMの一
時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログ
ラムに従って入力信号を処理し、自動変速機14の変速
制御およびロックアップクラッチ32の係合制御を図示
しないメインルーチンに従って実行して、第1電磁弁S
1、第2電磁弁S2、第3電磁弁S3、およびリニアソ
レノイド弁SLUをそれぞれ制御する。
【0036】上記変速制御では、予めROMに記憶され
た複数種類の変速線図から実際の変速ギヤ段に対応した
変速線図が選択され、その変速線図から車両の走行状
態、たとえばスロットル弁開度θ1 と車速Vとに基づい
て変速ギヤ段が決定され、その変速ギヤ段が得られるよ
うに第1電磁弁S1、第2電磁弁S2が駆動されること
により、自動変速機14のクラッチC0 ,C1 ,C2
およびブレーキB0 ,B 1 ,B2 ,B3 の作動が制御さ
れて前進4段のうちのいずれかのギヤ段が成立させられ
る。
【0037】上記ロックアップクラッチ32の係合制御
は、たとえば第3速ギヤ段、および第4速ギヤ段での走
行中に実行されるものであり、その係合制御において
は、予めROMに記憶された図7に示す関係から、車両
の走行状態たとえば出力軸回転速度(車速)Nout およ
びスロットル弁開度TAPに基づいてロックアップクラ
ッチ32の解放領域、スリップ制御領域、係合領域のい
ずれであるかが判断される。このスリップ制御領域は、
運転性を損なうことなく燃費を可及的によくすることを
目的としてエンジン10のトルク変動を吸収しつつ連結
させるようにロックアップクラッチ32がスリップ状態
に維持される。図7は車両の加速走行中において用いら
れるものである。また、車両の減速惰行走行中でも、フ
ューエルカット制御の制御域を拡大することを目的とし
てロックアップクラッチ32のスリップ制御が実行され
る。すなわち、スロットル弁開度TAPが零である惰行
走行状態においてフューエルカット装置による燃料遮断
作動が終了させられるまでスリップ制御が実行される。
【0038】上記車両の走行状態が上記係合領域内にあ
ると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されてロック
アップリレー弁52がオン状態とされると同時にリニア
ソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU が最小駆動
電流(定格値)に設定されるので、ロックアップクラッ
チ32が係合させられる。また、車両の走行状態が上記
解放領域内にあると判断されると、第3電磁弁S3が非
励磁とされてロックアップリレー弁52がオフ状態とさ
れるので、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流
SLU に拘わらず、ロックアップクラッチ32が解放さ
れる。そして、車両の走行状態が上記スリップ制御領域
内にあると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されて
ロックアップリレー弁52がオン状態とされると同時
に、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU
がたとえば数式2に従って調節される。すなわち、たと
えば目標スリップ回転速度TNSLPと実際のスリップ
回転速度NSLP(=NE −NT )との偏差ΔE(=N
SLP−TNSLP)が解消されるように駆動電流I
SLU すなわち駆動デューティ比DSLUが算出されて出
力される。
【0039】
【数2】
【0040】上記数式2の右辺のDFWDは、たとえば
エンジン10の出力トルクの函数であるフィードフォワ
ード値であり、KGDは機械毎の特性などに対応して形
成される学習制御値であり、DFBはたとえば数式3に
示すように偏差ΔEの比例値、微分値、積分値を加えた
フィードバック制御値である。
【0041】
【数3】
【0042】また、エンジン用の電子制御装置182
も、変速用の電子制御装置184と同様のマイクロコン
ピュータであって、そのCPUは予めROMに記憶され
たプログラムに従って入力信号を処理することにより種
々のエンジン制御を実行する。たとえば、燃料噴射量制
御では燃焼状態を最適とするために燃料噴射弁186を
制御し、点火時期制御では、遅角量を適切とするために
イグナイタ188を制御し、トラクション制御では、駆
動輪のスリップを防止して有効な駆動力および車両の安
定性を確保するためにスロットルアクチュエータ190
により第2スロットル弁192を制御し、フューエルカ
ット制御では、燃費を高めるために、惰行走行において
エンジン回転速度NE が予め設定されたフューエルカッ
ト回転速度NCUT を上まわる期間だけ燃料噴射弁186
を閉じる。但し、エンジン冷却水温度が予め設定された
値より高い場合、自動変速機14の変速期間中でないこ
となどの他のフューエルカット開始条件が成立していな
い場合には、車両の減速走行中であっても燃料遮断作動
が開始されない。本実施例では、エンジン用の電子制御
装置182や燃料噴射弁186などが後述のフューエル
カット装置198に対応している。
