JP3095915B2 - 情報処理装置 - Google Patents
情報処理装置Info
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- JP3095915B2 JP3095915B2 JP04347741A JP34774192A JP3095915B2 JP 3095915 B2 JP3095915 B2 JP 3095915B2 JP 04347741 A JP04347741 A JP 04347741A JP 34774192 A JP34774192 A JP 34774192A JP 3095915 B2 JP3095915 B2 JP 3095915B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報処理装置に関し、
特に走査型トンネル電子顕微鏡技術を用いて記録媒体に
情報を記録しまた記録媒体から情報の再生を行なう情報
処理装置に関する。
特に走査型トンネル電子顕微鏡技術を用いて記録媒体に
情報を記録しまた記録媒体から情報の再生を行なう情報
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】メモリ材料技術は、コンピュータおよび
その周辺機器、ビデオディスク、デジタルオーディオデ
ィスクなどのエレクトロニクス産業の分野においてその
中核をなすものであり、近年、メモリ材料の開発が極め
て活発に行なわれている。メモリとしては、従来、磁性
体や半導体を素材とした磁気メモリや半導体メモリが主
流であったが、レーザ技術の発展に伴い、有機色素やフ
ォトポリマーなどの有機薄膜を用いた光メモリが登場し
てきている。光メモリは、安価で高記録密度の記録媒体
である。
その周辺機器、ビデオディスク、デジタルオーディオデ
ィスクなどのエレクトロニクス産業の分野においてその
中核をなすものであり、近年、メモリ材料の開発が極め
て活発に行なわれている。メモリとしては、従来、磁性
体や半導体を素材とした磁気メモリや半導体メモリが主
流であったが、レーザ技術の発展に伴い、有機色素やフ
ォトポリマーなどの有機薄膜を用いた光メモリが登場し
てきている。光メモリは、安価で高記録密度の記録媒体
である。
【0003】一方、導体の表面原子の電子構造を直接観
察できる走査型トンネル電子顕微鏡(Scanning Tunneli
ng Microscope、以下、STMと略す。)が開発され
[G.ビニッヒ(G. Binnig)ら、Phys. Rev. Lett., 4
9, 57(1982)]、単結晶あるいは非晶質などを問わず、
実空間像を高い分解能で測定できるようなった。さらに
STMは、試料に対して電流による損傷を与えることな
く低電力で観測でき、大気中でも動作するという利点も
有し、広範囲な応用が期待されている。
察できる走査型トンネル電子顕微鏡(Scanning Tunneli
ng Microscope、以下、STMと略す。)が開発され
[G.ビニッヒ(G. Binnig)ら、Phys. Rev. Lett., 4
9, 57(1982)]、単結晶あるいは非晶質などを問わず、
実空間像を高い分解能で測定できるようなった。さらに
STMは、試料に対して電流による損傷を与えることな
く低電力で観測でき、大気中でも動作するという利点も
有し、広範囲な応用が期待されている。
【0004】STMは、金属の探針(プローブ電極)と
試料である導電性物質との間に電圧を印加して両者を1
nm程度の距離まで近付けると、両者間にトンネル電流
が流れることを利用している。この電流は両者の距離の
変化に対して指数関数的に応答するため、STMは表面
状態に非常に鋭敏である。また、トンネル電流を一定に
保つように探針を走査することにより、実空間における
全電子雲に関する種々の情報も読み取ることができる。
この際、面内方向の分解能は0.1nm程度となる。し
たがって、STMの原理を応用すれば、十分に原子オー
ダー(サブ・ナノメートル)での高密度記録および再生
を行なうことが可能となる。
試料である導電性物質との間に電圧を印加して両者を1
nm程度の距離まで近付けると、両者間にトンネル電流
が流れることを利用している。この電流は両者の距離の
変化に対して指数関数的に応答するため、STMは表面
状態に非常に鋭敏である。また、トンネル電流を一定に
保つように探針を走査することにより、実空間における
全電子雲に関する種々の情報も読み取ることができる。
この際、面内方向の分解能は0.1nm程度となる。し
たがって、STMの原理を応用すれば、十分に原子オー
ダー(サブ・ナノメートル)での高密度記録および再生
を行なうことが可能となる。
【0005】例えば、記録層として、電圧対電流のスイ
ッチング特性にメモリ効果を有する材料、例えば共役π
電子系有機化合物やカルコゲン化合物などの薄膜層を用
い、記録、再生をSTMを用いて行なう方法が提案され
ている(特開昭63−161552号公報、特開昭63
−161553号公報)。すなわちこれらの記録層は、
しきい値を越える電圧を印加することにより、印加時の
極性によって、2つの異なる状態間を遷移させることが
でき、これらの状態は電圧を印加しないときには安定に
存続する。そして、記録層の表面と探針との距離を一定
にしたときのトンネル電流値の相違で、どちらの状態に
あるかを検出できる。トンネル電流検出用の探針を用い
て記録層にしきい値を越える電圧を印加することができ
るから、結局、STMの面内分解能に見合う記録密度で
情報の2値記録と再生が行なえることなる。この方法に
よれば、記録ビットのサイズを10nmとすれば、10
12ビット/cm2もの大容量記録および再生が可能とな
る。
ッチング特性にメモリ効果を有する材料、例えば共役π
電子系有機化合物やカルコゲン化合物などの薄膜層を用
い、記録、再生をSTMを用いて行なう方法が提案され
ている(特開昭63−161552号公報、特開昭63
−161553号公報)。すなわちこれらの記録層は、
しきい値を越える電圧を印加することにより、印加時の
極性によって、2つの異なる状態間を遷移させることが
でき、これらの状態は電圧を印加しないときには安定に
存続する。そして、記録層の表面と探針との距離を一定
にしたときのトンネル電流値の相違で、どちらの状態に
あるかを検出できる。トンネル電流検出用の探針を用い
て記録層にしきい値を越える電圧を印加することができ
るから、結局、STMの面内分解能に見合う記録密度で
情報の2値記録と再生が行なえることなる。この方法に
よれば、記録ビットのサイズを10nmとすれば、10
12ビット/cm2もの大容量記録および再生が可能とな
る。
【0006】特開平1−196751号公報には、小型
化を目的とし、複数のプローブを半導体基板上に形成
し、これと対向する記録媒体を半導体基板の面内方向に
変位させ、記録を行なう装置が示されている。例えば、
1cm角のシリコンチップ上に2500本のプローブを
50×50のマトリックス配置したマルチプローブヘッ
ドと、上述したメモリ効果を有する材料とを組み合わせ
ることにより、1プローブあたり400Mbit、総記
録容量1T(テラ)ビットのデジタルデータの記録再生
が行なえるようになる。また、特開平3−503463
公報には、圧電バイモルフ型のカンチレバーをシリコン
基板上に多数作成することによりチャンネル数を増やし
て処理速度の向上を図った集積方式の大容量記憶装置が
開示されている。
化を目的とし、複数のプローブを半導体基板上に形成
し、これと対向する記録媒体を半導体基板の面内方向に
変位させ、記録を行なう装置が示されている。例えば、
1cm角のシリコンチップ上に2500本のプローブを
50×50のマトリックス配置したマルチプローブヘッ
ドと、上述したメモリ効果を有する材料とを組み合わせ
ることにより、1プローブあたり400Mbit、総記
録容量1T(テラ)ビットのデジタルデータの記録再生
が行なえるようになる。また、特開平3−503463
公報には、圧電バイモルフ型のカンチレバーをシリコン
基板上に多数作成することによりチャンネル数を増やし
て処理速度の向上を図った集積方式の大容量記憶装置が
開示されている。
【0007】このような情報処理装置では、プローブと
記録媒体との距離を厳密に制御する必要があり、また、
莫大な数の記録ビットの中にある目標とする記録ビット
に到達するために、プローブと記録媒体間の相対位置を
精度よく制御する必要がある。なお、このような相対位
置の制御をトラッキングという。
記録媒体との距離を厳密に制御する必要があり、また、
莫大な数の記録ビットの中にある目標とする記録ビット
に到達するために、プローブと記録媒体間の相対位置を
精度よく制御する必要がある。なお、このような相対位
置の制御をトラッキングという。
【0008】これまで、プローブと記録媒体との距離の
制御は、プローブと記録媒体との間に電流(トンネル電
流あるいは電界放射電流など)が流れる程度の距離にま
で両者を近接させ、この電流の流れた状態を保ったまま
でプローブを記録媒体面内方向に走査し、記録媒体表面
の凹凸および電子状態の変動に伴う電流量の増減に対応
して行なわれている。すなわち、プローブに流れる電流
を検出して電流信号中の低周波成分を抽出し、抽出結果
に基づいてプローブをZ方向(記録媒体の法線方向)に
駆動することにより行なわれていた。このような制御を
行なった場合、記録情報の低周波成分が記録媒体の傾き
情報に影響するため、記録変調方式にNRZ方式などを
採用するなどの配慮が必要となり、装置の応用面を狭め
