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JP3146506B2 - ジエン系重合体の製造方法およびゴム組成物 - Google Patents

ジエン系重合体の製造方法およびゴム組成物

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Publication number
JP3146506B2
JP3146506B2 JP07846791A JP7846791A JP3146506B2 JP 3146506 B2 JP3146506 B2 JP 3146506B2 JP 07846791 A JP07846791 A JP 07846791A JP 7846791 A JP7846791 A JP 7846791A JP 3146506 B2 JP3146506 B2 JP 3146506B2
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compound
polymer
diene
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conjugated diene
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文敏 鈴木
吉宏 千野
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Zeon Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/30Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule
    • C08C19/42Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule reacting with metals or metal-containing groups
    • C08C19/44Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule reacting with metals or metal-containing groups of polymers containing metal atoms exclusively at one or both ends of the skeleton
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L15/00Compositions of rubber derivatives

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、破壊強度と耐摩耗性が
著しく改良され、さらに発熱性、反発弾性、加工性、ウ
ェットスキッド抵抗性も改良されたジエン系重合体の製
造方法に関する。また、本発明は、破壊強度や耐摩耗性
等が改善されたなゴム組成物に関し、さらに詳しくは、
共役ジエン部分のトランス−1,4結合が高く、かつ、
その活性末端が変性された変性ジエン系重合体を含有す
るゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トラック、バス、航空機など
の大型タイヤには、ジエン系ゴムが主材料として用いら
れている。ジエン系ゴムの中でも、特に発熱性や破壊強
度を改良するには天然ゴムが、耐摩耗性や耐カット性を
改良するにはスチレン−ブタジエン共重合ゴムが、ま
た、耐摩耗性を改良するにはポリブタジエンゴムが、そ
れぞれ効果的であり、通常、改良する目的に応じてこれ
らジエン系ゴム材料の2種以上を適量ブレンドしたゴム
組成物が用いられてきた。例えば、大型タイヤのトレッ
ド部分のゴムについては、トレッド部分にかかる負荷が
著しく高いため、天然ゴムを主成分とし、これにシス含
量の高いポリブタジエンゴムをブレンドしたゴム組成物
を用いることが一般的である。
【0003】しかしながら、大型タイヤにとって重要な
性能である耐摩耗性と耐クラツク性が相反する性能であ
るため、天然ゴムとシス含量の高いポリブタジエンゴム
との組成物では、ポリブタジエンゴムの配合割合を多く
すると耐摩耗性は向上するものの耐クラック性に劣り、
少なくすると耐摩耗性の改良が不十分となる。そのた
め、ポリブタジエンゴムの改良について従来より多くの
検討が行なわれている。例えば、タックやグリーン強度
を改良するために、分子量分布の広いポリブタジエンゴ
ムを用いる方法(特開昭59−45337号公報)、耐
摩耗性を改良するために、ポリブタジエンゴムの分子量
を大きくする方法などが提案されている。しかし、これ
らの方法では、耐摩耗性などは改良されるものの加工性
の低下を招くという問題点がある。
【0004】また、トランス含量の高いポリブタジエン
ゴムをブレンドしたゴム組成物について提案されている
が(特開昭60−197749号公報)、この場合トラ
ンス含量の高いポリブタジエンゴムは、ゴム組成物の加
工性およびコールドフロー性の改良を主目的として用い
られており、耐摩耗性の改良効果はほとんどない。特開
昭61−163951号公報、特開昭61−16863
