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JP3143388B2 - 屋根パネルならびにその屋根パネルを用いた建物の屋根構造 - Google Patents

屋根パネルならびにその屋根パネルを用いた建物の屋根構造

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JP3143388B2
JP3143388B2 JP08021045A JP2104596A JP3143388B2 JP 3143388 B2 JP3143388 B2 JP 3143388B2 JP 08021045 A JP08021045 A JP 08021045A JP 2104596 A JP2104596 A JP 2104596A JP 3143388 B2 JP3143388 B2 JP 3143388B2
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air
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俊裕 近藤
淳 長谷川
康美 井上
荘太 森内
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Sekisui Chemical Co Ltd
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    • H02S20/20Supporting structures directly fixed to an immovable object
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  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として建物の屋
根に用いる屋根パネルならびにその屋根パネルを用いた
屋根構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、太陽の光エネルギーを太陽電
池で電気エネルギーに変換すると共に太陽の熱エネルギ
ーを集熱器で集熱することができる光・熱ハイブリッド
コレクタが提案されている。この光・熱ハイブリッドコ
レクタは、透光性基板の裏面に複数の太陽電池素子を配
設すると共に、その太陽電池素子の裏面側に空気の流路
となる空気層が形成されるように筺体を設け、その筺体
の裏面の端部近傍に、空気の出入口を設けた構造のもの
が知られている(実開平6−51749号公報参照)。
【0003】また、この光・熱ハイブリッドコレクタを
建物の屋根の上に設置し、給湯や冷暖房等に利用するこ
とも公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、光・熱ハイブリッドコレクタが単独で製造されてい
たので、光・熱ハイブリッドコレクタを建物の屋根の上
に設置するためには、施工現場で、屋根材の上に断熱層
を設ける作業と、光・熱ハイブリッドコレクタを断熱層
の上に固定する作業とを行わなければならず、作業効率
が非常に悪いという問題があった。
【0005】また、従来の太陽電池モジュールでは、筺
体の裏面の端部近傍に空気の出入口を設けることで太陽
電池素子の裏面側の空気層で自然通風が得られるように
し、その自然通風によって太陽電池を冷却しようとする
ものなので、屋根勾配が小さかったりすると上昇気流が
生じ難く自然通風も得られ難いので、熱収集効率が非常
に悪くなる。そして、それにより、太陽電池が加熱され
て発電性能が低下する虞もある。
【0006】そこで、本発明は、上記のような問題に着
目し、光・熱ハイブリッドコレクタを建物の屋根に効率
よく設置できるようにすることを第1の目的とし、建物
の屋根に光・熱ハイブリッドコレクタを設置した場合の
熱収集率の向上ならびに、太陽電池の加熱による発電性
能の低下防止を図ることを第2の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明請求項1記載の屋根パネルでは、断熱材
を屋根内装材と野地板とで挟み込んで形成した屋根材
と、その屋根材の上面に張設された防水シートと、透光
性基板の裏面に太陽電池素子を設けて形成され、支持材
によって前記防水シートの上に空気層を介した状態で支
持固定されている光・熱ハイブリッドコレクタと、で構
成し、本発明請求項2記載の屋根パネルでは、前記防水
シートの上面に太陽熱吸収率が高い選択吸収膜が張設さ
れている構成とした。
【0008】上記第2の目的を達成するため、本発明請
求項3記載の屋根構造では、請求項1または2記載の屋
根パネルを建物躯体の上に設置して構成した屋根構造で