る原因となっていた。
制御は、プローブと記録媒体との間に電流(トンネル電
流あるいは電界放射電流など)が流れる程度の距離にま
で両者を近接させ、この電流の流れた状態を保ったまま
でプローブを記録媒体面内方向に走査し、記録媒体表面
の凹凸および電子状態の変動に伴う電流量の増減に対応
して行なわれている。すなわち、プローブに流れる電流
を検出して電流信号中の低周波成分を抽出し、抽出結果
に基づいてプローブをZ方向(記録媒体の法線方向)に
駆動することにより行なわれていた。このような制御を
行なった場合、記録情報の低周波成分が記録媒体の傾き
情報に影響するため、記録変調方式にNRZ方式などを
採用するなどの配慮が必要となり、装置の応用面を狭め
る原因となっていた。
【0009】また、トラッキングについて配慮を行なっ
ている例は少ないが、例えば、特開平1−107341
号公報や特開平1−133239号公報には、記憶媒体
上に予めトラック溝を形成したりトラック列を埋め込ん
でおき、これらトラック溝やトラック列を基準にしてプ
ローブを走査させる方法が示されている。
ている例は少ないが、例えば、特開平1−107341
号公報や特開平1−133239号公報には、記憶媒体
上に予めトラック溝を形成したりトラック列を埋め込ん
でおき、これらトラック溝やトラック列を基準にしてプ
ローブを走査させる方法が示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
情報処理装置では、トンネル電流などの電流の低周波成
分によってプローブと記録媒体間の距離制御が行なわれ
るため、結果として記録変調方式などに制約を受けると
いう問題点がある。また、マルチプローブヘッドを用い
た場合においてトラッキングを行なう場合、複数のプロ
ーブのそれぞれを記録媒体上のトラック位置に制御する
方法があるが、この制御を行なうためにはそれ以前に、
マルチプローブヘッドの形成された基板と記録媒体の形
成された基板との相対的に大まかな位置合わせが必要で
ある。従来、この相対的に大まかな位置合わせは、機械
系の加工精度に依存しており、この加工精度によって、
詳細な位置合わせ(トラック溝などによる位置合わせ)
を行なう際の制御範囲が定まるようになっていた。この
ため、位置合わせにかかる時間を短縮するためには、機
械系の加工精度を高く保つ必要があり、製造コストを上
昇させる要因となっていた。
情報処理装置では、トンネル電流などの電流の低周波成
分によってプローブと記録媒体間の距離制御が行なわれ
るため、結果として記録変調方式などに制約を受けると
いう問題点がある。また、マルチプローブヘッドを用い
た場合においてトラッキングを行なう場合、複数のプロ
ーブのそれぞれを記録媒体上のトラック位置に制御する
方法があるが、この制御を行なうためにはそれ以前に、
マルチプローブヘッドの形成された基板と記録媒体の形
成された基板との相対的に大まかな位置合わせが必要で
ある。従来、この相対的に大まかな位置合わせは、機械
系の加工精度に依存しており、この加工精度によって、
詳細な位置合わせ(トラック溝などによる位置合わせ)
を行なう際の制御範囲が定まるようになっていた。この
ため、位置合わせにかかる時間を短縮するためには、機
械系の加工精度を高く保つ必要があり、製造コストを上
昇させる要因となっていた。
【0011】本発明の目的は、記録媒体とプローブとの
間の3次元的な相対位置制御に関し新規の機構を提供
し、記録媒体への記録変調方式に制限を与えることな
く、かつ機械系の加工精度を高く維持する必要のない情
報処理装置を提供することにある。
間の3次元的な相対位置制御に関し新規の機構を提供
し、記録媒体への記録変調方式に制限を与えることな
く、かつ機械系の加工精度を高く維持する必要のない情
報処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の情報処理装置
は、記録媒体に対向するプローブと、前記記録媒体と前
記プローブ間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記記
録媒体と前記プローブを相対的に移動させる少なくとも
一つの移動手段と、前記移動手段による移動を制御する
移動制御手段とを有する情報処理装置において、前記記
録媒体に対向し前記プローブを支持する圧電バイモルフ
と、前記圧電バイモルフの前記記録媒体側の面に設けら
れた駆動電極及び静電容量検出専用の電極と、前記静電
容量検出専用の電極と前記記録媒体間の静電容量値を検
出する静電容量検出手段と、を備え、前記移動制御手段
は、前記静電容量検出手段の出力に基づいて、前記プロ
ーブと前記記録媒体の相対位置を制御することを特徴と
する。
は、記録媒体に対向するプローブと、前記記録媒体と前
記プローブ間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記記
録媒体と前記プローブを相対的に移動させる少なくとも
一つの移動手段と、前記移動手段による移動を制御する
移動制御手段とを有する情報処理装置において、前記記
録媒体に対向し前記プローブを支持する圧電バイモルフ
と、前記圧電バイモルフの前記記録媒体側の面に設けら
れた駆動電極及び静電容量検出専用の電極と、前記静電
容量検出専用の電極と前記記録媒体間の静電容量値を検
出する静電容量検出手段と、を備え、前記移動制御手段
は、前記静電容量検出手段の出力に基づいて、前記プロ
ーブと前記記録媒体の相対位置を制御することを特徴と
する。
【0013】
【作用】プローブと記録媒体とを相対的に移動させてい
るとき、圧電バイモルフに設けられた静電容量検出専用
の電極と記録媒体との間の静電容量は、電極と記録媒体
との距離および記録媒体の面内方向の凹凸あるいは電子
状態の変化によって変化する。プローブが圧電バイモル
フ上に支持されていることにより静電容量検出専用の電
極とプローブの相対位置関係は変化しないので、前記静
電容量値を検出してフィードバックすることにより、静
電容量検出専用の電極と記録媒体との相対位置関係すな
わちプローブと記録媒体との相対位置関係を厳密に制御
することが可能となる。
るとき、圧電バイモルフに設けられた静電容量検出専用
の電極と記録媒体との間の静電容量は、電極と記録媒体
との距離および記録媒体の面内方向の凹凸あるいは電子
状態の変化によって変化する。プローブが圧電バイモル
フ上に支持されていることにより静電容量検出専用の電
極とプローブの相対位置関係は変化しないので、前記静
電容量値を検出してフィードバックすることにより、静
電容量検出専用の電極と記録媒体との相対位置関係すな
わちプローブと記録媒体との相対位置関係を厳密に制御
することが可能となる。
【0014】例えば、プローブと記録媒体との距離を制
御する場合、静電容量検出専用の電極と記録媒体の間の
静電容量値が一定となるように、静電容量値を圧電バイ
モルフの駆動回路に対してフィードバックすればよい。
この場合、記録媒体表面の凹凸や電子状態の変化があっ
たとしても、これら凹凸や変化を静電容量検出専用の電
極の大きさ程度の範囲に平均化したものとして、静電容
量値が実測される。したがって、1個の記録ビットの大
きさよりも静電容量検出専用の電極を大きくしておけ
ば、プローブの走査時にプローブ先端の描く面(以下、
走査面という)と記録媒体面との傾きによる変動のみを
検出することができる。
御する場合、静電容量検出専用の電極と記録媒体の間の
静電容量値が一定となるように、静電容量値を圧電バイ
モルフの駆動回路に対してフィードバックすればよい。
この場合、記録媒体表面の凹凸や電子状態の変化があっ
たとしても、これら凹凸や変化を静電容量検出専用の電
極の大きさ程度の範囲に平均化したものとして、静電容
量値が実測される。したがって、1個の記録ビットの大
きさよりも静電容量検出専用の電極を大きくしておけ
ば、プローブの走査時にプローブ先端の描く面(以下、
走査面という)と記録媒体面との傾きによる変動のみを
検出することができる。
【0015】また、記録媒体の表面に何らかの構造があ
れば、記録媒体の面内方向に記録媒体とプローブとを相
対的に移動させた場合に、その構造に対応して検出され
る静電容量値が変化することになる。例えば、記録媒体
表面に周期的にトラック溝を形成しておけば、トラック
溝の凹凸の大きさとトラック溝の幅と圧電バイモルフ側
の静電容量検出専用の電極の幅とによって、相対移動に
伴って、図8に示すように、検出される静電容量値が周
期的に変化する。したがって、面内方向にプローブと記
録媒体とを大きく相対移動させたとき、静電容量の変化
のピークの数を数えたりすることにより、相対的に大ま
かな位置合わせを行なうことができる。さらに、マルチ
プローブヘッド構成の場合であれば、複数の静電容量検
出専用の電極を設け、複数の静電容量検出専用の電極の
それぞれについて静電容量信号を測定しこれらの信号の
全てがピーク値もしくは所定の値になるような位置に相
対移動させるなどの制御を行なったりすることにより、
相対的に大まかな位置合わせを行なうことができること
になる。
れば、記録媒体の面内方向に記録媒体とプローブとを相
対的に移動させた場合に、その構造に対応して検出され
る静電容量値が変化することになる。例えば、記録媒体
表面に周期的にトラック溝を形成しておけば、トラック
溝の凹凸の大きさとトラック溝の幅と圧電バイモルフ側
の静電容量検出専用の電極の幅とによって、相対移動に
伴って、図8に示すように、検出される静電容量値が周
