JP2924653B2 - 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents
車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置Info
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- JP2924653B2 JP2924653B2 JP19689094A JP19689094A JP2924653B2 JP 2924653 B2 JP2924653 B2 JP 2924653B2 JP 19689094 A JP19689094 A JP 19689094A JP 19689094 A JP19689094 A JP 19689094A JP 2924653 B2 JP2924653 B2 JP 2924653B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ロックアップク
ラッチのスリップ制御装置に関するものである。
ラッチのスリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロックアップクラッチ付トルクコンバー
タやロックアップクラッチ付フルードカップリングなど
のようなロックアップクラッチ付流体式伝動装置を備え
た車両においては、加速走行時におけるロックアップク
ラッチの回転損失を一層少なくして車両の燃費を改善す
ることを目的として、ロックアップクラッチの解放領域
と係合領域との間にスリップ領域を設け、そのスリップ
領域においてロックアップクラッチを半係合状態とする
ように実際のスリップ量すなわちポンプ翼車の回転速度
とタービン翼車の回転速度との差を、予め定められた目
標スリップ回転速度に追従するようにスリップ制御を実
行することが提案されている。また、減速走行中におい
てエンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット
回転速度よりも高い領域ではそのエンジンに対する燃料
を遮断するフューエルカット装置を備えた車両において
は、その減速走行時にも、エンジン回転速度を引き上げ
てフューエルカット範囲を拡大するために、上記と同様
のスリップ制御を実行することが提案されている。
タやロックアップクラッチ付フルードカップリングなど
のようなロックアップクラッチ付流体式伝動装置を備え
た車両においては、加速走行時におけるロックアップク
ラッチの回転損失を一層少なくして車両の燃費を改善す
ることを目的として、ロックアップクラッチの解放領域
と係合領域との間にスリップ領域を設け、そのスリップ
領域においてロックアップクラッチを半係合状態とする
ように実際のスリップ量すなわちポンプ翼車の回転速度
とタービン翼車の回転速度との差を、予め定められた目
標スリップ回転速度に追従するようにスリップ制御を実
行することが提案されている。また、減速走行中におい
てエンジン回転速度が予め設定されたフューエルカット
回転速度よりも高い領域ではそのエンジンに対する燃料
を遮断するフューエルカット装置を備えた車両において
は、その減速走行時にも、エンジン回転速度を引き上げ
てフューエルカット範囲を拡大するために、上記と同様
のスリップ制御を実行することが提案されている。
【0003】上記の車両には、ロックアップクラッチの
解放側油室および係合側油室の一方に作動油を供給し他
方から作動油を排出させるロックアップリレー弁と、ロ
ックアップクラッチの解放側油室からそのロックアップ
リレー弁を通して排出される作動油の圧力を調節するこ
とによりロックアップクラッチのスリップ量を調節する
ロックアップコントロール弁と、このロックアップコン
トロール弁を制御するための制御信号圧を発生させるリ
ニヤソレノイド弁とが設けられる。たとえば、特開平5
−993311号公報に記載されたスリップ制御装置が
それである。
解放側油室および係合側油室の一方に作動油を供給し他
方から作動油を排出させるロックアップリレー弁と、ロ
ックアップクラッチの解放側油室からそのロックアップ
リレー弁を通して排出される作動油の圧力を調節するこ
とによりロックアップクラッチのスリップ量を調節する
ロックアップコントロール弁と、このロックアップコン
トロール弁を制御するための制御信号圧を発生させるリ
ニヤソレノイド弁とが設けられる。たとえば、特開平5
−993311号公報に記載されたスリップ制御装置が
それである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置で
は、ロックアップリレー弁の故障が発生すると、ロック
アップクラッチが解放されるべき領域でも係合させられ
る状態となり、エンジン振動のこもり音などに起因して
運転性或いは走行性が低下する不都合があった。
な車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置で
は、ロックアップリレー弁の故障が発生すると、ロック
アップクラッチが解放されるべき領域でも係合させられ
る状態となり、エンジン振動のこもり音などに起因して
運転性或いは走行性が低下する不都合があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、ロックアップリ
レー弁の故障に拘わらず運転性或いは走行性が低下する
ことのない車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
装置を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、ロックアップリ
レー弁の故障に拘わらず運転性或いは走行性が低下する
ことのない車両用ロックアップクラッチのスリップ制御
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯る目的を達成するため
の、本発明の要旨とするところは、ポンプ翼車とタービ
ン翼車との間にロックアップクラッチを有する車両にお
いて、そのロックアップクラッチの解放側油室および係
合側油室の一方に作動油を供給し他方から作動油を排出
させるロックアップリレー弁と、前記ロックアップクラ
ッチを係合させる側に切り換えられたそのロックアップ
リレー弁を通して解放側油室から排出される作動油の圧
力を調節することによりロックアップクラッチのスリッ
プ量を調節するロックアップコントロール弁とを備えた
車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置であっ
て、(a) 車速が予め設定された判断基準値以下となった
か否かを判定する車速判定手段と、(b) ロックアップク
ラッチが解放されるべき領域においてその車速判定手段
により車速が前記判断基準値以下となったと判定される
までは、前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁
を通して排出される作動油の圧力を低くする側にロック
アップコントロール弁を切り換えるが、車速が前記判断
基準値以下となったと判定された場合には、前記解放側
油室から前記ロックアップリレー弁を通して排出される
作動油の圧力を高くする側にロックアップコントロール
弁を優先的に切り換えるロックアップコントロール弁切
換制御手段とを、含むことにある。ここで、好適には、
前記ロックアップコントロール弁切換制御手段は、最低
速ギヤが達成された状態において前記車速判定手段によ
り車速が前記判断基準値以下となったと判定されるまで
は、前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁を通
して排出される作動油の圧力を低くする側にロックアッ
プコントロール弁を切り換えるが、車速が前記判断基準
値以下となったと判定された場合には、前記解放側油室
から前記ロックアップリレー弁を通して排出される作動
油の圧力を高くする側にロックアップコントロール弁を
切り換えるものである。 また、好適には、前記車両は有
段式変速機を備え、前記ロックアップコントロール弁切
換制御手段は、第2速ギヤ段が達成された状態において
前記車速判定手段により車速が前記判断基準値以下とな
ったと判定されるまでは、前記解放側油室から前記ロッ
クアップリレー弁を通して排出される作動油の圧力を低
くする側 にロックアップコントロール弁を切り換える
が、車速が前記判断基準値以下となったと判定された場
合には、前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁
を通して排出される作動油の圧力を高くする側にロック
アップコントロール弁を切り換えるものである。
の、本発明の要旨とするところは、ポンプ翼車とタービ
ン翼車との間にロックアップクラッチを有する車両にお
いて、そのロックアップクラッチの解放側油室および係
合側油室の一方に作動油を供給し他方から作動油を排出
させるロックアップリレー弁と、前記ロックアップクラ
ッチを係合させる側に切り換えられたそのロックアップ
リレー弁を通して解放側油室から排出される作動油の圧
力を調節することによりロックアップクラッチのスリッ
プ量を調節するロックアップコントロール弁とを備えた
車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置であっ
て、(a) 車速が予め設定された判断基準値以下となった
か否かを判定する車速判定手段と、(b) ロックアップク
ラッチが解放されるべき領域においてその車速判定手段
により車速が前記判断基準値以下となったと判定される
までは、前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁
を通して排出される作動油の圧力を低くする側にロック
アップコントロール弁を切り換えるが、車速が前記判断
基準値以下となったと判定された場合には、前記解放側
油室から前記ロックアップリレー弁を通して排出される
作動油の圧力を高くする側にロックアップコントロール
弁を優先的に切り換えるロックアップコントロール弁切
換制御手段とを、含むことにある。ここで、好適には、
前記ロックアップコントロール弁切換制御手段は、最低
速ギヤが達成された状態において前記車速判定手段によ
り車速が前記判断基準値以下となったと判定されるまで
は、前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁を通
して排出される作動油の圧力を低くする側にロックアッ
プコントロール弁を切り換えるが、車速が前記判断基準
値以下となったと判定された場合には、前記解放側油室
から前記ロックアップリレー弁を通して排出される作動
油の圧力を高くする側にロックアップコントロール弁を