6号公報、特開昭61−168637号公報および特開
昭61−168639号公報等において、トランス含量
が90%以上のポリブタジエンについて検討されている
が、いずれも樹脂材料に関するものであって、ゴム組成
物に関するものではない。
【0005】次に、大型タイヤではなく、乗用車用のタ
イヤについての現状を見ると、従来は、耐摩耗性を改良
するために、低ビニル含有量のポリブタジエンゴム、あ
るいは低スチレン含有量・低ビニル含有量のスチレン−
ブタジエン共重合ゴムなどが用いられてきた。しかし、
これらのゴムを主要成分とするゴム組成物は、タイヤト
レッドに要求される重要な特性であるウエットスキッド
抵抗が低下するという欠点があった。ウエットスキッド
抵抗を改善するために、高ビニル含有量のポリブタジエ
ンゴムや高スチレン含有量のスチレン−ブタジエン共重
合ゴムを主要成分とするゴム組成物を用いると、耐摩耗
性が低下し、特に高スチレン含有量のスチレン−ブタジ
エン共重合ゴムの場合には、反発弾性が低下してタイヤ
の転動抵抗が増大するという欠点があった。
【0006】ところで、本発明者らは先に、活性なアル
カリ金属および/またはアルカリ土類金属末端を有する
ジエン系共重合体と、分子中に−C(=M)−N<(式
中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)を有する化
合物とを反応させて、特定の原子団を重合体中に導入す
ることにより、反発弾性が著しく改良されることを見出
した(特開昭60−137913号公報)。そして、該
原子団を導入したジエン系ゴム重合体は、反発弾性のみ
ならず、耐摩耗性およびウエットスキッド抵抗も改善さ
れる。ところが、近年の環境問題に関連して、低燃費性
の要求がさらに強くなってきており、それに伴うタイヤ
の軽量化と耐摩耗性の改善要求の水準が非常に高くなっ
てきているが、従来の手法では、このような高度の要求
水準を十分に満足させることが困難となっている。ま
た、ブタジエン部分のトランス含有量の高いブタジエン
ゴムあるいはスチレン−ブタジエン共重合ゴムをブレン
ドしたゴム組成物について提案されているが(特開昭5
7−100146号公報等)、加工性やコールドフロー
性の改良、あるいはスチレン−ブタジエン共重合ゴムを
使用することに伴うウエットスキッド抵抗の低下の改良
が主たる目的とされており、実際、耐摩耗性に関する改
良効果は極僅かである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た破壊強度が得られるとともに、耐摩耗性が著しく改良
され、さらには発熱性、反発弾性、加工性、ウェットス
キッド抵抗性も改良されたジエン系重合体の製造方法を
提供することにある。また、本発明の目的は、このよう
なジエン系重合体を用いたゴム組成物を提供することに
ある。本発明者らは、前記従来技術の有する問題点を克
服するために鋭意研究した結果、アルカリ土類金属を含
む複合開始剤を用いて得られたジエン系重合体の活性末
端と、二酸化炭素および/または二硫化炭素とを反応さ
せるか、あるいはこれらの化合物を反応させるととも
に、さらに、ある特定の原子団を有する化合物と反応さ
せることにより、前記諸物性に優れたジエン系重合体の
得られることを見出した。
【0008】また、トランス−1,4結合を高い割合で
有する活性なジエン系重合体の活性末端と、二酸化炭素
および/または二硫化炭素とを反応させて得た変性ジエ
ン系重合体、あるいは該変性ジエン系重合体と、前記活
性なジエン系重合体の活性末端と、ある特定の原子団を
有する化合物と反応させて得た変性ジエン系重合体の両
者を、原料ゴム中に10重量%以上含有せしめることに
より、特にタイヤ用ゴム材料として好適なゴム組成物の
得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基
づいて完成するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、以下の(1)〜(4)に示すジエン系重合体の製造
方法および変性ジエン系重合体を含有するゴム組成物が
提供される。 (1) 炭化水素溶媒中で、共役ジエン系モノマーまた
は共役ジエン系モノマーと芳香族ビニルモノマーとの混
合物を、アルカリ土類金属を含む複合開始剤を用いて重
合を行ない、得られた活性なジエン系重合体の活性末端
に、M=C=M(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を
表わす)で示される化合物から選択される少なくとも1
種の化合物(a)を反応させることを特徴とするジエン
系重合体の製造方法。
【0010】(2) 炭化水素溶媒中で、共役ジエン系
モノマーまたは共役ジエン系モノマーと芳香族ビニルモ
ノマーとの混合物を、アルカリ土類金属を含む複合開始
剤を用いて重合を行ない、得られた活性なジエン系重合
体の全活性末端のうち5〜95%の活性末端に、M=C
=M(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)で
示される化合物から選択される少なくとも1種の化合物
(a)を反応させ、かつ、全活性末端のうち95〜5%
の活性末端に、N−置換アミノケトン、N−置換チオア
