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JP2540902B2 - 変性ゴム組成物 - Google Patents

変性ゴム組成物

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JP2540902B2
JP2540902B2 JP63044860A JP4486088A JP2540902B2 JP 2540902 B2 JP2540902 B2 JP 2540902B2 JP 63044860 A JP63044860 A JP 63044860A JP 4486088 A JP4486088 A JP 4486088A JP 2540902 B2 JP2540902 B2 JP 2540902B2
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bis
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は反撥弾性及び低温におけるJIS硬度の改良さ
れた加硫ゴムを与える変性ゴム組成物に関するものであ
り、より詳しくは活性なアルカリ金属末端を有するジエ
ン系重合体ゴムと、一般式 (式中R1、R2、R3、R4およびR5はアルキル基を表す)で
示されるアミノビニルシラン化合物とを反応させて得ら
れる変性ジエン系重合体ゴムをゴム成分として含有する
変性ゴム組成物に関するものである。
<従来の技術> 従来からポリブタジエンやブタジエン−スチレン共重
合体ゴム等の共役ジエン系重合体ゴムは自動車タイヤト
レッド用ゴムとして使用されてきたが、近年自動車の低
燃費化の要求と雪上及び氷上での走行安全性の要求から
自動車タイヤトレッド用ゴムとして転動抵抗が小さく、
雪上及び氷上でを路面グリップの大きいゴム材料が望ま
れてきている。
の路面グリップの大きいゴム材料が望まれてきている。
転動抵抗は重合体の反撥弾性と相関があり、反撥弾性
が高くなると転動抵抗は小さくなる。
一方、雪上及び氷上での路面グリップは低温における
JIS硬度と相関があり、低温におけるJIS硬度が低いほど
雪上及び氷上での路面グリップは大きくなることが知ら
れている。然るに既存のゴム材料においては、これら特
性は、実用上不満足であった。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、反撥弾性を高め、低温でのJIS硬度
を低減するジエン系重合体ゴムをゴム成分として含有す
る変性ゴム組成物を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは共役ジエン系重合体ゴムをゴム成分とし
て含有するゴム組成物の反撥弾性を高く、かつ低温での
JIS硬度を低くすべく鋭意研究を重ねた結果、アルカリ
金属含有ジエン系重合体と特定の化合物とを反応させ、
特定の原子団を重合体中に導入することにより得られた
変性ジエン系重合体ゴムをゴム成分として含有するゴム
組成物は前記の目的が達せられることを見い出し本発明
を完成するに到った。
すなわち、本発明は、 ゴム成分及び配合剤から成るゴム組成物において活性
なアルカリ金属末端を有するジエン系重合体ゴムと、一
般式、 (式中R1、R2、R3、R4およびR5はアルキル基を表す)で
示されるアミノビニルシラン化合物を反応させて得られ
る変性ジエン系重合体ゴムをゴム成分中に少なくとも10
重量%含むことを特徴とする変性ゴム組成物に関するも
のである。
本発明で使用するアルカリ金属含有ジエン系重合体と
は、ジエン系単量体あるいは該単量体及びこれと共重合
可能な他の単量体をアルカリ金属基材触媒を用いて重合
して得られるアルカリ金属がジエン系重合体末端に結合
したものをいう。
ジエン系重合体ゴムとしては、1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、1,3−ペンタジエン(ピペリレン)、2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどの共
役ジエンモノマーの重合体もしくは共重合体ゴム、また
は共役ジエンモノマーと該モノマーと共重合可能なスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナ
フタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジ
ビニルナフタレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリロ
ニトリルなどの不飽和ニトリル、(メタ)アクリル酸の
エステル類もしくはビニルピリジンなどとの共重合体ゴ
ムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
具体的にはポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン
−スチレン共重合体ゴムなどが例示できる。
ジエン系重合体ゴムの末端にアルカリ金属が結合した
ジエン系重合体ゴムとは、前述のとおり、ジエン系重合
体ゴムをアルカリ金属基材触媒で重合して得たもので、
重合体鎖の少なくとも一端にアルカリ金属が結合した、
重合停止前のリビング重合体である。アルカリ金属基材
触媒、重合溶剤、ランダマイザー、共役ジエン単位のミ
クロ構造調節剤など通常使用されているものを用いるこ
とが可能であり、該重合体の製造方法は特に制約は受け
ない。
極性化合物はアルカリ金属基材触媒1モルに対して通
常0.1〜10モル、好ましくは0.5〜2モルである。重合反
応に使用されるアルカリ金属基材触媒を例示するならば
以下のとおりである。
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシ
ウム金属またはこれらの炭化水素化合物又は極性化合物
との錯体である。
好ましくは、2〜20個の炭素原子を有するリチウムま
たはナトリウム化合物である。
例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、is