【0043】図8は、上記変速用電子制御装置184の
制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図
8において、車両がたとえば減速走行状態となると、制
動出力値変更手段212による変更を受けた後、スリッ
プ制御手段196が、ロックアップクラッチ32の実際
のスリップ回転速度NSLP(=NE −NT )と、数十
r.p.m.程度に予め設定された目標スリップ回転速度TN
SLPとが一致するように、数式2の制御式により算出
された制御値DSLUを出力する。車両減速走行判定手
段200は、車両の加速走行に続く減速走行を判定す
る。タイミング制御手段202は、車両減速走行判定手
段200により車両の減速走行が判定されると同時に、
スリップ制御手段196によるスリップ制御を開始さ
せ、フューエルカット装置198による燃料遮断作動を
そのスリップ制御の開始から所定期間だけ遅延させるこ
とにより、そのスリップ制御の開始期間においてエンジ
ン回転速度NE の変化率を減少させる。
【0044】上記タイミング制御手段202は、たとえ
ば、車両減速走行判定手段200により車両の減速走行
が判定されてからの経過時間を計数し、予め設定された
設定時間が経過すると満了する経過時間計数手段204
と、車両のエヤコンの作動中はその設定時間を長い値に
変更する設定時間変更手段206とを含み、その経過時
間計数手段204が満了するまでフューエルカット装置
198の燃料遮断作動を遅延させる。また、タイミング
制御手段202は、遅延させられていたフューエルカッ
ト装置198の燃料遮断作動の開始に際して、たとえば
エンジンの気筒毎に燃料遮断を徐々に実行させることに
よりエンジン出力トルクの急激な低下を緩和する燃料遮
断作動緩和手段208を備える。
【0045】フューエルカット実行判定手段210は、
フューエルカット装置198による燃料遮断作動が実行
されているか否かを判定する。制御出力値変更手段21
2は、車両の減速走行中において、フューエルカット実
行判定手段210によりフューエルカット装置198に
よる燃料遮断が実行されていないと判定された場合に
は、スリップ制御手段196のスリップ制御におけるフ
ィードバック制御要素に基づく制御出力値を抑制し、フ
ューエルカット実行判定手段210によりフューエルカ
ット装置198による燃料遮断が実行されていると判定
された後には、フィードバック制御要素に基づく制御出
力値の抑制を解除する。この制御出力値の抑制とは、フ
ィードバック制御要素に基づく制御出力値を零とするこ
とだけでなく、燃料遮断作動が実行されている期間に比
較して、フィードバック制御要素に基づく制御出力値を
小さくなるように抑制するものであってもよい。制御出
力値変更手段212は、燃料遮断作動が実行されていな
い期間から実行される期間への移行時において、そのフ
ィードバック制御要素に基づく制御出力値を通常の制御
状態の値へ徐々に復帰させる緩和復帰手段214を含
む。
【0046】図9および図10は、その変速用電子制御
装置184の制御作動の要部、すなわちスリップ制御と
フューエルカット制御とが同時に開始される場合のタイ
ミング制御ルーチン、および、スリップ制御中において
フューエルカット制御に関連して制御出力値を変更する
制御出力値変更ルーチンをそれぞれ示している。
【0047】図9のステップSL1(以下、ステップを
省略する)では、減速走行時のスリップ制御中であるか
否かが判断される。当初はこのSL1の判断が否定され
るので、前記車両減速走行判定手段200に対応するS
L2においてスロットルセンサ167のアイドルスイッ
チがオン状態であるか否かが判断される。このSL2の
判断が否定された場合は、SL10のスリップ制御の停
止が実行される。
【0048】しかし、それまで踏み込まれていたアクセ
ルペダル165が解放されて車両が加速走行から減速走
行に変化させられると、上記SL2の判断が肯定される
ので、続くSL3においてタービン回転速度NT が所定
の範囲内であることなどの他のスリップ制御開始条件が
満足されたか否かが判断される。このSL3の判断が否
定された場合はSL10のスリップ制御の停止が実行さ
れるが、肯定された場合は、前記タイミング制御手段2
02に対応するSL4乃至SL8が実行される。すなわ
ち、前記設定時間変更手段206に対応するSL4にお
いてエヤコンの作動に応じた設定時間TD が決定され
る。この設定時間TD は、加速状態から減速状態への移
行時にエンジン回転速度NE の変化によるイナーシャト
ルクが発生するので、そのイナーシャトルクの発生期間
はフューエルカットが実行されないように予め実験的に
求められた値であり、たとえば、エヤコンの非作動状態
では200msに決定されるのに対し、エヤコンの作動
状態では500msに決定される。
【0049】次いで、SL5では、タイマカウンタCF
FWの内容が上記設定時間TD に到達したか否かが判断
される。当初は到達しておらず、SL5の判断が否定さ
れるので、SL6においてフューエルカット要求フラグ
XFCIDLの内容が「0」にクリアされた後、前記経