ミノケトン、N−置換アミノアルデヒド、N−置換チオ
アミノアルデヒドおよび分子中に一般式−C(=M)−
N< (式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)
で示される原子団を有する化合物から選択される少なく
とも1種の化合物(b)を反応させることを特徴とする
ジエン系重合体の製造方法。
【0011】(3) 共役ジエン系モノマーまたは共役
ジエン系モノマーと芳香族ビニルモノマーとの混合物を
重合して得られた共役ジエン部分のトランス−1,4結
合含有量が75重量%以上の活性なジエン系重合体の活
性末端に、M=C=M(式中、Mは酸素原子または硫黄
原子を表わす)で示される化合物から選択される少なく
とも一種の化合物(a)を反応させて得た変性ジエン系
重合体を、原料ゴム中に10重量%以上含有せしめて成
ることを特徴とするゴム組成物。
【0012】(4) 共役ジエン系モノマーまたは共役
ジエン系モノマーと芳香族ビニル系モノマーとの混合物
を重合して得られた共役ジエン部分のトランス−1,4
結合含有量が75重量%以上の活性なジエン系重合体の
活性末端に、M=C=M(式中、Mは酸素原子または硫
黄原子を表わす)で示される化合物から選択される少な
くとも一種の化合物(a)を反応させて得た変性重合体
(A)5〜95重量%、および前記活性なジエン系重合
体の活性末端に、N−置換アミノケトン、N−置換チオ
アミノケトン、N−置換アミノアルデヒド、N−置換チ
オアミノアルデヒドおよび分子中に一般式−C(=M)
−N<(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)
で示される原子団を有する化合物から選択される少なく
とも一種の化合物(b)を反応させて得た変性ジエン系
重合体(B)95〜5重量%の両者〔(A)+(B);
合計100重量%〕を、原料ゴム中に10重量%以上含
有せしめて成ることを特徴とするゴム組成物。
【0013】以下、本発明について詳述する。 (モノマー) 本発明で使用される共役ジエン系モノマーとしては、例
えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペン
タジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、
1,3−ヘキサジエン、およびこれらの混合物などが挙
げられる。芳香族ビニル系モノマーとしては、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
ビニルトルエン、ビニルナフタレン、およびこれらの混
合物などが挙げられる。共役ジエン系モノマーと芳香族
ビニル系モノマーとを併用して共重合体とする場合に
は、芳香族ビニル系モノマーは、50重量%以下の割合
で使用される。共役ジエン系モノマーと芳香族ビニル系
モノマーとの好ましい使用割合(重量比)は、95:5
〜50:50、さらに好ましくは95:5〜80:20
である。芳香族ビニル系モノマーの使用割合が50重量
%を越えると、耐摩耗性の改良効果が低下する。
【0014】(複合開始剤など)本発明で用いるアルカ
リ土類金属を含む複合触媒の例としては、特開昭51−
115590号、特開昭52−9090号、特開昭52
−17591号、特開昭52−30543号、特開昭5
2−48910号、特開昭52−98077号、特開昭
56−112916号、特開昭56−118403号、
特開昭57−100146号の各公報に開示されている
バリウム、ストロンチウム、カルシウム等の化合物を主
成分とする触媒系が挙げられるが、これらに限定されな
い。これらの複合触媒を用いることにより、共役ジエン
部分のトランス−1,4結合含有量の非常に高い重合体
を得ることができる。アルカリ土類金属を含む複合開始
剤の使用量は、モノマー成分の合計量100g当たり、
通常、0.2〜20ミリモルの範囲である。また、複合
開始剤とともに、共重合体中の芳香族ビニル系モノマー
のランダム化を制御する目的で、エーテル化合物、アミ
ン化合物、ホスフィン化合物または金属アルコラートな
どの極性化合物を適宜使用することができる。
【0015】(炭化水素溶媒など)本発明で使用される
炭化水素溶媒は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂
環族炭化水素から選ばれ、例えば、プロパン、n−ブタ
ン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘ
キサン、シクロヘキサン、1−ブテン、i−ブテン、ト
ランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテ
ン、2−ペンテン、−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、およびこれ
らの混合物などが挙げられる。モノマーと炭化水素溶媒
との比率は、反応溶液の粘度、重合缶における撹拌力や
除熱能力等に応じて適宜定めることができるが、一般的
には、1:10〜1:1の重量比の範囲で用いられる。
重合温度は、−20℃〜150℃の温度範囲内で行なわ
れるが、好ましくは40〜120℃の範囲である。重合
反応は、昇温または一定温度のいずれでも行なうことが
できる。