切り換えるものである。 また、好適には、前記車両は有
段式変速機を備え、前記ロックアップコントロール弁切
換制御手段は、第2速ギヤ段が達成された状態において
前記車速判定手段により車速が前記判断基準値以下とな
ったと判定されるまでは、前記解放側油室から前記ロッ
クアップリレー弁を通して排出される作動油の圧力を低
くする側 にロックアップコントロール弁を切り換える
が、車速が前記判断基準値以下となったと判定された場
合には、前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁
を通して排出される作動油の圧力を高くする側にロック
アップコントロール弁を切り換えるものである。
【0007】
【作用】このようにすれば、車速判定手段によって車速
が予め設定された判断基準値以下となったことが判定さ
れた場合には、ロックアップコントロール弁切換制御手
段により、前記解放側油室から前記ロックアップリレー
弁を通して排出される作動油の圧力を高くする側にロッ
クアップコントロール弁が優先的に切り換えられる。
が予め設定された判断基準値以下となったことが判定さ
れた場合には、ロックアップコントロール弁切換制御手
段により、前記解放側油室から前記ロックアップリレー
弁を通して排出される作動油の圧力を高くする側にロッ
クアップコントロール弁が優先的に切り換えられる。
【0008】
【発明の効果】したがって、たとえロックアップリレー
弁の故障によってロックアップクラッチが解放されるべ
き領域において係合されようとしても、車速が予め設定
された判断基準値以下の場合には、そのロックアップリ
レー弁を通して解放側油室から排出される作動油を高く
する側にロックアップコントロール弁が優先的に切り換
えられることから、ロックアップクラッチの係合側油室
と解放側油室との差圧が小さくされてロックアップクラ
ッチの係合が略解消されるので、低車速走行におけるエ
ンジン振動のこもり音などに起因して運転性或いは走行
性が低下することが防止される。
弁の故障によってロックアップクラッチが解放されるべ
き領域において係合されようとしても、車速が予め設定
された判断基準値以下の場合には、そのロックアップリ
レー弁を通して解放側油室から排出される作動油を高く
する側にロックアップコントロール弁が優先的に切り換
えられることから、ロックアップクラッチの係合側油室
と解放側油室との差圧が小さくされてロックアップクラ
ッチの係合が略解消されるので、低車速走行におけるエ
ンジン振動のこもり音などに起因して運転性或いは走行
性が低下することが防止される。
【0009】また、本発明によれば、車速が予め設定さ
れた判断基準値以下の場合には、解放側油室から排出さ
れる作動油を高くする側にロックアップコントロール弁
が優先的に切り換えられることから、ロックアップリレ
ー弁の故障判断が不要となる利点がある。
れた判断基準値以下の場合には、解放側油室から排出さ
れる作動油を高くする側にロックアップコントロール弁
が優先的に切り換えられることから、ロックアップリレ
ー弁の故障判断が不要となる利点がある。
【0010】ここで、好適には、車両には、運転者によ
り操作されたときには自動変速機の変速範囲のうちの最
低速ギヤ段を変更する変速範囲切換手段と、その変速範
囲切換手段によって変更される最低速ギヤ段が達成され
たときには、その最低速ギヤ段に応じて前記車速判定手
段に用いられる車速の判断基準値を変更する判断基準値
変更手段とが設けられる。このようにすれば、エンジン
ストールを発生させることなく前記判断基準値を可及的
に低くできる利点がある。
り操作されたときには自動変速機の変速範囲のうちの最
低速ギヤ段を変更する変速範囲切換手段と、その変速範
囲切換手段によって変更される最低速ギヤ段が達成され
たときには、その最低速ギヤ段に応じて前記車速判定手
段に用いられる車速の判断基準値を変更する判断基準値
変更手段とが設けられる。このようにすれば、エンジン
ストールを発生させることなく前記判断基準値を可及的
に低くできる利点がある。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例が適用された車
両用動力伝達装置の骨子図である。図において、エンジ
ン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバー
タ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された有
段式自動変速機14を経て、図示しない差動歯車装置お
よび駆動輪へ伝達されるようになっている。
両用動力伝達装置の骨子図である。図において、エンジ
ン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバー
タ12、3組の遊星歯車ユニットなどから構成された有
段式自動変速機14を経て、図示しない差動歯車装置お
よび駆動輪へ伝達されるようになっている。
【0013】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結され、外周部において断面U
字状に曲成されるとともにエンジン10側へ向かう方向
成分を有する作動油の流れを発生させる羽根を有するポ
ンプ翼車18と、上記自動変速機14の入力軸20に固
定され、ポンプ翼車18の羽根に対向する羽根を有し、
そのポンプ翼車18の羽根からのオイルを受けて回転さ
せられるタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、軸方向に移動可能且つ軸まわりに相対
回転不能にタービン翼車22のハブ部に嵌合されたピス
トン30を介して上記入力軸20に連結されたロックア
ップクラッチ32とを備えている。
0のクランク軸16と連結され、外周部において断面U
字状に曲成されるとともにエンジン10側へ向かう方向
成分を有する作動油の流れを発生させる羽根を有するポ
ンプ翼車18と、上記自動変速機14の入力軸20に固
定され、ポンプ翼車18の羽根に対向する羽根を有し、
そのポンプ翼車18の羽根からのオイルを受けて回転さ
せられるタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介
して非回転部材であるハウジング26に固定されたステ
ータ翼車28と、軸方向に移動可能且つ軸まわりに相対
回転不能にタービン翼車22のハブ部に嵌合されたピス
トン30を介して上記入力軸20に連結されたロックア
ップクラッチ32とを備えている。
【0014】トルクコンバータ12内においては、ピス
トン30により分割された係合側油室35および解放側
油室33のうちの解放側油室33内の油圧が高められ且
つ係合側油室35内の油圧が解放されると、ピストン3
0が後退させられてロックアップクラッチ32が非係合
状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回転
速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しかし、
係合側油室35内の油圧が高められ且つ解放側油室33
内の油圧が解放されると、上記ピストン30が前進させ
られてロックアップクラッチ32がポンプ翼車18に押
圧されて係合状態とされるので、トルクコンバータ12
の入出力部材、すなわちクランク軸16および入力軸2
0が直結状態とされる。
トン30により分割された係合側油室35および解放側
油室33のうちの解放側油室33内の油圧が高められ且
つ係合側油室35内の油圧が解放されると、ピストン3
0が後退させられてロックアップクラッチ32が非係合
状態とされるので、トルクコンバータ12の入出力回転
速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。しかし、
係合側油室35内の油圧が高められ且つ解放側油室33
内の油圧が解放されると、上記ピストン30が前進させ
られてロックアップクラッチ32がポンプ翼車18に押
圧されて係合状態とされるので、トルクコンバータ12
の入出力部材、すなわちクランク軸16および入力軸2
0が直結状態とされる。
【0015】自動変速機14は、同軸上に配設された3
組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,38
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリングギヤ
とともに回転する出力歯車39と図示しない差動歯車装
置との間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40と
を備えている。それら遊星歯車装置34,36,38の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されるだけでな
く、3つのクラッチC0,C1 ,C2 によって互いに選
択的に連結されている。また、上記遊星歯車装置34,
36,38の構成要素の一部は、4つのブレーキB0 ,
B1 ,B2 ,B3によってハウジング26に選択的に連
結されるとともに、さらに、構成要素の一部は3つの一
方向クラッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向に
より相互に若しくはハウジング26と係合させられるよ
うになっている。
組のシングルピニオン型遊星歯車装置34,36,38
と、前記入力軸20と、遊星歯車装置38のリングギヤ
とともに回転する出力歯車39と図示しない差動歯車装
置との間で動力を伝達するカウンタ軸(出力軸)40と
を備えている。それら遊星歯車装置34,36,38の
構成要素の一部は互いに一体的に連結されるだけでな
く、3つのクラッチC0,C1 ,C2 によって互いに選
択的に連結されている。また、上記遊星歯車装置34,
36,38の構成要素の一部は、4つのブレーキB0 ,
B1 ,B2 ,B3によってハウジング26に選択的に連
結されるとともに、さらに、構成要素の一部は3つの一
方向クラッチF0 ,F1 ,F2 によってその回転方向に
より相互に若しくはハウジング26と係合させられるよ
うになっている。
【0016】上記クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキ
B0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ油圧アクチュエ
ータによって作動させられるようになっており、後述の
変速用電子制御装置184によりそれ等の油圧アクチュ
エータの作動がそれぞれ制御されることにより、図2に
示されているように変速比I(=入力軸20の回転速度
/カウンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4