過時間計数手段204に対応するSL7においてタイマ
カウンタCFFWがその内容に「1」が加算されること
により更新される。なお、上記フューエルカット要求フ
ラグXFCIDLは、その内容が「1」であるときにエ
ンジン用電子制御装置182にエンジン10に対する燃
料遮断作動の実行を指令するものである。なお、上記タ
イマカウンタCFFWの初期値は「0」にクリアされて
いる。
【0050】そして、前記スリップ制御手段196に対
応するSL9においてロックアップリレー弁52がオン
状態に切り換えられると共に、スリップ制御用信号圧P
SLUによりロックアップクラッチ32のスリップ制御が
実行される。すなわち、数式2に示す制御式から、実際
の制御偏差ΔEが解消されるように制御出力値DSLU
が算出されるとともに、図10に示す制御出力値変更ル
ーチンにより数式4によってDFB=0としてDSLU
が決定され、その制御出力値DSLUが出力されるので
ある。図11のt1 時点はこの状態を示している。
【0051】次の制御サイクルでは、SL1の判断が肯
定されるので、SL11において減速走行時のスリップ
制御の終了条件が満足されたか否かが判断される。この
SL11の判断が肯定された場合はSL10のスリップ
制御の停止が実行されるが、否定された場合は前記SL
4以下が再び実行される。
【0052】以上のステップが繰り返し実行されるう
ち、減速走行が開始されてからの経過時間が設定時間T
D に到達すると、SL5の判断が肯定されるので、SL
8においてフューエルカット要求フラグXFCIDLの
内容が「1」にセットされることにより、前記フューエ
ルカット装置198によってエンジン10に対する燃料
供給を遮断させることが要求される。たとえば、図12
はエンジン用の電子制御装置182のフューエルカット
作動を示すルーチンであり、SA1ではアイドルスイッ
チがオンであるか否かが判断され、SA2ではエンジン
冷却水温THWが設定値C以上であるか否かが判断さ
れ、SA3ではエンジン回転速度NE が予め設定された
フューエルカット回転速度NCUT より高いか否かが判定
される。SA4においてフューエルカット要求フラグX
FCIDLの内容が「1」であると判断され且つSA1
乃至SA3の判断が肯定されると、前記燃料遮断作動緩
和手段208に対応するSA6において燃料噴射弁18
6を通してエンジン10へ供給される燃料が徐々に減少
させられ、SA7において燃料供給が完全に遮断され
る。図11のt2 時点はこの状態を示している。
【0053】図10は、フューエルカット装置198に
よる燃料遮断制御が、エンジン冷却水温が低い状態であ
った場合や、自動変速機14の変速中であった場合など
によって、減速走行時のスリップ制御と同時に開始され
なかった場合またはフューエルカット要求フラグXFC
IDLによって開始が遅延された場合に、その開始され
なかった原因が解消されることによってスリップ制御中
にその燃料遮断制御が開始されるときに前記制御出力値
DSLUを変更する制御出力値変更ルーチンである。図
のSM1では、減速走行時のスリップ制御中であるか否
かが判断される。このSM1の判断が否定された場合は
本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合は、前
記フューエルカット実行判定手段210に対応するSM
2においてフューエルカット作動中であるか否かがエン
ジン用の電子制御装置182から出力される実行信号に
基づいて判断される。
【0054】上記SM2の判断が否定された場合は、未
だフューエルカット作動が開始されていない状態である
ので、SM3において数式4に従って算出された制御出
力値DSLUによってスリップ制御が実行される。この
数式4は、前記数式2のうちのフィードバック制御要素
すなわちフィードバック制御値DFBを除いたものであ
る。
【0055】
【数4】
【0056】以上のステップが繰り返し実行されるう
ち、エンジン冷却水温THWが上昇したり、或いは自動
変速機14の変速期間が終了したり、或いはフューエル
カット要求フラグXFCIDLの内容が「1」にセット
されたりしたことによってフューエルカット装置198
によるエンジン10への燃料遮断作動が開始されると、
SM2の判断が肯定されるので、前記緩和復帰手段21
4に対応するSM4においてフィードバック制御値DF
Bが数式3により求められた通常の制御状態の値へ時間
経過に伴って徐々に接近させられ、次いでSM5におい
て前記数式2に従って算出された制御出力値DSLUに
よってスリップ制御が実行される。図13のt3 時点は
この状態を示しており、図11のt2 に相当している。
本実施例では、上記SM3乃至SM5が前記制御出力値
変更手段212に対応している。
【0057】上述のように、本実施例によれば、車両減
速走行判定手段200に対応するSL2により車両の減
速走行が判定されると同時に、タイミング制御手段20
2に対応するSL4乃至SL9が、スリップ制御を開始
させることにより、そのスリップ制御の開始期間におい
てエンジン回転速度NE の急低下が発生しない状態でス
リップ制御が良好に開始され得る。また、タイミング制