あって、前記屋根パネルの屋根材に空気の流入口ならび
に流出口が設けられ、前記流入口あるいは前記流出口
に、前記屋根パネルの空気層内に空気を導入可能な空気
導入手段が接続されている構成とし、本発明請求項4記
載の屋根構造では、前記屋根パネルの流出口側に、空気
層内の空気を屋外に排出させる換気モードと空気層内の
空気を建物内に排出させる暖房モードとに切替可能な切
替手段が設けられている構成とした。
【0009】
【作用】本発明請求項1記載の屋根パネルでは、建物躯
体の上に設置して固定するだけで、屋根材の上に防水シ
ートが張設され、その防水シートの上に空気層を介した
状態で太陽電池が支持固定された屋根を構成することが
できる。また、このようにして構成された屋根は、太陽
の光エネルギーを太陽電池素子で電気エネルギーに変換
することができると共に、空気層内の空気を集めること
によって太陽の熱エネルギーを集熱することができる。
【0010】本発明請求項2記載の屋根パネルでは、建
物躯体の上に設置して固定するだけで、屋根材の上に防
水シートが張設され、その防水シートの上面に選択吸収
膜が張設され、更にその上に空気層を介した状態で光・
熱ハイブリッドコレクタが支持固定された屋根を構成す
ることがでいる。また、このようにして構成された屋根
は、選択吸収膜の吸熱効果によって空気層内の空気が加
熱され易いので、選択吸収膜が設けられていない場合よ
りも高い熱収集率を確保できる。
【0011】本発明請求項3記載の屋根構造では、空気
導入手段によって屋根パネルの空気層内に空気を導入す
ることができるので、自然通風が得られ難い状況におい
ても強制的に空気層内への空気導入を図ることができ、
高い熱収集率を確保することができる。
【0012】本発明請求項4記載の屋根構造では、冬季
などの寒い時には、切替手段を暖房モードにして空気層
内の空気を建物内に排出させるようにすると、加熱され
た空気層内の空気で建物内を暖めることができるので、
暖房時には、空調装置等の暖房負荷を低減させることも
できる。一方、夏季などの暑い時には、切替手段を換気
モードにして空気層内の空気を屋外に排出させるように
すると、小屋裏の温度上昇を抑制することができるの
で、冷房時には空調装置等の冷房負荷を低減させること
もできる。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、図1に基づいて、実施の形
態の屋根パネルの構成を説明する。図1は実施の形態の
屋根パネルを示す断面図で、この屋根パネルPは、屋根
材1と、防水シート2と、選択吸収膜3と、光・熱ハイ
ブリッドコレクタ4と、支持材5と、で構成されてい
る。
【0014】前記屋根材1は、断熱材11を屋根内装材
12と野地板13とで挟み込んで長方形に形成されてお
り、その縦横の長さは、屋根の寸法に応じて適宜設定さ
れている。前記断熱材11の材料は高断熱スチレンやウ
レタンフォームであり、その熱伝導率は0.021 〜 0.035
kcal/mh ℃になっている。
【0015】前記防水シート2は、前記屋根材1の上面
に張設されており、前記選択吸収膜3は、その防水シー
ト2の上面に張設されている。前記選択吸収膜3は、太
陽熱の吸収率が0.91〜0.94、輻射率が0.09〜0.12の材料
で形成されている。また、この選択吸収膜3は、集熱効
率を向上させるように千鳥形状とし、ファン等で通気を
行ってもよい。なお、防水シート2と選択吸収膜3は、
太陽熱の吸収効率が高くて輻射率が低く、しかも、防水
性を備えた材料のもの一枚で兼用するようにしてもよ
い。
【0016】光・熱ハイブリッドコレクタ4は、ガラス
やポリカーボネイト樹脂などからなる2枚の透光性基板
41,42で太陽電池素子43を挟み込んで形成され、
支持材5によって前記防水シート2の上に空気層6を介
した状態で支持固定されている。前記太陽電池素子43
は、短結晶シリコン、多結晶シリコンあるいはアモルフ
ァスシリコンを材料としたもののうち、どれを用いても
よいが、短結晶シリコンあるいは多結晶シリコンを材料
としたものは、太陽電池素子43の加熱を防止して発電
効率を向上させるのに効果があるし、アモルファスシリ
コンを材料としたものは、空気層6の温度が高温になっ
ても発電効率が低下し難いという特徴があるので、適宜
状況に応じて選択する。
【0017】前記支持材5は、アルミ等の耐候性に優れ
た硬質材料からなり、前記光・熱ハイブリッドコレクタ
4を取り囲んで前記空気層6を密閉空間にするように枠
状に形成されている。また、この支持材5には、上下2
箇所にフランジ51,52が設けられており、上側のフ
ランジ51と下側のフランジ52で前記光・熱ハイブリ
ッドコレクタ4を挟み込み、下側のフランジ52と前記
