JP2923682B2 - 芳香族フッ素化合物の製造方法 - Google Patents
芳香族フッ素化合物の製造方法Info
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
る。
めに医薬や農薬としての利用が積極的に試みられてお
り、芳香族フッ素化合物はその中間体として注目されて
いる。本発明は芳香族フッ素化合物を容易に且つ安価に
製造する方法に関する。
おり、例えば、クロロニトロベンゼン誘導体を非プロト
ン性極性溶液中でKF等の金属フッ化物によってフッ素化
する方法などが知られている。またその改良方法として
特開昭60-237051号には活性カロゲン含有化合物の存在
下でKF等によってフッ素化する方法が開示されている。
また特開平1-210403号にはハロゲン化芳香族化合物をKF
等によってフッ素化する際に触媒としてポリマー固定化
アミノピリジニウム塩誘導体を用いる方法が記載されて
いる。しかしこれらの方法は、何れも高価な触媒の使用
が不可欠であり工業的に不利である。
るが、これらの方法はオートクレーブを使用する高温高
圧の反応であって、更に高価な触媒やフッ素化剤を使用
するものが多く実施し難い。
化剤である無水フッ酸を用いてフッ素化する方法は殆ど
検討されていない。
を用い収率よく芳香族フッ素化合物を製造する方法の検
討を重ねた結果、ニトロ基に代表される電子吸引性の置
換基により活性化されたハロゲンを有する芳香族化合物
に対して塩基性化合物とくにトリエチルアミン、ピリジ
ン、γ−コリジンに代表されるアミン化合物と無水フッ
酸を併用すれば容易にフッ素化反応が進行することを見
出した。
率よく経済的に製造できる方法を提供することを目的と
する。
1個の塩素または臭素原子と、ニトロ基、シアノ基およ
びトリフルオロメチル基から選択される少なくとも1個
の電子吸引性基を上記塩素または臭素の結合位置に対し
て対してオルトおよび/またはパラ位に有する芳香族フ
ッ素化合物を、塩基性化合物の存在下で無水フッ酸と反
応させて、上記塩素または原子臭素をフッ素置換するこ
とを特徴とする芳香族フッ素化合物の製造方法が提供さ
れる。
(I): (式中、Xは塩素または臭素であり、R1,R2,R3,R4およ
びR5は各々独立に水素、またはニトロ基、シアノ基お
よびトリフルオロメチル基の群から選択される電子吸引
性基であって、R1、R3またはR5のうち少なくとも1
つは上記群から選択される電子吸引性基)によって表さ
れるハロゲン化芳香族化合物を、塩基性化合物の存在下
で無水フッ酸と反応させて、上記Xの塩素または臭素を
フッ素に置換した芳香族フッ素化合物を製造する製造方
法が提供される。
ロ基である製造方法および塩基性化合物がアミン化合物
である製造方法が提供される。
換基により活性化されたハロゲンを有する芳香族化合物
を出発物質として用いる。具体的には、2−クロロノト
ロベンゼン、4−クロロニトロベンゼン、2,4−ジクロ
ロニトロベンゼン、2,6−ジニトロクロロベンゼン、2,
4,6−トリニトロクロロベンゼン、2,6−ジクロロニトロ
ベンゼン、2,3−ジクロロニトロベンゼン、2,5−ジクロ
ロニトロベンゼン、3,5−ジニトロ−2,4−ジクロロベン
ゼン、2,4,6−トリニトロ−3,5−ジクロロベンゼン、2,
4−ジクロロ−5−トリフルオロメチルニトロベンゼ
ン、2,4−ジクロロ−3−フルオロニトロベンゼン、3,5
−ジニトロ−クロロベンゼン、2−クロロベンゾニトリ
ル、4−クロロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾ
ニトリル、4−クロロ−3−トリフルオロメチルニトロ
ベンゼン、2−クロロベンゾトリフルオリド、4−クロ
ロ−ベンゾトリフルオリドなどが用いられるが、これら
に限定されない。
フッ酸と錯体を形成する化合物が用いられる。具体的に
は、エーテル化合物、ケトン化合物、アルデヒド化合
物、エステル化合物、アルコール化合物、カルボン酸化
合物、水、チオエーテル化合物、チオケトン化合物、チ
オアルデヒド化合物、チオエステル化合物、チオール化
合物、スルホオキシド化合物、カスホン化合物、アミン
化合物、アミド化合物、N−オキシド化合物、ニトリル
化合物、イソニトリル化合物、ホスフィン化合物、ホス
ファイト化合物、ホスフェート化合物などが用いられ
る。これらの化合物のなかでアミン化合物が最も好まし
い。特に塩素とニトロ基がオルト位置に隣接し副反応が
起き易い場合には、塩基性化合物としてγ−コリジンを
用いると副反応が殆ど起こらずに塩素をフッ素にハロゲ
ン交換することができ、芳香族フッ素化合物を高収率で
得ることができる。
〜200℃である。反応温度が0℃より低いと反応の進行
が極端に遅いので好ましくない。また塩基性化合物はフ
ッ酸と錯体を形成しているが250℃を超えると錯体ない
し出発物質が系外に流出し、塩基性化合物を添加する効
果が失われるので好ましくない。
好ましくは1〜50mol%である。反応時間は適宜定めら
れるが0.5〜24時間、好ましくは1〜15時間である。圧
力は大気圧でもよく加圧してもよいが、何れの場合も発
生した塩化水素ないし臭化水素は速やかに系外に抜き出
すことが必要である。
および濃度によって適宜定められる。
たフッ酸は間欠的または連続的に補給する。この場合、
蒸発したフッ酸をコンデンサーを経て冷却回収し再利用
しても良い。また反応進行中にフッ酸と出発原料を連続
的に供給し同時に沸点差を利用して生成物を蒸留し系外
に追出し回収することにより連続的な製造を実施でき
る。反応終了後にエーテル等の適当な溶媒によって生成
物を抽出分離し、或いは沸点差を利用して生成物と塩基
性化合物を分離し、分離した塩基性化合物のフッ酸溶液
