JP3014212B2 - 養毛料 - Google Patents
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Description
果、脱毛予防、ふけ防止等の効果に優れた養毛料に関す
る。
母細胞活性の低下や性ホルモンのアンバランスなど様々
な要因が複雑に絡みあって生じていると考えられている
が、発生機作が未だ充分に解明されていないのが現状で
ある。従来より、各種の薬剤を配合した養毛料が脱毛の
予防や治療に用いられてきているが、脱毛を抑制して発
毛、養毛を促すに充分有効な薬剤は未だ見出されていな
い。
来中国において神農本草経に記載され、漢方医学上種々
の漢方処方中に汎用される重要な生薬として知られるも
ので、キンポウゲ科(Ranunculaceae)の
トリカブト属植物(Aconitum specie
s)の塊根から調製される。特開平3−271213号
に、この基原植物であるトリカブトの根、茎又は葉の抽
出物を含有することを特徴とした発毛、育毛剤が提案さ
れているが、トリカブトの抽出物単独使用であり、発
毛、育毛効果は不充分であった。
に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、附子の抽出物とアミノ
酸あるいはその誘導体とを配合することによって、安全
性が高く、マウス毛成長促進、ヒト頭髪毛成長促進に優
れた効果を示し、更に、ふけ防止効果にも著効を呈する
ことを見出して本発明を完成するに至った。即ち、本発
明の目的は、育毛、養毛、脱毛予防、ふけ防止等の効果
に優れた養毛料を提供することにある。
とアミノ酸あるいはその誘導体とを配合してなる養毛料
である。
は、キンポウゲ科(Ranunculaceae)のト
リカブト属植物(Aconitum species)
の塊根から調製されたものであればよく、その基原及び
産地を限定するものではない。また、一般に、トリカブ
ト属植物には猛毒性アコニチン系アルカロイドを含有し
ており、その使用に際しては注意を要するものであるた
め、より好ましくは加熱処理等の減毒調製がなされた加
工附子と称するものを用いるのがよい。
州省産の栽培種カラトリカブト(Aconitum c
armichaeli Debx)、中国各地の野性種
(Aconitum kusnezoffii Rei
chb.)など、朝鮮産のミツバトリカブト(Acon
itum triphyllum Nakai)、キバ
ナトリカブト(Aconitum coreanum
Rap.)、日本産のオクトリカブト(Aconitu
m japonicum Thunb.)、ハナトリカ
ブト(Aconitum chinense Pax
t.)などが挙げられる。特に中国四州省産のカラトリ
カブトが、一定の栽培法で、品質の安定性および供給の
面で好ましい。
−18498号に提案されている、塊根をオートクレー
ブ中で100〜130℃、圧力1.0〜1.5kg/c
m220〜40分間加圧、加熱処理して調製する方法
が、簡便で、有効かつ安全な生薬を安定に生産できるこ
とから特に好ましい方法である。この方法で調製された
例として、日本薬局方外規格品の商品名「加工ブシ末」
が挙げられる。また主に中国で行われている方法とし
て、水洗した塊根を苦汁液に数日間浸漬して乾燥する
か、あるいは、更に蒸す、煮沸などの処理をくり返した
後乾燥して調製する方法または塊根を水洗し縦割りして
鮮時に灰中に埋没させ、加熱、加圧等を施し乾燥して調
製する方法などがある。この方法で調製した例としては
中国四州省産の附子瓣(日本では炮附子と称する)とし
て市販されているものが一定の品質で充分減毒されてお
り好ましい。
出した場合に附子から溶剤に移行し、た成分を言い、こ
の抽出物は溶剤を除去した後の乾燥物の状態で使用する
こともでき、また溶剤に溶解した状態で使用することも
できる。後者の場合には抽出溶剤は本発明の養毛料中で
基剤の一部を構成する。
タノール、エタノール、ブタノールエーテル類、例えば
ジエチルエーテル、ジオキサン、ケトン類、例えばアセ
トン、脂肪属炭化水素類、例えばペンタン、ヘキサン、
シクロヘキサン、エステル類、例えば酢酸エチル等を使
用することができる。抽出物を溶剤除去して乾燥物とし
