JP3084330B2 - 圧下されたエッチング層を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法 - Google Patents
圧下されたエッチング層を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法Info
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Description
アルミニウム材料の製造方法に関するものである。
して一般に用いられるアルミニウム箔には、その実効面
積を拡大して単位面積当りの静電容量を増大するため、
一般に電気化学的あるいは化学的エッチング処理が施さ
れる。また、エッチング特性を高めるために、エッチン
グ処理前にアルミニウム箔の表面層除去、酸化皮膜形
成、焼鈍等の種々の処理が行われることも多い。
ングによりアルミニウム箔の拡面率を可及的に高めるこ
とは、言い換えると深さの深いエッチングピットを多数
形成することであり、このことがアルミニウム箔の機械
的な強度を低下させ、エッチング後の化成処理工程等に
おいてアルミニウム箔を破断させるという問題点があっ
た。そのため、アルミニウム箔の一定強度が保持できる
程度にしかエッチングを進められず、静電容量の著しい
増大を妨げる結果となっていた。
目すると、その組成中にMg等の微量元素を添加するこ
とが考えられるが、電解コンデンサ電極用に使用するア
ルミニウム箔は、特に陽極箔にあってはエッチング後に
陽極酸化処理により欠陥の少ない安定な酸化皮膜を形成
する必要があることを考慮すると、微量元素の添加は却
って静電容量を低下させることとなる。また、アルミニ
ウム箔の強度を向上させるためにアルミニウム箔の厚さ
を厚くすると、コンデンササイズが大きくなってしまい
やはり不都合である。したがって、電解コンデンサ電極
用アルミニウム箔の静電容量の著しい増大と強度向上と
を同時に実現する方法がないのが現状である。
的として、エッチングによるアルミニウム箔の静電容量
の増大を保証しつつ、厚みを増すことなく強度を向上さ
せ得る電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方
法を提供しようとするものである。
μm未満のアルミニウム箔をエッチングしたのちに圧下
することを特徴とする、圧下されたエッチング層を有す
る電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法に
よって解決される。
の高純度のものが望ましいが、これに限定されることは
なく、電解コンデンサ電極用として用いられる純度のも
ので良い。
せ、強度を向上させるために行う。このとき、アルミニ
ウム箔の圧下率は特に限定されるものではない。しか
し、圧下率が2%未満では顕著な強度向上が認められ
ず、また25%を超えると強度は向上するが箔が薄くな
った分に見合う化成処理後の単位体積当りの静電容量の
向上が得にくくなる傾向があり、箔全体の静電容量が却
って低下するおそれがある。したがって、前記圧下率は
2〜25%の範囲で行うことが好ましく、特に好適には
4〜23%である。
は圧延により行えば良く、コイル状のアルミニウム箔を
巻き解きながら連続的に圧延するのが良い。具体的に
は、アルミニウム箔のエッチング処理後に、望ましくは
表面洗浄、乾燥等の通常の後処理をしたのちに、前記圧
下処理を行う。エッチングの処理条件は特に限定されな
い。また、エッチング処理前に表面層除去、酸化皮膜形
成、焼鈍等のエッチング特性を向上させるための種々の
処理を任意に行うこともできる。そして、本発明の方法
により製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材
料は、特に陽極箔として用いる場合には、その表面に通
常の化成処理等により誘電体が形成され電解コンデンサ
が製造される。
箔組織が密になって加工硬化し強度が向上する。また、
圧下によって箔厚は薄くなるが、単位体積当りの静電容
量が向上するため、エッチング処理により増大させた圧
下前の高い静電容量は圧下後も維持される。なお、前記
アルミニウム箔の圧下率が2〜25%のときに、強度の
向上を実現しつつ単位体積当りの静電容量においても十
分な向上が認められ、両性質の調和のとれた電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム材料となる。
ニウム材料の製造方法の具体的実施例について説明す
る。
状アルミニウム箔を、530℃×12時間焼鈍した後、
コイルを巻き解きながら5wt%塩酸、0.3wt%りん酸
および0.14wt%硝酸の55℃の混酸浴にて,AC6
0Hz、25A/dm2 で8分間エッチングし、水洗後
乾燥させた。このエッチング箔について、圧延速度を1
0m/min,圧延機温度を室温、潤滑剤を使用しない
共通の条件下で、後掲の表1の実施例1〜7に示す圧下
率に圧延し、それぞれの厚さのアルミニウム箔を得た。
さらに、これらの実施例1〜7および前記圧延をしなか
った比較例について、引張強さを測定するとともに、1
0Vで化成処理したのち静電容量を測定した。各実施例
および比較例の圧下率、箔厚、引張強さおよび静電容量
をまとめて表1に示す。
圧下率で圧下することにより、引張強さを向上させるこ
とができるとともに、圧下により箔厚が薄くなった分に
見合うだけ単位箔厚当り、言い換えれば単位体積あたり
の静電容量を増大させることができ、圧下前の静電容量
を圧下後もほぼ維持していることを確認しえた。
電極用アルミニウム材料の製造方法によれば、エッチン
グ後のアルミニウム箔を圧下することにより、箔組織が
密になって加工硬化し、アルミニウム箔の強度が向上す
るとともに、圧下によって箔厚が薄くなった分に見合う
だけ単位体積当りの静電容量が向上する。従って、エッ
チング後に圧下しない従来の電極用アルミニウム材料と
比較して、同一体積の電極用アルミニウム材料であれ
ば、全体の静電容量を大きくすることができるし、静電
容量が同一であれば、全体サイズの小型化を図ることが
できる。特に、アルミニウム箔の圧下率が2〜25%の
ときに、強度の向上とともに単位体積当りの静電容量も
優れたものとなる。
Claims (2)
- 【請求項1】 厚さ200μm未満のアルミニウム箔を
エッチングしたのちに圧下することを特徴とする、圧下
されたエッチング層を有する電解コンデンサ電極用アル
ミニウム材料の製造方法。 - 【請求項2】 前記アルミニウム箔の圧下率が2〜25
%である請求項1に記載の、圧下されたエッチング層を
有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方
法。
Priority Applications (1)
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JP05000496A JP3084330B2 (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | 圧下されたエッチング層を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05000496A JP3084330B2 (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | 圧下されたエッチング層を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06204094A JPH06204094A (ja) | 1994-07-22 |
JP3084330B2 true JP3084330B2 (ja) | 2000-09-04 |
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Family Applications (1)
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JP05000496A Expired - Lifetime JP3084330B2 (ja) | 1993-01-06 | 1993-01-06 | 圧下されたエッチング層を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材料の製造方法 |
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-
1993
- 1993-01-06 JP JP05000496A patent/JP3084330B2/ja not_active Expired - Lifetime
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