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JP3048625B2 - ハイドロホンおよびその製造方法 - Google Patents

ハイドロホンおよびその製造方法

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Publication number
JP3048625B2
JP3048625B2 JP2305955A JP30595590A JP3048625B2 JP 3048625 B2 JP3048625 B2 JP 3048625B2 JP 2305955 A JP2305955 A JP 2305955A JP 30595590 A JP30595590 A JP 30595590A JP 3048625 B2 JP3048625 B2 JP 3048625B2
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JP
Japan
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hydrophone
piezoelectric
pore
pzt
forming material
Prior art date
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JP2305955A
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JPH04179398A (ja
Inventor
徹 荒井
一年 鮎沢
豊作 佐藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、魚群探知機等の水中音響センサー用のハイ
ドロホンおよびその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、水中音響センサー用のハイドロホンの材料とし
ては、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックス(PZTセラ
ミックスと称されている)、PZTセラミックスとエポキ
シ樹脂等のプラスチックとの複合体、あるいはPZTセラ
ミックスと空気との複合体(すなわち、多孔質PZTセラ
ミックス)などの圧電性材料が用いられていた。そのハ
イドロホンの製造方法はこれらの圧電性材料を指定の形
状に加工し、表面に銀焼き付け等により電極を形成し、
樹脂封止等により耐水性構造としていた。
このようなPZTセラミックス及びPZTセラミックスの複
合体のハイドロホンへの応用に関して、従来、例えば、
「圧電セラミックスの応用」(学献社,P−199〜203)に
記載されるものがあった。
しかしながら、前記PZT自体から製作されたハイドロ
ホンはそのPZTセラミックスの密度が約7.5g/cm3であ
り、水の密度に比べて大きいので、音響インピーダンス
(密度×音速)も水に比べて極めて大きく、音の反射が
起き易いという問題があった。
この音の反射の問題を解決する技術として、前記の多
孔質圧電セラミックスや複合圧電体の技術があった。こ
の多孔質圧電セラミックスは、セラミックスの内部に空
気を入れるため空孔を多くして形成した圧電セラミック
スであり、このようにすると密度の小さいものができる
ので音の反射を抑えることができるものである。また、
後者の複合圧電体は、ゴム等の高分子有機物と圧電セラ
ミックスとを複合させたものであり、全体として密度を
小さくして音の反射を抑えたものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、ハイドロホンの密度を小さくするため
に、多孔質圧電セラミックスの空孔を多くしたり、複合
圧電体の有機物含有量を50%以上とすると、それらの圧
電体の誘電率が小さくなってしまうため、それらの圧電
体から作製されたハイドロホンの静電容量が小さくなっ
てしまう。そうすると、ハイドロホンの静電容量と該ハ
イドロホンから導かれているケーブルの静電容量とは近
い値となるためにケーブルが長いと電圧降下による損失
が大きく、結果的にハイドロホンに得られる感度が低下
し、かつ、ノイズの影響を受けやすいという問題があっ
た。
本発明は、前記した欠点を除去するために、水の音響
インピーダンスとの整合を良くし、しかも、静電容量が
小さくならないハイドロホンおよびその製造方法を提供
することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために、ハイドロホン
