JP3049300B2 - 天井走行クレーンを有する建屋に於ける梁トラス建方方法 - Google Patents
天井走行クレーンを有する建屋に於ける梁トラス建方方法Info
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Description
する建屋に於ける梁トラス建方方法に関する。
く天井走行クレーンを有する建屋の鉄骨構造体の梁トラ
スの建方は、従来、先行建方の柱、壁鉄骨に対して比較
的小規模で揚重が容易な場合や規模が大きくても大型の
揚重クレーンでの持ち込みが可能である場合には、一括
で全スパン分建方に由り、又は規模の大きさにクレーン
の揚重能力を対応させ得ない事情がある場合には仮受ベ
ント構台で仮受けする分割建方に由るとするのが常識で
ある。
げ等の後作業は下部から総足場を架設するか吊足場を全
域に架設して行なうのが常識となっている。
ベント架設のいずれにあっても安全上建方中の梁トラス
の直下の同時作業は許容され得ない。よって、工期的に
歩掛は低下せざるを得ず工期の長期化が避け得ないとい
う問題点がある。一方、その後の仕上げ等の後作業にお
いては、下部からの足場、吊足場のいずれにおいても全
域に架けざるを得ず、仮設材のコストアップは避けられ
ない。さらに、前者の場合は、下部での同時作業が許容
されない不便があり、後者の場合は、吊り材のチェーン
等の仮設材を用いるための仕上げ未了部の発生すること
に由る別の手段で作業しなければないない欠点があっ
て、工期の長期化と新たな仮設コストのアップが避けら
れないという問題点がある。
問題点に鑑みてなされたものであり、梁トラス建方中に
あっても直下の作業が可能で、かつ、下部からの足場や
吊足場を大巾に削減してそれ以後の仕上げ等の後作業も
遂行し得て、著しく工期の短縮化、コスト低減化が可能
な天井走行クレーンを有する建屋に於ける梁トラス建方
方法を提供することを目的としている。
に、本発明における天井走行クレーンを有する建屋に於
ける梁トラス建方方法は、天井走行クレーンを有する建
屋に於ける先行建方の柱壁鉄骨に設置されたクレーンガ
ーダーに、鉄骨建方構台,鉄骨建方以後の後作業用足
場,上下作業を可能とする防護構台,下部工事の為の揚
重設備基盤等の役を果たすトラベリングステージを仮設
し、しかる後、この仮設のトラベリングステージを移動
させながら一括若しくは分割建方の梁トラスの仕口合せ
等の前記の諸作業を順次とり行なうとしたものである。
ーに仮設されたトラベリングステージは、移動式の鉄骨
建方構台,鉄骨建方以後の後作業用足場,上下作業を可
能とする防護構台,下部工事の為の揚重設備基盤を提供
することとなるので、建方中の梁トラスの直下での作業
が許容され、上下同時作業が可能となると共にステージ
上に簡易足場を組むことに由って梁トラス建方以後の仕
上げ等の後作業が下部からの足場、吊足場を要すること
なく遂行し得ることとなる。この結果、著しい工期の短
縮化、コスト低減化が期し得ることとなる。
図1〜図18において柱壁鉄骨1,1′はクローラーク
レーン2,2′等を用いて先行建方され、クレーンガー
ダー3,…が設置される。当該クレーンガーダー3には
走行台車4,…を有する仮設のトラベリングステージ6
が架設される。この仮設のステージ6は例えば主桁17
にステージ架構18を接続させ、上面に全面足場5を敷
設することで構成されている。尚、主桁17を本設の走
行クレーンで代用させて有効利用を図るとしても良い。
ステージ6走行用としてクレーンガーター3上に確保さ
れねばならないレールは、仮設であっても良く、本設の
走行クレーン用に設けられるものを利用しても良い。
れた当該トラベリングステージ6は、後行建方の梁トラ
ス7についての鉄骨建方構台,鉄骨建方以後の後作業用
足場、さらには、上下作業を可能とする防護構台、下部
工事の為の揚重設備基盤となり得る。梁トラス7は一括
建方であっても分割建方のいずれでも良く、図1,図3
にあっては分割建方の側でもって示しており、クローラ
ークレーン8若しくは9が3分割のトラス部材7a,7
b,7cを吊り込んでいる。
口合せ等がなされている間、ステージ6直下は防護され
ているので、図1,図2に示される如くオペレーション
フロアを提供する2〜3階鉄骨10の建方も同時進行で
施工できる。図9〜図17はこの工程を詳細に示す。す
なわち、ステージ6上に持ち込まれたトラス梁セット
7′をジャッキ上に受止し、結合本締を行なう。図中1
1はセット7′の転倒防止用建入治具である(図9)。
のためのジャッキダウンを行なう(図10)。先行建方
の梁トラス7との間のつなぎ部12の接続を行なった
後、該先行建方の梁トラス7の仕口合せを完了する(図
11)。仕口合せを完了した梁トラス7については図示
省略の簡易足場をステージ6上に組んで塗装仕上その他
の仕上工事を施こすと共にステージ6の下では2〜3階
鉄骨10の建方を行なう(図12)。
をした鉄骨10を防護しておいて建入調整を行なう(図
13)。ステージ6上で既述の図9の工程をとり行なう
と共に該鉄骨10についての本締めを行なう(図1
4)。ステージ6上で既述の図10の工程を行なう(図
15)。
う(図16)。叙上の要領を繰り返したら、安定した架
構部のコンクリート打設13を順次とり行なっていく
(図17)。叙上の下部作業は追随する揚重設備を伴な
うことに由って一層やり易すいが、図18はステージ6
を揚重設備基盤に利用した例を示す。すなわち、ステー
ジ6上に軌条14を敷設し、小型クレーン15を走行さ
せる。若しくは、ステージ6下面にX,Y方向移動可能
な天井吊りホイストクレーン16を組み付ける。
に向けて走行させても、中央から相反する方向に2台走
行させても良く、建屋の事情に応じて配慮すれば良い。
また、当然ながら終端に至って解体回収される。既述の
図9〜図11の梁トラス7建方の際、トラベリングステ
