JP3044898B2 - フランカルビノール誘導体の製造方法 - Google Patents
フランカルビノール誘導体の製造方法Info
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- JP3044898B2 JP3044898B2 JP4022478A JP2247892A JP3044898B2 JP 3044898 B2 JP3044898 B2 JP 3044898B2 JP 4022478 A JP4022478 A JP 4022478A JP 2247892 A JP2247892 A JP 2247892A JP 3044898 B2 JP3044898 B2 JP 3044898B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Furan Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医農薬中間体、とりわ
けプロスタグランディン中間体として有用なフランカル
ビノール誘導体の製造方法に関する。
けプロスタグランディン中間体として有用なフランカル
ビノール誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】医農薬中
間体、とりわけプロスタグランディン中間体として有用
な一般式〔1〕 (式中、Rは低級アルキル基を表わし、R1 は水酸基の
保護基または水素原子を表わす。)で示されるフランカ
ルビノール誘導体を得る方法としては、例えばフルフラ
ールをアセタール化後、アセチレンとハロゲン化アルミ
ニウムとの錯体を作用させてフランカルビノール類を
得、これをフランカルビノール誘導体に導く方法が知ら
れている(特開昭62−29568)。しかしながらこ
の方法は、アセチレンとハロゲン化アルミニウムとの錯
体という爆発の危険性の高い試薬を使用しており、しか
も反応の制御を厳格に行わなければならず、工業的な生
産を考えた場合、満足な方法ではなかった。
間体、とりわけプロスタグランディン中間体として有用
な一般式〔1〕 (式中、Rは低級アルキル基を表わし、R1 は水酸基の
保護基または水素原子を表わす。)で示されるフランカ
ルビノール誘導体を得る方法としては、例えばフルフラ
ールをアセタール化後、アセチレンとハロゲン化アルミ
ニウムとの錯体を作用させてフランカルビノール類を
得、これをフランカルビノール誘導体に導く方法が知ら
れている(特開昭62−29568)。しかしながらこ
の方法は、アセチレンとハロゲン化アルミニウムとの錯
体という爆発の危険性の高い試薬を使用しており、しか
も反応の制御を厳格に行わなければならず、工業的な生
産を考えた場合、満足な方法ではなかった。
【0003】本発明者らは、フランカルビノール誘導体
の工業的に有利な製造方法を鋭意検討の結果、ハロアリ
ルフランカルビノール類からフランカルビノール類を製
造する方法を適用することにより、該フランカルビノー
ル誘導体が有利に得られることを見出し本発明に到っ
た。
の工業的に有利な製造方法を鋭意検討の結果、ハロアリ
ルフランカルビノール類からフランカルビノール類を製
造する方法を適用することにより、該フランカルビノー
ル誘導体が有利に得られることを見出し本発明に到っ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一般式
〔4〕 (式中、Xはハロゲン原子を表わし、R1 は前記と同じ
意味を表わす。)で示されるハロアリルフランカルビノ
ール類と塩基とを反応させ、一般式〔3〕 (式中、R1 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
フランカルビノール類を得、該フランカルビノール類
〔3〕と一般式〔2〕 (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、Yはハロゲン原
子またはアルキルもしくはアリールスルホン酸エステル
基を表わし、nは2〜4の整数を表わす。)で示される
オルソエステル類とを強塩基存在下に反応させた後、中
性または酸性条件下に加水分解することを特徴とする一
般式〔1〕で示されるフランカルビノール誘導体の製造
方法に関するものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。
〔4〕 (式中、Xはハロゲン原子を表わし、R1 は前記と同じ
意味を表わす。)で示されるハロアリルフランカルビノ
ール類と塩基とを反応させ、一般式〔3〕 (式中、R1 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
フランカルビノール類を得、該フランカルビノール類
〔3〕と一般式〔2〕 (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、Yはハロゲン原
子またはアルキルもしくはアリールスルホン酸エステル
基を表わし、nは2〜4の整数を表わす。)で示される
オルソエステル類とを強塩基存在下に反応させた後、中