を再利用することもできる。
化芳香族化合物は、塩素または臭素の結合位置に対して
オルト位および/またはパラ位に少なくとも1つの電子
吸引性基を有するので、結合している塩素または臭素が
活性化され、添加された塩基性化合物とフッ酸とによっ
て形成された錯体の活性なF-と上記塩素または臭素と
がハロゲン交換を行い、あるいは更にその他の基がフッ
素と置換し、出発原料のハロゲン化芳香族化合物にフッ
素が少なくとも1つ置換した芳香族フッ素化合物が生成
される。
無水フッ酸を用い、高収率で芳香族フッ素化合物を製造
することができる。無水フッ酸は工業的に最も入手し易
い安価なフッ素化剤であり、従って本発明の方法は工業
的実施に敵する。
あり、反応系の管理が容易であり実施し易い。更に反応
時間を長くすることにより収率を一層高めることができ
る。その他、本発明の方法は無水フッ酸を用いるので、
フッ化カリウムなどを用いる従来方法と異なり、カリウ
ムなどの不純物混入の問題が無く純度の高い製品が得ら
れる。
酸を100ミリモル入れ、攪拌しながら2,4−ジニトロ−ク
ロロベンゼン10ミリモルと塩基性化合物としてγ−コリ
ジン10ミリモルを徐々に加えた後、反応容器を150℃の
オイルバスに移し加熱しながら10時間反応させた。反応
時に発生した塩化水素は反応容器上蓋の細管を通じて大
気中に放出した。反応中に無水フッ酸(ガス状)を750
ミリモル連続的に追加した。反応後冷却し、内容物を水
中に入れエーテルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄し、重曹で中和した後に上層を分離し、上層のエーテ
ル層を硫酸マグネシウムで脱水して生成物を得た。ガス
クロマトグラフで生成物を分析したところ2,4−ジニト
ロフルオロベンゼンであることが確認された。また収率
は66%であった。なお、未反応の2,4−ジニトロクロロ
ベンゼンが23%残留したが副反応は生じなかった。
を行なった。得られた2,4−ジニトロフルオロベンゼン
の収率は1%で残りの95%は未反応であった。
Claims (3)
- 【請求項1】ベンゼン環上に、少なくとも1個の塩素ま
たは臭素原子と、ニトロ基、シアノ基およびトリフルオ
ロメチル基から選択される少なくとも1個の電子吸引性
基を上記塩素または臭素の結合位置に対してオルトおよ
び/またはパラ位に有する芳香族フッ素化合物を、塩基
性化合物の存在下で無水フッ酸と反応させて、上記塩素
または臭素原子をフッ素置換することを特徴とする芳香
族フッ素化合物の製造方法。 - 【請求項2】次の一般式(I): (式中、Xは塩素または臭素であり、R1,R2,R3,R4およ
びR5は各々独立に水素、またはニトロ基、シアノ基お
よびトリフルオロメチル基の群から選択される電子吸引
性基であって、R1、R3またはR5のうち少なくとも1
つは上記群から選択される電子吸引性基)によって表さ
れるハロゲン化芳香族化合物を、塩基性化合物の存在下
で無水フッ酸と反応させて、上記Xの塩素または臭素を
フッ素に置換した芳香族フッ素化合物を製造する請求項
1の製造方法。 - 【請求項3】塩基性化合物がアミン化合物である請求項
1または2に記載の芳香族フッ素化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2242524A JP2923682B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 芳香族フッ素化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2242524A JP2923682B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 芳香族フッ素化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04124159A JPH04124159A (ja) | 1992-04-24 |
JP2923682B2 true JP2923682B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=17090395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2242524A Expired - Lifetime JP2923682B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 芳香族フッ素化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020164217A1 (en) | 2019-02-15 | 2020-08-20 | Fujian Yongjing Technology Co., Ltd | New process for manufacture of fluoroaryl compounds and derivatives |
CN117964490A (zh) * | 2024-01-24 | 2024-05-03 | 景德镇富祥生命科技有限公司 | 一种三氟甲基芳香化合物的制备方法 |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP2242524A patent/JP2923682B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04124159A (ja) | 1992-04-24 |
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