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JP2935857B2 - コーティングポリ燐酸アンモニウム - Google Patents

コーティングポリ燐酸アンモニウム

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JP2935857B2
JP2935857B2 JP26698789A JP26698789A JP2935857B2 JP 2935857 B2 JP2935857 B2 JP 2935857B2 JP 26698789 A JP26698789 A JP 26698789A JP 26698789 A JP26698789 A JP 26698789A JP 2935857 B2 JP2935857 B2 JP 2935857B2
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JP
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ammonium polyphosphate
reaction
silicone resin
water
coated
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JP26698789A
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幸次 井上
満寿夫 岩田
良次 高橋
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、コーティングポリ燐酸アンモニウムおよび
その製造方法に関する。さらに詳しくは水溶性の小さ
い、集塊のないコーティングポリ燐酸アンモニウムおよ
びその製造方法に関する。
[従来の技術] ポリ燐酸アンモニウムは水溶性、吸湿性であるため、
これを難燃剤として樹脂に練り込むと、加工時に発泡す
る。また樹脂に練り込まれた成形品は、高湿環境で析出
し、水中使用で溶出するなど問題がある。同様にポリ燐
酸アンモニウムを含んで製紙とすると、そのポリ燐酸ア
ンモニウムが水溶性であっては効率よく製紙できないば
かりでなく、溶出液の処理も問題である。このためポリ
燐酸アンモニウムの水溶液を低くするため、表面をメラ
ミン/ホルムアルデヒド樹脂でコーティングする方法が
ある。(特開昭61−103962号公報) [発明が解決しようとする問題点] しかしこの方法は、ポリ燐酸アンモニウムの集塊化が
起こり、製造を困難にするばかりでなく若干の粉砕を要
する。またこのポリ燐酸アンモニウムは、水溶性、集塊
性を充分に改良されたものではない。
本発明は、これらの不利益のない、つまり水溶性が小
さく、集塊が無く、有害な未反応モノマー等の残留しな
いポリ燐酸アンモニウムおよびその製造方法を目的とす
る。
[問題点を解決する手段] 本発明で使用する原料としてのポリ燐酸アンモニウム
は、粉末のもので、一般式 (NH4n+2PnO3n+1 で表すことができる。式中nは、20から800で表され、
好ましくは100から800であり、粉末状で平均粒度0.001
〜0.05mmであることが好ましい。このポリ燐酸アンモニ
ウムの溶出率は、40重量%以下であることが好ましく、
さらに好ましくは25重量%以下である。この懸濁液のPH
は、4から10であることが好ましく、懸濁液のPHが4未
満であると得られたコーティングポリ燐酸アンモニウム
の水溶性を高くする傾向にある。原料としてのポリ燐酸
アンモニウムの平均粒度が0.001mm未満ではコーティン
グ剤の使用量を多くし、平均粒度0.05mmを越えると難燃
効果を弱くする。
本発明に使用するシリコン樹脂は、ポリ燐酸アンモニ
ウムをコーティング処理する硬化性シリコン樹脂であ
り、Si−O−Siのシロキサン結合を骨格に持ちSi−H結
合をポリシロキサンチエンの末端または内部に持った硬
化性シリコン樹脂である。この硬化性シリコン樹脂の一
般式を例示する。
[式中RはC1〜C4のアルキル基、R′はC1〜C8のアルキ
ル基またはフェニル基、これらの基の組合せであり、n
は1以上の整数、mは0又は1以上の整数]があり、さ