性または酸性条件下に加水分解することを特徴とする一
般式〔1〕で示されるフランカルビノール誘導体の製造
方法に関するものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0005】ハロアリルフランカルビノール類〔4〕に
おいて置換基R1 が水素原子である場合は、例えばフル
フラールと一般式〔5〕 (式中、X、X1 はそれぞれハロゲン原子を表す。)で
示される2,3−ジハロプロペンとを、亜鉛またはマグ
ネシウムの存在下に反応させることにより製造すること
ができる。
おいて置換基R1 が水素原子である場合は、例えばフル
フラールと一般式〔5〕 (式中、X、X1 はそれぞれハロゲン原子を表す。)で
示される2,3−ジハロプロペンとを、亜鉛またはマグ
ネシウムの存在下に反応させることにより製造すること
ができる。
【0006】該反応において、2,3−ジハロプロペン
〔5〕としては、X、X1 が同一または異なるフッ素、
塩素、臭素、沃素から選ばれる任意の組合せの化合物を
あげることができる。好ましくは2,3−ジクロロプロ
ペン、2,3−ジブロモプロペンである。その使用量は
フルフラールに対し、通常0.8〜3モル倍である。使
用する亜鉛もしくはマグネシウムの形態は市販の種々の
ものが用いられるが、粒状または粉末状のものを用いる
ことが好ましい。その使用量は、通常フルフラールに対
し0.8〜3モル倍である。
〔5〕としては、X、X1 が同一または異なるフッ素、
塩素、臭素、沃素から選ばれる任意の組合せの化合物を
あげることができる。好ましくは2,3−ジクロロプロ
ペン、2,3−ジブロモプロペンである。その使用量は
フルフラールに対し、通常0.8〜3モル倍である。使
用する亜鉛もしくはマグネシウムの形態は市販の種々の
ものが用いられるが、粒状または粉末状のものを用いる
ことが好ましい。その使用量は、通常フルフラールに対
し0.8〜3モル倍である。
【0007】該反応においては通常溶媒が用いられ、そ
の溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、水等を例示することができ、
これらを混合して使用することもできる。該反応におい
ては、塩酸、硫酸等の無機酸や、酢酸、プロピオン酸、
安息香酸等の有機酸を共存させて酸性条件下に反応を行
うこともでき、反応上好ましい。
の溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、水等を例示することができ、
これらを混合して使用することもできる。該反応におい
ては、塩酸、硫酸等の無機酸や、酢酸、プロピオン酸、
安息香酸等の有機酸を共存させて酸性条件下に反応を行
うこともでき、反応上好ましい。
【0008】反応温度は通常、0〜100℃であり、好
ましくは20〜70℃、さらに好ましくは30〜50℃
である。反応後、反応液に抽出、分液、濃縮等の通常の
後処理操作を付すことにより、置換基R1 が水素原子で
あるハロアリルフランカルビノール類〔4〕が得られ、
必要によりカラムクロマトグラフィー等により精製する
こともできる。
ましくは20〜70℃、さらに好ましくは30〜50℃
である。反応後、反応液に抽出、分液、濃縮等の通常の
後処理操作を付すことにより、置換基R1 が水素原子で
あるハロアリルフランカルビノール類〔4〕が得られ、
必要によりカラムクロマトグラフィー等により精製する
こともできる。
【0009】また、ハロアリルフランカルビノール類
〔4〕において、置換基R1 が水酸基の保護基である場
合は、置換基R1 としては例えば、テトラヒドロピラニ
ル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリル
基、アリールジアルキルシリル基、ジアリールアルキル
シリル基、トリアリールシリル基、アラルキルジアルキ
ルシリル基、ジアラルキルアルキルシリル基、トリアラ
ルキルシリル基またはα−アルコキシアルキル基等を挙
げることができる。該ハロアリルフランカルビノール類
は、前記で得られる置換基R1 が水素原子であるハロア
リルフランカルビノール類に、水酸基の保護基に対応す
る保護化剤を塩基存在下に反応させる等の通常の方法に
よって得ることができる。
〔4〕において、置換基R1 が水酸基の保護基である場
合は、置換基R1 としては例えば、テトラヒドロピラニ
ル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリル
基、アリールジアルキルシリル基、ジアリールアルキル
シリル基、トリアリールシリル基、アラルキルジアルキ
ルシリル基、ジアラルキルアルキルシリル基、トリアラ
ルキルシリル基またはα−アルコキシアルキル基等を挙
げることができる。該ハロアリルフランカルビノール類
は、前記で得られる置換基R1 が水素原子であるハロア
リルフランカルビノール類に、水酸基の保護基に対応す
る保護化剤を塩基存在下に反応させる等の通常の方法に
よって得ることができる。
【0010】一般式〔3〕で示されるフランカルビノー
ル類は、ハロアリルフランカルビノール類〔4〕と塩基