御手段202に対応するSL4乃至SL9が、フューエ
ルカット装置198による燃料遮断作動をそのスリップ
制御の開始から所定期間TD だけ遅延させて、その間は
エンジンの出力トルクの落ち込みが小さく略零の状態と
されるので、ロックアップクラッチ32の係合力を高め
るための油圧を上昇させることなくスリップ制御が好適
に開始される。一般に、負トルクが大きい状態、すなわ
ちスリップ制御に移行し難い状態でスリップ制御の移行
のために油圧を高くすることは非常に大きなショックを
発生させるが、本実施例のように負トルクが殆どない状
態でしかも係合用油圧を上昇させる必要がないため、殆
どショックを発生させることなくスリップ制御に移行す
ることができる。
【0058】因に、図14は、フューエルカット装置1
98による燃料遮断作動を所定期間TD だけ遅延させな
いでスリップ制御と同時に開始させた従来の装置の作動
を示している。図に示すように、燃料遮断によってエン
ジン出力トルクが急激に低下するため、制御出力値DS
LUを一時的に変化させてロックアップクラッチ32の
係合力を高める制御が必要とされていた。図の破線は、
そのロックアップクラッチ32の係合力を高める前のエ
ンジン回転速度NE を示している。
【0059】また、本実施例では、タイミング制御手段
202には、車両減速走行判定手段200により車両の
減速走行が判定されてからの経過時間を計数し、予め設
定された設定時間TD が経過すると満了する経過時間計
数手段204(SL7)と、車両のエヤコン、パワス
テ、オルタネータ、ライト等の作動によりエンジンの外
部負荷増加期間の検出中はその設定時間TD を所定値だ
け長い値に変更する設定時間変更手段206(SL4)
とが含まれ、その経過時間計数手段204の計数が満了
するまでフューエルカット装置198の燃料遮断作動を
遅延させる。図示しないアイドル回転制御装置によって
上記エヤコン等の作動に関連してエンジンのアイドル回
転速度が高められることから、上記エヤコン等作動中は
エンジン回転速度がその変化率が減少するまでの期間が
長くなるが、上記のようにすれば、エヤコンの作動に拘
わらず、エンジン回転速度変化率が判断基準値よりも確
実に小さくなってからフューエルカット装置198によ
る燃料遮断作動が開始され、スリップ制御開始期間の安
定性が一層高められる。
【0060】また、本実施例では、タイミング制御手段
202は、遅延させられていたフューエルカット装置1
98の燃料遮断作動の開始に際して、たとえばエンジン
10の気筒毎に燃料遮断を徐々に実行させる燃料遮断作
動緩和手段208(SA6)を備えていることから、燃
料遮断開始によるエンジン出力トルクの変化が緩和され
るので、スリップ制御の安定性が一層高められる。
【0061】また、本実施例によれば、車両の減速走行
中において、そのフューエルカット実行判定手段210
に対応するSM2によりフューエルカット装置198に
よる燃料遮断が実行されていないと判定された場合に
は、制御出力値変更手段212に対応するSM3乃至S
M5により、スリップ制御手段196のスリップ制御に
おけるフィードバック制御要素に基づく制御出力値が抑
制され、そのフューエルカット実行判定手段210によ
りフューエルカット装置198による燃料遮断が実行さ
れていると判定された後には、そのフィードバック制御
要素に基づく制御出力値DFBの抑制が解除される。こ
のためフューエルカット装置198による燃料遮断が実
行されていない期間ではスリップ制御のフィードバック
制御要素に基づく制御出力DFBが抑制されるので、燃
料遮断作動が実行されていない期間から実行される期間
への移行時において、スリップ制御が不安定となること
が解消される。
【0062】因に、図15は、燃料遮断作動前であって
もスリップ制御式におけるフィードバック制御出力値D
FBを抑制しない従来の装置の作動を示している。これ
によれば、フューエルカット作動の開始によってエンジ
ン出力トルクが急激に低下することに起因してスリップ
制御のハンチングが発生していることが示されている。
【0063】また、本実施例では、制御出力値変更手段
212には、燃料遮断作動が実行されていない期間から
実行される期間への移行時において、そのフィードバッ
ク制御要素に基づく制御出力値を通常の制御状態の値へ
徐々に復帰させる緩和復帰手段214(SM4)が含ま
れることから、フィードバック制御要素に基づく制御出
力値DFBが急に有効化されないので、燃料遮断作動開
始時におけるスリップ制御が一層安定する利点がある。
【0064】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0065】たとえば、前述の実施例において、SL5
においてタイマカウンタCFFWの内容が設定時間TD
に到達したことを以てフューエルカット作動が開始され
るように構成されていたが、それに替えて、エンジン回
転速度NE の変化率が予め設定された判断基準値よりも
小さくなったことを判定するエンジン回転速度変化率判
定手段、タービン回転速度NT とエンジン回転速度NE
との差が略零となったことを判定する回転速度差判定手
段、エンジン出力トルクの変化率が略零となったことを