らに具体的には、ポリメチルハイドロシロキサン,ポリ
メチルハイドロ−ジメチルシロキサンコポリマー,ポリ
メチルハイドロ−メチルオクチルシロキサンコポリマ
ー,ポリエチルハイドロシロキサン,ポリメチルハイド
ロキソキサン−ジフェニルシロキサン−ジメチルシロキ
サンターポリマーなどがある。この使用量は、ポリ燐酸
アンモニウム100重量部に対して1〜30重量部が適量で
あるがこれに限定されるものではない。
本発明のコーティング方法で使用する硬化促進剤は、
ポリ燐酸アンモニウムを硬化性シリコン樹脂で三次元網
目構造にコーティング処理するためのものである。この
硬化促進剤として、アルコキシアミノシランの一般式を
例示する。
NH2−R−Si(OR″) [式中RはC1〜C4のアルキル基又は、フェニル基を含む
基で、R″は、C1〜C4のアルキル基である]。さらに具
体的に4−アミノブチルメチルメトキシシラン,4−アミ
ノブチルトリエトキシシラン,(アミノエチル,アミノ
メチル)フェネチルトリメトキシシラン,N−(2−アミ
ノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン,N−(2アミノエチル)3−アミノプロピルトリエト
キシシラン,p−アミノフェニルトリエトキシシラン,3−
アミノプロピルジメチルエトキシシラン,3−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン,3−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどのアルコキシアミノシランを例示でき
る。使用量は、使用するシリコン樹脂100重量部に対し
て、2〜30重量部が好ましく、より好ましくは10重量部
程度である。硬化促進剤の添加方法としては、シリコン
樹脂と同時に添加する、またはシリコン樹脂混合後、反
応途中から、水と同時に添加する方法などいずれの方法
であってもよい。
本発明のコーティング方法で使用する有機溶剤は、沸
点200℃以下ものを使用できる。具体的にはメタノー
ル,エタノール等のアルコール類、アセトン,メチルエ
チルケトン等のケトン類、キシレン,トルエン等の芳香
族類などの溶剤を使用することができる。使用量は、ポ
リ燐酸アンモニウムと同量か、数倍が好ましく、反応系
の粘度、撹拌能力、効率により決められる。
本発明のコーティング方法で使用する水は、硬化反応
を促進するためのものである。水の添加量は、使用する
シリコン樹脂と同量から20倍程度とし、好ましくは1.2
〜4倍量程度である。添加時期としては反応開始から開
始2時間程度がよく、反応途中数回に分割添加してもよ
い。
本発明のコーティング処理反応温度は、60℃〜200℃
の有機溶剤の還流温度で反応時間は30分から4時間であ
ると効率がよいがこれに限定するものではない。
[発明の効果] 本発明のコーティングポリ燐酸アンモニウムは、シリ
コン樹脂でコーティング処理してあるので、水溶性が小
さく、集塊がない。このため取扱が容易であるばかりで
なく、コーティングポリ燐酸アンモニウムの使用加工時
に発泡しない。また練り込まれたまたは含有された製品
は、高湿環境で析出しにくく、水中使用で溶出しにく
い。
また本発明のコーティング方法は、乾燥、粉砕がが容
易ある。
このように紙、塗料またはプラスチックなどの難燃剤
として好適に使用できる。
[実施例] (水溶性の評価方法) 得られたコーティングポリ燐酸アンモニウム粉末10g
を水90gを懸濁し、これを室温にて60分撹はんした。次
にこの懸濁液を、遠心分離機にかけ粉末を沈降させ、そ
の上澄液の一部を取り出し、精秤、乾燥して溶出量を測
定した。
(集塊性の評価) 乾燥して得られたコーティングポリ燐酸アンモニウム
が粉末状のものを○、凝集し少し力を加えないと粉末状
にならないものを×とした。
(ポリ燐酸アンモニウムの製造法) 下記方法にて製造した。
燐酸1アンモニウム(MAP) 1モル 尿素 1.3モル 反応温度(外温) 200℃〜220℃ 反応機;ニーダー使用。
1.一次焼成 ニーダーが200〜220℃になったところで、MAPと使用
する尿素の1/2を投入し撹はん、反応を行なう。30分
後、残りの尿素を4分割し15分間隔で投入する。尿素全