において、単一積層体からなるとともに、空孔率に傾斜
を有する圧電セラミックスを有し、この圧電セラミック
スの前記空孔の多い面で音を受けるようにしたものであ
る。
また、本発明は、セラミックス材料を成形し、焼成し
て得た圧電セラミックスからハイドロホンを製造するハ
イドロホンの製造方法において、空孔形成材を含有して
いないグリーンシート上に、空孔形成材の含有量の異な
る複数のグリーンシートを漸次、空孔形成材の含有量が
増加するように積層し、積層体を成形したことを特徴と
するハイドロホンの製造方法としたものである。
(作用) 本発明によれば、以上のように、ハイドロホンの圧電
セラミックスを空孔率に傾斜を持たせた空孔傾斜圧電セ
ラミックスとしたので、ハイドロホンの受波面において
は空孔率が大きく、したがって密度が小さく、音の反射
が起こらない。また、受波面より徐々に内部に入るにつ
れて密度を高くし、受波面より遠い位置においてはPZT
セラミック自体の密度としたので、ハイドロホン全体と
しては、その誘電率は小さくならず、感度の優れたもの
となる。
(実施例) 次の(1)〜(5)の5種類のPZTの仮焼物を作成し
た。
(1)先ず、高純度の一酸化鉛(PbO,純度99.9%)、二
酸化チタン(TiO2,同)、酸化ジルコニウム(ZrO2,同)
及びその他の添加材をそれぞれを所定量秤量し、ポット
ミルを用いて純水とともに約20時間混合した。その混合
物を脱水、乾燥し、800℃〜900℃で2〜10時間仮焼し、
仮焼物を粉砕し、チタン酸ジルコン酸鉛(即ちPZT)の
仮焼粉を得た。
次に、前記PZT仮焼粉100g、水50g、解こう剤としてセ
ラモD−134(商品名,第一工業製薬(株)製)8g、及
び空孔形成材として粒径0.2〜0.4mmのカーボン粒子40g
をボールミルにて4〜5時間混合した。その後、バイン
ダーとしてセラモTB−13(商品名,第一工業製薬(株)
製)100g、可塑剤としてセラモP−17(商品名,第一工
業製薬(株)製)12g、消泡剤としてアンチフロスF−1
02(商品名,第一工業製薬(株)製)1gを加え、ボール
ミル中にて20時間混合し、第1スラリーを作製した。こ
の第1スラリーを用いてドクターブレード法により成形
して第1グリーンシートを得た。このグリーンシートの
厚さは、約0.6mmであった。
(2)前記(1)とそれぞれ同じ種類のPZT仮焼粉100
g、水45g、解こう剤8g、及び空孔形成材としてカーボン
粒子30gをボールミル中にて4〜5時間混合した。その
後、前記(1)とそれぞれ同じ種類のバインダー90g、
可塑剤11g、消泡剤1gを加え、ボールミル中にて20時間
混合し、第2スラリーを作製した。この第2スラリーを
用いてドクターブレード法により成形して第2グリーン
シートを得た。
(3)前記(1)とそれぞれ同じ種類のPZT仮焼粉100
g、水40g、解こう剤7g、及び空孔形成材としてカーボン
粒子20gをボールミル中にて4〜5時間混合した。その
後、前記(1)とそれぞれ同じ種類のバインダー80g、
可塑剤10g、消泡剤1gを加え、ボールミル中にて20時間
混合し、第3スラリーを作製した。この第3スラリーを
用いてドクターブレード法により成形して第3グリーン
シートを得た。
(4)前記(1)とそれぞれ同じ種類のPZT仮焼粉100
g、水35g、解こう剤6g、及び空孔形成材としてカーボン
粒子10gをボールミル中にて4〜5時間混合した。その
後、前記(1)とそれぞれ同じ種類のバインダー70g、
可塑剤9g、消泡剤1gを加え、ボールミル中にて20時間混
合し、第4スラリーを作製した。この第4スラリーを用
いてドクターブレード法により成形して第4グリーンシ
ートを得た。
(5)前記(1)とそれぞれ同じ種類のPZT仮焼粉100
g、水34g、解こう剤6gをボールミル中にて4〜5時間混
合した。その後、前記(1)とそれぞれ同じ種類のバイ
ンダー60g、可塑剤8g、消泡剤1gを加え、ボールミル中
にて20時間混合し、第5スラリーを作製した。この第5
スラリーを用いてドクターブレード法により成形して第
5グリーンシートを得た。
以上、カーボン粒子の配合量を変化させた前記第1〜
第5までの5種類のグリーンシートを積層体の成形に用
いた。先ず、空孔形成材を含有していない第5グリーン
シートを5枚積層し、次いで空孔形成材の含有量の異な
る第1グリーンシートから第4グリーンシートまでを各
2枚づつ重ねて漸次空孔形成材の含有量が増加するよう
に積層し、加熱・加圧して積層体を得た。この積層体を
空気中において昇温速度100℃/時間で、1200℃〜1300