防水シート2で選択吸収膜3を挟み込んでいる。すなわ
ち、前記空気層6の上下幅は、下側のフランジ52の厚
みに相当した寸法となっている。
【0018】次に、図2〜図4に基づき、実施の形態の
屋根パネルを用いた建物の屋根構造について説明する。
図2は実施の形態の屋根パネルを用いた建物を示す斜視
図、図3は実施の形態の屋根パネルを用いた建物内の空
気の流れを示す立面図、図4は実施の形態の屋根パネル
を用いた建物内の空気の流れを示す平面図である。
【0019】なお、前記屋根パネルPで屋根を構成する
にあたっては、予め、前記屋根パネルPに屋根材1と防
水シート2ならびに選択吸収膜3を貫通した流入口aと
流出口b(図4参照)を設け、これらの流入口aと流出
口bを通じて空気層6内の空気が流れるようにしてお
く。これらの流入口aと流出口bは、空気層6内の空気
の流れの偏流を防止するために屋根パネルPの対角位置
に設けるのが望ましい。また、これらの流入口aと流出
口bは、屋根パネルPを製造する段階で設けておいても
よい。
【0020】図2ならびに図3に示した建物では、建物
躯体(垂木)の上に前記屋根パネルPが左右に6枚並設
され、これら6枚の屋根パネルPで切妻屋根の一方の屋
根面が構成されている。屋根パネルPの枚数は、屋根の
形状や大きさ等に応じて適宜変更することができるが、
前記屋根パネルPは、その枚数に関わらず、建物躯体の
上に設置して固定するだけの簡単な施工で、屋根材1の
上に防水シート2が張設され、その防水シート2の上面
に選択吸収膜3が張設され、更にその上に空気層6を介
した状態で光・熱ハイブリッドコレクタ4が支持固定さ
れた屋根を構成することができる。なお、図示は省略し
ているが、屋根パネルP間はカバー材によって密閉され
ている。
【0021】また、この建物には、屋根パネルPの空気
層6内に空気を導入可能な空気導入装置として、前記空
気層6内に空気を供給する給気装置7と、前記空気層6
内の空気を空気層6の外に排出する排気装置8と、が設
けられている。
【0022】前記給気装置7は、建物の軒先に取り付け
られており、屋外に開口した外気給気口71と屋内に開
口した換気口72ならびに吹出口73が設けられ、前記
吹出口73がダクト9を介して6枚の屋根パネルPの流
入口aのそれぞれに接続されており、ファン74を作動
させることによって外気を屋根パネルPの空気層6内に
供給できるようになっている。なお、この給気装置7
は、前記吹出口73にダンパを設ける等して、外気を空
気層6に供給する外気モードと室内の空気を空気層6に
供給する内気モードとに切り替えることができるように
してもよい。
【0023】前記排気装置8は、建物の小屋裏に取り付
けられており、屋外に開口した外部排気口81と屋内に
開口した内部排気口82ならびに吸入口83が設けら
れ、前記吸入口83がダクト10を介して6枚の屋根パ
ネルPの流出口bのそれぞれに接続されており、ファン
84を作動させることによって空気層6内の空気を空気
層6の外に排気できるようになっている。また、この排
気装置8には、空気層6内の空気を屋外に排出させる換
気モードと空気層6内の空気を建物内に排出させる暖房
モードとに切り替える切替手段としてダンパ85が設け
られている。
【0024】なお、前記内部排気口82は、室内に開口
させて室内を暖房できるようにしてもよいし、天井と屋
根との間や天井と床との間、外壁材と内壁材との間や仕
切り壁の間等に開口させて、建物躯体である柱や梁を暖
めることができるようにしてもよい。
【0025】つまり、この建物では、給気装置7と排気
装置8によって屋根パネルPの空気層6内に空気を導入
することができるので、自然通風が得られ難い状況にお
いても強制的に空気層6内への空気導入を図ることがで
き、高い熱収集率を確保することができる。しかも、選
択吸収膜3の吸熱効果によって空気層6内の空気が加熱
され易いので、選択吸収膜3が設けられていない場合よ
りも高い熱収集率を確保することができる。それによ
り、太陽電池素子43の温度上昇による発電性能の低下
も確実に防止することができる。
【0026】更に、冬季などの寒い時には、排気装置8
のダンパを暖房モードにして空気層6内の空気を建物内
に排出させるようにすると、加熱された空気層6内の空
気で建物内を暖めることができ、暖房時には、空調装置
等の暖房負荷を低減させることもできる。
【0027】一方、夏季などの暑い時には、排気装置8
のダンパを換気モードにして空気層6内の空気を屋外に
排出させるようにすると、小屋裏の温度上昇を抑制する
ことができ、冷房時には空調装置等の冷房負荷を低減さ
せることもできる。
【0028】
【発明の効果】本発明請求項1記載の屋根パネルにあっ
ては、断熱材を屋根内装材と野地板とで挟み込んで形成
した屋根材と、その屋根材の上面に張設された防水シー