判定するトルク変化率判定手段、またはアイドルスイッ
チオンによるエンジン出力トルクの落ち込みが終了した
ことを判定するトルク低下終了判定手段を設け、前記タ
イミング制御手段202は、それらいずれかの判定手段
による判定が肯定されるまでフューエルカット装置19
8の燃料遮断作動を所定期間遅延させるように構成され
ていてもよい。このようにすれば、スリップ制御が開始
されたときに比較的小さな目標スリップ回転速度TNS
LPにてロックアップクラッチ32が速やかにスリップ
係合を実現できるようになってからフューエルカット装
置198による燃料遮断作動が開始されるので、スリッ
プ制御開始期間の安定性が一層高められる。
【0066】また、前述の実施例において、燃料遮断作
動緩和手段208に対応するSA6や緩和復帰手段21
4に対応するSM4は除去されても差支えなく、本発明
の効果を享受できる。
【0067】また、前述の実施例では、フィードフォワ
ード制御出力値DFWDや学習制御出力値KGDを含む
制御式2が用いられていたが、それらフィードフォワー
ド制御出力値DFWDや学習制御出力値KGDに替え
て、一定の制御出力値を与える定数項や、或いはスリッ
プ制御用信号圧PSLU に一定の差圧を与えるようにスプ
リング146の予荷重が設定されたロックアップコント
ロール弁56が用いられてもよい。
【0068】また、前述の設定時間変更手段206は、
前記エヤコン等の作動により上昇制御されるエンジン回
転速度の上昇量に応じて設定時間TD を長い値に変更し
てもよい。
【0069】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスリップ制御装置が適用さ
れた車両用動力伝達装置を示す図である。
【図2】図1のロックアップクラッチ付トルクコンバー
タを備えた自動変速機において、第1電磁弁および第2
電磁弁の作動の組み合わせとそれにより得られる変速段
との関係を説明する図表である。
【図3】図1の車両に備えられている制御装置の構成を
説明するブロック線図である。
【図4】図3の油圧制御回路の要部構成を説明する図で
ある。
【図5】図4のリニアソレノイド弁の出力特性を示す図
である。
【図6】図4の油圧制御回路に設けられたスリップ制御
弁の特性であって、係合用油室および解放用油室との圧
力差ΔPとスリップ制御用信号圧PSLU との関係を説明
する図である。
【図7】図3の変速用電子制御装置に記憶されている、
車両の走行状態とロックアップクラッチの係合状態との
関係を示す図である。
【図8】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図9】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部を
説明するフローチャートであって、スリップ制御とフュ
ーエルカット制御とが同時に開始される場合のタイミン
グ制御ルーチンを示す図である。
【図10】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部
であって、スリップ制御中においてフューエルカット制
御に関連して制御出力値を変更する制御出力値変更ルー
チンを示す図である。
【図11】図9の制御作動を説明するタイムチャートで
ある。
【図12】図3のエンジン用の電子制御装置の制御作動
の要部であって、フューエルカット制御作動を示すフロ
ーチャートである。
【図13】図10の制御作動を説明するタイムチャート
である。
【図14】フューエルカット作動を遅延させない従来の
装置の作動を説明するタイムチャートである。
【図15】フューエルカット制御が開始されないときに
フィードバック制御出力値を抑制しない従来のスリップ
制御装置の作動を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
18:ポンプ翼車 22:タービン翼車 32:ロックアップクラッチ 196:スリップ制御手段 198:フューエルカット装置 200:車両減速走行判定手段 202:タイミング制御手段 204:経過時間計数手段 206:設定時間変更手段 208:燃料遮断作動緩和手段 210:フューエルカット実行判定手段 212:制御出力値変更手段 214:緩和復帰手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 61/14 601 F16H 61/14 601J (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 45/00 395 B60K 41/00 - 41/28 F16H 61/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカット装置とを有する車両において、車
    両の減速走行時には前記ロックアップクラッチのスリッ
    プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
    うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