期的に変化する。したがって、面内方向にプローブと記
録媒体とを大きく相対移動させたとき、静電容量の変化
のピークの数を数えたりすることにより、相対的に大ま
かな位置合わせを行なうことができる。さらに、マルチ
プローブヘッド構成の場合であれば、複数の静電容量検
出専用の電極を設け、複数の静電容量検出専用の電極の
それぞれについて静電容量信号を測定しこれらの信号の
全てがピーク値もしくは所定の値になるような位置に相
対移動させるなどの制御を行なったりすることにより、
相対的に大まかな位置合わせを行なうことができること
になる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の第1の実施例の情報処理装
置の構成を示すブロック図、図2はカンチレバーの正面
図である。
て説明する。図1は本発明の第1の実施例の情報処理装
置の構成を示すブロック図、図2はカンチレバーの正面
図である。
【0017】記録媒体100は、ガラス基板121上に
下部電極層102と記録層103を順次積層した構成で
あって、ガラス基板121側を下にしてXYステージ1
01の上に固定されている。記録層103としては、上
述した電気メモリ効果を有する材料が使用されている。
記録層103には、下部電極層102に達するまでのト
ラック溝104が形成されている。また、下部電極層1
02には、バイアス電圧VB1が印加されるようになっ
ている。
下部電極層102と記録層103を順次積層した構成で
あって、ガラス基板121側を下にしてXYステージ1
01の上に固定されている。記録層103としては、上
述した電気メモリ効果を有する材料が使用されている。
記録層103には、下部電極層102に達するまでのト
ラック溝104が形成されている。また、下部電極層1
02には、バイアス電圧VB1が印加されるようになっ
ている。
【0018】この記録媒体100に対向するようにし
て、圧電バイモルフ型のカンチレバー106が設けら
れ、カンチレバー106の自由端側先端部には、記録層
103を向いたプローブ電極105が設けられている。
プローブ電極105は、先端部が極めて尖っており、記
録層103との間に流れるトンネル電流を検出し、また
記録層103に電気メモリ効果を生じさせるための電圧
を印加するためのものである。カンチレバー106はプ
ローブ電極105を支持駆動するためのものである。カ
ンチレバー106の寸法は、例えば、長さ340μm、
幅50μm、圧さ15μmである。
て、圧電バイモルフ型のカンチレバー106が設けら
れ、カンチレバー106の自由端側先端部には、記録層
103を向いたプローブ電極105が設けられている。
プローブ電極105は、先端部が極めて尖っており、記
録層103との間に流れるトンネル電流を検出し、また
記録層103に電気メモリ効果を生じさせるための電圧
を印加するためのものである。カンチレバー106はプ
ローブ電極105を支持駆動するためのものである。カ
ンチレバー106の寸法は、例えば、長さ340μm、
幅50μm、圧さ15μmである。
【0019】カンチレバー106には、図2に示すよう
に、プローブ電極105の他、バイモルフの駆動電極1
17、プローブ電極105に近接し静電容量を検出する
ために使用される検出電極113が設けられている。検
出電極113は、平面パターンとして形成されたほぼ3
角形状のものであり、その大きさは記録媒体100の記
録ビットの大きさよりも大きく設定されている。また、
プローブ電極105と検出電極113には、カンチレバ
ー106表面上に設けられた配線105a,113aが
接続されている。ここでは簡単のため、カンチレバー1
06を支える構造体や配線のボンディングなどは省略さ
れている。
に、プローブ電極105の他、バイモルフの駆動電極1
17、プローブ電極105に近接し静電容量を検出する
ために使用される検出電極113が設けられている。検
出電極113は、平面パターンとして形成されたほぼ3
角形状のものであり、その大きさは記録媒体100の記
録ビットの大きさよりも大きく設定されている。また、
プローブ電極105と検出電極113には、カンチレバ
ー106表面上に設けられた配線105a,113aが
接続されている。ここでは簡単のため、カンチレバー1
06を支える構造体や配線のボンディングなどは省略さ
れている。
【0020】プローブ電極105は、カンチレバー10
6上の配線105aを通じて、電流電圧変換アンプ10
7に接続されている。電流電圧変換アンプ107の出力
は、高域透過フィルタ108およびエッジ検出用コンパ
レータ110のそれぞれ入力に接続されている。高域透
過フィルタ108の出力はコンパレータ109に入力
し、コンパレータ109の出力はデータ変復調器111
に入力している。エッジ検出用コンパレータ110に
は、さらに、エッジ検出用のスレッショホルド電圧とな
る基準電圧VB2が入力している。
6上の配線105aを通じて、電流電圧変換アンプ10
7に接続されている。電流電圧変換アンプ107の出力
は、高域透過フィルタ108およびエッジ検出用コンパ
レータ110のそれぞれ入力に接続されている。高域透
過フィルタ108の出力はコンパレータ109に入力
し、コンパレータ109の出力はデータ変復調器111
に入力している。エッジ検出用コンパレータ110に
は、さらに、エッジ検出用のスレッショホルド電圧とな
る基準電圧VB2が入力している。
【0021】データ変復調器111は、記録媒体に記録
すべきデータに応じて変調データを生成し、コンパレー
タ109から入力する変調データを復調して再生信号と
して出力するものである。データ変調器111の変調デ
ータ出力は記録制御部124を介してパルス発生部11
2に入力し、パルス発生部112の出力はバイアス電圧
VB1を加算されて下部電極層102に印加されるよう
になっている。
すべきデータに応じて変調データを生成し、コンパレー
タ109から入力する変調データを復調して再生信号と
して出力するものである。データ変調器111の変調デ
ータ出力は記録制御部124を介してパルス発生部11
2に入力し、パルス発生部112の出力はバイアス電圧
VB1を加算されて下部電極層102に印加されるよう
になっている。
【0022】カンチレバー106上の検出電極113
は、配線113aを介して静電容量検出回路114の入
力側に接続されている。静電容量検出回路114は、検
出電極113と記録媒体100間の静電容量を検出する
ための公知の構成のものである。静電容量検出回路11
4の出力は、誤差増幅器115に入力する。誤差増幅器
115には、バイアス電圧VB3も入力している。誤差
増幅器115の出力は、ゲインアンプ116を介してカ
ンチレバー106の駆動電極117に接続されている。
は、配線113aを介して静電容量検出回路114の入
力側に接続されている。静電容量検出回路114は、検
出電極113と記録媒体100間の静電容量を検出する
ための公知の構成のものである。静電容量検出回路11
4の出力は、誤差増幅器115に入力する。誤差増幅器
115には、バイアス電圧VB3も入力している。誤差
増幅器115の出力は、ゲインアンプ116を介してカ
ンチレバー106の駆動電極117に接続されている。
【0023】さらに、記録媒体100の面内方向(XY
方向)の位置を制御するためのトラッキング制御部11
8が設けられている。トラッキング制御部118から
は、ステータス信号、アップ制御信号、ダウン制御信
号、ウォブリング信号が出力されるようになっている。
ステータス信号は、エッジ検出用コンパレータ110の
出力とともにアンド回路131に入力し、アップ制御信
号は、アンド回路131の出力とともに、オア回路13
2に入力する。アップダウンカウンタ119が設けられ
ており、このアップダウンカウンタ119のアップ/ダ
ウンの制御は、オア回路132の出力とダウン制御信号
とによって行なわれるようになっている。すなわち、オ
ア回路132の出力はアップダウンカウンタ119のア
ップ入力単位に接続され、ダウン制御信号はダウン入力
端子に入力するようになっている。アップダウンカウン
タ119の出力側には、D/A(デジタル/アナログ)
変換器120が設けられ、D/A変換器120の出力
は、X方向の駆動アンプ123に入力する。この駆動ア
ンプ123の出力は、XYステージ101のX方向の入
力端子に接続されている。一方、トラッキング制御器1
18からのウォブリング信号は、抵抗R1を介してY方
向の駆動アンプ122に入力し、この駆動アンプ122
の出力は、XYステージのY方向の入力端子に接続され
ている。そして、両方の駆動アンプ122,123の入
力間を接続する可変抵抗VR1が設けられている。
方向)の位置を制御するためのトラッキング制御部11
8が設けられている。トラッキング制御部118から
は、ステータス信号、アップ制御信号、ダウン制御信
号、ウォブリング信号が出力されるようになっている。
ステータス信号は、エッジ検出用コンパレータ110の
出力とともにアンド回路131に入力し、アップ制御信
号は、アンド回路131の出力とともに、オア回路13
2に入力する。アップダウンカウンタ119が設けられ
ており、このアップダウンカウンタ119のアップ/ダ
ウンの制御は、オア回路132の出力とダウン制御信号
とによって行なわれるようになっている。すなわち、オ
ア回路132の出力はアップダウンカウンタ119のア
ップ入力単位に接続され、ダウン制御信号はダウン入力
端子に入力するようになっている。アップダウンカウン
タ119の出力側には、D/A(デジタル/アナログ)