o−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、t−オクテルリチウム、n−デシルリチウ
ム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブ
チル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウ
ム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチ
ウム、1,4−ジリチオ−ブテン−2、ナトリウムナフタ
レン、ナトリウムビフェニル、カリウム−テトラヒドロ
フラン錯体、カリウムジエトキシエタン錯体、α−メチ
ルスチレンテトラマーのナトリウム塩等である。
重合反応は炭化水素溶剤またはテトロヒドロフラン、
テトラヒドロピラン、ジオキサンなどのアルカリ金属基
材触媒を破壊しない溶剤中で行われる。
適当な炭化水素溶剤としては、脂肪族炭化水素、芳香
族炭化水素、脂環族炭化水素から選ばれ、特に炭素数2
〜12個を有するプロパン、n−ブタン、iso−ブタン、
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサン、プロペン、1−ブテン、iso−ブテン、トラ
ンス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、
2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどが好まし
い。またこれらの溶剤は2種以上を混合して使用するこ
とができる。
次に、本発明で使用する前記のアルカリ金属含有ジエ
ン系重合体ゴムと反応させる化合物は、一般式、 (式中R1、R2、R3、R4およびR5はアルキル基を表す)で
示されるアミノビニルシラン化合物である。このような
アミノシラン化合物の具体例を以下に示す。
ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス
(エチルメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ
エチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(エチルプロ
ピル)メチルビニルシラン、ビス(ジプロピルアミノ)
メチルビニルシラン、ビス(ブチルプロピルアミノ)メ
チルビニルシラン、ビス(ジブチルアミノ)メチルビニ
ルシラン、ビス(ジメチルアミノ)エチルビニルシラ
ン、ビス(エチルメチルアミノ)エチルビニルシラン、
ビス(ジエチルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(エ
チルプロピルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(ジプ
ロピルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(ブチルプロ
ピルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(ジブチルアミ
ノ)エチルビニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)プロ
ピルビニルシラン、ビス(エチルメチルアミノ)プロピ
ルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)プロピルビニ
ルシラン、ビス(エチルプロピルアミノ)プロピルビニ
ルシラン、ビス(ジプロピルアミノ)プロピルビニルシ
ラン、ビス(ブチルプロピルアミノ)プロピルビニルシ
ラン、ビス(ジブチルアミノ)プロピルビニルシラン、
ビス(ジメチルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(エ
チルメチルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(ジエチ
ルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(エチルプロピル
アミノ)ブチルビニルシラン、ビス(ジプロピルアミ
ノ)ブチルビニルシラン、ビス(ブチルプロピルアミ
ノ)ブチルビニルシラン、ビス(ジブチルアミノ)ブチ
ルビニルシラン、等があげられるが、特に好ましいのは
ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシランである。
該アミノビニルシラン化合物の使用量は、末端にアル
カリ金属が結合したジエン系重合体ゴムを製造する際に
使用するアルカリ金属基材触媒またはジエン系重合体ゴ
ムに後からの反応でアルカリ金属を付加する際使用する
アルカリ金属基材触媒1モル当たり、通常0.05〜10モル
であり、好ましくは、0.2〜2モルである。
該アミノビニルシラン化合物とアルカリ金属末端を有
する活性共役ジエン系重合体ゴムとの反応は迅速に起き
るので、反応温度および反応時間は広範囲に選択できる
が、一般的には室温乃至100℃、数秒乃至数時間であ
る。
反応は、アルカリ金属含有ジエン系重合体ゴムと該ア
ミノビニルシラン化合物とを接触させればよく、例えば
アルカリ金属基材触媒を用いてジエン系重合体ゴムを重
合し、該重合体ゴム溶液中に該アミノビニルシラン化合
物を所定量添加する方法が、好ましい状態として例示で
きるが、この方法に限定されるものではない。
得られた改質ジエン系重合体ゴムには分子末端にアミ
ノビニルシラン化合物が導入されている。
反応終了後、改質されたジエン系重合体ゴムは反応溶
液中から凝固剤の添加あるいはスチーム凝固など通常の
溶液重合によるゴムの製造において使用される凝固方法
がそのまま用いられ、凝固温度も何ら制限されていな
い。
反応系から分離されたクラムの乾燥も通常の合成ゴム
の製造で用いられているバンドドライヤー、押し出し型
のドライヤー等が使用でき、乾燥温度も何ら制限されな
い。
このようにして得られた改質ジエン系重合体ゴムは未