【0016】(ジエン系重合体)炭化水素溶媒中で、共
役ジエン系モノマーまたは共役ジエン系モノマーと芳香
族ビニル系モノマーとの混合物を、アルカリ土類金属を
含む複合開始剤を用いて重合を行なうと、活性末端を有
するジエン系重合体が得られる。この活性末端に特定の
化合物を反応させることにより変性ジエン系重合体が得
られる。ところで、アルカリ土類金属を含む複合開始剤
を用いて重合を行なうと、共役ジエン部分のトランス−
1,4結合含有量の高いジエン系重合体が得られるが、
このトランス−1,4結合量は75重量%以上であるこ
とが好ましい。特に、トレッドなどのタイヤ用ゴム材料
として使用する場合には、共役ジエン部分のトランス−
1,4結合量が75重量%より低いと、破壊強度、耐摩
耗性が不十分となる。好ましくは80重量%以上、より
好ましくは85重量%以上である。
【0017】また、ジエン系重合体は、GPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー)を用い、標準ポリ
スチレンによって換算した主ピークの分子量が200,
000以上であることが好ましい。分子量が低過ぎる
と、耐摩耗性の改良効果が小さくなる。より好ましくは
200,000〜600,000の範囲である。60
0,000を超えると加工性が著しく低下するため好ま
しくない。なお、ここでいう主ピークとは、分子量分布
の形状が二山以上の場合に、面積の最も大きいピークを
指し、分子量分布の形状には特に制限はない。
【0018】また、ジエン系重合体が共重合体の場合
は、ブロック共重合体であってもよいが、その分子鎖に
沿って共重合モノマーがランダムに配置していることが
好ましい。例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴムの
場合、田中らのオゾン分解法(高分子学会予稿集第29
巻第9号第2055頁)で測定されるブロックスチレン
含量が、共重合体中に10重量%以下、好ましくは5重
量%以下、さらに好ましくは1重量%以下のランダム共
重合体であることが好ましい。特に分子鎖末端付近にス
チレンブロックが存在すると、低温において硬くなる等
の不都合な性質が生じてくる。スチレンブロックがなけ
れば、スチレンの連鎖分布に特に制限はない。
【0019】(変性ジエン系重合体の製造方法)本発明
においては、炭化水素溶媒中で、共役ジエン系モノマー
または共役ジエン系モノマーと芳香族ビニル系モノマー
との混合物を、アルカリ土類金属を含む複合開始剤を用
いて重合を行ない、得られた活性なジエン系重合体の活
性末端に、M=C=M(式中、Mは酸素原子または硫黄
原子を表わす)で示される化合物から選択される少なく
とも1種の化合物(a)を反応させて変性ジエン系重合
体を製造する。
【0020】また、本発明においては、前記活性な共役
ジエン系重合体の活性末端に、化合物(a)を反応させ
るとともに、N−置換アミノケトン、N−置換チオアミ
ノケトン、N−置換アミノアルデヒド、N−置換チオア
ミノアルデヒドおよび分子中に一般式−C(=M)−N
<(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)で示
される原子団を有する化合物から選択される少なくとも
1種の化合物(b)を反応させることにより、化合物
(a)および化合物(b)の両者で変性された変性ジエ
ン系重合体を製造する。さらに、ゴム組成物の調製にお
いては、化合物(a)で変性された変性ジエン系重合体
と化合物(b)で変性された変性ジエン系重合体をそれ
ぞれ別個に製造し、これら両者を含有するゴム組成物を
作成してもよい。
【0021】化合物(a)は、二酸化炭素または二硫化
炭素である。また、化合物(b)としては、例えば、4
−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノ
ベンゾフェノン、4−ジ−t−ブチルアミノベンゾフェ
ノン、4−ジフェニルベンゾフェノン、4,4′−ビス
(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス
(ジ−t−ブチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−
ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−
ビス(ジビニルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジメチル
アミノアセトフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェ
ノン、1,3−ビス(ジフェニルアミノ)2−プロパ
ン、1,7−ビス(メチルエチルアミノ)−4−ヘプタ
ノン等のN−置換アミノケトン類および対応するN−置
換アミノチオケトン類;4−ジメチルアミノベンズアル
デヒド、4−ジフェニルベンズアルデヒド、4−ジビニ
ルベンズアルデヒド等のN−置換アミノアルデヒド類お
よび対応するN−置換アミノチオアルデヒド類;N−メ
チル−β−プロピオラクタム、N−t−ブチル−β−プ
ロピオラクタム、N−フェニル−β−プロピオラクタ
ム、N−メトキシジフェニル−β−プロピオラクタム、
N−ナフチルβ−プロピオラクタム、N−メチル−2−