変換器120が設けられ、D/A変換器120の出力
は、X方向の駆動アンプ123に入力する。この駆動ア
ンプ123の出力は、XYステージ101のX方向の入
力端子に接続されている。一方、トラッキング制御器1
18からのウォブリング信号は、抵抗R1を介してY方
向の駆動アンプ122に入力し、この駆動アンプ122
の出力は、XYステージのY方向の入力端子に接続され
ている。そして、両方の駆動アンプ122,123の入
力間を接続する可変抵抗VR1が設けられている。
【0024】次に、この情報記録装置の動作について説
明する。まず、プローブ105と記録媒体100との距
離の制御について説明する。この制御は、プローブ電極
105と記録媒体100とを記録媒体100の面内方向
に相対的に移動させた場合において、プローブ電極10
5と記録媒体100との距離を一定に保ち、記録媒体1
00表面の傾きを補正する制御である。
明する。まず、プローブ105と記録媒体100との距
離の制御について説明する。この制御は、プローブ電極
105と記録媒体100とを記録媒体100の面内方向
に相対的に移動させた場合において、プローブ電極10
5と記録媒体100との距離を一定に保ち、記録媒体1
00表面の傾きを補正する制御である。
【0025】静電容量検出回路114の出力は、誤差増
幅器115によって基準電圧VB3と比較され、この比
較の誤差成分はゲインアンプ116で増幅され、圧電バ
イモルフ型のカンチレバー106の駆動電極117にフ
ィードバックされる。このとき、静電容量値が減少した
場合にはカンチレバー106が記録媒体100側にたわ
むように制御を行なうことにより、下部電極層102と
検出電極113との距離は、静電容量の検出精度の範囲
内で一定に保たれることになる。これにより、カンチレ
バー106上のプローブ105と記録媒体100の表面
との距離が一定に保たれることになる。この距離を調整
するためには、基準電圧VB3を適宜変化させればよい
l。
幅器115によって基準電圧VB3と比較され、この比
較の誤差成分はゲインアンプ116で増幅され、圧電バ
イモルフ型のカンチレバー106の駆動電極117にフ
ィードバックされる。このとき、静電容量値が減少した
場合にはカンチレバー106が記録媒体100側にたわ
むように制御を行なうことにより、下部電極層102と
検出電極113との距離は、静電容量の検出精度の範囲
内で一定に保たれることになる。これにより、カンチレ
バー106上のプローブ105と記録媒体100の表面
との距離が一定に保たれることになる。この距離を調整
するためには、基準電圧VB3を適宜変化させればよい
l。
【0026】次に、記録時の動作について説明する。プ
ローブ電極105により、図3に示すように、記録媒体
100を2次元的に走査する(この走査のための制御に
ついては後述する)。この走査を実行している状態で、
記録制御部124からの指令により、例えば2値記録の
うちの記録"1"に対応した位置でパルス発生器112か
ら書き込みパルスを発生し、記録"0"に対応する位置で
は書き込みパルスが発生しないようにする。その結果、
記録"1"に対応する位置でのみ記録層103に電圧が印
加されることとなり、電気メモリ効果によって記録層1
03の電子状態が変化し、記録の書き込みが行なわれ
る。
ローブ電極105により、図3に示すように、記録媒体
100を2次元的に走査する(この走査のための制御に
ついては後述する)。この走査を実行している状態で、
記録制御部124からの指令により、例えば2値記録の
うちの記録"1"に対応した位置でパルス発生器112か
ら書き込みパルスを発生し、記録"0"に対応する位置で
は書き込みパルスが発生しないようにする。その結果、
記録"1"に対応する位置でのみ記録層103に電圧が印
加されることとなり、電気メモリ効果によって記録層1
03の電子状態が変化し、記録の書き込みが行なわれ
る。
【0027】次に、再生時の動作について説明する。再
生時において、記録媒体100とプローブ電極105の
間にはバイアス電圧VB1が印加されているから、記録
媒体100とプローブ電極105の間には、トンネル電
流が流れている。ここでプローブ電極105を記録時と
同様に2次元的に走査させると、記録媒体100に記録
された情報に応じて、トンネル電流の値が変化する。プ
ローブ電極105に流れるトンネル電流は、電流電圧変
換アンプ107によって電圧信号に変換・増幅され、高
域通過フィルタ108によって高域周波数成分すなわち
データ情報成分を抽出される。そして、コンパレータ1
09によってスレッショホルド電圧と比較されて2値化
されたデータに変換され、データ変復調部111に入力
する。
生時において、記録媒体100とプローブ電極105の
間にはバイアス電圧VB1が印加されているから、記録
媒体100とプローブ電極105の間には、トンネル電
流が流れている。ここでプローブ電極105を記録時と
同様に2次元的に走査させると、記録媒体100に記録
された情報に応じて、トンネル電流の値が変化する。プ
ローブ電極105に流れるトンネル電流は、電流電圧変
換アンプ107によって電圧信号に変換・増幅され、高
域通過フィルタ108によって高域周波数成分すなわち
データ情報成分を抽出される。そして、コンパレータ1
09によってスレッショホルド電圧と比較されて2値化
されたデータに変換され、データ変復調部111に入力
する。
【0028】次に、プローブ電極105の2次元的走査
と面内方向の位置制御について説明する。本実施例で
は、記録媒体100の面内方向におけるプローブ電極1
05の2次元的走査は、記録媒体100をXYステージ
101でXY各方向に駆動することによって行なわれ
る。ここでX方向の往復の走査のうち、往方向の走査の
ときに記録や再生が行なわれるものとする。また、プロ
ーブ電極105がトラック間で移動する必要がある場
合、X方向の復方向の移動中にトラックをまたがってプ
ローブ電極105が移動するものとする。また、走査中
に記録媒体100のエッジ部分を検出した場合には、そ
こで走査方向を反転させることにより、プローブ105
が記録媒体100から外れることがないようになってい
る。まず、記録媒体100のエッジ部分を検出する動作
について説明する。
と面内方向の位置制御について説明する。本実施例で
は、記録媒体100の面内方向におけるプローブ電極1
05の2次元的走査は、記録媒体100をXYステージ
101でXY各方向に駆動することによって行なわれ
る。ここでX方向の往復の走査のうち、往方向の走査の
ときに記録や再生が行なわれるものとする。また、プロ
ーブ電極105がトラック間で移動する必要がある場
合、X方向の復方向の移動中にトラックをまたがってプ
ローブ電極105が移動するものとする。また、走査中
に記録媒体100のエッジ部分を検出した場合には、そ
こで走査方向を反転させることにより、プローブ105
が記録媒体100から外れることがないようになってい
る。まず、記録媒体100のエッジ部分を検出する動作
について説明する。
【0029】上述のように、電流電圧変換アンプ107
からトンネル電流値に対応する電圧信号が出力され、こ
の電圧信号はエッジ検出用コンパレータ110に入力す
る。もしプローブ電極105が記録媒体100のエッジ
部分にさしかかった場合には、トンネル電流が急激に減
少するため、前記電圧信号も急激に減少する。エッジ検
出用コンパレータ110は、スレッショホルド電圧であ
る基準電圧VB2とこの電圧信号とを比較することによ
り、プローブ電極105がエッジ位置にきたことを検出
する。ここで、エッジ位置を検出したことを表わす信号
をエッジ検出信号と呼ぶ。
からトンネル電流値に対応する電圧信号が出力され、こ
の電圧信号はエッジ検出用コンパレータ110に入力す
る。もしプローブ電極105が記録媒体100のエッジ
部分にさしかかった場合には、トンネル電流が急激に減
少するため、前記電圧信号も急激に減少する。エッジ検
出用コンパレータ110は、スレッショホルド電圧であ
る基準電圧VB2とこの電圧信号とを比較することによ
り、プローブ電極105がエッジ位置にきたことを検出
する。ここで、エッジ位置を検出したことを表わす信号
をエッジ検出信号と呼ぶ。
【0030】一方、ステータス信号は、記録や再生が行
なわれているときに"1"となる信号である。したがっ
て、記録再生時にエッジ検出信号が発生した場合、アン
ド回路131の出力が"1"となるので、アップダウンカ
ウンタ119は強制的にアップカウンタ動作に切り替わ
り、そして一定カウント値までアップダウンカウンタ1
19がカウントアップしたら、アップダウンカウンタ1
19はダウンカウンタ動作に切り替わる。また、アップ
ダウンカウンタ119には、トラッキング制御部118
からのダウン制御信号も入力するので、トラッキング制
御部118からもアップダウンカウンタ119のアップ
/ダウンを制御することができる。
なわれているときに"1"となる信号である。したがっ
て、記録再生時にエッジ検出信号が発生した場合、アン
ド回路131の出力が"1"となるので、アップダウンカ
ウンタ119は強制的にアップカウンタ動作に切り替わ
り、そして一定カウント値までアップダウンカウンタ1
19がカウントアップしたら、アップダウンカウンタ1
19はダウンカウンタ動作に切り替わる。また、アップ
ダウンカウンタ119には、トラッキング制御部118
からのダウン制御信号も入力するので、トラッキング制
御部118からもアップダウンカウンタ119のアップ
/ダウンを制御することができる。
