JP3009025B2 - 電磁式回転センサおよびその製造方法 - Google Patents
電磁式回転センサおよびその製造方法Info
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- JP3009025B2 JP3009025B2 JP7189223A JP18922395A JP3009025B2 JP 3009025 B2 JP3009025 B2 JP 3009025B2 JP 7189223 A JP7189223 A JP 7189223A JP 18922395 A JP18922395 A JP 18922395A JP 3009025 B2 JP3009025 B2 JP 3009025B2
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- Japan
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- terminal
- coil
- bobbin
- rotation sensor
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両に搭
載されるエンジンの回転数を検出するための電磁式回転
センサに関する。
載されるエンジンの回転数を検出するための電磁式回転
センサに関する。
【0002】
【従来の技術】電磁式回転センサは、エンジンのクラン
ク軸に鉄などの透磁性材料からなる歯車を装着し、その
歯先の近傍にマグネット部を配置して前記歯車の回転に
伴う磁束の変化を、コイルに流れる電流の変化として回
転数を算出するもので、図15〜図19にその詳細を示
す。図15は外観図、図16は図15の正面断面図、図
17は図15の側面断面図で、図18は樹脂成形された
ケース1の内部に収納される内機アセンブリ3の断面
図、図19は内機アセンブリ3の要部の斜視図である。
ク軸に鉄などの透磁性材料からなる歯車を装着し、その
歯先の近傍にマグネット部を配置して前記歯車の回転に
伴う磁束の変化を、コイルに流れる電流の変化として回
転数を算出するもので、図15〜図19にその詳細を示
す。図15は外観図、図16は図15の正面断面図、図
17は図15の側面断面図で、図18は樹脂成形された
ケース1の内部に収納される内機アセンブリ3の断面
図、図19は内機アセンブリ3の要部の斜視図である。
【0003】内機アセンブリ3は、中空円筒状のボビン
5を備え、このボビン5の先端側周囲にコイル7が巻か
れ、内部にはマグネット9およびこのマグネット9に磁
気結合する鉄芯11が挿入されている。コイル7の両端
末は、ボビン5上にて図18中で上側に引き出されて、
一対の端子13にそれぞれ接続され、各端子13には、
一端が外部に露出した状態のターミナル15の他端側が
半田付けされている。
5を備え、このボビン5の先端側周囲にコイル7が巻か
れ、内部にはマグネット9およびこのマグネット9に磁
気結合する鉄芯11が挿入されている。コイル7の両端
末は、ボビン5上にて図18中で上側に引き出されて、
一対の端子13にそれぞれ接続され、各端子13には、
一端が外部に露出した状態のターミナル15の他端側が
半田付けされている。
【0004】このような内機アセンブリ3は、樹脂によ
りインサート成形されて、前述したケース1で覆われる
ことになる。ケース1は、鉄芯11の先端11aを、回
転体に近接して配置するために外部に露出させるととも
に、ターミナル15の周囲を円筒部1aで覆っている。
この円筒部1a内に、図示しないコネクタが接続され
る。
りインサート成形されて、前述したケース1で覆われる
ことになる。ケース1は、鉄芯11の先端11aを、回
転体に近接して配置するために外部に露出させるととも
に、ターミナル15の周囲を円筒部1aで覆っている。
この円筒部1a内に、図示しないコネクタが接続され
る。
【0005】ケース1を形成するために、内機アセンブ
リ3を樹脂によりインサート成形する際には、内機アセ
ンブリ3を金型側に固定する必要があり、この固定はボ
ビン5のターミナル15側の外周部分としてある。この
ため、成形完了時には、図15および図19に示すよう
に、ボビン5の外周部の一部が一対の固定部A(図15
および図19の各裏面側にも固定部が存在する)として
外部に露出することになる。
リ3を樹脂によりインサート成形する際には、内機アセ