ピロリドン、N−t−ブチル−2−ピロリドン、N−フ
ェニル−2−ピロリドン、N−メトキシフェニル−2−
ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ベンジ
ル−2−ピロリドン、N−ナフチル−2−ピロリドン、
N−メチル−5−メチル−2−ピロリドン、N−t−ブ
チル−5−メチル−2−ピロリドン、N−フェニル−5
−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−3,3′−ジ
メチル−2−ピロリドン、N−t−ブチル−3,3′−
ジメチル−2−ピロリドン、N−フェニル−3,3′−
ジメチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリド
ン、N−t−ブチル−2−ピペリドン、N−フェニル−
2−ピペリドン、N−メトキシフェニル−2−ピペリド
ン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ベンジル−2−
ピペリドン、N−ナフチル−2−ピペリドン、N−メチ
ル−3,3′−ジメチル−2−ピペリドン、N−フェニ
ル−3,3′−ジメチル−2−ピペリドン、N−メチル
−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラク
タム、N−メトキシフェニル−ε−カプロラクタム、N
−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ベンジル−ε−カ
プロラクタム、N−ナフチル−ε−カプロラクタム、N
−メチル−ω−ラウリロラクタム、N−フェニル−ω−
ラウリロラクタム、N−t−ブチル−ω−ラウリロラク
タム、N−ビニル−ω−ラウリロラクタム、N−ベンジ
ル−ω−ラウリロラクタム等のN−置換ラクタム類およ
びこれらの対応するN−置換チオラクタム類;1,3−
ジメチルエチレン尿素、1,3−ジフェニルエチレン尿
素、1,3−ジ−t−ブチルエチレン尿素、1,3−ジ
ビニルエチレン尿素等のN−置換エチレン尿素類および
対応するN−置換チオエチレン尿素類;などが挙げられ
る。
【0022】M=C=Mで示される化合物(a)と反応
させる場合には、活性なジエン系重合体の全活性末端の
5〜100%、好ましくは10〜95%、さらに好まし
くは10〜50%が化合物(a)と反応して変性される
ように、その使用量を定める。活性末端の全部が変性さ
れない場合には、化合物(a)で変性された変性ジエン
系重合体と未変性ジエン系重合体との混合物(ゴム組成
物)が得られる。共役ジエン系モノマーまたは共役ジエ
ン系モノマーと芳香族ビニル系モノマーとの混合物を、
アルカリ土類金属を含む複合開始剤を用いて重合を行な
って得られるジエン系重合体は、化合物(a)と反応さ
せることにより、優れた破壊強度と耐摩耗性、反発弾
性、発熱性、ウエットスキッド抵抗性、加工性の改良が
達成される。
【0023】化合物(a)と化合物(b)の両者を用い
る場合には、活性なジエン系重合体の全活性末端の5〜
95%、好ましくは5〜50%を化合物(a)と反応さ
せ、残りの活性末端の95〜5%、好ましくは95〜5
0%を化合物(b)と反応させる。活性なジエン系重合
体の全活性末端のすべて(100%)が化合物(a)お
よび化合物(b)の両者によって変性されている必要は
なく、未変性のジエン系重合体が残存していてもよい。
その場合には、化合物(a)で変性した変性ジエン系重
合体(A)5重量%以上、化合物(b)で変性した変性
ジエン系重合体(B)5重量%以上、および未変性ジエ
ン系重合体の三者を含有する混合物(ゴム組成物)が得
られる。化合物(a)と化合物(b)の両者を用いて変
性することにより、より一層優れた破壊強度と耐摩耗
性、反発弾性、発熱性、ウエットスキッド抵抗性、加工
性の改良が達成される。特に、トランス−1,4結合含
有量が75重量%以上の活性なジエン系重合体を用いる
ことにより、顕著な物性改善効果が得られる。
【0024】化合物(a)を単独で用いる場合には、通
常、使用する開始剤1モル当たり、0.05〜1モル、
好ましくは0.05〜0.95モル、さらに好ましくは
0.05〜0.50モルである。化合物(a)と化合物
(b)を併用する場合の使用量は、通常、使用する開始
剤1モル当たり、それぞれ0.05〜0.95モル、好
ましくは化合物(a)が0.05〜0.50モルで、化
合物(b)0.95〜0.50モルの範囲である。各反
応は、通常、室温〜100℃の範囲で、数秒〜数分間で
進行する。反応終了後、反応液からスチームストリッピ
ングにより末端変性ジエン系重合体を含有するジエン系
重合体が回収される。化合物(a)および化合物(b)
の両者で順次変性する場合には、先ず化合物(a)で変
性し、次いで化合物(b)で変性してもよいし、あるい
は化合物(b)で変性してから、化合物(a)で変性し
てもよい。
【0025】(ゴム組成物)本発明のゴム組成物は、共
役ジエン系モノマーまたは共役ジエン系モノマーと芳香
族ビニル系モノマーとの混合物を重合して得られた共役
ジエン部分のトランス−1,4結合含有量が75重量%
以上の活性なジエン系重合体の活性末端に、化合物
(a)を反応させて得た変性ジエン系重合体(A)、ま
