JP3023525U - ドアの戸当り材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 長期間の使用に耐え得ることができ、しかも
ドア枠材の木工加工も簡易化できる戸当り材を提供する
こと。 【構成】 リップ溝形を成す合成樹脂成形体であって、
この成形体のリップ部７の端縁には鋸歯状の嵌入脚８が
外向きに突設され、かつ、当該成形体の一方の溝壁外面
には軟質合成樹脂よりなるクッション舌片９が一体に延
設されている本体部Ａと、この本体部の溝内に嵌着され
た補強芯体部Ｂとにより構成される複合戸当り材を、ド
ア枠材１の溝２に嵌入する。 【効果】 長期間の使用に対しても変形やずれなどを防
止できるドア枠を簡易迅速に組立てることが可能とな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ドアの戸当り材の改良、更に詳しくは、ドア枠の組立工事を簡易か つ迅速に仕上げるのに役立つドアの戸当り材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、出入口や窓に建込まれるドアの戸当り材としては、細木をドア枠に釘着 けによって取り付けたり、あるいは、そのようなドア枠に溝を形成して其処に、 例えば本件出願人による合成樹脂製の戸当り材（実開昭６３−１５９０８１号） を嵌着するといった手段が採られていた。

【０００３】 しかしながら、前者の細木を釘着けする工法を採った場合には、取り付けた細 木にドアが当る毎に大きな音が出るという問題があり、また、後者の戸当り材を 使用する工法を採った場合には、なるほどドアが当った際の音は静かにはなった が、内部が中空であるため、長期間使用すると変形やずれなどを生じる問題があ った。また、後者の場合には、戸当り材の脚部をドア枠の溝に嵌入するための凹 溝を少なくとも二条はドア枠に設ける必要があり、ドア枠材の作製に手間を要す るという難点があった。

【０００４】

【解決すべき技術的課題】

本考案は、前述の問題に鑑みて為されたもので、長期間の使用に耐え得ること ができ、しかもドア枠材の木工加工も簡易化できる戸当り材を提供することを技 術的課題とするものである。

【０００５】

【課題解決のために採用した手段】

本考案者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添附図面を参照 して説明すれば、次のとおりである。

【０００６】 即ち、本考案は、リップ溝形を成す合成樹脂成形体であって、この成形体のリ ップ部７・７の端縁には鋸歯状の嵌入脚８・８が外向きに突設され、かつ、当該 成形体の一方の溝壁外面６には軟質合成樹脂よりなるクッション舌片９が一体に 延設されている本体部Ａと、この本体部Ａの溝内に嵌着された補強芯体部Ｂとに よって構成される複合戸当り材という手段を採用することによって、上記技術的 課題を解決した点に要旨がある。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を添附図面に示す実施例に基づいて更に詳しく説明する。なお、 図１は本考案に係る実施例の斜視図、図２は図１の断面図、図３は本実施例で用 いる戸当り材の別の変更態様の断面図である。

【０００８】 本考案の実施例は、木材から成るドア枠本体１に装着されるものであって、合 成樹脂を一体成形して成る戸当り材の本体部Ａおよび木質製の補強芯体部Ｂで構 成されている。前記ドア枠本体１の表面には、全長に亙って一条の細長凹溝２を 設け、この凹溝２に戸当り本体部Ａの嵌入脚８・８が嵌入されることになる。な お、図１の符号３は、ドア枠本体１の裏側に設けられた欠込部であり、本実施例 では欠込部３に柱を抱込むものとする。

【０００９】 戸当り本体部Ａは、大略リップ溝形の合成樹脂成形体であって、この成形体の リップ部７・７の端縁に鋸歯状の嵌入脚８・８が外向きに突設されている。さら に、当該本体部Ａの溝内には、前記嵌入脚８・８に挟まれるようにして木質製の 補強芯体部Ｂが嵌着されている。この補強芯体部Ｂにより、ドア枠本体１の凹溝 ２に戸当り本体部Ａを安定して固定することができ、しかも、ドア枠本体１に設 ける凹溝２は一条で済む。また、嵌入脚８・８を鋸歯状にしてあるのは、前記凹 溝２からの抜け出し防止のためである。

【００１０】 しかして、本実施例の戸当り材は、本体部Ａが合成樹脂製なので、成形性およ びクッション性が優れている。また、軟質合成樹脂から成るクッション舌片９が 本体部Ａの一方の溝壁外面６に一体成形され、このクッション舌片９により、ド アが戸当り材に当ったときの衝撃を緩和でき、開閉が静かになる。さらに、この ドア枠本体１および戸当り材の表面を化粧フィルム１０で覆うことにより、体裁 がよくなり、汚れや水分などから保護することも可能となる。

【００１１】 また、図３で示すように、補強芯体部Ｂの短い戸当り材を使用してもよい。こ の戸当り材では、補強芯体部Ｂの厚さがリップ部７・７までしかないため、嵌入 脚８・８は柔軟で曲りやすく、戸当り本体部Ａをドア枠本体１の凹溝２に嵌入す る作業を容易に行うことができる。

【００１２】 本考案の実施例は概ね上記のとおりであるが、本考案は前述の実施例に限定さ れるものでは決してなく、戸当り材の補強芯体部に様々な形状や材質のものを使 用することも可能であり、これら何れの変更態様も本考案の技術的範囲に属する ことはいうまでもない。

【００１３】

【考案の効果】

以上実施例を挙げて説明したとおり、本考案の戸当り材によれば、長期間の使 用に対しても変形やずれなどを防止できるドア枠を簡易迅速に組立てることが可 能となる。また、ドア枠本体の凹溝が一本で済むときは作業能率がさらに向上す る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案に係る実施例の斜視図である。

【図２】図２は図１の断面図である。

【図３】図３は本実施例で用いる戸当り材の別の変更態
様の断面図である。

【符号の説明】

Ａ 戸当り本体部 Ｂ 補強芯体部 １ ドア枠本体 ２ 凹溝 ３ 欠込部 ４ 頭部 ５ 溝壁 ６ 溝壁外面 ７ リップ部 ８ 嵌入脚 ９ クッション舌片 １０ 化粧フィルム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リップ溝形を成す合成樹脂成形体であっ
   て、この成形体のリップ部７・７の端縁には鋸歯状の嵌
   入脚８・８が外向きに突設され、かつ、当該成形体の一
   方の溝壁外面６には軟質合成樹脂よりなるクッション舌
   片９が一体に延設されている本体部Ａと、この本体部Ａ
   の溝内に嵌着された補強芯体部Ｂとより構成されたこと
   を特徴とする戸当り材。