ンブリ3を金型側に固定する必要があり、この固定はボ
ビン5のターミナル15側の外周部分としてある。この
ため、成形完了時には、図15および図19に示すよう
に、ボビン5の外周部の一部が一対の固定部A(図15
および図19の各裏面側にも固定部が存在する)として
外部に露出することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電磁式回転セン
サは、上記のように構成されているため、次のような問
題がある。
サは、上記のように構成されているため、次のような問
題がある。
【0007】(1)ケース1を樹脂成形する際の内機ア
センブリ3の固定部Aが、外部に露出することになるた
め、この部位から雨水などが侵入して内部の導電部でシ
ョートが発生するなど、防水性の点で劣っている。
センブリ3の固定部Aが、外部に露出することになるた
め、この部位から雨水などが侵入して内部の導電部でシ
ョートが発生するなど、防水性の点で劣っている。
【0008】(2)ケース1は、内機アセンブリ3が固
定部Aとして外部に露出する部分が存在するため、その
分ケース1自体の強度が弱いものとなる。
定部Aとして外部に露出する部分が存在するため、その
分ケース1自体の強度が弱いものとなる。
【0009】(3)内機アセンブリ3の固定部Aが小さ
いので、インサート成形作業が困難である。固定部Aを
大きくすると、上記(2)の理由からケース1の強度が
さらに低下することになる。
いので、インサート成形作業が困難である。固定部Aを
大きくすると、上記(2)の理由からケース1の強度が
さらに低下することになる。
【0010】そこで、この発明は、防水性および強度的
に優れたものとするとともに、インサート成形作業を容
易にすることを目的としている。
に優れたものとするとともに、インサート成形作業を容
易にすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、第1に、ボビンにおける一方の端部の
周囲にコイルが巻かれるとともに、前記ボビン内にマグ
ネットおよびこのマグネットに磁気結合する柱状ポール
が挿入され、前記ボビンにおける他方の端部に、前記コ
イルの端末に一端が接続されるターミナルの他端が取出
されて内機アセンブリが構成され、この内機アセンブリ
をインサート成形することで内機アセンブリの周囲が樹
脂ケースで覆われる電磁式回転センサにおいて、前記ボ
ビンにおける他方の端部に、前記内機アセンブリをイン
サート成形するに際して金型により固定される突出部を
設け、前記ターミナルの他端を、前記突出部内を貫通し
て外部に露出させて設けた構成としてある。
に、この発明は、第1に、ボビンにおける一方の端部の
周囲にコイルが巻かれるとともに、前記ボビン内にマグ
ネットおよびこのマグネットに磁気結合する柱状ポール
が挿入され、前記ボビンにおける他方の端部に、前記コ
イルの端末に一端が接続されるターミナルの他端が取出
されて内機アセンブリが構成され、この内機アセンブリ
をインサート成形することで内機アセンブリの周囲が樹
脂ケースで覆われる電磁式回転センサにおいて、前記ボ
ビンにおける他方の端部に、前記内機アセンブリをイン
サート成形するに際して金型により固定される突出部を
設け、前記ターミナルの他端を、前記突出部内を貫通し
て外部に露出させて設けた構成としてある。
【0012】第2に、第1の構成において、ボビンにお
ける他方の端部は、側方に突出するフランジ部を有し、
ターミナルをL字状に形成してその他端を前記フランジ
部およびボビンの突出部を貫通させて外部に露出させ、
前記ターミナルのコイルの端末が接続される一端は、ケ
ースの側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取
付るための取付ブラケット内に位置している構成として
ある。
ける他方の端部は、側方に突出するフランジ部を有し、
ターミナルをL字状に形成してその他端を前記フランジ
部およびボビンの突出部を貫通させて外部に露出させ、
前記ターミナルのコイルの端末が接続される一端は、ケ
ースの側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取
付るための取付ブラケット内に位置している構成として
ある。
【0013】第3に、第2の構成において、ケースの取
付ブラケットをインサート成形時における溶融樹脂の流