段・後進1段の変速段が得られる。図2において、「1
st」,「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」
は、それぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第
3速ギヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は
第1速ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小
さくなる。なお、上記トルクコンバータ12および自動
変速機14は、軸線に対して対称的に構成されているた
め、図1においては入力軸20の回転軸線の下側および
カウンタ軸40の回転軸線の上側を省略して示してあ
る。
B0 ,B1 ,B2 ,B3 は、例えば多板式のクラッチや
1本または巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバ
ンドブレーキ等にて構成され、それぞれ油圧アクチュエ
ータによって作動させられるようになっており、後述の
変速用電子制御装置184によりそれ等の油圧アクチュ
エータの作動がそれぞれ制御されることにより、図2に
示されているように変速比I(=入力軸20の回転速度
/カウンタ軸40の回転速度)がそれぞれ異なる前進4
段・後進1段の変速段が得られる。図2において、「1
st」,「2nd」,「3rd」,「O/D(オーバドライブ)」
は、それぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第
3速ギヤ段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は
第1速ギヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小
さくなる。なお、上記トルクコンバータ12および自動
変速機14は、軸線に対して対称的に構成されているた
め、図1においては入力軸20の回転軸線の下側および
カウンタ軸40の回転軸線の上側を省略して示してあ
る。
【0017】図3は、車両の制御装置の構成を説明する
図である。図において、油圧制御回路44には、上記自
動変速機14のギヤ段を制御するための変速制御用油圧
制御回路と、ロックアップクラッチ32の係合を制御す
るためのロックアップクラッチ制御用油圧制御回路とが
設けられている。変速制御用油圧制御回路は、よく知ら
れているようにソレノイドNo.1およびソレノイドNo.2に
よってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁S1およ
び第2電磁弁S2を備えており、それら第1電磁弁S1
および第2電磁弁S2の作動の組み合わせによって図2
に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に作動さ
せられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のうちのい
ずれかが成立させられるようになっている。
図である。図において、油圧制御回路44には、上記自
動変速機14のギヤ段を制御するための変速制御用油圧
制御回路と、ロックアップクラッチ32の係合を制御す
るためのロックアップクラッチ制御用油圧制御回路とが
設けられている。変速制御用油圧制御回路は、よく知ら
れているようにソレノイドNo.1およびソレノイドNo.2に
よってそれぞれオンオフ駆動される第1電磁弁S1およ
び第2電磁弁S2を備えており、それら第1電磁弁S1
および第2電磁弁S2の作動の組み合わせによって図2
に示すようにクラッチおよびブレーキが選択的に作動さ
せられて前記第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段のうちのい
ずれかが成立させられるようになっている。
【0018】また、上記ロックアップクラッチ制御用油
圧制御回路は、たとえば図4に示すように、ソレノイド
48によりオンオフ作動させられて切換用信号圧Pswを
発生する第3電磁弁S3と、その切換用信号圧Pswに従
ってロックアップクラッチ32を解放状態とする解放側
位置とロックアップクラッチ32を係合状態とする係合
側位置とに切り換えられるロックアップリレー弁52
と、変速用電子制御装置184から供給される駆動電流
ISLU に対応したスリップ制御用信号圧PSLU を発生す
るリニアソレノイド弁SLUと、リニアソレノイド弁S
LUから出力されるスリップ制御用信号圧PSLU に従っ
て係合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを
調節し、ロックアップクラッチ32のスリップ量を制御
するロックアップコントロール弁56とを備えている。
圧制御回路は、たとえば図4に示すように、ソレノイド
48によりオンオフ作動させられて切換用信号圧Pswを
発生する第3電磁弁S3と、その切換用信号圧Pswに従
ってロックアップクラッチ32を解放状態とする解放側
位置とロックアップクラッチ32を係合状態とする係合
側位置とに切り換えられるロックアップリレー弁52
と、変速用電子制御装置184から供給される駆動電流
ISLU に対応したスリップ制御用信号圧PSLU を発生す
るリニアソレノイド弁SLUと、リニアソレノイド弁S
LUから出力されるスリップ制御用信号圧PSLU に従っ
て係合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔPを
調節し、ロックアップクラッチ32のスリップ量を制御
するロックアップコントロール弁56とを備えている。
【0019】上記図4において、図示しないタンクに還
流した作動油をストレーナ58を介して吸引して圧送す
るためのポンプ60はエンジン10によって回転駆動さ
れるようになっている。ポンプ60から圧送された作動
油圧は、オーバフロー形式の第1調圧弁62により第1
ライン圧Pl1に調圧されるようになっている。この第1
調圧弁62は、図示しないスロットル弁開度検知弁から
出力されたスロットル圧に対応して大きくなる第1ライ
ン圧Pl1を発生させ、第1ライン油路64を介して出力
する。第2調圧弁66は、オーバフロー形式の調圧弁で
あって、第1調圧弁62から流出させられた作動油を上
記スロットル圧に基づいて調圧することにより、エンジ
ン10の出力トルクに対応した第2ライン圧Pl2を発生
させる。第3調圧弁68は、上記第1ライン圧Pl1を元
圧とする減圧弁であって、一定の第3ライン圧Pl3を発
生させる。
流した作動油をストレーナ58を介して吸引して圧送す
るためのポンプ60はエンジン10によって回転駆動さ
れるようになっている。ポンプ60から圧送された作動
油圧は、オーバフロー形式の第1調圧弁62により第1
ライン圧Pl1に調圧されるようになっている。この第1
調圧弁62は、図示しないスロットル弁開度検知弁から
出力されたスロットル圧に対応して大きくなる第1ライ
ン圧Pl1を発生させ、第1ライン油路64を介して出力
する。第2調圧弁66は、オーバフロー形式の調圧弁で
あって、第1調圧弁62から流出させられた作動油を上
記スロットル圧に基づいて調圧することにより、エンジ
ン10の出力トルクに対応した第2ライン圧Pl2を発生
させる。第3調圧弁68は、上記第1ライン圧Pl1を元
圧とする減圧弁であって、一定の第3ライン圧Pl3を発
生させる。
【0020】上記ロックアップリレー弁52は、解放側
油室33と連通する解放側ポート80、係合側油室35
と連通する係合側ポート82、第2ライン圧Pl2が供給
される入力ポート84、ロックアップクラッチ32の解
放時に係合側油室35内の作動油が排出される第1排出
ポート86、ロックアップクラッチ32の係合時に解放
側油室33内の作動油が排出される第2排出ポート8
8、第2調圧弁66から排出される作動油の一部がロッ
クアップクラッチ32の係合期間に冷却のために供給さ
れる供給ポート90と、それらのポートの接続状態を切
り換えるスプール弁子92と、そのスプール弁子92を
オフ側位置に向かって付勢するスプリング94と、スプ
ール弁子92のスプリング94側端部に当接可能に配置
されたプランジャ96と、それらスプール弁子92とプ
ランジャ96との端面にRレンジ圧PR を作用させるた
めにそれらの間に設けられた油室98と、プランジャ9
6の端面に作用させる第1ライン圧Pl1を受け入れる油
室100と、スプール弁子92の端面に第3電磁弁S3
からの切換用信号圧Pswを作用させてオン側位置へ向か
う推力を発生させるためにその切換用信号圧Pswを受け
入れる油室102とを備えている。
油室33と連通する解放側ポート80、係合側油室35
と連通する係合側ポート82、第2ライン圧Pl2が供給
される入力ポート84、ロックアップクラッチ32の解
放時に係合側油室35内の作動油が排出される第1排出
ポート86、ロックアップクラッチ32の係合時に解放
側油室33内の作動油が排出される第2排出ポート8
8、第2調圧弁66から排出される作動油の一部がロッ
クアップクラッチ32の係合期間に冷却のために供給さ
れる供給ポート90と、それらのポートの接続状態を切
り換えるスプール弁子92と、そのスプール弁子92を
オフ側位置に向かって付勢するスプリング94と、スプ
ール弁子92のスプリング94側端部に当接可能に配置
されたプランジャ96と、それらスプール弁子92とプ
ランジャ96との端面にRレンジ圧PR を作用させるた
めにそれらの間に設けられた油室98と、プランジャ9
6の端面に作用させる第1ライン圧Pl1を受け入れる油
室100と、スプール弁子92の端面に第3電磁弁S3
からの切換用信号圧Pswを作用させてオン側位置へ向か
う推力を発生させるためにその切換用信号圧Pswを受け
入れる油室102とを備えている。
【0021】第3電磁弁S3は、非励磁状態(オフ状
態)ではロックアップリレー弁52の油室102をドレ
ン圧とするが、励磁状態(オン状態)ではブレーキB2
を作動させる圧PB2を元圧とする切換用信号圧Pswを油
室102に作用させる。このため、第3電磁弁S3がオ
フ状態であるときには、油室102には第3電磁弁S3
からの切換用信号圧Pswが作用させられず、スプール弁
子92はスプリング94の付勢力と油室100に作用す
る第1ライン圧Pl1とにしたがってオフ側位置に位置さ
せられることから、入力ポート84と解放側ポート8
0、係合側ポート82と第1排出ポート86がそれぞれ
連通させられるので、解放側油室33内の油圧Poff は
係合側油室35内の油圧Ponよりも高められてロックア
ップクラッチ32が解放されると同時に、係合側油室3
5内の作動油は上記第1排出ポート86、オイルクーラ
104、および逆止弁106を介してドレンへ排出され