℃の温度で2時間焼成し、空孔傾斜圧電セラミックスを
作製した。第1図は多孔質圧電セラミックスの作成概要
を示した図である。第1図aは焼成前のグリーンシート
中のカーボン粒子の分布状態を示したものである。第1
図bは焼成後の多孔質圧電セラミックスの空孔の分布状
態を示したものである。
このように、グリーンシート11から成形された積層体
を焼成することによりカーボン粒子12は、PZT圧電セラ
ミックス21中で空孔22を形成する。得られた圧電セラミ
ックスは、空孔22が表面よりその対面にかけて漸次空孔
分布率の低くなった、すなわち空孔22が傾斜した、PZT
圧電セラミックス21が得られる。この空孔傾斜圧電セラ
ミックスを30φ×6t(mm)に加工し、両面に銀を焼き付
けて電極を作製し、100℃〜130℃の加熱シリコンオイル
中で2〜3kV/mmの電圧を印加して分極を行い、圧電子を
作製した。この圧電子をウレタン樹脂でモールドし、ハ
イドロホンを作製し、その静電容量を測定した。
次に、水中に送波器とハイドロホンを入れ、ハイドロ
ホンの空孔の多い面で音を受けるようにし、受波感度を
測定した。
本発明によるハイドロホンの受波感度は、−105dBと
なり、PZT自体から作製したハイドロホンの受波感度−1
16dBに比べて約10dBの向上が認められた。また、本発明
によるハイドロホンの静電容量は、1500pFとなり、従来
の、ハイドロホン全体が均一な密度である、多孔質圧電
体あるいは複合電体で作製したハイドロホンの静電容量
の500〜700pFと比べると約3倍と大きくなった。
本発明は、以上説明した実施例に限定されず、本発明
の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本
発明の範囲から排除するものではない。例えば、本実施
例では、空孔形成材としてカーボン粒子を用いている
が、その材質はカーボン粒子に限定されずスラリー中に
PZT粉末と均一に分散して、焼成時に消失するものであ
ればプラスチック性のものでも何でも良い。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、ハイドロホンの圧電
セラミックスを空孔率に傾斜を持たせた空孔傾斜圧電セ
ラミックスとしたので、ハイドロホンの受波面において
は空孔率が大きく、したがって密度が小さく、音の反射
が起こらない。また、受波面より徐々に内部に入るにつ
れて密度を高くし、受波面より遠い位置においてはPZT
セラミックス自体の密度としたので、ハイドロホン全体
としては、その誘電率は小さくならず、したがってケー
ブルによる電圧降下の影響の少ない感度の優れたハイド
ロホンとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は多孔質圧電セラミックスの作製の概要を示した
図である。 11……グリーンシート、12……カーボン粒子、21……PZ
T圧電セラミックス、22……空孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−123299(JP,A) 特開 昭63−288075(JP,A) 実開 昭57−82796(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 1/44,17/00 H01L 41/00 - 41/08 G01S 7/52

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一積層体からなるとともに、空孔率に傾
    斜を有する圧電セラミックスを有し、該圧電セラミック
    スの前記空孔の多い面で音を受けるようにしたことを特
    徴とするハイドロホン。
  2. 【請求項2】セラミックス材料を成形し、焼成して得た
    圧電セラミックスからハイドロホンを製造するハイドロ
    ホンの製造方法において、空孔形成材を含有していない
    グリーンシート上に、空孔形成材の含有量の異なる複数
    のグリーンシートを漸次、空孔形成材の含有量が増加す
    るように積層し、積層体を成形したことを特徴とするハ
    イドロホンの製造方法。
JP2305955A 1990-11-14 1990-11-14 ハイドロホンおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3048625B2 (ja)

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