入部とし、コイルが巻かれた部位からターミナルの一端
にわたりコイルが引き出される部位のボビンの周囲に、
コイルを収納する溝を設けた構成としてある。
付ブラケットをインサート成形時における溶融樹脂の流
入部とし、コイルが巻かれた部位からターミナルの一端
にわたりコイルが引き出される部位のボビンの周囲に、
コイルを収納する溝を設けた構成としてある。
【0014】第4に、第2の構成において、コイルの端
末が接続されるターミナルの一端をカバーで覆う構成と
してある。
末が接続されるターミナルの一端をカバーで覆う構成と
してある。
【0015】第5に、ボビンにおける一方の端部の周囲
にコイルが巻かれるとともに、前記ボビン内にマグネッ
トおよびこのマグネットに磁気結合する柱状ポールが挿
入され、前記ボビンにおける他方の端部に、前記コイル
の端末に一端が接続されるターミナルの他端が取出され
て内機アセンブリが構成され、この内機アセンブリをイ
ンサート成形することで内機アセンブリの周囲が樹脂ケ
ースで覆われる電磁式回転センサの製造方法において、
前記ターミナルを、前記ボビンの他方の端部に設けた突
出部内を貫通させて外部に露出させた状態でボビンに固
定し、前記突出部を金型側に固定した状態で前記内機ア
センブリをインサート成形する電磁式回転センサの製造
方法としてある。
にコイルが巻かれるとともに、前記ボビン内にマグネッ
トおよびこのマグネットに磁気結合する柱状ポールが挿
入され、前記ボビンにおける他方の端部に、前記コイル
の端末に一端が接続されるターミナルの他端が取出され
て内機アセンブリが構成され、この内機アセンブリをイ
ンサート成形することで内機アセンブリの周囲が樹脂ケ
ースで覆われる電磁式回転センサの製造方法において、
前記ターミナルを、前記ボビンの他方の端部に設けた突
出部内を貫通させて外部に露出させた状態でボビンに固
定し、前記突出部を金型側に固定した状態で前記内機ア
センブリをインサート成形する電磁式回転センサの製造
方法としてある。
【0016】第1の構成または第5の製造方法によれ
ば、ボビン端部の突出部を金型により固定した状態で、
内機アセンブリをインサート成形することで、突出部以
外のボビン周囲に外部への露出部が形成されず、これに
より防水性が向上するとともに、成形後のケースの強度
低下も回避でき、インサート成形作業も容易なものとな
る。
ば、ボビン端部の突出部を金型により固定した状態で、
内機アセンブリをインサート成形することで、突出部以
外のボビン周囲に外部への露出部が形成されず、これに
より防水性が向上するとともに、成形後のケースの強度
低下も回避でき、インサート成形作業も容易なものとな
る。
【0017】第2の構成によれば、ターミナルの一端が
側方に突出しているので、コイルの端末が接続しやすく
なり、しかもこの突出したターミナルの一端側は、ケー
スの側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取付
るための取付ブラケット内に位置していることから、タ
ーミナルの一端側を突出させることによるケースの大型
化は防止される。
側方に突出しているので、コイルの端末が接続しやすく
なり、しかもこの突出したターミナルの一端側は、ケー
スの側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取付
るための取付ブラケット内に位置していることから、タ
ーミナルの一端側を突出させることによるケースの大型
化は防止される。
【0018】第3の構成によれば、インサート成形時に
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、コイルは溝内に収納さ
れていることから、溶融樹脂流の圧力を直接受けにく
く、コイルの断線が回避される。
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、コイルは溝内に収納さ
れていることから、溶融樹脂流の圧力を直接受けにく
く、コイルの断線が回避される。
【0019】第4の構成によれば、インサート成形時に
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、ターミナルの一端側は
カバーで覆われているので、カバーにより遮られてコイ
ルが接続される部位には直接当たらず、コイルの断線が
回避される。