て使用する場合には、上記の任意の溶剤を単独でまたは
混合して使用することができる。しかしながら抽出物を
溶剤に溶解した状態で使用する場合には人体に有害な作
用を有しない水、エタノール、またはこれらの混合物を
用いるのが好ましい。
ともでき、また破砕または粉砕して使用し、溶剤との接
触を改良することもできる。附子と溶剤との比率は特に
限定されないが、抽出効率及び便利さの観点から附子1
00g当たり100〜5000mlの溶剤を使用するの
が好ましい。抽出温度は室温〜常圧下での溶剤の沸点の
範囲とするのが便利であり、抽出時間は抽出温度、攪拌
の有無等により異なるが、30分〜2週間の範囲とする
のが好ましい。
るいはその誘導体としては、例えば毛髪等の蛋白合成に
関与するといわれるL−メチオニン、L−シスチン及び
その誘導体であるN−アセチル−L−メチオニン、イソ
プロピル−L−メチオニン、L−シスチン塩酸塩などが
挙げられる。また、皮膚の機能代謝おける有用な栄養補
給成分とされるL−セリン、L−スレオニン、L−アス
パラギン酸及びそのナトリウム塩、L−リジン及びその
塩酸塩、L−アルギニンおよびその塩酸塩などが挙げら
れる。更に、皮膚の保湿機能を改善維持するNMF(n
aturalmoisturizing facto
r)成分としてのグリシン、アラニン、フェニールアラ
ニン、バリン、ロイシン、チロジン、アルギニン、ヒス
チジン、オルニチン、プロリン、グルタミン酸、シトル
リン等のアミノ酸類も適用される。
成分に関して鋭意研究した結果、本発明の附子の抽出物
とアミノ酸あるいはその誘導体とを組み合わせて配合し
た養毛料は、その相乗効果によって、優れた育毛効果、
養毛効果、脱毛予防、ふけ防止効果などの効果を有する
ことを見出した。
その誘導体等の配合割合は、当該養毛料の剤型などによ
り適宜選択されるものであるが、養毛料の総量を基準と
して、附子の抽出物は、0.0001〜20.0wt%
(乾燥物換算)、アミノ酸等は、0.01〜5.0wt
%であればよく、各々の配合量の下限未満では、本発明
の目的とする効果に充分でなく、一方、上限を超えても
その増加分に見合った効果の向上は望めないものであ
る。
トニック、ヘアーローション、ヘアークリーム、シャン
プー、リンス、ヘアーフォーム、ヘアージェル等の剤型
にすることが可能である。
剤、角質溶解剤、抗炎症剤、抗アンドロゲン剤、養毛
剤、ビタミン類、抗酸化剤、清涼剤、他の生薬抽出物等
を本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することが
できる。
を詳説する。なお、実施例に記載のマウス毛成長促進効
果試験法、ヒト頭髪毛成長促進効果試験法および実用試
験法を下記に示す。
ン及びシェーバー等で毛刈し、試料を毛刈り部位に1日
1回、一匹当り0.2ml塗布した。一試料に対して動
物は一群10匹使用した。実験開始後15日目にマウス
背部の写真撮影を行い、毛刈り面積及び発毛面積を算出
し、発毛率(%)を求め10例の平均値により、毛成長
促進効果を判定した。
5cmの位置の頭髪を左右2カ所において直径1cmの
円型状に剃毛した被験部位に、実施例または比較例の試
料を左側に毎日朝夕2回、約3ml塗布し、無処置の右
側と比較した。効果の判定は、試験開始後28日目に、
左右の被験部位の毛髪各々20本ずつを剃毛し、左側
(実施例または比較例を塗布)の毛20本の長さの平均
値(B)を右側(無処置)の毛20本の長さの平均値
(A)で除した値を求めて評価した。判定結果は、被試
験者10名の(B)/(A)の平均値で示した。
夕2回、連続6カ月間試料を塗布した後の効果を評価し
た。試験結果は、育毛効果、脱毛予防効果、ふけ防止効
果の各項目に対して、「生毛が剛毛化したあるいは生毛
が増加した」、「脱毛が少なくなった」、「ふけが少な
くなった」と回答した人数で示した。
市販のもの)の乾燥塊根の破砕物をオートクレーブ中で
100〜130℃、1〜1.5kg/cm2 に調製し、
40分間加圧、加熱処理する。加工処理した附子100
gを1500mlの70v/v%エタノール(以降、v
/v%を%に略記する)に、常温(20〜25℃)にて
16時間浸し、上澄液をろ取して、45℃、減圧下にて
3時間濃縮し、溶媒を溜去して、褐色の抽出物を11.