改質のゴムに比して反撥弾性及び低温でのJIS硬度が改
良されるので、特に自動車タイヤ用に好ましく用いられ
るが、それ以外にも靴底用、床材用、防振ゴム用などの
各種工業用原料ゴムとして使用することもできる。
本発明において、改質された変性ジエン系重合体ゴム
は、ゴム成分としてゴム組成物中に少なくとも10重量
%、好ましくは20重量%以上含まれることが必要であ
る。
該ゴム成分の含量が10重量%未満では反撥弾性の向上
は期待できない。
該変性ジエン系重合体ゴムと他のゴムとを組み合わせ
て使用する場合には、他のゴムとしては乳化重合スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、溶液重合(アニオン重合
触媒、Ziegler型触媒等)によるポリブタジエンゴム、
スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム等及び天然ゴ
ムなどが含まれ、目的に応じて、これらのゴムの1種又
は2種以上が選択使用される。
改質された変性ジエン系重合体ゴムのムーニー粘度
(ML1+4100℃)は通常10〜200の範囲であり、好ましく
は20〜150の範囲である。10未満では引張強さ等の機械
的物性が劣り、200を越えると他のゴムと組合せて使用
する場合に混和性が悪く、加工操作性が困難となり、得
られたゴム組成物の加硫物の機械的特性が低下するので
好ましくない。
本発明で使用するゴム成分のすべて、あるいは一部を
油展ゴムとして使用することができる。
本発明のゴム組成物はゴム成分と各種配合剤とをロー
ル・バンバリー等の混合機を用いて製造される。使用す
る各種配合剤はゴム工業で常用されているものからゴム
組成物の使用目的に適したものを選べばよく、特に制限
されない。
通常、加硫系としては硫黄、ステアリン酸、亜鉛華、
各種加硫促進剤(チアゾール系、チウラム系、スルフエ
ンアミド系等)あるいは有機過酸化物などが、補強剤と
しては、HAF、ISAF等の種々のグレードのカーボンブラ
ック、シリカなど、充填剤としては炭酸カルシウム、タ
ルクなどが、その他の配合剤としてはプロセス油、加工
助剤、老化防止剤等が使用される。これらの配合剤の種
類及び使用量はゴム組成物の使用目的に応じて選択され
るものであり、本発明においては特に限定されない。
本発明の変性ゴム組成物は反撥弾性及び低温でのJIS
硬度が改良されるので特に自動車タイヤ用に好ましく用
いられるが、それ以外にも靴底用、床材用、防振ゴム用
などの各種工業用原料ゴムとして使用することもでき
る。
<実施例> 以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 内容積10のステンレス製重合反応器を洗浄、乾燥し
乾燥窒素で置換した後に、1,3−ブタジエン850g、スチ
レン150g、n−ヘキサン4300g、テトラヒドロフラン9
g、n−ブチルリチウム(n−ヘキサン溶液)4.4ミリモ
ルを添加し、攪拌下に50℃で1時間重合を行った。重合
完了後ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシランを4.
4ミルモル添加し、攪拌下に30分間反応させたのち、10
ミリリッターのメタノールを加えて更に5分間攪拌し
た。
その後重合反応器の内容物を取り出し、5gの2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール(スミライザー BHT)
を加え、n−ヘキサンの大部分を蒸発させたのち、60℃
で 24時間減圧乾燥した。
生成重合体ゴムのムーニー粘度、ビニル含量(赤外分
光分析法により)およびスチレン含量(屈折率法によ
り)を測定した。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は72、スチレン含量は
15%、ビニル含量は31%であった。
比較例1 ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシランを添加し
ないこと以外は実施例1と同じ方法で重合体を得た。
生成重合体ゴムのムーニー粘度は55でスチレン含有は
15%、ビニル含有は31%であった。
比較例2 ビス(ジチルアミノ)メチルビニルシランを添加しな
いことおよびn−ブチルリチウム4.1ミリモルとしたこ
と以外は実施例1と同じ方法で重合体を得た。生成重合
体ゴムのムーニー粘度は72で、スチレン含量は15%、ビ
ニル含量は31%であった。
実施例1および比較例1〜2で得られた生成重合体ゴ
ムを第1表の配合処方に従い、ロール上で混練し配合ゴ
ムを得、これを160℃×30分の条件でプレス加硫した。
加硫ゴムの反撥弾性はリュプケレジリエンステスター
を用いて60℃で測定した。JIS硬度はJIS K6301により
−20℃で測定した。
これらの結果を第2表に示す。この結果から、本発明
の変性ゴム組成物は、アミノビニルシラン化合物を添加
しないこと以外は本発明の重合体と同一方法で得た重合
体を含むゴム組成物及び本発 明の重合体とムーニー粘度を同一にしたアミノビニルシ
ラン化合物を含有しない重合体を含むゴム組成物に比べ
て反撥弾性が著しく高く、かつ低温でのJIS硬度が著し
く低いことがわかる。
<発明の効果> 以上述べたように、本発明によれば反撥弾性を高め、
低温でJIS硬度を低減するジエン系共重合体ゴムをゴム
成分として含有する変性ゴム組成物を提供することがで
きる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム成分及び配合剤から成るゴム組成物に
    おいて活性なアルカリ金属末端を有するジエン系重合体
    ゴムと、一般式、 (式中R1、R2、R3、R4およびR5はアルキル基を表す)で
    示されるアミノビニルシラン化合物とを反応させて得ら
    れる変性ジエン系重合体ゴムをゴム成分中に少なくとも
    10重量%含むことを特徴とする変性ゴム組成物。
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