る。
態)ではロックアップリレー弁52の油室102をドレ
ン圧とするが、励磁状態(オン状態)ではブレーキB2
を作動させる圧PB2を元圧とする切換用信号圧Pswを油
室102に作用させる。このため、第3電磁弁S3がオ
フ状態であるときには、油室102には第3電磁弁S3
からの切換用信号圧Pswが作用させられず、スプール弁
子92はスプリング94の付勢力と油室100に作用す
る第1ライン圧Pl1とにしたがってオフ側位置に位置さ
せられることから、入力ポート84と解放側ポート8
0、係合側ポート82と第1排出ポート86がそれぞれ
連通させられるので、解放側油室33内の油圧Poff は
係合側油室35内の油圧Ponよりも高められてロックア
ップクラッチ32が解放されると同時に、係合側油室3
5内の作動油は上記第1排出ポート86、オイルクーラ
104、および逆止弁106を介してドレンへ排出され
る。
【0022】反対に、第3電磁弁S3がオン状態である
ときには、第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが油
室102に作用させられてスプール弁子92はスプリン
グ94の付勢力と油室100に作用する第1ライン圧P
l1とに抗してオン側位置に位置させられることから、入
力ポート84と係合側ポート82、解放側ポート80と
第2排出ポート88、供給ポート90と第1排出ポート
86がそれぞれ連通させられるので、係合側油室35内
の油圧Ponは解放側油室33内の油圧Poff よりも高め
られてロックアップクラッチ32が係合されると同時
に、解放側油室33内の作動油は上記第2排出ポート8
8およびロックアップコントロール弁56を介してドレ
ンへ排出される。
ときには、第3電磁弁S3からの切換用信号圧Pswが油
室102に作用させられてスプール弁子92はスプリン
グ94の付勢力と油室100に作用する第1ライン圧P
l1とに抗してオン側位置に位置させられることから、入
力ポート84と係合側ポート82、解放側ポート80と
第2排出ポート88、供給ポート90と第1排出ポート
86がそれぞれ連通させられるので、係合側油室35内
の油圧Ponは解放側油室33内の油圧Poff よりも高め
られてロックアップクラッチ32が係合されると同時
に、解放側油室33内の作動油は上記第2排出ポート8
8およびロックアップコントロール弁56を介してドレ
ンへ排出される。
【0023】前記リニアソレノイド弁SLUは、第3調
圧弁68で発生させられる一定の第3ライン圧Pl3を元
圧とする減圧弁であって、図5に示すように変速用電子
制御装置184からの駆動電流ISLU (すなわち駆動デ
ューティ比DSLU)に伴って大きくなるスリップ制御
用信号圧PSLU を発生させ、このスリップ制御用信号圧
PSLU をロックアップコントロール弁56へ作用させ
る。リニアソレノイド弁SLUは、第3ライン圧Pl3が
供給される供給ポート110およびスリップ制御用信号
圧PSLU を出力する出力ポート112と、それらを開閉
するスプール弁子114と、そのスプール弁子114を
閉弁方向へ付勢するスプリング115と、スプール弁子
114をスプリング115よりも小さい推力で開弁方向
へ付勢するスプリング116と、駆動電流ISLU に従っ
てスプール弁子114を開弁方向へ付勢するスリップ制
御用電磁ソレノイド118と、スプール弁子114に閉
弁方向の推力を発生させるためのフィードバック圧(ス
リップ制御用信号圧PSLU )を受け入れる油室120と
を備えており、スプール弁子114は電磁ソレノイド1
18およびスプリング116による開弁方向の付勢力と
スプリング115およびフィードバック圧による閉弁方
向の付勢力とが平衡するように作動させられる。
圧弁68で発生させられる一定の第3ライン圧Pl3を元
圧とする減圧弁であって、図5に示すように変速用電子
制御装置184からの駆動電流ISLU (すなわち駆動デ
ューティ比DSLU)に伴って大きくなるスリップ制御
用信号圧PSLU を発生させ、このスリップ制御用信号圧
PSLU をロックアップコントロール弁56へ作用させ
る。リニアソレノイド弁SLUは、第3ライン圧Pl3が
供給される供給ポート110およびスリップ制御用信号
圧PSLU を出力する出力ポート112と、それらを開閉
するスプール弁子114と、そのスプール弁子114を
閉弁方向へ付勢するスプリング115と、スプール弁子
114をスプリング115よりも小さい推力で開弁方向
へ付勢するスプリング116と、駆動電流ISLU に従っ
てスプール弁子114を開弁方向へ付勢するスリップ制
御用電磁ソレノイド118と、スプール弁子114に閉
弁方向の推力を発生させるためのフィードバック圧(ス
リップ制御用信号圧PSLU )を受け入れる油室120と
を備えており、スプール弁子114は電磁ソレノイド1
18およびスプリング116による開弁方向の付勢力と
スプリング115およびフィードバック圧による閉弁方
向の付勢力とが平衡するように作動させられる。
【0024】ロックアップコントロール弁56は、前記
第2ライン圧Pl2が供給されるライン圧ポート130、
前記第2排出ポート88から排出される解放側油室33
内の作動油を受け入れる受入ポート132、その受入ポ
ート132に受け入れられた作動油を排出するためのド
レンポート134と、受入ポート132とドレンポート
134との間を連通させて解放側油室33内の作動油を
排出させることにより解放側油室33の圧力を低くして
係合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔP(=
Pon−Poff )を増加させる側の位置(図4の左側位
置)、および受入ポート132とライン圧ポート130
との間を連通させて解放側油室33内に第2ライン圧P
l2を供給してその解放側油室33内の圧力を高めること
により上記ΔPを減少させる側の位置(図4の右側位
置)の間で移動可能に設けられたスプール弁子136
と、そのスプール弁子136を第1位置に向かって付勢
するためにそのスプール弁子136に当接可能に配置さ
れたプランジャ138と、そのプランジャ138にスリ
ップ制御用信号圧PSLU を作用させて第1位置に向かう
方向の推力を発生させるためにスリップ制御用信号圧P
SLU を受け入れる信号圧油室140と、プランジャ13
8に解放側油室33内の油圧Poff を作用させてプラン
ジャ138にスプール弁子136をその第1位置へ向か
う方向の推力を発生させるためにその油圧Poff を受け
入れる油室142と、スプール弁子136に係合側油室
35内の油圧Ponを作用させてスプール弁子136にそ
の第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧
Ponを受け入れる油室144と、この油室144内に収
容されてスプール弁子136をその第2位置へ向かう方
向へ付勢するスプリング146とを、備えている。
第2ライン圧Pl2が供給されるライン圧ポート130、
前記第2排出ポート88から排出される解放側油室33
内の作動油を受け入れる受入ポート132、その受入ポ
ート132に受け入れられた作動油を排出するためのド
レンポート134と、受入ポート132とドレンポート
134との間を連通させて解放側油室33内の作動油を
排出させることにより解放側油室33の圧力を低くして
係合側油室35および解放側油室33の圧力差ΔP(=
Pon−Poff )を増加させる側の位置(図4の左側位
置)、および受入ポート132とライン圧ポート130
との間を連通させて解放側油室33内に第2ライン圧P
l2を供給してその解放側油室33内の圧力を高めること
により上記ΔPを減少させる側の位置(図4の右側位
置)の間で移動可能に設けられたスプール弁子136
と、そのスプール弁子136を第1位置に向かって付勢
するためにそのスプール弁子136に当接可能に配置さ
れたプランジャ138と、そのプランジャ138にスリ
ップ制御用信号圧PSLU を作用させて第1位置に向かう
方向の推力を発生させるためにスリップ制御用信号圧P
SLU を受け入れる信号圧油室140と、プランジャ13
8に解放側油室33内の油圧Poff を作用させてプラン
ジャ138にスプール弁子136をその第1位置へ向か
う方向の推力を発生させるためにその油圧Poff を受け
入れる油室142と、スプール弁子136に係合側油室
35内の油圧Ponを作用させてスプール弁子136にそ
の第2位置へ向かう方向の推力を発生させるために油圧
Ponを受け入れる油室144と、この油室144内に収
容されてスプール弁子136をその第2位置へ向かう方
向へ付勢するスプリング146とを、備えている。
【0025】ここで、上記プランジャ138には、油室
142側から順に大きくなる断面積A1 およびA2 を有
する第1ランド148および第2ランド150が形成さ
れており、また、スプール弁子136には、信号圧油室
140側から断面積A3 である第3ランド152および
第4ランド154が形成されている。したがって、プラ
ンジャ138はスプール弁子136と当接して相互に一
体的に作動し、ピストン30の両側にスリップ制御用信
号圧PSLU に対応した大きさの圧力差ΔP(=Pon−P
off )が形成される。すなわち、A1 =A3 であるとす
ると、圧力差ΔPはスリップ制御用信号圧PSLU に対し
て数式1により傾き〔(A2 −A1 )/A1 〕に従って
変化する。なお、数式1において、Fs はスプリング1
46の付勢力である。
142側から順に大きくなる断面積A1 およびA2 を有
する第1ランド148および第2ランド150が形成さ
れており、また、スプール弁子136には、信号圧油室
140側から断面積A3 である第3ランド152および
第4ランド154が形成されている。したがって、プラ
ンジャ138はスプール弁子136と当接して相互に一
体的に作動し、ピストン30の両側にスリップ制御用信
号圧PSLU に対応した大きさの圧力差ΔP(=Pon−P
off )が形成される。すなわち、A1 =A3 であるとす
ると、圧力差ΔPはスリップ制御用信号圧PSLU に対し
て数式1により傾き〔(A2 −A1 )/A1 〕に従って
変化する。なお、数式1において、Fs はスプリング1
46の付勢力である。
【0026】
【数1】
【0027】図6は、上記のように構成されているロッ
クアップコントロール弁56の作動により得られる圧力
差ΔPのスリップ制御用信号圧PSLU に対する変化特性
を示している。したがって、ロックアップリレー弁52
がオン状態にあるときは、スリップ制御用信号圧PSLU
が大きくなるに伴って係合側油室35と解放側油室33
との圧力差ΔPが大きくなるので、ロックアップクラッ
チ32のスリップ回転速度NSLPが小さくされるが、
反対に、スリップ制御用信号圧PSLU が小さくなるに伴