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、ターミナルの一端側は
カバーで覆われているので、カバーにより遮られてコイ
ルが接続される部位には直接当たらず、コイルの断線が
回避される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
面に基づき説明する。
【0021】図1は、この発明の実施の一形態を示す電
磁式回転センサの断面図、図2は同外観図、図3は図2
の上面図である。この電磁式回転センサは、従来例同様
に、図4および図5に示す内機アセンブリ17を樹脂に
よりインサート成形したケース19を備えている。内機
アセンブリ17は、従来のものと同様に、ボビン21を
備え、このボビン21の一方の端部である先端側周囲に
コイル23が巻かれ、内部には、従来例同様に、マグネ
ット24(図5参照)およびこのマグネット24に磁気
結合する柱状ポールとしての鉄芯25が挿入されてい
る。
磁式回転センサの断面図、図2は同外観図、図3は図2
の上面図である。この電磁式回転センサは、従来例同様
に、図4および図5に示す内機アセンブリ17を樹脂に
よりインサート成形したケース19を備えている。内機
アセンブリ17は、従来のものと同様に、ボビン21を
備え、このボビン21の一方の端部である先端側周囲に
コイル23が巻かれ、内部には、従来例同様に、マグネ
ット24(図5参照)およびこのマグネット24に磁気
結合する柱状ポールとしての鉄芯25が挿入されてい
る。
【0022】ボビン21の他方に端部は、側方に突出す
るフランジ部26を有し、フランジ部26の端面には突
出部27が一体形成されている。この突出部27は、内
機アセンブリ17をインサート成形する際に、金型側に
よって固定される部分である。
るフランジ部26を有し、フランジ部26の端面には突
出部27が一体形成されている。この突出部27は、内
機アセンブリ17をインサート成形する際に、金型側に
よって固定される部分である。
【0023】上記突出部27およびフランジ部26に
は、これらを図中で上下方向に貫通する一対の貫通孔2
9が形成され、この各貫通孔29には、L字状のターミ
ナル31がフランジ部26側から圧入固定されている。
ターミナル31は、ボビン21に対し、一端が側方外部
に突出してコイル接続部33を構成する一方、他端が突
出部27から上方外部に突出し露出して外部との接続端
子部35を構成する。
は、これらを図中で上下方向に貫通する一対の貫通孔2
9が形成され、この各貫通孔29には、L字状のターミ
ナル31がフランジ部26側から圧入固定されている。
ターミナル31は、ボビン21に対し、一端が側方外部
に突出してコイル接続部33を構成する一方、他端が突
出部27から上方外部に突出し露出して外部との接続端
子部35を構成する。
【0024】一対のターミナル31の各接続端子部35
相互間には、突出部27の上面から、接続端子部35と
平行に延長する突片37が突出部27と一体に形成され
ている。この突片37は、ケース19に接続されるコネ
クタに嵌合する。上記突片37および接続端子部35の
周囲を覆うようにケース19には周壁19aが形成さ
れ、この周壁19a内に前記コネクタが挿入固定され
る。また、周壁19aの外側には、コネクタの抜け止め
となる係止爪19bが形成されている。
相互間には、突出部27の上面から、接続端子部35と
平行に延長する突片37が突出部27と一体に形成され
ている。この突片37は、ケース19に接続されるコネ
クタに嵌合する。上記突片37および接続端子部35の
周囲を覆うようにケース19には周壁19aが形成さ
れ、この周壁19a内に前記コネクタが挿入固定され
る。また、周壁19aの外側には、コネクタの抜け止め
となる係止爪19bが形成されている。
【0025】ターミナル31は、図1で示されるものを
拡大して示した図6および、一対のものを組み付け状態
で平面図として示した図7に示すように、コイル接続部
33が、その本体部33aからL字状に折曲げられて本
体部33aとの間に隙間を形成するカシメ部33bと、
本体部33aの先端周囲に形成された複数の切込部33
cとを備えている。カシメ部33bは、本体部33aと
の間の隙間にコイル23の端末23aが挿入された状態
でカシメられるもので、切込部33cはコイル23の端
末23aが巻き付けられる部位であり、コイル23の端
末23aを切込部33cに巻き付け、カシメ部33bを