たは該変性ジエン系重合体(A)と化合物(b)を反応
させて得た変性ジエン系重合体(B)の両者を、10重
量%以上含有するゴム組成物である。共役ジエン部分の
トランス−1,4結合含有量が75重量%以上のジエン
系重合体は、炭化水素溶媒中で、共役ジエン系モノマー
または共役ジエン系モノマーと芳香族ビニル系モノマー
との混合物を、アルカリ土類金属を含む複合開始剤を用
いて重合を行なうことにより得ることができる。トラン
ス−1,4結合含有量が75重量%未満では、破壊強度
や耐摩耗性等の改良効果が少ない。好ましくは85重量
%以上である。
【0026】特に、変性ジエン系重合体(A)5〜95
重量%、好ましくは5〜50重量%と変性ジエン系重合
体(B)95〜5重量%、好ましくは95〜50重量%
の両者(合計100重量%)を、合計で10重量%以
上、好ましくは20重量%以上含有させたゴム組成物
は、非常に優れた破壊強度と耐摩耗性、反発弾性、発熱
性、ウエットスキッド抵抗性、加工性の改良が達成され
るため、好ましい。変性ジエン系重合体(A)と変性ジ
エン系重合体(B)を併用する場合には、それぞれ別個
に調製したものを用いてもよいし、前記活性なジエン系
重合体の活性末端を、化合物(a)および化合物(b)
の両者と順次反応させることにより調製したものを用い
てもよい。なお、本発明において、各変性ジエン系重合
体の重量割合は、複合触媒の使用モル%と化合物(a)
または化合物(b)の使用モル%に基づき、化学量論的
に反応したと仮定して算出した値を意味する。ゴム組成
物中の変性ジエン系重合体(A)、または変性ジエン系
重合体(A)と変性ジエン系重合体(B)の含有割合が
10重量%未満では、破壊強度、耐摩耗性、反発弾性の
改良効果が少ない。好ましくは20重量%以上である。
【0027】原料ゴム中に含まれる未変性のジエン系重
合体以外の他のゴム成分としては、一般的に使用されて
いる各種ゴムが使用でき、特に限定されない。具体例と
しては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、高シスポリブ
タジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(乳化
重合、溶液重合、低ビニル〜高ビニル)、イソプレン−
ブタジエン共重合ゴム、高ビニルポリブタジエンゴム、
低シスポリブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合ゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴ
ム、水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、
フッ素ゴム、ポリノルボルネンゴム、エチレン−プロピ
レン共重合ゴムなどが挙げられるが、これらに限定され
ない。
【0028】本発明のゴム組成物は、変性ジエン系重合
体を含有するゴム成分と各種配合剤をロール、バンバリ
ー等の混合機を用いて混合することにより製造される。
使用する各種配合剤は、ゴム工業で常用されているもの
から、ゴム組成物の使用目的に適したものから選べは良
く特に制限されない。通常、加硫系としては、硫黄、ス
テアリン酸、亜鉛華、各種加硫促進剤(チアゾール系、
チウラム系、スルフェンアミド系等)、あるいは有機過
酸化物などが、補強剤としては、HAF、ISAF等の
種々のグレードのカーボンブラック、シリカなどが、充
填剤としては炭酸カルシウム、タルクなどが、その他の
配合剤としてはプロセス油、加工助剤、加硫遅延剤、老
化防止剤等が使用される。これらの配合剤の種類および
使用量はゴム組成物の使用目的に応じて選択されるもの
であり、本発明においても特に限定されない。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、破壊強度、耐摩耗性、
発熱性、加工性、さらには反発弾性とウエットスキッド
抵抗性のバランスも向上した、改良されたジエン系重合
体またはゴム組成物を得ることができる。本発明のジエ
ン系重合体およびゴム組成物は特にタイヤのトレッド
部、サイドウォール部、カーカス部やホース、パッキ
ン、防振ゴム、引布、靴底等に適している。
【0030】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。なお、実施例および比較例中
の部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
実施例および比較例の物性の測定方法および評価方法
は、下記の通りである。 <引張強さ>JIS K−6301にしたがって測定し
た。単位はkg/cm2である。 <耐摩耗性>ASTM D−2228にしたがってピコ
摩耗試験機を用いて測定し、指数に換算した。 <ウエットスキッド抵抗>ポータブルスキッドテスター
を用いて、23℃で、ASTM E−303−74の路
面で測定し、指数に換算した。 <反発弾性>温度60℃にてリュプケ式反発弾性測定機
を用いて測定し、指数に換算した。 <発熱性>グッドリッチ式フレクソメーターを用い、温
度100℃、回転数1800prm、荷重25Lbの条
件で発熱量を測定し、指数に換算した。 <加工性>ゴム組成物のロール混練時の作業性について