    ップクラッチのスリップ制御装置であって、 前記車両の加速走行に続く減速走行を判定する車両減速
    走行判定手段と、 該車両減速走行判定手段により判定された車両の減速走
    行と同時に前記スリップ制御手段によるスリップ制御を
    開始させ、且つ前記フューエルカット装置による燃料遮
    断作動をそのスリップ制御の開始から所定期間遅延させ
    ることにより、該スリップ制御の開始期間においてエン
    ジン回転速度の変化率を減少させるタイミング制御手段
    とを含み、 該タイミング制御手段は、前記車両減速走行判定手段に
    より車両の減速走行が判定されてからの経過時間を計数
    し、予め設定された設定時間が経過すると満了する経過
    時間計数手段と、エンジンの外部負荷増加期間の検出中
    はその設定時間を長い値に変更する設定時間変更手段と
    を有し、前記経過時間計数手段が満了するまで前記フュ
    ーエルカット装置の燃料遮断作動を遅延させるものであ
    車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカット装置とを有する車両において、車
    両の減速走行時には前記ロックアップクラッチのスリッ
    プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
    うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
    ップクラッチのスリップ制御装置であって、 前記車両の加速走行に続く減速走行を判定する車両減速
    走行判定手段と、 該車両減速走行判定手段により判定された車両の減速走
    行と同時に前記スリッ プ制御手段によるスリップ制御を
    開始させ、且つ前記フューエルカット装置による燃料遮
    断作動をそのスリップ制御の開始から所定期間遅延させ
    ることにより、該スリップ制御の開始期間においてエン
    ジン回転速度の変化率を減少させるタイミング制御手段
    とを含み、 該タイミング制御手段は、エンジン回転速度の変化率が
    予め設定された判断基準値よりも小さくなったことを判
    定するエンジン回転速度変化率判定手段を有し、該エン
    ジン回転速度変化率判定手段による判定が肯定されるま
    で前記フューエルカット装置の燃料遮断作動を所定期間
    遅延させるものである車両用ロックアップクラッチのス
    リップ制御装置。
  3. 【請求項3】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカット装置とを有する車両において、車
    両の減速走行時には前記ロックアップクラッチのスリッ
    プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
    うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
    ップクラッチのスリップ制御装置であって、 前記車両の加速走行に続く減速走行を判定する車両減速
    走行判定手段と、 該車両減速走行判定手段により判定された車両の減速走
    行と同時に前記スリップ制御手段によるスリップ制御を
    開始させ、且つ前記フューエルカット装置による燃料遮
    断作動をそのスリップ制御の開始から所定期間遅延させ
    ることにより、該スリップ制御の開始期間においてエン
    ジン回転速度の変化率を減少させるタイミング制御手段
    とを含み、 該タイミング制御手段は、タービン回転速度とエンジン
    回転速度との差が略零となったことを判定する回転速度
    差判定手段を有し、該回転速度差判定手段による判定が
    肯定されるまで前記フューエルカット装置の燃料遮断作
    動を所定期間遅延させるものである車両用ロックアップ
    クラッチのスリップ制御装置。
  4. 【請求項4】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカ ット装置とを有する車両において、車
    両の減速走行時には前記ロックアップクラッチのスリッ
    プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
    うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
    ップクラッチのスリップ制御装置であって、 前記車両の加速走行に続く減速走行を判定する車両減速
    走行判定手段と、 該車両減速走行判定手段により判定された車両の減速走
    行と同時に前記スリップ制御手段によるスリップ制御を
    開始させ、且つ前記フューエルカット装置による燃料遮
    断作動をそのスリップ制御の開始から所定期間遅延させ
    ることにより、該スリップ制御の開始期間においてエン
    ジン回転速度の変化率を減少させるタイミング制御手段
    とを含み、 該タイミング制御手段は、エンジン出力トルクの変化率