カシメることで仮止めし、この状態でスポット溶接を行
って固定する。
拡大して示した図6および、一対のものを組み付け状態
で平面図として示した図7に示すように、コイル接続部
33が、その本体部33aからL字状に折曲げられて本
体部33aとの間に隙間を形成するカシメ部33bと、
本体部33aの先端周囲に形成された複数の切込部33
cとを備えている。カシメ部33bは、本体部33aと
の間の隙間にコイル23の端末23aが挿入された状態
でカシメられるもので、切込部33cはコイル23の端
末23aが巻き付けられる部位であり、コイル23の端
末23aを切込部33cに巻き付け、カシメ部33bを
カシメることで仮止めし、この状態でスポット溶接を行
って固定する。
【0026】コイル23の端末23aが固定されるター
ミナル31のコイル接続部33は、ケース19の側方に
突出する取付ブラケット19c内に位置している。ブラ
ケット19cは、ケース19を樹脂成形する際の溶融樹
脂の流入部となるもので、本電磁式回転センサを対象物
に取付るための取付孔19dが形成されている。
ミナル31のコイル接続部33は、ケース19の側方に
突出する取付ブラケット19c内に位置している。ブラ
ケット19cは、ケース19を樹脂成形する際の溶融樹
脂の流入部となるもので、本電磁式回転センサを対象物
に取付るための取付孔19dが形成されている。
【0027】ボビン21のコイル23が巻かれた部位と
フランジ部26との間の中間部分39において、図1中
で紙面手前側および紙面裏側にそれぞれ対応する位置に
は、円弧状の溝39aが形成されている。この溝39a
内には、コイル23の端末23aとコイル23がボビン
21に巻かれた部位との間のコイル23の引出部23b
が収容されている。ボビン21のコイル23が巻かれた
部位および引出部23bが設けられた部位の周囲には、
図示していないが、ガラス繊維の細いテープを巻き付
け、その上にシーリングテープを巻いた保護層が設けら
れている。
フランジ部26との間の中間部分39において、図1中
で紙面手前側および紙面裏側にそれぞれ対応する位置に
は、円弧状の溝39aが形成されている。この溝39a
内には、コイル23の端末23aとコイル23がボビン
21に巻かれた部位との間のコイル23の引出部23b
が収容されている。ボビン21のコイル23が巻かれた
部位および引出部23bが設けられた部位の周囲には、
図示していないが、ガラス繊維の細いテープを巻き付
け、その上にシーリングテープを巻いた保護層が設けら
れている。
【0028】上記のように構成された電磁式回転センサ
において、図4に示す内機アセンブリ17をインサート
成形するにあたっては、図1に示すように、成形後にお
いて、鉄芯25の先端(図1中で下端)側の端面を外部
に露出させるほか、突出部27の先端(図1中で上部)
側ほぼ半分より先を外部に露出させる。この成形時に
は、図8に示すように、ボビン21のフランジ部26が
形成された側の端部を覆う金型41内に、突出部27な
どが破線で示すように配置された状態で突出部27を固
定して行う。
において、図4に示す内機アセンブリ17をインサート
成形するにあたっては、図1に示すように、成形後にお
いて、鉄芯25の先端(図1中で下端)側の端面を外部
に露出させるほか、突出部27の先端(図1中で上部)
側ほぼ半分より先を外部に露出させる。この成形時に
は、図8に示すように、ボビン21のフランジ部26が
形成された側の端部を覆う金型41内に、突出部27な
どが破線で示すように配置された状態で突出部27を固
定して行う。
【0029】このように、内機アセンブリ17をインサ
ート成形する際には、成形後外部に露出する突出部27
を金型41に固定して行うので、従来のようにボビンの
周囲を固定することによるボビンの外部への露出部は存
在せず、防水性に優れたものになると同時に、ケース1
9全体として強度的にも優れたものとなる。また、突出
部27が金型41における内機アセンブリ17に対する
固定部となるので、固定が容易でありインサート成形作
業が容易なものとなる。
ート成形する際には、成形後外部に露出する突出部27
を金型41に固定して行うので、従来のようにボビンの
周囲を固定することによるボビンの外部への露出部は存
在せず、防水性に優れたものになると同時に、ケース1
9全体として強度的にも優れたものとなる。また、突出
部27が金型41における内機アセンブリ17に対する