3段階で測定した。 ○:巻き付き性が良好なもの、 △:初期巻き付くものの途中からバギングしてしまうも
の、 ×:ロールに巻き付かず浮き上がってしまうもの、 をそれぞれ表す。
【0031】[実施例1](ジエン系重合体の製造例
1)内容積15リットルのステンレス製オートクレーブ
型重合反応器を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した後
に、シクロヘキサンを7000g仕込み、さらに1,3
−ブタジエンおよびスチレン(またはイソプレン=I
P)を表1および表2に示す量だけ仕込んだ。次に、ジ
ブチルマグネシウム/トリエチルアルミニウム錯体(モ
ル比Mg/Al=5.0)およびt−ブトキシバリウム
を表1および表2に示す量だけ添加した(ただし、ジブ
チルマグネシウム/トリエチルアルミニウム錯体につい
てはマグネシウムを基準とする)。重合反応器中の内容
物を撹拌しながら、60℃で5時間重合を行なった。
【0032】重合反応終了後、表1および表2に示す化
合物(b)を、表1および表2に示す量だけ添加し30
分間付加反応を行なわせた。次に、表1および表2に示
す化合物(a)を、表1および表2に示す量だけ添加し
30分間付加反応を行なわせた。その後、重合反応器中
にメタノールを添加して反応を停止させ、BHT(2,
6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)を8g加えた
後、スチームストリッピングにより溶媒を除去した。生
成重合体は60℃で24時間減圧乾燥した。このように
して得られた重合体のトランス−1,4結合量は、赤外
分光計を用い、モレロ法により求めた。また、スチレン
含有量はNMRを用いて計算した。それらの結果をムー
ニー粘度(ML1+4,100℃)とともに表1および表
2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】[実施例2]実施例1で得られた化合物
(a)〔CO2またはCS2〕で変性したジエン系重合体
を用い、表3に示す配合処方によりゴム組成物を調製し
た。ゴム組成物は、各々の配合成分を、容量250ml
のブラベンダータイプミキサー中で混合して調製した。
これらのゴム組成物を160℃で20分間プレス加硫し
試験片を作製し加硫物の物性を測定した。これらの結果
を表4に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】 表4に示したように、本発明のジエン系重合体または変
性ジエン系重合体を含むゴム組成物は、比較例のゴム材
料に比べ、引張強さ、耐摩耗性、発熱性が向上し、ウエ
ットスキッド抵抗性と反発弾性のバランスも向上してい
る。特に耐摩耗性の向上が著しい。
【0038】[実施例3]実施例1で得られた化合物
(a)〔CO2またはCS2〕と化合物(b)で変性した
ジエン系重合体を用い、実施例2と同様にしてゴム組成
物を作成し、同様に加工性および加硫物性を評価した。
結果を表5および表6に示す。
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】 表5および表6に示したように、本発明のジエン系重合
体または変性ジエン系重合体を含むゴム組成物は、比較
例のゴム材料に比べ、引張強さ、耐摩耗性、発熱性が向
上し、ウエットスキッド抵抗性と反発弾性のバランスも
向上している。特に耐摩耗性の向上が著しい。
【0041】[実施例4]実施例1で得られた化合物
(a)〔CO2またはCS2〕のみ、または化合物(a)
と化合物(b)で変性したジエン系重合体と、天然ゴム
とのブレンドについて、実施例2と同様にしてゴム組成
物を作成し、同様に加工性および加硫物性を評価した。
結果を表7および表8に示す。
【0042】
【表7】
【0043】
【表8】
【0044】[実施例5]実施例1で調製した化合物
(a)〔CO2またはCS2〕のみ、または化合物(a)
と化合物(b)で変性したジエン系重合体と、種々のジ
エン系ゴムとのブレンドについて、実施例2と同様にし
てゴム組成物を作成し、同様に加工性および加硫物性を
評価した。結果を表9および表10に示す。
【0045】
【表9】
【0046】
【表10】 (注) (*1)S−SBR:溶液重合SBR、スチレン含量1
3%、1,2−ビニル含量72%。 (*2)E−SBR:乳化重合SBR(日本ゼオン社
製、NIPOL−1502) (*3)NR:天然ゴム(RSS#3) (*4)Li−BR:溶液重合BR、1,2−ビニル含
量76%。
【0047】[実施例6](ジエン系重合体の製造例
2)内容積15Lのステンレス製オートクレープ型重合
反応器を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換した後に、シク
ロヘキサンを7000g仕込み、さらに1,3−ブタジ
エンおよびスチレンを表11に示す量だけ仕込んだ。次
に、ジブチルマグネシウム/トリエチルアルミニウム錯
体(モル比Mg/Al=5.0)およびt−ブトキシバ
リウムを表11に示す量だけ添加した(ただし、ジブチ
ルマグネシウム/トリエチルアルミニウム錯体について
はマグネシウムを基準とする)。添加直後から1,3−
ブタジエンを表11に示す量だけ3時間にわたって連続
的に加え、重合反応器中の内容物を撹拌しながら、60