って係合側油室35と解放側油室33との圧力差ΔPが
小さくなるので、ロックアップクラッチ32のスリップ
回転速度NSLPが大きくされる。
クアップコントロール弁56の作動により得られる圧力
差ΔPのスリップ制御用信号圧PSLU に対する変化特性
を示している。したがって、ロックアップリレー弁52
がオン状態にあるときは、スリップ制御用信号圧PSLU
が大きくなるに伴って係合側油室35と解放側油室33
との圧力差ΔPが大きくなるので、ロックアップクラッ
チ32のスリップ回転速度NSLPが小さくされるが、
反対に、スリップ制御用信号圧PSLU が小さくなるに伴
って係合側油室35と解放側油室33との圧力差ΔPが
小さくなるので、ロックアップクラッチ32のスリップ
回転速度NSLPが大きくされる。
【0028】図3に戻って、車両には、エンジン10の
回転速度NE すなわちポンプ翼車18の回転速度NP を
検出するエンジン回転速度センサ160、吸気配管を通
してエンジン10へ吸気される吸入空気量Qを検出する
吸入空気量センサ162、吸気配管を通してエンジン1
0へ吸気される吸入空気の温度TAIR を検出する吸入空
気温度センサ164、アクセルペダル165の操作によ
り開閉されるスロットル弁166の全閉状態および開度
θ1 を検出するアイドルスイッチ付スロットルセンサ1
67、自動変速機14の出力軸の回転速度すなわち車速
Vを検出する車速センサ168、エンジン10の冷却水
温TWAを検出する冷却水温センサ170、ブレーキペダ
ルが操作されたことを検出するブレーキセンサ172、
シフト操作レバー174の操作位置Ps すなわちL、
2、D、N、R、Pレンジのいずれかを検出するための
操作位置センサ176、タービン翼車22の回転速度N
T すなわち自動変速機14の入力軸20の回転速度を検
出するタービン回転速度センサ178、油圧制御回路4
4の作動油の温度TOIL を検出する油温センサ180が
設けられている。そして、上記各センサから出力された
信号は、エンジン用の電子制御装置182および変速用
の電子制御装置184にそれぞれ直接または間接的に供
給されるようになっている。エンジン用の電子制御装置
182と変速用の電子制御装置184とは通信インター
フェイスを介して相互連結されており、入力信号などが
必要に応じて相互に供給されるようになっている。
回転速度NE すなわちポンプ翼車18の回転速度NP を
検出するエンジン回転速度センサ160、吸気配管を通
してエンジン10へ吸気される吸入空気量Qを検出する
吸入空気量センサ162、吸気配管を通してエンジン1
0へ吸気される吸入空気の温度TAIR を検出する吸入空
気温度センサ164、アクセルペダル165の操作によ
り開閉されるスロットル弁166の全閉状態および開度
θ1 を検出するアイドルスイッチ付スロットルセンサ1
67、自動変速機14の出力軸の回転速度すなわち車速
Vを検出する車速センサ168、エンジン10の冷却水
温TWAを検出する冷却水温センサ170、ブレーキペダ
ルが操作されたことを検出するブレーキセンサ172、
シフト操作レバー174の操作位置Ps すなわちL、
2、D、N、R、Pレンジのいずれかを検出するための
操作位置センサ176、タービン翼車22の回転速度N
T すなわち自動変速機14の入力軸20の回転速度を検
出するタービン回転速度センサ178、油圧制御回路4
4の作動油の温度TOIL を検出する油温センサ180が
設けられている。そして、上記各センサから出力された
信号は、エンジン用の電子制御装置182および変速用
の電子制御装置184にそれぞれ直接または間接的に供
給されるようになっている。エンジン用の電子制御装置
182と変速用の電子制御装置184とは通信インター
フェイスを介して相互連結されており、入力信号などが
必要に応じて相互に供給されるようになっている。
【0029】変速用の電子制御装置184はCPU、R
OM、RAM、インターフェースなどから成る所謂マイ
クロコンピュータであって、そのCPUは、RAMの一
時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログ
ラムに従って入力信号を処理し、自動変速機14の変速
制御およびロックアップクラッチ32の係合制御を図示
しないメインルーチンに従って実行して、第1電磁弁S
1、第2電磁弁S2、第3電磁弁S3、およびリニアソ
レノイド弁SLUをそれぞれ制御する。
OM、RAM、インターフェースなどから成る所謂マイ
クロコンピュータであって、そのCPUは、RAMの一
時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログ
ラムに従って入力信号を処理し、自動変速機14の変速
制御およびロックアップクラッチ32の係合制御を図示
しないメインルーチンに従って実行して、第1電磁弁S
1、第2電磁弁S2、第3電磁弁S3、およびリニアソ
レノイド弁SLUをそれぞれ制御する。
【0030】上記変速制御では、予めROMに記憶され
た複数種類の変速線図から実際の変速ギヤ段に対応した
変速線図が選択され、その変速線図から車両の走行状
態、たとえばスロットル弁開度θ1 と車速Vとに基づい
て変速ギヤ段が決定され、その変速ギヤ段が得られるよ
うに第1電磁弁S1、第2電磁弁S2が駆動されること
により、自動変速機14のクラッチC0 ,C1 ,C2 、
およびブレーキB0 ,B 1 ,B2 ,B3 の作動が制御さ
れて前進4段のうちのいずれかのギヤ段が成立させられ
る。
た複数種類の変速線図から実際の変速ギヤ段に対応した
変速線図が選択され、その変速線図から車両の走行状
態、たとえばスロットル弁開度θ1 と車速Vとに基づい
て変速ギヤ段が決定され、その変速ギヤ段が得られるよ
うに第1電磁弁S1、第2電磁弁S2が駆動されること
により、自動変速機14のクラッチC0 ,C1 ,C2 、
およびブレーキB0 ,B 1 ,B2 ,B3 の作動が制御さ
れて前進4段のうちのいずれかのギヤ段が成立させられ
る。
【0031】上記ロックアップクラッチ32の係合制御
は、たとえば第3速ギヤ段、および第4速ギヤ段での走
行中に実行されるものであり、その係合制御において
は、予めROMに記憶された図7に示す関係から、車両
の走行状態たとえば出力軸回転速度(車速)Nout およ
びスロットル弁開度TAPに基づいてロックアップクラ
ッチ32の解放領域、スリップ制御領域、係合領域のい
ずれであるかが判断される。このスリップ制御領域は、
運転性を損なうことなく燃費を可及的によくすることを
目的としてエンジン10のトルク変動を吸収しつつ連結
させるようにロックアップクラッチ32がスリップ状態
に維持される。図7は車両の加速走行中において用いら
れるものである。また、車両の減速惰行走行中でも、フ
ューエルカット制御の制御域を拡大することを目的とし
てロックアップクラッチ32のスリップ制御が実行され
る。すなわち、スロットル弁開度TAPが零である惰行
走行状態においてフューエルカット装置による燃料遮断
作動が終了させられるまでスリップ制御が実行される。
は、たとえば第3速ギヤ段、および第4速ギヤ段での走
行中に実行されるものであり、その係合制御において
は、予めROMに記憶された図7に示す関係から、車両
の走行状態たとえば出力軸回転速度(車速)Nout およ
びスロットル弁開度TAPに基づいてロックアップクラ
ッチ32の解放領域、スリップ制御領域、係合領域のい
ずれであるかが判断される。このスリップ制御領域は、
運転性を損なうことなく燃費を可及的によくすることを
目的としてエンジン10のトルク変動を吸収しつつ連結
させるようにロックアップクラッチ32がスリップ状態
に維持される。図7は車両の加速走行中において用いら
れるものである。また、車両の減速惰行走行中でも、フ
ューエルカット制御の制御域を拡大することを目的とし
てロックアップクラッチ32のスリップ制御が実行され
る。すなわち、スロットル弁開度TAPが零である惰行
走行状態においてフューエルカット装置による燃料遮断
作動が終了させられるまでスリップ制御が実行される。
【0032】上記車両の走行状態が上記係合領域内にあ
ると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されてロック
アップリレー弁52がオン状態とされると同時にリニア
ソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU が最小駆動
電流(定格値)に設定されるので、ロックアップクラッ
チ32が係合させられる。また、車両の走行状態が上記
解放領域内にあると判断されると、第3電磁弁S3が非
励磁とされてロックアップリレー弁52がオフ状態とさ
れるので、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流
ISLU に拘わらず、ロックアップクラッチ32が解放さ
れる。そして、車両の走行状態が上記スリップ制御領域
内にあると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されて
ロックアップリレー弁52がオン状態とされると同時
に、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU
がたとえば数式2に従って調節される。すなわち、たと
えば目標スリップ回転速度TNSLPと実際のスリップ
回転速度NSLP(=NE −NT )との偏差ΔE(=N
SLP−TNSLP)が解消されるように駆動電流I
SLU すなわち駆動デューティ比DSLUが算出されて出
力される。
ると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されてロック
アップリレー弁52がオン状態とされると同時にリニア
ソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU が最小駆動
電流(定格値)に設定されるので、ロックアップクラッ
チ32が係合させられる。また、車両の走行状態が上記
解放領域内にあると判断されると、第3電磁弁S3が非
励磁とされてロックアップリレー弁52がオフ状態とさ
れるので、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流
ISLU に拘わらず、ロックアップクラッチ32が解放さ
れる。そして、車両の走行状態が上記スリップ制御領域
内にあると判断されると、第3電磁弁S3が励磁されて
ロックアップリレー弁52がオン状態とされると同時
に、リニアソレノイド弁SLUに対する駆動電流ISLU
がたとえば数式2に従って調節される。すなわち、たと
えば目標スリップ回転速度TNSLPと実際のスリップ
回転速度NSLP(=NE −NT )との偏差ΔE(=N
SLP−TNSLP)が解消されるように駆動電流I