固定部となるので、固定が容易でありインサート成形作
業が容易なものとなる。
【0030】また、ターミナル31のコイル接続部33
がボビン21に対し側方に突出しているので、コイル2
3の端末23aが接続しやすくなり、しかもこの突出し
たターミナル31のコイル接続部33は、ケース19の
側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取付るた
めの取付ブラケット19c内に位置していることから、
コイル接続部33を突出させることによるケース19の
大型化は回避されている。
がボビン21に対し側方に突出しているので、コイル2
3の端末23aが接続しやすくなり、しかもこの突出し
たターミナル31のコイル接続部33は、ケース19の
側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取付るた
めの取付ブラケット19c内に位置していることから、
コイル接続部33を突出させることによるケース19の
大型化は回避されている。
【0031】インサート成形時には、図9に示すよう
に、取付ブラケット19cの先端側からターミナル31
のコイル接続部33に向けて、矢印で示すように溶融樹
脂を流入させ、流入した樹脂は図1中でボビン21の上
下に流れていく。このとき、コイル23の引出部23b
は、溝39a内に収納されているので、溶融樹脂の流れ
の影響を受けにくく、コイル23の断線などの不具合は
回避される。
に、取付ブラケット19cの先端側からターミナル31
のコイル接続部33に向けて、矢印で示すように溶融樹
脂を流入させ、流入した樹脂は図1中でボビン21の上
下に流れていく。このとき、コイル23の引出部23b
は、溝39a内に収納されているので、溶融樹脂の流れ
の影響を受けにくく、コイル23の断線などの不具合は
回避される。
【0032】図10は、この発明の実施の他の形態を示
す電磁式回転センサの断面図で、図11は同電磁式回転
センサの内機アセンブリ43の側面図、図12は図11
の上面図である。ここでの内機アセンブリ43は、図1
3に示すように、前記図1の内機アセンブリ17に対
し、一対のターミナル31のコイル接続部33に、両コ
イル接続部33を同時に覆う弾性変形可能なゴム製のカ
バー45を被せており、その他の構成は前記図1のもの
と同様である。
す電磁式回転センサの断面図で、図11は同電磁式回転
センサの内機アセンブリ43の側面図、図12は図11
の上面図である。ここでの内機アセンブリ43は、図1
3に示すように、前記図1の内機アセンブリ17に対
し、一対のターミナル31のコイル接続部33に、両コ
イル接続部33を同時に覆う弾性変形可能なゴム製のカ
バー45を被せており、その他の構成は前記図1のもの
と同様である。
【0033】この状態で内機アセンブリ43をインサー
ト成形する際に、図14に示すように、取付ブラケット
19cの先端側から溶融樹脂を流入させた場合、溶融樹
脂流は、カバー45によって遮られコイル接続部33に
は直接当たることはなく、このためコイル接続部33に
接続されるコイル23が溶融樹脂流によって断線するよ
うな不具合は回避される。また、カバー45は、弾性変
形可能なゴム製であるので、本電磁式回転センサの製造
後において、ケース19が熱により膨張あるいは収縮す
る際にコイル接続部33に付与される圧力は、カバー4
5が弾性変形することで吸収され、これによりコイル2
3の断線防止が図られる。
ト成形する際に、図14に示すように、取付ブラケット
19cの先端側から溶融樹脂を流入させた場合、溶融樹
脂流は、カバー45によって遮られコイル接続部33に
は直接当たることはなく、このためコイル接続部33に
接続されるコイル23が溶融樹脂流によって断線するよ
うな不具合は回避される。また、カバー45は、弾性変
形可能なゴム製であるので、本電磁式回転センサの製造
後において、ケース19が熱により膨張あるいは収縮す
る際にコイル接続部33に付与される圧力は、カバー4
5が弾性変形することで吸収され、これによりコイル2
3の断線防止が図られる。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1の発明ま
たは第5の発明によれば、ボビン端部の突出部を金型に
より固定した状態で、内機アセンブリをインサート成形
することで、突出部以外のボビン周囲に外部への露出部