トと、透光性基板の裏面に太陽電池素子を設けて形成さ
れ、支持材によって前記防水シートの上に空気層を介し
た状態で支持固定されている光・熱ハイブリッドコレク
タと、で構成されているので、屋根パネルを建物躯体の
上に設置して固定するだけの簡単な施工で、光・熱ハイ
ブリッドコレクタを備えた屋根を構成することができ
る。
【0029】本発明請求項2記載の屋根パネルにあって
は、防水シートの上面に太陽熱吸収率が高い選択吸収膜
が張設されているので、屋根パネルを建物躯体の上に設
置して固定するだけの簡単な施工で、熱収集率の高い光
・熱ハイブリッドコレクタを備えた屋根を構成すること
ができる。
【0030】本発明請求項3記載の屋根構造にあって
は、屋根パネルの屋根材に空気の流入口ならびに流出口
が設けられ、前記流入口あるいは前記流出口に、前記屋
根パネルの空気層内に空気を導入可能な空気導入手段が
接続されているので、確実に高い熱収集率を確保するこ
とができ、太陽電池の加熱による発電性能の低下も確実
に防止することができるという効果が得られる。
【0031】本発明請求項4記載の屋根構造にあって
は、前記屋根パネルの流出口側に、空気層内の空気を屋
外に排出させる換気モードと空気層内の空気を建物内に
排出させる暖房モードとに切替可能な切替手段が設けら
れているので、切替手段を暖房モードにして建物内を暖
めることができると共に、切替手段を換気モードにして
小屋裏の温度上昇を抑制することができ、空調装置の冷
暖房負荷も大幅に低減させることができるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の屋根パネルを示す断面図である。
【図2】実施の形態の屋根パネルを用いた建物を示す斜
視図である。
【図3】実施の形態の屋根パネルを用いた建物内の空気
の流れを示す立面図である。
【図4】実施の形態の屋根パネルを用いた建物内の空気
の流れを示す平面図である。
【符号の説明】
P 屋根パネル 1 屋根材 11 断熱材 12 屋根下地材 13 野地板 2 防水シート 3 選択吸収膜 4 光・熱ハイブリッドコレクタ 41,42 透光性基板 43 太陽電池素子 5 支持材 6 空気層 7 給気装置(空気導入手段) 8 排気装置(空気導入手段) 85 ダンパ(切替手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 淳 茨城県つくば市和台32 積水化学工業株 式会社内 (72)発明者 井上 康美 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 森内 荘太 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 田中 聡 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−280359(JP,A) 実開 平6−51749(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 13/18 E04D 3/35 E04D 3/40 F24J 2/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱材を屋根内装材と野地板とで挟み込
    んで形成した屋根材と、その屋根材の上面に張設された
    防水シートと、透光性基板の裏面に太陽電池素子を設け
    て形成され、支持材によって前記防水シートの上に空気
    層を介した状態で支持固定されている光・熱ハイブリッ
    ドコレクタと、で構成されていることを特徴とする屋根
    パネル。
  2. 【請求項2】 前記防水シートの上面に太陽熱吸収率が
    高い選択吸収膜が張設されていることを特徴とする請求
    項1記載の屋根パネル。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の屋根パネルを建
    物躯体の上に設置して構成した屋根構造であって、前記
    屋根パネルの屋根材に空気の流入口ならびに流出口が設
    けられ、前記流入口あるいは前記流出口に、前記屋根パ
    ネルの空気層内に空気を導入可能な空気導入手段が接続
    されていることを特徴とする屋根パネルを用いた建物の
    屋根構造。
  4. 【請求項4】 前記屋根パネルの流出口側に、空気層内
    の空気を屋外に排出させる換気モードと空気層内の空気
    を建物内に排出させる暖房モードとに切替可能な切替手
    段が設けられていることを特徴とする請求項3記載の屋
    根構造。
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