SLU すなわち駆動デューティ比DSLUが算出されて出
力される。
【0033】
【数2】
【0034】上記数式2の右辺のDFWDは、たとえば
エンジン10の出力トルクの函数であるフィードフォワ
ード値であり、KGDは機械毎の特性などに対応して形
成される学習制御値であり、DFBはたとえば数式3に
示すように偏差ΔEの比例値、微分値、積分値を加えた
フィードバック制御値である。
エンジン10の出力トルクの函数であるフィードフォワ
ード値であり、KGDは機械毎の特性などに対応して形
成される学習制御値であり、DFBはたとえば数式3に
示すように偏差ΔEの比例値、微分値、積分値を加えた
フィードバック制御値である。
【0035】
【数3】
【0036】また、エンジン用の電子制御装置182
も、変速用の電子制御装置184と同様のマイクロコン
ピュータであって、そのCPUは予めROMに記憶され
たプログラムに従って入力信号を処理することにより種
々のエンジン制御を実行する。たとえば、燃料噴射量制
御では燃焼状態を最適とするために燃料噴射弁186を
制御し、点火時期制御では、遅角量を適切とするために
イグナイタ188を制御し、トラクション制御では、駆
動輪のスリップを防止して有効な駆動力および車両の安
定性を確保するためにスロットルアクチュエータ190
により第2スロットル弁192を制御し、フューエルカ
ット制御では、燃費を高めるために、惰行走行において
エンジン回転速度NE が予め設定されたフューエルカッ
ト回転速度NCUT を上まわる期間だけ燃料噴射弁186
を閉じる。
も、変速用の電子制御装置184と同様のマイクロコン
ピュータであって、そのCPUは予めROMに記憶され
たプログラムに従って入力信号を処理することにより種
々のエンジン制御を実行する。たとえば、燃料噴射量制
御では燃焼状態を最適とするために燃料噴射弁186を
制御し、点火時期制御では、遅角量を適切とするために
イグナイタ188を制御し、トラクション制御では、駆
動輪のスリップを防止して有効な駆動力および車両の安
定性を確保するためにスロットルアクチュエータ190
により第2スロットル弁192を制御し、フューエルカ
ット制御では、燃費を高めるために、惰行走行において
エンジン回転速度NE が予め設定されたフューエルカッ
ト回転速度NCUT を上まわる期間だけ燃料噴射弁186
を閉じる。
【0037】図8は、上記変速用電子制御装置184の
制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図
8において、車両がたとえば減速走行状態となると、ス
リップ制御手段196が、ロックアップクラッチ32の
実際のスリップ回転速度NSLP(=NE −NT )と、
数十r.p.m.程度に予め設定された目標スリップ回転速度
TNSLPとが一致するように、数式2の制御式により
算出された制御値DSLUを出力する。ロックアップコ
ントロール弁切換制御手段200は、車速判定手段19
8により車速Vが予め設定された判断基準値VSL1 また
はVSL2 以下となったと判定された場合には、解放側油
室33からロックアップリレー弁52を通して排出され
る作動油の圧力を高くする側すなわち図4の右側位置に
ロックアップコントロール弁56を優先的に切り換える
ことを目的として、制御信号圧P SLU を最小にするため
に制御値DSLUを最大(=100%)とする。
制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図
8において、車両がたとえば減速走行状態となると、ス
リップ制御手段196が、ロックアップクラッチ32の
実際のスリップ回転速度NSLP(=NE −NT )と、
数十r.p.m.程度に予め設定された目標スリップ回転速度
TNSLPとが一致するように、数式2の制御式により
算出された制御値DSLUを出力する。ロックアップコ
ントロール弁切換制御手段200は、車速判定手段19
8により車速Vが予め設定された判断基準値VSL1 また
はVSL2 以下となったと判定された場合には、解放側油
室33からロックアップリレー弁52を通して排出され
る作動油の圧力を高くする側すなわち図4の右側位置に
ロックアップコントロール弁56を優先的に切り換える
ことを目的として、制御信号圧P SLU を最小にするため
に制御値DSLUを最大(=100%)とする。
【0038】車両には、たとえばシフト操作レバー17
4がセカンドレンジへ操作され且つ図示しない第2速ギ
ヤ段発進用のスイッチが操作されたとき、或いはシフト
操作レバー174がDレンジへ操作され且つ図示しない
第2速ギヤ段発進用のスイッチが操作されたときには自
動変速機14の変速範囲のうちの最低速ギヤ段が第2速
ギア段とされるようになっており、それらシフト操作レ
バー174や第2速ギヤ段発進用のスイッチに対応する
変速範囲切換手段202は運転者の操作に応じて自動変
速機14の変速範囲のうちの最低速ギヤ段を変更する。
判断基準値変更手段204は、上記変速範囲切換手段2
02によって変更された最低速ギヤ段が達成されたとき
には、その最低速ギヤ段に応じて車速の判断基準値を変
更する。たとえば、最低速ギヤ段が第1速ギヤ段である
ときには判断基準値VSL2 に変更し、第2速ギヤ段であ
るときには判断基準値VSL2 よりも大きい値である判断
基準値VSL1 に変更する。
4がセカンドレンジへ操作され且つ図示しない第2速ギ
ヤ段発進用のスイッチが操作されたとき、或いはシフト
操作レバー174がDレンジへ操作され且つ図示しない
第2速ギヤ段発進用のスイッチが操作されたときには自
動変速機14の変速範囲のうちの最低速ギヤ段が第2速
ギア段とされるようになっており、それらシフト操作レ
バー174や第2速ギヤ段発進用のスイッチに対応する
変速範囲切換手段202は運転者の操作に応じて自動変
速機14の変速範囲のうちの最低速ギヤ段を変更する。
判断基準値変更手段204は、上記変速範囲切換手段2
02によって変更された最低速ギヤ段が達成されたとき
には、その最低速ギヤ段に応じて車速の判断基準値を変
更する。たとえば、最低速ギヤ段が第1速ギヤ段である
ときには判断基準値VSL2 に変更し、第2速ギヤ段であ
るときには判断基準値VSL2 よりも大きい値である判断
基準値VSL1 に変更する。
【0039】図9は、上記変速用電子制御装置184の
制御作動の要部を説明するフローチャートである。この
フローチャートはシフト操作レバー174がセカンドレ
ンジに操作され且つ第2速ギヤ段発進用スイッチが操作
された場合に、第2速ギヤ段での発進を可能とする作動
を示している。図において、ステップSS1(以下、ス
テップを省略する)では、シフト操作レバー174がニ
ュートラル(N)レンジへ操作されているか否かが判断
される。このSS1の判断が肯定された場合は、SS2
において駆動デューティ比DSLUが0%とされること
によりリニヤソレノイド弁SLU が非励磁状態とされる。
制御作動の要部を説明するフローチャートである。この
フローチャートはシフト操作レバー174がセカンドレ
ンジに操作され且つ第2速ギヤ段発進用スイッチが操作
された場合に、第2速ギヤ段での発進を可能とする作動
を示している。図において、ステップSS1(以下、ス
テップを省略する)では、シフト操作レバー174がニ
ュートラル(N)レンジへ操作されているか否かが判断
される。このSS1の判断が肯定された場合は、SS2
において駆動デューティ比DSLUが0%とされること
によりリニヤソレノイド弁SLU が非励磁状態とされる。
【0040】上記SS1の判断が否定された場合は、続
くSS3およびSS9において、シフト操作レバー17
4がセカンド(2)レンジへ操作されているか否かおよ
び第2速ギヤ段発進用スイッチが操作されているか否か
が判断される。すなわち、SS3およびSS9では、運
転者の操作にしたがって選択された自動変速機14の変
速可能範囲のうちの最低ギヤ段がどのように設定されて
いるかが判断される。したがって、SS3およびSS9
は運転者による操作に従って設定された自動変速機14
の変速範囲のうちの最低ギヤ段に応じてSS7およびS
S10での車速Vの判断基準値を変更する判断基準値変
更手段204に対応している。なお、SS3およびSS
9は、自動変速機14の変速範囲のうちの設定可能な最
低速ギヤ段がどの変速段であるかを判断する手段に置き
換えることができる。
くSS3およびSS9において、シフト操作レバー17
4がセカンド(2)レンジへ操作されているか否かおよ
び第2速ギヤ段発進用スイッチが操作されているか否か
が判断される。すなわち、SS3およびSS9では、運
転者の操作にしたがって選択された自動変速機14の変
速可能範囲のうちの最低ギヤ段がどのように設定されて
いるかが判断される。したがって、SS3およびSS9
は運転者による操作に従って設定された自動変速機14
の変速範囲のうちの最低ギヤ段に応じてSS7およびS
S10での車速Vの判断基準値を変更する判断基準値変
更手段204に対応している。なお、SS3およびSS
9は、自動変速機14の変速範囲のうちの設定可能な最
低速ギヤ段がどの変速段であるかを判断する手段に置き
換えることができる。
【0041】通常のDレンジ走行では上記SS3の判断
が否定されるので、SS4において自動変速機14が第
1速ギヤ段或いは後進ギヤ段とされたか否かが判断され
る。第2速ギヤ段以上の前進走行では上記SS4の判断
が否定されるので、SS5においてたとえば図7の完全
係合領域か否か或いはスリップ制御領域か否かが判断さ
れる。上記SS5の判断が否定された場合は解放領域で
あるので、前記SS2において第3電磁弁S3がオフ状
態とされてロックアップクラッチ32が解放されるとと
もに、駆動デューティ比DSLUが0%とされる。しか
し、上記SS5の判断が肯定された場合は、SS6にお
いて、領域に応じた駆動デューティ比DSLUが出力さ
れる。たとえば、完全係合領域であれば駆動デューティ
比DSLUが100%とされ、スリップ制御領域であれ
ば前記数式2に従って決定された駆動デューティ比DS
LUが出力される。この意味において、上記SS6はス
リップ制御手段196に対応している。
が否定されるので、SS4において自動変速機14が第
1速ギヤ段或いは後進ギヤ段とされたか否かが判断され
る。第2速ギヤ段以上の前進走行では上記SS4の判断
が否定されるので、SS5においてたとえば図7の完全
係合領域か否か或いはスリップ制御領域か否かが判断さ
れる。上記SS5の判断が否定された場合は解放領域で
あるので、前記SS2において第3電磁弁S3がオフ状
態とされてロックアップクラッチ32が解放されるとと
もに、駆動デューティ比DSLUが0%とされる。しか
し、上記SS5の判断が肯定された場合は、SS6にお
いて、領域に応じた駆動デューティ比DSLUが出力さ
れる。たとえば、完全係合領域であれば駆動デューティ