が形成されず、これにより防水性が向上するとともに、
成形後のケースの強度低下も回避でき、インサート成形
作業も容易なものとなる。
たは第5の発明によれば、ボビン端部の突出部を金型に
より固定した状態で、内機アセンブリをインサート成形
することで、突出部以外のボビン周囲に外部への露出部
が形成されず、これにより防水性が向上するとともに、
成形後のケースの強度低下も回避でき、インサート成形
作業も容易なものとなる。
【0035】第2の発明によれば、ターミナルの一端が
側方に突出しているので、コイルの端末が接続しやすく
なり、しかもこの突出したターミナルの一端側は、ケー
スの側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取付
るための取付ブラケット内に位置していることから、タ
ーミナルの一端側を突出させることによるケースの大型
化を防止することができる。
側方に突出しているので、コイルの端末が接続しやすく
なり、しかもこの突出したターミナルの一端側は、ケー
スの側方に突出して本電磁式回転センサを対象物に取付
るための取付ブラケット内に位置していることから、タ
ーミナルの一端側を突出させることによるケースの大型
化を防止することができる。
【0036】第3の発明によれば、インサート成形時に
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、コイルは溝内に収納さ
れていることから、溶融樹脂流の圧力を直接受けにく
く、コイルの断線を回避することができる。
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、コイルは溝内に収納さ
れていることから、溶融樹脂流の圧力を直接受けにく
く、コイルの断線を回避することができる。
【0037】第4の発明によれば、インサート成形時に
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、ターミナルの一端側は
カバーで覆われているので、カバーにより遮られてコイ
ルが接続される部位には直接当たらず、コイルの断線を
回避することができる。
おいてケースの取付ブラケットから流入した溶融樹脂
は、コイルの端末が接続されるターミナルの一端側から
ボビンの周囲に向けて流れるが、ターミナルの一端側は
カバーで覆われているので、カバーにより遮られてコイ
ルが接続される部位には直接当たらず、コイルの断線を
回避することができる。
【図1】この発明の実施の一形態を示す電磁式回転セン
サの断面図である。
サの断面図である。
【図2】図1の電磁式回転センサの外観図である。
【図3】図2の上面図である。
【図4】図1の電磁式回転センサにおける内機アセンブ
リの外観図である。
リの外観図である。
【図5】図4の上面図である。
【図6】図1の電磁式回転センサにおけるターミナルの
側面図である。
側面図である。
【図7】図1の電磁式回転センサにおける一対のターミ
ナルの平面図である。
ナルの平面図である。
【図8】図1の電磁式回転センサにおけるインサート成
形を行う際の説明図である。
形を行う際の説明図である。
【図9】図1の電磁式回転センサにおけるインサート成
形を行う際の溶融樹脂流を示す説明図である。
形を行う際の溶融樹脂流を示す説明図である。
【図10】この発明の実施の他の形態を示す電磁式回転
センサの断面図である。
センサの断面図である。
【図11】図10の電磁式回転センサにおける内機アセ
ンブリの外観図である。
ンブリの外観図である。
【図12】図11の上面図である。
【図13】図10の電磁式回転センサにおける内機アセ
ンブリの分解斜視図である。
ンブリの分解斜視図である。
【図14】図10の電磁式回転センサにおけるインサー
ト成形を行う際の溶融樹脂流を示す説明図である。
ト成形を行う際の溶融樹脂流を示す説明図である。
【図15】従来例を示す電磁式回転センサの外観図であ
る。
る。
【図16】図15の正面断面図である。
【図17】図15の側面断面図である。
【図18】図15の電磁式回転センサにおける内機アセ
ンブリの断面図である。
ンブリの断面図である。
【図19】図15の電磁式回転センサにおける内機アセ
ンブリの要部の斜視図である。
ンブリの要部の斜視図である。
17 内機アセンブリ 19 ケース 19c 取付ブラケット 21 ボビン 23 コイル 23a 端末 23b 引出部 24 マグネット 25 鉄芯(柱状ポール) 26 フランジ部 27 突出部 31 ターミナル 39a 溝 41 金型 45 カバー