ージを本設の天井走行クレーンを利用した場合の本発明
にあっては、以下詳述の利点がある。
トラス分割建方にあっては、仮設のステージ6にトラス
部材受上用のジャッキ19が配置され(図19)、分割
のトラス部材7a、7c、7dが持ち込みされて所定の
ムクリ度合のもとに接合される(図20、図21、図2
2)。しかる後、ジャッキ19による支持力は開放され
(図23)て、トラス梁セット7′のムクリ度合が所定
通りであるか否かが確認される。
開放にてレベルを降下させたトラス梁セット7′を新め
て支持し直し(図24)、この状態のもとにて既述の図
11に示すつなぎ部12の接続がとり行なわれるもので
あるが、これ等一連の工程は、図25〜図27に示され
る如く、指定のムクリでもって仰姿勢にしている先行建
方の梁トラス7の先端レベルよりもつなぎ部接続後の降
下代を見込んでムクリ度合を高いレベルに設定のトラス
梁セット7′との間には、当然のことながらレベル差が
あるため、つなぎ部12のブレース20,20′は長短
異寸法となる(図25(a),(b))。このレベルで
支持のもとつなぎ部12の接続がなされ、支持力が開放
されると、つなぎ部12接続による負荷により、先端は
少し降下する(図26)。
よる新たな負荷で、ダウンするうえに、既述の図17の
コンクリート打設13でもってレベルはダウンする(図
27)。これ等の段階的レベルダウンを計算してムクリ
は算出決定されている。しかるに、終局的には同一寸法
にて落着かねばならないブレース20、20′に課せら
れる締結点誤差吸収能力は、上述の如くレベル差を有し
たままで接合をしなければならないもとでは、ルーズホ
ールでの吸収でしか対応し得ないが、これではその都度
再締結の必要が生じて工程増加の不利がある。
7′直下に位置する本発明の主桁17若しくは本設の走
行クレーンが大重量であることを利用して叙上の不利を
解消することが可能である。すなわち、図28に示す如
く、トラス梁セット7′をつなぎ部12と接続するに際
し、大重量のためワイヤー21又はジャッキ22等の締
結材取付基盤たり得る主桁17若しくは走行クレーンよ
り締結材の持ち出しをして強制的にたわませて、既建込
みの梁トラス7の先端レベルに合わせ、かかる状態のも
のでつなぎ部12の接続を行なう。こうすると、同レベ
ルのためにブレース20、20′は同寸法にて締結され
ることとなり、締結のし直しも不必要化して工程上、品
質上でも好ましい。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。地
面から立ち上げの足場若しくはベント設置が不可欠の従
来技術にあっては、絶対に上下同時作業は不可能であっ
たが、本発明にあっては可能であり、工期短縮、コスト
低減化の効果は著しい。
有する仮受ベント工法,地面からの立上げ足場、吊足場
工法に比しては、 (1)ベント若しくは足場設置場所を平坦にする必要が
あり、障害物等がある場合は複雑な部材構成となり手間
が掛かる。 (2)ベント若しくは足場組立解体作業は高所作業で危
険性が高く作業性は低下し、工程増となる。 (3)ベント解体時は、既に上載構造物があるため非常
に危険を伴う作業となる。 (4)風並びに地震等による水平力に対して転倒しやす
い構造であるため、ワイヤーロープにより転倒防止対策
を講ずる必要がある。 (5)鉄骨建方を行う際、足場設備を完全に行う事がで
きず不安定作業が多くなる。特にベントとベント間の二
次部材取付け時は作業性が悪く安全性がかなり低下す
る。 等の難点が全く無く、有利である。
面図である。
説明図である。
図,(b)はつなぎ部のブレース寸法説明図である。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 天井走行クレーンを有する建屋に於ける
先行建方の柱壁鉄骨に設置されたクレーンガーダーに、
鉄骨建方構台、鉄骨建方以後の後作業用足場、上下作業
を可能とする防護構台、下部工事の為の揚重設備基盤の
役を果たすトラベリングステージを仮設し、しかる後、
この仮設のトラベリングステージを移動させながら一括
若しくは分割建方の梁トラス仕口合せ等の前記の諸作業
を順次とり行なうとしたことを特徴とする天井走行クレ
ーンを有する建屋に於ける梁トラス建方方法。 - 【請求項2】 トラベリングステージを本設の天井走行
クレーンを利用してこれに連結構成するとした請求項1
記載の天井走行クレーンを有する建屋に於ける梁トラス
建方方法。 - 【請求項3】 主枠若しくは天井走行クレーンに懸け渡
した締結材でトラス梁セットのムクリを強制的に先行建
込みの梁トラス先端レベルにたわませ、かかる状態のも
とでつなぎ部接続を、ブレース同寸法にてとり行なうと
した請求項2記載の天井走行クレーンを有する建屋に於
ける梁トラス建方方法。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (3)
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JP35459292 | 1992-12-16 | ||
JP5316328A JP3049300B2 (ja) | 1992-12-16 | 1993-12-16 | 天井走行クレーンを有する建屋に於ける梁トラス建方方法 |
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Country Status (1)
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-
1993
- 1993-12-16 JP JP5316328A patent/JP3049300B2/ja not_active Expired - Lifetime
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