比DSLUが100%とされ、スリップ制御領域であれ
ば前記数式2に従って決定された駆動デューティ比DS
LUが出力される。この意味において、上記SS6はス
リップ制御手段196に対応している。
【0042】車両のDレンジ走行において車速が低下し
て或いは車両が一旦停止後にシフト操作されて自動変速
機14が第1速ギヤ段に切り換えられた場合、或いは車
両が一旦停止後のシフト操作によって後進ギヤ段に切り
換えられた場合には、上記SS4の判断が肯定されるの
で、SS7において車速Vが予め設定された判断基準値
VSL2 以下であるか否かが判断される。この判断基準値
VSL2 は、第1速ギヤ段での走行時においてアイドル回
転速度に対応する車速値或いはエンジン10のストール
を発生させない略最低の車速値に設定される。
て或いは車両が一旦停止後にシフト操作されて自動変速
機14が第1速ギヤ段に切り換えられた場合、或いは車
両が一旦停止後のシフト操作によって後進ギヤ段に切り
換えられた場合には、上記SS4の判断が肯定されるの
で、SS7において車速Vが予め設定された判断基準値
VSL2 以下であるか否かが判断される。この判断基準値
VSL2 は、第1速ギヤ段での走行時においてアイドル回
転速度に対応する車速値或いはエンジン10のストール
を発生させない略最低の車速値に設定される。
【0043】上記SS7の判断が否定された場合は、車
速Vが未だ判断基準値VSL2 よりも高い走行状態である
ので、SS8において駆動デューティ比DSLUが0%
に設定される。このとき、ロックアップクラッチ32は
ロックアップリレー弁52に応じて係合状態が制御され
るが、ロックアップリレー弁52のオン側スティックの
ような異常状態であっては、駆動デューティ比DSLU
が0%にされることによりロックアップクラッチ32は
係合状態とされる。しかし、上記SS7の判断が肯定さ
れた場合は、車速Vが判断基準値VSL2 よりも低い走行
状態となっているので、SS12において駆動デューテ
ィ比DSLUが100%に設定される。このため、通常
ではこのような低車速ではロックアップリレー弁52お
よびロックアップクラッチ32はオフ状態に切り換えら
れているが、ロックアップリレー弁52のオン側スティ
ックのような異常状態であっては、駆動デューティ比D
SLUが100%にされることにより制御信号圧PSLU
が最低値とされ、ロックアップコントロール弁56のラ
イン圧ポート130、受入ポート132、ロックアップ
リレー弁52の第2排出ポート88、解放側ポート80
を経て解放側油室33へ第2ライン圧Pl2が供給される
ことにより、図6に示すように、ピストン30の両側の
圧力差ΔPが零とされるので、ロックアップクラッチ3
2が略解放状態とされる。
速Vが未だ判断基準値VSL2 よりも高い走行状態である
ので、SS8において駆動デューティ比DSLUが0%
に設定される。このとき、ロックアップクラッチ32は
ロックアップリレー弁52に応じて係合状態が制御され
るが、ロックアップリレー弁52のオン側スティックの
ような異常状態であっては、駆動デューティ比DSLU
が0%にされることによりロックアップクラッチ32は
係合状態とされる。しかし、上記SS7の判断が肯定さ
れた場合は、車速Vが判断基準値VSL2 よりも低い走行
状態となっているので、SS12において駆動デューテ
ィ比DSLUが100%に設定される。このため、通常
ではこのような低車速ではロックアップリレー弁52お
よびロックアップクラッチ32はオフ状態に切り換えら
れているが、ロックアップリレー弁52のオン側スティ
ックのような異常状態であっては、駆動デューティ比D
SLUが100%にされることにより制御信号圧PSLU
が最低値とされ、ロックアップコントロール弁56のラ
イン圧ポート130、受入ポート132、ロックアップ
リレー弁52の第2排出ポート88、解放側ポート80
を経て解放側油室33へ第2ライン圧Pl2が供給される
ことにより、図6に示すように、ピストン30の両側の
圧力差ΔPが零とされるので、ロックアップクラッチ3
2が略解放状態とされる。
【0044】一方、シフト操作レバー174によってセ
カンドレンジが選択されている場合は、前記SS3の判
断が肯定されるので、続くSS9において図示しない第
2速ギヤ段発進用スイッチによって第2速ギヤ段の発進
が設定されたか否かが判断される。すなわち、セカンド
レンジが選択されたことに関連して自動変速機14の変
速範囲の最低速ギヤ段が第2速ギヤ段に設定された状態
であるか否かが判断されるのである。
カンドレンジが選択されている場合は、前記SS3の判
断が肯定されるので、続くSS9において図示しない第
2速ギヤ段発進用スイッチによって第2速ギヤ段の発進
が設定されたか否かが判断される。すなわち、セカンド
レンジが選択されたことに関連して自動変速機14の変
速範囲の最低速ギヤ段が第2速ギヤ段に設定された状態
であるか否かが判断されるのである。
【0045】上記SS9の判断が否定された場合には、
自動変速機14の変速範囲のうちの最低速ギヤ段は第1
速ギヤ段であって、第1速ギヤ段での発進であるので、
前記ステップSS4以下が実行される。しかし、SS9
の判断が肯定された場合には、第2速ギヤ段発進が設定
された状態であるので、SS10において車速Vが予め
設定された判断基準値VSL1 以下であるか否かが判断さ
れる。この判断基準値VSL1 は、前記判断基準値VSL2
よりも高い値であって、第2速ギヤ段での走行時におい
てアイドル回転速度に対応する車速値或いはエンジン1
0のストールを発生させない略最低の車速値に設定され
る。
自動変速機14の変速範囲のうちの最低速ギヤ段は第1
速ギヤ段であって、第1速ギヤ段での発進であるので、
前記ステップSS4以下が実行される。しかし、SS9
の判断が肯定された場合には、第2速ギヤ段発進が設定
された状態であるので、SS10において車速Vが予め
設定された判断基準値VSL1 以下であるか否かが判断さ
れる。この判断基準値VSL1 は、前記判断基準値VSL2
よりも高い値であって、第2速ギヤ段での走行時におい
てアイドル回転速度に対応する車速値或いはエンジン1
0のストールを発生させない略最低の車速値に設定され
る。
【0046】上記SS10の判断が否定された場合は、
車速Vが未だ判断基準値VSL1 よりも高い走行状態であ
るので、SS11において駆動デューティ比DSLUが
0%に設定される。このとき、ロックアップリレー弁5
2のオン側スティックのような異常状態であっては、駆
動デューティ比DSLUが0%にされることによりロッ
クアップクラッチ32は係合状態とされる。しかし、上
記SS10の判断が肯定された場合は、車速Vが判断基
準値VSL1 以下の走行状態となっているので、SS12
において駆動デューティ比DSLUが100%に設定さ
れる。このため、通常ではこのような低車速ではロック
アップリレー弁52およびロックアップクラッチ32は
オフ状態に切り換えられているが、ロックアップリレー
弁52のオン側スティックのような異常状態であって
は、駆動デューティ比DSLUが100%にされること
により制御信号圧PSLU が最低値とされ、ロックアップ
コントロール弁56のライン圧ポート130、受入ポー
ト132、ロックアップリレー弁52の第2排出ポート
88、解放側ポート80を経て解放側油室33へ第2ラ
イン圧Pl2が供給されることにより、図6に示すよう
に、ピストン30の両側の圧力差ΔPが零とされるの
で、ロックアップクラッチ32が略解放状態とされる。
車速Vが未だ判断基準値VSL1 よりも高い走行状態であ
るので、SS11において駆動デューティ比DSLUが
0%に設定される。このとき、ロックアップリレー弁5
2のオン側スティックのような異常状態であっては、駆
動デューティ比DSLUが0%にされることによりロッ
クアップクラッチ32は係合状態とされる。しかし、上
記SS10の判断が肯定された場合は、車速Vが判断基
準値VSL1 以下の走行状態となっているので、SS12
において駆動デューティ比DSLUが100%に設定さ
れる。このため、通常ではこのような低車速ではロック
アップリレー弁52およびロックアップクラッチ32は
オフ状態に切り換えられているが、ロックアップリレー
弁52のオン側スティックのような異常状態であって
は、駆動デューティ比DSLUが100%にされること
により制御信号圧PSLU が最低値とされ、ロックアップ
コントロール弁56のライン圧ポート130、受入ポー
ト132、ロックアップリレー弁52の第2排出ポート
88、解放側ポート80を経て解放側油室33へ第2ラ
イン圧Pl2が供給されることにより、図6に示すよう
に、ピストン30の両側の圧力差ΔPが零とされるの
で、ロックアップクラッチ32が略解放状態とされる。
【0047】上述のように、本実施例によれば、車速判
定手段198に対応するSS7或いはSS10によって
車速Vが予め設定された判断基準値VSL1 或いはVSL2
以下となったことが判定された場合には、ロックアップ
コントロール弁切換制御手段200に対応するSS12
により、解放側油室33からロックアップリレー弁52
を通して排出される作動油の圧力を高くする側にロック
アップコントロール弁56が優先的に切り換えられる。
このように、たとえロックアップリレー弁52の故障に
よってロックアップクラッチ32が解放されるべき領域
において係合されようとしても、車速Vが予め設定され
た判断基準値VSL1 或いはVSL2 以下の場合には、その
ロックアップリレー弁52を通して解放側油室から排出
される作動油を高くする側にロックアップコントロール
弁56が優先的に切り換えられることから、ロックアッ
プクラッチ32の係合側油室35と解放側油室33との
差圧ΔPが小さくされてロックアップクラッチ32が略
解放されるので、低車速走行におけるエンジン振動のこ
もり音などに起因して運転性或いは走行性が低下するこ
とが防止される。
定手段198に対応するSS7或いはSS10によって
車速Vが予め設定された判断基準値VSL1 或いはVSL2
以下となったことが判定された場合には、ロックアップ
コントロール弁切換制御手段200に対応するSS12
により、解放側油室33からロックアップリレー弁52
を通して排出される作動油の圧力を高くする側にロック
アップコントロール弁56が優先的に切り換えられる。
このように、たとえロックアップリレー弁52の故障に
よってロックアップクラッチ32が解放されるべき領域
において係合されようとしても、車速Vが予め設定され
た判断基準値VSL1 或いはVSL2 以下の場合には、その
ロックアップリレー弁52を通して解放側油室から排出
される作動油を高くする側にロックアップコントロール
弁56が優先的に切り換えられることから、ロックアッ
プクラッチ32の係合側油室35と解放側油室33との