7g得た。
た中国四州省産附子100gを1500mlの40%エ
タノールに、常温(20〜25℃)にて16時間浸し、
上澄液をろ取して45℃、減圧下にて4時間濃縮し、溶
媒を溜去して、褐色の抽出液を13.4g得た。
て市販のもの)を50gを500mlの70%エタノー
ルに、常温(20〜25℃)にて16時間浸し、上澄液
をろ取し、45℃で減圧下にて2時間濃縮し、溶媒を溜
去した後、褐色の抽出物5.3gを得た。
gを500mlの40%エタノールに、常温(20〜2
5℃)にて10時間浸し、上澄液をろ取し、45℃、減
圧下にて3時間濃縮し、溶媒を溜去した後、褐色の抽出
物6.1gを得た。
トニック) 下記に記載の成分組成において、製造例1で調製した附
子の抽出物とアミノ酸あるいはその誘導体とを配合して
各々のヘアートニックを調製し、前記の諸試験を実施し
た。
やイソプロピル−L−メチオニン等のアシルあるいはエ
ステル誘導体をエタノール中に、その他のアミノ酸は、
すなわちL−メチオニン、L−セリン、L−スレオニ
ン、L−シスチン及びその塩酸塩、L−リジンおよびそ
の塩酸塩、L−アルギニンおよびその塩酸塩、L−アス
パラギン酸及びそのナトリウム塩等は、プロピレングリ
コールと共に精製水にそれぞれ溶解し、各溶液を攪拌し
ながら均一に混合して各々のヘアートニックを調製し
た。
2に示す如く、本発明の附子の抽出物単独配合である比
較例1〜4やアミノ酸あるいはその誘導体を単独あるい
は複数配合である比較例5〜12は毛成長促進効果が低
く、また養毛、ふけ防止効果が認められなかった。これ
に対して本発明の附子の抽出物とアミノ酸類とを同時に
配合した実施例1〜12の本発明の養毛料は、マウスお
よびヒトにおいて高い毛成長促進効果を示し、実用試験
の結果も良好な結果を示した。尚、実施例1〜12はヒ
ト皮膚での諸試験において皮膚刺激は生じなかった。
長促進効果を示し、育毛効果、脱毛予防、およびふけ防
止効果に優れる養毛料を提供することは明らかである。
Claims (2)
- 【請求項1】 附子の抽出物とアミノ酸あるいはその誘
導体とを配合してなる養毛料。 - 【請求項2】 前記アミノ酸あるいはその誘導体が、L
−メチオニン、N−アセチル−L−メチオニン、イソプ
ロピル−L−メチオニン、L−シスチン及びその塩酸
塩、L−セリン、L−スレオニン、L−アスパラギン酸
及びそのナトリウム塩、L−リジン及びその塩酸塩、L
−アルギニン及びその塩酸塩、よりなる群から選択され
る少なくとも一種である請求項1に記載の養毛料。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP4112199A Expired - Fee Related JP3014212B2 (ja) | 1992-04-03 | 1992-04-03 | 養毛料 |
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-
1992
- 1992-04-03 JP JP4112199A patent/JP3014212B2/ja not_active Expired - Fee Related
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