℃で5時間重合を行った。
【0048】重合反応終了後、表11に示す化合物
(b)を同表に示す量だけ添加し、30分間付加反応を
行なわせた。次に、表11に示す化合物(a)を、同表
に示す量だけ添加し30分間付加反応を行なわせた。そ
の後、重合反応器中にメタノールを添加して反応を停止
させ、BHTを8g加えた後、スチームストリッピング
により溶媒を除去した。生成重合体は60℃で24時間
減圧乾燥した。このようにして得られた重合体のトラン
ス−1,4結合量およびスチレン含有量は、実施例1の
場合と同様にして測定した。それらの結果をムーニー粘
度(ML1+4,100℃)、ブロックポリスチレン含量
とともに表11に示す。
【0049】表12に記したジエン系重合体を用い、表
12記載の混合ゴムをゴム成分として、これらのそれぞ
れと表3の配合処方の各種配合剤とを、容量250ml
のブラベンダータイプミキサー中で混合して各ゴム配合
組成物を得た。表12に示したように、本発明のゴム組
成物は、引張強さを高水準に保つとともに、耐摩耗性が
向上し、またウエットスキッド抵抗と反発弾性のバラン
スも向上していることがわかる。特に耐摩耗性の向上が
著しい。さらに、スチレンの連鎖がランダムになるよう
に重合手法を変更してやると、前記のバランスは一層の
向上をみせる。
【0050】
【表11】
【0051】
【表12】 (注) (*5)S−SBR:Li系SBR、スチレン含量15
%、1,2−ビニル含量36%。 *ブロックポリスチレン含量 S:1.1% T:2.0% U:3.4%

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素溶媒中で、共役ジエン系モノマ
    ーまたは共役ジエン系モノマーと芳香族ビニル系モノマ
    ーとの混合物を、アルカリ土類金属を含む複合開始剤を
    用いて重合を行ない、得られた活性なジエン系重合体の
    活性末端に、M=C=M(式中、Mは酸素原子または硫
    黄原子を表わす)で示される化合物から選択される少な
    くとも1種の化合物(a)を反応させることを特徴とす
    るジエン系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭化水素溶媒中で、共役ジエン系モノマ
    ーまたは共役ジエン系モノマーと芳香族ビニル系モノマ
    ーとの混合物を、アルカリ土類金属を含む複合開始剤を
    用いて重合を行ない、得られた活性なジエン系重合体の
    全活性末端のうち5〜95%の活性末端に、M=C=M
    (式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)で示さ
    れる化合物から選択される少なくとも1種の化合物
    (a)を反応させ、かつ、全活性末端のうち95〜5%
    の活性末端に、N−置換アミノケトン、N−置換チオア
    ミノケトン、N−置換アミノアルデヒド、N−置換チオ
    アミノアルデヒドおよび分子中に一般式−C(=M)−
    N<(式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)で
    示される原子団を有する化合物から選択される少なくと
    も1種の化合物(b)を反応させることを特徴とするジ
    エン系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 共役ジエン系モノマーまたは共役ジエン
    系モノマーと芳香族ビニル系モノマーとの混合物を重合
    して得られた共役ジエン部分のトランス−1,4結合含
    有量が75重量%以上の活性なジエン系重合体の活性末
    端に、M=C=M(式中、Mは酸素原子または硫黄原子
    を表わす)で示される化合物から選択される少なくとも
    一種の化合物(a)を反応させて得た変性ジエン系重合
    体を、原料ゴム中に10重量%以上含有せしめて成るこ
    とを特徴とするゴム組成物。
  4. 【請求項4】 共役ジエン系モノマーまたは共役ジエン
    系モノマーと芳香族ビニル系モノマーとの混合物を重合
    して得られた共役ジエン部分のトランス−1,4結合含
    有量が75重量%以上の活性なジエン系重合体の活性末
    端に、M=C=M(式中、Mは酸素原子または硫黄原子
    を表わす)で示される化合物から選択される少なくとも
    一種の化合物(a)を反応させて得た変性重合体(A)
    5〜95重量%、および前記活性なジエン系重合体の活
    性末端に、N−置換アミノケトン、N−置換チオアミノ
    ケトン、N−置換アミノアルデヒド、N−置換チオアミ
    ノアルデヒドおよび分子中に一般式−C(=M)−N<
    (式中、Mは酸素原子または硫黄原子を表わす)で示さ
    れる原子団を有する化合物から選択される少なくとも一
    種の化合物(b)を反応させて得た変性ジエン系重合体
    (B)95〜5重量%の両者〔(A)+(B);合計1
    00重量%〕を、原料ゴム中に10重量%以上含有せし
    めて成ることを特徴とするゴム組成物。
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