差圧ΔPが小さくされてロックアップクラッチ32が略
解放されるので、低車速走行におけるエンジン振動のこ
もり音などに起因して運転性或いは走行性が低下するこ
とが防止される。
【0048】また、本実施例によれば、車速Vが予め設
定された判断基準値VSL1 或いはV SL2 以下の場合に
は、解放側油室33から排出される作動油を高くする側
にロックアップコントロール弁56が一律に切り換えら
れることから、ロックアップリレー弁52の故障判断が
不要となる利点がある。
定された判断基準値VSL1 或いはV SL2 以下の場合に
は、解放側油室33から排出される作動油を高くする側
にロックアップコントロール弁56が一律に切り換えら
れることから、ロックアップリレー弁52の故障判断が
不要となる利点がある。
【0049】また、本実施例によれば、運転者により操
作されたときには自動変速機14の変速範囲のうちの最
低速ギヤ段を変更する変速範囲切換手段202(シフト
操作レバー174)と、その変速範囲切換手段202に
よって変更される最低速ギヤ段が達成されたときには、
その最低速ギヤ段に応じて車速判定手段198に用いら
れる車速の判断基準値を変更する判断基準値変更手段2
04(SS3)とが設けられているので、エンジンスト
ールを発生させることなく上記判断基準値VSL 1 或いは
VSL2 を可及的に低くできる利点がある。
作されたときには自動変速機14の変速範囲のうちの最
低速ギヤ段を変更する変速範囲切換手段202(シフト
操作レバー174)と、その変速範囲切換手段202に
よって変更される最低速ギヤ段が達成されたときには、
その最低速ギヤ段に応じて車速判定手段198に用いら
れる車速の判断基準値を変更する判断基準値変更手段2
04(SS3)とが設けられているので、エンジンスト
ールを発生させることなく上記判断基準値VSL 1 或いは
VSL2 を可及的に低くできる利点がある。
【0050】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0051】たとえば、前述の実施例の車速判定手段1
98に替えて、エンジン回転速度N E 或いはタービン翼
車22の回転速度NT が予め設定された判断基準値以下
となったか否かを判定する判定手段が設けられていても
よい。要するに、車速Vが予め設定された判断基準値V
SL1 或いはVSL2 以下となったことが実質的に判断され
ればよいのである。
98に替えて、エンジン回転速度N E 或いはタービン翼
車22の回転速度NT が予め設定された判断基準値以下
となったか否かを判定する判定手段が設けられていても
よい。要するに、車速Vが予め設定された判断基準値V
SL1 或いはVSL2 以下となったことが実質的に判断され
ればよいのである。
【0052】また、前述の実施例のSS12では、駆動
デューティ比DSLUが100%とされていたが、リニ
ヤソレノイド弁SLU が駆動電流が大きくなるほど制御信
号圧PSLU が増大する出力特性である場合には、SS1
2において駆動デューティ比DSLUが0%とされる。
デューティ比DSLUが100%とされていたが、リニ
ヤソレノイド弁SLU が駆動電流が大きくなるほど制御信
号圧PSLU が増大する出力特性である場合には、SS1
2において駆動デューティ比DSLUが0%とされる。
【0053】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図1】本発明の一実施例のスリップ制御装置が適用さ
れた車両用動力伝達装置を示す図である。
れた車両用動力伝達装置を示す図である。
【図2】図1のロックアップクラッチ付トルクコンバー
タを備えた自動変速機において、第1電磁弁および第2
電磁弁の作動の組み合わせとそれにより得られる変速段
との関係を説明する図表である。
タを備えた自動変速機において、第1電磁弁および第2
電磁弁の作動の組み合わせとそれにより得られる変速段
との関係を説明する図表である。
【図3】図1の車両に備えられている制御装置の構成を
説明するブロック線図である。
説明するブロック線図である。
【図4】図3の油圧制御回路の要部構成を説明する図で
ある。
ある。
【図5】図4のリニアソレノイド弁の出力特性を示す図
である。
である。
【図6】図4の油圧制御回路に設けられたスリップ制御
弁の特性であって、係合用油室および解放用油室との圧
力差ΔPとスリップ制御用信号圧PSLU との関係を説明
する図である。
弁の特性であって、係合用油室および解放用油室との圧
力差ΔPとスリップ制御用信号圧PSLU との関係を説明
する図である。
【図7】図3の変速用電子制御装置に記憶されている、
車両の走行状態とロックアップクラッチの制御領域との
関係を示す図である。
車両の走行状態とロックアップクラッチの制御領域との
関係を示す図である。
【図8】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
説明する機能ブロック線図である。
【図9】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明するフローチャートである。
説明するフローチャートである。
18:ポンプ翼車 22:タービン翼車 32:ロックアップクラッチ 52:ロックアップリレー弁 56:ロックアップコントロール弁 196:スリップ制御手段 198:車速判定手段 200:ロックアップコントロール弁切換制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−99331(JP,A) 特開 平5−106730(JP,A) 特開 昭56−167953(JP,A) 特開 昭59−99159(JP,A) 特開 昭60−260761(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/14
Claims (3)
- 【請求項1】 ポンプ翼車とタービン翼車との間にロッ
クアップクラッチを有する車両において、該ロックアッ
プクラッチの解放側油室および係合側油室の一方に作動
油を供給し他方から作動油を排出させるロックアップリ
レー弁と、前記ロックアップクラッチを係合させる側に
切り換えられた該ロックアップリレー弁を通して該解放
側油室から排出される作動油の圧力を調節することによ
りロックアップクラッチのスリップ量を調節するロック
アップコントロール弁とを備えた車両用ロックアップク
ラッチのスリップ制御装置であって、 車速が予め設定された判断基準値以下となったか否かを
判定する車速判定手段と、ロックアップクラッチが解放されるべき領域において 該
車速判定手段により車速が前記判断基準値以下となった
と判定されるまでは、前記解放側油室から前記ロックア
ップリレー弁を通して排出される作動油の圧力を低くす
る側にロックアップコントロール弁を切り換えるが、車
速が前記判断基準値以下となったと判定された場合に
は、前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁を通
して排出される作動油の圧力を高くする側にロックアッ
プコントロール弁を優先的に切り換えるロックアップコ
ントロール弁切換制御手段と、 を、含むことを特徴とする車両用ロックアップクラッチ
のスリップ制御装置。 - 【請求項2】 前記ロックアップコントロール弁切換制
御手段は、最低速ギヤが達成された状態において前記車
速判定手段により車速が前記判断基準値以下となったと
判定されるまでは、前記解放側油室から前記ロックアッ
プリレー弁を通して排出される作動油の圧力を低くする
側にロックアップコントロール弁を切り換えるが、車速
が前記判断基準値以下となったと判定された場合には、
前記解放側油室から前記ロックアップリレー弁を通して
排出される作動油の圧力を高くする側にロックアップコ
ントロール弁を切り換えるものである請求項1に記載の
車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置。 - 【請求項3】 前記車両は有段式変速機を備え、前記ロ
ックアップコントロール弁切換制御手段は、第2速ギヤ
段が達成された状態において前記車速判定手段により車
速が前記判断基準値以下となったと判定されるまでは、
前記解放側油室か ら前記ロックアップリレー弁を通して
排出される作動油の圧力を低くする側にロックアップコ
ントロール弁を切り換えるが、車速が前記判断基準値以
下となったと判定された場合には、前記解放側油室から
前記ロックアップリレー弁を通して排出される作動油の
圧力を高くする側にロックアップコントロール弁を切り
換えるものである請求項1または2に記載の車両用ロッ
クアップクラッチのスリップ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19689094A JP2924653B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19689094A JP2924653B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0861486A JPH0861486A (ja) | 1996-03-08 |
JP2924653B2 true JP2924653B2 (ja) | 1999-07-26 |
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ID=16365356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19689094A Expired - Fee Related JP2924653B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 |
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JP (1) | JP2924653B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4983218B2 (ja) * | 2006-11-20 | 2012-07-25 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の油圧制御装置 |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP19689094A patent/JP2924653B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0861486A (ja) | 1996-03-08 |
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