とを反応させることにより製造することができる。
ル類は、ハロアリルフランカルビノール類〔4〕と塩基
とを反応させることにより製造することができる。
【0011】該反応において用いられる塩基としては例
えば、ナトリウムメチラート、カリウムメチラート等の
アルカリ金属アルコラート、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ金属水酸化物、トリエチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、N,N−ジエチルアニリン等の第三級アミン等
を挙げることができる。その使用量は通常、ハロアリル
フランカルビノール類〔4〕に対して2〜10モル倍、
好ましくは3〜6モル倍である。該反応においては溶媒
を使用することができ、かかる溶媒としては例えば、ジ
エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等を挙
げることができる。
えば、ナトリウムメチラート、カリウムメチラート等の
アルカリ金属アルコラート、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ金属水酸化物、トリエチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、N,N−ジエチルアニリン等の第三級アミン等
を挙げることができる。その使用量は通常、ハロアリル
フランカルビノール類〔4〕に対して2〜10モル倍、
好ましくは3〜6モル倍である。該反応においては溶媒
を使用することができ、かかる溶媒としては例えば、ジ
エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等を挙
げることができる。
【0012】該反応においては必要により相間移動触媒
を添加することもできる。かかる相間移動触媒として
は、例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、
テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テトラ−n
−ペンチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ペンチ
ルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリエチルアン
モニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブ
ロミド、ベンジルトリプロピルアンモニウムクロリド、
ベンジルトリプロピルアンモニウムアイオダイド、セチ
ルトリメチルアンモニウムクロリド等の有機4級アンモ
ニウム塩、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テト
ラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホス
ホニウムアイオダイド、ベンジルトリフェニルホスホニ
ウムクロリド等の有機4級ホスホニウム塩、18−クラ
ウン−6、15−クラウン−5、12−クラウン−4等
の大環状エーテル類等を挙げることができる。その使用
量は、ハロアリルフランカルビノール類〔4〕に対して
通常、0.001〜5モル倍である。
を添加することもできる。かかる相間移動触媒として
は、例えばテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、
テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テトラ−n
−ペンチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ペンチ
ルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリエチルアン
モニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブ
ロミド、ベンジルトリプロピルアンモニウムクロリド、
ベンジルトリプロピルアンモニウムアイオダイド、セチ
ルトリメチルアンモニウムクロリド等の有機4級アンモ
ニウム塩、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テト
ラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホス
ホニウムアイオダイド、ベンジルトリフェニルホスホニ
ウムクロリド等の有機4級ホスホニウム塩、18−クラ
ウン−6、15−クラウン−5、12−クラウン−4等
の大環状エーテル類等を挙げることができる。その使用
量は、ハロアリルフランカルビノール類〔4〕に対して
通常、0.001〜5モル倍である。
【0013】反応温度は通常、0〜100℃であり、好
ましくは10〜50℃である。反応後、反応液に中和、
濾過、抽出、洗浄、濃縮等の通常の後処理操作を付すこ
とにより一般式〔3〕で示されるフランカルビノール類