【0031】アップダウンカウンタ119のカウント出
力は、D/A変換器120によりアナログ信号に変換さ
れ、これによってXYステージ101がX方向にΔXだ
け駆動される。さらに、D/A変換器120の出力は可
変抵抗VR1を介して、抵抗R1を経て入力するウォブ
リング信号と合成される。この合成信号によってXYス
テージ101がY方向にΔYだけ駆動される。以上の動
作により、図3に示すように、プローブ電極105によ
る記録媒体100の2次元走査が行なわれる。プローブ
電極105の走査方位は、走査方位制御信号によって可
変抵抗VR1を変化させ、XYステージのΔX/ΔYの
駆動比を変えることによって行なわれる。また、記録ビ
ット列上を適正になぞるような走査方位の検出は、ウォ
ブリング電圧をΔY駆動し、このときのトンネル電流
(電圧)信号のエンベロープ信号をモニタすればよい。
力は、D/A変換器120によりアナログ信号に変換さ
れ、これによってXYステージ101がX方向にΔXだ
け駆動される。さらに、D/A変換器120の出力は可
変抵抗VR1を介して、抵抗R1を経て入力するウォブ
リング信号と合成される。この合成信号によってXYス
テージ101がY方向にΔYだけ駆動される。以上の動
作により、図3に示すように、プローブ電極105によ
る記録媒体100の2次元走査が行なわれる。プローブ
電極105の走査方位は、走査方位制御信号によって可
変抵抗VR1を変化させ、XYステージのΔX/ΔYの
駆動比を変えることによって行なわれる。また、記録ビ
ット列上を適正になぞるような走査方位の検出は、ウォ
ブリング電圧をΔY駆動し、このときのトンネル電流
(電圧)信号のエンベロープ信号をモニタすればよい。
【0032】なお、プローブ電極105がトラック溝1
04にさしかかった場合にもエッジ検出信号が出力され
るが、プローブ電極105がトラック溝104を横断す
るように移動するのは記録・再生時以外の時であって、
このときはステータス信号は"0"となっている。したが
って、トラック溝104に由来するエッジ検出信号が発
生してもアップダウンカウンタ119が強制的にアップ
カウンタ動作に遷移することはなく、結局、トラック溝
104の存在によって走査方向が変わることはない。
04にさしかかった場合にもエッジ検出信号が出力され
るが、プローブ電極105がトラック溝104を横断す
るように移動するのは記録・再生時以外の時であって、
このときはステータス信号は"0"となっている。したが
って、トラック溝104に由来するエッジ検出信号が発
生してもアップダウンカウンタ119が強制的にアップ
カウンタ動作に遷移することはなく、結局、トラック溝
104の存在によって走査方向が変わることはない。
【0033】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図4はこの第2の実施例の情報処理装置の構成を
示すブロック図、図5はカンチレバーの正面図である。
する。図4はこの第2の実施例の情報処理装置の構成を
示すブロック図、図5はカンチレバーの正面図である。
【0034】記録媒体200は、ガラス基板222上に
下部電極層202と記録層203を順次積層した構成で
あって、ガラス基板222側を下にして粗動機構226
の上に固定されている。記録層203としては、上述し
た電気メモリ効果を有する材料が使用されている。記録
層203には、下部電極層202に達するまでのトラッ
ク溝104が形成されている。また、下部電極層202
には、バイアス電圧VB1が印加されるようになってい
る。粗動機構226は、記録媒体200をXY方向すな
わち記録媒体200の面内方向に移動させ、かつこのX
Y平面内で回転させるためのものである。
下部電極層202と記録層203を順次積層した構成で
あって、ガラス基板222側を下にして粗動機構226
の上に固定されている。記録層203としては、上述し
た電気メモリ効果を有する材料が使用されている。記録
層203には、下部電極層202に達するまでのトラッ
ク溝104が形成されている。また、下部電極層202
には、バイアス電圧VB1が印加されるようになってい
る。粗動機構226は、記録媒体200をXY方向すな
わち記録媒体200の面内方向に移動させ、かつこのX
Y平面内で回転させるためのものである。
【0035】記録媒体200に対向して、マルチプロー
ブヘッド250が設けられている。マルチプローブヘッ
ド250には、複数の圧電バイモルフ型のカンチレバー
206が設けられており、各カンチレバー206は、X
Yステージ201によってXY方向に微動できるように
なっている。各カンチレバー206の自由端側先端部に
は、記録層203を向いたプローブ電極205がそれぞ
れ設けられている。プローブ電極205は、先端部が極
めて尖っており、記録層203との間に流れるトンネル
電流を検出し、また記録層103に電気メモリ効果を生
じさせるための電圧を印加するためのものである。カン
チレバー206はプローブ電極205を支持駆動するた
めのものである。カンチレバー206の寸法は、例え
ば、長さ340μm、幅50μm、圧さ15μmであ
る。
ブヘッド250が設けられている。マルチプローブヘッ
ド250には、複数の圧電バイモルフ型のカンチレバー
206が設けられており、各カンチレバー206は、X
Yステージ201によってXY方向に微動できるように
なっている。各カンチレバー206の自由端側先端部に
は、記録層203を向いたプローブ電極205がそれぞ
れ設けられている。プローブ電極205は、先端部が極
めて尖っており、記録層203との間に流れるトンネル
電流を検出し、また記録層103に電気メモリ効果を生
じさせるための電圧を印加するためのものである。カン
チレバー206はプローブ電極205を支持駆動するた
めのものである。カンチレバー206の寸法は、例え
ば、長さ340μm、幅50μm、圧さ15μmであ
る。
【0036】カンチレバー206には、図5に示すよう
に、プローブ電極205の他、バイモルフの駆動電極2
29、プローブ電極205に近接し静電容量を検出する
ために使用される検出電極213が設けられている。検
出電極213は、平面パターンとして形成されたほぼ直
線状のものであり、その延びる方向は、記録媒体100
上のトラック溝204の延びる方向とほぼ平行になって
いる。また、プローブ電極205には、カンチレバー2
06表面上に設けられた配線205aが接続されてい
る。ここでは簡単のため、カンチレバー206を支える
構造体や配線のボンディングなどは省略されている。こ
こでは、図6に示すように、5行5列計25本のカンチ
レバー206が形成されているものとする。
に、プローブ電極205の他、バイモルフの駆動電極2
29、プローブ電極205に近接し静電容量を検出する
ために使用される検出電極213が設けられている。検
出電極213は、平面パターンとして形成されたほぼ直
線状のものであり、その延びる方向は、記録媒体100
上のトラック溝204の延びる方向とほぼ平行になって
いる。また、プローブ電極205には、カンチレバー2
06表面上に設けられた配線205aが接続されてい
る。ここでは簡単のため、カンチレバー206を支える
構造体や配線のボンディングなどは省略されている。こ
こでは、図6に示すように、5行5列計25本のカンチ
レバー206が形成されているものとする。
【0037】ここで、記録媒体200上のトラック溝2
04の配置について説明する。上述のようにカンチレバ
ー206は5行5列配列で形成されているが、トラック
溝204は、カンチレバー206の配列の各列に対応し
て計5個設けられている。ここでカンチレバー206の
配列の各列とは、図示X方向に並んだ5個のカンチレバ
ーのことである。各トラック溝204は、櫛形の平面配
置となっており、櫛の各歯の間隔は、それぞれの列に属
するカンチレバー206の間隔と一致している。また、
各トラック溝204相互の間隔は、カンチレバー206
の行方向(図示Y方向)の間隔と一致している。このよ
うにトラック溝204を形成することにより、記録媒体
200とマルチプローブヘッド250とが適正に位置合
わせされていれば、各カンチレバー206とトラック溝
204との距離は、全て同一となる。
04の配置について説明する。上述のようにカンチレバ
ー206は5行5列配列で形成されているが、トラック
溝204は、カンチレバー206の配列の各列に対応し
て計5個設けられている。ここでカンチレバー206の
配列の各列とは、図示X方向に並んだ5個のカンチレバ
ーのことである。各トラック溝204は、櫛形の平面配
置となっており、櫛の各歯の間隔は、それぞれの列に属
するカンチレバー206の間隔と一致している。また、
各トラック溝204相互の間隔は、カンチレバー206
の行方向(図示Y方向)の間隔と一致している。このよ
うにトラック溝204を形成することにより、記録媒体
200とマルチプローブヘッド250とが適正に位置合
わせされていれば、各カンチレバー206とトラック溝
204との距離は、全て同一となる。
【0038】プローブ電極205は、カンチレバー20
6上の配線205aを通じて、電流電圧変換アンプ20
7に接続されている。電流電圧変換アンプ207の出力
は、高域透過フィルタ208、低域透過フィルタ216
およびエッジ検出用コンパレータ210のそれぞれ入力
に接続されている。高域透過フィルタ208の出力はコ
ンパレータ209に入力し、コンパレータ209の出力
はデータ変復調器211に入力している。エッジ検出用
コンパレータ210には、さらに、エッジ検出用のスレ