量投入後、アンモニアガス20〜30L/時間で吹き込む。ア
ンモニア吹込み1.5時間で固化し、撹はん羽根で粉砕さ
れ粉末状となる。
2.二次焼成 一次焼成品を冷却後ミキサーで粉砕する。粉砕したポ
リ燐酸アンモニウムをアンモニア吹込み管が下部に付い
た、協力撹はん機の付いた縦長反応機に取り、アンモニ
アを吹き込みながら撹はんし280〜300℃で2〜3時間焼
成を行なう。
アンモニアガス;20〜30L/時間 上昇速度 ;8 〜10℃/分 焼成終了後、アンモニアを吹き込みながら冷却し、溶
解時のPH7前後に調整する。これを更に粉砕分別して平
均粒度20μ以下とする。このコーティングポリ燐酸アン
モニウムは、10%スラリーのPH6.8水溶解性20%であっ
た。
次に、本発明の実施例について説明する。
実施例−1 撹はん機,還流装置,温度計,を取り付けた加熱可能
な300mlのセバラブルフラスコに、メタノール50g及び、
ポリメチルハイドロシロキサン(東芝製TSF−484)5.0g
を取る。これを撹はん均一化し、そこにポリ燐酸アンモ
ニウム粉末50gを投入し良く撹はんして粉末を懸濁させ
る。次いでアルカリ性硬化促進剤として3−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン(以後APS−Eとする)を0.5g
添加する。撹はんを続けながら昇温し、還流温度で1時
間反応させる。その後水7.5gをゆっくり滴下する。滴下
終了後に還流温度で1時間反応を行う。その後再度水7.
8gを同様に添加する。その後1時間還流温度で反応を続
けた後、室温まで温度を下げる。次にこの反応物をろ過
し、メタノールで軽く洗浄した後、100℃で乾燥する。
得られたコーティングポリ燐酸アンモニウムの粉末につ
いて水溶性、集塊性の測定を行なう。結果を第1表に示
す。
実施例−2 硬化促進剤APS−Eの量を0.25gに変更した以外は、実
施例1に準じて行なう。
実施例−3 使用溶剤を、エタノール50gに変更した以外は、実施
例1に準じて行なう。
実施例−4 使用溶剤をアセトン50gに変更した以外は実施例1に
準じて行なう。
実施例−5 水の使用量を1回目3.7g、2回目3.7gに変更した以外
は、実施例1に準じて行なう。
実施例−6 硬化促進剤にN−(2アミノエチル)3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン(以後AAS−Mとする)を0.5gz
gに変更した以外は、実施例1に準じて行なう。
比較例−1 メチロールメラミンによるコーティング撹はん機,還
流装置,温度計,を取り付けた加熱可能なフラスコにメ
ラミン25gと37%ホルムアルデヒド溶液35.5gそして水6
0.5gを取る。次に撹はんしながら反応温度を70℃まで上
げメラミンが完全に溶解し透明な溶液になるまで反応す
る。この反応物メティロールメラミンの溶液は、次の反
応に全量使用される。
撹はん機,還流装置,温度計,付反応フラスコにポリ
燐酸アンモニウム粉末250gメタノール250gを取り、良く
撹はんしながら、前記のメティロールメラミンを添加す
る。30分撹はん後、撹はんしながら、50%希硫酸を滴下
し、PHを3〜4に調整する。次に反応温度を70℃にし、
2時間反応を行なう。反応後冷却しろ別する。粉末を良
く洗浄アンモニア水で中和処理した後100℃で乾燥を行
なう。この後は実施例1に準じて行なう。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ燐酸アンモニウムを、硬化促進剤を用
    いて硬化性シリコン樹脂でコーティング処理したコーテ
    ィングポリ燐酸アンモニウム。
  2. 【請求項2】ポリ燐酸アンモニウムを有機溶剤中に懸濁
    させ、硬化性シリコン樹脂、硬化促進剤と水を加え撹拌
    下に硬化反応でコーティング処理するコーティングポリ
    燐酸アンモニウムの製造方法。
JP26698789A 1989-10-14 1989-10-14 コーティングポリ燐酸アンモニウム Expired - Lifetime JP2935857B2 (ja)

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