が得られ、必要により蒸留等により精製することもでき
る。
ましくは10〜50℃である。反応後、反応液に中和、
濾過、抽出、洗浄、濃縮等の通常の後処理操作を付すこ
とにより一般式〔3〕で示されるフランカルビノール類
が得られ、必要により蒸留等により精製することもでき
る。
【0014】一般式〔1〕で示されるフランカルビノー
ル誘導体は、前記で得られるフランカルビノール類
〔3〕と一般式〔2〕で示されるオルソエステル類とを
強塩基存在下に反応させた後、中性または酸性条件下に
加水分解することにより製造することができる。
ル誘導体は、前記で得られるフランカルビノール類
〔3〕と一般式〔2〕で示されるオルソエステル類とを
強塩基存在下に反応させた後、中性または酸性条件下に
加水分解することにより製造することができる。
【0015】該反応において使用されるオルソエステル
類としては例えば、1−ブロモ−3,3,3−トリメト
キシプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリエトキシ
プロパン、1−ヨード−3,3,3−トリプロポキシプ
ロパン、メタンスルホン酸3,3,3−トリメトキシプ
ロピルエステル、ベンゼンスルホン酸3,3,3−トリ
エトキシプロピルエステル、1−ブロモ−4,4,4−
トリメトキシブタン、1−クロロ−4,4,4−トリエ
トキシブタン、1−ヨード−4,4,4−トリプロポキ
シブタン、メタンスルホン酸4,4,4−トリメトキシ
ブチルエステル、ベンゼンスルホン酸4,4,4−トリ
エトキシブチルエステル、1−ブロモ−5,5,5−ト
リメトキシペンタン、1−クロロ−5,5,5−トリエ
トキシペンタン、1−ヨード−5,5,5−トリプロポ
キシペンタン、メタンスルホン酸5,5,5−トリメト
キシペンチルエステル、ベンゼンスルホン酸5,5,5
−トリエトキシペンチルエステル等を挙げることができ
る。その量はフランカルビノール類〔3〕に対し通常、
0.5〜2モル倍であり、好ましくは1.0〜1.2モ
ル倍である。該反応において使用される強塩基として
は、例えば金属リチウムや、n−ブチルリチウム、t−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、リチウムア
ミド、水素化リチウム等のリチウム化合物、金属ナトリ
ウムや、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム等のナト
リウム化合物等を挙げることができ、このましくは金属
リチウム、リチウム化合物を挙げることができる。その
量はフランカルビノール類〔3〕のR1 が水素原子の場
合、該フランカルビノール類に対し通常、1.5〜2.
2モル倍であり、好ましくは2.0〜2.1モル倍であ
る。フランカルビノール類〔3〕のR1 が水酸基の保護
基の場合、該フランカルビノール類に対し通常、0.7
〜1.2モル倍であり、好ましくは1.0〜1.1モル
倍である。該反応における溶媒としては、例えばジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ヘキサ
メチルホスホリルトリアミド等の反応に不活性な溶媒を
挙げることができる。反応温度は通常、−80〜20℃
であり、好ましくは−80〜10℃である。
類としては例えば、1−ブロモ−3,3,3−トリメト
キシプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリエトキシ
プロパン、1−ヨード−3,3,3−トリプロポキシプ
ロパン、メタンスルホン酸3,3,3−トリメトキシプ
ロピルエステル、ベンゼンスルホン酸3,3,3−トリ
エトキシプロピルエステル、1−ブロモ−4,4,4−
トリメトキシブタン、1−クロロ−4,4,4−トリエ
トキシブタン、1−ヨード−4,4,4−トリプロポキ
シブタン、メタンスルホン酸4,4,4−トリメトキシ
ブチルエステル、ベンゼンスルホン酸4,4,4−トリ
エトキシブチルエステル、1−ブロモ−5,5,5−ト
リメトキシペンタン、1−クロロ−5,5,5−トリエ
トキシペンタン、1−ヨード−5,5,5−トリプロポ
キシペンタン、メタンスルホン酸5,5,5−トリメト
キシペンチルエステル、ベンゼンスルホン酸5,5,5
−トリエトキシペンチルエステル等を挙げることができ
る。その量はフランカルビノール類〔3〕に対し通常、
0.5〜2モル倍であり、好ましくは1.0〜1.2モ
ル倍である。該反応において使用される強塩基として
は、例えば金属リチウムや、n−ブチルリチウム、t−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、リチウムア
ミド、水素化リチウム等のリチウム化合物、金属ナトリ
ウムや、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム等のナト
リウム化合物等を挙げることができ、このましくは金属
リチウム、リチウム化合物を挙げることができる。その
量はフランカルビノール類〔3〕のR1 が水素原子の場
合、該フランカルビノール類に対し通常、1.5〜2.