ッショホルド電圧となる基準電圧VB2が入力してい
る。
6上の配線205aを通じて、電流電圧変換アンプ20
7に接続されている。電流電圧変換アンプ207の出力
は、高域透過フィルタ208、低域透過フィルタ216
およびエッジ検出用コンパレータ210のそれぞれ入力
に接続されている。高域透過フィルタ208の出力はコ
ンパレータ209に入力し、コンパレータ209の出力
はデータ変復調器211に入力している。エッジ検出用
コンパレータ210には、さらに、エッジ検出用のスレ
ッショホルド電圧となる基準電圧VB2が入力してい
る。
【0039】データ変復調器211は、記録媒体に記録
すべきデータに応じて変調データを生成し、コンパレー
タ209から入力する変調データを復調して再生信号と
して出力するものである。データ変調器211の変調デ
ータ出力は記録制御部225を介してパルス発生部21
2に入力し、パルス発生部212の出力はバイアス電圧
VB1を加算されて下部電極層202に印加されるよう
になっている。
すべきデータに応じて変調データを生成し、コンパレー
タ209から入力する変調データを復調して再生信号と
して出力するものである。データ変調器211の変調デ
ータ出力は記録制御部225を介してパルス発生部21
2に入力し、パルス発生部212の出力はバイアス電圧
VB1を加算されて下部電極層202に印加されるよう
になっている。
【0040】低域透過フィルタ216の出力は、オフセ
ット電圧が入力する差動アンプ217に入力し、差動ア
ンプ217の出力はサンプルホールド回路218の入力
に接続されている。サンプルホールド回路218の出力
はアンプ227を経て、カンチレバー206の駆動電極
229に接続されている。
ット電圧が入力する差動アンプ217に入力し、差動ア
ンプ217の出力はサンプルホールド回路218の入力
に接続されている。サンプルホールド回路218の出力
はアンプ227を経て、カンチレバー206の駆動電極
229に接続されている。
【0041】各カンチレバー206上の検出電極213
は、配線を介して静電容量検出回路214の入力側に接
続されている。静電容量検出回路214は、検出電極2
13と記録媒体200間の静電容量を検出するための公
知の構成のものであって、検出電極213ごとに設けら
れている。そして、演算回路215が設けられ、演算回
路215には、各カンチレバー206にそれぞれ対応す
る全ての静電容量検出回路214の出力が入力する。
は、配線を介して静電容量検出回路214の入力側に接
続されている。静電容量検出回路214は、検出電極2
13と記録媒体200間の静電容量を検出するための公
知の構成のものであって、検出電極213ごとに設けら
れている。そして、演算回路215が設けられ、演算回
路215には、各カンチレバー206にそれぞれ対応す
る全ての静電容量検出回路214の出力が入力する。
【0042】さらに、記録媒体200の面内方向(XY
方向)の位置を制御するためのトラッキング制御部21
9が設けられている。トラッキング制御部219から
は、ステータス信号、アップ制御信号、ダウン制御信
号、ウォブリング信号が出力されるようになっている。
ステータス信号は、エッジ検出用コンパレータ210の
出力とともにアンド回路231に入力し、アップ制御信
号は、アンド回路231の出力とともに、オア回路23
2に入力する。アップダウンカウンタ220が設けられ
ており、このアップダウンカウンタ220のアップ/ダ
ウンの制御は、オア回路232の出力とダウン制御信号
とによって行なわれるようになっている。アップダウン
カウンタ220の出力側には、D/A(デジタル/アナ
ログ)変換器221が設けられ、D/A変換器221の
出力は、X方向の駆動アンプ224に入力する。この駆
動アンプ224の出力は、XYステージ201のX方向
の入力端子に接続されている。一方、トラッキング制御
器219からのウォブリング信号は、抵抗R1を介して
Y方向の駆動アンプ223に入力し、この駆動アンプ2
23の出力は、XYステージ201のY方向の入力端子
に接続されている。そして、両方の駆動アンプ223,
224の入力間を接続する可変抵抗VR1が設けられて
いる。
方向)の位置を制御するためのトラッキング制御部21
9が設けられている。トラッキング制御部219から
は、ステータス信号、アップ制御信号、ダウン制御信
号、ウォブリング信号が出力されるようになっている。
ステータス信号は、エッジ検出用コンパレータ210の
出力とともにアンド回路231に入力し、アップ制御信
号は、アンド回路231の出力とともに、オア回路23
2に入力する。アップダウンカウンタ220が設けられ
ており、このアップダウンカウンタ220のアップ/ダ
ウンの制御は、オア回路232の出力とダウン制御信号
とによって行なわれるようになっている。アップダウン
カウンタ220の出力側には、D/A(デジタル/アナ
ログ)変換器221が設けられ、D/A変換器221の
出力は、X方向の駆動アンプ224に入力する。この駆
動アンプ224の出力は、XYステージ201のX方向
の入力端子に接続されている。一方、トラッキング制御
器219からのウォブリング信号は、抵抗R1を介して
Y方向の駆動アンプ223に入力し、この駆動アンプ2
23の出力は、XYステージ201のY方向の入力端子
に接続されている。そして、両方の駆動アンプ223,
224の入力間を接続する可変抵抗VR1が設けられて
いる。
【0043】次に、この情報処理装置の動作について説
明する。まず、プローブ電極205と記録媒体200と
の距離の制御について説明する。
明する。まず、プローブ電極205と記録媒体200と
の距離の制御について説明する。
【0044】通常、下部電極層202に印加されるバイ
アス電圧VB1は100mV程度である。プローブ電極
205と記録媒体200との間にはこのバイアス電圧V
B1が印加されており、両者間に2nA程度の電流が流
れるまで、カンチレバー206を制御して両者を接近さ
せる。プローブ電極205を流れる電流(主としてトン
ネル電流)は、電流電圧変換アンプ207によって電圧
信号に変換され、低域通過フィルタ216を通過する。
これにより、トンネル電流信号の中から低周波〜直流成
分すなわち記録媒体200表面の傾きなどの情報を含む
成分が抽出される。この場合、低域通過フィルタ216
のカットオフ周波数は、後述するプローブ電極205の
走査周波数程度としておく。低域通過フィルタ216の
出力は、差動アンプ217に入力し、オフセット電圧と
比較され、その差分が差動アンプ217から、サンプル
ホールド回路218に出力される。そして、サンプルホ
ールド回路218の出力は、アンプ227を経てカンチ
レバー206の駆動電極229にフィードバックし、そ
の結果、記録媒体200に傾きなどがあったとしても、
プローブ電極205と記録媒体200との距離は、オフ
セット電圧で定める値に平均的に一定に保たれる。サン
プルホールド回路218を設けたことにより、記録媒体
200に記録のためのパルス電圧を加えることとなる記
録時においても、両者間の距離は安定に保たれるように
なる。
アス電圧VB1は100mV程度である。プローブ電極
205と記録媒体200との間にはこのバイアス電圧V
B1が印加されており、両者間に2nA程度の電流が流
れるまで、カンチレバー206を制御して両者を接近さ
せる。プローブ電極205を流れる電流(主としてトン
ネル電流)は、電流電圧変換アンプ207によって電圧
信号に変換され、低域通過フィルタ216を通過する。
これにより、トンネル電流信号の中から低周波〜直流成
分すなわち記録媒体200表面の傾きなどの情報を含む
成分が抽出される。この場合、低域通過フィルタ216
のカットオフ周波数は、後述するプローブ電極205の
走査周波数程度としておく。低域通過フィルタ216の
出力は、差動アンプ217に入力し、オフセット電圧と
比較され、その差分が差動アンプ217から、サンプル
ホールド回路218に出力される。そして、サンプルホ
ールド回路218の出力は、アンプ227を経てカンチ
レバー206の駆動電極229にフィードバックし、そ
の結果、記録媒体200に傾きなどがあったとしても、
プローブ電極205と記録媒体200との距離は、オフ
セット電圧で定める値に平均的に一定に保たれる。サン
プルホールド回路218を設けたことにより、記録媒体
200に記録のためのパルス電圧を加えることとなる記
録時においても、両者間の距離は安定に保たれるように
なる。
【0045】次に、記録時および再生時の動作について
説明する。本実施例の記録・再生動作は上述の第1の実
施例の場合と同様のものである。記録を行なう場合に
は、プローブ電極205により記録媒体200を走査し
ながら、記録制御部225からの指令によってパルス発
生器212により書き込みパルスを発生させ、記録層2
03に記録信号に応じた電圧を印加する。再生は、プロ
ーブ電極205で記録媒体200を走査しながら、プロ
ーブ電極205に流れるトンネル電流を電流電圧変換ア
ンプ207で検出し、高域通過フィルタ208によって
高域周波数成分すなわちデータ情報成分を抽出し、コン
パレータ209によってスレッショホルド電圧と比較し
2値化することによって行なわれる。
説明する。本実施例の記録・再生動作は上述の第1の実
施例の場合と同様のものである。記録を行なう場合に
は、プローブ電極205により記録媒体200を走査し
ながら、記録制御部225からの指令によってパルス発
生器212により書き込みパルスを発生させ、記録層2