Claims (5)
- 【請求項1】 ボビンにおける一方の端部の周囲にコイ
ルが巻かれるとともに、前記ボビン内にマグネットおよ
びこのマグネットに磁気結合する柱状ポールが挿入さ
れ、前記ボビンにおける他方の端部に、前記コイルの端
末に一端が接続されるターミナルの他端が取出されて内
機アセンブリが構成され、この内機アセンブリをインサ
ート成形することで内機アセンブリの周囲が樹脂ケース
で覆われる電磁式回転センサにおいて、前記ボビンにお
ける他方の端部に、前記内機アセンブリをインサート成
形するに際して金型により固定される突出部を設け、前
記ターミナルの他端を、前記突出部内を貫通して外部に
露出させて設けたことを特徴とする電磁式回転センサ。 - 【請求項2】 ボビンにおける他方の端部は、側方に突
出するフランジ部を有し、ターミナルをL字状に形成し
てその他端を前記フランジ部およびボビンの突出部を貫
通させて外部に露出させ、前記ターミナルのコイルの端
末が接続される一端は、ケースの側方に突出して本電磁
式回転センサを対象物に取付るための取付ブラケット内
に位置していることを特徴とする請求項1記載の電磁式
回転センサ。 - 【請求項3】 ケースの取付ブラケットをインサート成
形時における溶融樹脂の流入部とし、コイルが巻かれた
部位からターミナルの一端にわたりコイルが引き出され
る部位のボビンの周囲に、コイルを収納する溝を設けた
ことを特徴とする請求項2記載の電磁式回転センサ。 - 【請求項4】 コイルの端末が接続されるターミナルの
一端をカバーで覆う構成としたことを特徴とする請求項
2記載の電磁式回転センサ。 - 【請求項5】 ボビンにおける一方の端部の周囲にコイ
ルが巻かれるとともに、前記ボビン内にマグネットおよ
びこのマグネットに磁気結合する柱状ポールが挿入さ
れ、前記ボビンにおける他方の端部に、前記コイルの端
末に一端が接続されるターミナルの他端が取出されて内
機アセンブリが構成され、この内機アセンブリをインサ
ート成形することで内機アセンブリの周囲が樹脂ケース
で覆われる電磁式回転センサの製造方法において、前記
ターミナルを、前記ボビンの他方の端部に設けた突出部
内を貫通させて外部に露出させた状態でボビンに固定
し、前記突出部を金型側に固定した状態で前記内機アセ
ンブリをインサート成形することを特徴とする電磁式回
転センサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7189223A JP3009025B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 電磁式回転センサおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7189223A JP3009025B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 電磁式回転センサおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0933552A JPH0933552A (ja) | 1997-02-07 |
JP3009025B2 true JP3009025B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=16237642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7189223A Expired - Lifetime JP3009025B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 電磁式回転センサおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3009025B2 (ja) |
-
1995
- 1995-07-25 JP JP7189223A patent/JP3009025B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0933552A (ja) | 1997-02-07 |
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