2モル倍であり、好ましくは2.0〜2.1モル倍であ
る。フランカルビノール類〔3〕のR1 が水酸基の保護
基の場合、該フランカルビノール類に対し通常、0.7
〜1.2モル倍であり、好ましくは1.0〜1.1モル
倍である。該反応における溶媒としては、例えばジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ヘキサ
メチルホスホリルトリアミド等の反応に不活性な溶媒を
挙げることができる。反応温度は通常、−80〜20℃
であり、好ましくは−80〜10℃である。
【0016】反応後、例えば反応液を水に注加し、溶媒
抽出、水洗の後、中性または酸性条件下で加水分解を行
なう。加水分解における中性または酸性条件とするため
に、通常は酸性触媒の水溶液または水が用いられる。好
ましくは酸性触媒の水溶液が用いられる。かかる酸性触
媒の水溶液としては例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸
等の無機酸の水溶液や、酢酸、トルエンスルホン酸等の
有機酸の水溶液を挙げることができ、酸性触媒の水溶液
の濃度としては通常、1%以下である。該加水分解の温
度は、通常0〜100℃であり、好ましくは10〜40
℃である。
抽出、水洗の後、中性または酸性条件下で加水分解を行
なう。加水分解における中性または酸性条件とするため
に、通常は酸性触媒の水溶液または水が用いられる。好
ましくは酸性触媒の水溶液が用いられる。かかる酸性触
媒の水溶液としては例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸
等の無機酸の水溶液や、酢酸、トルエンスルホン酸等の
有機酸の水溶液を挙げることができ、酸性触媒の水溶液
の濃度としては通常、1%以下である。該加水分解の温
度は、通常0〜100℃であり、好ましくは10〜40
℃である。
【0017】加水分解後、例えば分液、中和、水洗、濃
縮等の通常の後処理を行なうことにより、一般式〔1〕
で示されるフランカルビノール誘導体が得られ、必要に
より、カラムクロマトグラフィー等により精製すること
もできる。
縮等の通常の後処理を行なうことにより、一般式〔1〕
で示されるフランカルビノール誘導体が得られ、必要に
より、カラムクロマトグラフィー等により精製すること
もできる。
【0018】フランカルビノール誘導体〔1〕のR1 が
水酸基の保護基の場合は、必要により、塩酸、硫酸等の
無機酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸
等の有機酸、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオラ
イド、セシウムフルオライド、カリウムフルオライド等
のフッ素アニオンを含む脱シリル化剤等により水酸基の
保護基を脱保護させることにより、R1 が水素原子であ
るフランカルビノール誘導体〔1〕へ導くことができ
る。
水酸基の保護基の場合は、必要により、塩酸、硫酸等の
無機酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トルエンスルホン酸
等の有機酸、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオラ
イド、セシウムフルオライド、カリウムフルオライド等
のフッ素アニオンを含む脱シリル化剤等により水酸基の
保護基を脱保護させることにより、R1 が水素原子であ
るフランカルビノール誘導体〔1〕へ導くことができ
る。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法によれば、一般式〔1〕で
示されるフランカルビノール誘導体を工業的に有利に製
造することができる。
示されるフランカルビノール誘導体を工業的に有利に製
造することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1 フルフラール120gとトルエン300g、水26
2g、酢酸4.5gを混合し、30℃にて攪拌する。粉
末亜鉛42.8gを添加後、2,3−ジクロロプロペン
75gと酢酸7.5gを同温度で30分間で滴下する。
さらに粉末亜鉛54.8gを添加し、2,3−ジクロロ
プロペン49.8gと酢酸5.3gを同温度で30分間
で滴下する。滴下後、反応液の内温を45℃に昇温し、
同温度で4時間攪拌する。反応後、反応液にセライト9
0gを添加し、反応液を濾過する。濾液にトルエン37
5g、水225gを加え抽出分液する。水層はトルエン
750gを用いて抽出分液し、ここで得られる有機層
と、先に得られた有機層を併せ、さらに水300gで洗
浄後、濃縮して4−(2−フリル)−4−ヒドロキシ−
2−クロロ−1−ブテン180gを得る(収率83.5
%)。b.p.50〜55℃/20mmHg
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1 フルフラール120gとトルエン300g、水26
2g、酢酸4.5gを混合し、30℃にて攪拌する。粉
末亜鉛42.8gを添加後、2,3−ジクロロプロペン
75gと酢酸7.5gを同温度で30分間で滴下する。
さらに粉末亜鉛54.8gを添加し、2,3−ジクロロ
プロペン49.8gと酢酸5.3gを同温度で30分間
で滴下する。滴下後、反応液の内温を45℃に昇温し、
同温度で4時間攪拌する。反応後、反応液にセライト9
0gを添加し、反応液を濾過する。濾液にトルエン37
5g、水225gを加え抽出分液する。水層はトルエン
750gを用いて抽出分液し、ここで得られる有機層
と、先に得られた有機層を併せ、さらに水300gで洗
浄後、濃縮して4−(2−フリル)−4−ヒドロキシ−
2−クロロ−1−ブテン180gを得る(収率83.5
%)。b.p.50〜55℃/20mmHg
【0021】 で得られる4−(2−フリル)−4
−ヒドロキシ−2−クロロ−1−ブテン150gをトル
エン450gに溶かし、窒素置換する。この溶液に、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムブロミド2.8gおよび
水酸化カリウム243.5gを添加し、30℃で15時
間攪拌する。反応後、0℃まで冷却し、18%塩酸70
0gを添加し中和後、セライト60gを添加し、濾過す
る。濾液にトルエン500g、水500gを加え、抽出
分液する。水層はトルエン500gを用いて抽出し、こ
こで得られる有機層と、先に得られた有機層を併せ、さ
らに水400gで洗浄後、濃縮し、濃縮液を蒸留して4
−(2−フリル)−4−ヒドロキシ−1−ブチン45g
を得る(収率38.0%)。b.p.70〜75℃/5
mmHg
−ヒドロキシ−2−クロロ−1−ブテン150gをトル
エン450gに溶かし、窒素置換する。この溶液に、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムブロミド2.8gおよび
水酸化カリウム243.5gを添加し、30℃で15時
間攪拌する。反応後、0℃まで冷却し、18%塩酸70
0gを添加し中和後、セライト60gを添加し、濾過す
る。濾液にトルエン500g、水500gを加え、抽出
分液する。水層はトルエン500gを用いて抽出し、こ
こで得られる有機層と、先に得られた有機層を併せ、さ
らに水400gで洗浄後、濃縮し、濃縮液を蒸留して4
−(2−フリル)−4−ヒドロキシ−1−ブチン45g
を得る(収率38.0%)。b.p.70〜75℃/5
mmHg
【0022】 で得られる4−(2−フリル)−4
−ヒドロキシ−1−ブチン10gを、テトラヒドロフラ
ン100mlに溶かし、窒素雰囲気下−78℃に冷却し
攪拌する。この溶液に1.6Mのn−ブチルリチウム/
ヘキサン溶液97mlを−78℃で30分間で滴下す
る。0℃まで昇温後、同温度で30分間攪拌する。その
後再び−78℃に冷却し、(1−ブロモ−4,4,4−
トリメトキシブタン18.4g)/(ヘキサメチルリン
酸トリアミド50ml)溶液を−78℃で20分間で滴
下し、さらに同温度で30分間攪拌する。その後3時間
かけて0℃まで昇温する。反応液を氷水に注加し、酢酸
エチル500mlで抽出後、充分に水洗する。得られる
有機層に1%塩酸水溶液200mlを添加し、20℃で
1時間攪拌する。分液後、油層を飽和重炭酸ナトリウム
水溶液200mlで洗浄後、水洗し、無水硫酸マグネシ
ムで乾燥後、濃縮して、1−ヒドロキシ−1−(2−フ
リル)−7−メトキシカルボニル−3−ヘプチン7.5
g(収率43.2%)を得る。b.p.160〜165
℃/0.2mmHg
−ヒドロキシ−1−ブチン10gを、テトラヒドロフラ
ン100mlに溶かし、窒素雰囲気下−78℃に冷却し
攪拌する。この溶液に1.6Mのn−ブチルリチウム/
ヘキサン溶液97mlを−78℃で30分間で滴下す
る。0℃まで昇温後、同温度で30分間攪拌する。その
後再び−78℃に冷却し、(1−ブロモ−4,4,4−
トリメトキシブタン18.4g)/(ヘキサメチルリン
酸トリアミド50ml)溶液を−78℃で20分間で滴
下し、さらに同温度で30分間攪拌する。その後3時間
かけて0℃まで昇温する。反応液を氷水に注加し、酢酸
エチル500mlで抽出後、充分に水洗する。得られる
有機層に1%塩酸水溶液200mlを添加し、20℃で
1時間攪拌する。分液後、油層を飽和重炭酸ナトリウム
水溶液200mlで洗浄後、水洗し、無水硫酸マグネシ
ムで乾燥後、濃縮して、1−ヒドロキシ−1−(2−フ
リル)−7−メトキシカルボニル−3−ヘプチン7.5
g(収率43.2%)を得る。b.p.160〜165
℃/0.2mmHg
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/54 C07D 307/42 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】一般式〔4〕 (式中、Xはハロゲン原子を表わし、R1 は水酸基の保
護基または水素原子を表わす。)で示されるハロアリル
フランカルビノール類と塩基とを反応させ、一般式
〔3〕 (式中、R1 は前記と同じ意味を表わす。)で示される
フランカルビノール類を得、該フランカルビノール類
〔3〕と一般式〔2〕 (式中、Rは低級アルキル基を表わし、Yはハロゲン原
子またはアルキルもしくはアリールスルホン酸エステル
基を表わし、nは2〜4の整数を表わす。)で示される
オルソエステル類とを強塩基存在下に反応させた後、中
性または酸性条件下に加水分解することを特徴とする一
般式〔1〕 (式中、R、R1 は前記と同じ意味を表わす。)で示さ
れるフランカルビノール誘導体の製造方法。 - 【請求項2】ハロアリルフランカルビノール類〔4〕
が、フルフラールと一般式〔5〕 (式中、X、X1 はそれぞれハロゲン原子を表す。)で
示される2,3−ジハロプロペンとを、亜鉛またはマグ
ネシウムの存在下に反応させることにより得られたもの
であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022478A JP3044898B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | フランカルビノール誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4022478A JP3044898B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | フランカルビノール誘導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05213924A JPH05213924A (ja) | 1993-08-24 |
JP3044898B2 true JP3044898B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=12083831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4022478A Expired - Fee Related JP3044898B2 (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | フランカルビノール誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3044898B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AR071312A1 (es) | 2008-04-09 | 2010-06-09 | Scinopharm Taiwan Ltd | Proceso para la preparacion de analogos de prostaglandina y sus intermediarios |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP4022478A patent/JP3044898B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05213924A (ja) | 1993-08-24 |
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