03に記録信号に応じた電圧を印加する。再生は、プロ
ーブ電極205で記録媒体200を走査しながら、プロ
ーブ電極205に流れるトンネル電流を電流電圧変換ア
ンプ207で検出し、高域通過フィルタ208によって
高域周波数成分すなわちデータ情報成分を抽出し、コン
パレータ209によってスレッショホルド電圧と比較し
2値化することによって行なわれる。
【0046】次に、プローブ電極205の2次元的走査
と面内方向の位置制御について説明する。まず、マルチ
プローブヘッド250と記録媒体200との相対的に大
まかな位置の制御について説明する。
と面内方向の位置制御について説明する。まず、マルチ
プローブヘッド250と記録媒体200との相対的に大
まかな位置の制御について説明する。
【0047】最初に、各検出電極213によって静電容
量が検出できる程度にまで、マルチプローブヘッド25
0と記録媒体200との距離を接近させる。そして、粗
動機構226により、記録媒体200をX方向に振動さ
せ、図6で示す1列目のカンチレバー206に対応する
検出電極213の全てから静電容量変化の負のピークが
検出される位置を探索し、この位置から数μm手前の位
置で記録媒体200を停止させる(図7(A))。トラッ
ク溝204および検出電極213は、いずれも行方向す
なわちY方向に延びた構成であるから、X方向への記憶
媒体200の移動だけでこの作業は終了する。この動作
を行なうことにより、X方向についての大まかな位置合
わせが完了する。
量が検出できる程度にまで、マルチプローブヘッド25
0と記録媒体200との距離を接近させる。そして、粗
動機構226により、記録媒体200をX方向に振動さ
せ、図6で示す1列目のカンチレバー206に対応する
検出電極213の全てから静電容量変化の負のピークが
検出される位置を探索し、この位置から数μm手前の位
置で記録媒体200を停止させる(図7(A))。トラッ
ク溝204および検出電極213は、いずれも行方向す
なわちY方向に延びた構成であるから、X方向への記憶
媒体200の移動だけでこの作業は終了する。この動作
を行なうことにより、X方向についての大まかな位置合
わせが完了する。
【0048】次に、粗動機構226により記録媒体20
0をY方向に振動させ、図6で示す1行目のカンチレバ
ー206に対応する検出電極213の全てから静電容量
変化の負のピークが検出される位置を探索し、この位置
から数μm手前の位置で記録媒体200を停止させる
(図7(B))。ここまでの動作によって、XY平面内の
回転成分を除き、各カンチレバー206と対応するトラ
ック溝204との大まかな位置合わせが完了したことに
なる。
0をY方向に振動させ、図6で示す1行目のカンチレバ
ー206に対応する検出電極213の全てから静電容量
変化の負のピークが検出される位置を探索し、この位置
から数μm手前の位置で記録媒体200を停止させる
(図7(B))。ここまでの動作によって、XY平面内の
回転成分を除き、各カンチレバー206と対応するトラ
ック溝204との大まかな位置合わせが完了したことに
なる。
【0049】そして、粗動機構226によって記録媒体
200を再びX方向に振動させ、1行1列目および5行
1列目の各カンチレバー206の検出電極213で検出
される静電容量変化に関し、それぞれ同時にピークが検
出されるように、粗動機構226によって記録媒体20
0をθ方向に回転させる。以上の動作により、各トラッ
ク溝204と各カンチレバー206との相対的に大まか
な位置合わせが完了したことになる(図7(C))。
200を再びX方向に振動させ、1行1列目および5行
1列目の各カンチレバー206の検出電極213で検出
される静電容量変化に関し、それぞれ同時にピークが検
出されるように、粗動機構226によって記録媒体20
0をθ方向に回転させる。以上の動作により、各トラッ
ク溝204と各カンチレバー206との相対的に大まか
な位置合わせが完了したことになる(図7(C))。
【0050】この状態で、マルチプローブヘッド250
と記録媒体200との距離を狭め、それぞれのプローブ
電極205からトンネル電流が検出できるようにし、上
述の記録動作、再生動作を行なえばよい。
と記録媒体200との距離を狭め、それぞれのプローブ
電極205からトンネル電流が検出できるようにし、上
述の記録動作、再生動作を行なえばよい。
【0051】次に、記録媒体200の面内方向へのプロ
ーブ電極205の詳細な位置制御について説明する。こ
の実施例においては、記録媒体200の面内方向におけ
るプローブ電極205の2次元的走査は、相対的に大ま
かな位置合わせの済んだカンチレバー206をXYステ
ージ201でXY各方向に駆動することによって行なわ
れる。本実施例では、上述の第1の実施例と異なってX
Yステージ201がカンチレバー206側に設けられて
いるが、その位置制御の基本的動作は、第1の実施例の
場合と同様である。ここでX方向の往復の走査のうち、
往方向の走査のときに記録や再生が行なわれるものとす
る。まず、記録媒体200のエッジ部分を検出する動作
について説明する。
ーブ電極205の詳細な位置制御について説明する。こ
の実施例においては、記録媒体200の面内方向におけ
るプローブ電極205の2次元的走査は、相対的に大ま
かな位置合わせの済んだカンチレバー206をXYステ
ージ201でXY各方向に駆動することによって行なわ
れる。本実施例では、上述の第1の実施例と異なってX
Yステージ201がカンチレバー206側に設けられて
いるが、その位置制御の基本的動作は、第1の実施例の
場合と同様である。ここでX方向の往復の走査のうち、
往方向の走査のときに記録や再生が行なわれるものとす
る。まず、記録媒体200のエッジ部分を検出する動作
について説明する。
【0052】電流電圧変換アンプ207からトンネル電
流値に対応する電圧信号が出力され、この電圧信号はエ
ッジ検出用コンパレータ210に入力する。もしプロー
ブ電極205が記録媒体200のエッジ部分にさしかか
った場合には、トンネル電流に対応する前記電圧信号も
急激に減少するので、エッジ検出用コンパレータ210
は、スレッショホルド電圧である基準電圧VB2との比
較によって、プローブ電極205がエッジ位置にきたこ
とを検出し、エッジ検出信号を出力する。
流値に対応する電圧信号が出力され、この電圧信号はエ
ッジ検出用コンパレータ210に入力する。もしプロー
ブ電極205が記録媒体200のエッジ部分にさしかか
った場合には、トンネル電流に対応する前記電圧信号も
急激に減少するので、エッジ検出用コンパレータ210
は、スレッショホルド電圧である基準電圧VB2との比
較によって、プローブ電極205がエッジ位置にきたこ
とを検出し、エッジ検出信号を出力する。
【0053】記録・再生時にエッジ検出信号が発生した
場合、ステータス信号が"1"であるのでアンド回路23
1の出力が"1"となり、アップダウンカウンタ220は
強制的にアップカウンタ動作に切り替わり、そして一定
カウント値までカウントアップしたら、アップダウンカ
ウンタ220はダウンカウンタ動作に切り替わる。なお
このアップダウンカウンタ220は、トラッキング制御
部219からの信号によってもアップ/ダウンが制御さ
れる。
場合、ステータス信号が"1"であるのでアンド回路23
1の出力が"1"となり、アップダウンカウンタ220は
強制的にアップカウンタ動作に切り替わり、そして一定
カウント値までカウントアップしたら、アップダウンカ
ウンタ220はダウンカウンタ動作に切り替わる。なお
このアップダウンカウンタ220は、トラッキング制御
部219からの信号によってもアップ/ダウンが制御さ
れる。
【0054】アップダウンカウンタ220のカウント出
力は、D/A変換器221によりアナログ信号に変換さ
れ、これによってXYステージ201がX方向にΔXだ
け駆動される。さらに、D/A変換器221の出力は可
変抵抗VR1を介して、抵抗R1を経て入力するウォブ
リング信号と合成される。この合成信号によってXYス
テージ221がY方向にΔYだけ駆動される。以上の動
作により、図3に示すように、プローブ電極205が2
次元的に駆動され、2次元走査が行なわれる。この走査
方位は、走査方位制御信号によって可変抵抗VR1を変
化させ、ΔX/ΔYの駆動比を変えることによって行な
われる。記録ビット列上を適正になぞるような走査方位
の検出は、ウォブリング電圧をΔY駆動し、このときの
トンネル電流(電圧)信号のエンベロープ信号をモニタ
すればよい。
力は、D/A変換器221によりアナログ信号に変換さ
れ、これによってXYステージ201がX方向にΔXだ
け駆動される。さらに、D/A変換器221の出力は可
変抵抗VR1を介して、抵抗R1を経て入力するウォブ
リング信号と合成される。この合成信号によってXYス
テージ221がY方向にΔYだけ駆動される。以上の動
作により、図3に示すように、プローブ電極205が2
次元的に駆動され、2次元走査が行なわれる。この走査
方位は、走査方位制御信号によって可変抵抗VR1を変
化させ、ΔX/ΔYの駆動比を変えることによって行な
われる。記録ビット列上を適正になぞるような走査方位
の検出は、ウォブリング電圧をΔY駆動し、このときの
トンネル電流(電圧)信号のエンベロープ信号をモニタ
すればよい。
【0055】なお、プローブ電極205がトラック溝2
04にさしかかった場合にもエッジ検出信号が出力され
るが、このときはステータス信号は"0"となっているの
で、トラック溝204に由来するエッジ検出信号が発生