    が略零となったことを判定するトルク変化率判定手段を
    有し、該トルク変化率判定手段による判定が肯定される
    まで前記フューエルカット装置の燃料遮断作動を所定期
    間遅延させるものである車両用ロックアップクラッチの
    スリップ制御装置。
  5. 【請求項5】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカット装置とを有する車両において、車
    両の減速走行時には前記ロックアップクラッチのスリッ
    プ回転速度が所定の目標スリップ回転速度と一致するよ
    うに制御するスリップ制御手段を備えた車両用ロックア
    ップクラッチのスリップ制御装置であって、 前記車両の加速走行に続く減速走行を判定する車両減速
    走行判定手段と、 該車両減速走行判定手段により判定された車両の減速走
    行と同時に前記スリップ制御手段によるスリップ制御を
    開始させ、且つ前記フューエルカット装置による燃料遮
    断作動をそのスリップ制御の開始から所定期間遅延させ
    ることにより、該スリップ制御の開始期間においてエン
    ジン回転速度の変化率を減少させるタイミング制御手段
    とを含み、 該タイミング制御手段は、アイドルスイッチオンによる
    エンジン出力トルクの落ち込みが終了したことを判定す
    るトルク低下終了判定手段を有し、該トルク低 下終了判
    定手段による判定が肯定されるまで前記フューエルカッ
    ト装置の燃料遮断作動を所定期間遅延させるものである
    車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記タイミング制御手段は、遅延させら
    れていた前記フューエルカット装置の燃料遮断作動の開
    始に際して、燃料遮断を徐々に実行させる燃料遮断作動
    緩和手段を備えたものである請求項1乃至5の車両用ロ
    ックアップクラッチのスリップ制御装置。
  7. 【請求項7】 ポンプ翼車とタービン翼車との間に設け
    られたロックアップクラッチと、減速走行中においてエ
    ンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット回転
    速度よりも高い領域では該エンジンに対する燃料を遮断
    するフューエルカット装置とを有する車両において、フ
    ィードバック制御要素およびフィードフォワード制御要
    素を含む制御式を用いて、車両の減速走行時には前記ロ
    ックアップクラッチのスリップ回転速度が所定の目標ス
    リップ回転速度と一致するように制御するスリップ制御
    手段を備えた車両用ロックアップクラッチのスリップ制
    御装置であって、 前記フューエルカット装置による燃料遮断作動が実行さ
    れているか否かを判定するフューエルカット実行判定手
    段と、 前記車両の減速走行中において、該フューエルカット実
    行判定手段により前記フューエルカット装置による燃料
    遮断が実行されていないと判定された場合には、前記ス
    リップ制御手段のスリップ制御におけるフィードバック
    制御要素に基づく制御出力値を抑制し、該フューエルカ
    ット実行判定手段により前記フューエルカット装置によ
    る燃料遮断が実行されていると判定された後には、該フ
    ィードバック制御要素に基づく制御出力値の抑制を解除
    する制御出力値変更手段とを、含むことを特徴とする車
    両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。
JP16958394A 1994-07-19 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 Expired - Lifetime JP3147665B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16958394A JP3147665B2 (ja) 1994-07-21 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
US08/503,214 US5626536A (en) 1994-07-19 1995-07-17 Lock-up clutch slip control apparatus and engine fuel-cut control apparatus for motor vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16958394A JP3147665B2 (ja) 1994-07-21 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0834265A JPH0834265A (ja) 1996-02-06
JP3147665B2 true JP3147665B2 (ja) 2001-03-19

Family

ID=15889175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16958394A Expired - Lifetime JP3147665B2 (ja) 1994-07-19 1994-07-21 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3147665B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100727563B1 (ko) * 2005-12-05 2007-06-14 현대자동차주식회사 댐퍼 클러치 작동 제어 방법 및 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0834265A (ja) 1996-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3173330B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
US6773372B2 (en) Vehicle drive control apparatus and method
JP3783277B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3186442B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP4655434B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3102283B2 (ja) 車両用制御装置
JP2004169867A (ja) 車両用駆動制御装置
JP3317133B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3211630B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH0828687A (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JPH1019116A (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP2010078090A (ja) 車両の制御装置
JP5983522B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3402080B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3147665B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3451801B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP2780448B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP3136906B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3451802B2 (ja) 車両用直結クラッチのスリップ制御装置
JP3494911B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3500022B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP2924653B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置
JP3527325B2 (ja) 車両用直結クラッチの制御装置
JP2924603B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチの制御装置
JP3106865B2 (ja) 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080112

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090112

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090112

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100112

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110112

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120112

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130112

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term