してもアップダウンカウンタ220が強制的にアップカ
ウンタ動作に遷移することはなく、結局、トラック溝2
04の存在によって走査方向が変わることはない。
04にさしかかった場合にもエッジ検出信号が出力され
るが、このときはステータス信号は"0"となっているの
で、トラック溝204に由来するエッジ検出信号が発生
してもアップダウンカウンタ220が強制的にアップカ
ウンタ動作に遷移することはなく、結局、トラック溝2
04の存在によって走査方向が変わることはない。
【0056】本実施例では、相対的に大まかな位置合わ
せに用いるトラックパターンと相対的に詳細な位置合わ
せに用いるトラッキングパターンをいずれもトラック溝
204として兼用しているので、記録媒体作成時の工程
数を減らすことが可能となる。もちろん、相対的に大ま
かな位置合わせに使用するトラッキングパターンと相対
的に詳細な位置制御に使用するトラッキングパターンを
記録媒体上に別々に設けることも可能である。
せに用いるトラックパターンと相対的に詳細な位置合わ
せに用いるトラッキングパターンをいずれもトラック溝
204として兼用しているので、記録媒体作成時の工程
数を減らすことが可能となる。もちろん、相対的に大ま
かな位置合わせに使用するトラッキングパターンと相対
的に詳細な位置制御に使用するトラッキングパターンを
記録媒体上に別々に設けることも可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、圧電バイ
モルフの記録媒体側の面に形成された静電容量検出専用
の電極と、この静電容量検出専用の電極と記録媒体間の
静電容量値を検出する静電容量検出手段とを設けること
により、静電容量検出専用の電極と記録媒体との静電容
量値およびその変化に基づいてプローブと記録媒体との
相対位置制御を行なうことが可能となって、記録媒体
への記録変調方式への制限がなくなり、転送速度の向上
を図ることが可能となり、また機械系の加工精度に対
する要求を下げることができ、コストを押えられ、大量
生産が容易に行なえるようになるという効果がある。
モルフの記録媒体側の面に形成された静電容量検出専用
の電極と、この静電容量検出専用の電極と記録媒体間の
静電容量値を検出する静電容量検出手段とを設けること
により、静電容量検出専用の電極と記録媒体との静電容
量値およびその変化に基づいてプローブと記録媒体との
相対位置制御を行なうことが可能となって、記録媒体
への記録変調方式への制限がなくなり、転送速度の向上
を図ることが可能となり、また機械系の加工精度に対
する要求を下げることができ、コストを押えられ、大量
生産が容易に行なえるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の情報処理装置の構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図2】図1の装置におけるカンチレバーの正面図であ
る。
る。
【図3】エリア走査を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施例の情報処理装置の構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図5】図4の装置におけるカンチレバーの正面図であ
る。
る。
【図6】図4の装置におけるマルチプローブヘッド上の
カンチレバーの配置を説明する図である。
カンチレバーの配置を説明する図である。
【図7】(A)〜(C)は図4の装置におけるマルチプローブ
ヘッドとトラック溝との相対位置関係を示す模式図であ
る。
ヘッドとトラック溝との相対位置関係を示す模式図であ
る。
【図8】記録媒体とプローブが相対的に移動したときの
静電容量の変化を示す特性図である。
静電容量の変化を示す特性図である。
100,200 記録媒体 101,201 XYステージ 102,202 下部電極層 103,203 記録層 104,204 トラック溝 105,205 プローブ電極 106,206 カンチレバー 107,207 電流電圧変換アンプ 108,208 高域通過フィルタ 109,209 コンパレータ 110,210 エッジ検出用コンパレータ 111,211 データ変復調器 112,212 パルス発生器 113,213 検出電極 114,214 静電容量検出回路 115,217 誤差増幅器 117,229 駆動電極 118,219 トラッキング制御部 119,220 アップダウンカウンタ 120,221 D/A変換器 121,222 ガラス基板 124,225 記録制御部 215 演算回路 216 低域通過フィルタ 218 サンプルホールド回路 226 粗動機構 227 アンプ 250 マルチプローブヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 紫藤 俊一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 畑中 勝則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−76373(JP,A) 特開 平5−109131(JP,A) 特開 平5−250734(JP,A) 特開 平2−123541(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 9/14
Claims (7)
- 【請求項1】 記録媒体に対向するプローブと、前記記
録媒体と前記プローブ間に電圧を印加する電圧印加手段
と、前記記録媒体と前記プローブを相対的に移動させる
少なくとも一つの移動手段と、前記移動手段による移動
を制御する移動制御手段とを有する情報処理装置におい
て、 前記記録媒体に対向し前記プローブを支持する圧電バイ
モルフと、 前記圧電バイモルフの前記記録媒体側の面に設けられた
駆動電極及び静電容量検出専用の電極と、 前記静電容量検出専用の電極と前記記録媒体間の静電容
量値を検出する静電容量検出手段と、を備え、 前記移動制御手段は、前記静電容量検出手段の出力に基
づいて、前記プローブと前記記録媒体の相対位置を制御
することを特徴とする情報処理装置。 - 【請求項2】 前記プローブ及びそれを支持する圧電バ
イモルフは複数組設けられ、前記静電容量検出専用の電
極は各圧電バイモルフに設けられていることを特徴とす
る請求項1に記載の情報処理装置。 - 【請求項3】 前記移動制御手段は、前記プローブと前
記記録媒体間の距離の制御することを特徴とする請求項
1または2に記載の情報処理装置。 - 【請求項4】 前記静電容量検出専用の電極大きさが、
前記記録媒体上の記録ビット1個の大きさよりも大きい
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 【請求項5】 前記移動制御手段は、前記記録媒体の面
内方向への前記プローブと前記記録媒体間の相対位置を
制御することを特徴とする請求項1または2に記載の情
報処理装置。 - 【請求項6】 前記記録媒体にトラッキングパターンが
形成されていることを特徴とする請求項5に記載の情報
処理装置。 - 【請求項7】 前記静電容量検出専用の電極が前記トラ
ッキングパターンの長手方向に延びた形状であることを
特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04347741A JP3095915B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 情報処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04347741A JP3095915B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 情報処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06195771A JPH06195771A (ja) | 1994-07-15 |
JP3095915B2 true JP3095915B2 (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=18392276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04347741A Expired - Fee Related JP3095915B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 情報処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3095915B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040036380A (ko) * | 2002-10-25 | 2004-04-30 | 엘지전자 주식회사 | 데이터 기록 및 판독 시스템 |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP04347741A patent/JP3095915B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06195771A (ja) | 1994-07-15 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |